有価証券届出書(新規公開時)

【提出】
2015/03/13 15:00
【資料】
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【項目】
106項目

業績等の概要

(1)業績
第11期連結会計年度(自 平成25年4月1日 至 平成26年3月31日)
当連結会計年度におけるわが国経済は、政府の金融政策等により景気回復の兆しが見られ、円安の影響により原材料等の輸入品や電気・ガス等のエネルギー関連費がけん引する形で一部物価高となりました。個人消費につきましては、当初先行き不透明な状況で推移したものの、ベアアップなどによる個人給与所得増加への期待感や、消費税増税前の駆け込み需要もあったことから、予断を許さないまでも消費拡大が期待される結果となりました。
外食業界におきましては、従業員の不祥事により休業や廃業に追い込まれるケースや、食材の虚偽表示問題、異物混入、ノロウイルスの流行等の内的外的要因によるリスクに晒されており、特に居酒屋業界においては少子高齢化による労働人口の減少から人員の確保の難しさや、若者の酒離れ等による市場縮小が指摘され、大変厳しい状況となっております。ただ一方で、90年代の居酒屋ブームで育った団塊Jr.世代がファミリーで居酒屋を利用する機会が増えていることや、都市部を中心にサラリーマンの飲食代平均単価が増加傾向にあるなど、外食業界への追い風も吹いており、明るい兆しが見受けられます。
このような市場環境の下、当社グループにおきましては、九州地区(福岡市)に初出店しました。また、新業態として三重県多気郡明和町にラーメン店を、愛知県豊田市に焼き鳥店をそれぞれオープンいたしました。出退店につきましては、10店舗を新規開店、4店舗をリニューアルオープン、2店舗を閉店し、平成26年3月末日現在の店舗数は、59店舗となりました。
新規出店につきましては、平成25年8月に、今後の小規模店舗の核となるBARON(バロン)業態の「BARON 塩釜口店」(名古屋市天白区)及び「BARON 福岡天神店」(福岡市中央区)をオープンいたしました。10月には「えびすや 新市街店」(熊本市中央区)、11月には「えびすや 宮崎一番街店」(宮崎県宮崎市)を相次いで開店し、九州地区におきましては計3店舗営業しております。加えて、11月に「なつかし処昭和食堂 豊田西町店」(愛知県豊田市)、「なつかし処昭和食堂 三河高浜店」(愛知県高浜市)、「大須二丁目酒場 豊田西町店」(愛知県豊田市)をオープンしました。平成26年2月には新業態であるラーメン店の「フジヤマ55 伊勢店」(三重県多気郡明和町)を「えびすや 伊勢明和店」の一角にオープンいたしました。3月にはもう一つの新業態である焼き鳥店の「炭火焼き鳥六三 豊田西町店」(愛知県豊田市)及び「なつかし処昭和食堂 植田飯田街道店」(名古屋市天白区)をオープンしました。
業態変更につきましては、平成25年6月に「なつかし処昭和食堂 鈴鹿店」(三重県鈴鹿市)を「えびすや 鈴鹿店」に、7月には「299太郎 桑名店」(三重県桑名市)を「えびすや 桑名店」に、「大須二丁目酒場 刈谷店」(愛知県刈谷市)を「なつかし処昭和食堂 刈谷駅前店」に、「299太郎 伊勢明和店」(三重県多気郡明和町)を「えびすや 伊勢明和店」に、リニューアルオープンしました。
また、「はんなり離宮 名古屋店」(名古屋市中村区)及び「なつかし処昭和食堂 東加古川店」(兵庫県加古川市)を閉店いたしました。
その結果、平成26年3月末日現在の業態数及び店舗数は、9業態59店舗となりました。
当連結会計年度におきましては、新規出店が遅れ、初期経費が当連結会計年度中に回収できなかったこと、九州地区へ初出店をおこなったことにより販売管理費が増加したこと、また、物流体制の見直しのために仕入れ・物流を子会社である株式会社魚帆から株式会社トーカンへ移譲し、コストが増加したこと等により、一時的に前期比で利益が減少いたしました。
以上の結果、当連結会計年度における当社グループの業績は、売上高4,198百万円(前年同期比6.3%増)、営業利益126百万円(同31.8%減)、経常利益160百万円(同11.2%減)、当期純利益102百万円(同36.1%減)となりました。
(注) 当社グループは、飲食事業並びにこれに付帯する業務を営んでおりますが、飲食以外の事業の重要性が乏しいため、セグメント情報の記載は省略しております。
第12期第3四半期連結累計期間(自 平成26年4月1日 至 平成26年12月31日)
当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、4月の消費税増税や引き続きの円安進行による輸入品の調達コスト増加などによる個人消費の減速、原油価格の急速な下落による産油国を中心とした景気後退懸念などの影響により企業物価が低迷し、昨年度から続く景気の回復基調に水を差す結果となりました。
飲食業界におきましても、直近月においては居酒屋の既存店売上高が前年同月比で1割近く減少するなど、個人消費の減速が顕著に表れました。これらの景気減速懸念は、個人消費の行く末を占う大手企業の賃上げ(ベア)で概ね労働組合の要求が通ったことなどから、早期に払拭されるとの観測もありますが、暫くは一進一退の状況が続くものと予想されております。
このような環境のもと、当社グループにおきましては順調に新規出店を重ね、新規出店16店舗、リニューアル2店舗、退店2店舗を行った結果、10業態73店舗に至りました。
新規出店につきましては、平成26年4月に「なつかし処昭和食堂 アスティ岐阜店」、5月に「なつかし処昭和食堂 岐阜六条店」、6月に「えびすや 七宝店」、7月に「えびすや 扶桑店」・「ゆずの雫 東郷店」・「ゆずの雫 二官橋通り店」・「ゆずの雫 名張店」・「フジヤマ55 名張店」、8月に「なつかし処昭和食堂 一宮牛野通り店」、9月に「BARON 姫路駅前店」、10月に「ゆずの雫 姫路駅前店」、11月に「なつかし処昭和食堂 大府店」・「なつかし処昭和食堂 太田川駅前店」、12月に「ゆずの雫 太田川駅前店」・「なつかし処昭和食堂 篭山店」・「Briccone SKY LOUNGE」をオープンいたしました。
業態変更につきましては、平成26年4月に「えびすや 伊勢明和店」を「なつかし処昭和食堂 伊勢明和店」へ、6月に「299太郎 江南店」を「なつかし処昭和食堂 江南店」へそれぞれリニューアルオープンいたしました。
反面、売上不振の続いていた「えびすや 桑名店」、「フジヤマ55 伊勢店」をそれぞれ5月と6月に閉店いたしました。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は、3,662百万円となり、営業利益は、186百万円、経常利益は、179百万円、四半期純利益は、108百万円となりました。
(注) 当社グループは、飲食事業並びにこれに付帯する業務を営んでおりますが、飲食以外の事業の重要性が乏しいため、セグメント情報の記載は省略しております。
(2)キャッシュ・フローの状況
第11期連結会計年度(自 平成25年4月1日 至 平成26年3月31日)
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の期末残高は、税金等調整前当期純利益が171百万円(前年同期比34.7%減)と減少したことや、特に前連結会計年度は「なつかし処昭和食堂 平針店」を売却したことによる補償金収入110百万円を計上したこと等により、前連結会計年度末に比べ158百万円減少し、1,257百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、獲得した資金は170百万円(前年同期比63.7%減)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益を171百万円、減価償却費を196百万円それぞれ計上した一方、法人税等の支払額を131百万円計上したこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は327百万円(同42.8%増)となりました。これは主に、新規出店、改装等に伴う有形固定資産の取得による支出を307百万円計上したこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、使用した資金は1百万円(前年同期は478百万円の獲得)となりました。これは主に、長期借入れによる収入を680百万円、社債の発行による収入を97百万円それぞれ計上した一方、長期借入金の返済による支出を759百万円計上したこと等によるものであります。