有価証券届出書(新規公開時)

【提出】
2018/11/06 15:01
【資料】
PDFをみる
【項目】
98項目

業績等の概要

(1) 業績
第15期連結会計年度(自 平成29年1月1日 至 平成29年12月31日)
当連結会計年度におけるわが国経済は、中国をはじめとしたアジア諸国の経済動向や欧米の政治動向の不確実性の影響から先行きが不透明な状況が続くものの、企業収益や雇用・所得環境の改善が続く中で、緩やかな回復基調が続いております。当社はこのような経営環境の中、主要事業である人材育成事業の業績が好調に推移しました。
こうした中、当社グループでは『育成の成果にこだわる』ことをテーマに育成サービスの開発、営業、カスタマイズに注力しました。また、顧客企業より評価頂いている「新人・若手領域」、「グローバル人材育成領域」の2つに加え、第3の領域として「管理職領域」の育成サービス開発に注力しました。
あわせて、営業企画機能を強化し、営業先の選択と集中や汎用性の高い商談資料の展開など全社的な営業戦略を推進することにより、効率的で確度の高い営業活動が可能になりました。その結果、営業一人あたり売上が増加し受注を増加させることができました。
個人向けの「ALUGO」においても、個人のレベル、強み・弱みに合わせたカリキュラムの提供体制を強化することで立ち上げは順調に進んでおります。
当社グループは人材育成事業の単一の報告セグメントでありますが、事業の概況についてはセグメントに代えて顧客属性及びサービス別に記載しております。
<法人向けサービス>当社が法人向けに実施している教室型研修の売上高は、顧客に評価を頂いている「新人・若手領域」を中心とした新規顧客の獲得によって受注が増加し、堅調に推移いたしました。その結果、教室型研修の売上高は、1,433,170千円(前連結会計年度比6.8%増)となりました。
国内企業向けに、グローバル人材の育成をサポートしております海外派遣研修の売上高につきましては、既存顧客への売上高が好調に拡大した結果、海外派遣研修の売上高は、210,612千円(前連結会計年度比23.8%増)となりました。
当社が法人の顧客向けに提供しております法人向け「ALUGO」につきましては、受注高は好調に推移したものの、特に「ALUGO BOOT CAMP」における受注残の増加に伴う、売上減少があり、法人向け「ALUGO」の売上高は、145,459千円(前連結会計年度比24.1%減)となりました。
当社の子会社が現地法人顧客向けにサービスを提供しております海外教室型研修は、現地法人の受注の拡大並びに販売ともに順調に推移した結果、海外教室型研修の売上高は101,253千円(前連結会計年度比22.7%増)となりました。
以上の結果、法人向けサービスの当連結会計年度における売上高は1,890,496千円(前連結会計年度比5.8%増)となりました。
<個人向けサービス>当社が個人の顧客向けに提供しております個人向け「ALUGO」につきましては、平成32年に東京オリンピック・パラリンピックが開催されることにより英会話への注目が高まった結果、インバウンド需要に向けたコーチング型英会話サービスの市場が拡大し、当社が注力しておりました、サービスコンセプトの明確化や各種マーケティング活動の連動が功を奏したことで、安定的及び効率的に集客が可能になりました。
以上の結果、個人向け「ALUGO」を提供する個人向けサービスの当連結会計年度における売上高は、22,929千円(前連結会計年度比1,093.8%増)となりました。
また、当連結会計年度は売上原価率の大幅な変動がなく、販売費及び一般管理費が、前連結会計年度に比べて4,243千円(前連結会計年度比0.5%増)の増加に留まった一方、ソフトウエアの減損損失14,185千円を計上いたしました。
以上の結果、当連結会計年度の業績は、売上高1,913,425千円(前連結会計年度比7.0%増)となり、営業利益142,516千円(前連結会計年度比71.8%増)、経常利益129,307千円(前連結会計年度比89.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は75,811千円(前連結会計年度比58.9%増)となりました。

第16期第3四半期連結累計期間(自 平成30年1月1日 至 平成30年9月30日)
当第3四半期連結累計期間における我が国経済は、企業の生産活動や個人消費により緩やかな回復基調が続いております。当社グループの事業にかかわるわが国の雇用情勢におきましても、企業からの求人数が高い水準で推移し、平成30年8月の完全失業率(季節調整値)は2.4%と、平成29年の平均完全失業率2.7%に比べ改善傾向にあります。
一方で、求人に対して実際に職に就いた人の割合を示す充足率(季節調整値)は平成30年8月で14.0%となり、企業側にとっては、前四半期に引き続き、求人ニーズが充足されないという状況が見られました。(出典:(「労働力調査結果」(総務省統計局)、「一般職業紹介状況」(厚生労働省))
このような市場環境の中、当初グループは、『育成の成果にこだわる』ことをテーマに、既存サービスの成長に注力し、教室型研修サービスの規模拡大に努めました。
また、個人向け「ALUGO」のサービス刷新のため減損損失を15,483千円計上いたしました。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間における売上高は1,656,492千円となりました。営業利益は176,104千円、経常利益は163,106千円、親会社株主に帰属する四半期純利益は94,734千円となりました。
なお、当社グループは単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。
(2) キャッシュ・フローの状況
第15期連結会計年度(自 平成29年1月1日 至 平成29年12月31日)
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の期末残高は、前期末と比べ66,969千円減少し571,679千円(前連結会計年度比10.5%減)となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動により獲得した資金は、92,984千円(前連結会計年度比11.7%増)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益が113,936千円となり、減価償却費が24,598千円、売上債権が62,398千円の増加となったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動により使用した資金は、19,844千円(前連結会計年度比172.1%増)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出及び無形固定資産の取得による支出が14,365千円となったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動により使用した資金は、143,084千円(前連結会計年度比213.3%増)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出が243,684千円あった一方、長期借入れによる収入が100,000千円となったことによるものです。