有価証券報告書-第6期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)

【提出】
2018/06/26 14:04
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【項目】
113項目

研究開発活動

当社グループは、アルミニウムに関する経営資源をベースに、付加価値の高い機能材料と加工品を事業展開し、収益基盤を拡大することを事業戦略の力点に置いている。特に、アルミニウム素材関連の基礎技術に磨きをかけ、この技術を活かした新商品・新技術の創造を推し進めるとともに、グループ全体の有機的な連携を強め、高い付加価値商品・サービス群で構成された成長を持続する企業集団としての姿を追求している。
現在、当社グループは、技術・開発統括室を中心に、従来の組織分野ごとに蓄えられた知的資源・情報・技術を統合し、組織横断的に市場ニーズに対応する「横串活動」へと展開し、市場競争力のある付加価値の高い製品の開発を進めている。
また、日本軽金属㈱グループ技術センターは、マトリクス組織を導入し、永年培ってきた材料・表面処理・解析設計・接合加工・分析の技術を活かしながら、「横串活動」に積極的に参画している。さらに、生産・販売に直結した技術・製品開発体制を整備し、また、高度化・多様化する市場・顧客ニーズに即応可能な技術サービス力の充実を図ることにより、収益拡大に貢献する新製品・新技術の開発を進めている。
当連結会計年度における当社グループ全体の研究開発費は51億77百万円であり、各セグメントにおける研究目的、主要課題、研究成果及び研究開発費は次のとおりである。
(アルミナ・化成品、地金)
当社グループのアルミナ・化成品の製造部門を中心に、アルミナ、水酸化アルミニウム、各種化学品の高品質・高付加価値化に関する開発及び新用途開発等を行っており、多角的な視野から研究開発を進めている。
地金に関しては、日本軽金属㈱グループ技術センターを中心に、各ユーザーのニーズの多様化に対応するため、顧客毎の仕様に合わせた合金を開発している。
当セグメントに係る研究開発費は4億62百万円である。
(板、押出製品)
日本軽金属㈱グループ技術センターを中心に、自動車や鉄道等の軽量化に適合するアルミニウム板、押出材の開発及びその量産技術、需要拡大につながる新規応用製品の開発等を行っている。
当連結会計年度には、アルミニウムの軽量性を活かしたスポーツサイクル用アルミサイクルスタンド「RICCAL」の開発、販売を開始した。
当セグメントに係る研究開発費は16億93百万円である。
(加工製品、関連事業)
日本軽金属㈱グループ技術センターを中心に、電子材料、景観関連製品、輸送関連製品、アルミニウム建築構造部材等のアルミニウム加工製品関連の研究開発を行っている。
当セグメントに係る研究開発費は13億43百万円である。
(箔、粉末製品)
東洋アルミニウム㈱を中心に、アルミ箔、アルミペースト、粉末製品等に関する基礎研究、応用研究を行い、新素材や高機能材料等の開発を行っている。
当連結会計年度には、電池の小型・軽量化を図りつつ高電圧化も実現した「筋電義手用小型円筒型リチウムイオン電池」を開発した。
当セグメントに係る研究開発費は16億79百万円である。