有価証券報告書-第50期(平成28年10月1日-平成29年9月30日)

【提出】
2017/12/20 15:25
【資料】
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【項目】
73項目

業績等の概要

(1)業績
セルフストレージ業界におきましては、前事業年度より引き続きセルフストレージの出店は堅調に推移しており、最新の調査会社の速報によりますと、平成29年は、およそ10%の市場成長を予測しております。また、オフィス、レジデンシャル及び商業施設といった主要な不動産セクターの物件価格の高騰の影響もあり、海外投資ファンド及び機関投資家は、より高い利回りが見込めるセルフストレージへの投資に関心を示しております。さらに、利用者サイドにおいては、建物型セルフストレージ物件の供給が増えるにつれ、セルフストレージに対する個人の認知が徐々に進み、パーソナルユースのマーケットが着実に拡大しております。
このような状況の下、当社は、「セルフストレージ市場とともに発展する」ことを社是として、セルフストレージマーケットの拡大を図るために、引き続きビジネスソリューションプロバイダーとして3つのソリューションサービスを提供してまいりました。
ビジネスソリューションサービスにおきましては、セルフストレージに関する業務をワンストップでサービスが提供できる滞納保証付きビジネスプロセスアウトソーシングとして、セルフストレージ業界では既に多くの企業でご利用いただいておりますが、当事業年度は、当社主催のセミナーを積極的に開催して、業界内外の交流を活性化させるとともに、新たなサービスの提案を積極的に展開してまいりました。
また、ITソリューションサービスとして、セルフストレージWEB予約決済・在庫管理システム「クラリス」の浸透を図り、契約件数も引き続き堅調に増加しております。
さらに、ターンキーソリューションサービスとして、セルフストレージ施設の開発販売、及び企画コンサルティングも順調に拡大し、当事業年度のサービス別の売上高としては最大のサービスに成長しました。また投資家につきましても、前事業年度よりも幅が広がり、国内勢の他に、海外の大手ファンド等の海外投資家が積極的にセルフストレージ物件の購入の検討を開始しており、個人から海外の機関投資家まで裾野が拡大してきております。
以上の結果、当事業年度の売上高は2,346,068千円(前事業年度比115.8%増)、営業利益は215,915千円(同30
.9%増)、経常利益は211,095千円(同29.4%増)、当期純利益は155,791千円(同33.3%増)となりました。
当社は単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしておりません。各サービスの取組みは以下のとおりであります。
(ビジネスソリューションサービス)
当社主力の当サービスでは、セルフストレージ利用申込、使用料入金管理、滞納管理、滞納保証、残置物撤去、及び集客サービスの受託を行っております。セルフストレージ業界においては当サービスが浸透しておりますが、競合他社の存在を無視できないことから、当事業年度は関西地域への拡大及び既存事業者への大幅なサービス体系の見直しを行いました。この結果、平成29年9月末時点での受託件数は63,296件(前事業年度比8.5%増)となりました。
(ITソリューションサービス)
当サービスでは、セルフストレージWEB予約決済・在庫管理システム「クラリス」を軸に、セルフストレージ事業者に対して、ASPによるITシステムの提供及びITによる集客支援を行っております。
(ターンキーソリューションサービス)
当サービスでは、セルフストレージ事業運営のコンサルティング、セルフストレージ施設の開発販売、仲介、及び既存ビル等の改装企画コンサルティングを行っております。当事業年度はセルフストレージ物件の売却を8件、及び企画コンサルティングを1件行いました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前事業年度末に比べて315,794千円増加して867,777千円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況と要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は384,736千円(前年同期に使用した資金は248,538千円)となりました。これは主に税引前当期純利益211,095千円、たな卸資産の減少136,483千円、未払金の増加24,391千円があったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は24,674千円(前年同期に使用した資金は15,502千円)となりました。これは主に関係会社株式の取得による支出16,800千円、無形固定資産の取得による支出10,174千円があったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は44,267千円(前年同期に得られた資金は289,465千円)となりました。これは主に長期借入れによる収入485,000千円があった一方で、長期借入金の返済による支出571,873千円があったことによるものです。