有価証券報告書-第40期(平成27年4月1日-平成28年3月31日)

【提出】
2016/06/30 10:00
【資料】
PDFをみる
【項目】
84項目

コーポレート・ガバナンスの状況

(1) 【コーポレート・ガバナンスの状況】
コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
当社は、健全で経営の透明性が高く、経営環境の変化に迅速かつ的確に対応できる組織体制の確立を重要な経営課題と考え、顧客・株主・ビジネスパートナー及び社員と共に成長し続ける経営システムを構築し維持していくことが重要と認識しております。
投資家への適時適切な会社情報の開示が健全な証券市場の根幹をなすものであることを十分認識するとともに、常に投資家の視点に立った迅速、正確かつ公平な会社情報の開示を適切に行えるよう社内体制の充実に努めるなど真摯な姿勢で臨んでおります。
①会社の機関の内容及び内部統制システムの整備状況
会社の経営上の意思決定、執行及び監督に係る経営管理組織その他のコーポレート・ガバナンス体制の状況

(ア)取締役会
取締役会は、本有価証券報告書提出日現在6名(社外取締役1名)によって構成され、月1回の定時取締役会、必要に応じて臨時取締役会を開催しております。
山口寿彦氏は、自衛官として長年にわたり組織運営・管理に関わってきたことによる豊富な経験と幅広い見識を持ち、社外取締役として選任しております。
(イ)監査役会
監査役会は、本有価証券報告書提出日現在4名(社外監査役2名)で構成され、月1回開催しております。また、監査役は取締役会に出席し、取締役の職務執行について監視を行っております。
中村清司氏は、長年にわたりIT業界において開発、営業、経営に関わってきたことによる豊富な経験と幅広い見識を持ち、社外監査役として選任しております。
杉山昌宏氏は、長年にわたりIT業界において開発、営業、経営に関わってきたことによる豊富な経験と幅広い見識を持ち、社外監査役として選任しております。
(ウ)会計監査人
PwCあらた監査法人を選任し、監査契約を結び正しい経営情報を提供し、公正普遍な立場から監査が実施される環境を整備しております。
当社の会計監査業務を執行した公認会計士は加藤真美及び加藤正英であり、PwCあらた監査法人に所属しております。また、会計監査業務にかかる補助者は、公認会計士4名、その他10名であります。
(エ)内部監査室
内部監査は2名で構成され、社長直轄の内部監査室が内部統制システムの妥当性と各業務の合法性の監査を行っております。
(オ)顧問弁護士
顧問弁護士とは顧問契約を結び、必要に応じて法律面でのアドバイスを受け、適法性に留意しております。
(カ)会社のコーポレート・ガバナンスの充実に向けた取組みの最近1年間の実施状況
取締役会は、当事業年度において23回開催し、法令で定められた事項や経営に関する重要事項を決定いたしました。
企業情報の開示におきましては、四半期業績の開示を行い、アナリスト・機関投資家向けに本決算の説明会を開催しました。また、適時開示をより迅速に行うことを目的に当社ホームページにニュースリリースを含めて情報開示資料を適宜掲載しました。
(キ)内部統制システム構築の整備状況
当社が定める内部統制システム構築の基本方針は、以下のとおりであります。
(A)取締役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制
(a)当社は、法令をはじめ、「文書管理規程」「情報セキュリティ基本規程」その他社内規程に基づき、情報の保存・管理を行う。
(b)代表取締役は、取締役の職務執行に係る情報の保存・管理に関する全社的な統括を行う責任者を取締役より任命する。
(c)統括責任者は、取締役の職務執行に係る情報を社内規程に基づいて記録として保存・保管する。
(d)保管される記録は、随時、取締役、監査役、会計監査人が閲覧可能な検索性の高い状況で保存・保管する。
(e)情報セキュリティ基本方針、プライバシーマーク及び情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)に倣い、情報の保存・管理・伝達に適切な体制を構築する。
(B)損失の危険の管理に関する規程、その他の体制
(a)企業の目的並びに事業の目的に多大な影響を与える可能性のある事象(リスク)を以下のように区分し、管理体制を構築する。
・財務報告リスク
・品質リスク
・情報セキュリティリスク
・労務リスク
・法的リスク
・環境リスク
・事業継続リスク
・人的資源リスク
・財務リスク
(b)「リスク管理規程」に基づき、財務報告リスクマネジメントシステムを指揮するため、リスク管理委員会を組織し、財務リスクに対する評価を行ない、リスクの回避・低減させる対応を取る。
(c)使用人による情報漏洩による不正行為抑制のため、「秘密管理規程」、「懲罰規程」を定め、さらに社内規程遵守誓約書の自署提出を求める。
(d)デジタル情報に関するリスク管理は、当社が取扱うデジタル・フォレンジック製品により、情報漏洩ルートが的確に把握できるシステムを構築し、かつ社内研修の実施により抑止力機能を持たせる。
(C)取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
(a)当社は、取締役会を月1回開催するほか、必要に応じて臨時に開催し、重要事項の決定並びに取締役の業務執行状況の監督等を行う。
(b)全取締役は、当社業務をそれぞれ所管し、適切に進捗状況を確認し、業務執行に関する効率化をはかる。
(c)業務運営については、将来の事業環境等を踏まえ中期経営計画及び各年度予算を立案し、全社的な目標を設定する。
(d)各部門は、その目標達成に向けて具体的な施策を立案し実行する。
(e)効率的な職務執行のため、「職務分掌規程」、「職務権限規程」により必要な職務の範囲及び権限を明確にする。
(f)環境変化に対応するため、機動的な組織変更を実施する。
(D)取締役及び使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
(a)法令及び定款に適合すべく社内規程の見直しを随時行い、必要に応じ社内教育を実施し、使用人による業務執行に対する意識を高める。
(b)「取締役会規程」、「監査役会規程」、「社員就業規程」において、業務の適正な執行に対する体制を定義する。
(c)法令遵守体制を堅持するために、使用人は、社内規程遵守誓約書に署名捺印をもって提出するものとする。
(d)コンプライアンス通報制度を構築し、法令及び定款遵守の推進については、役員及び社員等が、それぞれの立場で自らの問題として捉え業務運営にあたるよう、研修等を通じて指導する。
(e)内部監査体制を構築し、業務執行の適法性を監査する。
(E)企業集団における業務の適正を確保するための体制
(ア)子会社の取締役等の職務の執行に係る事項の当社への報告に関する体制
(a)「関係会社管理規程」に基づき、関係会社に関する業務を所管する取締役(所管取締役)が担当する。
(b)所管取締役は、必要に応じて関係会社に対し書類等の提出を求め、関係会社の経営内容の把握に努める。
(イ)子会社の損失の危機の管理に関する規程その他の体制
(a)「経理規程」に則った経理処理を求め、月次での報告を受ける。
(b)所管取締役は、必要に応じて関係会社に対し書類等の提出を求め、関係会社の経営内容の把握に努める。
(ウ)子会社の取締役等の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
(a)関係会社の経営は、その自主性を尊重しつつ、相互信頼による共存共栄を基本とする。
(b)重要案件については、取締役会の事前協議を行う。
(エ)子会社の取締役等及び使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
(a)企業集団の事業に関して所管する取締役を置くとともに、子会社に対して法令遵守体制を構築する権限と責任を与える。
(b)子会社が構築する法令遵守体制について、当社管理本部がこれを横断的に推進し管理する。
(c)(b)の管理において監査を実施する場合には、当社の「内部監査規程」を準用する。
(F)監査役がその職務を補助すべき使用人を置くことを求めた場合における当該使用人に関する事項
監査役の職務を補助すべき使用人は、内部監査室の社員とする。
(G)監査役の職務を補助すべき使用人の取締役からの独立性に関する事項
内部監査室の社員に対する人事異動・人事評価・懲戒処分については、監査役の事前の同意を得るものとする。
(H)監査役の職務を補助すべき使用人に対する指示の実効性の確保に関する事項
監査役の職務を補助すべき使用人に対して監査役は、監査業務に必要な指揮命令権を有する。
(I)監査役への報告に関する体制
(ア)取締役及び使用人が監査役に報告するための体制
(a)取締役は、会社に著しい損害を及ぼすおそれのある事実を発見した場合、法令及び社内規程に従い、直ちに監査役に報告する。
(b)認識するリスクに対して内部監査室による内部監査を行い、内部監査室は、その結果を監査役会に報告する。
(c)財務報告については、監視部門であるリスク管理委員会による分析を行い、その結果を監査役会に報告する。
(d)使用人による内部通報については、通報の調査機関であるコンプライアンス委員会からリスク管理委員会に報告する。
(イ)子会社の取締役等及び使用人又はこれらの者に相当する者から報告を受けた者が監査役に報告するための体制
(a)子会社の担当取締役は、会社に著しい損害を及ぼすおそれのある事実を発見した場合、直ちに監査役に報告する。
(b)子会社の財務報告については、子会社の担当部門からの報告により監視部門であるリスク管理委員会による分析を行い、その結果を監査役会に報告する。
(c)内部通報については、通報の調査機関であるコンプライアンス委員会よりリスク管理委員会に報告する。
(J)監査役に報告をした者が、当該報告をしたことを理由として不利な取り扱いを受けないことを確保するための体制
(a)「コンプライアンス通報規程」に準じ、当該報告をした者に対し、解雇その他いかなる不利益取扱いの禁止のほか、職場環境等が悪化することの無いような措置を講ずる。
(b)子会社の使用人に関しても、(a)の扱いと同様に、不利益取扱い等に対する保護を行う。
(K)監査役の職務について生ずる費用の前払又は償還の手続きその他の当該職務の執行について生ずる費用又は債務の処理に係る方針に関する事項
(a)監査役会は、職務の執行上必要と認める費用について、あらかじめ予算を計上する。
(b)緊急又は臨時の支出が必要となった費用の前払及び支出した費用の償還を会社に請求する事ができる。
(c)監査費用の支出については、効率性及び適正性に留意する。
(L)その他監査役の監査が実効的に行われることを確保するための体制
(a)監査役の実効性を確保するため、「監査役監査基準」、「内部監査規程」を制定する。
(b)監査役は、取締役会のほか、会社の重要な意思決定の過程及び業務の執行状況を把握する。
(c)会社の重要な会議に出席するとともに、主要な稟議書その他業務執行に関する重要な文書を閲覧し、必要に応じて取締役又は使用人にその説明を求める。
(d)三様監査(内部監査、監査役監査及び会計監査人監査)の意義・目的を十分理解し、三様監査間の連携及び相互補完を図る。
②リスク管理体制の整備の状況
当社のリスク管理体制は、事業の推進に伴うリスクを把握しこれに備える体制を整備しております。特に、業務に係る全情報が適正に管理され、適切に伝達される体制を構築しております。役職員による情報漏洩による不正行為抑制のため、秘密管理規程、懲罰規程を定め、さらに社内規程遵守誓約書の自署提出を求めております。
デジタル情報の管理においては、当社が取扱うデジタル・フォレンジック製品により情報漏洩ルートが的確に把握できるシステムを構築しており、社内にシステム構築を公示することにより抑止力機能を持たせております。
③社外取締役及び社外監査役
当社において、社外取締役及び社外監査役を選任するための独立性について特段の定めはありませんが、東京証券取引所の定める独立性に関する基準を参考に選任しております。
当社の社外取締役は1名であり、取締役山口寿彦は、自衛官として長年にわたり組織運営・管理に関わってきたことによる豊富な経験と幅広い見識を持ち、社外取締役としての客観的な視点でコーポレート・ガバナンスを監視していただけると考えております。なお、当社と同氏の間には、人的関係、資本的関係又は取引関係その他の利害関係はありません。以上のことから、独立性を有するものと考え、社外取締役として選任しております。
社外監査役は2名であり、監査役中村清司氏は、長年にわたりIT業界において開発、営業、経営に関わってきたことによる豊富な経験と幅広い見識を持ち、社外監査役としての監査機能及び役割を果たしていただけると考えております。なお、同氏は、平成28年3月末時点において、当社の株式20,000株を保有しておりますが、重要性はないものと判断しております。当社と同氏の間には、それ以外の人的関係、資本的関係又は取引関係その他の利害関係はありません。以上のことから、独立性を有するものと考え、社外監査役として選任しております。
また、社外監査役杉山昌宏氏は、長年にわたりIT業界において開発、営業、経営に関わってきたことによる豊富な経験と幅広い見識を持ち、社外監査役としての監査機能及び役割を果たしていただけると考えております。なお、同氏は、平成28年3月末時点において、当社の株式800株を保有しておりますが、重要性はないものと判断しております。当社と同氏の間には、それ以外の人的関係、資本的関係又は取引関係その他の利害関係はありません。以上のことから、独立性を有するものと考え、社外監査役として選任しております。
監査役と会計監査人の連携状況につきましては、各四半期決算及び本決算の会計監査時期に、監査役会は、会計監査人である監査法人に対して監査の方法及び問題点がないかどうかについてのヒアリングを実施しております。
監査役と内部監査部門の連携状況につきましては、株主総会後に作成された監査役会の監査計画書を内部監査室は受領し、その後、月1回の監査役会において、主として適法性のチェック体制について内部監査室の活動状況の報告を行っております。
④役員の報酬等
(ア)提出会社の役員区分ごとの報酬等の総額、報酬等の種類別の総額及び対象となる役員の員数
役員区分報酬等の総額
(千円)
報酬等の種類別の総額(千円)対象となる
役員の員数
(名)
基本報酬賞与役員退職慰労
引当金繰入額
取締役
(社外取締役を除く)
187,831128,83150,0009,0005
監査役
(社外監査役を除く)
18,79216,7042,0882
社外役員11,70011,7003

(注)1 取締役の支給額には、使用人兼務取締役の使用人給与分は含まれておりません。
2 平成12年6月29日開催の定時株主総会において、取締役の報酬限度額は月額30百万円以内(ただし、使用人給与分は含めない)、監査役の報酬限度額は月額4百万円以内と決議しております。
3 役員退職慰労引当金繰入額は、役員退職慰労金規程に基づく当事業年度繰入額を計上しております。
(イ)提出会社の役員ごとの報酬等の総額等
報酬等の総額が1億円以上である者が存在しないため、記載しておりません。
⑤株式の保有状況
(ア)保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式
銘柄数12銘柄
貸借対照表計上額の合計額3,099,879千円

(イ)保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式の銘柄、株式数、貸借対照表計上額及び保有目的
(前事業年度)
特定投資株式
銘柄株式数(株)貸借対照表
計上額(千円)
保有目的
㈱UBIC2,984,7202,796,682取引関係のため
アルプス技研㈱37,20091,214取引関係のため
本多通信工業㈱24,05032,924取引関係のため
㈱エヌ・ティ・ティ・データ5,00026,150取引関係のため
㈱川崎地質50,00025,600取引関係のため
㈱みずほフィナンシャルグループ72,90015,389取引関係のため
㈱三井住友フィナンシャルグループ2,40011,043取引関係のため
エムケー精工㈱25,0008,600取引関係のため
㈱りそなホールディングス4,0002,386取引関係のため
第一生命保険㈱7001,221取引関係のため

(当事業年度)
特定投資株式
銘柄株式数(株)貸借対照表
計上額(千円)
保有目的
㈱UBIC2,984,7202,865,331取引関係のため
アルプス技研㈱37,20087,978取引関係のため
㈱エヌ・ティ・ティ・データ5,00028,250取引関係のため
本多通信工業㈱24,05025,324取引関係のため
㈱川崎地質50,00021,700取引関係のため
㈱みずほフィナンシャルグループ72,90012,254取引関係のため
㈱三井住友フィナンシャルグループ2,4008,188取引関係のため
エムケー精工㈱25,0007,725取引関係のため
㈱りそなホールディングス4,0001,606取引関係のため
第一生命保険㈱700953取引関係のため

(ウ)保有目的が純投資目的である投資株式
該当事項はありません。
(エ)保有目的を変更した投資株式
該当事項はありません。
⑥取締役の定数
当社の取締役は10名以内とする旨定款に定めております。
⑦取締役の選任の決議要件
取締役の選任決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数の決議をもって行う旨を定款に定めております。また、取締役の選任決議については、累積投票によらないものとする旨を定款で定めております。
⑧株主総会決議事項を取締役会で決議することができる事項
(ア)自己株式の取得
当会社は、会社法第165条第2項の規定により、経営環境の変化に対応した機動的な資本政策を遂行するため、取締役会の決議によって同条第1項に定める市場取引等により自己の株式を取得することができる旨定款で定めております。
(イ)中間配当
当会社は、株主への機動的な利益還元を可能にするため、取締役会の決議によって毎年9月30日の最終の株主名簿に記載又は記録された株主又は登録株式質権者に対し、中間配当を行うことができる旨定款で定めております。
⑨株主総会の特別決議要件
当会社は、会社法第309条第2項に定める決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨定款で定めております。これは、株主総会における特別決議の定足数を緩和することにより、株主総会の円滑な運営を行うことを目的とするものであります。