有価証券報告書-第8期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

【提出】
2020/06/26 16:08
【資料】
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【項目】
144項目

対処すべき課題

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
当社グループは、企業理念のもと、製販一体経営の強みを活かし、関連サービスを絡めた既存製品の拡販に取り組むとともに、新製品・商品の開発にも尽力してまいります。より多くのお客様にクオリティの高い眠りを提供するために、主力のダイレクトセールスで取り扱っている高付加価値製品のほか、卸売、レンタル、ホテル・旅館向けなど、お客様の多様なニーズに対応した製品開発に取り組むとともに、ダイレクトセールス以外の販売チャネル強化並びに生産体制の効率化を進めてまいります。
このような経営方針のもと、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題は以下のとおりであります。
(1) ダイレクトセールスの強化
① 販売員採用の強化
ダイレクトセールスはお客様と直接対面する販売方法であり、業績拡大のためには、販売員の増員が不可欠であります。一般にも労働者不足の問題が依然として存在し困難な状況ではありますが、今後も継続的な採用活動に努めてまいります。
② お客様への提案力の強化
時代の変化に対応し引き続きお客様にご満足いただくためには、さまざまな潜在需要を喚起できる提案力が求められます。寝具以外にも住宅関連用品の豊富なラインナップを揃えるとともに、それらを画像や動画でお客様に視覚的に訴求できるタブレットPCの活用も推し進めております。また、羽毛ふとんのイージーオーダーシステム「M-DOS(マルハチ・デジタル・オーダー・システム)」により、使用する生地や充填する羽毛、ふとんのサイズをお客様にお選びいただくことで、多様なニーズにお応えしております。
今後とも、お客様への提案力の強化に努めてまいります。
(2) ダイレクトセールス以外の販売チャネルの強化
当社グループは、各事業部門の責任の明確化を図る目的で分社制度を採用し、これまで一定の成果を挙げてまいりました。しかしながら、当社グループの課題であるダイレクトセールス以外の販売チャネルの強化を図るため、関係するグループ会社を合併して経営資源の集約と体力強化を図り、「丸八真綿」のブランドを前面に出して事業を展開しております。
(3) 新製品・商品の開発
当社グループでは製品企画部門、在庫管理部門、仕入部門、営業部門等が共同で新製品・商品の提案、検討を行っております。
特に寝具新製品の開発にあたっては、社是の一つでもある「真理の綿の追求」に基づき、新素材の製品化に努めてまいります。また、社内での開発だけでなく、睡眠時無呼吸症候群専門医療機関や整形外科医院とも連携し、広角的に取り組んでまいります。人々の健康と睡眠に対する関心が高まるなか、より一層、お客様の健康に貢献できる製品を開発してまいります。
(4) 生産体制
ダイレクトセールス以外の販売チャネルの強化に対応すべく、国内工場と海外工場との役割分担を適宜見直しつつ、設備と人員の最適化を図り、当社グループ全体の生産能力と物流体制の向上・効率化を目指してまいります。
(5) 原材料の調達
当社グループは、寝具主要原材料である羽毛を、主として中国・東欧・北米から仕入れておりますが、近年、仕入価格は上昇傾向にあります。また、為替相場が円安の場合、仕入価格全体が上昇する傾向にあります。
当社グループでは、引き続き現地市況の把握や安定した仕入先の確保に努め、一定数の原材料は常に備蓄しておくことで原材料価格の高騰に備えてまいります。
(6) 新型コロナウイルス感染症への対応
新型コロナウイルス感染症の拡大が長期化すれば、主として得意先の経営状況の悪化を通じて、当社グループの企業活動にも多大な影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは今後の状況を注視し、必要に応じて事業領域及び販売チャネルの見直し・調整を図りながら、対処していく方針であります。