有価証券報告書-第23期(平成29年1月1日-平成29年12月31日)

【提出】
2018/03/27 15:11
【資料】
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【項目】
125項目

事業内容

当社グループは、当社(ケネディクス株式会社)、子会社43社及び関連会社21社により構成されており、当社グルー
プの事業は、(1)アセットマネジメント事業、(2)不動産管理事業、(3)不動産運営事業、(4)不動産投資事業の4つの
事業から成ります。これらの事業は連結財務諸表の注記事項に記載のセグメントの区分と同一の記載であります。
(1)アセットマネジメント事業
アセットマネジメント事業とは、当社の顧客たる不動産投資家に対し、不動産及び不動産担保付債権等への投資機会や運用・管理サービス提供(アセットマネジメント)を通じて、不動産投資家に対してリターンを提供するものです。収益の源泉はこれらサービスの対価としてのフィー収入であり、大きく4つに分けられます。
①アクイジションフィー(取得報酬):不動産投資家への投資機会提供に関するフィー
― 不動産投資家のニーズに合わせ投資案件を発掘し、投資家が出資し組成したファンドで不動産等の取得を行います。
― 不動産等の取得の際、取得額に対し一定料率を掛けて算出されるフィーを受領します。
② アセットマネジメントフィー(運用報酬):不動産の運用に関するフィー
― 不動産等の運用・管理を通して収益を維持・向上させ、資産価値向上を図ります。
― 保有物件の運用状況を不動産投資家に対し報告します。
― これらのサービスの対価として、一般的に物件取得総額に対し一定料率を掛けて算出されるフィーを受領します。
③ ディスポジションフィー(譲渡報酬):不動産等の売却と資本回収に関するフィー
― 不動産等の売却を行い、投下した資本の回収を図り利益を確保します。
― 物件売却の際、売却価格に対し一定料率を掛けて算出されるフィーを受領します。
④ インセンティブフィー(成果報酬):投資リターンの実現に関するフィー
― 不動産等の売却を完了し、投資が完了した時点で、投資家と予め決められた目標リターンのハードルを超過した部分のうち一定額をフィーとして受領します。
また、アセットマネジメント事業には、上記で挙げられた4つの代表的な収益源の他に、その他のフィー収入とし
て、不動産の仲介を行うことによる仲介手数料を受領するブローカレッジフィー(媒介報酬)、当社の不動産投資ノウ
ハウを利用したコンサルティングやアドバイザリーに対してフィーを受領するコンサルティングフィー等があります。
(2)不動産管理事業
不動産管理事業とは、当社グループがアセットマネジメント業務を受託したファンドが保有する不動産を中心に、下記に掲げる管理業務を行う対価として収益が計上されるものです。
① プロパティマネジメント業務
― 建物の日常的な修繕、清掃等を行う建物管理業務や、テナントに対して賃料の請求・回収等を行うテナント管理業務を受託します。
② 賃貸マネジメント業務
― 不動産を賃借するテナントの誘致や賃貸借契約交渉等を行います。
③ 工事監理業務
― 大規模リニューアル工事の計画立案、設計・施工及び工事監理を行います。
(3)不動産運営事業
不動産運営事業とは、当社グループが建物を賃借し、物件を運営することから収益を獲得するもので、主として次のような形態があります。
① サービスアパートメント事業
― 海外等からの中長期の出張や仮住まい等の際に、キッチンや家具を備え付けた賃貸マンションを、オペレーターとして提供します。
② サービスオフィス事業
― 新規事業の立上げや外資系企業の日本現地法人立上げ等の際に、大規模ビルと同等の質の高い小規模オフィスを都心部で提供します。
③ マスターリース事業
― 建物所有者とマスターリース契約を締結し、テナントに転貸借(サブリース)します。
(4)不動産投資事業
不動産投資事業とは、当社グループによるファンド組成を円滑に行うため、ファンドに組み入れるための不動産の
一時保有のほか、ファンドと当社グループとの利害関係を一致させるための共同投資等、自己の資金をもって不動産
投資を行うものです。また、当社における純投資を目的として、債権投資を行うことがあります。この事業の収益は
下記にまとめられます。
① 賃貸事業収益
― 販売用不動産及び固定資産として保有する不動産から得られる賃貸収益です。
② 不動産売却収益
― 販売用不動産を売却することで得られる収益です。
③ 匿名組合分配損益
― 当社はアセットマネジメント事業の推進のため、当社が組成しアセットマネジメントを行っているファンドに対し、顧客である不動産投資家とともに少額投資を行うことがあります。
― 匿名組合分配損益は、ファンドに発生した損益のうち、当社持分に対応する部分が計上されます。
④ 棚卸資産評価損
― 当社が保有する販売用不動産は、四半期毎に時価評価を行っております。
― 販売用不動産の簿価より時価が下回っている場合、その差額は棚卸資産評価損として計上されます。
⑤ 債権売却損益・回収損益
― 当社は、不動産投資に関するノウハウを利用した、債権投資を行っています。
― 取得した債権を売却・もしくは回収した場合に損益が発生した場合に計上されます。
当社グループの状況を図示すると次のとおりであります。