有価証券報告書-第34期(平成26年4月1日-平成27年3月31日)

【提出】
2015/06/26 14:10
【資料】
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【項目】
92項目

業績等の概要

(1)業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、政府による経済政策や日銀の金融緩和などを背景に、企業収益の改善や個人消費の拡大がみられ、景気は緩やかな回復傾向で推移しました。一方、円安による原材料価格の上昇や消費税増税の影響、中国をはじめとした新興国の成長鈍化等、依然として景気下振れリスクも存在しており、先行き不透明な状況が続いております。
介護サービス業界においては、平成27年4月に介護報酬が改定され2.27%のマイナス改定とされておりますが、処遇改善分1.65%及びサービス充実分0.56%を除くと、実質的には4.48%のマイナス改定となりました。また、社会保障審議会介護給付費分科会による平成27年1月9日の平成27年度介護報酬改定に関する審議報告においては、高齢者ができる限り住み慣れた地域で尊厳を持って自分らしい生活を送ることができるよう、「地域包括ケアシステム」の構築に向けた取組が提言されています。
このような状況のもと当社グループにおきましては、収益面では、既存施設において施設稼働率を上昇させるため、新規利用者の獲得とサービスの向上に努めました。また、デイサービスセンター1施設、有料老人ホーム3施設、ケアプランセンター1施設を新規開設しており、積極的な施設展開を図ってまいりました。利益面では、景気の回復傾向に伴い求人費用及び人件費が上昇、また、消費税増税に係る控除対象外消費税の負担増などにより、原価が大きく増加したことから当期純損失となりました。
この結果、当連結会計年度の売上高は10,791,150千円(前連結会計年度比3.6%増)となり、営業損失は26,407千円(前連結会計年度は営業利益325,774千円)、経常損失は245,956千円(前連結会計年度は経常利益132,762千円)、当期純損失は368,369千円(前連結会計年度は当期純利益77,909千円)となりました。
セグメントごとの業績は次のとおりであります。
①デイサービス事業
当セグメントにおきましては、既存デイサービス施設のサービスの質の向上により施設稼働率の向上に努めてまいりました。また当連結会計年度におきまして、栃木県宇都宮市に「あおぞらの里 御幸ヶ原デイサービスセンター」を新規開設いたしております。その結果、売上高は3,358,115千円(前連結会計年度比1.9%増)、セグメント利益は346,881千円(同12.0%減)となりました。
②施設サービス事業
当セグメントにおきましては、既存の有料老人ホームの入居者獲得に注力し、施設稼働率の向上に努めた結果、新規施設を含む全ての居室数に対しての入居率83.8%を達成しております。また当連結会計年度におきまして、長野県松本市に「ラ・ナシカまつもと弐番館」、静岡県静岡市に「ラ・ナシカ三保の松原」、静岡県島田市に「ラ・ナシカしまだ」を新規開設いたしました。その結果、売上高は6,660,657千円(同4.4%増)、セグメント利益は305,661千円(同45.3%減)となりました。
③在宅サービス事業
当セグメントにおきましては、利益率の改善のため人員配置や業務手順の見直し等、効率的な運営に取り組むことに注力してまいりました。また当連結会計年度におきまして、愛媛県松山市に「あおぞらの里 森松ケアプランセンター」を新規開設いたしております。その結果、売上高は772,378千円(同4.7%増)、セグメント損失は20,466千円(前連結会計年度はセグメント損失28,663千円)となりました。
(2)キャッシュ・フロー
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べて129,029千円減少して953,093千円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動の結果、獲得した資金は262,080千円(前連結会計年度比57.1%減)となりました。その主な内訳は、収入要因として減価償却費503,067千円、仕入債務の増加額22,986千円、支出要因として税金等調整前当期純損失245,956千円、売上債権の増加額143,921千円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動の結果、使用した資金は789,944千円(同21.2%増)となりました。その主な内訳は、支出要因として有形固定資産の取得による支出660,199千円、敷金及び保証金の差入による支出127,250千円、預り保証金の返還に伴う支出64,688千円、収入要因として預り保証金の預りに伴う収入77,368千円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度末における財務活動の結果、獲得した資金は398,835千円(同0.1%減)となりました。その主な内訳は、収入要因として短期借入金による収入1,980,000千円、長期借入金による収入700,000千円、支出要因として短期借入金の返済による支出1,530,000千円、長期借入金の返済による支出613,685千円、リース債務の返済による支出91,777千円であります。