有価証券報告書-第37期(平成26年4月1日-平成27年3月31日)

【提出】
2015/06/29 10:06
【資料】
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【項目】
115項目

業績等の概要

(1) 業績
当連結会計年度のわが国経済は、政府の経済政策等を背景に企業収益、雇用情勢に改善が見られるものの、消費税増税に伴う駆け込み需要の反動減や物価上昇による影響から個人消費は弱含みで推移しており、依然として先行きは不透明な状況が続いております。こうした経済環境の中、当社グループの主要顧客である自動車販売業界におきましては、新車販売台数、中古車登録台数ともに前年実績を下回る水準で推移しております。
このような状況の中、当社グループにおきましては、Gooメディア(情報誌・PC・スマホ)をデファクトスタンダードにするとともに、プライベートブランド商品・サービスの創出と事業化を通じて、多様化する価値観への対応(絶対価値の追求)を図るとともに「企業ブランド」ならびに「商品ブランド」の確立に取り組んでまいりました。
当連結会計年度の売上高は、主要事業である自動車関連情報分野において株式会社キングスオートの中古車輸出売上ならびに株式会社オートウェイのタイヤ通販売上が想定を下回ったことと、不採算事業からの撤退などにより48,602,523千円(対前年同期比11.2%減)となりました。営業利益につきましては、不採算事業からの撤退、株式会社オートウェイにおけるプロモーションの効率化などコスト削減の徹底を図ったことで販売費及び一般管理費が前年実績を下回ったものの、売上高の減少に伴い売上総利益が減少したことから4,233,480千円(対前年同期比10.6%減)となり、経常利益につきましては4,548,632千円(対前年同期比9.2%減)となりました。当期純利益につきましては、PROTO SINGAPORE Pte. Ltd.の清算結了に伴う子会社清算益を計上した一方、株式会社キングスオートの株式取得時に計上したのれんについて、未償却額の一部を減損損失として計上したことから2,381,835千円(対前年同期比9.4%減)となりました。
なお、事業のセグメント別の業績につきましては、次のとおりであります。
(2) 報告セグメント別の概況
①自動車関連情報
当社グループを取り巻く外部環境が厳しい状況で推移する中、中古車販売店の総合的な経営支援を事業方針に掲げ、取引社数の拡大ならびに顧客当たりの取引単価の維持・拡大に努めてまいりました。
当連結会計年度におきましては、引き続き、「Goo-net」のバックグラウンドシステムである「MOTOR GATE」の提供を通じて、中古車販売店の総合的な経営支援を推し進めるとともに、積極的なアライアンスを推進し、「Goo-net」の情報を他社メディアと連携することで、より多くのユーザーが自動車に関心を抱く機会を提供してまいりました。
また、平成27年1月には、国内の中古車輸出業者と海外バイヤーをつなぐポータルサイト「GooAUTO」の提供を開始するとともに、カーメンテナンス専門サイト「GooPit」の全国展開を図ってまいりました。
こうした取り組みを通じて、「Goo鑑定」、「GooPLUS」、「Goo保証」、「GooPit」、「GooAUTO」など、プライベートブランド商品・サービスの拡充・拡販を図り、カーライフにおけるユーザーニーズを網羅したサービスの強化に努めてまいりました。
一方、株式会社キングスオートにおける中古車輸出売上において、主要な仕向地である香港向け高額車両の輸出が減少したこと、株式会社オートウェイのタイヤ通販売上において、消費税増税の影響によりタイヤ販売数量が減少したこと、ならびに当社における不採算事業からの撤退等の影響により、売上高は44,056,041千円(対前年同期比12.1%減)となりました。営業利益につきましては、不採算事業からの撤退や株式会社オートウェイにおけるプロモーションの効率化などコスト削減を図った一方、売上高の減少に伴う売上総利益の減少、「GooPLUS」、「GooPit」、「GooAUTO」などの新規事業への先行投資が発生したことなどから5,624,870千円(対前年同期比9.5%減)となりました。
②生活関連情報
株式会社プロトメディカルケアにつきましては、引き続き、福祉用具のレンタルサービス事業の効率化を図るとともに、医療・介護・福祉関連事業におけるシナジーを追求することで更なる事業拡大に取り組んでまいりました。
また、当社につきましては、カルチャー情報事業において、平成27年1月に「新しい自分をみつけよう」をテーマに趣味・資格の情報検索サイト「グースクール」を全面リニューアルし、ユーザーの更なる利便性の向上に努めるとともに、リサイクル・リユース事業においては、引き続き、コンテンツの拡充・ユーザーの利便性の向上に努めてまいりました。
更に、株式会社プロトデータセンターの不動産情報誌「GooHome」につきましては、取引社数の拡大及び掲載物件の拡充を図ってまいりました。
以上の結果、医療・介護・福祉関連事業が堅調に推移した一方、当社において不採算事業であった広告代理事業から撤退したことなどから、売上高は3,393,187千円(対前年同期比4.2%減)となりました。営業利益につきましては、医療・介護・福祉関連事業が増益に寄与したことと、不採算事業からの撤退により338,712千円(対前年同期比36.1%増)となりました。
③不動産
当社が自社物件の賃貸管理を中心に行い、売上高は164,704千円(対前年同期比1.8%減)、営業利益は96,506千円(対前年同期比38.4%増)となりました。
④その他
当社においてソーシャルゲーム事業から撤退した一方、平成26年10月に子会社化した株式会社アイソリューションズのソフトウエア開発売上が寄与したことから、売上高は988,589千円(対前年同期比8.2%増)となりました。営業利益につきましては、94,137千円の営業損失(前年同期実績は140,500千円の営業損失)となりました。
(3) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物につきましては、前連結会計年度末と比較して933,362千円増加し、12,030,649千円となりました。現金及び現金同等物が増加した主な要因につきましては、次のとおりであります。
①営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動によるキャッシュ・フローは、法人税等の支払が2,681,449千円発生した一方、税金等調整前当期純利益4,553,539千円、支出を伴わない減価償却費、のれん償却額及び減損損失の合計で2,190,312千円、株式会社オートウェイ及び株式会社キングスオートの商品在庫の減少に伴うたな卸資産の減少929,344千円、売上債権の減少775,643千円などの発生により、6,577,786千円の収入となりました。
②投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動によるキャッシュ・フローは、定期預金の払戻による収入が117,000千円発生した一方、株式会社アイソリューションズの株式取得に係る支出が90,674千円、事業の譲り受けによる支出が55,125千円、固定資産の取得による支出が910,666千円発生したことなどから、914,179千円の支出となりました。
③財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動によるキャッシュ・フローは、短期・長期借入金の減少が3,831,944千円、配当金の支払が790,800千円、自己株式の取得による支出が198,884千円発生したことにより、4,821,630千円の支出となりました。