有価証券報告書-第14期(平成27年1月1日-平成27年12月31日)

【提出】
2016/03/31 16:07
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業績等の概要

(1)業績
当連結会計年度(平成27年1月1日~平成27年12月31日)におけるわが国経済は、政府による経済政策や日本銀行による金融政策を背景に、企業収益や雇用・所得環境の改善等が継続し、景気は緩やかな回復基調を続けております。ただし、中国を始めとするアジア新興国等の景気減速、円安の進行や原油価格急落など、先行きは依然として不透明な状況が続いております。
当社グループが属するオンラインコンテンツ関連市場におきましては、従来のPCオンラインゲームに加え、スマートフォンやタブレット端末の普及に伴う利用者数の拡大を背景に、Android/iOSを始めとするプラットフォームの多様化が進み、引き続き成長を続けております。一方で、魅力的なコンテンツやアプリケーションを提供するため、サービス内容は複雑化・高度化する傾向にあるなど、開発費用や人件費等のコストが増加するだけでなく、企業間におけるユーザー獲得競争が一層激化しております。
このような状況の下、当社グループは、スマートフォン、タブレット等のモバイルコンテンツの開発事業及び配信・運営事業を強化するとともに、当連結会計年度において複数の戦略的M&Aを実施いたしました。
ITサービス事業においては、事業領域拡大及び収益基盤の強化を目的として、株式会社インフォトップキャピタルを株式交換により完全子会社とし、株式会社インフォトップを孫会社といたしました。株式会社インフォトップキャピタルは、平成27年11月に株式会社インフォトップを存続会社とする吸収合併をし、株式会社ファーストペンギンへ商号変更しております。
また、オンラインコンテンツ事業の相互連携、事業拡大を目的として、株式交換により株式会社リベル・エンタテインメント、株式会社アスガルド、株式会社GESIを完全子会社といたしました。
これに伴い、ITサービス事業は、当社グループの安定した収益の柱として主力事業となっております。オンラインコンテンツ事業においても、子会社化した各社の強みを生かし、これまでのマス・マーケットからターゲット層を絞ったニッチ・マーケットでの基盤を作り、深耕を進めてまいりました。
その結果、当連結会計年度の業績につきましては、売上高4,187,568千円(前期比266.8%増加)、営業損失612,160千円(前期は営業損失861,405千円)、経常損失388,649千円(前期は経常損失165,907千円)、当期純損失に関しましては、778,725千円(前期は当期純損失312,938千円)となりました。
なお、来期においては、当連結会計年度での組織体制の強化により、営業効率の強化及び販売力・生産性を更に向上させ、通期での営業キャッシュ・フロー黒字化並びにのれん償却前の四半期営業黒字を目指してまいります。
セグメント別の営業概況は次の通りであります。
①オンラインコンテンツ事業
オンラインコンテンツ事業につきましては、スマートフォン・タブレット向けゲーム並びにオンラインゲームの開発、配信及び運営、並びにドラマCDやボイスCD、キャラクターグッズの販売等を行っております。平成27年6月にサービスを開始した「アイ★チュウ」の収益が好調に推移したことにより売上高は増加しておりますが、オンラインゲームの収益減少や開発費等の積極的な先行投資により費用が増加しております。
以上の結果、売上高は1,262,441千円(前年同期比159.9%増加)、営業損失は823,713千円(前年同期は営業損失944,208千円)となりました。
②ITサービス事業
ITサービス事業につきましては、インターネットの普及に伴うデータサービス事業を行う株式会社エアネットが安定した収益を獲得しております。また、平成27年4月に株式会社インフォトップキャピタルとの株式交換にて、株式会社インフォトップ(現 株式会社ファーストペンギン)がITサービス事業に加わったことにより収益が増加しております。
以上の結果、売上高は3,015,713千円(前年同期比324.9%増加)、営業利益は234,704千円(前年同期比182.2%増加)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ597,393千円増加し、3,296,405千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動による資金の増加は226,103千円(前年同期は811,685千円の減少)となりました。これは主として、税金等調整前当期純損失617,279千円(前年同期は269,612千円)、減価償却費301,448千円(前年同期は79,106千円)、のれん償却額370,174千円、売上債権の減少131,253千円(前年同期は9,095千円の増加)を計上したことなどによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動による資金の増加は618,509千円(前年同期は520,102千円の増加)となりました。これは主に、貸付金の回収による収入1,530,270千円(前年同期は604,057千円)、貸付による支出702,970千円、無形固定資産の取得による支出302,317千円(前年同期は246,542千円)等があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動による資金の減少は906,570千円(前年同期は19,006千円の減少)となりました。これは主に、短期借入金の返済による支出1,210,000千円、株式発行による収入342,569千円があったことによるものであります。
当社グループのキャッシュ・フロー指標のトレンドは下記のとおりであります。
平成24年12月期平成25年12月期平成26年12月期平成27年12月期
自己資本比率(%)91.887.286.361.1
時価ベースの自己資本比率(%)69.5164.5159.672.6
キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)3.1
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)35.2
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い

(注1)いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
(注2)株式時価総額は自己株式を除く、発行済株式数をベースに計算しております。
(注3)キャッシュ・フローは営業キャッシュ・フローを使用しております。
(注4)有利子負債は連結貸借対照表上に計上されている負債のうち、利子を支払っている負債を対象としています。
(注5)算出の結果数値がマイナスとなる場合には「―」で表記しています。