有価証券報告書-第17期(平成26年12月1日-平成27年11月30日)

【提出】
2016/02/25 11:19
【資料】
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【項目】
113項目

研究開発活動

当社グループの研究開発活動は、全社横断的に技術の開発に努め、相互にノウハウの共有化を図ると共に自社の競争力強化を目的として行われております。
当連結会計年度において当社グループが支出した研究費開発費の総額は372,424千円(前連結会計年度比125.3%増)であります。
研究開発活動の概略を示すと次のとおりであります。なお、当社グループでは、研究開発活動により開発する製品は、開発推進・支援事業及びコンテンツ事業の両事業に係る製品となる可能性があるため、セグメントに関連付けた費用ではなく、全社費用として管理していることから、セグメント毎の研究開発費の記載を省略しております。
次世代CG技術を提供するミドルウェアとして開発を続けてきた「Mizuchi」は2015年8月にリリースされ、2016年発売予定のゲームタイトルでの採用がありました。リリース以降も適用可能なアプリケーションを拡大することを目的に、表現できる質感の研究開発を継続しております。これらには透明なガラスや肌の柔らかさなどが含まれており、建築やマーケティング分野への応用を想定しております。また「Mizuchi」はその映像品質の高さからゲーム業界以外からの引き合いもあり、映像制作ツールとしての開発を行って提供を開始しております。
「Mizuchi」の利用シーンを広げるためにクラウド対応を進めております。インターネット上のサーバで「Mizuchi」を動作させて動画を送信することで、スマートデバイスのような性能や電力消費に制約のある機器においても「Mizuchi」の高品質なリアルタイムグラフィックスが活用可能となります。
以前から販売しておりますオールインワンゲームエンジン「OROCHI」への「Mizuchi」統合も進んでおり、「OROCHI」のCG技術の進化を通じて競争力の強化を実現しております。
業界最高水準のポストエフェクトミドルウェアである「YEBIS」に関しましては、エンターテイメント業界で標準的に使われているCADツール(Autodesk社 Maya)のプラグイン化の開発を行いました。これまでのゲーム制作用途に加え、映像制作用途への展開を見込んでおります。
モバイル機器向けに最適化された新しいゲームエンジンの名称を「Xenko」と改め、2016年の有償版リリースに向けて、開発体制を強化し、ベータ版のリリースを継続してまいりました。毎月ワールドワイドで800件前後のダウンロードがあり、有償版リリースのタイミングに向けてマーケティングの拡大をすすめてまいります。
スマートフォン向けに展開しているゲームの運営を最適化する目的で、ユーザー行動の分析に関する研究開発を行っております。本研究開発ではプレイーのプレイ頻度や課金行動がどのように推移するかを予測して運営チームにフィードバックすることで、ユーザー数の維持拡大と、収益の最適化を可能といたします。