訂正有価証券届出書(新規公開時)

【提出】
2015/12/15 10:00
【資料】
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【項目】
114項目

業績等の概要

(1)業績
第25期事業年度(自 平成26年4月1日 至 平成27年3月31日)
当事業年度における日本経済は、政府の経済政策や日銀の金融緩和等を背景に企業業績や雇用情勢に改善が見られる等、景気は緩やかな回復基調となりました。一方で消費税率の引き上げに伴う駆け込み需要の反動の長期化や円安に伴う物価上昇等の影響から個人消費、設備投資等は低迷するなど、先行き不透明な状況が続いております。
(和装事業)
呉服業界におきましては、産地工房の職人等作り手の高齢化、消費者のライフサイクルの変化等の影響により市場の縮小傾向が続いております。しかし、近年、呉服小売市場規模は一般呉服店、チェーン専門店といった呉服販売におけるスタンダードチャネルを含めたほとんどのチャネルで横這いから微増となる等、回復基調に転換したことに加え、平成26年の訪日外国人旅行者が年間1,340万人を超え(日本政府観光局(JNTO)「平成26年(2014)訪日外客数年間推計値」)、そのうち23%程度の方が日本への観光動機を「歴史・伝統文化体験」、14%程度の方が日本旅行のお土産として着物等を購入されるなど和文化が外国人から一定の注目を集めている点(観光庁「訪日外国人消費動向調査」)などから呉服業界には引き続き大きな市場があると考えております。
このような環境下におきまして、当社では、「着物の着方教室」の展開による潜在的なニーズの掘り起こしや、オフィスビルやショッピングセンター等への積極的な出店、成人式用の振袖等をお求め頂いた顧客に対して、自社所有フォトスタジオでの前撮り写真撮影、成人式当日のメイク・着付け等を提供するワンストップサービス戦略の推進等により事業を拡大して参りました。
この結果、売上高8,426,496千円(前事業年度比3.8%増)となりましたが、出店及び経営管理体制の維持・向上を図るための人員確保に伴う人件費増、売上増に伴う販売手数料増及び受注獲得に向けた広告宣伝費増により、セグメント利益は551,236千円(前事業年度比5.9%減)となりました。
(ウエディング事業)
ウエディング業界におきましては、少子化により結婚適齢期を迎える人口が減少していることと、晩婚化、未婚化等の影響により婚姻組数は最近10年で約7万組減の約65万組(厚生労働省「平成26年(2014)人口動態統計の年間推計」)となり、今後もシェアの確保等の競争が激化していくことが想定されます。
このような環境下におきまして、当社では、本物志向にこだわった施設(建築技法や材質、調度品や美術品等)と専門的なサービスの内製化(料理、装花、美容、写真撮影、アルバム等フォト製品の企画・開発)により、高品質かつきめ細かなサービス等の提供をモットーとした結婚式場の運営等により事業を拡大して参りました。
この結果、売上高4,638,662千円(前事業年度比29.6%増)となり、セグメント利益は782,963千円(前事業年度比131.1%増)となりました。
(全社)
上記の結果、当事業年度の当社の業績は、売上高13,065,159千円(前事業年度比11.7%増)、営業利益777,999千円(前事業年度比177.9%増)、経常利益755,564千円(前事業年度比169.1%増)、当期純利益509,072千円(前事業年度比241.6%増)となりました。
第26期第2四半期累計期間(自 平成27年4月1日 至 平成27年9月30日)
当第2四半期累計期間における日本経済は、政府の経済政策や日銀の金融緩和等を背景に、円安、株価の上昇、企業業績や雇用情勢に改善が見られる等、景気は緩やかな回復基調で推移致しましたが、依然として、個人消費においては、円安による物価の上昇等、先行き不透明な状況が続いております。
(和装事業)
呉服業界におきましては、産地工房の職人等作り手の高齢化、消費者のライフサイクルの変化等の影響により市場の縮小傾向が続いておりましたが、昨今、振袖を中心としたレンタル需要や着方教室をきっかけに呉服販売等が盛んになりつつあること、以前は資産として高価な着物を所有し特別な機会にのみ着用することが多い傾向にありましたが、ファッションとして“着て”楽しむ消費者層が増加(「所有」から「使用」へと変化)するなどの兆しが見られること、経済産業省が国内和装産業の振興を図るため「きものの日」の導入を検討していることなどから、引き続き大きな市場があると考えております。
このような環境下におきまして、当社は、積極的な広告宣伝やシルバーウィークに開催した催事が奏功し、特に振袖の販売・レンタル、成人式の前撮り写真撮影などの受注が大きく伸長致しました。
この結果、売上高は4,028,864千円、セグメント利益は22,011千円となりました。
(ウエディング事業)
ウエディング業界におきましては、当社が手がけるゲストハウススタイルでの挙式・披露宴が人気となり市場の底上げに寄与するものの、少子化により結婚適齢期を迎える人口が減少していることと、晩婚化、未婚化等の影響により婚姻組数の減少傾向が続いていること(厚生労働省「平成26年(2014)人口動態統計の年間推計」)、また、異業種からウエディング事業への新規参入、顧客ニーズの多様化等により、今後ますますシェアの確保等競争が激化していくことが想定されます。
このような環境下におきまして、当社は、積極的な広告宣伝やプロジェクションマッピングなど新サービスが奏功し、挙式・披露宴の成約件数が大きく伸長致しました。
この結果、売上高は2,406,610千円、セグメント利益は520,078千円となりました。
(全社)
上記の結果、当第2四半期累計期間の当社の業績は、売上高6,435,475千円、営業利益268,978千円、経常利益263,315千円、四半期純利益163,605千円となりました。
(2)キャッシュ・フロー
第25期事業年度(自 平成26年4月1日 至 平成27年3月31日)
前事業年度は連結財務諸表を作成しているため、個別キャッシュ・フロー計算書を作成しておらず、従って前年同期比較の記載は行っておりません。
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は666,610千円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は1,492,540千円となりました。これは主に税引前当期純利益732,781千円、減価償却費398,909千円、レンタル商品の償却467,482千円、未払消費税等の増加189,122千円及びたな卸資産の増加額681,110千円等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は776,590千円となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出480,577千円、定期預金の預入による支出512,306千円、定期預金の払戻による収入511,468千円及び投資有価証券の取得による支出200,000千円等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は527,490千円となりました。これは、長期及び短期借入金の返済による支出747,997千円、社債の償還による支出50,000千円、リース債務の返済による支出29,493千円及び結婚式場サロン建設及び修繕のための長期借入れによる収入300,000千円によるものです。
第26期第2四半期累計期間(自 平成27年4月1日 至 平成27年9月30日)
当第2四半期会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は前事業年度末に比べて70,069千円減少し、596,540千円となりました。
各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は563,045千円となりました。これは主に税引前四半期純利益262,971千円、前受金の増加額913,156千円、法人税等の支払額257,137千円等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は284,892千円となりました。これは主に定期預金の預入による支出100,317千円及び固定資産の取得による支出138,990千円等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は348,223千円となりました。これは主に長期及び短期借入金の返済334,425千円によるものです。