有価証券報告書-第125期(平成26年4月1日-平成27年3月31日)

【提出】
2015/06/25 16:36
【資料】
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【項目】
71項目

事業等のリスク

当社事業その他に関するリスクとして、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1) 劇場事業損益に影響を及ぼす事項について
当社の中心事業である劇場事業は、歌舞伎公演や各種演劇、歌謡ショー等を上演しておりますが、出演俳優の健康上の理由及び不慮の事故等により出演が不可能になる恐れがあります。これに対しては、常に代役の出演が可能な状況を維持するなどの対策を講じてはいるものの、当社業績に影響を及ぼす可能性があります。
又、斬新で魅力ある公演の提供に努めておりますが、公演及び役者の話題性や認知度並びに近隣の他劇場の公演との兼ね合いや個人消費の動向等により、入場者数が大きく左右される可能性があります。それに伴い、当社業績が変動する可能性があります。
(2) 事業再構築について
当社の創業事業であり主力事業である劇場事業においては、平成25年2月14日に正式申込みを行い平成25年4月26日に成立した事業再生ADR手続の中で承認の決議がなされた事業再生計画に従って、当社は御園座会館を平成25年9月に積水ハウスに売却し、積水ハウスによる御園座会館の再開発を経て劇場併設型分譲マンションとなった新建物の劇場部分の区分所有権を平成30年春に取得する予定です。これは、会館老朽化の問題と、オーケストラピットの不備のために成長分野であるミュージカル公演を上演出来ずに若年層顧客を取り込めなかった設備上の問題を、劇場再開発によって解消することを企図していますが、現御園座会館の売却後平成30年春に予定される劇場部分の区分所有権の取得までの間は、当社の本拠となる劇場を有しないことになります。当社は、この再開発期間中においても近隣の代替施設を賃借することで興行を継続する予定ですが、代替施設の設備上の制約や地理的条件、さらには賃借可能性の限定等により、興行期間や入場者数が大きく影響を受ける可能性があります。
また、現御園座会館の閉鎖を契機に固定費を要するビジネスモデルから変動費型ビジネスモデルに転換する予定でありますが、新ビジネスモデルの業務フローが確立するまでの間に安定的に事業運営を行うことが出来ない場合は、計画外の費用が発生し、収益が予想よりも悪化する可能性があります。
(3) 個人情報の取り扱い
御園座友の会及び個人電話予約センター(御園座チケットセンター)にてお客様の個人情報や予約状況を保有しております。個人情報漏洩について、当社の対応策は、管理責任者を配置し、個人情報の管理・徹底に努めております。又、外部からの不正侵入防止の為にファイアウォールを導入しております。しかしながら、外部からのハッキング等、不測の事態により、万が一、個人情報が外部に漏洩するような事態となった場合には、当社の信用失墜に伴う劇場売上高の減少及び損害賠償による費用の発生等が起こる可能性があり、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4) 地震・台風等の自然災害による影響について
当社の事業拠点は、すべて愛知県にあり東海地震の防災対策強化地域内にあることから、地震発生時の対策マニュアルを新たに策定し、緊急時における社内体制の強化を図っておりますが、近い将来に発生すると予想される東海大地震は、その災害規模も甚大であるとされております。これらに代表される自然災害のため、事業活動の停止も予想されます。その結果、当社の業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。