有価証券報告書-第64期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

【提出】
2020/06/25 10:17
【資料】
PDFをみる
【項目】
154項目

対処すべき課題

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当企業グループは、温度センサを中心として各種センサの開発・販売・製造を行っており、創業当時より「誰よ
りも先に新しいものを生み出す」、「いつも先の時代を見つめる」、「柔軟で斬新な考えを持ち続ける」を基本理
念としております。その考えを守り、従来のセンサにとらわれず、センサに求められるニーズを常に深堀し、新し
い製品の開発・製品化に努めております。
(2)経営戦略等
当企業グループは、センサ及びその関連製品においての研究開発に注力し、常に先の時代を見つめ、常に新しい
技術を市場に提供してまいりました。また、市場の規模を考慮したうえで極力消費地に近い場所で生産する「消費
地生産」やコスト競争力を追求しながら安価な労働力等を求めた「適地生産」による生産のグローバル化及びグロ
ーバルな販売網の構築により売上及び利益の拡大を図ってまいりました。また、ニーズは世界共通のものではなく
各地域特有のものであるものと考えております。
中長期的なビジョンとして、世界中の地域で生まれるセンサニーズを拾い上げ、開発・供給し続ける企業(「真
のグローバル企業」)を目指していきます。
各機能のコンセプトは、以下の通りであります。
① 研究開発機能
新規の技術開発に特化した人材育成を強化し、従来の発想・思想に囚われない未来志向型の技術開発への進化に
努める。
② 販売機能
各国多種多様なニーズの情報収集を強化し、その国でビジネスを成立させるため、販売拠点一丸でサポートに努
める。
③ 生産機能
消費地生産及び適地生産について、模索・検討を行い、常に生産性の向上に努め、生産技術と連携し、より良い
製造工法・自動機の追及に努める。
④ 品質保証機能
全生産拠点における統一の品質保証レベルを確立し、各拠点で完結できる体制づくりに努める。
⑤ 管理機能
各拠点の管理者及びそれぞれの拠点で必要とされる人材の育成サポートに努める。
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当企業グループは、売上高および営業利益金額を主要な経営指標としております。
(4)経営環境
IOTやAIを活用したモビリティサービスの第4次産業革命が騒がれる中、高機能・微細化等、各場面でのニーズが
多様化しております。それに伴い、センサー需要も急速に増加しております。
この状況下、当企業グループは、様々なバリエーションのセンサを取り揃えており柔軟に対応してまいります。
また、従来のセンサにとらわれず、付加価値の高い新製品開拓・創造に取り組んでいき、市場に様々なセンサの提
案をしてまいります。また、収益改善の取り組みとして、製造コスト削減、生産拠点の再編成、設備投資等による
合理化等活動を引き続き行ってまいります。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当企業グループは、売上高・利益の継続的な伸びを目指すために、既存市場の維持拡大や新たな市場への参入が
不可欠と考えております。そのためには、医療機器・自動車関連の販売力強化、次世代製品への積極的な研究開発
投資、生産拠点の再編や工程改善・生産設備の自動化等による生産コスト改善を行ってまいります。
なお、次年度の特記として、新型コロナウイルスの影響により、進捗計画(海外製造子会社の生産ライン移設,顧
客の生産調整に伴って生じる製品納入の遅れ等)に遅れが生じている案件につきましては、遅れを取り戻すべくリ
カバリーに努めてまいります。