有価証券届出書(新規公開時)

【提出】
2021/05/14 15:57
【資料】
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【項目】
156項目

研究開発活動

第44期連結会計年度(自 2019年7月1日 至 2020年6月30日)
当社グループの研究開発活動では、主にコールセンター/カスタマーサポート向けのチャットボット及びFAQ検索システムの開発に取り組んでおり、具体的な開発商品としては、sAI Chat(チャットボットシステム)、sAI Search(FAQ検索システム)、sAI Phone(通話音声認識システム)、Monkey App(LINEミニアプリプラットフォーム)となります。
当連結会計年度においては、主に、AIによる情報検索の性能向上、FAQデータの作成や管理における利便性の向上、システムの安定性と稼働率の向上、開発体制の効率化による生産性向上を図りました。
本書提出日現在、AIエンジンの開発は、株式会社サイシードにおいて、最高技術責任者(CTO)以下7名の体制で実施しております。
当連結会計年度におけるセグメントごとの研究開発活動を示すと次のとおりであります。
なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は93,988千円であります。
(1) ITセグメント
① AIによる情報検索の性能向上
検索に関するユーザービリティの向上を図るため、新たな検索エンジン及び検索インターフェース(タグ検索)を開発しました。テキスト入力による従来の検索方式に加え、各コンテンツに紐づけられたタグを選択することによって検索結果を絞り込む検索方式を導入し、正答率の向上に成功しました。
② FAQデータの作成や管理における利便性の向上
sAI Chat/sAI Searchで用いられるQAデータの作成と編集を行う管理画面をアップデートしました。機能が複雑化したために、QA編集が行いづらくなってしまっていたことが課題でしたが、アップデートによりその問題を解決しました。また、QAデータの拡充を目的に、ユーザーの行動をより的確に捉えるためのログ集計機能、アンケート機能の実装を行いました。
③ システムの安定性と稼働率の向上
sAI Chat/sAI Searchを中心に、課題となっていた不具合の徹底した検出及び修正を行いました。また、製品の販売体制の拡充に伴い、専属の運用チームで構成される大規模運用体制を構築し、同時に品質保証チームを設立しました。
④ 開発体制の効率化による生産性向上
Monkey Appの需要が飛躍的に向上したため、その効率的な開発体制を整えました。本年度は、LINEを使った勤怠管理システム、自治体向けの情報通知プラットフォーム、自治体が運営するキャラクターのチャットボット、イベント参加者管理プラットフォームなどの多岐にわたるシステム開発を行ってまいりましたが、それらの開発を外部の業者と連携して行うことで、効率的に多くの製品を製造することに成功しました。
⑤ その他
新サービスsAIPhoneに関して、その基盤の研究開発を行いました。音声認識システムの開発、通話自動応答システムの構築、通話音声からのデータ取得と顧客データベースとの連携、コールオペレーター向けの通話履歴管理及び質問に対する返答候補レコメンド機能の開発などに注力し、実証実験を通じて有効性を示しました。
上記の他、新規事業開発に係る研究開発を行っており、当連結会計年度における研究開発費の金額は86,073千円であります。
(2) 語学セグメント
新商品開発に取り組んでおり、当連結会計年度における研究開発費の金額は7,915千円であります。
第45期第3四半期連結累計期間(自 2020年7月1日 至 2021年3月31日)
当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発費の総額は46,240千円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。