有価証券報告書-第42期(平成25年4月1日-平成26年3月31日)

【提出】
2014/06/25 10:03
【資料】
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【項目】
106項目

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
1 財政状態
(1) 財政状態の分析
当連結会計年度末の総資産は、繰延税金資産(固定資産)の減少(46,402千円から15,801千円へ)30,600千円等があったものの、現金及び預金の増加(619,111千円から668,999千円へ)49,888千円、受取手形及び売掛金の増加(489,078千円から522,490千円へ)33,411千円、預け金の増加(69,196千円から111,894千円へ)42,698千円、投資有価証券の増加(286,860千円から374,854千円へ)87,993千円等により、前連結会計年度末に比べ180,488千円増加の2,209,598千円となりました。
負債は、退職給付に係る負債の増加(130,575千円から142,468千円へ)11,893千円等があったものの、1年内返済予定の長期借入金の減少(55,440千円から28,570千円へ)26,870千円、未払法人税等の減少(97,049千円から79,316千円へ)17,733千円、その他流動負債の減少(26,536千円から16,041千円へ)10,494千円、長期借入金の減少(120,690千円から88,750千円へ)31,940千円等により、前連結会計年度末に比べ76,503千円減少の735,480千円となりました。
純資産は、配当金の総額15,536千円等があったものの、その他有価証券評価差額金の増加(39,801千円から103,805千円へ)64,003千円、当期純利益の計上209,466千円により、前連結会計年度末に比べ256,991千円増加の1,474,118千円となり、自己資本比率は66.7%となりました。
(2) 経営成績の分析
第2「事業の状況」1「業績等の概要」(1) 業績の項目をご参照願います。
(3) キャッシュ・フローに関する分析
第2「事業の状況」1「業績等の概要」(2) キャッシュ・フローの項目をご参照願います。
(4) 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの従来からの主力事業で、現状でも大きな柱のパッケージソフト開発・販売は、自社開発のCAD/CAM製品に特化してまいりましたので、製品に対する信頼性も高く、とりわけCADSUPERシリーズは永い間ヒット商品として市場のご支持を得ています。
ただし、景気動向、市場環境、設備投資動向により業績が大きく左右されます。消費税増税では、駆込み需要があったことに対する反動が予想されます。
このため、業績の安定と持続的な業容拡大を図るため、当社グループの強みを活かせる大手製造業をユーザーとしたソリューソンを根幹にしたエンジニアリングサービス事業の拡充に注力しています。
(5) 現状と戦略的見通し
当社グループの主力事業でありますパッケージソフトの開発・販売部門は、主要顧客である製造業各社の設備投資動向に業績が左右される事業構造となっております。
① 総合CADビジネスの拡大
3次元統合CADパッケージ・ソフトの開発・販売を核に,CAM事業およびCAE事業へとその範囲を拡大し、国内トップの総合CADメーカーとしてビジネスの拡大を目指します。
② 技術プロフェッショナル集団の構築
TCSホールディングス株式会社グループとの連携を強化し、人材・技術・ノウハウの交流、新規事業の立上げと育成を行い、CAD事業を核とした技術プロフェッショナル集団を構築します。
(6) 経営者の問題認識と今後の方針について
当社グループは、事業の規模拡大に重点を置き、CADパッケージソフト事業及びエンジニアリング事業のシナジー効果を目指した事業を推進中です。
但し、現在は製造業の経営環境の厳しさから、現状の拡大よりも企業体質の強化に軸足をおいて将来の拡大に備える時期と考えております。
プロダクツ事業については、販売力の強化及び代理店の充実に取り組みます。さらに、自社開発ソフトの充実を図るため商品開発にも力を注ぎます。また、お客様の要請に応える提案型ソリューション営業を推進してまいります。
エンジニアリング事業においては、ソリューション提案営業の強化、特に慢性的なエンジニア不足により、外注への依存度が増した結果、利益の減少を余儀なくされており、協力会社の選択と集中へも注力して売上高及び利益拡大を目指します。
エンジニアリングサービス事業につきましては、生産管理、販売管理、物流管理をはじめとするシステム開発及び製造現場の業務改善に関わるコンサルティングからシステムの受託開発や、設計・製造現場のコスト低減・技術補完に貢献するエンジニアリング・アウトソーシングを内容としております。エンジニアリング・アウトソーシングにつきましては、ハードウェア設計開発業務(機構設計、回路設計等)、ソフトウェア開発業務、CAD関連ソフトウェアの開発及びカスタマイズ(組込みソフト開発、Web&ネットワークソフト開発等)があります。
近年、製造業系、さらには業務系まで裾野を広げた総合エンジニアリングビジネス事業を重点的に推進し、今後とも、より一層のスキルの向上と技術者の拡大に努め、この部門の強化を図る所存であります。