有価証券報告書-第22期(平成26年10月1日-平成27年9月30日)

【提出】
2015/12/25 16:41
【資料】
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【項目】
82項目

業績等の概要

(1)業績
当事業年度におけるわが国経済は、政府による経済政策及び日銀の金融政策を背景に、輸出関連企業を中心に収益の改善がみられ、雇用状況の改善など、回復基調で推移しております。
一方で当社の主要販売先である外食産業におきましては、一部個人消費に明るさが戻るなど、回復傾向が見られるものの、円安による輸入食材価格の高騰、人手不足を背景とした人件費の上昇傾向及び中食市場の拡大などにより、当社の事業領域においては、依然として厳しい状況が続いております。
このような環境のもと、当社は、大手外食チェーンを中心に、従来からのASPサービスを核とした、トータルソリューションシステムを提供してまいりました。また、期の後半からは、パッケージ型の基幹業務システムである「飲食店経営管理システム(R)」をリリースし、規模に関係なく、外食のあらゆる業態店舗、または中食である仕出し、弁当業及び給食事業者にご利用いただけるサービスを提供いたしました。
その結果、過去最高の売上水準だった前事業年度には及ばなかったものの、売上高は、2,204,200千円(前事業年度比9.7%減)と堅調に推移しました。利益面に関しましては、営業利益63,089千円(前事業年度は営業損失273,684千円)、経常利益52,956千円(前事業年度は経常損失286,871千円)、当期純利益48,264千円(前事業年度は当期純損失288,464千円)の増益となりました。
売上高が減少したにも関わらず、増益という結果が得られたのは、前事業年度の売上構成は、粗利率が低い「テーブルショット」などの商品の売上げが多かったことに対し、当事業年度は、ASPサービスの月額の着実な増加に加え、粗利率が高い「飲食店経営管理システム(R)」の販売が貢献したことによります。
事業別売上高は、次のとおりです。
当社は、ASPサービス事業を単一セグメントとしておりますが、ASPサービス事業を核として、顧客である飲食店舗にASPサービス事業、システム機器事業、周辺サービス事業を一体として提供しております。
事業別前事業年度
(自 平成25年10月1日
至 平成26年9月30日)
当事業年度
(自 平成26年10月1日
至 平成27年9月30日)
金額(千円)前年同期比(%)金額(千円)前年同期比(%)
ASPサービス事業1,075,659102.5996,75992.7
システム機器事業1,071,344199.61,069,97699.9
周辺サービス事業294,686116.7137,46446.6
合計2,441,689132.82,204,20090.3

事業部門別の業績は、以下のとおりであります。
① ASPサービス事業
当事業におきましては、売上高が996,759千円(前年同期比7.3%減)となりましたが、新規顧客獲得および既存顧客へのサービス拡大に注力した結果、月額サービス料が緩やかながらも回復し、月額サービス料は12ヶ月累計で977,499千円(前年同期比5.6%増)となりました。
② システム機器事業
当事業におきましては、従来からのPOSシステム、オーダーエントリーシステム及びテーブルオーダーシステムの新規顧客獲得、既存顧客へのバージョンアップに注力した結果、新規受注及び追加受注ともに順調に推移し、売上高は1,069,976千円(前年同期比0.1%減)となりました。
③ 周辺サービス事業
当事業におきましては、サプライ品、機器修理及び他社商品の販売等を行った結果、売上高は137,464千円(前年同期比53.4%減)となりました。
(2)キャッシュ・フロー
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動によるキャッシュ・フローにより得られた資金や、投資活動及び財務活動によるキャッシュ・フローにより使用した資金によって、前事業年度末に比べ153,334千円減少し、当事業年度末には299,534千円となりました。
また、当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において営業活動の結果得られた資金は、94,206千円(前年同期は得られた資金13,297千円)となりました。これは主に、減価償却費85,659千円の計上及びたな卸資産112,975千円の増加があった一方で、税引前当期純利益50,836千円の計上によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において投資活動の結果使用した資金は、138,699千円(前年同期は使用した資金71,822千円)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出37,167千円及び無形固定資産の取得による支出103,461千円による資金の減少によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において財務活動の結果使用した資金は、108,841千円(前年同期は得られた資金90,016千円)となりました。これは主に、長期借入による収入150,000千円があった一方で、短期借入れによる支出164,500千円(純額)、社債の償還による支出54,000千円があったことによる資金の減少によるものであります。