有価証券報告書-第18期(平成26年4月1日-平成27年3月31日)

【提出】
2015/06/26 17:15
【資料】
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【項目】
95項目

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成は経営者による会計方針の選択及び適用、並びに資産・負債及び収益・費用の報告数値に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、過去の実績等を勘案して合理的な見積りを行っていますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は、これらの見積りと異なる場合があります。
なお、当社グループの連結財務諸表の作成に際して採用している重要な会計方針は、第5 経理の状況の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
(2) 財政状態の分析
当連結会計年度末における総資産の残高は2,451,524千円(前連結会計年度末比319,141千円の増加)となりました。主な原因は、現金及び預金の増加166,579千円、リース資産の増加87,982千円等によるものであります。
負債の残高は1,399,038千円(前連結会計年度末比184,362千円の増加)となりました。主な原因は、リース債務の増加84,193千円、預り金の増加56,467千円、未払金の増加31,058千円、借入金の減少79,648千円等によるものであります。
純資産の残高は1,052,486千円(前連結会計年度末比134,778千円の増加)となりました。これは主として当期純利益の計上151,874千円による増加、配当金29,837千円の支払等によるものであります。
(3) 経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度における売上高は6,691,194千円(前連結会計年度比1,005,453千円の増加)となりました。
これは主として、平成26年3月期に獲得した駐車場が本格稼働したことに加え、既存駐車場において、「利益重視」の経営方針のもと、新体制による売上極大化の施策を行い、月極契約及び新規顧客獲得が好調に推移したことによるものであります。
(売上総利益)
当連結会計年度における売上総利益は1,126,246千円(前連結会計年度比181,474千円の増加)となりました。これは主として、有人管理駐車場におけるシフトコントロールをはじめとする様々な経費削減策の実施等によるものであります。
(販売費及び一般管理費)
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は885,065千円(前連結会計年度比102,886千円の増加)となりました。これは主として、本社組織体制強化及び中国子会社設立に伴う人員の補強によるものであります。
(4) 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの事業においては、人件費や駐車場施設利用料の比率が高いため、一定水準を越える売上を確保できれば大きく利益に寄与できるものの、反面売上が計画どおりに確保できない場合は、それに伴う経費圧縮が困難となり、適正な利益水準を維持することが難しくなります。
なお、経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 4 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
(5) 経営戦略の現状と見通し
今後の我が国経済は、政府による経済政策・金融政策の効果による景気下支え、企業収益回復に伴う賃金水準の改善により、景気の緩やかな回復が見込まれております。
当社グループの属する駐車場業界につきましては、2020年東京オリンピック開催により、今後、駐車場及び駐輪場を含むインフラ整備を目的とした開発案件の増加が見込まれ、明るい兆しが見られます。
このような状況の中、駐車場管理運営事業につきましては、国内におていは、当連結事業年度に引き続き、「利益重視」の経営方針のもと、更なる経営の安定に向けた事業の効率化や有人管理手法の見直しによる人件費の削減を実現することで損益分岐点を引き下げ、堅調な企業体質を確立してまいります。
また、有人管理にて培ってきた駐車場管理運営ノウハウと豊富な情報量を用いて、従来以上にマーケット状況を注視し、利用者のニーズに合わせたサービスの提供及び潜在化しているニーズの発掘等、様々な運用施策を展開することで駐車場ビジネスの差別化を図りながら、事業に注力する所存であります。
中国においては、今後の動向を見極め、採算性を重視し、経営資源の集中や選択を行いつつ、駐車場管理運営物件を増やす方針であります。
コンサルティング事業につきましては、国内では、同業他社との差別化要素である駐車場コンサルティングノウハウをこれまで以上に高めるとともに、前連結事業年度よりサービスを開始した「3D動画シュミレーション」や車番認証システム「PMOパーキング・アナライザー」の提供等、新たなソリューションを今後更に展開し、収益性の向上に寄与させるとともに、新規案件の獲得へ結びつけてまいります。
中国では、駐車場オーナーの駐車場に関する意識の向上とともに、駐車場コンサルティングの必要性が定着しつつあり、大型案件を多く受注することを可能とする体制が構築されていることから、新たに設立しました上海子会社を中心に、駐車場コンサルティングマーケットを創出した先駆者として、中国全土を対象とした同様の大型案件の受注を加速させていく予定であります。
その他事業につきましては、当連結事業年度に引き続き、駐輪場事業の展開及び先進的な駐車場を実現すべく、新たな駐車場ソリューションの開発に注力してまいります。
(6) 資本の財源及び資金の流動性につていの分析
「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
(7) 経営者の問題認識と今後の方針について
「第2 事業の状況 3 対処すべき課題」に記載しております。