有価証券届出書(新規公開時)

【提出】
2015/05/15 15:00
【資料】
PDFをみる
【項目】
109項目

事業内容

当社グループは、独立系の情報サービス企業として当社及び連結子会社2社により構成されており、ソフトウェア開発事業及びコンピュータ販売事業を営んでおります。
なお、(1)ソフトウェア開発事業と(2)コンピュータ販売事業は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に掲げるセグメントの区分と同一であります。
(1)ソフトウェア開発事業
①ビジネスソリューション事業
(業務システム開発事業)
業務システム開発事業は、金融業・通信業・流通業・運輸業等の幅広い分野において、エンドユーザーやSIベンダー(注1)、顧客の情報システム子会社からの受託開発を中心に行っております。具体的には各分野で培った技術によるスクラッチ開発(注2)及びソフトウェアパッケージ製品も活用し、フロント業務からバックオフィス業務、あるいはWeb系、基幹系にわたる新規システム開発や保守開発を行っております。
(注1)SIベンダーとは、情報システムの企画、構築、運用などの業務を一括して請け負う業者(システムインテグレータ)をいいます。
(注2)スクラッチ開発とは、既存の製品や雛形などを流用せずに最初から開発することをいいます。
(運用サポート事業)
運用サポート事業の主要取引先は通信キャリア、人材総合サービス会社、及び航空会社系情報システム会社となっております。
運用サポート事業とは、「ITを通じてお客様の日常業務の運用をサポートする事業」であります。運用サポート業務はプロジェクト開発業務と異なり期限がなく、顧客から信頼を頂ける限りは継続するものであります。そのため、比較的安定した収益が見込める事業です。
業務内容としては、次の通りです。
・各種業務システムを用いるエンドユーザーに対するサポートデスク業務
・インフラ(サーバー、ネットワーク)を構築・維持保守を行う業務
・最新技術動向に応じた、効率的なシステム運用を行う業務
②エンベデッドソリューション事業
(組込み開発事業)
組込み開発事業は、モバイル機器、車載機器、情報家電機器及び通信機器等のソフトウェア開発を行っております。
この内、モバイル機器、車載機器、情報家電機器等においては機器のファームウェア、デバイス機器の制御、アプリケーション等、システム全体にわたるソフトウェア受託開発を行っております。特に、車載機器においては、新しい技術である新規動力系、走行安全系、ITS系、オートドライブ系に注力しております。また、通信機器においては、無線基地局や通信モジュール機器、仮想ネットワーク(注3)のソフトウェア受託開発を行っております。
(注3)仮想ネットワークとは、ソフトウェア制御により、物理ネットワークを変更することなく、柔軟にネットワーク構成を再構築する技術のことをいいます。
(組込み検証事業)
組込み検証事業は、製品に対する品質や性能の検証業務の受託及び検証業務を通じて機能や製品の改善について提案を行っております。
専門的な機器を使用し動作や性能を検証するラボ試験や、国内・海外(北米、アジア、ヨーロッパ等)の実際の環境で検証するフィールド試験から、最終的な品質検証として第三者の観点で実施するシステム総合試験まで、様々な検証業務を行います。
海外で実施するフィールド試験については、必要に応じて子会社のDIT America, LLC.に委託する事により、迅速なサービス提供と現地スタッフの感性も踏まえたユーザビリティの検証を行っております。
対象機器としては、携帯端末が主力でしたが、スマートフォン等の他のモバイル機器、車載機器、医療機器等に移行しつつあります。
③その他の事業
その他の事業として、次の自社商品を開発販売しております。
ア.WebARGUS(ウェブアルゴス)
WebARGUSは、ウェブサイ卜の改ざんを瞬時に見つけて改ざんとほぼ同時にサイトを修復するセキュリティソリューションです。
この改ざんの瞬間検知・瞬間復旧により、悪質な未知のサイバー攻撃の被害から企業のウェブサイトを守ると同時に、改ざんされたサイトを通じたウイルス感染などの被害拡大を防ぎます。
■製品特徴
・ウェブサイトの改ざん状態を極力ゼロにする瞬間検知・瞬間復旧
・正規ユーザーになりすました改ざんや内部犯行、防御が困難な新手の手口にも対応
・1ビットの改ざんも見逃さない、『電子署名』技術を駆使した高精度の改ざん検知
・アプリケーションや設定ファイルを狙った高度な改ざん攻撃にも対応
・通常監視時にウェブサーバにかかるCPU負荷(使用率)は1%未満
・改ざんされたファイルを証拠として保存する証拠保全機能
イ.APMG(エーピーエムジー)
電子署名メールソリューション「Anti Phishing Mail Gateway」は、電子メールに電子署名を自動的に付与し、フィッシング詐欺やブランド盗用による被害を未然に防ぐためのソリューションです。
■製品特徴
・ゲートウェイ方式(注4)により大きなシステム変更をすることなく電子メールへ電子署名を自動付与
・ダイレクトメール等の大量メール送信にも対応した抜群のパフォーマンス
・フィルタリング機能により携帯電話などの署名メールが参照できない機器へは署名を付けずに送信可能
・開発言語としてJavaを使う事により、異なるOS間での運用の共通化が可能
・ウェブブラウザで稼動する管理者機能により初期設定や運用管理が容易
(注4)ゲートウェイ方式とは、電子メールの送信におけるシステム間の中間に位置し、システム間の通信をあたかも存在しないがごとく振舞う、当社独自の方式
ウ.xoBlos(ゾブロス)
データの分解/再構成機能を特徴とし、様々な形のデータ事務処理ニーズに応えるデータ作業の悩み解決ソフトです。
■製品特徴
・様々な形式のデータを集計可能
・集計した情報をワンクリックで分類・分析可能
・新旧データを比較して差異分析可能
・帳票出力エンジンとして他社パッケージ製品に組込み可能
(2)コンピュータ販売事業
コンピュータ販売事業は、当社及び子会社の東洋インフォネット株式会社がカシオ情報機器株式会社の代理店として、カシオ計算機株式会社製中小企業向け事務処理コンピュータ「楽一」の販売を主として行い、他商材の重ね売りも行っております。
販売エリア展開としては、神奈川からスタートし、東京・千葉・群馬・愛媛へと順次拡大することで、平成27年3月末日現在2,234社の「楽一」ユーザーを有するに至りました。このユーザーに対し、「IT相談室」として手厚いサポートを行うことで、リピート率の向上に努め、更にテレコールセンターを設け、新規顧客開拓を進めることにより、「楽一」販売台数が全代理店中、10年連続全国No.1の実績を誇っております。
[事業系統図]
0201010_002.png(注)連結子会社