有価証券報告書-第72期(平成25年6月1日-平成26年5月31日)

【提出】
2014/08/29 10:23
【資料】
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【項目】
118項目

研究開発活動

当社の研究開発活動は、高品質で安価なジェネリック医薬品(原薬及び製剤)及び有用性が高く安心して服用できる一般用医薬品をタイムリーに提供し、医療関係者、患者等から信頼、期待される研究開発を続けております。
研究開発本部の体制は、開発推進室、原薬研究室、製剤研究室及び物性研究室の計4つの研究室に機能を分化し、密接な連携の下、迅速で効率的な研究開発活動を推進しております。なお、当連結会計年度における研究開発費の総額は890,749千円となっております。また、各研究室の研究開発活動の状況は次のとおりであります。
① 開発推進室
開発推進室では、研究開発計画を早期に立案し、複数の計画を総合的に管理する業務を担っております。その主な業務内容としては、研究開発のマスタープランの立案と進捗管理、研究開発を推進するための体制作り(研究施設のGXP対応、標準書作成、教育訓練)、研究開発レポートの照査、承認申請等の薬事業務(原薬等登録原簿、承認申請書作成・申請並びに照会対応)、生産部門への技術移転業務、知的財産権の調査及び管理、新規研究開発計画の立案、共同開発企業との連携・調整等を行っております。また、高薬理製剤を製造するための開発体制を整えています。
② 原薬研究室
原薬研究室ではジェネリック原薬の付加価値を高め、また低コストの生産体制を確立するための研究開発に取り組んでいます。さらに、新たな顧客獲得に向けて、顧客の要求にも合わせ、出来る限り早い段階で、ラボスケールから実生産規模の高品質の原薬を提供することに加え、製剤化検討に必要な原薬情報の充実化に腐心して研究開発を進めております。当連結会計年度においては、抗血小板剤、アロマターゼ阻害剤(輸入)、男性型脱毛症(輸入)の原薬を製品化したほか、血圧降下剤、高脂血症剤の実生産規模での試作製造を実施しました。
③ 製剤研究室
製剤研究室では、医薬品の有効性を最大限に発揮できる製剤設計を重視し、ジェネリック医薬品及び一般用医薬品の自社開発及び共同開発を行っております。当連結会計年度においては、新規追補品目として腫瘍用薬1品目、抗血小板剤1品目(2規格)の計2品目(計3規格)の承認申請を行っております。また、別途、降圧剤2品目(単剤OD錠4規格、配合錠の普通錠1規格及びOD錠1規格)、抗うつ剤3品目(普通錠9規格、OD錠7規格)、降圧薬1品目(配合錠1規格)、アレルギー用剤1品目(5規格)の計7品目(計28規格)の承認申請準備を進めております。一方、一般用医薬品については、かぜ薬1品目の承認申請準備を進めており、その他アレルギー用剤の開発も進めています。また、当研究室では、開発した製品の工業化検討後、生産規模、製造法から最適な生産系列を決定し、生産を順調移行とするための技術協力を行っております。
④ 物性研究室
物性研究室では、原薬や製剤の新規開発に伴う試製品の品質評価、規格及び試験方法の設定などの分析業務を行い、製品の上市化の為の許認可業務で当局から要求されるCMC資料の作成を迅速にかつ効率的に行っています。新規開発テーマで発生する分析業務には、含量測定、不純物評価、溶出性、安定性試験などの理化学試験に加え、ジェネリック医薬品の開発を目的としてヒトを用いた生物学的同等性試験の評価業務を担当しております。これらの試験結果をもとにMF登録や製剤申請に必要となる試験実測資料、安定性試験及び生物学的同等性試験資料の作成を行っています。また、製品の上市化を目指し、生産部門や品質管理部門へ試験方法の技術移管をタイムリーに行い、当社の品質保証体制の支援部門として重要な業務を担っております。