四半期報告書-第25期第3四半期(令和1年10月1日-令和1年12月31日)

【提出】
2020/02/13 15:51
【資料】
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注記事項-重要な会計方針、要約四半期連結財務諸表(IFRS)

3. 重要な会計方針
当社グループの要約四半期連結財務諸表において適用する重要な会計方針は、以下の項目を除き、前連結会計年度に係る連結財務諸表において適用した会計方針と同一です。
(会計方針の変更)
当社グループが第1四半期連結会計期間より適用している基準書および解釈指針は以下のとおりです。
基準書基準名新設・改訂の概要
IFRS第16号リースリースに関する会計処理および開示要求


(1)IFRS第16号「リース」の適用
当社グループでは、IFRS第16号「リース」(以下、IFRS第16号という。)の経過措置に従って、適用開始日(2019年4月1日)に適用による累積的影響を適用開始日の利益剰余金の期首残高の修正として認識する方法により遡及修正を行っています。そのため、比較情報としての前第3四半期連結累計期間の要約四半期連結財務諸表および前連結会計年度末の要約四半期連結財政状態計算書については修正再表示していません。
IFRS第16号は、借手のリースについてファイナンス・リースとオペレーティング・リースに分類するのではなく、単一の会計モデルを導入し、原則としてすべてのリースについて、原資産を使用する権利を表す使用権資産とリース料を支払う義務を表すリース負債を認識することを要求しています。また、IAS第17号「リース」(以下、IAS第17号という。)ではオペレーティング・リースに係るリース料は賃借料として計上されますが、IFRS第16号では使用権資産の減価償却費とリース負債に係る金利費用として計上されることになります。
当社グループは、IFRS第16号の適用時に、契約がリース又はリースを含んだものであるかどうかを見直すことを要求しない実務上の便法を採用しています。このため、IFRS第16号は従来リースとして識別された契約に適用され、IAS第17号およびIFRIC第4号「契約にリースが含まれているか否かの判断」を適用してリースとして識別されなかった契約には適用されません。したがって、IFRS第16号に基づくリースの識別は、適用開始日以降に締結または改訂された契約にのみ適用しています。
上記に加えて、当社グループは移行規定上の実務上の便法のうち、以下のものを採用しています。なお、これらの実務上の便法を適用するかの判断は、リース1件ごとに行っています。
・ 適用開始日において、借手が使用権資産の減損レビューを実施する代わりに、IAS第37号「引当金、偶発負債及び偶発資産」に従い契約が不利であるかの評価に依拠することを認める便法
・ 借手が、当初直接コストを適用開始日現在の使用権資産の測定から除外することを認める便法
・ 契約にリースを延長又は解約するオプションが含まれている場合において、借手がリース期間を算定する際などに、事後的判断を使用することを認める便法
IFRS第16号への移行により、適用開始日において主に使用権資産85,654百万円および有利子負債に含まれるリース負債89,588百万円が増加し、その他の負債に含まれる未払費用3,205百万円が減少しました。また、一部のリース契約について、適用開始日において使用権資産を認識したものの、回収可能価額が使用権資産を含む資金生成単位の帳簿価額を下回ったことから減損処理を行い、減損損失累計額7,735百万円および繰延税金資産2,368百万円が増加しています。
上記の結果、利益剰余金2,466百万円および非支配持分2,997百万円が減少しました。
使用権資産は、以下のいずれかで測定しています。
・リース負債の測定額に、前払リース料および未払リース料を調整した金額
・リース開始時点からIFRS第16号が適用されていたと仮定し算定した帳簿価額
リース負債は、適用開始日の当社グループの追加借入利子率を用いて同日現在で支払われていないリース料を割り引いた現在価値で測定しています。リース負債に適用した借手の追加借入利子率の加重平均は0.1%となっています。前連結会計年度末においてIAS第17号を適用して開示したオペレーティング・リースに係る将来の最低支払リース料について適用開始日の追加借入利子率で割り引いた額と適用開始日の連結財政状態計算書に認識したリース負債の額との間の調整は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
2019年3月31日時点のオペレーティング・リースに係る将来の割引前最低支払リース料105,694
上記オペレーティング・リースに係る将来の最低支払リース料の割引調整額△3,056
2019年4月1日のオペレーティング・リースに係る将来の割引後最低支払リース料102,637
ファイナンス・リースに分類されていたリース14,595
リース期間の見直しによる調整額5,580
リース開始前の契約に係る調整額△27,875
その他の要因による調整額△5,350
2019年4月1日のリース負債89,588

(2) 新たな基準書および解釈指針の適用により変更した重要な会計方針
当社グループでは、契約の開始時に、契約がリース又はリースを含んだものであるのかどうかを判定しています。リースを含む契約の開始日または再評価日に契約における対価を、リース構成部分の独立価格と非リース構成部分の独立価格の総額との比率に基づいて各リース構成部分に配分しています。また、リース期間は、リースの解約不能期間に、行使することが合理的に確実な延長オプションの対象期間および行使しないことが合理的に確実な解約オプションの対象期間を加えたものとしています。
(借手側)
① 無形資産のリース取引
当社グループは無形資産のリース取引に対して、IFRS第16号を適用していません。
② 使用権資産
リースの開始日に使用権資産を認識しています。使用権資産は開始日において、取得原価で測定しており、当該取得原価は、リース負債の当初測定の金額、リース開始日以前に支払ったリース料から受け取ったリース・インセンティブを控除した金額、発生した当初直接コストおよびリースの契約条件で要求されている原資産の解体及び除去、原資産の敷地の原状回復又は原資産の原状回復の際に借手に生じるコストの見積りの合計で構成されています。
開始日後においては、原価モデルを採用し、取得原価から減価償却累計額および減損損失累計額を控除して測定しています。使用権資産は、当社グループがリース期間の終了時に原資産の所有権を取得することが合理的に確実である場合を除き、開始日から使用権資産の耐用年数の終了時又はリース期間の終了時のいずれか早い方まで減価償却しています。使用権資産の耐用年数は有形固定資産と同様の方法で決定しています。
③ リース負債
リースの開始日にリース負債を認識しています。リース負債はリース開始日現在で支払われていないリース料の現在価値で測定しています。当該リース料は、リースの計算利子率が容易に算定できる場合には、当該利子率を用いて割り引いていますが、そうでない場合には、追加借入利子率を用いて割り引いています。リース負債の測定に含まれているリース料は、主に固定リース料、延長オプションの行使が合理的に確実である場合の延長期間のリース料および早期解約しないことが合理的に確実である場合を除いたリースの解約に対するペナルティの支払額で構成されています。
開始日後においては、リース負債に係る金利や、支払われたリース料を反映するようにリース負債の帳簿価額を増減しています。リース負債を見直した場合またはリースの条件変更が行われた場合には、リース負債を再測定し使用権資産を修正しています。