有価証券報告書-第16期(平成27年4月1日-平成28年3月31日)

【提出】
2016/06/30 12:51
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業績等の概要

(1) 業績
当連結会計年度における我が国の経済は、政府の金融政策や経済政策等により、企業収益の改善や賃金上昇の動きが見られるなど緩やかな景気回復基調で推移いたしましたが、物価の上昇や個人消費の停滞、海外経済の下振れリスクなど、先行き不透明な状況が続いております。外食業界におきましては、原材料価格の高騰に加え、人材不足やそれに伴うアルバイト時給の上昇など、人件費の増加傾向が続いており、引き続き厳しい経営環境となっております。
このような環境の中、当社グループにおきましては、牡蠣の種苗・生産から販売を一貫して行う六次産業化の実現に取り組んでおります。
直営店舗事業におきましては、5店舗の新規出店、3店舗のリニューアルオープン及び1店舗の閉店をいたしました。この結果、平成28年3月末日現在の店舗数は31店舗となっております。
卸売事業におきましては、飲食店向けの卸売販売の拡大及び小売店への卸売販売を目指し新規顧客の開拓に努めました。また岩牡蠣の種苗生産は来期の出荷を目指し、着実に生産しております。さらに「ウィルスフリー牡蠣の陸上養殖」及び「牡蠣栄養食品の開発」に係る研究開発活動も継続しております。
以上の結果、当連結会計年度における売上高は3,893,054千円(前連結会計年度比1.1%増)となりましたが、既存店舗における売上高の減少、原材料費・人件費の上昇によるコスト増及び六次産業化に向けた先行費用増加等の要因により、営業損失342,542千円(前連結会計年度は営業利益211,652千円)、経常損失349,591千円(前連結会計年度は経常利益184,725千円)、減損損失等の特別損失の計上及び繰延税金資産を取り崩した結果、親会社株主に帰属する当期純損失486,303千円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純利益153,074千円)となりました。
セグメントの業績は次のとおりです。以下の売上高の数値はセグメント間の取引消去後となっております。
なお、当連結会計年度より、組織変更に伴う管理区分の見直しを行ったこと及び各事業セグメント間の比較可能性をより高めるため、各報告セグメントに含まれていた一般管理費について、全社費用としてセグメント利益の「調整額」に含める方法に変更しております。
① 直営店舗事業
当連結会計年度において5店舗の新規出店を行いました。平成27年4月に屋上型オイスターバーである「ラ・テラス」(東京都豊島区)を、平成27年8月に当社の浄化センターに併設する形で「入善 牡蠣ノ星」(富山県下新川郡)を、平成27年9月に銀座イグジットメルサに「ガンボ&オイスターバー」(東京都中央区)を、平成27年11月に渋谷モディに「ルーフガーデンオイスターバー」(東京都渋谷区)を、平成28年3月にエスパル仙台に「ザ・スチーム シーフードポット&オイスターバー」(宮城県仙台市)をオープンしました。
その一方、既存店においては売上高が減少いたしました。改善努力としてキャンペーンやメニュー拡充を積極的に展開いたしましたが、売上高を前年並みの水準へ回復させることはできませんでした。なお、既存顧客の継続来店及び新規顧客の来店につなげるべく、横浜モアーズの「シュリンプ&オイスターバー」(神奈川県横浜市)、横浜そごうの「ガンボ&オイスターバー」(神奈川県横浜市)及び新宿ルミネの「ガンボ&オイスターバー」(東京都新宿区)の全面リニューアルを行いました。なお、平成28年3月に赤坂サカスの「シュリンプ&オイスターバー」(東京都港区)は閉店し、平成28年5月オープンの東京ガーデンテラス紀尾井町「ウォーターグリルキッチン」(東京都千代田区)に移転統合いたします。
以上の結果、直営店舗は31店舗、売上高は3,581,755千円(前連結会計年度比1.8%増)、セグメント利益は208,754千円(前連結会計年度比66.0%減)となりました。
② 卸売事業
一般飲食店向けの卸売販売を強化するための営業部員の増員や販売施策により、新規契約が増加し顧客数は伸びているものの、競合他社が増加し競争が激化したこと及び大口顧客の閉店等により、売上高は減少に転じました。
種苗生産については、牡蠣生産者への種苗販売により、計画通りの収益を得ることが出来ました。
以上の結果、売上高は311,299千円(前連結会計年度比6.7%減)、セグメント利益は899千円(前連結会計年度比97.3%減)となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末の現金および現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ528,268千円減少し、400,996千円となりました。
当連結会計年度のキャッシュ・フローの概況は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業キャッシュ・フローにより使用した資金は314,843千円(前連結会計年度は298,323千円の収入)となりました。これは主として、税金等調整前当期純損失443,432千円、法人税等の支払額84,522千円、減価償却費96,185千円、減損損失69,260千円、仕入債務の増加額33,076千円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は434,044千円(前連結会計年度は378,061千円の支出)となりました。これは主として、新規出店に伴う有形及び無形固定資産の取得による支出437,528千円、敷金及び保証金の差入による支出38,411千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により得られた資金は220,619千円(前連結会計年度は556,072千円の収入)となりました。これは主として、長期借入れによる収入365,000千円、長期借入金の返済による支出140,877千円によるものであります。