有価証券届出書(新規公開時)

【提出】
2019/02/28 15:00
【資料】
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【項目】
108項目

事業等のリスク

当社グループの事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のあると考えられる事項には以下のようなものがありますが、これらに限定されるものではありません。当社グループはこれらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針であります。当社株式に関する投資判断は、本項及び本項以外の記載内容も併せて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。
なお、本文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅したものではありません。
(1)経済状況等の影響について
当社グループは、中小企業・個人事業主に対しより良いオフィス環境で事業活動を行って頂ける様、「オフィス」に特化したサービス・商材の提供を多数展開しております。当社グループが提供しているサービス・商材は、東日本電信電話株式会社並びに西日本電信電話株式会社が提供している光回線に自社サービスを付加し再販する「オフィス光119」(光コラボレーション)・情報通信機器・LED照明器具・電気等の商材であります。
しかしながら、中小企業・個人事業主は景気動向、経済状況の影響を受けやすく、これらの変化により当社グループが提供するサービス・商材に対する需要動向が悪化した場合、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。
(2)オフィス光119事業への依存について
当社グループは、光回線を仕入れ、これに自社サービスを付加し再販する「オフィス光119」(光コラボレーション)の提供を行っており、当社グループにおける売上高のうち、当該サービスに係わる売上高の占める割合が当連結会計年度で77.9%と高く、当該サービスに依存しております。当社グループは、事業拡大に向け、当該サービスの提供を引き続き拡大していくことが必要であると認識しております。
しかしながら、競合するサービス・新たなサービスの台頭により「オフィス光119」の提供が計画通り進まない場合には、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループは、「オフィス光119事業」の拡大とともに、中小企業・個人事業主のオフィス環境の改善に向けた情報通信機器・LED照明器具・電気等の商材提供を積極的に展開していく方針であります。
しかしながら、「オフィス光119」以外の情報通信機器・LED照明器具・電気等の商材提供が計画通り進まない場合には、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。
(3)特定取引先への依存について
当社グループの基幹事業である「オフィス光119」(光コラボレーション)の提供は、光回線を仕入れ、これに自社サービスを付加し再販するサービスであります。光回線は、全て東日本電信電話株式会社並びに西日本電信電話株式会社から仕入れております。当社は東日本電信電話株式会社並びに西日本電信電話株式会社との間で、各々「光コラボレーションモデルに関する契約」を締結しており、当社グループの主要な事業活動の前提となっております。当該契約は期限の定めのない契約ですが、双方とも当該契約の終了を希望する日の90日前までに書面で相手方に通知した場合、当該契約は終了するものとなっております。また、解除条項に掲げる以下の事由が生じたときは、双方とも解除できるものとなっております。
・電気通信事業者でなくなったとき
・信用、名誉または信頼関係を毀損させる行為をなしたとき
・公序良俗に違反したとき
・破産、民事再生、会社更生の申出があったとき
・手形交換所の取引停止処分、差押または滞納処分を受けたとき
・営業の廃止または解散の決議をしたとき 等
本書提出日現在、当該契約の継続に支障を来す要因は発生しておりませんが、当該契約の継続に支障を来す要因が発生した場合には、事業活動に重大な影響を及ぼす可能性があります。
(4)競合について
当社グループは、中小企業・個人事業主に対しより良いオフィス環境で事業活動を行って頂ける様、「オフィス」に特化したサービス・商材の提供を多数展開しております。
しかしながら、当社グループが提供する光コラボレーション・情報通信機器・LED照明器具・電気等を取り扱う企業は多数存在しており、また、新規参入も比較的容易であり、これら企業との競合が激化した場合には、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。
(5)事業に係るインフラについて
当社は、光コラボレーション事業者として、コールセンター、カスタマーセンター及び請求回収部門などを自社で開設、運営しております。コールセンターでは、テレアポ(電話による勧誘)から契約に至るまでを対応しております。アウトバウンド営業(当社からアプローチする営業)の要である営業スクリプト(台本)を確立し、オペレーターが早期に習熟できる体制を構築しております。また、カスタマーセンターでは、顧客からの問い合わせに対し、その場で顧客データベースと照合しながらリアルタイムで対応しております。併せて、顧客データベースを最新のものへと更新しております。
しかしながら、「オフィス光119事業」の拡大に伴う、これらのインフラの強化・更新が対応できない場合には、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。
(6)顧客ニーズに応じたサービス・商材の提供について
当社グループは、中小企業・個人事業主に対しより良いオフィス環境で事業活動を行って頂ける様、「オフィス」に特化したサービス・商材の提供を多数展開しております。顧客である中小企業・個人事業主のニーズを適確に汲み、常に必要なサービス・商材を提案・提供していくことに努めております。
しかしながら、顧客ニーズに応じたサービス・商材の提供が期待通り行われない場合には、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。
(7)情報管理
当社グループは、事業運営に際して、顧客の機密情報や個人情報を取り扱っており、当該情報に係る社内規程に基づき、細心の注意を払って管理に努めております。
しかしながら、万が一、当社グループの関係者等の故意または過失により外部に流出した場合には、損害賠償請求を受けるリスクや社会的信用失墜により、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。
(8)法的規制等について
当社グループの事業は、「電気通信事業法」、「特定商取引に関する法律」、「保険業法」等の法的規制を受けております。当社グループは、これらの法令等を遵守して、事業を運営しております。
しかしながら、法令違反が発生した場合、予期しない法令等の制定により当社グループの事業が何らかの制約を受けた場合には、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループは「古物営業法」に定める古物商の許可、「電気工事業の業務の適正化に関する法律」に定める登録電気工事業者の登録を得ております。「古物営業法」で定める許可の取消し事由に該当した場合は許可の取消しまたは営業の停止、「電気工事業の業務の適正化に関する法律」で定める登録の取消し事由に該当した場合は登録の取消しとなる可能性があります。現状、当該許認可等の取消しとなる事由はありません。
しかしながら、何らかの事情により、許認可等の取消しが生じた場合には、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。
(許認可等の状況)
①当社
許認可等の名称監督官庁等許認可
登録番号
有効期限関連法令許認可等の
取消事由
該当セグメント
古物商許可三重県
公安委員会
551120076600なし古物営業法同法第6条オフィス光119、
オフィスソリューション
古物商許可愛知県
公安委員会
541051003300なし古物営業法同法第6条オフィス光119、
オフィスソリューション
登録電気工事業者
(一般用電気工作物)
愛知県知事260106平成31年
4月15日
(5年ごとの更新)
電気工事業の業務の適正化に関する法律同法第28条オフィスソリューション

②株式会社岐阜レカム
許認可等の名称監督官庁等許認可
登録番号
有効期限関連法令許認可等の
取消事由
該当セグメント
古物商許可岐阜県
公安委員会
531021190234なし古物営業法同法第6条オフィスソリューション
登録電気工事業者
(一般用電気工作物)
岐阜県知事26088平成31年
4月17日
(5年ごとの更新)
電気工事業の業務の適正化に関する法律同法第28条オフィスソリューション

③株式会社コムズ
許認可等の名称監督官庁等許認可
登録番号
有効期限関連法令許認可等の
取消事由
該当セグメント
古物商許可東京都
公安委員会
305500007208なし古物営業法同法第6条オフィスソリューション

(9)災害について
当社グループは、名古屋、新宿、札幌、広島及び福岡に分散し、コールセンターを有しております。
しかしながら、これらの地域及びその周辺で大規模な災害が発生し、ユーザーへの対応に支障をきたす事態が想定されるとともに、復旧のための多大な費用が必要となった場合、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。
(10)人材の確保及び育成について
当社グループは、事業拡大に際して、優秀な人材の確保・育成が必要であると認識しております。このため、当社グループでは、新卒者及び中途採用者の採用活動の強化による人材の確保に加え、人材育成に向けた社員の階層に応じた研修等を積極的に進めていく方針であります。
しかしながら、こうした人材採用・人材育成が計画通り進まなかった場合には、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。
(11)内部管理体制について
当社グループは、事業拡大を図る上で内部管理体制の強化が不可欠であると認識しております。このため、今後の事業拡大に伴い内部管理体制の一層の強化を図っていく方針であります。
しかしながら、事業拡大に対して適時適切に組織的対応ができなかった場合、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。
(12)特定人物への依存について
当社の代表取締役社長山本文彦は、当社グループの経営方針、経営戦略の決定及び推進において重要な役割を果たしております。当社グループでは役員及び幹部社員への権限の委譲、取締役会や経営会議等における情報の共有等を図り、特定人物に過度に依存しない体制の構築を進めております。
しかしながら何らかの理由によって、同氏が当社グループの経営に関与することが困難になった場合には、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。
(13)株式価値の希薄化について
当社は、業績向上への意欲を高めることを目的としてストック・オプション制度を採用し、当社グループの役員及び従業員に対し新株予約権を付与しております。これらの新株予約権について行使が行われた場合には、保有株式の価値が希薄化する可能性があります。
なお、本書提出日現在における新株予約権による潜在株式は98,000株であり、発行済株式総数2,100,000株の4.7%に相当しております。
(14)配当政策について
当社は、株主への利益配分を経営の重要課題の一つとして認識しております。しかしながら、当社は現在、経営基盤の強化、将来の事業展開のための投資等のために内部留保の充実を図り、一層の事業拡大と業績向上に資することを重視し、配当を実施しておりません。
将来的には、各期の経営成績及び財政状態等を勘案しながら、株主に対して利益還元を実施する方針でありますが、現時点において配当実施の可能性及び実施時期については未定であります。
(15)税務上の繰越欠損金について
当社グループは、平成30年8月期末時点において税務上の繰越欠損金872,233千円が存在しております。
今後、当社グループの業績が順調に推移し、現存する税務上の繰越欠損金が解消され、通常の税率に基づく法人税、住民税及び事業税が発生する場合には、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。