訂正有価証券届出書(新規公開時)

【提出】
2016/06/09 15:00
【資料】
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【項目】
107項目

業績等の概要

(1) 業績
第11期連結会計年度(自 平成26年4月1日 至 平成27年3月31日)
当連結会計年度におけるわが国の経済は、政府による経済政策や金融政策への期待感から円安株高が進行し、緩やかな景気回復が見られる一方で、米国の量的金融緩和の縮小や主要新興国の成長鈍化により、世界経済の成長は依然として先行きが不透明な状況が続いております。
家具・インテリア業界におきましては、住宅関連事業の需要回復等により堅調な業績が期待されるものの、円安による輸入価格の上昇や依然根強くある消費者の低価格志向から、事業環境は依然として厳しい状況を呈しております。
このような事業環境の下、当社グループは主力のEコマース事業の拡大に向け、大手インターネットモールである「楽天市場」、「Amazon」、「Yahoo!ショッピング」に開設している店舗、並びに自社運営サイト内の店舗への集客力を高めるために、顧客ニーズにマッチする商品の開発、他社との差別化を目的とした商品の新規開拓に注力し、円安対策の一環としてコスト削減対策等による収益基盤の確立・強化に取り組んでまいりました。
以上の取り組みの結果、当社グループの当連結会計年度の業績は、売上高は7,493百万円(前期比0.2%減)となったものの、急速な円安進行による輸入商品原価の高騰と人件費の増加により、営業利益は534百万円 (前期比24.9%減)、経常利益は532百万円(前期比26.7%減)、当期純利益は136百万円(前期比73.1%減)となりました。
セグメント別の業績は、次のとおりであります。
①Eコマース事業
当連結会計年度において、当社のEコマースサイト全店舗における年間ページ・アクセス人数(重複ユーザー数含む)が19百万人(前期比+1百万人)を超えたこと等により増収となりました。しかし、為替が円安に振れたことによる輸入商品原価の増大、商品配送運賃の上昇及び営業体制強化のための人員増による人件費の増加等によって減益となりました。
これらの結果、売上高は6,279百万円(前期比7.6%増)となり、営業利益は774百万円(前期比10.2%減)となりました。
②デジタルエンターテインメント事業
当連結会計年度において、売上のみならず利益確保を重視した利益志向のゲームアプリの企画開発及び運営管理の充実強化を図っていく方針のもと、ゲームアプリ制作のスピード強化、品質管理の向上及びマーケティングの強化を図ってまいりました。また新規リリース予定のゲームアプリの制作のための先行投資を行ってまいりました。
これらの結果、当連結会計年度の業績は売上高1,214百万円(前期比27.5%減)、営業損失は2百万円(前期は63百万円の営業利益)となっております。
なお、デジタルエンターテインメント事業を行っていた(株)Nubee Tokyoは、Eコマース事業へ経営資源を集中し、同事業の強化及び経営の効率化を図るため、平成28年1月1日付で、主要ゲームアプリ「神界のヴァルキリー」を譲渡しております。また同社は、その他のゲームアプリについてもサービスを終了し、平成28年1月から清算手続を開始しております。
第12期第3四半期連結累計期間(自 平成27年4月1日 至 平成27年12月31日)
平成26年のEコマース市場規模は、12兆7,970億円(前年比14.6%増)と拡大しており、当社を取り巻く生活雑貨、家具、インテリア業界のBtoC-EC市場におきましても、1兆1,590億円(前年比20.3%増)と順調に市場規模の拡大を続けております。(※)
このような市場環境のもとで、当社グループは、円安による輸入商品原価及び物流コストの高騰等はあるものの、平成29年度を最終年度とする中期経営計画の初年度として、当該中期経営計画の達成に向けて収益の拡大とコスト削減に一丸となって取り組んでまいりました。
以上の結果、当社グループにおける、当第3四半期連結累計期間の売上高は6,646百万円、営業利益は419百万円、経常利益は437百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は282百万円となりました。
出所 (※)経済産業省 平成26年度我が国経済社会の情報化・サービス化に係る基盤整備
(電子商取引に関する市場調査)
セグメント別の業績は、次のとおりであります。
①Eコマース事業
例年に比べ気温が極めて高く推移したことによる冬物ルームウェアの販売が苦戦したことや、円安による輸入商品原価及び物流コストの高騰を要因とした営業費用の増加はあったものの、オリジナル商品の開発による他社商品との差別化の施策等に全社一丸となって取り組んだことにより、消費税増税に伴う駆け込み需要の反動減があった前年同四半期を上回り、順調に推移致しました。
以上の結果、売上高は5,850百万円、セグメント利益(営業利益)は540百万円となりました。
②デジタルエンターテインメント事業
過年度にリリースしたゲームアプリ「神界のヴァルキリー」が引き続き好調に推移しましたが、当第3四半期連結累計期間に新規リリースしたゲームアプリはダウンロード数が想定を下回り、不調が続きました。
以上の結果、売上高は796百万円、セグメント利益(営業利益)は30百万円となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
第11期連結会計年度(自 平成26年4月1日 至 平成27年3月31日)
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」といいます。)は、営業活動により105百万円の収入、投資活動において82百万円の支出、財務活動により69百万円の支出となった結果、前連結会計年度末に比べ46百万円減少し、当連結会計年度末には1,266百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況と、それらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動の結果、増加した資金は、105百万円(前連結会計年度に比べ468百万円の収入の減少)となりました。
資金の増加要因は、税金等調整前当期純利益474百万円(前連結会計年度に比べ244百万円の収入の減少)、減価償却費61百万円(前連結会計年度に比べ23百万円の収入の増加)、たな卸資産の減少90百万円(前連結会計年度に比べ17百万円の支出の減少)、資金の減少要因は、売上債権の増加211百万円(前連結会計年度に比べ69百万円の支出の増加)、未払金の減少55百万円(前連結会計年度に比べ172百万円の収入の減少)及び法人税等の支払額289百万円(前連結会計年度に比べ24百万円の支出の増加)によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動の結果減少した資金は、82百万円(前連結会計年度に比べ101百万円の支出の減少)となりました。
これは主に、有形固定資産の取得による支出50百万円(前連結会計年度に比べ22百万円の支出の増加)、無形固定資産の取得による支出66百万円(前連結会計年度に比べ88百万円の支出の減少)によるものです。
この結果、フリー・キャッシュ・フロー(営業活動によるキャッシュ・フローと投資活動によるキャッシュ・フローの合計額)は23百万円のプラス(前連結会計年度と比べ367百万円の収入の減少)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動の結果減少した資金は、69百万円(前連結会計年度に比べ182百万円の収入の減少)となりました。
これは主に、長期借入金の純減少額69百万円(前連結会計年度に比べ176百万円の収入の減少)によるものです。