有価証券届出書(新規公開時)

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2018/11/12 15:00
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コーポレート・ガバナンスの状況

(1)【コーポレート・ガバナンスの状況】
当社グループのコーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
当社グループは、いい住まいの提供を通じ、人々の暮らしを良くすることが当社グループの存在意義であると考え、「GOOD LIFE」という経営理念のもと、「いい住まいは、いい暮らしをつくる。いい暮らしは、いい人をつくる。」を事業スローガンに、日々変化する経営環境に対処し、迅速かつ的確な意思決定を行っていくことが、会社の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上につながり、ひいてはステークホルダーの満足と信頼を得ることにつながると考えております。
そのためにも、コーポレートガバナンスの充実は重要な経営課題の一つであると考えており、経営の執行及び監督機能の充実を図ることにより、経営の効率性、公正性、透明性を確保し、適切な情報の開示と説明責任の遂行に努め、コーポレート・ガバナンスの一層の充実に努めて参る所存であります。
① 企業統治の体制
a.企業統治の体制の概要
(a)取締役会
当社の取締役会は、本書提出日現在6名(うち社外取締役1名)で構成されております。取締役会は原則として毎月1回開催し、当社グループにおける経営上重要な事項の審議及び決定や取締役の職務執行状況を監督しております。必要あるときには臨時取締役会を開催しております。
(b)監査役会
当社は監査役会設置会社であり、監査役3名(3名全員が社外監査役)で監査役会を構成し、うち1名は常勤監査役であります。監査役会は原則として毎月1回開催されております。原則として全監査役が取締役会に出席しており、取締役の業務執行状況等について必要に応じて意見を述べる等、実効性ある監査に努めております。常勤監査役は経営会議及びリスクマネジメント委員会にも出席しており、意思決定プロセスの妥当性の検証を行っております。
また、監査役会は、会計監査人と四半期ごとに定期及び必要に応じて個別にミーティングを実施し、監査役は内部監査担当である経営企画室と必要に応じてミーティングを行い、監査結果の報告、情報の共有化、及び意見交換等を行い、三者連携の強化に努めております。
(c)内部監査の体制
当社は、代表取締役社長直轄の組織として経営企画室(1名)を設け、内部監査を実施しております。経営企画室は、業務の有効性・効率性、財務報告の信頼性、法令遵守、及び会社資産の保全の観点から内部監査を実施し、リスクマネジメントの妥当性及び有効性を評価し、その監査結果を代表取締役社長に報告しております。代表取締役社長は監査結果の報告に基づいて被監査部門に改善を指示し、改善結果を報告させることで内部統制の維持・改善を図っております。なお、内部監査結果については、全監査役及び社外取締役にも報告しております。
(d)経営会議
経営会議は、常勤取締役、常勤監査役、その他指定された者より構成され、原則として月2回開催しております。業務執行状況の把握や課題に対するより具体的な検討を行い、業務執行上必要な判断を迅速に行っております。
当社の業務執行・経営の監視体制は下図のとおりです。
0204010_001.jpgb.当該体制を採用する理由
当社は監査役会制度を採用しております。大手金融機関出身、公認会計士、司法書士という経歴を活かすとともに、客観性及び中立性を持った社外のチェックという観点から社外監査役による監査を実施しております。また、取締役の職務執行に対する監督機能強化及び企業価値や経営の透明性を更に向上させることを目的として、社外取締役1名を選任しております。以上により、経営の監視機能は十分に機能する体制が整っているものと認識しております。
c.その他の企業統治に関する事項
・内部統制システムの整備の状況
当社は、会社法第362条第4項第6号に規定される「取締役の職務執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制その他株式会社の業務の適正を確保するために必要なものとして法務省令で定める体制」構築の基本方針を平成29年10月16日開催の取締役会で定めております。
(a)取締役及び使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
イ.「取締役会規程」「職務権限規程」等の職務の執行に関する社内規程を整備し、取締役及び使用人は定められた社内規程に従い業務を執行する。
ロ.社外取締役を含む取締役会を設置し、当社グループにおける経営上重要な事項の審議及び決定や取締役の職務執行状況を監督する。
ハ.社外監査役を含む監査役会を設置する。監査役は、監査役会で定めた監査基準に基づき取締役会その他重要な会議に出席及び日常の業務監査により、取締役の職務執行が法令及び定款に反していないかを監査する。
ニ.取締役及び使用人は、「経営理念」及び「行動規範」に基づいて行動し、経営企画室は、必要に応じて、コンプライアンスに関する啓蒙及び教育研修を実施する。
ホ.代表取締役社長直轄の内部監査担当者は、「内部監査規程」に従い各部門の業務執行及びコンプライアンスの状況をモニタリングし、代表取締役社長に報告する。
ヘ.法令・定款等に違反する事実を発見した場合やハラスメントに関する相談体制などについて「内部通報規程」を定めて、遵守する。
ト.会社は、「反社会的勢力対応規程」を定め、反社会的勢力との関係を一切遮断する体制を構築する。
(b)取締役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制
取締役の職務の執行状況については、法令及び「文書管理規程」に基づき作成・保存するとともに、取締役又は監査役から要請があった場合に閲覧可能な方法で保存する。
(c)損失の危険の管理に関する規程その他の体制
業務に付随するリスク管理は当該組織単位が行い、担当取締役が適切な対応を行う。リスクの重要性の度合いに応じて代表取締役社長及び監査役会や取締役会に報告を行い、必要に応じて当社と顧問契約している法律事務所に助言・指導を受ける。
また、「リスク管理規程」に定めるリスクマネジメント委員会を四半期に一度開催し、発生したリスク又は予見されるリスクについて分析と識別を行い、再発防止策又は予防策を策定し、取締役会等にその実施を求める。
(d)取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
イ.取締役会は、中期経営計画及び年間活動計画等の重要な方針を決定し、定時取締役会において月次決算報告及び業務執行報告を行い、取締役の職務の効率性をレビューし、必要に応じて改善を促す。
ロ.取締役の職務が効率的に行われる様に、「組織規程」、「業務分掌規程」及び「職務権限規程」を定め、必要に応じて改定することで、責任と権限の所在を明確化する。
(e)当社及びその子会社からなる企業集団における業務の適正を確保するための体制
当社は、「関係会社管理規程」を定め、関係会社の管理は経営管理部長が行うものとする。子会社の経理処理については、当社経営管理部で行い、それを通じて業務の適正性をモニタリングする。また、内部監査を実施することで、子会社の業務が適正に行われていることを確認する。
(f)監査役がその職務を補助すべき使用人を置く事を求めた場合における当該使用人に関する事項、取締役からの独立性に関する事項及び当該使用人に対する指示の実効性の確保に関する事項
イ.監査役は、経営企画室の使用人に監査業務に必要な事項を命令することができ、使用人はその職務に関して、取締役等の指揮命令は受けない。
ロ.監査役の命令により使用人が行う職務についての人事評価及び人事異動は、監査役の同意を得て行う。
(g)取締役及び使用人が監査役に報告をするための体制その他の監査役への報告に関する体制並びに報告したことを理由として不利な取扱いを受けないことを確保する体制
イ.取締役及び使用人は、当社及び当社グループの業務又は業績に重要な影響を与える事項について、遅滞なく監査役に報告する。また、法令・定款及び社内規程に違反した事実又は違反する恐れのあることを発見したときは、直ちに監査役に報告する。
ロ.監査役は、必要に応じて、取締役及び使用人に対し、取締役会のほか経営会議その他の重要な会議等への出席、議事録、稟議書等の業務執行に関する書類の閲覧、説明及び情報提供を求めることができる。
ハ.内部通報制度に基づく通報又は監査役に対する報告を行ったことを理由として不利な取扱いを行わない。
(h)その他監査役の監査が実効的に行われることを確保するための体制
イ.監査役及び監査役会は、代表取締役社長、会計監査人、内部監査担当とそれぞれ必要に応じて意見交換を行う。
ロ.監査役会は、必要に応じて内部監査担当を出席させ、内部監査の実施状況を報告させる。
ハ.取締役会は、業務の適正を確保するための体制に係る監査役の意見がある場合は、これを審議し、その結果を監査役会に報告する。
ニ.監査役が、その職務執行について生じる費用の前払い又は償還等の請求をしたときは、当該監査役の職務執行に必要でないことが明らかな場合を除き、速やかに当該費用又は債務を処理する。
・リスク管理体制の整備の状況
当社のコーポレート・ガバナンスの強化にとって、リスク管理及びコンプライアンス体制の整備は非常に重要な要素であると認識しております。このような認識のもと、リスク発生の防止及び会社損失の最小化を図る目的で「リスク管理規程」を制定し、また、コンプライアンス体制の明確化と一層の強化推進を図る目的で「コンプライアンス規程」を制定しております。なお、危機発生時には、代表取締役社長をリスク管理統括責任者とする緊急事態対応体制をとるものとしております。
さらには、当社は、代表取締役社長を委員長とするリスクマネジメント委員会を設置しております。同委員会は、四半期に一度定例の会議を開催し、内部通報の有無の確認や労務関連の法令遵守状況、反社会的勢力への対応等のコンプライアンスに関連する事項のほか、リスク管理に関する事項への対応状況等について報告並びに議論を行い、役職員に対するコンプライアンス意識の普及・啓発を行うこととしております。
・子会社の業務の適正を確保するための体制整備の状況
当社の子会社の業務の適正を確保するための体制といたしましては、当社が定める「関係会社管理規程」において、子会社の経営内容を的確に把握するため、必要に応じて関係資料等の提出を求め、子会社の営業成績、財務状況その他の重要な情報について、月1回開催する取締役会にて報告を行うことにより、業務の適正を確保しております。
d.責任限定契約の内容の概要
当社と社外取締役及び社外監査役は、会社法第427条第1項の規定に基づき、同法第423条第1項の損害賠償責任を限定する契約を締結しております。当該契約に基づく損害賠償責任の限度額は、会社法第425条第1項に定める最低責任限度額を限度としております。なお、当該責任限定が認められるのは、当該社外取締役又は社外監査役が責任の原因となった職務の執行について善意でかつ重大な過失がないときに限られます。
② 内部監査及び監査役監査の状況
当社の内部監査は、代表取締役社長直轄の組織として経営企画室が、「内部監査規程」に基づき、内部管理体制の適正性、有効性について、評価及び検証を行っております。内部監査結果については、代表取締役社長、全監査役及び社外取締役に報告しております。なお、経営企画室に対する内部監査は、経営管理部による相互監査を実施しております。
監査役監査については、監査役は、取締役会や各会議体へ参加して取締役の職務執行状況を監視し、必要に応じて意見を述べております。また、取締役の職務執行の適法性監査や計算書類等に関する会計監査を行っており、監査結果については監査役会に報告しております。
会計監査人である有限責任監査法人トーマツとは、監査結果講評時等に常勤監査役及び経営企画室長が同席し、必要に応じて意見交換を行っております。
当社では、それぞれの監査の実効性を高め、有機的な連携・相互補完を図るため、監査役会と会計監査人は四半期ごと及び必要に応じて個別にミーティングを実施し、監査役は内部監査担当である経営企画室と必要に応じてミーティングを行い、経営企画室は会計監査人と内部統制の意見交換を行う等、適宜、監査結果の報告、情報の共有化、及び意見交換等を行い、三者連携の強化に努めております。
③ 会計監査の状況
当社は、有限責任監査法人トーマツと監査契約を締結し、会計に関する事項の監査を受けております。同監査法人及び当社の監査に従事する同監査法人の業務執行社員との間には特別な利害関係はありません。
業務を執行した公認会計士は竹之内髙司及び只隈洋一2名であり、補助者の構成は公認会計士9名、その他2名となっております。なお、監査継続年数が7年以内のため、年数の記載を省略しております。
④ 社外取締役及び社外監査役
当社の社外取締役は1名、社外監査役は3名であります。
社外取締役である山下公成は、上場会社における取締役執行役員経験者であり、企業経営における豊富な知識と経験を当社の経営に活かすため、選任しております。
社外監査役である姫野幸一は、株式会社西日本シティ銀行の出身であり、在職時は6年間、本部監査及び支店監査を統括しておりました。また、同行退職後に勤務した事業会社においても、業務監査室の開設及び室長に就任し、J-SOX監査に従事していたことから、その監査に係る見識を当社監査体制の強化に活かすため、選任しております。
社外監査役である大山裕司は、有限責任監査法人トーマツの出身であり、公認会計士及び宅地建物取引士の資格を保有しており、財務、会計及び不動産に関する専門的な見識を当社監査体制の強化に活かすため、選任しております。
社外監査役である石井麻衣子は、司法書士及び宅地建物取引士の資格を保有しており、法的書類作成及び不動産に関する専門的な見識を当社監査体制の強化に活かすため、選任しております。
当社は、社外役員を選任するための独立性に関する基準等を明確に定めておりませんが、その選任に際しては、株式会社東京証券取引所の独立役員に関する基準等を参考に専門性を含む経歴を踏まえて、当社経営陣が独立した立場で社外役員としての職務を執行十分な独立性が確保されていることを個別に判断しております。
また、当社と社外取締役並びに社外監査役全員との間に特別な利害関係はありません。
⑤ 役員報酬
a.役員区分ごとの報酬等の総額、報酬等の種類別の総額及び対象となる役員の員数
役員区分報酬等の総額
(千円)
報酬等の種類別の総額(千円)対象となる役員の員数
(人)
基本報酬ストックオプション賞与退職慰労金
取締役
(社外取締役を除く)
70,18169,750-431-6
監査役
(社外監査役を除く)
------
社外役員5,8805,880---2

(注)取締役の報酬限度額は、平成30年3月30日開催の臨時株主総会において年額120,000千円以内と決議しております。
b.提出会社の役員ごとの連結報酬等の総額等
連結報酬等の総額が1億円以上である者が存在しないため、役員ごとの報酬等の総額は、記載を省略しております。
c.役員の報酬等の額、又はその算定方法に関する方針
当社の役員報酬等については、株主総会において決議された報酬の限度内で、取締役については取締役会の決議により決定し、監査役については監査役の協議により決定しております。
⑥ 株式の保有状況
該当事項はありません。
⑦ 取締役及び監査役の員数
当社の取締役は7名以内、監査役は3名以内とする旨を定款に定めております。
⑧ 取締役選任の決議要件
当社は、取締役の選任決議について、株主総会において議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨、及び累積投票によらないものとする旨を定款に定めております。
⑨ 株主総会の特別決議要件
当社は、株主総会の円滑な運営を行うことを目的として、会社法第309条第2項に定める株主総会の特別決議要件について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨を定款に定めております。
⑩ 取締役及び監査役の責任免除
当社は、取締役(取締役であったものを含む。)及び監査役(監査役であったものを含む。)が期待される役割を十分に発揮できることを目的として、会社法第426条第1項の規定により、任務を怠ったことによる取締役(取締役であったものを含む。)及び監査役(監査役であったものを含む。)の損害賠償責任を法令の限度において、取締役会の決議によって免除することができる旨を定款に定めております。
⑪ 中間配当
当社は、株主への機動的な利益還元を行うことを目的として、会社法第454条第5項の規定により、取締役会の決議によって毎年6月30日を基準日として中間配当を行うことができる旨を定款に定めております。
⑫ 自己株式の取得
当社は、経営状況等に応じた機動的な財務政策の遂行を目的として、会社法第165条第2項の規定により、取締役会の決議によって自己の株式を取得することができる旨を定款に定めております。