訂正有価証券報告書-第31期(平成25年6月1日-平成26年5月31日)

【提出】
2014/10/31 14:06
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【項目】
77項目

対処すべき課題

今後の当社を取り巻く経営環境を展望すると、当社の主力商品である中古住宅の市場につきましては、国土交通省の作成した報告書「中古不動産流通市場の活性化に向けた施策の展開について」では中古不動産に焦点を当てて、中古不動産市場の活性化を図る取組みが示され、政府の積極的な姿勢が表れています。今後さらに不動産市場の環境整備や活性化対策が進められると期待されております。
かかる状況下で、当社が対処すべき当面の課題としては、主に次の項目が挙げられます。
(1) 営業地域の拡大
当社は、現状、広域的な顧客ニーズに十分に応えられていないことが課題であると認識しております。
この課題を克服するために、当社は、既存店舗の延長地域として新規出店する方式(ドミナント方式)により、営業地域の拡大を図るべく、マーケットリサーチ及び出店実績に基づく出店基準に合致した出店計画の精密化、出店に必要な要員の確保及び教育を積極的に行うことが必要と考えております。
(2) 販売用不動産仕入の強化
当社は、現状、顧客ニーズに適合する販売用不動産の仕入れが十分でないことが課題であると認識しております。
この課題を克服するために、当社は、地域に根ざした事業活動、知名度の浸透を図るべく、地域同業者等との良好な関係を構築・継続し、当社にとって有利な不動産売買に関する情報の早期入手を積極的に行うことが必要と考えております。
(3) 不動産関連事業及びその他事業の拡大
当社は、ネットショッピング事業及びその他事業において顧客の多様なニーズに応えようとしておりますが、対応策が不十分であると認識しております。
この課題を克服するために、当社は、ネットショッピング事業における新商品の開拓及び商品ラインナップの充実、介護福祉事業におけるシルバー・リフォームの提案、利便性や安心・安全性の高い商品の開拓等を進めていくことが必要と考えております。
(4) 在庫回転率の維持向上及び有利子負債の抑制
当社の主力である自社不動産売買事業においては、不動産を仕入れて、リフレッシュ・リフォームを施した後、商品化し、最終的に販売契約締結後に決済・引き渡しますが、これら一連の期間において当社はコストを先行的に負担しており、当該資金の一部を金融機関からの有利子負債で賄っております。また、在庫期間の長期化から滞留在庫が増加した場合は、有利子負債も増加し、財務体質が悪化することとなります。
この課題を克服するために、当社は、不動産の販売サイクルを管理・短縮化するとともに、有利子負債の増加を抑えてまいります。
(5) コーポレート・ガバナンスの充実
当社の継続的な事業の発展及び信頼性の向上のためには、コーポレート・ガバナンスの充実に取組むことが重要であると認識しております。
この課題を克服するために、当社は、強固な内部管理体制の構築とコンプライアンスの強化に取組んでまいりました。
まず、内部管理体制については、自浄能力の向上と組織内における内部牽制のさらなる機能強化を課題と捉えております。そこで部署内でのチェックの精度を高めて自浄能力を向上させることに加え、内部監査室等の他部署による牽制的な機能をより一層発揮することに努めました。さらに、監査役会及び会計監査人を設置いたしました。これらにより、取締役による経営の透明性及び公正性の確保が期待されます。
次にコンプライアンスの強化については、法令・社内規程類の遵守はもとより、日々の業務を適正かつ確実に遂行するとともに、事故やトラブルを未然に防止する取組みを強化しておりますが、さらなる信頼拡大に向け、これらの一層の強化が重要であると認識しております。この課題を克服するために、当社は、社内規程の整備を随時見直すとともに、定期的な倫理・コンプライアンス研修を開催し、各事業体の取引の健全性の確保、情報共有、再発防止策の検討・実施、また適宜、社内啓蒙活動を実施し、透明性のある管理体制の構築を図っております。
今後はさらなるコーポレート・ガバナンスの充実を図るべく、社外取締役を選任することにより、経営の透明性及び公正性の向上に加え、株主の方の立場に近く、より高度な知識と経験に裏打ちされた意見を取り入れてまいりたいと考えております。
(6) 人材の確保と育成
当社は、今後の事業拡大に合わせ、優秀な人材を継続的に確保し、育成することが最も重要であると認識しております。
この課題を克服するために、当社は、社内教育の拡充、それによる社員の資質向上を図り、社員一人ひとりのレベルアップを図るとともに、店長・課長の育成を強化し事業拡充に伴う組織体制の整備を進めてまいります。