有価証券報告書-第16期(平成27年4月1日-平成28年3月31日)

【提出】
2016/06/24 15:11
【資料】
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【項目】
68項目

業績等の概要

(1) 業績
当事業年度における我が国経済は、日本国政府の経済財政政策の推進により、雇用・所得環境等が改善し、緩やかな回復基調が続いている一方で、中国をはじめとするアジア新興諸国経済の景気減速の影響等により、国内景気を下押しするリスクとなっております。
当社が事業を営むモバイルインターネット業界においては、当社が主力事業を展開するスマートフォンの広告市場が引き続き成長し、スマートフォン広告市場規模は371,700百万円(対前年比123.6%)と順調に成長を続けており、2020年の市場規模は752,700百万円まで拡大することが予想されております(注)。しかしながら、高成長期に高い市場地位を獲得しようとする競争が激化し、より一層の競争力強化が求められております。
こうした事業環境のもと、当社は競争力のある広告代理事業に注力する他、アドネットワーク事業の新サービスの育成に努めました。その結果、広告代理事業の拡大によって、売上高は前年比51.5%の増収になり、また、利益面でも経常利益ベースで増益を達成しました。
以上の結果、当事業年度における業績は、売上高3,563,936千円(前年比51.5%増)、営業利益451,877千円(前年比85,216千円増、23.2%増)、経常利益444,063千円(前年比77,797千円増、21.2%増)、当期純利益304,113千円(前年比86,712千円減、22.2%減)となりました。
(注) 出所「2015年 スマートフォン広告市場動向調査」株式会社 CyberZ/デジタルインファクト
事業別の概況は次のとおりであります。なお、数値につきましてはセグメント間取引分相殺消去前のものを記載しております。
(アドネットワーク事業)
当セグメントにおいては、クリック保証型アドネットワーク「MAIST(マイスト)」及びスマートフォンアドプラットフォーム「TAP ONE(タップワン)」、成果報酬型アドネットワーク「AAA(トリプルエー)」を中心とするインターネット広告事業を運営しております。当事業年度においては、前事業年度から引き続いて、これらの中でも特に高い成長性が見込まれるスマートフォン分野の「MAIST(マイスト)」と「TAP ONE(タップワン)」に経営資源を集中したことが売上の拡大に繋がり、売上高は1,127,506千円(前年比28.7%増)と増収となりましたが、セグメント利益(営業利益)は65,455千円(前年比5.3%減)と前年比で減益となりました。
(広告代理事業)
当セグメントにおいては、モバイル分野における純広告販売の他、アドネットワーク等の販売を行なっております。当事業年度においては広告掲載媒体の新規開拓等により、売上高は2,402,749千円(前年比67.3%増)、セグメント利益(営業利益)は566,988千円(前年比36.5%増)と増収、増益となりました。
(自社メディア事業)
自社メディア事業は、スマートフォン向け電子コミック配信サービス「eyebook(アイブック)」及び昨年9月にリリースした「JC News(ジェイシーニュース)」等、自社メディアの運営・開発を行なっております。当事業年度においては売上高は36,552千円(前年比35.8%減)となり、開発費の支出等が影響し、セグメント損失(営業損失)は96,359千円(前年比54,284千円損失増)となりました。

(2) キャッシュ・フローの状況
当事業年度におけるキャッシュ・フローについては、営業活動による561,710千円の増加、投資活動による21,098千円の減少があった結果、現金及び現金同等物は543,502千円増加いたしました。これらの結果、現金及び現金同等物の残高は、1,034,741千円(前年比210.6%)となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により獲得した資金は561,710千円の増加(前年は330,847千円の増加)となりました。これは主に、税引前当期純利益の計上であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は、21,098千円の減少(前年は33,028千円の減少)となりました。これは主に、関係会社株式の取得の支出であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当期は財務活動を行わなかったため、財務活動によるキャッシュ・フローはございません。