有価証券届出書(新規公開時)

【提出】
2015/02/12 15:01
【資料】
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【項目】
89項目

業績等の概要

(1) 業績
第18期事業年度(自 平成25年1月1日 至 平成25年12月31日)
当事業年度におけるわが国経済は、消費税増税等の影響により消費の不透明感は残るものの、政権交代後に政府が打ち出した金融政策により、為替相場においては円安傾向に推移し、国内株式市場においては日経平均株価16,291円31銭で年内の取引を終え、デフレ経済から脱却する傾向となり、景気は回復基調となりました。
当社を取り巻くインターネット業界では、モバイルインターネット市場において、スマートフォンや非PC端末が急速に普及し、インターネット利用デバイスとして存在感が際立ち、個人及び法人にてWebマーケティング支援の場が拡大しております。
このような状況のもと、当社では、コア事業であるeマーケティング事業において、スマートフォン変換ツールの精度向上や、入力支援ツールの機能追加などの諸施策を実施し、顧客数の拡大と同時に収益性の向上を実現いたしました。また、Webソリューション事業では、不動産会社向けWebサイトのコンテンツ管理システムである「仲介名人」やバスケットゴール専門のオンラインショップである「Basketgoal.com」もeマーケティング事業とのシナジー効果が顕在化し、収益性の向上に寄与いたしました。
以上の結果、当事業年度の業績は、売上高887,806千円(前期比23.5%増)、営業利益219,863千円(前期比63.9%増)、経常利益220,874千円(前期比67.0%増)、当期純利益139,579千円(前期比75.0%増)となりました。
なお、当事業年度におけるセグメントごとの業績は以下のとおりであります。
1) eマーケティング事業
①入力フォーム最適化
eマーケティング事業の主力サービスである「フォームアシスト」は各業界における需要も非常に高く、市場も堅調に拡大したことにより販売は好調に推移し、売上増加に寄与致しました。
②サイト内誘導最適化
当事業年度より新製品として投入された「サイト・パーソナライザ(ユーザの様々な条件に応じて最適な個別バナーを自動表示することで、One to Oneマーケティングを実現するサービス)」は、インターネット通販業界や、金融業界などの各業界において、新規導入数が順調に増加した結果、売上増加に寄与致しました。
③スマートフォン、スマートデバイス最適化
インターネット利用デバイスとしてスマートフォンなどの非PC端末の普及率の増加により、Webマーケティング支援の場がより拡大したことから、主力サービスである「スマートフォン・コンバータ」、「フォームコンバータ」の販売は好調に推移し、売上増加に寄与致しました。
以上の結果、eマーケティング事業全体における売上高は705,588千円(前期比28.6%増)、営業利益は486,210千円(前期比31.1%増)となりました。
2) Webソリューション事業
①仲介名人
平成24年9月1日付で株式会社ダンゴネットより不動産Webサイトコンテンツ管理システム「仲介名人」事業を譲り受けました。平成25年12月期は新たな連動先の不動産ポータルサイトの開拓や、eマーケティング事業で提供する「スマートフォン・コンバータ」や「フォームアシスト」などの自社開発ツールを用いスマートフォン対応及び入力改善等を行った結果、既存サービスとのシナジー効果が顕在化し、売上増加に寄与致しました。
②Basketgoal.com
平成23年8月より本格運用を始めており、eマーケティング事業で提供する「フォームアシスト」、「フォームコンバータ」、「スマートフォン・コンバータ」、「スマートフォン・アナリシス」などの自社開発ツールを用いて、入力フォームの改善、スマートフォン対応、サイトの問題分析等を行った結果、既存サービスとのシナジー効果が顕在化し、販売は好調に推移致しました。
③その他
平成24年より総務省が管轄する「災害に強いネットワークを実現するための技術の研究開発」に関するプロジェクトに参画し、当社のWeb最適化に関する特許技術を提供しました。具体的には、災害時においてセキュアな緊急電話会議ができるグループ通信システムの開発と災害情報Webサイトを「見やすく、使い易い」形で閲覧するためのユーザインターフェースシステムを当社の「スマートフォン・コンバータ」技術を活用して開発しました。平成25年以降は、開発した本システムの改良や具体的な自治体への導入提案など実用化に向けた取り組みについて、引き続き担当することにより、安定的な売上を創出しております。
以上の結果、Webソリューション事業全体における売上高は182,218千円(前期比7.2%増)、営業利益は17,853千円(前事業年度は11,122千円の損失)となりました。
第19期第3四半期累計期間(自 平成26年1月1日 至 平成26年9月30日)
当第3四半期累計期間におけるわが国経済は、政府が打ち出した金融政策の効果により、為替相場においては円安傾向、日経平均株価は株高傾向となり、企業の収益構造の改善に寄与し、企業の景気は回復基調となりました。しかしながら、消費税増税による個人消費マインドの低下、新興国経済の減速といった諸外国経済の不安要素もあり、景気全体としては、先行き不透明な状況が継続しております。
このような状況下のもと、当第3四半期累計期間における売上高は708,984千円、営業利益は185,557千円、経常利益は185,341千円、四半期純利益は117,298千円となりました。
なお、セグメントごとの業績は以下のとおりであります。
1) eマーケティング事業
①入力フォーム最適化
入力フォーム最適化サービスについては依然として需要が高く、その市場も堅調に拡大していることから主たる製品である「フォームアシスト」の販売が好調に推移し、計画値を上回る結果で拡大しました。
②サイト内誘導最適化
前期より投入した「サイト・パーソナライザ(ユーザの様々な条件に応じて最適な個別バナーを自動表示することで、One to Oneマーケティングを実現するサービス)」の販売も順調に拡大しました。
③スマートフォン、スマートデバイス最適化
依然としてスマートフォン契約数が拡大しており、主たる製品である「スマートフォン・コンバータ」及び「フォームコンバータ」の導入アカウント数が拡大しました。
また、販売チャネルとしては、人員増強と人材教育の効果により直接販売比率が増大しました。一方の間接販売については一部のOEM先が営業方針を変更したことによる影響で計画値を下回る結果となりました。
以上の結果、eマーケティング事業全体における売上高は575,647千円となり、セグメント利益(営業利益)は 416,306千円となりました。
2) Webソリューション事業
①仲介名人
不動産Webサイトコンテンツ管理システム「仲介名人」については、景気動向などの外部環境の影響を受け若干計画値を下回ったものの概ね予定通りの売上となりました。
②Basketgoal.com
バスケットゴール専門オンラインショップ「Basketgoal.com」については、天候不順や景気動向などの外部環境の影響を受け若干計画値を下回ったものの概ね予定通りの売上となりました。
③Go!Store
第2四半期会計期間より開始した、リアル店舗の販売促進、来店促進を支援するスマートフォンアプリ構築支援サービス「Go!Store」が売上増加に寄与しております。
④その他
引続き官公庁との災害情報プロジェクトへの自社開発ツールの提供を実施しており、売上に貢献しております。
以上の結果、Webソリューション事業全体における売上高は133,336千円となり、セグメント利益(営業利益)は3,509千円となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
第18期事業年度(自 平成25年1月1日 至 平成25年12月31日)
当事業年度末の現金及び現金同等物(以下、「資金」という)は、前事業年度に比して146,656千円増加し、286,430千円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における営業活動の結果得られた資金は前事業年度に比して49,870千円増加し、215,222千円(前期比30.2%増)となりました。この主たる要因は、税引前当期純利益220,874千円、減価償却費21,410千円及びのれん償却費18,654千円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における投資活動の結果支出した資金は39,850千円となりました(前期比74.6%減)。この主たる要因は、無形固定資産の取得による支出38,398千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における財務活動の結果支出した資金は28,716千円となりました(前事業年度は11,459千円の収入)。この主たる要因は、ストック・オプションの行使による収入25,850千円があった一方で、長期借入金の返済による支出56,766千円があったことによるものであります。