有価証券報告書-第11期(平成28年10月1日-平成29年9月30日)

【提出】
2017/12/27 17:10
【資料】
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【項目】
104項目

対処すべき課題

当社グループでは下記の事項を対処すべき課題としてとらえ、対応に取り組んで参ります。
1. オンライン旅行事業
(1) 確固たるブランドの確立
これまで国内航空券市場においては、消費者に認知され、確立されたブランドは存在していなかったものと認識しております。こうした環境下、当社は「最もおトク」で「最も便利な」サービスをコンセプトに新ブランド「エアトリ」を平成29年9月期に立ち上げました。サービス品質の向上とともに、テレビCMをはじめ、マス広告を強化することにより、ブランドの認知度を高め、オーガニック検索での流入増加を目指します。
(2) 事業領域(取扱商材)の拡大
当社グループの売上は、国内航空券の販売に関わる収入が主体となっております。国内航空会社とは引き続き良好な関係を築いておりますが、中長期的な視点での経営の安定と事業の成長を鑑み、海外航空券、国内外宿泊予約、パッケージツアー等の取扱商材の多様化を図って参ります。
(3) 提携企業の拡大
当社は、自社ブランドである総合旅行プラットフォーム「エアトリ」を中心に、自社媒体インターネットサイトによる旅行商品の販売を行っておりますが、一方で、OEM提供(他社ブランドに対して、当社の旅行商材や検索・予約エンジン等を提供)、BTM(Business Travel Management、法人の出張手配)による販売にも注力しております。具体的には、訪問数が多いインターネットサイトへの旅行コンテンツの検索・予約エンジンの提供、出張需要が高い企業に対する出張手配を行うクラウドサービスの提供を通して、旅行商材の販売拡大を目指しております。今後、業容を継続的に拡大していくために、当社にとって優良な企業との提携を積極的に図ってまいります。
(4) システム技術・インフラの強化
当社が行っているインターネットを通じた旅行商品の販売は、購入者及びクライアントにとっていかに情報量が豊富であるか、いかにレスポンスが早いか、いかに安い価格で提供できるか、いかに利便性が良いか等が必要不可欠なものであります。インターネットを利用して旅行商品を購入しようとするユーザーは、それら全てのサービスを求めて様々なサイトを検索・閲覧しております。当社では、当該機能等をより強化し、よりクライアント・ライクなシステムを提供することを目的に、今後もシステム技術の研磨とインフラの構築を行って参ります。
2. ITオフショア開発事業
(1) 海外の文化や習慣の把握
当社が行っているITオフショア開発事業は、各国の文化や習慣について把握しておく事が重要です。また、オフショア開発のプロジェクトを進める上で、開発を任せることになる技術者の国の労働環境や習慣が、計画を予定通りに進めることを妨げる可能性があります。これらをいち早く把握し、対処できるよう、今後も海外拠点との連携を強め、労働環境や社会情勢の状況把握を継続して強化してまいります。
3. 投資事業
(1) 投資先の育成
当社は、成長企業に対する投資・育成を行っております。当社の事業上のネットワークを活かした、取引先の紹介、商品・サービスの共同組成、共同販売等により、投資先の事業収益の向上並びに企業価値の向上を図り、適時投資先の事業進捗をモニタリングすることにより、投資先の管理体制の強化を行って参ります。
4. 全社に関わる事項その他
(2) 優秀な人材の確保
当社は、比較的少ない従業員で業務を推進しております。その核となる従業員は高い専門性とプロフェッショナル精神が求められます。これらの能力を兼ね備えた人材の確保は、業容の拡大に伴って急務となっており、今後も人材の確保・育成を図って参ります。
(3) コスト削減
当社は、人手が介在しなくてもオペレーションが可能な業務については、システムによる自動化を図っております。また、他社との競合の観点から、顧客へのサービス利便性の向上策と連動させながら、人件費の抑制及びグローバルな人材育成のために、海外の出資会社に対して今後も積極的に業務移管を進めて参ります。