訂正臨時報告書

【提出】
2020/05/14 16:32
【資料】
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提出理由

当社は、2020年1月31日開催の取締役会において、京セラコミュニケーションシステム株式会社(以下「KCCS」)が運営するDSP事業(以下「DSP事業」)を譲り受けることを目的として、KCCSがDSP事業を新設分割することにより新たに設立するデクワス株式会社(以下「対象会社」)の株式の90%を取得し、子会社とすることを決議いたしましたので、金融商品取引法第24条の5第4項並びに企業内容等の開示に関する内閣府令第19条の第2項第3号及び第8号の2の規定に基づき、本臨時報告書を提出するものであります。

子会社取得の決定

1.子会社取得の決定
(1) 取得対象子会社の商号、本店の所在地、代表者の氏名、資本金の額、純資産の額、総資産の額及び事業の内容
商号デクワス株式会社
本店の所在地東京都港区浜松町一丁目22番5号 KDX浜松町センタービル7階
代表者の氏名代表取締役 吉村 真弥
資本金の額10百万円
純資産の額53百万円
総資産の額53百万円
事業の内容DSP事業等

(2) 取得対象子会社の最近3年間に終了した各事業年度の売上高、営業利益、経常利益及び純利益
当該会社はKCCSからの新設分割会社(2020年3月2日設立)であるため、該当事項はありません。
(3) 取得対象子会社の当社との間の資本関係、人的関係及び取引関係
資本関係該当事項はありません。
人的関係該当事項はありません。
取引関係該当事項はありません。

(4) 取得対象子会社に関する子会社取得の目的
当社は「パーソナライズ」(※2)という切り口で、人工知能及びビッグデータ解析技術を活用し、顧客におけるマーケティング活動を支援する事業(以下「マーケティング支援事業」)を行っております。当社とKCCSは「KANADE DSP」を共同開発し、2012年以来、DSPサービス(※3)を共同で推進してまいりました。具体的には、当社が使用許諾を付与する形でKCCSに対してエンジン提供を行い、当社はエンジンの保守を、KCCSは広告枠の購入及び販売を担当してまいりました。
一方、市場の拡大が続いているインターネット広告業界に、今大きな変革の波が訪れようとしています。インターネット広告では、蓄積された膨大なユーザーのウェブ行動履歴が高度なデータ分析技術により瞬時に処理され、高い広告効果を発揮してきました。今日、ウェブ行動履歴を収集する最も一般的な手法はクッキーと呼ばれるウェブ上の情報保存の技術です。クッキーは第三者がユーザーのウェブ行動履歴を記録できる仕組みとしてインターネット広告業界において広く活用されてきました。しかし、ユーザーの同意なしに収集されるウェブ行動履歴は個人情報保護の視点から問題視されつつあります。こうした背景のもと、ブラウザーのシェア第一位のGoogleは、Appleに続いて2年以内にサードパーティークッキーを廃止すると発表しました。今後、インターネット広告の需要はますます拡大すると予想されますが、今日のインターネット広告ビジネスの基盤となっているウェブ行動履歴の取り扱い方が変わることにより、インターネット広告市場のエコシステムも大きく変わらざるを得ません。
当社は長らく同領域の関連分野で研究開発・サービス提供を行ってきました。特に最近では、機械学習やディープラーニングと呼ばれる人工知能関連技術に取り組み、行動履歴に依存しないサービスを開発しています。例えば、既存サービスである「デクワス.VISION」は、ユーザー行動履歴ではなくユーザーが見ている商品のデザインに注目してパーソナライズします。新しい「デクワス.AD」では、事前の行動履歴の収集が不要になったことから、キャンペーン開始までに必要な期間も大幅に短縮され、導入件数が増加しました。その発展形として、現在、クッキーに依存せず個人情報ではない形で、非永続的にユーザーを一時的に同定、または推定する技術を開発しております。
インターネット広告業界では、データ解析エンジン提供というポジショニングを取っていた当社は、そのエコシステムの深部に属し、他の事業者とはクッキーの仕組みでデータを共有しながら事業を行ってきました。一方、今後想定されるネット広告の標準仕様の変更や、業界構造の変革に迅速に対応するためには、データ解析エンジンのみならず広告配信基盤の改良と自らその運営を行う必要があります。そこで、時代のパラダイムシフトに適応した事業展開を図るべく、当社はこの度、KCCSからDSP事業を承継することについて本合意に至りました。
当社のレコメンデーション技術をコアに、クッキー依存に代わるデータ解析技術の提供、検索連動広告など新しいパートナーとの連携、リアルとデジタルを融合したOMO領域での商品開発など、新しい広告形態を見据えた事業を展開していきます。さらにこの基盤を応用した新規事業を展開することにより、独自の価値創出を目指します。
(※2)「パーソナライズ」とは、一般に、消費者全員に同じサービスやコンテンツを提供するのではなく、一人ひとりの属性や購買・行動履歴に基づいて最適化されたものを提供する手法のことです。
(※3)DSP(ディマンドサイドプラットフォーム)とは、インターネット広告において広告主側から見た広告効率の最大化を支援するシステムのことです。
(5) 取得対象子会社に関する子会社取得の対価の額
新設分割会社の株式47百万円
アドバイザリー費用等12百万円
合計60百万円

親会社又は特定子会社の異動

2.特定子会社の異動
(1) 当該異動に係る特定子会社の名称、住所、代表者の氏名、資本金及び事業の内容
商号デクワス株式会社
本店の所在地東京都港区浜松町一丁目22番5号 KDX浜松町センタービル7階
代表者の氏名代表取締役 吉村 真弥
資本金の額10百万円
純資産の額53百万円
総資産の額53百万円
事業の内容DSP事業等

(2) 当該異動の前後における当社の所有に係る当該特定子会社の議決権の数及び特定子会社の総株主等の議決権に対する割合
当社の所有に係る当該特定子会社の議決権の数
異動前: -個(うち間接所有分-個)
異動後:900個(うち間接所有分-個)

総株主等の議決権に対する割合
異動前: -%(うち間接所有分-%)
異動後: 90%(うち間接所有分-%)

(3) 当該異動の理由及びその年月日
異動の理由:当社が当該会社の株式を取得することにより、当該会社は当社の子会社となります。
当該会社はKCCSがDSP事業を新設分割することにより設立する会社(2020年3月2日設立)ですが、当社の最新事業年度(2019年6月期)において、KCCSのDSP事業における当社に対する売上高の総額が当社の仕入高の総額の100分の90以上であることから、当該会社の当社に対する売上高の総額が、当社の仕入高の総額の100分の10以上に相当することが見込まれます。このため、当社の特定子会社に該当することとなる見込みです。
異動の年月日:2020年3月2日

以 上