臨時報告書
- 【提出】
- 2026/01/15 9:01
- 【資料】
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提出理由
当社は、2026年1月14日開催の当社取締役会において、当社の普通株式(以下「当社株式」といいます。)の併合(以下「本株式併合」といいます。)を目的とする、2026年2月20日開催予定の臨時株主総会(以下「本臨時株主総会」といいます。)を招集することを決議いたしましたので、金融商品取引法第24条の5第4項及び企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第第4号の4の規定に基づき、本臨時報告書を提出するものであります。
株式の併合を目的とする株主総会の招集の決定
1.株式併合を行う理由
当社が2025年11月13日付で公表した「Bospolder 1株式会社による当社株券等に対する公開買付けの開始に関する意見表明のお知らせ」(以下「本意見表明プレスリリース」といいます。)に記載のとおり、Bospolder 1株式会社(以下「公開買付者」といいます。)は、株式会社東京証券取引所(以下「東京証券取引所」といいます。)プライム市場に上場している当社株式を非公開化するための一連の取引(以下「本取引」といいます。)の一環として、当社株式及び本新株予約権(注1)(以下「当社株式」及び「本新株予約権」を総称して「当社株券等」といいます。)に対する公開買付け(以下「本公開買付け」といいます。)を実施することを決定いたしました。
そして、当社が2025年12月16日付で公表した「Bospolder 1株式会社による当社株券等に対する公開買付けの結果並びに親会社及び主要株主である筆頭株主の異動に関するお知らせ」(以下「本公開買付結果プレスリリース」といいます。)に記載のとおり、公開買付者は、2025年11月14日から2025年12月15日まで本公開買付けを行い、その結果、2025年12月22日(本公開買付けの決済の開始日)をもって、当社株式61,919,990株(所有割合(注2)79.31%)を所有するに至りました。
(注1)下記①乃至③の新株予約権を総称して、「本新株予約権」といいます。
① 2013年11月8日開催の当社取締役会の決議に基づいて発行された第1回新株予約権(行使期間は2013年11月26日から2043年11月25日まで)
② 2014年8月7日開催の当社取締役会の決議に基づいて発行された第2回新株予約権(行使期間は2014年8月26日から2044年8月25日まで)
③ 2015年8月7日開催の当社取締役会の決議に基づいて発行された第3回新株予約権(行使期間は2015年8月26日から2045年8月25日まで)
(注2)「所有割合」とは、(i)当社が2025年11月13日に提出した第79期半期報告書(以下「本半期報告書」といいます。)に記載された2025年9月30日現在の当社の発行済株式総数(78,900,000株)から、(ii)本半期報告書に記載された同日現在の当社が所有する自己株式数(848,255株)に、当社の株主である内山高一氏(以下「内山氏」といいます。)に譲渡制限付株式報酬として付与された当社の譲渡制限付株式をその割当契約書の規定に従い当社が2025年11月6日付で無償で取得したことにより生じた自己株式数(2,653株)を加算した自己株式数(850,908株)を控除した株式数(78,049,092株)に、(iii)2025年9月30日現在残存する本新株予約権の数の合計である28個の目的となる当社株式の数(28,000株)を加算した数(78,077,092株)に対する当社株式の割合(小数点以下第三位を四捨五入。以下所有割合の計算において同じとします。)をいいます。以下、所有割合の記載について同じです。
公開買付者は、EQT AB(関係会社及びその他の関連事業体を含め、以下「EQT」といいます。)が運用、管理又はアドバイスを提供するBPEA Fund IX Pte. Ltd.によりその子会社を通じて持分の全てを間接的に所有されているBospolder Limitedを親会社とする日本法に基づき設立されたBospolder 2株式会社(以下「公開買付者親会社」といい、公開買付者、公開買付者親会社及びEQTを総称して以下「公開買付者ら」いいます。)の完全子会社であり、当社株券等を取得及び所有し、当社の事業活動を支配及び管理することを主たる目的として2025年5月19日に設立された株式会社であるとのことです。
本意見表明プレスリリースの「3.本公開買付けに関する意見の内容、根拠及び理由」の「(2)意見の根拠及び理由」の「③当社における意思決定の過程及び理由」に記載のとおり、当社の代表取締役社長である原田政佳、代表取締役専務である中島隆茂及び取締役専務である佐藤浩輔(以下その全部又は一部を総称して「執行取締役」といいます。)は、2024年7月頃、EQTから、本取引の実現に向けた協議開始に関する初期的な打診を受け、EQTとの間で、5ヵ年の新中期経営計画「中期経営計画2024-2028“Move On 5”」(以下「Move On 5」といいます。)の内容や達成可能性、それに対するEQTの評価及びその達成可能性を高めるための潜在的な資本取引の形態等に関して協議を開始しました。そして、2024年10月1日、執行取締役は、EQTとの間で、当社の事業の将来や当社株式の非公開化を含む本取引に関する初期的な意見交換を行いました。かかる協議の中で、EQTは、一部株主から当社の取締役会が全会一致で策定したMove On 5の経営目標の達成に対する理解を得ることができないという当社を取り巻く経営環境や、当該株主からの執行取締役への不信任のためにMove On 5の達成可能性が不安定になり得るという経営課題に理解を示し、当社のさらなる成長及び企業価値向上を実現するためには、当社株式の非公開化が有力な選択肢である一方、当社株式の非公開化後も、当社と協働の上、目下当社にて取り組んでいるMove On 5の経営目標の達成を、EQTの国内外における豊富な投資実績及び知見並びにグローバル規模のネットワークを活用したEQTが保有するポートフォリオに対するE&Eの新規据付、メンテナンス及びリニューアルの提供やフィールドメンテナンスを行う投資先の効率的なフィールド・マネジメントの知見の共有を含むアライアンスの推進等、並びにE&E業界における実績と長年の経験を持つインダストリー・アドバイザーの知見・ノウハウ等を通じて全面的にサポートすることを通じて、更なる当社の企業価値の最大化を図りたいと考えているとの考えを示しました。その後、当社は、EQTより、2024年10月15日付で、本公開買付け及びスクイーズアウト手続を通じた当社株式の非公開化、並びに当社株式1株当たり5,500円(前営業日である2024年10月11日の東京証券取引所プライム市場における当社株式の終値5,157円に対して6.65%のプレミアム)を公開買付価格の上限とすることを提案する法的拘束力を持たない意向表明書(以下「初期意向表明書」といいます。)を受領しました。
初期意向表明書を受け、執行取締役は、一部株主から当社のMove On 5の経営目標の達成に対する理解を一向に得られないという当社の置かれた経営環境のほか、経営課題として認識されつつあった中国不動産市況の悪化に伴う中国業績の悪化を踏まえると、当社単独でMove On 5の経営目標の達成を目指すよりも、Move On 5を尊重し、中国事業を含めた国内外における豊富な投資実績及び知見並びにグローバル規模のネットワークに基づく、その保有するポートフォリオに対するE&Eの新規据付、メンテナンス及びリニューアルの提供やフィールドメンテナンスを行う投資先の効率的なフィールド・マネジメントの知見の共有を含むアライアンスを活用してサポートしてもらえるパートナーの下で当社株式を非公開化し、長期的な戦略実行のための経営の安定性を確保し、当社の強みを伸ばせる組織構造を追求することこそが、当社がMove On 5における各施策を着実に遂行し、持続的成長の維持と中長期的な企業価値向上を図ることに資するとの考えを有するに至りました。なお、当社は、非公開化のデメリットとして、上場していることによるステークホルダーの皆様からの信用への影響、とりわけお客様からの信頼関係への影響、採用活動の難化やモチベーション低下による従業員の離反等が想定されるものの、1963年5月に大阪証券取引所市場第二部に株式を上場して以来、当社の知名度や取引先に対する信用力は既に確保できており、また、従業員のモチベーションについては社内コミュニケーションの強化等他の方策を講じることにより維持向上を図ることが可能であることから、上場を維持する必要性や上場を維持することにより享受できるメリットは相対的に低下している状況であると考えています。そこで、執行取締役は、2024年10月18日開催の当社の取締役会において、初期意向表明書の受領を報告するとともに、当社株式の非公開化に向けた執行取締役の上記考えを説明しました。これを受け、当社は、執行取締役に土畑雅志専務執行役員を加えた社内検討体制を組成した上で、本取引はマネジメント・バイアウト(MBO)(注3)取引や支配株主による従属会社の買収には該当しないものの、初期意向表明書は当社株式の非公開化を伴う提案であったことから、経済産業省が2023年8月31日に公表した「企業買収における行動指針」に則り、2024年10月18日開催の当該取締役会において、初期意向表明書を含む当社の企業価値を向上させるためのあらゆる戦略的な選択肢について、当社と一般株主との間の利益相反の問題及び情報の非対称性の問題に対応して、当社の意思決定に慎重を期し、また、当社取締役会の意思決定過程における恣意性及び利益相反のおそれを排除し、その公正性を担保する観点から、EQT及び当社並びに本取引の成否のいずれからも独立した、当社の独立社外取締役3名(社外取締役海野薫氏(米国ニューヨーク州弁護士、DLA Piper 東京パートナーシップ外国法共同事業法律事務所パートナー)、社外取締役クラーク・グラニンジャー氏(WealthPark Capital株式会社常務取締役、Reboot株式会社Co-Founder 代表取締役、COO/CFO)及び社外取締役小原シェキール氏(DIGIFIT Corporation代表取締役Co-CEO))によって構成される特別委員会(以下「本特別委員会」といいます。)を設置することを決議いたしました。なお、この3名を委員として選任した理由は、経済産業省が2019年6月28日に公表した「公正なM&Aの在り方に関する指針」において、独立性を有する社外取締役がいる場合には、原則として、その中から委員を選任することが望ましいとされていることに加えて、効率的に充実した審議を行うためには時差や距離による制約を受けない国内在住の独立社外取締役を選任することが適切であると考えたためです。また、当該取締役会においては、本特別委員会が、昇降機業界に関する専門的な知見を有し、共に国外に居住するトーステン・ゲスナー社外取締役(自営業開業 シニア・アドバイザー、コンサルタント)及びアンソニー・ブラック社外取締役(Husky Injection Molding Systems Ltd. 社長(サービス))から必要に応じて専門的な助言を受けることができることが確認されました。なお、本特別委員会への具体的な諮問事項等については、下記「3.会社法第234条の規定により一に満たない端数の処理をすることが見込まれる場合における当該処理の方法、当該処理により株主に交付されることが見込まれる金銭の額及び当該額の算定根拠」の「(3)本株式併合の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置」の「①当社における独立した特別委員会の設置及び特別委員会からの答申書の取得」をご参照ください。また、当社においては、執行取締役及び土畑雅志専務執行役員での検討を行っており、社内検討チーム等の設置は行っておりません。
そして、当社は、本取引に向けた検討を本格化させるため、その独立性に問題がないことを確認の上、2024年10月中旬、当社のファイナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関として、UBS証券株式会社(以下「UBS証券」といいます。)を、当社の法務アドバイザーとして、弁護士法人大江橋法律事務所(以下「大江橋法律事務所」といいます。)をそれぞれ選任いたしました。また、本特別委員会は、2024年10月28日に開催された特別委員会において、本取引に係る当社のファイナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関としてUBS証券を、法務アドバイザーとして大江橋法律事務所の選任をそれぞれ承認いたしました。また、本特別委員会は、2024年10月28日に独自の法務アドバイザーとして弁護士法人第一法律事務所(以下「第一法律事務所」といいます。)を、また、2025年2月10日に独自のファイナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関として野村證券株式会社(以下「野村證券」といいます。)をそれぞれ選任いたしました。
(注3)「マネジメント・バイアウト(MBO)」とは、公開買付者が対象者の役員との合意に基づき公開買付けを行うものであって対象者の役員と利益を共通にするものである取引をいいます。以下同じです。
上記の検討体制を構築した上で、当社は、大江橋法律事務所及びUBS証券の助言を受けながら、EQTから提出を受けた初期意向表明書に関して、その内容の妥当性及び対応方針について検討を重ねてまいりました。その検討の過程においては、当社は、本特別委員会も交えて定期的に協議を行い、本特別委員会により事前に確認された対応方針や交渉上重要な局面における意見、指示、要請等に基づき、対応を行っています。
具体的には、当社は、EQTより、2024年11月1日付で初期意向表明書の修正版を受領し、その内容の妥当性を検討し、同月8日開催の取締役会において、EQTによる当社に対するデュー・ディリジェンスを受け入れることを決議しました。そして、当社はEQTに対し、同月27日付で秘密保持誓約書を当社に提出させた上で、2024年12月上旬から当社に対するデュー・ディリジェンスを受け入れ、マネジメント・インタビュー等の機会を提供しました。なお、当該修正版の提案書においては、法的拘束力のない初期的意向表明として、当社株式1株当たり5,500円(前営業日である2024年10月31日の東京証券取引所プライム市場における当社株式の終値5,540円に対して-0.72%のディスカウント。2024年10月30日付で一部の報道機関によってなされた、当社がEQTを含む複数の投資ファンドと当社の売却の検討を行っている旨の憶測報道(以下「本憶測報道」といいます。)がなされた日の前営業日である2024年10月29日の東京証券取引所プライム市場における当社株式の終値4,839円に対して13.66%のプレミアム)を公開買付価格とすることが含まれていました。
これと並行して、当社は、当社の更なる企業価値の向上及び当社の株主の利益最大化の観点から、当社株式の取得に関心を示すと考えられる複数の候補先を対象とする入札手続を実施した上で当社の株主となる投資家を決定することが望ましいと判断し、2024年11月18日開催の本特別委員会で審議し、その方針について承認を得ました。これを踏まえ、当社は、2024年12月中旬以降、EQTに加えて当社にとって望ましい投資家を選定することを目的として、当社の公開買付けを通じた非公開化取引への参加につき、EQT以外に国内外において豊富な実績を有する投資ファンド及び事業会社の計4社(以下、総称して「本候補者」といいます。)を招聘した入札手続(以下「非公開化プロセス」といいます。)を実施することを決定し、本候補者から秘密保持誓約書を当社に提出させた上で当該プロセスを開始いたしました。なお、本候補者の選定にあたっては、初期的に複数の投資ファンド及び事業会社を対象とした上で、日本の製造業への投資実績や当社事業のM&Aへの関心の程度、グローバルに事業展開している企業への投資実績等の一定の選定基準に基づき絞り込みを行った結果、4社を選定いたしました。非公開化プロセスにおいて、当社は、2025年2月上旬、本候補者に対し、本候補者の属性を考慮して、UBS証券を通じて、マネジメント・インタビューの機会を与えるとともに、Move On 5の説明資料を含め、当社の企業価値及び株式価値を算定・検証するために必要な情報を提供しました。その結果、2025年3月7日、本候補者のうち投資ファンド及び事業会社それぞれ1社ずつから、当社株式の非公開化を提案する法的拘束力を持たない意向表明書の提出を受けましたが、このうち投資ファンド1社からは具体的な価格の提示が受けられませんでした。なお、意向表明書の提出を行わなかった残りの2社は、2024年10月30日付の本憶測報道後の当社の株価水準、及び、中国の不動産不況下での新設事業の減少等による2025年3月期の業績予想の下方修正等を理由に、非公開化プロセスから辞退しました。かかる状況を踏まえ、当社は、価格提示のあった事業会社1社(以下「本最終候補者」といいます。)をEQT以外の最終候補者として、当該事業会社に対して次のプロセスとしてデュー・ディリジェンスの機会を与えることが望ましいと判断し、2025年3月10日開催の本特別委員会で審議し、その方針について承認を得ました。これを踏まえ、当社は、本最終候補者及びEQTに対し、UBS証券を通じて、2025年5月中旬まで、競争法に係るいわゆるガン・ジャンピング規制の制約の範囲内で両者の公平性・公正性に留意しつつ、当社に対するビジネス、事業計画、会計、税務、法務、人事・総務、環境、IT・システム等に関するデュー・ディリジェンスや当社の執行取締役とのマネジメント・インタビュー等の機会を提供した上で、2025年5月20日を期限として法的拘束力のある提案書を当社に提出するよう要請しました。
また、当社は、中国の不動産不況下での新設事業の減少等によってその損益に大きな影響を受けたことから、2025年2月6日に2025年3月期の業績予想を下方修正したことに加え、2025年4月8日開催の取締役会において足元における最新の業績や将来の見通しを踏まえてMove On 5への影響と改善策について報告と協議がなされ、当該改善策を本最終候補者及びEQTに対して提供しました。Move On 5への影響と改善策の概要としては、中国の不動産市況がMove On 5の策定時の想定を超えて悪化し、特に当社が得意としている住宅分野への影響が大きいという見立てであったことから、台数及び単価の見直しを行った結果、Move On 5の2028年度における計画との対比で売上高はマイナス447億円、営業利益はマイナス42億円の影響があると見込まれましたが、その一方で、メンテナンス事業の収益強化によって個別契約ごとの採算性を検証した結果、Move On 5策定時には想定していなかった改善余地があることが判明したことから、北米、香港、シンガポールにおけるプライシング強化策を講じることにより、Move On 5の2028年度における計画との対比で売上高はプラス27億円、営業利益はプラス42億円の改善を見込むことができ、Move On 5に対して、売上高は420億円の減少、営業利益は増減なしとする計画(以下「本事業計画」といいます。)としました。なお、当該改善策については、当社から本特別委員会の委員に対して随時説明を行っており、2025年4月14日に開催された本特別委員会において、当該改善策の策定に至る過程に特段不合理な点は認められないとの確認を得ています。かかる改善策について、当社は、2025年7月29日開催の取締役会において、Move On 5の最終年度である2028年度(2029年3月期)の連結数値目標を修正することを決議しております。本事業計画の詳細については、当社が2025年7月30日付で公表した「中期経営計画の修正に関するお知らせ」をご参照ください。
かかるプロセスの結果、2025年5月20日、当社は、EQTから、当社取締役会及び本特別委員会宛に本取引に係る法的拘束力のない5月20日付提案書の提出を受けました。なお、EQTの5月20日付提案書は、当社株式の公開買付価格を当社株式1株当たり5,400円とするものでした。5月20日付提案書における公開買付価格は、本憶測報道がなされた2024年10月30日の前営業日である同年10月29日の当社株式の終値並びに直近1ヶ月(2024年9月30日から2024年10月29日まで)、直近3ヶ月(2024年7月30日から2024年10月29日まで)、及び直近6ヶ月(2024年4月30日から2024年10月29日まで)の終値の単純平均値(4,839円、5,030円、4,738円及び4,477円)に対していずれもプレミアム(11.59%、7.36%、13.97%及び20.62%)が付与されていました。また、当社株価が、Oasis(オアシス マネジメント カンパニー リミテッド及び同社の関連ファンド又は関連エンティティを総称していいます。以下同じです。)によるキャンペーン開始の公表による影響を受けていないと考えられる2022年5月18日の当社株式の終値並びに直近1ヶ月(2022年4月19日から2022年5月18日まで)、直近3ヶ月(2022年2月19日から2022年5月18日まで)、及び直近6ヶ月(2021年11月19日から2022年5月18日まで)の終値の単純平均値(2,461円、2,710円、2,858円及び2,703円)に対していずれもプレミアム(119.42%、99.26%、88.94%及び99.78%)が付与されていました。さらに、5月20日付提案書の提出日の前営業日である2025年5月19日の東京証券取引所プライム市場における当社株式の終値並びに直近1ヶ月(2025年4月20日から2025年5月19日まで)、直近3ヶ月(2025年2月20日から2025年5月19日まで)、及び直近6ヶ月(2024年11月20日から2025年5月19日まで)の終値の単純平均値(5,742円、5,655円、5,761円及び5,840円)に対していずれもディスカウント(-5.96%、-4.51%、-6.27%及び-7.53%)となっていました。
一方で、本最終候補者からは、EQTが当社に対して5月20日付提案書を提出した2025年5月20日までに、本取引に係る提案書が提出されることはありませんでした。2025年5月16日、当社は、UBS証券を通じて、本最終候補者より、当社のMove On 5を前提にした場合に、その実行可能性に対する十分な確信を持つことができず、当社株式に関して競争的な価格提示を行うことが困難であることを理由に非公開化プロセスから辞退する旨の連絡を受けました。
EQTが提出した5月20日付提案書に対し、当社は、当社の本源的価値に照らして企業価値ひいては株主共同の利益を確保し又は向上させるか、また提案の実現可能性等の観点から当該提案書の提案内容の精査を行い、2025年5月21日開催の本特別委員会において協議をしました。5月20日付提案書はEQTに対して本取引に関する独占交渉権を付与することを条件とするものでしたが、当社は、EQTが提出した5月20日付提案書は、買付資金の調達に関するコミットメントを伴っておらず、法的拘束力がないものとされていたことから、EQTに対して、法的拘束力のある提案書を当社に再度提出することを要請することとし、本特別委員会よりその方針についての承認を得ました。そこで、当社は、2025年5月22日、EQTに対して、2025年5月30日を期限として、金融機関等から本取引に関する買付資金の調達に関する法的拘束力のあるコミットメントを得ていることの証拠を添えて、公開買付価格の再提示を含めた法的拘束力のある提案書を当社に提出することを要請しました。
その後、当社は、2025年5月30日に、EQTより、当社株式1株当たりの公開買付価格を5,400円とする5月30日付提案書並びに本取引に関する買付資金の調達に関する金融機関及びファンドからのコミットメントレターを受領しました。5月30日付提案書における公開買付価格は、本憶測報道がなされた2024年10月30日の前営業日である同年10月29日の当社株式の終値並びに直近1ヶ月(2024年9月30日から2024年10月29日まで)、直近3ヶ月(2024年7月30日から2024年10月29日まで)、及び直近6ヶ月(2024年4月30日から2024年10月29日まで)の終値の単純平均値(4,839円、5,030円、4,738円及び4,477円)に対していずれもプレミアム(11.59%、7.36%、13.97%及び20.62%)が付与されていました。また、当社株価が、Oasisによるキャンペーン開始の公表による影響を受けていないと考えられる2022年5月18日の当社株式の終値並びに直近1ヶ月(2022年4月19日から2022年5月18日まで)、直近3ヶ月(2022年2月19日から2022年5月18日まで)、及び直近6ヶ月(2021年11月19日から2022年5月18日まで)の終値の単純平均値(2,461円、2,710円、2,858円及び2,703円)に対していずれもプレミアム(119.42%、99.26%、88.94%及び99.78%)が付与されていました。さらに、5月30日付提案書の提出日の前営業日である2025年5月29日の当社株式の終値並びに直近1ヶ月(2025年4月30日から2025年5月29日まで)、直近3ヶ月(2025年3月1日から2025年5月29日まで)、及び直近6ヶ月(2024年11月30日から2025年5月29日まで)の終値の単純平均値(5,751円、5,729円、5,758円及び5,832円)に対していずれもディスカウント(-6.10%、-5.74%、-6.22%及び-7.41%)となっていました。
EQTの5月30日付提案書を受け、当社は、2025年5月31日、当社の本源的価値に照らして企業価値ひいては株主共同の利益を確保し又は向上させるかという観点から提案内容を総合的に精査し、本特別委員会より承認を得て、EQTに対して、当社株式1株当たりの公開買付価格を5,400円とする提案の再検討を要請しました。
これに対して、当社は、2025年6月6日、EQTより、当社株式1株当たりの公開買付価格を5,500円とする6月6日付提案書を受領しました。6月6日付提案書における公開買付価格は、本憶測報道がなされた2024年10月30日の前営業日である同年10月29日の当社株式の終値並びに直近1ヶ月(2024年9月30日から2024年10月29日まで)、直近3ヶ月(2024年7月30日から2024年10月29日まで)、及び直近6ヶ月(2024年4月30日から2024年10月29日まで)の終値の単純平均値(4,839円、5,030円、4,738円及び4,477円)に対していずれもプレミアム(13.66%、9.34%、16.08%及び22.85%)が付与されていました。また、当社株価が、Oasisによるキャンペーン開始の公表による影響を受けていないと考えられる2022年5月18日の当社株式の終値並びに直近1ヶ月(2022年4月19日から2022年5月18日まで)、直近3ヶ月(2022年2月19日から2022年5月18日まで)、及び直近6ヶ月(2021年11月19日から2022年5月18日まで)の終値の単純平均値(2,461円、2,710円、2,858円及び2,703円)に対していずれもプレミアム(123.49%、102.95%、92.44%及び103.48%)が付与されていました。さらに、6月6日付提案書の提出日の前営業日である2025年6月5日の当社株式の終値並びに直近1ヶ月(2025年5月6日から2025年6月5日まで)、直近3ヶ月(2025年3月6日から2025年6月5日まで)、及び直近6ヶ月(2024年12月6日から2025年6月5日まで)の終値の単純平均値(5,649円、5,746円、5,755円及び5,824円)に対していずれもディスカウント(-2.64%、-4.28%、-4.43%及び-5.56%)となっていました。
EQTの6月6日付提案書を受け、当社は、2025年6月10日、さらに当社の本源的価値に照らして企業価値ひいては株主共同の利益を確保し又は向上させるかという観点から提案内容を総合的に精査しました。6月6日付提案書における公開買付価格は、提出日の前営業日である2025年6月5日の当社株式の終値よりもディスカウントされたものでしたが、当社の株価は、本憶測報道がなされた2024年10月30日の前営業日である同年10月29日の終値(4,839円)から、本憶測報道がなされた2024年10月30日の終値(5,286円)を経て、その翌々営業日である2024年11月1日の終値(5,650円)にかけて16.76%の顕著な上昇をしており、本憶測報道から相当期間が経過した現在においても株価が高止まりしていることを踏まえれば、当社の本源的価値を考慮するにあたっては、本憶測報道による影響を受けていないか、又はその影響が限定的と考えられる期間の市場株価に対するプレミアムを考慮することが相当であると考えました。そして、6月6日付提案書における公開買付価格は、当社の少数株主の利益に十分に配慮した価格であるとは評価できないものの、本憶測報道による影響を受けていないか、又はその影響が限定的と考えられる期間の市場株価に対する一定のプレミアムが付されていたこと、本最終候補者が非公開化プロセスから辞退しており、この時点で非公開化取引の相手方はEQTしか残っていなかったこと、6月6日付提案書には2025年6月10日までに公開買付者(EQT)に対する独占交渉権を付与しなければ提案は失効するとの記載があったことから、当社は、2025年6月10日、本特別委員会より承認を得て、今後も価格の引上げのための交渉を続けることを前提として、公開買付者(EQT)に対して、本取引に関する独占交渉権を付与することといたしました。そこで、当社は、2025年6月10日、公開買付者(EQT)に対して、期限を2025年6月26日までとして、本取引に関する独占交渉権を付与する旨の通知を送ると同時に、更なる価格の引上げを要請しました。
その一方で、当社は、2025年6月21日、当社の大株主に対して当社株式取得に関して初期的関心を示していた事業会社1社(以下「追加提案者」といいます。)から、UBS証券宛ての法的拘束力のない2025年6月20日付の提案書の提出を受けました。同提案書には、普通株式1株当たり5,700円という本公開買付けに係る公開買付価格(以下「本公開買付価格」といいます。)を上回る価格で当社の株式の過半数を取得する旨が記載されておりましたが、価格や取引ストラクチャーに関する説明は具体性に乏しく、また、今後のデュー・ディリジェンスや競争法・投資規制法に基づく許認可等の取得等を条件とするほか、買付資金の調達に関する説明もなく、実現可能性を直ちに検証できない内容でした。そこで、当社は、2025年6月26日、本特別委員会より承認を得て、公開買付者(EQT)に付与した独占交渉権に係る期間の経過を待って、2025年6月27日付で、追加提案者に対し、秘密保持誓約書のドラフトを送付するとともに、2025年6月30日にUBS証券において追加提案者との電話会議を行った上で、意向表明書の提出に当たり当社として真摯に検討するために明確かつ具体的に提示してほしい内容を通知いたしました。もっとも、追加提案者からは、具体的な返答あるいは真摯な提案を受けておらず、ようやく2025年7月17日に至って秘密保持誓約書のドラフトに対するマークアップを受領したにとどまり、後述のとおり、当社は、同日時点では、EQTに対して2025年7月31日までの独占交渉権を付与していたため、これ以上の協議はしておりません。
追加提案者からの2025年6月20日付の提案書を受け、当社は、2025年6月21日、EQTに対し、6月6日付提案書における公開買付価格を上回る提案書を受領した旨を伝えました。その後当社は、独占交渉期間の末日である2025年6月26日、EQTより、Final Offerと題する、当社株式1株当たりの公開買付価格を5,600円とする6月26日付最終提案書を受領しました。6月26日付最終提案書における公開買付価格は、本憶測報道がなされた2024年10月30日の前営業日である同年10月29日の当社株式の終値並びに直近1ヶ月(2024年9月30日から2024年10月29日まで)、直近3ヶ月(2024年7月30日から2024年10月29日まで)、及び直近6ヶ月(2024年4月30日から2024年10月29日まで)の終値の単純平均値(4,839円、5,030円、4,738円及び4,477円)に対していずれもプレミアム(15.73%、11.33%、18.19%及び25.08%)が付与されていました。また、当社株価が、Oasisによるキャンペーン開始の公表による影響を受けていないと考えられる2022年5月18日の当社株式の終値並びに直近1ヶ月(2022年4月19日から2022年5月18日まで)、直近3ヶ月(2022年2月19日から2022年5月18日まで)、及び直近6ヶ月(2021年11月19日から2022年5月18日まで)の終値の単純平均値(2,461円、2,710円、2,858円及び2,703円)に対していずれもプレミアム(127.55%、106.64%、95.94%及び107.18%)が付与されていました。さらに、6月26日付最終提案書の提出日の前営業日である2025年6月25日の当社株式の終値並びに直近1ヶ月(2025年5月26日から2025年6月25日まで)、直近3ヶ月(2025年3月26日から2025年6月25日まで)、及び直近6ヶ月(2024年12月26日から2025年6月25日まで)の終値の単純平均値(6,225円、5,890円、5,767円及び5,809円)に対していずれもディスカウント(-10.04%、-4.92%、-2.90%及び-3.60%)となっていました。
EQTの6月26日付最終提案書を受け、当社は、2025年6月30日、さらに当社の本源的価値に照らして企業価値ひいては株主共同の利益を確保し又は向上させるかという観点から提案内容を総合的に精査しました。6月26日付最終提案書における公開買付価格も、提出日の前営業日である2025年6月25日の当社株式の終値よりもディスカウントされたものであり、また、本憶測報道による影響を受けていないか、又はその影響が限定的と考えられる期間の市場株価を踏まえても、依然として当社の本源的価値に照らして十分な価格と判断できないものであり、当社の少数株主の利益に十分に配慮した価格であると評価できないこと、本憶測報道の有無とその影響の多寡にかかわらず、本公開買付けの成立の蓋然性の観点から、本公開買付けの公表日に近接した時点又は期間を基準とした株価についても相応に重視して判断をする必要があることから、2025年6月30日、当社は、本特別委員会より承認を得て、EQTに対し、更なる価格の引上げを検討するよう要請いたしました。なお、6月26日付最終提案書には、2025年6月26日中に、公開買付者(EQT)に対する独占交渉権を2025年7月11日まで延長しなければ提案は失効するとの記載がありましたが、追加提案者に対して更なる意向表明書の提出の意向を確認する必要があったことから、独占交渉権の延長は認めませんでした。
もっとも、当社は、2025年7月3日、EQTより、これ以上の価格の引上げはできないとの回答を受け、さらに、EQTは、Oasisと応募契約の締結に向けて価格交渉をしていたところ、Oasisに対しても、価格交渉の期限を2025年7月9日と設定した上で、5,600円から価格の引上げを行うことはできないため、この価格で合意に至らない場合は提案を撤回するとの通知をしたとの連絡を受けました。その後、当社は、EQTとOasisとの価格交渉の期限である2025年7月9日、EQTから、口頭で、Oasisとの価格交渉の結果、最終的に提案価格を引き上げ、Oasisより当社株式1株当たり5,700円であれば応募契約に応じる意向がある旨が確認できたとの連絡を受けました。EQTが合意したという5,700円という公開買付価格は、本憶測報道がなされた2024年10月30日の前営業日である同年10月29日の当社株式の終値並びに直近1ヶ月(2024年9月30日から2024年10月29日まで)、直近3ヶ月(2024年7月30日から2024年10月29日まで)、及び直近6ヶ月(2024年4月30日から2024年10月29日まで)の終値の単純平均値(4,839円、5,030円、4,738円及び4,477円)に対していずれもプレミアム(17.79%、13.32%、20.30%及び27.32%)が付与されていました。また、当社株価が、Oasisによるキャンペーン開始の公表による影響を受けていないと考えられる2022年5月18日の当社株式の終値並びに直近1ヶ月(2022年4月19日から2022年5月18日まで)、直近3ヶ月(2022年2月19日から2022年5月18日まで)、及び直近6ヶ月(2021年11月19日から2022年5月18日まで)の終値の単純平均値(2,461円、2,710円、2,858円及び2,703円)に対していずれもプレミアム(131.61%、110.33%、99.44%及び110.88%)が付与されていました。さらに、2025年7月9日の前営業日である2025年7月8日の当社株式の終値並びに直近1ヶ月(2025年6月9日から2025年7月8日まで)、直近3ヶ月(2025年4月9日から2025年7月8日まで)、及び直近6ヶ月(2025年1月9日から2025年7月8日まで)の終値の単純平均値(5,947円、6,035円、5,801円及び5,817円)に対していずれもディスカウント(-4.15%、-5.55%、-1.74%及び-2.01%)となっていました。その上で、当社は、EQTより、2025年7月10日、メールにて、同様に、Oasisより5,700円であれば応募契約に応じる意向がある旨が確認できた旨の連絡を受けるとともに、公開買付者(EQT)に対して2025年7月31日までの独占交渉権を付与するよう要請を受けました。
EQTからの連絡を受け、本特別委員会は、2025年7月11日、EQTに対して、(i)Oasisが1株当たり5,700円の公開買付価格に同意していること及びOasisが公開買付者(EQT)に対して独占交渉権を付与していることを前提として、EQTに対して2025年7月31日までの独占交渉権を付与することに同意すること、(ii)もっとも、5,700円との公開買付価格は、依然として当社の市場株価を下回っており、これに従う場合には当社の少数株主は市場株価を下回る価格でスクイーズアウトを強制される状況にあり、また、当社が追加提案者から競合する提案を受けており、本特別委員会の職責上、企業価値の向上に繋がる提案については真摯に検討する必要があり、公開買付者(EQT)に独占交渉権を付与するとしても、当社がかかる検討を行うための環境を維持する必要があること、(iii)創業家が当社及び当社の社外取締役に対して複数の訴訟を提起してきたこれまでの経緯に照らすと、本取引後に創業家が当社の株主として残存し、創業家が推薦する取締役を当社の取締役会の構成員とすることは適切ではないと考えることに鑑みて、本特別委員会が公開買付者(EQT)からの公開買付けに対して賛同意見を表明するにあたっては、公開買付契約書において、①マジョリティ・オブ・マイノリティ条件(以下「MoM条件」といいます。)の設定、②取引保護条項の緩和、③創業家を残存させないことの3点を条件とすべきと考えている旨を記載した書簡を送りました。
これに対して、本特別委員会は、2025年7月16日、EQTから、①本取引については事前の積極的なマーケット・チェックなど一般株主の保護の観点での十分な公正性担保措置が実施されている一方、MoM条件を付すことは本公開買付けの成立を不安定なものとし、かえって応募を希望する一般株主の利益に資さない可能性があることから、MoM条件を受諾することは困難である、②同様に事前の積極的なマーケット・チェックが行われていることからすれば、取引保護条項は合理的な内容である、③本公開買付けを確実に成立させる上で創業家と合意することは不可欠であり、創業家を株主として残存させることは本公開買付価格の提案の前提であったほか、創業家出身の人物が当社の取締役として経営に直接関与することはないことが合意できておりMove On 5への影響は見込まれないとの回答を受けました。さらに、当社は、2025年7月17日、公開買付者(EQT)より、7月17日付 Final Binding Offerを受領しました。これによると、5,700円が公開買付価格の最終提案であること、Oasis及びFarallon(ファラロン・キャピタル・マネジメント・エルエルシーの関連エンティティをいいます。以下同じです。)がそれぞれ保有する全ての株式等を本公開買付けに応募することに応諾していること、本応募・不応募株主ら(当社の株主である株式会社ウチヤマ・インターナショナル(以下「ウチヤマ・インターナショナル」といいます。)、サント株式会社(以下「サント」といい、ウチヤマ・インターナショナルと併せて「本応募・不応募株主」といいます。)、内山氏及び内山氏の親族である内山雄介氏を総称していいます。以下同じです。)とも合意しており、創業家(本応募・不応募株主ら並びに内山氏の親族である内山邦子氏及び内山友里氏)が保有する当社株式のうち、一部(合計1,279,338株、所有割合1.64%)は本公開買付けに応募する一方、残部(合計6,532,359株、所有割合8.37%)については本公開買付けに応募せず、本スクイーズアウト手続(当社の株主を公開買付者及びウチヤマ・インターナショナル又は本応募・不応募株主(但し、本スクイーズアウト手続の効力発生の直前時点においてウチヤマ・インターナショナル又は本応募・不応募株主の保有する当社株式の数を上回る数の当社株式を保有する株主(公開買付者を除きます。)が存在する場合には、公開買付者)のみとするための一連の手続をいいます。以下同じです。)の実行後、合併又は株式交換により、公開買付者に保有させることと引き換えに、本応募・不応募株主らが公開買付者又はその親会社の株式の一部の交付を受けて、約15%の持株比率となるとともに、創業家の代理人一名を当社の取締役として指名することができる(但し、創業家出身の人物は当社の取締役及び取締役会のオブザーバーに指名されない)旨がその内容になっていること、Oasis及びFarallonのみならず、本応募・不応募株主らとの間で上記合意を行うことは、本取引を確実に実施するためには不可欠であること等が記載されていました。
7月17日付 Final Binding Offerを受け、当社は、2025年7月17日、公開買付者(EQT)に対し、上記の創業家と当社との過去の経緯に照らして創業家に当社の取締役の指名権を認めることを条件とすることは応諾できない旨を伝えたところ、2025年7月23日、公開買付者(EQT)から、創業家と交渉の上、株主としては残存するが、創業家には当社の取締役の指名権を付与していないとの連絡を受けました。
また、本特別委員会は、2025年7月23日、公開買付者(EQT)に対して、改めて、①少なくとも、当社株式の保有数量に鑑みて市場価格で売却することが事実上困難であるOasis及びFarallon並びに本取引後も当社株主として残存する創業家を除いた当社の株主様の過半数が公開買付けに賛同することをMoM条件として設定すること、②公開買付者が2025年7月29日付で当社との間で締結した公開買付契約(以下「本公開買付契約」といいます。本公開買付契約の概要については、本意見表明プレスリリースの「4.本公開買付けに係る重要な合意に関する事項」の「①本公開買付契約」をご参照ください。)における取引保護条項を緩和すること、③創業家が本取引後に株主として残らないことが望ましく、本取引後の当社の経営に対する創業家の影響力を抑制する必要があることを要望しました。
これに対し、本特別委員会は、2025年7月24日、公開買付者(EQT)から、①本取引の成否に及ぼす影響力を背景として強い交渉力を有する大株主であるOasis及びFarallonとの複数回に亘る交渉を経て合意された価格であることは、むしろ本公開買付価格を含む取引条件の公正さを強く裏付ける要素であり、MoM条件において、応募株主であるOasis及びFarallonを一般株主として取り扱うことが合理的であること(なお、本特別委員会から一般株主の意思確認を行う意義に関して受けた意見も踏まえ、買付予定数の下限について、国内パッシブ・インデックス運用ファンドが保有すると推定される株式数の控除は取りやめることにしたこと)、②公開買付者(EQT)との取引安定性が阻害され得るような条件は看過することはできないことに加え、事前の十二分なマーケット・チェックを含む公正なプロセスを経ているという本件の経緯に照らせば、取引保護条項は当社の株主の皆様に対しても十分に説明可能な内容であると考えていること、③創業家との再交渉により、上記のとおり、創業家による取締役の指名権は付与しておらず、創業家による本取引後の当社の経営・事業運営における影響は著しく減少したと考えていることとの回答を受けました。
かかる回答を受け、本特別委員会は、2025年7月24日、公開買付者(EQT)からこれ以上の譲歩を引き出すことは難しく、本特別委員会の要求を本取引の条件とする場合には本取引の実行が困難になると判断し、仮に本取引が実行されなければ本憶測報道後の本取引の実行に対する期待が一定程度織り込まれた状態にある当社株式の現在の市場株価は、本公開買付価格よりも下落する可能性を否定することができず、下記「3.会社法第234条の規定により一に満たない端数の処理をすることが見込まれる場合における当該処理の方法、当該処理により株主に交付されることが見込まれる金銭の額及び当該額の算定根拠」の「(3)本株式併合の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置」の「①当社における独立した特別委員会の設置及び特別委員会からの答申書の取得」の「(iii)判断内容」に記載のとおり、この点について一般株主の皆様に対する情報提供を行い、一般株主の皆様が本公開買付けに応募するかどうかについては株主の皆様の判断に委ねることが相当であると判断しました。
このように、当社及び本特別委員会は、本公開買付契約の条件交渉等を通じて本取引の実施に向けた検討を継続的に行い、2025年7月29日に開催された取締役会及び本特別委員会において、本公開買付価格を1株当たり5,700円とし、本新株予約権買付価格(本公開買付けにおける本新株予約権1個当たりの買付け等の価格を総称していいます。以下同じです。)を本公開買付価格と本新株予約権の当社株式1株当たりの行使価額との差額である5,699円に本新株予約権1個の目的となる当社株式の数である1,000株を乗じた5,699,000円として、公開買付者との間で本公開買付契約を締結することを決定し、EQTとの間で本取引を実施することで合意に至りました。
以上の経緯の下で、当社は、2025年7月29日に、リーガル・アドバイザーである大江橋法律事務所から受けた本公開買付けを含む本取引に関する意思決定にあたっての留意点についての法的助言、UBS証券から受けた財務的見地からの助言及び2025年7月29日付で提出を受けた当社株式の価値算定結果に関する株式価値算定書(以下「株式価値算定書(UBS証券)」といいます。)の内容、並びに本特別委員会を通じて野村證券から2025年7月28日付で提出を受けた当社株式の価値算定結果に関する株式価値算定書(以下「株式価値算定書(野村證券)」といいます。)の内容を踏まえつつ、本特別委員会から2025年7月29日付で提出を受けた答申書(以下「2025年7月29日付答申書」といいます。)の内容を最大限に尊重しながら(2025年7月29日付答申書の概要については、下記「3.会社法第234条の規定により一に満たない端数の処理をすることが見込まれる場合における当該処理の方法、当該処理により株主に交付されることが見込まれる金銭の額及び当該額の算定根拠」の「(3) 本株式併合の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置」の「①当社における独立した特別委員会の設置及び特別委員会からの答申書の取得」をご参照ください。なお、2025年7月29日付答申書については、本特別委員会の委員の一名から反対意見が付されていますが、本特別委員会における真摯な議論の結果として、委員の過半数が当社の企業価値向上に資する点を含めて本取引に賛同されていること、当該反対意見についても、本取引が創業家を残存させることになる点で当社の企業価値向上に資するとは考えられないことが理由であると明確にされており、本取引に係る手続の公正性や本取引の条件の妥当性については賛同されていることから、2025年7月29日付答申書の内容を最大限尊重しております。)、本取引について、企業価値の向上を図ることができるか、本取引に関する諸条件は株主の皆様が享受すべき利益が確保される妥当なものか等の観点から慎重に協議及び検討を行いました。
その結果、当社は、本意見表明プレスリリースの「3.本公開買付けに関する意見の内容、根拠及び理由」の「(2)意見の根拠及び理由」の「② 公開買付者が本公開買付けの実施を決定するに至った背景、目的及び意思決定の過程、並びに本公開買付け後の経営方針」及び以下の本取引に関するシナジーに係る記載を踏まえて、EQTをパートナーとして非公開化を遂げることが当社の企業価値を向上させるものであるとの結論に至りました。すなわち、本意見表明プレスリリースの「3.本公開買付けに関する意見の内容、根拠及び理由」の「(2)意見の根拠及び理由」の「② 公開買付者が本公開買付けの実施を決定するに至った背景、目的及び意思決定の過程、並びに本公開買付け後の経営方針」の「(i) 当社を取り巻く経営環境等」に記載のとおり、当社は、2024年3月期までの直近3期連続で過去最高の売上高を達成し、2024年3月期には過去最高益を達成し、かつ、株主との対話を経て、当社の企業価値を最大化し、株主共同の利益を確保・向上させるために2024年5月14日の取締役会決議において全会一致でMove On 5を策定して対話を行ったにもかかわらず、当社の一部株主からMove On 5の経営目標の達成に対する理解を得ることができないという経営環境にあります。そのような環境下において、本取引は、株式の非公開化を通じて、特に当社がMove on 5を通じて中長期で一貫した事業戦略を実行して成長し、会社を変革していくために安定した経営基盤を構築し、株主からの統一的な支援を得ることができる点に加え、EQTが、当社株式の非公開化後も、当社と協働の上、Move On 5の経営目標の達成を全面的にサポートすることを通じて、更なる当社の企業価値の最大化を図ることにコミットしております。そのため、本公開買付けを通じた非公開化によって、当社は、安定した株主構成を確保しつつ、国内及び海外企業を中心に豊富な投資実績及び知見・ネットワークを有している同社のサポートのもと、Move On 5で策定した事業戦略を強力に推進し、Move On 5の実現可能性をより高めることができ、当社の中長期的な企業価値の向上に資すると考えております。具体的には、当社は、グローバル規模のEQTネットワークを活用することにより、EQT傘下の各企業とのアライアンスの推進を図り、下記のようなシナジー効果が期待できると考えております。
・ 各地域でのリーダーシップ経験や特定領域の経験豊富なエキスパートの紹介を通した海外展開の加速
・ 高度な専門性を有するEQTデジタル・チームのサポートによるDX化の促進
・ EQTのアジア拠点を活かしたローカル企業とのネットワークによるインド、東南アジア等の成長セグメントにおける事業拡大
・ EQTの資金力及びM&Aノウハウを活かしたインオーガニックな成長の実現
・ EQT傘下の不動産ファンドが有する建物への当社の保守・リニューアルサービス展開によるアフターマーケット事業の拡大
一方で、当社株式の非公開化のデメリットとして、上場していることによるステークホルダーの皆様からの信用への影響、とりわけお客様からの信頼関係への影響、採用活動の難化やモチベーション低下による従業員の離反等が想定されますが、当社は、1963年5月に大阪証券取引所市場第二部に株式を上場して以来、当社の知名度や取引先に対する信用力は既に確保できており、また、従業員のモチベーションについては他の方策を講じることにより維持向上を図ることが可能であることから、上場を維持する必要性や上場を維持することにより享受できるメリットは相対的に低下している状況にあると考えております。
以上を踏まえ、当社取締役会は、当社株式の非公開化のメリットは、そのデメリットを上回り、本公開買付けを含む本取引により当社株式を非公開化することが、当社の経営環境の解決に資するものであり、当社の企業価値の向上に資するものと判断いたしました。
また、当社は、本公開買付価格を5,700円とし、本新株予約権買付価格を本公開買付価格と本新株予約権の当社株式1株当たりの行使価額との差額に本新株予約権1個の目的となる当社株式の数を乗じた金額とする本公開買付価格は、2025年7月29日開催の取締役会決議の時点では、下記「3.会社法第234条の規定により一に満たない端数の処理をすることが見込まれる場合における当該処理の方法、当該処理により株主に交付されることが見込まれる金銭の額及び当該額の算定根拠」の「(2)端数処理により株主に交付されることが見込まれる金銭の額及び当該額の相当性に関する事項」に記載の点等を踏まえ、当社の本源的価値が相応に反映されていると合理的に評価可能な妥当な価格であり、その他本公開買付けの条件は公正であると考えておりました。
以上より、当社は、2025年7月29日開催の取締役会において、同日時点における当社の意見として、本公開買付けが開始された場合には、本公開買付けに賛同する旨の意見を表明するとともに、当社の株主及び本新株予約権者の皆様に対し、本公開買付けに応募するか否かについては当社の株主及び本新株予約権者の皆様のご判断に委ねる旨の決議をしておりました。
その後、当社は、2025年10月23日、公開買付者から、(i)本クリアランス(国内外における競争法及び国内外における投資規制法に基づく必要な許認可等を総称していいます。以下同じです。)の取得が完了した旨、(ii)本前提条件(本公開買付契約に基づく、本公開買付けを開始するための本クリアランスが完了することその他一定の条件をいいます。以下同じです。)が充足されること(又は公開買付者により放棄されること)を前提に、本公開買付けを2025年11月14日より開始することを予定している旨の連絡を受領しました。これを受け、当社は、本特別委員会に対して、2025年7月29日付答申書の意見に変更がないか検討し、当社取締役会に対し、従前の意見に変更がない場合にはその旨、変更がある場合には変更後の意見を述べるよう諮問いたしました。
本特別委員会は、上記諮問事項について検討を行った結果、当社が2025年7月30日付で公表した「Bospolder 1株式会社による当社株券等に対する公開買付けの開始予定に関する意見表明のお知らせ」(以下「2025年7月30日付当社プレスリリース」といいます。)の公表後、2025年11月13日に至るまでの間に、2025年7月29日付答申書の意見の前提となる事情等について実質的な意味で変化があったと断定すべき点が認められず、本特別委員会として2025年7月29日付答申書の意見を変更しなければならない特段の事情は認められないとして、2025年11月13日、当社取締役会に対して、2025年7月29日付答申書と同様、当社取締役会は本公開買付けについて中立の立場をとった上で、本公開買付けに応募するか否かは当社の株主及び本新株予約権者の皆様の判断に委ねることが相当である旨の答申書(以下「2025年11月13日付答申書」といいいます。その概要及び本特別委員会の具体的な活動内容等については、下記「3.会社法第234条の規定により一に満たない端数の処理をすることが見込まれる場合における当該処理の方法、当該処理により株主に交付されることが見込まれる金銭の額及び当該額の算定根拠」の「(3)本株式併合の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置」の「①当社における独立した特別委員会の設置及び特別委員会からの答申書の取得」をご参照ください。)を提出いたしました。
その上で、当社は、当社の業況や本取引を取り巻く環境を踏まえ、本公開買付けに関する諸条件について改めて慎重に検討を行った結果、2025年11月13日、当社取締役会において、本特別委員会から提出された2025年11月13日付答申書の内容を最大限に尊重し、本公開買付けに対して賛同の意見を表明するとともに、本公開買付けに応募するか否かは当社の株主及び本新株予約権者の皆様の判断に委ねる旨の決議を行いました。
上記取締役会の決議の詳細については、下記「3.会社法第234条の規定により一に満たない端数の処理をすることが見込まれる場合における当該処理の方法、当該処理により株主に交付されることが見込まれる金銭の額及び当該額の算定根拠」の「(3)本株式併合の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置」の「⑦当社における利害関係を有しない取締役の過半数の承認及び利害関係を有しない監査役全員の異議がない旨の意見」をご参照ください。
その後、上記のとおり本公開買付けが成立いたしましたが、公開買付者は本公開買付けにより当社株券等の全て(但し、公開買付者が所有する当社株式、本不応募株主(ウチヤマ・インターナショナル、サント、内山雄介氏、内山邦子氏及び内山友里氏を総称していいます。以下同じです。)が本公開買付けに応募しない当社株式並びに当社が所有する自己株式を除きます。)を取得できなかったことから、当社は、公開買付者の要請を受け、当社の株主を公開買付者及びウチヤマ・インターナショナル(以下「残存株主ら」といいます。)のみとするため、本意見表明プレスリリースにおいてお知らせいたしましたとおり、2026年1月14日開催の取締役会において本臨時株主総会の開催を決議し、本臨時株主総会において株主の皆様のご承認をいただくことを条件として、当社株式を非公開化するために、下記「2.本株式併合の割合」に記載のとおり、当社株式6,531,252株を1株に併合する本株式併合を実施することとし、本株式併合に係る議案を本臨時株主総会に付議することを決議いたしました。
本株式併合により、残存株主ら以外の株主の皆様の所有する当社株式の数は、1株に満たない端数となる予定です。
本取引の詳細につきましては、本意見表明プレスリリース及び本公開買付結果プレスリリースをご参照ください。
2.本株式併合の割合
当社株式について、6,531,252株を1株に併合いたします。
3.会社法第234条の規定により一に満たない端数の処理をすることが見込まれる場合における当該処理の方法、当該処理により株主に交付されることが見込まれる金銭の額及び当該額の算定根拠
(1) 1株に満たない端数の処理をすることが見込まれる場合における当該処理の方法
① 会社法第235条第1項又は同条第2項において準用する同法第234条第2項のいずれの規定による処理を予定しているかの別及びその理由
上記「1.株式併合を行う理由」に記載のとおり、本株式併合により、残存株主ら以外の株主の皆様が所有する当社株式の数は、1株に満たない端数となる予定です。
本株式併合の結果生じる1株未満の端数については、その合計数(会社法(平成17年法律第86号。その後の改正を含みます。以下同じです。)第235条第1項の規定により、その合計数に1株に満たない端数がある場合にあっては、当該端数は切り捨てられます。)に相当する数の株式を、会社法第235条その他の関係法令の規定に従って売却し、その端数に応じて、その売却により得られた代金を株主の皆様に交付いたします。当該売却について、当社は、本株式併合が、当社の株主を残存株主らのみとすることを目的とする本取引の一環として行われるものであること、及び当社株式が2026年3月23日をもって上場廃止となる予定であり、市場価格のない株式となることから、競売によって買受人が現れる可能性は低いと考えられることに鑑み、会社法第235条第2項の準用する同法第234条第2項の規定に基づき、裁判所の許可を得て公開買付者に売却することを予定しております。
この場合の買取価格は、上記裁判所の許可が予定どおり得られた場合には、株主の皆様の所有する当社株式の数に本公開買付価格と同額である5,700円を乗じた金額に相当する金銭を各株主の皆様に交付できるような価格に設定する予定です。但し、裁判所の許可が得られない場合や計算上の端数調整が必要な場合等においては、実際に交付される金額が上記金額と異なる場合もあります。
② 売却に係る株式を買い取る者となると見込まれる者の氏名又は名称
Bospolder 1株式会社
③ 売却に係る株式を買い取る者となると見込まれる者が売却に係る代金の支払のための資金を確保する方法及び当該方法の相当性
公開買付者は、本公開買付けが成立したことにより、本公開買付けの決済開始日までに公開買付者親会社から出資を受けるとともに、株式会社みずほ銀行、株式会社りそな銀行、株式会社三井住友銀行、株式会社あおぞら銀行及びビー・エヌ・ピー・パリバ(ビー・エヌ・ピー・パリバ銀行)から合計207,000,000,000円を上限として借入れを受けており、これらの資金をもって、本公開買付けの決済資金等に充当しているとのことです。当社は、公開買付者が2025年11月14日に提出した公開買付届出書、同書に添付された出資証明書及び融資証明書を確認することによって、公開買付者の資金確保の方法を確認しております。
また、公開買付者によれば、本株式併合の結果生じる1株未満の端数の合計数に相当する当社株式の売却代金の支払についても、この資金から賄うことを予定しており、当該支払に支障を及ぼす可能性のある事象は発生しておらず、また今後発生する可能性も認識していないとのことです。
したがって、当社は、公開買付者による端数相当株式の売却に係る代金の支払のための資金を確保する方法は相当であると判断しております。
④ 売却する時期及び売却により得られた代金を株主に交付する時期の見込み
当社は、本株式併合の効力発生後、2026年4月上旬又は中旬を目途に会社法第235条第2項の準用する同法第234条第2項の規定に基づき、裁判所に対して、本株式併合の結果生じる1株未満の端数の合計数に相当する当社株式を売却し、公開買付者において当該当社株式を買い取ることについて許可を求める申立てを行うことを予定しております。当該許可を得られる時期は裁判所の状況等によって変動し得ますが、当社は、当該裁判所の許可を得て、2026年5月上旬を目途に公開買付者において買い取りを行う方法により当該当社株式を売却し、その後、当該売却によって得られた代金を株主の皆様に交付するために必要な準備を行った上で、2026年7月中旬を目途に、当該売却代金を株主の皆様に交付することを見込んでおります。当社は、本株式併合の効力発生日から売却に係る一連の手続に要する期間を考慮し、上記のとおり、それぞれの時期に、本株式併合の結果生じる1株未満の端数の合計数に相当する当社株式の売却が行われ、また、当該売却代金の株主の皆様への交付が行われるものと判断しております。
(2) 端数処理により株主に交付されることが見込まれる金銭の額及び当該額の相当性に関する事項
本株式併合においては、株主の皆様の所有する当社株式の数に本公開買付価格と同額である5,700円を乗じた金額に相当する金銭を、株主の皆様に交付することを予定しております。
また、当社は、以下の点を踏まえて、本公開買付価格(5,700円)は、当社の本源的価値が相応に反映されていると合理的に評価可能な妥当な価格であると判断いたしました。
(a) 当社は、当社の更なる企業価値の向上及び当社の株主の皆様の利益最大化の観点から、EQTに加えて、当社にとって望ましい投資家を選定することを目的として非公開化プロセスを実施し、複数の本候補者から当社の企業価値向上に向けた提案を受ける機会を確保し、そのうち価格提示のあった事業会社1社(本最終候補者)をEQT以外の最終候補者としてデュー・ディリジェンスの機会を与え、また、当社は、2024年10月30日付の本憶測報道を受けて、2024年10月31日付で「一部報道について」と題して、当社が法的拘束力のない初期的な提案を受け、本特別委員会を設置したことを開示しており、仮に非公開化プロセスに参加していなくても、当社の非公開化取引に関心のある投資家であれば、当社に対して関心を表明する機会と時間は十分に与えられており、事前の積極的なマーケット・チェックがなされたと言えること。その上で、本最終候補者を含む本候補者からは、本憶測報道後の当社の株価水準、及び、中国の不動産不況下での新設事業の減少等による2025年3月期の業績予想の下方修正等を理由に最終的な提案を受けることができず、本公開買付価格は、競争環境が確保された中で、最終的に、具体性及び実現可能性があり、法的拘束力のある提案として提示された唯一の価格であること。一方で、当社は、追加提案者より、2025年6月20日付で、本公開買付価格を上回る価格で当社の株式の過半数を取得する旨の法的拘束力のない提案を受けているが、価格や取引ストラクチャーに関する説明は具体性に乏しく、また、今後のデュー・ディリジェンスや競争法・投資規制法に基づく許認可等の取得等を条件とするほか、買付資金の調達に関する説明もなく、実現可能性を直ちに検証できない内容であることに加え、2025年6月27日付で、追加提案者に対し、秘密保持誓約書のドラフトを送付するとともに、2025年6月30日に意向表明書の提出に当たり当社として真摯に検討するために明確かつ具体的に提示してほしい内容を通知しているにもかかわらず、具体的な返答あるいは真摯な提案を受けておらず、ようやく2025年7月17日に至って秘密保持誓約書のドラフトに対するマークアップを受領したにとどまり、具体的かつ実現可能性のある提案が速やかになされることは期待できなかったこと。一方で、追加提案者による具体的かつ実現可能性のある提案の可能性や時期が分からない状況において、そのような提案がなされるまで本取引の公表ができないとすれば、当社の大株主であるOasis及びFarallonが本公開買付価格への応諾を撤回し、又はEQTが本取引の検討を撤回する可能性が高く、それにより当社の企業価値の向上に資する本取引を実施する機会を逸失してしまう現実的なおそれがあったこと。
(b) 他方で、追加提案者を含む非公開化プロセスに参加しなかった投資家から真摯な提案がなされる可能性は否定できなかったことから、本公開買付契約において、当社は、本取引の公表後でも、一定の条件及び負担はあるものの、真摯な提案に対しては真摯な検討を行い、本公開買付けへの賛同を撤回し、対抗買付けに対する賛同表明を行うことは妨げられないことになっており、本取引の実行後も、追加提案者による提案の検討機会を放棄するものではなく、間接的なマーケット・チェックを実施することにより、本公開買付価格の妥当性を検証し得る状況にあったこと。
(c) 本公開買付価格は、下記「(3)本株式併合の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置」に記載の本公開買付価格を含む本取引に係る取引条件の公正性を担保するための各措置が講じられた上で、本特別委員会の実質的な関与のもと、非公開化プロセス及び追加提案者の存在という競争環境が存在する中でEQTと十分かつ真摯な交渉を重ね、EQTより当社のデュー・ディリジェンス後に提示された価格(5,400円)から相応の上積みが実現されており、当社として、一般株主にとってできる限り有利な取引条件で本取引が行われることを目指して合理的な努力が行われたという経緯の下で決定された価格であるといえること。
(d) 本公開買付価格が、当社がUBS証券から2025年7月29日付で取得した株式価値算定書(UBS証券)における当社株式の価値算定結果のうち、(i)市場株価平均法(基準日1)の算定結果を上回り、かつ、(ii)当社の株式の本源的価値を表すディスカウンテッド・キャッシュ・フロー法(以下「DCF法」といいます。)による算定結果のレンジの範囲内であり、かつレンジの下位25%よりも中央値寄りに位置していること。
(e) 本公開買付価格が、当社が本特別委員会を通じて野村證券から2025年7月28日付で取得した株式価値算定書(野村證券)における当社株式の価値算定結果のうち、(i)市場株価平均法(基準日1)の算定結果を上回り、(ii)DCF法による算定結果のレンジの範囲内であること。
(f) 本公開買付価格は、当社が取締役会決議を行った2025年7月29日の前営業日である2025年7月28日の東京証券取引所プライム市場における当社株式の終値並びに直近1ヶ月(2025年6月29日から2025年7月28日まで)、直近3ヶ月(2025年4月29日から2025年7月28日まで)、及び直近6ヶ月(2025年1月29日から2025年7月28日まで)の終値の単純平均値(6,169円、6,000円、5,892円及び5,843円)に対していずれもディスカウント(-7.60%、-5.00%、-3.26%及び-2.45%)となる金額であるものの、当社の株価は、当社株価の変動のきっかけとなった本憶測報道がなされた2024年10月30日の前営業日である同年10月29日の終値(4,839円)から、本憶測報道がなされた2024年10月30日の終値(5,286円)を経て、その翌々営業日である2024年11月1日の終値(5,650円)にかけて16.76%の顕著な上昇をしており、本取引の実施に関する期待を相当程度織り込んでいるという見方が合理的であること。また、本憶測報道から2025年7月28日まで相当期間が経過しているものの、2024年初来の当社の平均株価を確認すると、2024年1月4日から2025年7月28日までは4,975円、2024年1月4日から本憶測報道がなされた日の前営業日(2024年10月29日)までは4,188円、本憶測報道がなされた2024年10月30日から2025年7月28日までは5,853円であり、報道前後で平均株価が39.76%上昇している一方で、同期間のTOPIX推移を確認すると、2024年1月4日から2025年7月28日までは2,704.08pt、2024年1月4日から本憶測報道がなされた日の前営業日(2024年10月29日)までは2,681.82pt、本憶測報道がなされた2024年10月30日から2025年7月28日までは2,728.92ptとなっており、報道前後の変動は1.76%のみに留まっていることからすれば、本憶測報道から2025年7月28日までの期間における当社株価の上昇は、マーケット全体の影響等によるものではなく本憶測報道を契機とした非公開化への期待感によるものと考えられ、本憶測報道から相当期間が経過した現在においても株価が高止まりしていることから、当社の本源的価値を評価するために市場株価を参照するに際しては、本憶測報道による影響を受けていないか、又はその影響が限定的と考えられる期間の市場株価に対するプレミアムを考慮することが相当と考えられること。そして、本公開買付価格は、本憶測報道がなされた2024年10月30日の前営業日である同年10月29日の当社株式の終値並びに直近1ヶ月(2024年9月30日から2024年10月29日まで)、直近3ヶ月(2024年7月30日から2024年10月29日まで)、及び直近6ヶ月(2024年4月30日から2024年10月29日まで)の終値の単純平均値(4,839円、5,030円、4,738円及び4,477円)に対していずれもプレミアム(17.79%、13.32%、20.30%及び27.32%)が付与されていること。一般に、PBR(株価純資産倍率)が高い銘柄は既に株式市場において企業価値が高く評価されているため、公開買付け案件及びM&A案件における市場価格に対するプレミアム比率は低くなる傾向にあるところ、本憶測報道の前営業日である2024年10月29日の当社のPBRは約2.5倍となっていること。経済産業省が「公正なM&Aの在り方に関する指針」を公表した2019年6月28日以降に公表され、2025年7月28日までに公開買付けが成立し、憶測報道前の時価総額が2,000億円以上の上場企業の非公開化を目的とした他の公開買付けの事例(取引金額100億円以上)の中で、PBRが2倍超の事例11件におけるプレミアムの水準との比較において、著しく低い水準とは言えないことも踏まえると、本公開買付価格は、本件と類似する直近の公開買付け事例に照らし、本憶測報道による影響を受けていないか、又はその影響が限定的と考えられる期間の市場株価に対して相応のプレミアムが付された価格であるといえること(注)。
(g) 本公開買付価格は、下記「(3)本株式併合の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置」の「①当社における独立した特別委員会の設置及び特別委員会からの答申書の取得」に記載のとおり、本特別委員会から取得した2025年7月29日付答申書においても妥当であると判断されていること。
(h) 本公開買付価格は、EQTが、当社の大株主であるOasis及びFarallonとの間の独立当事者間同士の真摯な交渉を経て、応諾を得られた価格であること。
(注)当該事例について、公表日の前営業日(但し、憶測報道があったものについてはその前営業日)を基準日として計算されるプレミアムの中央値は、同日終値に対して18.88%、同日までの過去1ヶ月間の終値単純平均値に対して28.30%、同日までの過去3ヶ月間の終値単純平均値に対して30.77%、及び同日までの過去6ヶ月間の終値単純平均値に対して33.40%です。
他方で、本公開買付価格は、上記(f)に記載のとおり、当社が取締役会決議を行った2025年7月29日の前営業日である2025年7月28日の東京証券取引所プライム市場における当社株式の終値並びに直近1ヶ月(2025年6月29日から2025年7月28日まで)、直近3ヶ月(2025年4月29日から2025年7月28日まで)、及び直近6ヶ月(2025年1月29日から2025年7月28日まで)の終値の単純平均値(6,169円、6,000円、5,892円及び5,843円)に対していずれもディスカウント(-7.60%、-5.00%、-3.26%及び-2.45%)となる金額となっておりました。上記(f)のとおり、2025年7月28日時点の当社株式の市場価格は、本憶測報道を契機とした非公開化への期待感によって高止まりしている可能性があったと考えられる一方、本公開買付価格は、本件と類似する直近の公開買付け事例に照らし、本憶測報道による影響を受けていないか、又はその影響が限定的と考えられる期間の市場株価に対して相応のプレミアムが付された価格であるといえ、本源的価値が相応に反映されていると合理的に評価可能な妥当性を有するものと考えられることから、必ずしも当社の株主の皆様にとって不利益な価格ではないとの見方も可能と考えておりましたが、当社としては、同日時点では、本公開買付けに応募することを推奨することの是非については中立の立場をとった上で、当社の株主の皆様が本公開買付けに応募するか否かについては最終的に株主の皆様の判断に委ねるのが相当であるとの判断をしておりました。
そして、本特別委員会は、2025年11月13日、2025年7月30日付当社プレスリリースの公表によって本公開買付けのスキームや条件等の詳細を明らかとした後、他の潜在的な買収者にも対抗提案を行うことが可能な環境を構築した上で、間接的なマーケット・チェックを実施したと評価でき、本公開買付けに競合する提案若しくは修正・取下げを求める提案はなされなかったこと、2025年7月30日付当社プレスリリースの公表後から2025年11月13日までの間の当社の市場株価は本公開買付価格を下回る状況にあるところ、かかる市場株価の推移については、当社が2025年7月30日付当社プレスリリースの公表後に行った複数の当社の株主とのエンゲージメントを通じて、本取引について異議や懸念を示されたことがなかったことも踏まえれば、本公開買付けについて市場が好意的に受け止めたとの評価も一応可能である一方、Oasis、Farallon及び創業家と一般株主が置かれている利害状況が相違していた中でMoM条件が設定されなかったことを踏まえると、市場株価からのディスカウントが解消された点を過度に重視して評価することは適当でないといえること、市場株価は様々な諸条件が反映された結果として形成されるものであり、市場株価からのディスカウントが解消された理由について一義的な判断をすることは困難であることを考慮すると、かかる市場株価の推移のみをもって、当社として本公開買付けに応募することを推奨する状況が整ったものと判断することもまた適切であるとは言い難いこと、2025年7月30日付当社プレスリリースの公表後から2025年11月13日までの間に、上記の間接的マーケット・チェックを実施したこと、本クリアランス手続の完了に係る前提条件が充足し、本取引を実行することについての支障は存在しなくなったこと以外に、本公開買付価格を含む本公開買付けの諸条件その他当社の事業環境等に重要な点において変更は存在しないこと等を踏まえると、2025年7月30日付当社プレスリリースの公表後、2025年11月13日に至るまでの間に、2025年7月29日付答申書の意見の前提となる事情等について実質的な意味で変化があったと断定すべき点が認められず、本特別委員会として2025年7月29日付答申書の意見を変更しなければならない特段の事情は認められないとして、当社取締役会に対して、2025年7月29日付答申書と同様、当社取締役会は本公開買付けについて中立の立場をとった上で、本公開買付けに応募するか否かは当社の株主及び本新株予約権者の皆様の判断に委ねることが相当である旨の2025年11月13日付答申書(その概要及び本特別委員会の具体的な活動内容等については、下記「(3)本株式併合の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置」の「①当社における独立した特別委員会の設置及び特別委員会からの答申書の取得」をご参照ください。)を提出いたしました。
その上で、当社は、当社の業況や本取引を取り巻く環境を踏まえ、本公開買付けに関する諸条件について改めて慎重に検討を行った結果、2025年11月13日、当社取締役会において、本特別委員会から提出された2025年11月13日付答申書の内容を最大限に尊重し、本公開買付けに対して賛同の意見を表明するとともに、本公開買付けに応募するか否かは当社の株主及び本新株予約権者の皆様の判断に委ねる旨の決議を行いました。その後、本臨時株主総会の招集を決定した2026年1月14日開催の取締役会における決議時点に至るまでに、本取引に関する判断を変更すべき要因が生じていないことを確認しております。
以上より、当社は、端数処理の方法及び端数処理により株主の皆様に交付することが見込まれる金銭の額については、相当であると判断しております。
(3) 本株式併合の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置
本株式併合は、本取引の一環として、本公開買付け後のいわゆる二段階買収の二段階目の手続として行われるものであるところ、本公開買付けの公表日時点においては、当社は公開買付者らの子会社ではなく、本公開買付けは支配株主による公開買付けには該当しておりませんでした。また、当社の執行取締役の全部又は一部が公開買付者らに直接又は間接に出資することも予定されておらず、本公開買付けを含む本取引はいわゆるマネジメント・バイアウト(MBO)取引にも該当しておりませんでした。もっとも、本取引は本スクイーズアウト手続を伴うものであることを踏まえ、本公開買付価格及び本新株予約権買付価格を含む取引条件の公正性の担保、本公開買付けの実施を決定するに至る意思決定の過程における恣意性の排除及び利益相反の回避の観点から、本公開買付けを含む本取引の公正性を担保するため、以下の措置を実施しました。なお、以下の記載のうち、公開買付者において実施した措置については、公開買付者から受けた説明に基づくものです。
① 当社における独立した特別委員会の設置及び特別委員会からの答申書の取得
(i) 設置等の経緯
上記「1.株式併合を行う理由」に記載のとおり、本取引はマネジメント・バイアウト(MBO)取引や支配株主による従属会社の買収には該当しないものの、初期意向表明書は当社株式の非公開化を伴う提案であったことから、当社は、経済産業省が2023年8月31日に公表した「企業買収における行動指針」に則り、2024年10月18日開催の当社の取締役会において、初期意向表明書を含む当社の企業価値を向上させるためのあらゆる戦略的な選択肢について、当社と一般株主との間の利益相反の問題及び情報の非対称性の問題に対応して、当社の意思決定に慎重を期し、また、当社取締役会の意思決定過程における恣意性及び利益相反のおそれを排除し、その公正性を担保する観点から、EQT及び当社並びに本取引の成否のいずれからも独立した、当社の独立社外取締役3名(社外取締役海野薫氏(米国ニューヨーク州弁護士、DLA Piper 東京パートナーシップ外国法共同事業法律事務所パートナー)、社外取締役クラーク・グラニンジャー氏(WealthPark Capital株式会社常務取締役、Reboot株式会社Co-Founder 代表取締役、COO/CFO)、社外取締役小原シェキール氏(DIGIFIT Corporation代表取締役Co-CEO))によって構成される本特別委員会を設置することを決議いたしました。なお、この3名を委員として選任した理由は、経済産業省が2019年6月28日に公表した「公正なM&Aの在り方に関する指針」において、独立性を有する社外取締役がいる場合には、原則として、その中から委員を選任することが望ましいとされていることに加えて、効率的に充実した審議を行うためには時差や距離による制約を受けない国内在住の独立社外取締役を選任することが適切であると考えたためです。なお、本特別委員会の委員は設置当初から変更されておりません。また、当該取締役会においては、本特別委員会が、昇降機業界に関する専門的な知見を有し、共に国外に居住するトーステン・ゲスナー社外取締役(自営業開業 シニア・アドバイザー、コンサルタント)及びアンソニー・ブラック社外取締役(Husky Injection Molding Systems Ltd. 社長(サービス))から必要に応じて専門的な助言を受けることができることが確認されました。なお、本特別委員会の委員の報酬は、通常の役員報酬以外に、委員としての職務に関する報酬を受領する予定ですが、委員としての職務に関する報酬は答申内容にかかわらず支払われる固定報酬であることから、本特別委員会の委員の本取引の成否からの独立性も確保されております。
そして、当社は、本特別委員会に対して、①本取引(なお、買収提案が競合した場合は、競合提案に係る取引についても、別個の取引として「本取引」と称する。)の目的が合理的といえるか(本取引が当社の企業価値向上に資するかという点を含む。)、②本取引に係る手続の公正性が確保されているか(買収提案が競合した場合における検討・交渉の進め方を含む。)、③本取引の条件の妥当性が確保されているか(積極的なマーケット・チェックの要否及びその範囲・方法を含む。)、④本取引の実施(本取引に係る公開買付けに関する意見表明を含む。)を決定することが当社の一般株主にとって不利益なものではないか、⑤取締役会が本取引に係る公開買付けに賛同意見を表明し、当社株主に対して当該公開買付けへの応募を推奨することの是非、及び⑥その他取締役会が本特別委員会に諮問することが適切であると判断する事項(以下総称して「本諮問事項」と定義します。)について諮問し、本諮問事項についての2025年7月29日付答申書を当社に提出することを委嘱いたしました。
また、当社取締役会は、取締役会における本取引に関する意思決定については、上記委嘱に基づく本特別委員会の判断内容を最大限尊重して行われるものとし、特に本特別委員会が本取引に関する取引条件を妥当でないと判断したときには、取締役会は当該取引条件による本取引に賛同しないものとすることを前提として本特別委員会を設置するとともに、本特別委員会に対し、(i)当社と本取引に係る買収者(以下「本買収者」という。)との間での公正な交渉状況を確保するべく、本買収者との交渉を当社の役職員又はアドバイザー等が行うにあたり、本特別委員会の指示・監督の下で、事前に交渉方針を確認し、適時にその状況の報告を受け、重要な局面で意見を述べ、指示や要請を行うこと、(ii)本取引のために講じるべき公正性担保措置の程度を検討し、必要に応じて意見・提言すること、(iii)当社の財務又は法務等のアドバイザーの選任を承認(事後承認を含む。)した上で、諮問事項に関する答申を行うに際し、必要に応じ、当該アドバイザー等から専門的助言を受けること、又は、当社の費用負担の下、当社及び本買収者並びに本取引から独立した、独自の財務若しくは法務等のアドバイザー又は第三者算定機関を選任した上で当該アドバイザー等から専門的助言を受けること、及び(iv)本諮問事項に関する答申を行うに際し、必要に応じ、当社の役職員から本取引の検討及び判断に必要な情報を要求し、受領することを決議いたしました。
(ii) 検討の経緯
本特別委員会は、2024年10月28日から2025年7月29日までの間に全51回の日程、合計約33時間にわたって開催されたほか、各会日間においても頻繁に電子メールやWeb会議等を通じて報告・情報共有、審議及び意思決定等を行う等して、本諮問事項に係る職務を遂行いたしました。
具体的には、本特別委員会は、まず、2024年10月28日に、当社のファイナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関であるUBS証券並びに当社の法務アドバイザーである大江橋法律事務所について、その独立性及び専門性等に問題がないことを確認の上、その選任を承認しております。さらに、本特別委員会は、2024年10月28日に独自の法務アドバイザーとして第一法律事務所を、また、2025年2月10日に独自のファイナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関として野村證券をそれぞれ選任いたしました。
また、本特別委員会は、株式価値算定書(UBS証券)、株式価値算定書(野村證券)、本取引に関する当社の意見表明に関するプレスリリース及び本公開買付契約の各ドラフトのほか、非公開化プロセスにおいて本候補者から受領した提案書を含む、本取引の検討や本公開買付価格の交渉に関する一連の資料その他の本特別委員会において配付された各種資料を検討いたしました。
さらに、本特別委員会は、本諮問事項につき検討するため、本取引に関し、当社の執行取締役との間で定期的に会合をもち、当社、大江橋法律事務所及びUBS証券から複数回に亘り、当仕における当社の事業に関する現状認識、本取引の意義・目的、本取引が当社に与える影響についてのヒアリングを実施いたしました。また、本特別委員会の委員は、昇降機業界に関する専門的な知見を有し、共に国外に居住するトーステン・ゲスナー社外取締役及びアンソニー・ブラック社外取締役に対して、適時に状況を報告しています。
加えて、本特別委員会の委員は、当社から本事業計画について説明を受け、質疑応答を行うとともに、本事業計画の重要な前提条件及び作成経緯等についての合理性を確認し、本事業計画について不合理であると認めるべき理由は存在しないと判断しております。
また、本特別委員会は、野村證券から、当社株式の株式価値の算定方法及び評価プロセス並びに株式価値算定等に関する考察過程について詳細な説明を受けるとともに、本特別委員会の委員は、UBS証券から、当社株式の株式価値の算定方法及び評価プロセス並びに株式価値算定等に関する考察過程についての説明を受け、それぞれにおいてヒアリングを実施いたしました。
このほか、本公開買付価格を含む本公開買付けの買付条件に関する交渉経緯については、非公開化プロセスの内容及び状況並びに当社とEQT及び本候補者との交渉状況を含め、当社、大江橋法律事務所及びUBS証券から本特別委員会の委員に対して詳細な説明が行われました。本特別委員会の委員からも当該説明の都度、交渉に関して意見を述べ、交渉方針を確認することで、交渉に主体的に関与しております。また、本特別委員会は、2025年7月11日、EQTに対して、本特別委員会が公開買付者(EQT)からの公開買付けに対して賛同意見を表明するにあたっては、公開買付契約書において、①MoM条件の設定、②取引保護条項の緩和、③創業家を残存させないことの3点を条件とすべきと考えている旨を記載した書簡を送り、また、2025年7月12日には、本特別委員会からEQTに対して、本取引の目的及び背景、本取引実行後の経営方針等につき質問する質問表を送り、2025年7月16日には、EQTとの間でインタビューを行い、質問表に対する回答を得ました。さらに、本特別委員会は、2025年7月23日、公開買付者(EQT)に対して、改めて、①少なくとも、当社株式の保有数量に鑑みて市場価格で売却することが事実上困難であるOasis及びFarallon並びに本取引後も当社株主として残存する創業家を除いた当社の株主様の過半数が公開買付けに賛同することをMoM条件として設定すること、②本公開買付契約における取引保護条項を緩和すること、③創業家が本取引後に株主として残らないことが望ましく、本取引後の当社の経営に対する創業家の影響力を抑制する必要があることを要望しました。
これとは別に、本特別委員会は、当社の法務アドバイザーである大江橋法律事務所から、本取引において想定されているスキーム、当社における意思決定プロセスにおいて講じている利益相反回避措置の内容及び運用状況、並びに本公開買付契約の交渉状況及びその内容について説明を聴取するとともに、本特別委員会の法務アドバイザーである第一法律事務所から本特別委員会の運営方法等について法的観点からの助言を受けております。
(iii) 判断内容
A 2025年7月29日付答申書
本特別委員会は、上記の各調査、協議及び検討の内容を踏まえ、当社の依頼により当社のファイナンシャル・アドバイザーであるUBS証券及び本特別委員会のファイナンシャル・アドバイザーである野村證券から受けた説明並びに株式価値算定書(UBS証券)及び株式価値算定書(野村證券)の内容、並びに大江橋法律事務所及び第一法律事務所から受けた法的助言の内容も踏まえつつ、本諮問事項について慎重に協議及び検討を行った結果、2025年7月29日に、当社取締役会に対し、委員の過半数の承認で、以下の内容の2025年7月29日付答申書を提出しております。
a. 答申内容
(a) 本取引の目的の合理性(本取引が当社の企業価値向上に資するかを含む。)
本取引は当社の企業価値向上に資するものと認められ、その目的は合理性を有すると考えられる。なお、かかる点に対しては、委員1名からの反対意見が提出されている。
(b) 本取引に係る手続の公正性が確保されているか(買収提案が競合した場合における検討・交渉の進め方を含む。)
競合する買収提案の検討・交渉の進め方を含めて、本取引に係る手続の公正性は確保されていると考えられる。なお、かかる点に対しては、委員1名からの補足意見が提出されている。
(c) 本取引の条件の妥当性が確保されているか(積極的なマーケット・チェックの要否及びその範囲・方法を含む。)
本取引の条件は、合理的な範囲においてマーケット・チェックを実施した上で得られたものであり、妥当性が確保されているものと考えられる。なお、かかる点に対しては、委員1名からの補足意見が提出されている。
(d) 本取引の実施(本公開買付けに関する意見表明を含む。)を決定することが当社の一般株主にとって不利益なものではないか
本取引の実施を決定することは、当社の一般株主(2025年7月29日付答申書において、有価証券上場規程第441条の2に規定する「少数株主」と同義である。)にとって不利益なものではないと考えられる。但し、Oasis及びFarallonは、いずれもその保有株式数に照らして、現在の市場株価での売却が困難であるため、本公開買付価格が現在の市場株価を一定程度下回る価格であったとしても本取引に応じて売却益を獲得することにインセンティブを有している。また、創業家も、本取引の実行後も株式を保有するべく本応募・不応募契約(本応募・不応募株主らと公開買付者との間の公開買付けに関する契約をいいます。以下同じです。)を締結している。このため、これらの大株主は、本取引によって現在の市場株価を下回る価格でスクイーズアウトを強制され、将来のキャピタルゲインを得る機会を喪失することとなる一般株主とは異なる利害関係を有している。他方、当社株式の現在の市場株価は、本憶測報道後の本取引の実行に対する期待が一定程度織り込まれた状態にあるため、本取引が実行されない場合には、本公開買付価格よりも下落する可能性を否定できない。このため、当社の一般株主が本公開買付けに応募するかどうかについて適切に判断することができるよう、当社の意見表明において本特別委員会の意見を記載して、一般株主に対する情報提供を行うことが望ましい。
(e) 当社取締役会が本公開買付けに賛同意見を表明し、当社株主に対して本公開買付けへの応募を推奨することの是非
本公開買付けに対して当社取締役会が賛同意見を表明することは妥当であるものの、当社の株主に対して本公開買付けへの応募を推奨することの是非については、当社の株主の判断に委ねることが相当であると考えられる。
b. 答申理由
(a) 本取引の目的の合理性(本取引が当社の企業価値向上に資するかを含む。)に関する事項
本取引は、以下の点に照らして、当社の企業価値に向上に資するものと認められ、本取引の実行の目的は合理的であると考える。
ア 当社は、一部株主から当社のMove On 5の経営目標の達成に対する理解を得られないという経営環境に置かれている。かかる当社の置かれた経営環境や中国不動産市況の悪化に伴う中国業績の悪化等の経営課題を踏まえると、Move On 5を尊重し、中国事業を含めた国内外における豊富な投資実績及び知見並びにグローバル規模のネットワークに基づくアライアンスを活用してサポートしてもらえるスポンサーの下で当社株式を非公開化し、長期的な戦略実行のための経営の安定性を確保し、当社の強みを伸ばせる組織構造を追求することこそが、当社がMove On 5における各施策を着実に遂行するために必要であり、持続的成長の維持と中長期的な企業価値向上を図ることに資する施策であると考えることには合理的理由がある。
イ 当社の経営陣からは、本取引は当社の企業価値の向上に資するとの見解が示されているところ、国内及び海外企業を中心に豊富な投資実績及び知見・ネットワークを有しているEQTのサポートのもと、当社の事業戦略推進を強化することで、当社の中長期的な企業価値の向上の実現可能性を高めることができる可能性があるとの判断に特段不合理な点は認められない。
また、現状の当社の株主構成においては、一部株主から当社のMove On 5の経営目標の達成に対する賛同を得られていないところ、本公開買付けを通じた非公開化によって、Move On 5の経営目標の達成に賛同する安定した株主構成を確保し、Move On 5の実現に向け邁進することで、Move On 5の実現に向けた取組により一層集中することが可能となり、当該目標達成の確度を高めることができると考えられる。
ウ 他方、本取引のデメリットとしては、2025年7月30日付当社プレスリリースのドラフトの「3.本公開買付に関する意見の内容、根拠及び理由」の「(2)意見の根拠及び理由」の「③当社における意思決定の過程及び理由」の「(ⅲ)当社が本公開買付に賛同する理由」に記載のとおり、上場していることによるステークホルダーからの信用への影響、とりわけお客様との信頼関係への影響、採用活動の難化やモチベーション低下により従業員の離反等が想定される。しかし、これらの本取引のデメリットについては、当社経営陣が検討し説明するとおり、当社の知名度や取引先に対する信用力はこれまでの実績から確保できており、また、従業員のモチベーションの維持向上を図るための施策が可能であることを考慮した結果、上場を維持する必要性や上場を維持することによって享受できるメリットは相対的に低下しているという考え方は特段不合理なものではない。
またこれらの点に加え、本取引によって非上場化すれば、資本市場から資金調達ができなくなるデメリットも挙げられるが、今後事業上必要となる資金は金融機関からの借入による調達も可能であるほか、EQTによれば追加買収に要する資金についてはEQTの潤沢な資金を活用とすることも可能とのことである。したがって、本取引の実行による当社株式の非公開化が当社の企業価値を大きく毀損するおそれは低く、当社株式の非公開化のメリットは、そのデメリットを上回るであろうことが合理的に推認できる。
エ そうすると、本取引は、これまで当社がMove On 5の実現に向けて推進してきた事業戦略に沿うものであり、Move On 5の実現に向けた事業戦略の目標等を達成する確度をより一層高めるものであると評価することが可能である。当社の事業戦略に理解のあるEQTをパートナーとして迎え、国内及び海外企業を中心に豊富な投資実績及び知見・ネットワークを有しているEQTのサポートを受けて事業戦略推進を強化することができる点で、本取引の実行の目的は合理的である。また、本取引に関してEQTから提案された具体的な施策は、当社グループ(当社並びにその子会社及び関連会社をいいます。以下同じです。)がMove On 5において掲げている戦略方針の推進に資するものであると評価できる。それゆえ、本特別委員会としても、本取引の実行は当社の企業価値の向上に資するものであると考える。
オ 本公開買付け後の経営体制について、当社は、EQTから、当社の前会長である内山氏をはじめとする当社の創業家を本取引後も当社の株主として残存させ、創業家が推薦する候補者1名(但し、創業家の出身者ではない。)を当社の取締役として就任させることができる権利を付与するとの内容の提案を受領していた。しかし、これまでの創業家の株主総会における言動等に鑑みると、創業家が当社の現経営体制や現経営体制が策定した経営計画であるMove On 5に賛同していると評価することは困難であり、また、当社及び当社の役員に対して複数の訴訟を提起するなど当社の経営に混乱を与えてきた。創業家による経営体制から現経営体制への転換を図り、「New Fujitec」への移行を進めてきたにもかかわらず、創業家が本取引後も当社の株主として残存し、当社に対して影響力を再び発揮することとなれば、当社のレピュテーションを棄損するおそれがあることを否定できない。このため、本特別委員会は、本公開買付け後も創業家が当社の株主として残存して影響力を維持するスキームは当社の企業価値の向上の観点からは最善ではないと判断し、2025年7月10日、EQTに対して創業家を当社の株主として残存させないことを本取引の条件とするよう再考を求めた。これに対し、EQTは、当社及び本特別委員会に対して本取引の実行の確実性を高めるためには創業家の賛同が必要であるという点を強調し、本取引後も創業家を当社の株主として残存させることが必要である旨を回答した。
しかし、EQTが本取引の実行の確実性を高めるために創業家の賛同を得るという目的を達成するだけであれば、本公開買付け後も創業家が残存することを約束すれば足り、現状以上に創業家に取締役1名についての選任権を付与して経営への関与を強めることを認める必要はない。当社経営陣も、本特別委員会と同様の理解の下、EQTから2025年7月17日付のFinal Binding Offerを受領した後、EQTに対して、少なくとも創業家に取締役1名の選任権を付与して当社の経営への関与を現状以上に強めることに合理的理由を認められない点を指摘して、重ねて再検討を求めた。その結果、同月23日、EQTは、当社に対して、創業家に取締役選任権は与えないことで創業家と合意したものの、引き続き当社株式の本取引後も創業家を当社の株主として残存させることは必須であるとの回答を行った。これを受け、本特別委員会は、EQTに対し、同日、創業家を当社の株主として残存させるべきではないことが本特別委員会の基本的な考え方であることを指摘して、創業家が当社の株主として残存する場合には本取引について本特別委員会の全員一致の賛同が得られない可能性があることにも言及の上、重ねて本取引後も創業家を当社の株主として残存させることについて再考を求めた。しかし、EQTは、本特別委員会に対し、同月24日、本取引の安定性を確保する観点から、当社株式を保有する創業家の賛同が必要不可欠であると考えている旨を回答し、これまでと同様の回答に終始した。
本特別委員会は、創業家を当社の株主として残存させた上で本取引を実行することが最善の条件ではない点で、本取引の条件に全面的に賛同するものではない。一方で、本取引後、創業家は、現在の約10%から約15%まで保有比率が増加することが見込まれるものの、依然として少数株主として残存するにすぎず、かかる状態は現在の当社の置かれた状況と比較して大きな変化はない。むしろ、EQTという創業家の持株比率を上回る支配的株主を得ることによって、創業家の影響力を抑制しつつ、これまで当社が「New Fujitec」への移行を進める中で構築してきたガバナンス体制をさらに向上させることが期待できる。加えて、現在は、創業家のみならず他の大株主も現経営陣や現経営陣の策定するMove On 5に賛同していると評価することは困難であることを踏まえると、少なくとも、本取引後は、創業家を除く他の大株主が当社の株主ではなくなる結果、EQTという安定株主による現経営陣や現経営陣が策定したMove On 5の実現に向けたサポートを期待できる。
したがって、本取引の実行は、創業家が当社の株主として残存する点を踏まえてもなお、当社の企業価値の向上に資するものであると考える。
カ なお、かかる結論に対しては、海野薫氏から、次のとおり、反対意見が提出された。
(ア)これまでの当社の歴史的背景を鑑みるに、創業家である内山氏は、当社取締役会の構成メンバーではなかったにもかかわらず、同氏を会長職に選定させ、株主総会の信認を得ていない同氏が当社内で一定程度の影響力を保持しているような外形を生じさせていた。また、本取引後の創業家の当社株式の保有比率は現在の約10%から約15%に増加することが見込まれる。そのため、本取引後に創業家(創業家が指名する外部関係者を含む。)が当社取締役ではなく、当社の株主としてのみ残存する場合であっても、当社の今後のガバナンスに与える影響が少なからずあるものと考えざるを得ない。特に、本特別委員会からEQTに対して、創業家を当社株主として残存させる理由について質問したところ、EQTからは、必要に応じて創業家が有する顧客との関係性や事業に対する知見を当社の企業価値向上に活用することも当社の選択肢として確保可能となる旨の回答があったことは、EQTとしても、創業家が当社の経営に影響を及ぼすことがあり得ることを認識しているものと理解し得る。
(イ)当社において現経営体制が始動して以降、当社の経営計画であるMove On 5では、「Continuity and Change」というコンセプトに基づき、「New Fujitec」へ移行することを株主に当社のコミットメントとしている。当社が、本取引において、創業家が当社の株主として残存することを容認する場合、上記のとおり、創業家が当社の経営に直接関わらないとしても、創業家の影響が一定程度及ぶと考え得るため、第三者からみた場合、当社が創業家による影響下で経営を行うという点で先祖返りとも評価できる印象を与えかねず、当社のレピュテーションを棄損し、今後の事業遂行に影響する可能性がある。この点、創業家の代理人から、本件のプロセス中に、本特別委員会に対して、創業家は当社経営陣及びMove On 5を含むEQTの経営方針に賛同する旨の文書が突然送付された。しかし、かかる文書の内容は、創業家が当社及び当社役員に対して複数の訴訟を提起してきたことや、これまでの定時株主総会において当社の経営体制に批判的な言動や投票行動をとってきたことと矛盾する。
(ウ)当社の企業価値向上の観点からは、当社の現経営陣が策定するMove On 5の実行が最優先であるという点については特段反対するものではないが、少なくとも当社の現経営陣や当社の現経営陣の策定するMove On 5に賛同していない株主がMove On 5達成の障害となっている現状を踏まえると、そのような株主を排除することが本取引の根幹の一つと考えられる。このような観点から、他の大株主だけではなく、創業家についてもこれらの株主と同様に本取引の後はスクイーズアウトされるべきであると考える。
(エ)以上の理由から、少なくとも創業家を残存させる本取引は、当社の企業価値向上に資するとは考えられず、かかる点で本取引の実行には賛同できない。
(b) 本取引に係る手続の公正性が確保されているか(買収提案が競合した場合における検討・交渉の進め方を含む。)に関する事項
本特別委員会は、以下の点を理由として、競合する買収提案の検討・交渉を含めて、本取引に係る手続の公正性は適切に確保されていると考える。
ア 積極的なマーケット・チェックの実施
(ア)当社としては、2024年5月14日、当社の潜在価値を具現化するための抜本的な企業変革を伴う経営計画としてMove On 5を策定しているところ、かかるMove On 5は、本来的には当社が単独で実行することを前提に策定されたものである。このため、当社がとり得る企業価値向上のための方策としては、必ずしも買収による非公開化に限定されるわけではない。仮に、買収による非公開化を実行するのであれば、少なくとも買収後も当社の経営計画を理解しつつ経営を行う買収者こそが、当社の企業価値の向上及び株主の共同の利益の確保に繋がるため、今後の当社のパートナーとしてふさわしいというのが当社の考えである。
(イ)本特別委員会としても、上記のような当社の考えは十分に合理性を有していると評価するとともに、そもそも、本取引は独立当事者間の取引であることに鑑みれば、積極的なマーケット・チェックが必然的に求められる取引ではないことについては賛同した。その上で、当社がEQTより2024年10月15日付で初期意向表明書に係る提案を受けたこと(以下「本初期提案」という。)の事実を公表し、市場における潜在的な買収者の有無を広く調査・検討するという態様での積極的なマーケット・チェックを実施する場合に、とりわけ当社の競業先との関係での情報管理の観点等からも問題が生じ得ること等に鑑みれば、本取引において上記の意味での積極的なマーケット・チェックを実施する意義は乏しいと判断した。
(ウ)一方で、当社における検討に際しては、2024年10月30日付で一部の報道機関によってなされた本憶測報道を受けて、実質的には、当社について本初期提案の事実が公表され、他の潜在的な買収者にも対抗提案を行うことが可能な環境が構築されたとも評価できることから、かかる環境下で他の潜在的な買収者の対抗提案を受動的に待つという態様での間接的なマーケット・チェックを実施することで足り、それを超えて当社から積極的に潜在的な買収者の有無を調査・検討するための行動は一切取る必要がないとの意見も存在した。しかし、他の潜在的な買収者の対抗提案を受動的に待つという態様での間接的なマーケット・チェックは、本憶測報道がなされたこと以上に積極的な情報提供等が当社から行われない以上、検討に必要な時間や情報に制約があることから、実際上は対抗提案を行うことに困難が伴うなどの一定の限界が指摘されている。このため、当社及び本特別委員会は、これらの点を踏まえ、本件においては、他の潜在的な買収者の対抗提案を受動的に待つという態様での間接的なマーケット・チェックのみに依拠するのではなく、合理的と考えられる範囲において積極的なマーケット・チェックを行うことが相当であると判断した。
(エ)以上のような方針を前提に、本特別委員会の監督の下、当社が実施した積極的なマーケット・チェックの経過については、2025年7月30日付当社プレスリリースのドラフトの「3.本公開買付に関する意見の内容、根拠及び理由」の「(6)本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置」の「②非公開化プロセスの実施及び複数の候補者からの提案を受ける機会の確保と検討並びに本特別委員会による真摯な交渉」に記載のとおりである。
(オ)したがって、本取引は、国内外において豊富な実績を有する投資ファンド及び事業会社を候補者として選定し、非公開ながらも本特別委員会の監督の下で入札手続を行った結果、1社から法的拘束力のある意向表明書を受領していることから、公正な競争環境が維持された上で、適切に積極的なマーケット・チェックが実施されたと認めることができる。
(カ)なお、上記の結論については、海野薫氏から、次のとおり補足意見が付されている。
上記(a)カで述べたとおり、創業家が当社の株主として残存させることは、当社の現経営陣の策定するMove On 5達成の障害となっている株主を排除するという本取引の目的に反するものであるため、本取引の実行自体に賛同するものではない。もっとも、本取引が当社の企業価値向上に資するという多数意見を前提とする限り、本取引において、本特別委員会の監督の下、当社が適切に積極的なマーケット・チェックを実施したとの判断には賛同する。
イ 間接的なマーケット・チェックの実施
(ア)上記アのとおり、本取引については、当社が、本特別委員会の監督の下、合理的な範囲において積極的なマーケット・チェックを実施した。このため、本取引についてのマーケット・チェックは尽くされているとも評価し得る。一方で、当社が実施した積極的なマーケット・チェックは、本初期提案の事実を公表し、市場における潜在的な買収者の有無を広く調査・検討するという態様での積極的なマーケット・チェックではない。もとより上記ア(イ)に記載したとおり、本取引は独立当事者間の取引であることに鑑みれば、積極的なマーケット・チェックが必然的に求められる取引ではない。一方で、当社が実施したマーケット・チェックは、本初期提案の事実を公表し、市場における潜在的な買収者の有無を広く調査・検討するという態様での積極的なマーケット・チェックに比して、当社についての潜在的な買収者が上記の入札手続に参加したEQTを含む合計5社以外にも存在する可能性を否定しきれない。現に、EQTからの提案を受領した後の2025年6月21日、当社は、上記5社には含まれていなかった追加提案者から法的拘束力のない提案を受領した。このため、本特別委員会は、EQTとの間で、本取引に関し、本公開買付けに関する事実の公表後に他の潜在的な買収者が対抗提案を行うことが可能な環境を構築する、いわゆる間接的なマーケット・チェックを実施することを取引条件に含めるように交渉することが望ましいと考えた。
(イ)この点、EQTは当社に対して、当社が積極的なマーケット・チェックを実施したことを踏まえ、当社とEQTとの間の公開買付契約書において、公開買付契約を締結後に、当社と第三者との間で情報提供・協議・交渉等を禁止するNo-Talk条項や本公開買付価格を超える公開買付けの開始を要件とするFiduciary-Out条項、ブレークアップ・フィーといった取引保護条項の設定を求めていた。日本の取引実務では積極的なマーケット・チェックを行う場合には、適切な内容の取引保護条項を合意することは合理的であると考えられていることからすれば、かかるEQTの要求は直ちに不合理であるともいえない。
しかし、本特別委員会は、上記ア(ア)に記載のとおり、まずは本公開買付け後に間接的なマーケット・チェックを実施することができるよう交渉することが望ましいと考えていたため、本特別委員会は、EQTに対して、2025年7月10日、本特別委員会が本公開買付けに賛同意見を表明するにあたって、取引保護条項の緩和を条件とすることが適切であると考えている旨を伝えた。
これに対し、EQTは当社及び本特別委員会に対して、上記の取引保護条件の緩和することについて、①対抗買付けの買付価格が本公開買付価格よりも僅かでも高い場合にFiduciary-Outを認めるとすると、取引の安定性が著しく損なわれること、②当社の本取引についての検討プロセスにおいて積極的なマーケット・チェックを実施していること、③本憶測報道を踏まえて当社が法的な拘束力のない初期的提案を受けている事実を公表してから約9ヶ月が経過しており、長期間にわたって事実上間接的なマーケット・チェックが行われていたといえる状況にあることも踏まえると、取引の安定性を一定程度確保することは合理的であること、④EQTにおいても相応の時間とコストをかけて本取引の検討と準備を進めており、本件の公表後にFiduciary-Outが行われる場合にはかかるコストをカバーする観点から、ブレークアップ・フィーの支払を求めたことを挙げ、取引保護条件を緩和するつもりはない旨を回答した。
(ウ)以上の経過を踏まえ、本特別委員会は、本取引について取引保護条項を設定することは必ずしも不合理ではないと判断した。
まず、当社が実施した積極的なマーケット・チェック等のこれまでの検討プロセスの経過に照らして、EQTよりも優越する提案を行う潜在的な買収提案者が存在・出現する可能性が低いことは合理的に推認できる。
また、本取引にかかるプロセスに相応の時間とコストを要求したEQTが、後行する買収提案者と比較して一定の取引保護を求めることは特段不合理な要求内容とまでは言えない。
加えて、現に当社が本取引に係る入札手続を実施した後に提案を行った者は追加提案者1社のみであるところ、追加提案者はUBS証券に対して、2025年6月21日に法的拘束力のない提案を提出したが、その内容は、取引スキームや取引に要する資金調達の裏付けの存在等が不明であり、当社取締役会において検討すべき真摯な提案であるかどうかが判然としなかった。当社は、 EQTに対する独占交渉権の付与期間が経過した後、追加提案者からの提案内容の詳細を確認するべく、秘密保持契約書を送付した。その後追加提案者からは秘密保持契約書についてリーガルチェック中との返答があるのみであった。また、同月30日には、UBS証券が追加提案者の担当者と電話会議を行った上で、より明確かつ具体的な意向表明書を提出するよう求めた。しかし、追加提案者は、本取引に係る検討プロセスを進めることが可能であったにもかかわらず、本取引に係る検討プロセスを進めることがないまま、同年7月17日になってはじめて秘密保持契約書のドラフトに対する返答を行った。これに対し、当社は、EQTに対して付与した独占交渉権の有効期間中であったため特段の対応をとることができていないものの、現時点までに追加提案者では意向表明書の明確化・具体化も行われていない。このような状況下において、当社としては、存在する可能性を具体的に観念できない潜在的な買収候補者や真摯な提案かどうか判断できない競合提案を念頭に、EQTに対して本取引についての取引保護条件の緩和をことさらに要求した場合、現に当社の企業価値向上に資すると考えられる提案を行うEQTが自らの提案を取り下げるリスクが高まることは容易に想定できた。
さらに、当社株式の約29.6%を保有するOasis及び当社株式の約6.6%を保有するFarallonは、第三者が本公開買付価格を15%超上回る金額に相当する買付価格により、対抗する公開買付けがなされた場合にのみ、Oasis及びFarallonは応募義務を免れることをEQTとの間で合意している。Oasis及びFarallonが合計で当社株式の3分の1を超える所有割合を保有し、株主総会の特別決議事項について拒否権を有するため、Oasis及びFarallonがEQTとの間で公開買付けへの応募義務を免れることができない以上、対抗提案に基づくスクイーズアウトは実現しない。このため、Oasis及びFarallonがEQTとの間で本応募契約(Oasis及びFarallonが公開買付者親会社の親会社であるBospolder Limitedとの間でそれぞれ締結した各公開買付応募契約を個別に又は総称していいます。以下同じです。)に合意している状況下では、第三者による非公開化取引が成立するのは、本公開買付価格を15%超上回る金額に相当する買付価格により、対抗する公開買付けが実施された場合に限定されるため、当社がEQTとの間で独自に取引保護条件を交渉したとしても当該条件の実際上の意味は疑問である。
(エ)以上のような検討を踏まえ、本特別委員会は、本取引の実行が当社の企業価値向上に資することも踏まえ、これまでの交渉を踏まえて合意された事項以上に、EQTに対して取引保護条項の緩和を求めることは必須とまでは判断しなかった。なお、本公開買付けについて、公開買付者は公開買付期間が法令に定められた最短期間である20営業日とすることを予定しているとのことである。もっとも、本憶測報道から本公開買付け開始の予定のお知らせまでに相応の期間があったほか、本公開買付け開始の予定のお知らせから本公開買付け開始のお知らせまでには一定の期間がある。そのため、本公開買付けの公開買付期間が法令に定められた最短期間である20営業日であり、上記のとおり、Fiduciary Outについて一定の制約が付されているとしても、本公開買付けについては、潜在的な買収者による買収提案の機会が間接的に確保されているものと評価し得る。
(オ)なお、上記の結論については、海野薫氏から、次のとおり補足意見が付されている。
上記(a)カで述べたとおり、創業家が当社の株主として残存させることは、当社の現経営陣の策定するMove On 5達成の障害となっている株主を排除するという本取引の目的に反するものであるため、本取引の実行自体に賛同するものではない。もっとも、本取引が当社の企業価値向上に資するという多数意見を前提とする限り、本取引において取引保護条件を緩和することは必須ではなく、一定の制約が付されているとしても、本公開買付けについては、潜在的な買収者による買収提案の機会が間接的に確保されているとの判断には賛同する。
ウ 強圧性が生じないための措置
(ア)本特別委員会は、以下に述べる大株主と一般株主間の利害状況を踏まえ、本取引においてMoM条件を設定する必要がないかについて特に検討を加えた。
(イ)本公開買付価格は、現在の当社の市場株価を下回る状況にある。当社の一般株主は、本公開買付け及びその後のスクイーズアウトが実行されなかった場合、その保有株式を現在の市場株価で売却するか、あるいは当社が今後Move On 5を達成することができれば得られるであろうキャピタルゲインを期待して株式の保有を継続することも可能であった。他方、公開買付者との間で本取引が実行されることによって、当社の一般株主は現在の市場株価を下回る金額でスクイーズアウトを強制され、上記のキャピタルゲインを得る機会を喪失することも強制される。
ところで、2025年7月30日付当社プレスリリースのドラフトの「4.本公開買付けに係る重要な合意に関する事項」の「②本応募契約」に記載のとおり、当社の筆頭株主であり、約29.6%の当社株式を保有するOasis及び同じく当社の大株主であり、約6.6%の当社株式を保有するFarallonは、本応募契約に合意している。同社らの保有株式数に鑑みれば、事実上、同社らがその保有株式の全てを現在の市場株価にて市場で売却することは困難である。このため、同社らは現在の当社株式の市場株価を一定程度下回る価格であったとしても、本取引に応じて売却益を獲得することについてのインセンティブを有している。この意味で、本取引によることでしかその保有株式の売却が困難なOasis及びFarallonは、当社の一般株主とは本取引の実行について異なる利害関係を有している。
また、2025年7月30日付当社プレスリリースのドラフトの「4.本公開買付けに係る重要な合意に関する事項」の「③本応募・不応募契約」に記載のとおり、創業家は、公開買付者との間で、創業家が保有する当社株式の一部を本公開買付けに応募する旨及び創業家が保有する残りの当社株式の全てについて本公開買付けに応募しない旨の本応募・不応募契約を締結しているとのことである。そうすると、本取引後も、創業家は当社の株主として当社に対する投資を継続することになる。このため、創業家についても、本取引によって現在の市場株価を下回る金額でスクイーズアウトを強制され、キャピタルゲインを得る機会を喪失することとなる一般株主とは異なる利害関係を有している。
(ウ)本特別委員会は、これらの事情に鑑みて、本公開買付けの実行に際しては、本公開買付けについて応募契約を締結する株主の利害との比較において、当社の一般株主の利害についても適切に配慮することが望ましいと考え、EQTに対して、本取引の条件として、MoM条件を設定するよう要求した。
もとより、本取引は、独立当事者間の取引であり、OasisやFarallonと公開買付者が利害関係を有するものではないから、本特別委員会はかかる意味でMoM条件を設定する必要があると判断するものではない。もっとも、上記のとおり、OasisやFarallonと一般株主との間には本公開買付けについて異なる利害関係が存在する。このため、一般株主は、現在の市場株価を下回る公開買付価格をもって本公開買付けを実行することについて、大株主であるOasisやFarallonとは異なる利害関係を有する。かかる利害関係の相違に照らして、本特別委員会は、大株主であるOasisやFarallonを除いた株主の意思確認を行うことを目的として、MoM条件を設定することには合理的理由があると考える。
以上のような検討に基づき、本特別委員会は、EQTに対して、2025年7月10日、本特別委員会が本公開買付けに賛同の意見表明をするにあたって、少なくともOasisを除いた当社の株主の過半数が本公開買付けに賛同することをMoM条件として設定すべきであると考えていることを伝え、検討を求めた。
(エ)これに対し、EQTは、本特別委員会に対して、①Oasisは公開買付者と重要な利害関係を共通しない当社の株主であり、MoM条件を付するかどうかの判断においては一般株主と同視して取り扱われるべきこと、②本憶測報道の影響を受けた現在の当社株式の市場株価は、本取引に対する期待が過度に織り込まれた投機的な状態であるとの見方を否定できず、現在の当社株式の市場株価を下回っていることをもって直ちに一般株主の利益に叶う水準ではないとの結論が導かれるものではないこと、③本取引にMoM条件を設定することは、本取引の安定性を不当に阻害する結果となることから、かえって一般株主の利益に資さないことを理由として、MoM条件を設定した条件で本取引を実行することは困難である旨を回答した。
(オ)かかる回答を踏まえてもなお、本特別委員会は、本公開買付けについての応募契約を締結しているOasis、Farallon及び創業家並びに一般株主が置かれている状況を比較して、当社の一般株主の利益についても配慮することが望ましいと考えた。このため、本特別委員会は、EQTに対して、同月23日、改めて本取引について当社の一般株主の意思確認の機会を得るべく、MoM条件の設定を求めた。これに対し、EQTは、本特別委員会に対し、同月24日、上記と同様の理由から引き続きMoM条件は不要であるものの、本公開買付けにおける公開買付予定数の下限を高い水準に設定することが本特別委員会の意向に沿うと考え、当初公開買付予定数の下限から控除することを予定していた国内パッシブ・インデックス運用ファンドの控除は取りやめることとした旨を回答した。
以上のとおり、EQTは、MoM条件を設定した条件で本取引を実行することは応諾できないとの回答であり、仮にMoM条件の設定を本公開買付けの前提条件として要求する場合には本取引の実行が困難となることが明らかになった。
(カ)ところで、本取引の実行が困難となった場合、当社として取り得る選択肢は、①当社単独で当社経営陣が掲げるMove On 5の経営目標を達成し、当社の企業価値を向上させること、②EQT以外に当社経営陣及び当社経営陣が掲げるMove On 5に賛同する株主の下で、Move On 5の経営目標を達成し、当社の企業価値を向上させることのいずれかであると考えられる。
この点、2025年7月30日付当社プレスリリースのドラフトの「4.本公開買付けに係る重要な合意に関する事項」の「③本応募・不応募契約」に記載のとおり、Oasisをはじめとする大株主は本取引の実行に合意しているものの、これらの大株主は必ずしも現在の当社の経営体制や経営方針に賛同しているわけではない。このため、本取引が実行されず、これらの大株主が残存することになれば、依然として当社の経営の安定性を欠く状態が継続することとなる。本年の当社の定時株主総会に際しても、これらの大株主は、当社の経営陣の提案する会社提案について、賛同するかどうかを総会当日の直前まで明らかにせず、当社の経営陣が推進するMove On 5に賛同しないことと同様の態度に終始した。このため、今後もこれらの大株主が当社の株主として残存することになれば、引き続き当社の経営体制や経営方針を承認しないことに起因して、臨時株主総会の招集請求や定時株主総会における当社経営陣の再任に反対する等、当社の経営の混乱が続くことが想定される。このような不安定な経営状況下では、当社単独でMove On 5で掲げた目標を達成することは極めて困難であることが合理的に見込まれる。このため、本取引の実行が困難となった場合、当社単独で当社経営陣が掲げるMove On 5の経営目標を達成し、当社の企業価値を向上させることは、必ずしも現実的な選択肢であるといえる状況にない。EQTも指摘するとおり、本憶測報道後の当社株式の市場株価は、本取引に対する期待が一定程度織り込まれた状態であることは否定できないところ、本取引の実行に対する期待を織り込んだ現在の市場株価が、本取引が実行されないことによって、当社単独でMove On 5を達成することが困難であるリスクを織り込んだ場合、当社株式の市場株価は本公開買付価格よりも下落する可能性が否定できない。
また、上記のとおり、本憶測報道後の当社株式の市場株価は、本取引の実行に対する期待が一定程度織り込まれた状態であることは否定できない。もっとも、当社は、これまでに、本特別委員会の監督の下、合理的な範囲において適切なマーケット・チェックを実施した上で、法的拘束力のある提案を受領したのはEQT1社のみであり、現時点でEQTのほかに適切なパートナー候補が存在しないと考えるのが合理的である。そうすると、仮にMoM条件の設定を本取引の条件として要求することによってEQTが自らの提案を取り下げた場合、本取引の実行に対する期待が一定程度織り込まれた状態である当社株式の市場株価は、他に本取引を実行し得る現実的なパートナー候補が存在しない以上、本公開買付価格を下回る価格に下落する可能性が否定できない。
以上のいずれの場合においても、当社の一般株主としては、本公開買付価格において当社株式を売却する機会を喪失することとなるが、かかる事態は一般株主の利益に適うものではない。
(キ)以上の検討に基づき、本特別委員会は、Oasis、Farallon及び創業家と一般株主が置かれている状況が相違する本取引においてはMoM条件を設定することが最も望ましいと考える。しかしながら、仮に、本特別委員会がEQTに対して本取引の実行の前提としてMoM条件を必須のものとして要求した場合、本取引が実行されずに当社の一般株主は本公開買付けに応募する機会が失われることが見込まれる。のみならず、本憶測報道後の本取引の実行に対する期待が一定程度織り込まれた状態にある当社株式の現在の市場株価は、本公開買付価格よりも下落する可能性を否定できない。この点、経済産業省が2023年8月31日に公表した「企業買収における行動指針」では、会社の経営支配権に関わる事項については、株主の合理的な意思に依拠すべきであるとされている。かかる株主意思の原則に従う限り、本取引が当社の企業価値向上に資するものであると考えられる以上、本取引の実行について株主の意思を確認することなく、本特別委員会の判断のみで本取引の実行させないことも望ましくない。
したがって、本特別委員会は、Oasis、Farallon及び創業家と一般株主が置かれている状況が相違する一方で、本取引が実行されなければ本憶測報道後の本取引の実行に対する期待が一定程度織り込まれた状態にある当社株式の現在の市場株価は、本公開買付価格よりも下落する可能性を否定できない点について、当社の意見表明において本特別委員会の意見を記載することによって一般株主に対する情報提供を行い、一般株主が本公開買付けに応募するかどうかについては株主の判断に委ねることが相当であり、かかる情報提供の措置を講じる限り、本取引においてMoM条件を設定しないことも直ちに否定されるものではないと判断した。
(ク)なお、上記の結論については、海野薫氏から、次のとおり補足意見が付されている。
上記(a)カで述べたとおり、創業家が当社の株主として残存させることは、当社の現経営陣の策定するMove On 5達成の障害となっている株主を排除するという本取引の目的に反するものであるため、本取引の実行自体に賛同するものではない。もっとも、本取引が当社の企業価値向上に資するという多数意見を前提とする限り、本取引においてMoM条件を設定しないことも直ちに否定されるものではないという判断には賛同する。
エ その他の公正性担保措置
(ア)上記のほか、本取引においては、当社から独立した本特別委員会が設置され、本特別委員会は本取引について最良の条件を得るべく最大限の活動を行ったこと、当社及び本特別委員会は、それぞれ独立した法律事務所から専門的助言を得ながら本取引を進めてきたこと、当社及び本特別委員会はそれぞれ独立した財務アドバイザーを選任し、これらの財務アドバイザーから専門的助言を受けるとともに、株式価値算定書を受領していること、MoM条件以外の強圧性が生じないための措置を確保したことなど、その他の公正性担保措置を講じたことについては、2025年7月30日付当社プレスリリースのドラフトの「3.本公開買付に関する意見の内容、根拠及び理由」の「(6)本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置」の「①当社における独立した特別委員会の設置及び特別委員会からの答申書の取得」、「③当社における独立した第三者算定機関からの株式価値算定書の取得」、「④当社における独立した法律事務所からの助言」、「⑤本特別委員会における独立した第三者算定機関からの株式価値算定書の取得」、「⑥本特別委員会における独立した法律事務所からの助言」、「⑨強圧性が生じないための配慮」に記載のとおりである。また、一般株主に対する情報提供とプロセスの透明性の確保についても、本公開買付けでは、当社取締役会の意見表明報告書等において、当社取締役会や本特別委員会による検討・交渉プロセスや判断根拠、第三者算定機関による株式価値算定の内容、計算過程及び株式価値算定の前提となる当社の事業計画内容及び修正内容等が開示される予定であり、一般株主による十分な情報に基づく適切な判断の機会が確保される予定であるものと認められる。
(イ)なお、上記の結論については、海野薫氏から、次のとおり補足意見が付されている。
上記(a)カで述べたとおり、創業家が当社の株主として残存させることは、当社の現経営陣の策定するMove On 5達成の障害となっている株主を排除するという本取引の目的に反するものであるため、本取引の実行自体に賛同するものではない。もっとも、本取引が当社の企業価値向上に資するという多数意見を前提とする限り、本取引において公正性担保措置が適切に講じられているとの判断には賛同する。
(c) 本取引の条件の妥当性が確保されているか(積極的なマーケット・チェックの要否及びその範囲・方法を含む。)に関する事項
ア 本取引は、いずれも現金を対価として、一段階目として本公開買付けを行い、二段階目として株式売渡請求、又は株式併合を行うこと、及び株式併合を前提として端数処理を行う方法であり、本取引のような非公開化の取引においては一般的に採用されている方法であり、合理的である。
イ 本公開買付価格は、当社がUBS証券から取得した株式価値算定報告書による当社株式の価値算定結果のうち、市場株価分析に基づく算定結果によれば、2025年7月29日の前営業日である2025年7月28日の東京証券取引所プライム市場における当社株式の終値並びに直近1ヶ月(2025年6月29日から2025年7月28日まで)、直近3ヶ月(2025年4月29日から2025年7月28日まで)、及び直近6ヶ月(2025年1月29日から2025年7月28日まで)の終値の単純平均値(6,169円、6,000円、5,892円及び5,843円)に対しては、いずれもディスカウント (-7.60%、-5.00%、-3.26%及び-2.45%)された状況にある。一方で、本憶測報道がなされた2024年10月30日の前営業日である同年10月29日の当社株式の終値並びに直近1ヶ月(2024年9月30日から2024年10月29日まで)、直近3ヶ月(2024年7月30日から2024年10月29日まで)、及び直近6ヶ月(2024年4月30日から2024年10月29日まで)の終値の単純平均値(4,839円、5,030円、4,738円及び4,477円。)に対しては、いずれもプレミアム(17.79%、13.32%、20.30%及び27.32%)が付与されている。
さらに、本公開買付価格は、株式価値算定書(UBS証券)による当社株式の価値算定結果のうち、DCF法に基づく算定結果においてレンジの範囲内(5,154円~7,253円)であり、かつレンジの下位25%よりも中央値寄りに位置している。
ウ 本公開買付価格は、本特別委員会が野村證券から独自に取得した株式価値算定報告書による当社株式の価値算定結果のうち、市場株価分析に基づく算定結果によれば、2025年7月29日の前営業日である2025年7月28日の東京証券取引所プライム市場における当社株式の終値並びに直近1ヶ月(2025年6月30日から2025年7月28日まで)、直近3ヶ月(2025年4月30日から2025年7月28日まで)、及び直近6ヶ月(2025年1月29日から2025年7月28日まで)の終値の単純平均値(6,169円、6,000円、5,892円及び5,843円)に対しては、いずれもディスカウント (-7.60%、-5.00%、-3.26%及び-2.45%)された状況にある。一方で、本憶測報道がなされた2024年10月30日の前営業日である同年10月29日の当社株式の終値並びに直近1ヶ月(2024年9月30日から2024年10月29日まで)、直近3ヶ月(2024年7月30日から2024年10月29日まで)、及び直近6ヶ月(2024年4月30日から2024年10月29日まで)の終値の単純平均値(4,839円、5,030円、4,738円及び4,477円。)に対しては、いずれもプレミアム(17.79%、13.32%、20.30%及び27.32%)が付与されている。
さらに、本公開買付価格は、本特別委員会が野村證券から独自に取得した株式価値算定報告書による当社株式の価値算定結果のうち、DCF法に基づく算定結果においても評価レンジの範囲内(5,370円~9,125円)にある。
エ また、本公開買付価格は、当社の営むエレベータ事業と親和性を有し、一定の資金力・国際力を有するファンド、及び当社の非公開化に関心を示すストラテジックバイヤーに対して本取引への参加を募り、当社が、本特別委員会の監督の下、積極的なマーケット・チェックを適切に実施した結果として得られた法的拘束力のある唯一の価格である。
本公開買付価格は、本取引の公表予定日(2025年7月29日)の前営業日の終値及び直近1ヶ月、直近3ヶ月、直近6ヶ月の終値の単純平均値との比較でディスカウントされた金額であるが、当社の株価は、本憶測報道後に株価が顕著に上昇したことを踏まえると、本憶測報道後の株価上昇は本取引の実施に関する相当程度の期待を織り込んだものと評価することもできる。それゆえ、本公開買付価格が本取引の公表予定日(2025年7月29日)の前営業日の終値及び直近1ヶ月、直近3ヶ月、直近6ヶ月の終値の単純平均値との比較でディスカウントされた金額であることをもって、本公開買付価格の妥当性が直ちに否定されるものではない。
オ 加えて、当社と公開買付者との間で締結した本公開買付契約では、本クリアランス手続が完了することその他一定の条件が充足された場合に、公開買付者は、本公開買付けを速やかに開始する予定としており、公開買付者によれば、2026年1月下旬頃を目途に本公開買付けを開始することを目指しているとのことである。
国内外の関係当局における手続等に要する期間を正確に予想することは、現時点では困難な状況であるものの、少なくとも現時点で、本クリアランス手続を完了することが困難である等の事情は存在しない。
カ 本公開買付けについては、公開買付者の親会社であるBospolder Limited並びにOasis及びFarallonとの間で本応募契約が締結されている。また、公開買付者及び創業家との間で、本応募・不応募契約が締結されている。このため、本取引の成立の確実性の観点からは、特段の疑義は存在しない。
一方で、Oasis及びFarallonとの間での本応募契約では、本公開買付けに係る公開買付期間の末日までの間、第三者が、本公開買付価格を15%超上回る金額に相当する買付価格により、対抗する公開買付けがなされた場合にのみ、Oasis及びFarallonは応募義務を免れることとされており、上記のとおり、当社が、EQTに対して、公開買付契約書における取引保護条項の緩和の交渉にあたって阻害要因となったことは否定できない。しかし、当社が合理的な範囲において積極的なマーケット・チェックを実施するとともに、本憶測報道後から他の潜在的な買収者においても提案の機会が確保されていたことからすると、かかる要因のみをもって本取引の条件の妥当性が否定されるものではない。
また、本公開買付けに際して公開買付者が創業家との間で応募・不応募契約を締結することは、創業家に取締役選任権が付与されていないとしても、本公開買付け後も創業家が当社の株主として残存することを意味するものである。かかる点については、上記のとおり、本特別委員会は、当社の企業価値向上の観点からは本取引の条件の合理性を損なう可能性があり、必ずしも全面的に賛成するものではない。しかし、EQTによるMove On 5の実現に向けたサポートを受けられることが期待できる点に変わりはないことから、なお本取引の実行は当社の企業価値の向上に資するものであり、創業家が当社の株主として残存することのみから、本取引の条件の妥当性が否定されるものではない。
キ 以上の次第で、本取引の条件の妥当性が確保されていることについて、特段の不合理な点は認められない。
ク なお、上記の結論については、海野薫氏から、次のとおり補足意見が付されている。
上記(a)カで述べたとおり、創業家が当社の株主として残存させることは、当社の現経営陣の策定するMove On 5達成の障害となっている株主を排除するという本取引の目的に反するものであるため、本取引の実行自体に賛同するものではない。かかる観点から、創業家が本応募・不応募契約を締結することが本取引の条件とされていることについては妥当性を有しないと考えるが、その余の本取引の条件については妥当性が確保されていることについて特段不合理な点は認められないとの判断には賛同する。
(d) 本取引の実施(本公開買付けに関する意見表明を含む。)を決定することが当社の一般株主にとって不利益なものではないかに関する事項
以上のとおり、本取引の目的は合理性を有すると考えられ、また、本取引の取引条件は妥当であり、本取引に係る手続の公正性は確保されていると考えられるから、本取引の実施を決定することは当社の一般株主にとって不利益なものではないと考えられる。但し、上記(b)ウに記載のとおり、Oasis及びFarallonは、いずれもその保有株式数に照らして、現在の市場株価での売却が困難であり、現在の当社株式の市場株価を一定程度下回る価格であったとしても、本取引に応じて売却益を獲得することにインセンティブを有している。また、創業家は、本取引の実行後も株式を保有するべくEQTと本応募・不応募契約を締結している。このため、これらの大株主は、本取引によって現在の市場株価を下回る金額でスクイーズアウトを強制され、将来のキャピタルゲインを得る機会を喪失することとなる一般株主とは異なる利害関係を有している。他方、本取引が実行されなければ本憶測報道後の本取引の実行に対する期待が一定程度織り込まれた状態にある当社株式の現在の市場株価は、本公開買付価格よりも下落する可能性を否定できない。このため、当社の一般株主が本公開買付けに応募するかどうかについて判断できるよう、当社の意見表明において本特別委員会の意見を記載して一般株主に対する情報提供を行うことが望ましい。
(e) 当社取締役会が本公開買付けに賛同意見を表明し、当社株主に対して本公開買付けへの応募を推奨することの是非に関する事項
ア 賛同意見の表明及び応募の推奨
以上のとおり、本取引は、当社の企業価値の向上に資するものであり、本取引の目的は合理性を有すると考えられるから、現時点における当社の意見として、当社取締役会が本公開買付けに対して賛同意見を表明することは妥当である。また、本取引の取引条件は、合理的な範囲においてマーケット・チェックを実施した上で得られたものであり、妥当性を有するうえ、競合する買収提案の検討・交渉を含めて、本取引に係る手続の公正性は確保されていると考えられるものの、当社株式の公開買付価格を当社株式1株当たり5,700円とする本公開買付けへの応募を推奨することの是非については、本取引の公表予定日(2025年7月29日)の前営業日の終値及び直近1ヶ月、直近3ヶ月、直近6ヶ月の終値の単純平均値との比較で本公開買付価格がディスカウントであるという当社株価の状況を踏まえて、中立の立場をとった上で、本公開買付けに応募するか否かは当社の株主の判断に委ねることが相当である。
イ 本クリアランス手続の完了後の意見の変更の有無の諮問等の必要
なお、本クリアランス手続の完了に一定の期間を要することが見込まれるため、当社と公開買付者との間で締結した公開買付契約では、本クリアランス手続が完了することその他一定の条件が充足された場合に、公開買付者は、本公開買付けを速やかに開始する予定とされていることから、本公開買付けが開始される前に、当社取締役は、本特別委員会に対して、本特別委員会が2025年7月29日付で当社取締役会に対して表明した意見に変更がないか否かを検討し、当社取締役会に対し、変更がない場合にはその旨、変更がある場合には変更後の意見を述べるよう諮問すること、及びかかる意見を踏まえ、本公開買付けが開始される時点で、改めて本公開買付けに関する意見表明を行うことを併せて決議することが相当である。
B 2025年11月13日付答申書
当社は、2025年10月23日、公開買付者から、(i)本クリアランスの取得が完了した旨、(ii)本前提条件が充足されること(又は公開買付者により放棄されること)を前提に、本公開買付けを2025年11月14日より開始することを予定している旨の連絡を受領しました。これを受け、当社は、本特別委員会に対して、2025年7月29日付答申書の意見に変更がないか検討し、当社取締役会に対し、従前の意見に変更がない場合にはその旨、変更がある場合には変更後の意見を述べるよう諮問いたしました。
これを受けて、本特別委員会は、当社のファイナンシャル・アドバイザーであるUBS証券及び本特別委員会のファイナンシャル・アドバイザーである野村證券から受けた説明、株式価値算定書(UBS証券)及び株式価値算定書(野村證券)の内容、並びに大江橋法律事務所及び第一法律事務所から受けた法的助言の内容も踏まえつつ、本諮問事項について慎重に協議及び検討を行った結果、2025年11月13日に、当社取締役会に対し、委員の過半数の承認で、以下の内容の2025年11月13日付答申書を提出しております。
a. 意見の要旨
(a) 本特別委員会の答申内容の変更について
本特別委員会は、2025年7月29日付答申書(以下、2025年11月13日付答申書において「原答申」又は「原答申書」という。)の意見の変更の有無について慎重に検討・協議を重ねた結果、2025年11月13日付で、委員の過半数(委員3名中2名)により、一般株主が本公開買付けに応募するかどうかの判断の機会を設けるべく、当社取締役会として本公開買付けに賛同するものの、当社の株主及び新株予約権者に対して本公開買付けに応募するか否かについては株主及び新株予約権者の判断に委ねる旨の意見表明を行うことが適切であると考える旨の原答申の意見について、変更はない旨を決議した。
(b) 諮問事項についての本特別委員会の意見
ア 本取引の目的の合理性(本取引が当社の企業価値向上に資するかを含む。)
本取引は当社の企業価値向上に資するものと認められ、その目的は合理性を有すると考えられるとの原答申の意見に変更はない。なお、かかる点に対する委員1名からの反対意見についても変更はない。
イ 本取引に係る手続の公正性が確保されているか(買収提案が競合した場合における検討・交渉の進め方を含む。)
競合する買収提案の検討・交渉の進め方を含めて、本取引に係る手続の公正性は確保されていると考えられるとの原答申の意見に変更はない。なお、かかる点に対する委員1名からの補足意見についても変更はない。
ウ 本取引の条件の妥当性が確保されているか(積極的なマーケット・チェックの要否及びその範囲・方法を含む。)
本取引の条件は、合理的な範囲においてマーケット・チェックを実施した上で得られたものであり、妥当性が確保されているものと考えられるとの原答申の意見に変更はない。なお、かかる点に対する委員1名からの補足意見についても変更はない。
エ 本取引の実施(本公開買付けに関する意見表明を含む。)を決定することが当社の一般株主にとって不利益なものではないか。
本取引の実施を決定することは、当社の一般株主にとって不利益なものではないと考えられるとの原答申の意見に変更はない。また、大株主と一般株主の利害関係の相違や、当社株式の本公開買付けの公表前の市場株価の推移等に鑑み、当社の一般株主が本公開買付けに応募するかどうかについて適切に判断することができるよう、当社の意見表明において本特別委員会の意見を記載して、一般株主に対する情報提供を行うことが望ましいとの原答申の意見についても変更はない。
オ 当社取締役会が本公開買付けに賛同意見を表明し、当社株主に対して本公開買付けへの応募を推奨することの是非
本公開買付けに対して当社取締役会が賛同意見を表明することは妥当であるものの、当社の株主及び新株予約権者に対して本公開買付けへの応募を推奨することの是非については、当社の株主及び新株予約権者の判断に委ねることが相当であると考えられるという原答申の意見に変更はない。
カ 反対意見及び補足意見
なお、本公開買付け後の当社の株主構成について、創業家(原答申書の定義による。以下同じ。)が当社の株主として残存することに鑑みて、原答申と同様の理由に基づき、海野委員から反対意見が提出された。
また、海野委員からは、当該反対意見の提出とあわせて、原答申と同様に、本取引が当社の企業価値向上に資するという多数意見を前提とする限り、本取引に係る手続の公正性・本取引の条件の妥当性が確保されているという原答申の意見に変更がないとの判断には賛同するとの補足意見が提出された。
b. 原答申についての再検討
(a) 本取引の目的の合理性(本取引が当社の企業価値向上に資するかを含む。)
2025年7月30日付当社プレスリリースの公表後から2025年11月13日までの間に、公開買付者における本公開買付け後の経営方針、経営体制等に変更はなく、本取引の目的の合理性を否定すべき事情は認められない。
したがって、本取引の実行は、創業家が当社の株主として残存する点を踏まえてもなお、当社の企業価値の向上に資するものであると考えるとの本取引の目的の合理性についての原答申の意見に変更はない。
(b) 本取引に係る手続の公正性が確保されているか(買収提案が競合した場合における検討・交渉の進め方を含む。)
ア 原答申時における公正性担保措置
原答申に記載のとおり、当社は、本取引にあたって、①当社から独立した本特別委員会を設置し、本特別委員会は本取引について最良の条件を得るべく最大限の活動を行い、②当社及び本特別委員会のそれぞれにおいて独立した法律事務所から専門的助言を得ながら本取引の検討を進め、③当社及び本特別委員会のそれぞれにおいて独立した財務アドバイザーを選任し、これらの財務アドバイザーから専門的助言を受けるとともに、株式価値算定書を受領し、④合理的な範囲において積極的なマーケット・チェックを実施し、⑤MoM条件(原答申書の定義による。以下同じ。)の設定の点を除いたその余の強圧性が生じないための措置を執り行い、本取引についての公正性担保措置を実施した。
イ 原答申後における間接的マーケット・チェックの実施
また、上記の各公正性担保措置に加え、当社は、2025年7月30日付当社プレスリリースの公表によって本公開買付けのスキームや条件等の詳細を明らかとした後、他の潜在的な買収者にも対抗提案を行うことが可能な環境を構築した上で、間接的なマーケット・チェックを実施したと評価できるが、本公開買付けに競合する提案若しくは修正・取下げを求める提案はなされなかった。
ウ 小括
以上のとおり、原答申時における公正性担保措置の実施に加えて、2025年7月30日付当社プレスリリースの公表後から2025年11月13日までの間に間接的マーケット・チェックを実施したと評価できることを考慮すると、競合する買収提案の検討・交渉の進め方を含めて、本取引に係る手続の公正性は確保されていると考えられるとの原答申の意見に変更はない。
(c) 本取引の条件の妥当性が確保されているか(積極的なマーケット・チェックの要否及びその範囲・方法を含む。)
ア 本公開買付価格の妥当性
(ア)2025年7月30日付当社プレスリリースの公表後の直近の決算である当社の第2四半期の決算内容を踏まえても、2025年7月30日付当社プレスリリースの公表時において株式価値算定の前提となった当社の事業計画や事業環境等に重要な点において変更を与える事情は特に認められない。
また、当社取締役会が改めて本公開買付けに関する意見表明を行うにあたり、株式価値算定書(UBS証券)(原答申書の定義による。以下同じ。)作成の前提として用いられた事業計画について、当社の株式価値を検討するにあたって実質的に重要な内容の変更は行われていない。また、2025年7月30日付当社プレスリリースから約3ヶ月半の間における当社グループの事業環境にも大きな変化はなく、その他当社の株式価値に重大な影響を与える事情も特に認められない。
このため、2025年11月13日時点においても、当初の事業計画を用いて株式価値算定を行うことが適当であり、株式価値算定書(UBS証券)は有効であると考え、現時点で改めてUBS証券から株式価値算定書を取得する必要はないとの当社の判断に特段不合理な点は存在しない。
また、上記と同様の理由から、本特別委員会として改めて答申の意見を述べるにあたり、野村證券(原答申書の定義による。以下同じ。)から改めて株式価値算定報告書を取得する必要は認められないと判断した。
(イ)ところで、原答申において言及したとおり、本公開買付価格は、株式価値算定書(UBS証券)による当社株式の価値算定結果によれば、市場株価分析に照らして本憶測報道(原答申書の定義による。以下同じ。)がなされた2024年10月30日の前営業日である同年10月29日の当社株式の終値並びに直近1ヶ月(2024年9月30日から2024年10月29日まで)、直近3ヶ月(2024年7月30日から2024年10月29日まで)、及び直近6ヶ月(2024年4月30日から2024年10月29日まで)の終値の単純平均値(4,839円、5,030円、4,738円及び4,477円)に対しては、いずれも一定のプレミアム(17.79%、13.32%、20.30%及び27.31%)が付与されており、DCF法に基づく算定結果において評価レンジの範囲内(5,154円~7,253円)にある。
かかる当社株式の価値算定結果については、本特別委員会が野村證券から独自に取得した株式価値算定報告書による当社株式の価値算定結果においても同様の評価を得ている。
これらの株式価値算定に関する意見については、上記のとおり、現時点においても特段変更すべき理由が認められないことから、本公開買付価格は、2025年7月30日付当社プレスリリースの公表前の当社株式の市場株価を下回っていた点を踏まえても妥当性を有していることには変化がない。
(ウ)以上の次第で、本公開買付価格は、2025年7月30日付当社プレスリリースの公表前の当社株式の市場株価を下回っていた点を踏まえても、妥当性を有しているものと認められるとの原答申の意見に変更はない。
イ 競争法及び投資規制法令に基づく必要な手続及び対応
本公開買付けについては、国内外における競争法(2025年7月30日時点において、EQT(原答申書の定義による。以下同じ。)は、日本、米国、中国及びサウジアラビアにおいて手続及び対応が必要と考えていたが、2025年11月13日時点においてもその判断に変更はないとのことである。)及び国内外の投資規制法令(2025年7月30日時点において、EQTは、イギリスにおいて手続及び対応が必要と考えていたが、2025年11月13日時点においてもその判断に変更はないとのことである。)に基づく必要な許認可等に一定の期間を要することが見込まれていた。このため、当社と公開買付者との間で締結した本公開買付契約書では、本クリアランス手続が完了することその他一定の条件が充足された場合に、公開買付者は、本公開買付けを速やかに開始する予定としていた。
その後、当社は、2025年10月23日、公開買付者から、①本クリアランス手続のうち、日本、米国、中国及びサウジアラビアにおける競争法に係る本クリアランス手続並びにイギリスの投資規制法に係る本クリアランス手続が完了した旨、②本公開買付契約書で定められた前提条件が充足されること(又は公開買付者により放棄されること)を前提に、本公開買付けを2025年11月14日より開始することを予定している旨の連絡を受領した。
このため、本取引を実行するにあたって、本クリアランス手続の完了に係る前提条件は充足しており、本取引を実行することについて支障は見当たらない。
ウ その余の条件
以上のほか、創業家の保有株式数に誤りがあったことに伴い、買付予定数や不応募株式数に変動があること、及び本公開買付けに先立ち内山高一氏が現在保有する株式の一部(2,653株)を当社が無償取得すること以外には、2025年7月30日付当社プレスリリースで公表した主要な買付条件に変更はない。なお、買付予定数や不応募株式数の変動は軽微であるため、特段不合理な点は認められない。また、当社による内山高一氏の保有株式の一部の無償取得については、内山高一氏が当社の会長職から解任されたことにより無償取得される株式とのことであり、本公開買付けに先立って無償取得を実行することについても特段不合理な点は認められない。
エ 小括
したがって、本取引の条件は、合理的な範囲においてマーケット・チェックを実施した上で得られたものであり、妥当性が確保されているものと考えられるとの原答申の意見に変更はない。
(d) 本取引の実施(本公開買付けに関する意見表明を含む。)を決定することが当社の一般株主にとって不利益なものではないか
以上のとおり、本取引の目的は合理性を有すると考えられ、また、本取引の取引条件は妥当であり、本取引に係る手続の公正性は確保されていると考えられるから、本取引の実施を決定することは当社の一般株主にとって不利益なものではないと考えられるとの原答申の意見に変更はない。また、当社の一般株主が本公開買付けに応募するかどうかについて判断できるよう、当社の意見表明において本特別委員会の意見を記載して一般株主に対する情報提供を行うことが望ましいとの原答申の意見についても変更はない。
(e) 当社取締役会が本公開買付けに賛同意見を表明し、当社株主に対して本公開買付けへの応募を推奨することの是非
ア 原答申における意見
本特別委員会は、2025年7月30日付当社プレスリリースの公表以前の時点では、本公開買付価格が当社の市場株価を下回る状況にあったため、本公開買付価格が当社の市場株価を下回る状況下では、Oasis(原答申書の定義による。以下同じ。)、Farallon(原答申書の定義による。以下同じ。)及び創業家と一般株主が置かれている利害状況が相違することを踏まえて、本取引においてMoM条件を設定することが最も望ましいと考えた。もっとも、本特別委員会が公開買付者に対して本取引の実行の前提としてMoM条件を必須のものとして要求した場合、本取引が実行されずに当社の一般株主は本公開買付けに応募する機会が失われることが見込まれた。のみならず、本取引が実行されなかった場合、本憶測報道後の本取引の実行に対する期待が一定程度織り込まれた状態にある2025年7月30日付当社プレスリリース公表前の当社株式の市場株価は、本公開買付価格よりも下落する可能性を否定できなかった。そこで、本特別委員会としては、本取引が当社の企業価値向上に資するものであると考えられる以上、本取引の実行について株主の意思を確認することなく、本特別委員会の判断のみで本取引を実行させないことも望ましくないと考えた。
以上の検討から、本特別委員会は、原答申において、本公開買付価格を前提とする場合、本取引についてMoM条件を設定することが最も望ましいと考えていたものの、①Oasis、Farallon及び創業家と一般株主が置かれている利害状況が相違すること、②本取引が実行されなければ本憶測報道後の本取引の実行に対する期待が一定程度織り込まれた状態にある当社株式の2025年7月30日付当社プレスリリース公表前の市場株価は、本公開買付価格よりも下落する可能性を否定できない点について、当社の意見表明において本特別委員会の意見を記載することによって一般株主に対する情報提供を行い、一般株主が本公開買付けに応募するかどうかについては株主の判断に委ねることが相当である旨の意見を述べた。
イ 2025年7月30日付当社プレスリリースの公表後の事情等
当社は、2025年7月30日付当社プレスリリースの公表後、間接的マーケット・チェックを実施したと評価できる状況にあり、現時点までに本公開買付けに競合する提案若しくは修正・取下げを求める提案を受けていない。当社が、間接的マーケット・チェックを実施したと評価できる状況にありながら、本公開買付けに競合する提案若しくは修正・取下げを求める提案を受けていないことは、当社が、本特別委員会の監督の下、合理的な範囲において積極的なマーケット・チェックを実施したこととあわせて、本公開買付けに至る手続の公正性や条件の妥当性をさらに補完して基礎づけるものといえる。
ウ 2025年7月30日付当社プレスリリースの公表後の事情等を踏まえた評価
(ア)2025年7月30日付当社プレスリリースの公表後から現時点までの間の当社の市場株価は、本公開買付価格を下回る状況にある。かかる市場株価の推移については、当社が2025年7月30日付当社プレスリリースの公表後に行った複数の当社の株主とのエンゲージメントを通じて、本取引について異議や懸念を示されたことがなかったことも踏まえれば、本公開買付けについて市場が好意的に受け止めたとの評価も一応可能である。
一方で、Oasis、Farallon及び創業家と一般株主が置かれている利害状況が相違していた中でMoM条件が設定されなかったことを踏まえると、市場株価からのディスカウントが解消された点を過度に重視して評価することは適当でない。
なぜなら、市場株価は様々な諸条件が反映された結果として形成されるものであり、市場株価からのディスカウントが解消された理由について一義的な判断をすることは困難であるからである。
これらの事情を考慮すると、かかる市場株価の推移のみをもって、当社として本公開買付けに応募することを推奨する状況が整ったものと判断することもまた適切であるとは言い難い。
(イ)また、2025年7月30日付当社プレスリリースの公表後から現時点までの間に、上記の間接的マーケット・チェックを実施したこと、本クリアランス手続の完了に係る前提条件が充足し、本取引を実行することについての支障は存在しなくなったこと以外に、本公開買付価格を含む本公開買付けの諸条件その他当社の事業環境等に重要な点において変更は存在しない。
(ウ)加えて、当社取締役会として、2025年7月30日付当社プレスリリースにおける中立意見を応募推奨意見に変更する旨を表明することは、本公開買付契約書上の前提条件とはされておらず、本公開買付けの実行・成立に必須のものではない。
(エ)以上の点を踏まえれば、2025年7月30日付当社プレスリリースの公表後、現在に至るまでの間に、原答申の意見の前提となる事情等について実質的な意味で変化があったと断定すべき点が認められず、本特別委員会として原答申の意見を変更しなければならない特段の事情は認められない。よって、本公開買付けについては、上記アの①及び②の2点について、当社の意見表明において本特別委員会の意見を記載することによって一般株主に対する情報提供を行い、一般株主が本公開買付けに応募するかどうかについては株主の判断に委ねることが相当であるという、原答申の意見について、現時点において変更すべき特段の事情は認められない。
エ まとめ
よって、本特別委員会としては、現時点においては市場株価からのディスカウントが解消されているものの、市場株価からのディスカウントが解消された理由について多面的な見方があり得ることを考慮し、原答申と同様に、当社取締役会は本公開買付けについて中立の立場をとった上で、本公開買付けに応募するか否かは当社の株主及び新株予約権者の判断に委ねることが相当であるものと思料する。
② 非公開化プロセスの実施及び複数の候補者からの提案を受ける機会の確保と検討並びに本特別委員会による真摯な交渉
上記「1.株式併合を行う理由」に記載のとおり、当社は、2024年11月18日開催の本特別委員会の承認を得て、2024年12月中旬以降、EQTに加えて当社にとって望ましい投資家を選定することを目的として、EQT以外に本候補者4社を招聘した入札手続として非公開化プロセスを実施しました。なお、本候補者の選定にあたっては、初期的に複数の投資ファンド及び事業会社を対象とした上で、日本の製造業への投資実績や当社事業のM&Aへの関心の程度、グローバルに事業展開している企業への投資実績等の一定の選定基準に基づき絞り込みを行った結果、4社を選定いたしました。
非公開化プロセスにおいて、当社は、2025年2月上旬、本候補者に対し、本候補者の属性を考慮して、UBS証券を通じて、マネジメント・インタビューの機会を与えるとともに、Move On 5の説明資料を含め、当社の企業価値及び株式価値を算定・検証するために必要な情報を提供しました。その結果、2025年3月7日、投資ファンド及び事業会社それぞれ1社ずつから、当社株式の非公開化を提案する法的拘束力を持たない意向表明書の提出を受けました。このうち投資ファンド1社からは、具体的な価格の提示が受けられませんでした。なお、意向表明書の提出を行わなかった残りの2社は、2024年10月30日付の本憶測報道後の当社の株価水準、及び、中国の不動産不況下での新設事業の減少等による2025年3月期の業績予想の下方修正等を理由に、非公開化プロセスから辞退しました。かかる状況を踏まえ、当社は、価格提示のあった事業会社1社(本最終候補者)をEQT以外の最終候補者として、本最終候補者に対して次のプロセスとしてデュー・ディリジェンスの機会を与えることが望ましいと判断し、2025年3月10日開催の本特別委員会で審議し、その方針について承認を得ました。これを踏まえ、当社は、本最終候補者及びEQTに対し、UBS証券を通じて、2025年5月中旬まで、競争法に係るいわゆるガン・ジャンピング規制の制約の範囲内で両者の公平性・公正性に留意しつつ、当社に対するビジネス、事業計画、会計、税務、法務、人事・総務、環境、IT・システム等に関するデュー・ディリジェンスや当社の執行取締役とのマネジメント・インタビュー等の機会を提供した上で、2025年5月20日を期限として法的拘束力のある提案書を当社に提出するよう要請しました。
また、当社は、中国の不動産不況下での新設事業の減少等によってその損益に大きな影響を受けたことから、2025年2月6日に2025年3月期の業績予想を下方修正したことに加え、2025年4月8日開催の取締役会において足元における最新の業績や将来の見通しを踏まえてMove On 5への影響と改善策について報告と協議がなされ、当該改善策を本最終候補者及びEQTに対して提供しました。なお、当該改善策については、当社から特別委員に対して随時説明を行っており、2025年4月14日に開催された本特別委員会において、当該改善策の策定に至る過程に特段不合理な点は認められないとの確認を得ています。
かかるプロセスの結果、2025年5月20日、当社は、EQTから、当社取締役会及び本特別委員会宛に本取引に係る法的拘束力のない5月20日付提案書の提出を受けました。一方で、本最終候補者からは、EQTが当社に対して5月20日付提案書を提出した2025年5月20日までに、本取引に係る提案書が提出されることはありませんでした。2025年5月16日、当社は、UBS証券を通じて、本最終候補者より、当社のMove On 5を前提にした場合に、その実行可能性に対する十分な確信を持つことができず、当社株式に関して競争的な価格提示を行うことが困難であることを理由に非公開化プロセスから辞退する旨の連絡を受けました。
EQTが提出した5月20日付提案書に対し、当社は、当社の本源的価値に照らして企業価値ひいては株主共同の利益を確保し又は向上させるか、また提案の実現可能性等の観点から当該提案書の提案内容の精査を行い、2025年5月21日開催の本特別委員会において協議をしました。5月20日付提案書はEQTに対して本取引に関する独占交渉権を付与することを条件とするものでしたが、当社は、EQTが提出した5月20日付提案書は、買付資金の調達に関するコミットメントを伴っておらず、法的拘束力がないものとされていたことから、EQTに対して、法的拘束力のある提案書を当社に再度提出することを要請することとし、本特別委員会よりその方針についての承認を得ました。そこで、当社は、2025年5月22日、EQTに対して、2025年5月30日を期限として、金融機関等から本取引に関する買付資金の調達に関する法的拘束力のあるコミットメントを得ていることの証拠を添えて、公開買付価格の再提示を含めた法的拘束力のある提案書を当社に提出することを要請しました。
その後、当社は、2025年5月30日に、EQTより、当社株式1株当たりの公開買付価格を5,400円とする5月30日付提案書並びに本取引に関する買付資金の調達に関する金融機関及びファンドからのコミットメントレターを受領しました。
EQTの5月30日付提案書を受け、当社は、2025年5月31日、当社の本源的価値に照らして企業価値ひいては株主共同の利益を確保し又は向上させるかという観点から提案内容を総合的に精査し、本特別委員会より承認を得て、EQTに対して、当社株式1株当たりの公開買付価格を5,400円とする提案の再検討を要請しました。
これに対して、当社は、2025年6月6日、EQTより、当社株式1株当たりの公開買付価格を5,500円とする6月6日付提案書を受領しました。
EQTの6月6日付提案書を受け、当社は、2025年6月10日、さらに当社の本源的価値に照らして企業価値ひいては株主共同の利益を確保し又は向上させるかという観点から提案内容を総合的に精査しました。6月6日付提案書における公開買付価格は、提出日の前営業日である2025年6月5日の当社株式の終値よりもディスカウントされたものでしたが、当社の本源的価値を考慮するにあたっては、本憶測報道による影響を受けていないか、又はその影響が限定的と考えられる期間の市場株価に対するプレミアムを考慮することが相当であると考えました。そして、6月6日付提案書における公開買付価格は、当社の少数株主の利益に十分に配慮した価格であるとは評価できないものの、本憶測報道による影響を受けていないか、又はその影響が限定的と考えられる期間の市場株価に対する一定のプレミアムが付されていたこと、本最終候補者が非公開化プロセスから辞退しており、この時点で非公開化取引の相手方はEQTしか残っていなかったこと、6月6日付提案書には2025年6月10日までに公開買付者(EQT)に対する独占交渉権を付与しなければ提案は失効するとの記載があったことから、当社は、2025年6月10日、本特別委員会より承認を得て、今後も価格の引上げのための交渉を続けることを前提として、公開買付者(EQT)に対して、本取引に関する独占交渉権を付与することといたしました。そこで、当社は、2025年6月10日、公開買付者(EQT)に対して、期限を2025年6月26日までとして、本取引に関する独占交渉権を付与する旨の通知を送ると同時に、更なる価格の引上げを要請しました。
追加提案者からの2025年6月20日付の提案書を受け、当社は、2025年6月21日、EQTに対し、6月6日付提案書における公開買付価格を上回る提案書を受領した旨を伝えました。その後当社は、独占交渉期間の末日である2025年6月26日、EQTより、Final Offerと題する、当社株式1株当たりの公開買付価格を5,600円とする6月26日付最終提案書を受領しました。
EQTの6月26日付最終提案書を受け、当社は、2025年6月30日、さらに当社の本源的価値に照らして企業価値ひいては株主共同の利益を確保し又は向上させるかという観点から提案内容を総合的に精査しました。6月26日付最終提案書における公開買付価格も、提出日の前営業日である2025年6月25日の当社株式の終値よりもディスカウントされたものであり、また、本憶測報道による影響を受けていないか、又はその影響が限定的と考えられる期間の市場株価を踏まえても、依然として当社の本源的価値に照らして十分な価格と判断できないものであり、当社の少数株主の利益に十分に配慮した価格であると評価できないこと、本憶測報道の有無とその影響の多寡にかかわらず、本公開買付けの成立の蓋然性の観点から、本公開買付けの公表日に近接した時点又は期間を基準とした株価についても相応に重視して判断をする必要があることから、2025年6月30日、当社は、本特別委員会より承認を得て、EQTに対し、更なる価格の引上げを検討するよう要請いたしました。なお、6月26日付最終提案書には、2025年6月26日中に、公開買付者(EQT)に対する独占交渉権を2025年7月11日まで延長しなければ提案は失効するとの記載がありましたが、追加提案者に対して更なる意向表明書の提出の意向を確認する必要があったことから、独占交渉権の延長は認めませんでした。
もっとも、当社は、2025年7月3日、EQTより、これ以上の価格の引上げはできないとの回答を受け、さらに、EQTは、Oasisと応募契約の締結に向けて価格交渉をしていたところ、Oasisに対しても、価格交渉の期限を2025年7月9日と設定した上で、5,600円から価格の引上げを行うことはできないため、この価格で合意に至らない場合は提案を撤回するとの通知をしたとの連絡を受けました。その後、当社は、EQTとOasisとの価格交渉の期限である2025年7月9日、EQTから、口頭で、Oasisとの価格交渉の結果、最終的に提案価格を引き上げ、Oasisより当社株式1株当たり5,700円であれば応募契約に応じる意向がある旨が確認できたとの連絡を受けました。その上で、当社は、EQTより、2025年7月10日、メールにて、同様に、Oasisより5,700円であれば応募契約に応じる意向がある旨が確認できた旨の連絡を受けるとともに、公開買付者(EQT)に対して2025年7月31日までの独占交渉権を付与するよう要請を受けました。
EQTからの連絡を受け、本特別委員会は、2025年7月11日、EQTに対して、(i)Oasisが1株当たり5,700円の公開買付価格に同意していること及びOasisが公開買付者(EQT)に対して独占交渉権を付与していることを前提として、EQTに対して2025年7月31日までの独占交渉権を付与することに同意すること、(ii)もっとも、5,700円との公開買付価格は、依然として当社の市場株価を下回っており、これに従う場合には当社の少数株主は市場株価を下回る価格でスクイーズアウトを強制される状況にあり、また、当社が追加提案者から競合する提案を受けており、本特別委員会の職責上、企業価値の向上に繋がる提案については真摯に検討する必要があり、公開買付者(EQT)に独占交渉権を付与するとしても、当社がかかる検討を行うための環境を維持する必要があること、(iii)創業家が当社及び当社の役員に対して複数の訴訟を提起してきたこれまでの経緯に照らすと、本取引後に創業家が当社の株主として残存し、創業家が推薦する取締役を当社の取締役会の構成員とすることは適切ではないと考えることに鑑みて、本特別委員会が公開買付者(EQT)からの公開買付けに対して賛同意見を表明するにあたっては、公開買付契約書において、①MoM条件の設定、②取引保護条項の緩和、③創業家を残存させないことの3点を条件とすべきと考えている旨を記載した書簡を送りました。
これに対して、本特別委員会は、2025年7月16日、EQTから、①本取引については事前の積極的なマーケット・チェックなど一般株主の保護の観点での十分な公正性担保措置が実施されている一方、MoM条件を付すことは本公開買付けの成立を不安定なものとし、かえって応募を希望する一般株主の利益に資さない可能性があることから、MoM条件を受諾することは困難である、②同様に事前の積極的なマーケット・チェックが行われていることからすれば、取引保護条項は合理的な内容である、③本公開買付けを確実に成立させる上で創業家と合意することは不可欠であり、創業家を株主として残存させることは本公開買付価格の提案の前提であったほか、創業家出身の人物が当社の取締役として経営に直接関与することはないことが合意できておりMove On 5への影響は見込まれないとの回答を受けました。
さらに、当社は、2025年7月17日、公開買付者(EQT)より、7月17日付 Final Binding Offerを受領しました。これによると、5,700円が公開買付価格の最終提案であること、Oasis及びFarallonがそれぞれ保有する全ての株式等を本公開買付けに応募することに応諾していること、本応募・不応募株主らとも合意しており、創業家(本応募・不応募株主ら並びに内山氏の親族である内山邦子氏及び内山友里氏)が保有する当社株式のうち、一部(合計1,279,338株、所有割合1.64%)は本公開買付けに応募する一方、残部(合計6,532,359株、所有割合8.37%)については本応募契約に応募せず、本スクイーズアウト手続の実行後、合併又は株式交換により、公開買付者に保有させることと引き換えに、本応募・不応募株主らが公開買付者又はその親会社の株式の一部の交付を受けて、約15%の持株比率となるとともに、創業家の代理人一名を当社の取締役として指名することができる(但し、創業家からは当社の取締役及び取締役会のオブザーバーに指名されない)旨がその内容になっていること、Oasis及びFarallonのみならず、本応募・不応募株主らとの間で上記合意を行うことは、本取引を確実に実施するために不可欠であること等が記載されていました。
7月17日付 Final Binding Offerを受け、当社は、2025年7月17日、公開買付者(EQT)に対し、上記の創業家と当社との過去の経緯に照らして創業家に当社の取締役の指名権を認めることを条件とすることは応諾できない旨を伝えたところ、2025年7月23日、公開買付者(EQT)から、創業家と交渉の上、株主としては残存するが、創業家には当社の取締役の指名権を付与していないとの連絡を受けました。
また、本特別委員会は、2025年7月23日、公開買付者(EQT)に対して、改めて、①少なくとも、当社株式の保有数量に鑑みて市場価格で売却することが事実上困難であるOasis及びFarallon並びに本取引後も当社株主として残存する創業家を除いた当社の株主様の過半数が公開買付けに賛同することをMoM条件として設定すること、②本公開買付契約における取引保護条項を緩和すること、③創業家が本取引後に株主として残らないことが望ましく、本取引後の当社の経営に対する創業家の影響力を抑制する必要があることを要望しました。
これに対し、本特別委員会は、2025年7月24日、公開買付者(EQT)から、①本取引の成否に及ぼす影響力を背景として強い交渉力を有する大株主であるOasis及びFarallonとの複数回に亘る交渉を経て合意された価格であることは、むしろ本公開買付価格を含む取引条件の公正さを強く裏付ける要素であり、MoM条件において、応募株主であるOasis及びFarallonは一般株主として取り扱うことが合理的であること(なお、本特別委員会から一般株主の意思確認を行う意義に関して受けた意見も踏まえ、買付予定数の下限について、国内パッシブ・インデックス運用ファンドが保有すると推定される株式数の控除は取りやめることにしたこと)、②公開買付者(EQT)との取引安定性が阻害され得るような条件は看過することはできないことに加え、事前の十二分なマーケット・チェックを含む公正なプロセスを経ているという本件の経緯に照らせば、取引保護条項は当社の株主の皆様に対しても十分に説明可能な内容であると考えていること、③創業家との再交渉により、上記のとおり、創業家による取締役の指名権は付与しておらず、創業家による本取引後の当社の経営・事業運営における影響は著しく減少したと考えていることとの回答を受けました。
かかる回答を受け、本特別委員会は、2025年7月24日、公開買付者(EQT)からこれ以上の譲歩を引き出すことは難しく、本特別委員会の要求を本取引の条件とする場合には本取引の実行が困難になると判断し、仮に本取引が実行されなければ本憶測報道後の本取引の実行に対する期待が一定程度織り込まれた状態にある当社株式の現在の市場株価は、本公開買付価格よりも下落する可能性を否定することができず、上記「①当社における独立した特別委員会の設置及び特別委員会からの答申書の取得」の「(iii)判断内容」の「A 2025年7月29日付答申書」に記載のとおり、この点について一般株主の皆様に対する情報提供を行い、一般株主の皆様が本公開買付けに応募するかどうかについては株主の皆様の判断に委ねることが相当であると判断しました。
以上のとおり、当社は、本特別委員会の承認のもと、市場における潜在的な買主となる投資家の有無を調査・検討する、いわゆる積極的なマーケット・チェックとして非公開化プロセスを実施し、複数の候補者から当社の企業価値向上に向けた提案を受ける機会を確保し、EQTに対しても交渉力を保持するために直ちに独占交渉権を付与することなく交渉を進めることにより、候補者間の競争環境の醸成・維持に努め、さらに公開買付者(EQT)に対して独占交渉権を付与した後は、本特別委員会が自ら書簡を送り、交渉を行うなど、独立当事者として真摯な交渉に努めてまいりました。
③ 当社における独立した第三者算定機関からの株式価値算定書の取得
(i) 算定機関の名称並びに当社及び公開買付者との関係
当社は、本公開買付けに関する意見表明を行うにあたり、公開買付者から提示された本公開買付価格に対する意思決定の過程における公正性を担保するために、公開買付者ら、本候補者及び当社から独立した当社のファイナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関であるUBS証券に対して、当社株式の株式価値の算定及び付随する財務分析を依頼し、2025年7月29日付で、下記「(ii)算定の概要」に記載の前提条件その他一定の条件の下で、株式価値算定書(UBS証券)を取得いたしました。なお、UBS証券は、当社及び公開買付者らの関連当事者には該当せず、本取引に関して記載すべき重要な利害関係を有しておりません。また、当社は、本「(3) 本株式併合の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置」に記載のとおり、本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置が講じられており、本取引に係る公正性が十分に担保されていると判断したことから、UBS証券から本公開買付価格の公正性に関する意見(フェアネス・オピニオン)は取得しておりません。
当社は、本公開買付けの開始に際してあらためて本公開買付けに関する意見表明を行うにあたり、株式価値算定書(UBS証券)作成の前提として用いられた本事業計画について、当社の株式価値を検討するにあたって実質的に重要な内容の変更は行われていないこと、2025年7月30日付当社プレスリリースから約3ヶ月半しか経過しておらずその間におけるマクロ経済環境の見通しや当社グループの事業環境にも大きな変化はないこと、その他当社の株式価値に重大な影響を与えるような事情又は2025年7月30日付当社プレスリリース後の変化も認識していないことから、2025年11月13日時点においても、本事業計画を用いて株式価値算定を行うことが適当であり、株式価値算定書(UBS証券)は有効であると考え、2025年11月13日時点であらためてUBS証券から株式価値算定書を取得する必要はないと判断しておりました。
なお、本取引に係るUBS証券の報酬は、本取引の成立等を条件に支払われる成功報酬のみとなっております。当社は、同種の取引における一般的な実務慣行及び本取引が不成立となった場合に当社が負担することとなる報酬の条件等も勘案の上、本取引の成立等を条件に支払われる成功報酬であることをもって独立性が否定されるわけではないと判断の上、上記の報酬体系によりUBS証券を当社のファイナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関として選任いたしました。
(ii) 算定の概要
UBS証券は、複数の株式価値算定手法の中から当社の株式価値の算定にあたり採用すべき算定手法を検討の上、当社が継続企業であるとの前提の下、当社の株式価値について多面的に評価することが適切であるとの考えに基づき、当社が東京証券取引所プライム市場に上場しており、市場株価が存在することから市場株価平均法を、また将来の事業活動の状況を算定に反映するためDCF法を採用して、下記(注)に記載の前提条件その他一定の条件の下に当社の株式価値分析を行っております。
UBS証券によれば、上記各手法に基づき算定した当社株式1株当たり株式価値の範囲はそれぞれ以下のとおりとのことです。UBS証券による株式価値算定書(UBS証券)作成及びその基礎となる評価分析に関する前提条件、留意事項については、下記(注)をご参照ください。
市場株価平均法(基準日1):4,477円~5,030円
市場株価平均法(基準日2):5,843円~6,169円
DCF法:5,154円~7,253円
市場株価平均法では、①本憶測報道による株価への影響を排除するため、かかる報道の影響を受けていないと考えられる2024年10月29日を基準日(以下「基準日1」といいます。)として、東京証券取引所における当社株式の基準日1の終値4,839円、過去1ヶ月の終値の単純平均値5,030円、同過去3ヶ月の終値の単純平均値4,738円、同過去6ヶ月の終値の単純平均値4,477円を基に、当社株式の1株当たりの価値の範囲を4,477円から5,030円まで、②2025年7月28日を算定株価基準日(以下「基準日2」といいます。)として、東京証券取引所における当社株式の基準日2の終値6,169円、過去1ヶ月の終値の単純平均値6,000円、同過去3ヶ月の終値の単純平均値5,892円、同過去6ヶ月の終値の単純平均値5,843円を基に、当社株式の1株当たりの価値の範囲を5,843円から6,169円までとそれぞれ算定しております。
DCF法では、当社が作成した本事業計画に基づく収益予測や投資計画、一般に公開された情報等の諸要素を前提として、本事業計画におけるフリー・キャッシュ・フローを一定の割引率で現在価値に割り引くことにより当社の企業価値を評価し、さらに当社が保有する現金同等物等の価値を加算する等財務上の一定の調整を行って、当社株式の株式価値を分析し、当社株式の1株当たりの価値の範囲を5,154円から7,253円までと算定しております。
上記DCF法の基礎とした本事業計画には、大幅な増減益及びフリー・キャッシュ・フローの大幅な増減を見込んでいる事業年度が含まれております。具体的には、2026年3月期においては中国事業の赤字幅縮小、米州事業の都市部の新設需要低迷の反動による新設・リニューアルに係るセグメントの伸長に起因する大幅な増益を見込んでおります。2027年3月期においては、国内の近畿主要拠点ビル(通称ビッグフィット及び大阪フィット)の老朽化対応としての建替・新築費用が発生することによる設備投資が増加するため、大幅なフリー・キャッシュ・フローの減少を見込んでおります。2028年3月期においては、利益率の改善、近畿主要拠点ビル建替の工事費用の大幅な減少及び海外拠点における更新投資費用の減少により、大幅なフリー・キャッシュ・フローの増加を見込んでおります。2029年3月期においては、海外子会社においてプライシング強化や、メンテナンス生産性向上による改善に起因する大幅な増益を見込んでおり、また前年まで発生していた近畿主要拠点ビルの建替費用分が剥落することにより、大幅なフリー・キャッシュ・フローの増加を見込んでおります。加えて、本事業計画は、2024年5月に公表したMove On 5における当社目標値に対して、中国の不動産不況下での新設事業の減少等によってその損益に大きな影響を受けたことを含め足元における最新の業績や将来の見通しを踏まえての修正が行われた事業計画であり、計画最終年度の2029年3月期の売上高はMove On 5に対して売上高で420億円の減少、営業利益で増減なしの修正計画となっております。本事業計画の詳細については、当社が2025年7月30日付で公表した「中期経営計画の修正に関するお知らせ」をご参照ください。
また、本取引の実行により実現することが期待されるシナジー効果については、算定時点において見積もることが困難であるため、本事業計画には加味されておりません。
(注)株式価値算定書(UBS証券)は、当社取締役会が本公開買付価格を財務的見地から検討することのみを目的として提供されたものです。株式価値算定書(UBS証券)は、本取引に関連して当社のいかなる種類の有価証券の保有者、債権者その他の利害関係者が受領する対価について、何ら意見又は見解を表明するものではありません。株式価値算定書(UBS証券)は、本取引の取引形態、ストラクチャー等を含め本取引の条件その他の側面について、何ら意見又は見解を表明するものではなく、また、当社にとり採用可能であるか若しくは実行する可能性のある他の戦略又は取引と比較した場合における本取引の相対的な利点又は本取引の推進若しくは実施に関する業務上の意思決定について、何ら意見又は見解を表明するものではありません。また、本取引又はそれに関連する事項について、当社の株主に対して本取引に応募すること又はしないこと、当社の株主の議決権行使又は行動について何ら意見を述べ又は推奨するものでもありません。また、本取引の当事者の役員、取締役又は従業員に対するいかなる報酬の金額、性質その他の側面に関する、本取引の公開買付価格との比較における公正性(財務的か否かを問いません。)について、何らの意見も見解も表明するものではありません。株式価値算定書(UBS証券)は、本取引が公表又は開始された後を含むいずれかの時点において当社株式が取引されるべき価格に関して何ら意見を述べるものでもありません。
株式価値算定書(UBS証券)の作成にあたりUBS証券は、株式価値算定書(UBS証券)作成のためにUBS証券が吟味した公開の又は当社若しくは当社の他のアドバイザーから提供された前提事項又は情報等の正確性及び完全性を前提とし、またそれらに依拠しています。当該前提事項又は情報等について、UBS証券又はその役職員、代理人、代表者、アドバイザーその他のいずれも、別途その内容を検証していません。
UBS証券又はその役職員、代理人、代表者若しくはアドバイザーのいずれも、株式価値算定書(UBS証券)に含まれる情報の正確性、完全性、信頼性及び充分性について、また、株式価値算定書(UBS証券)の中で前提としている内容の妥当性について、明示されていると否とにかかわらず、何ら表明、保証又は約束するものではありません。
株式価値算定書(UBS証券)は当社の利益のためにのみ提供され、当社の株主又はその他いかなる者も、株式価値算定書(UBS証券)に依拠してはならず、また株式価値算定書(UBS証券)によって利益、権利又は救済を得られるものではありません。
株式価値算定書(UBS証券)を受領することにより、当社は、法令上許容される限り、かつそれが詐欺による場合及び委託契約書に定める場合を除き、株式価値算定書(UBS証券)又は株式価値算定書(UBS証券)に関連して書面若しくは口頭により提供される情報、株式価値算定書(UBS証券)に含まれる情報の誤り又は株式価値算定書(UBS証券)からの情報の脱漏から生じ得るあらゆる責任から、UBS証券並びにその役職員、代理人、代表者及びアドバイザーを明示的に免責することを確認し、承諾しています。
株式価値算定書(UBS証券)には、当社からUBS証券に提供された将来予想に関する記述、見通し、見積もり、予測、目標、及び意見(以下「将来予測」と総称します。)が含まれる可能性があり、UBS証券は将来予測の妥当性及び達成可能性(またそれらの前提及び根拠)について、当社の意見に依拠しています。UBS証券は、かかる将来予測が、算定時点で入手可能な最善の当社による評価及び判断を示すものであること、並びに、かかる将来予測が当社が熟考した数値又は時期において実現することを前提としています。株式価値算定書(UBS証券)中の全ての前提事項は当社と検討し、合意されています。かかる将来予測は、大きな前提と主観的判断を含んでおり、それらが正しいものとは限らず、また、いかなる将来予測も将来の業績の信頼性の高い指標であるとの保証はなく、また、それらが達成可能又は実現するとは限りません。株式価値算定書(UBS証券)に含まれる将来予測は、その達成又は妥当性について何ら表明保証はなされておらず、また依拠されるべきものでもありません。
株式価値算定書(UBS証券)は、株式価値算定書(UBS証券)の日付現在における経済、規制、市況その他の状況、及び同日までにUBS証券が入手した情報に基づいて作成されたものであり、その後の状況の変化により、株式価値算定書(UBS証券)に含まれる情報に影響が生じる可能性があります。株式価値算定書(UBS証券)の内容は株式価値算定書(UBS証券)の日付現在のものであり(株式価値算定書(UBS証券)中で別途過去時点を示す場合を除きます。)、株式価値算定書(UBS証券)の提供に際し、当社に対し、①追加情報の提供、②株式価値算定書(UBS証券)中の将来予測を含む情報の更新、改訂若しくは再確認、又は③内容の不正確が判明した場合の訂正につき、いかなる者も義務を負わず、また表明又は約束をするものではありません。
株式価値算定書(UBS証券)に記載されたUBS証券による分析は、UBS証券が株式価値算定書(UBS証券)に関連して当社に提示する主要な財務分析の概要であり、株式価値算定書(UBS証券)に関連してUBS証券が行った分析及び参照した情報を全て網羅するものではありません。株式価値算定書(UBS証券)の作成及びその基礎となる分析は、各財務分析手法の適切性及び関連性並びに各手法の特定の状況への適用に関する様々な判断を伴う複雑な分析過程であり、したがって、その一部の分析結果又は要約の記載は必ずしもその分析の内容全てを正確に表すものではありません。UBS証券による分析結果は全体として考慮される必要があり、その分析結果を全体として考慮することなく、その一部又は要約のみを参考にした場合、UBS証券の分析の基礎となる過程について必ずしも正確な理解を得られない可能性があります。UBS証券は、その意見を表明するにあたり、各分析及び要因を総体的かつ全体的に考慮しており、特定の分析又は要因に特別な比重を置いておらず、また、個別に検討した各分析又は各要因のいずれがUBS証券の分析の根拠となったか、また、どの程度根拠となったかについて、UBS証券は意見を述べておりません。UBS証券による分析に際して比較対象として検討されたいずれの会社も、当社の事業部門又は子会社と同一ではなく、UBS証券による分析の目的において、当社と類似すると考えられる事業に従事する公開会社であるという理由により選択されたものです。また、UBS証券による分析は、当社との比較対象として検討された会社の財務及び事業上の特性の相違、並びにこれらの会社に影響を及ぼす可能性のあるその他の要因に関する、複雑な検討及び判断を必然的に伴っています。
株式価値算定書(UBS証券)の作成においてUBS証券は、①株式価値算定書(UBS証券)中で参照される当社又はその他の会社の物的資産・負債について何ら独立した評価又は鑑定を行っておらず、かかる評価又は鑑定を提供されておらず、②本取引の商業的利点に関する検証を行っておらず、③本取引について法務、税務、会計又はその他の分析を行っておらず、適宜これらの分野に精通した専門家アドバイザーの判断のみに依拠しており、④本取引のために規制上の又は第三者の承認、同意及び免除を得るにあたり、当社、株式価値算定書(UBS証券)中で言及される他の会社又は本取引に悪影響を与えるような遅延、制限、制約又は条件がないことを前提としています。
UBS証券は、本取引に関連して当社のファイナンシャル・アドバイザーを務め、かかるサービスに対し、本取引の成立を条件に支払われる成功報酬を受領します。また、当社は、UBS証券の関与に関してUBS証券が負担する費用及びUBS証券の業務から発生する一定の責任についてUBS証券に補償することを合意しています。
④ 当社における独立した法律事務所からの助言
当社は、本公開買付けを含む本取引に係る当社取締役会の意思決定の過程における公正性、客観性及び適正性を担保すべく、当社及び公開買付者らから独立した法務アドバイザーとして、大江橋法律事務所を選任し、同事務所から、本取引に関する諸手続を含む当社取締役会の意思決定の方法及び過程その他の留意点について、必要な法的助言を受けております。なお、大江橋法律事務所は、公開買付者ら及び当社の関連当事者には該当せず、本公開買付けに関して重要な利害関係を有しておりません。また、大江橋法律事務所の報酬は、本取引の成否にかかわらず、稼働時間に時間単価を乗じて算出するものとされており、本取引の成立を条件とする成功報酬は含まれておりません。本特別委員会は、当社が選任した法務アドバイザーにつき、独立性及び専門性に問題がないことを確認しております。
⑤ 本特別委員会における独立した第三者算定機関からの株式価値算定書の取得
(i) 算定機関の名称並びに当社及び公開買付者との関係
本特別委員会は、本諮問事項について検討するにあたり、本公開買付価格を含む本取引に係る取引条件の公正性を担保するために、公開買付者ら及び本候補者並びに当社から独立したファイナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関である野村證券に対して、当社株式の株式価値の算定を依頼し、2025年7月28日付で株式価値算定書(野村證券)を取得いたしました。なお、本特別委員会は、本「(3)本株式併合の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置」に記載のとおり、当社及び公開買付者らにおいて本公開買付価格の公正性及び本公開買付けを含む本取引の公正性を担保するための措置並びに利益相反を回避するための措置を実施していることを踏まえ、本公開買付価格を含む本取引の公正性が担保されていると考えた結果、野村證券から本公開買付価格の公正性に関する意見(フェアネス・オピニオン)は取得しておりません。
本特別委員会は、本公開買付けの開始に際してあらためて本公開買付けに関する答申を行うにあたり、株式価値算定書(野村證券)作成の前提として用いられた本事業計画について、当社の株式価値を検討するにあたって実質的に重要な内容の変更は行われていないこと、2025年7月30日付当社プレスリリースから約3ヶ月半しか経過しておらずその間におけるマクロ経済環境の見通しや当社グループの事業環境にも大きな変化はないこと、その他当社の株式価値に重大な影響を与えるような事情又は2025年7月30日付当社プレスリリース後の変化も認識していないことから、2025年11月13日時点においても、本事業計画を用いて株式価値算定を行うことが適当であり、株式価値算定書(野村證券)は有効であると考え、2025年11月13日時点であらためて野村證券から株式価値算定書を取得する必要はないと判断しております。
なお、野村證券は、当社及び公開買付者らの関連当事者には該当せず、本取引に関して記載すべき重要な利害関係を有しておりません。また、本取引に係る野村證券の報酬には、本取引の成立等を条件に支払われる成功報酬は含まれておりません。
(ii) 算定の概要
野村證券は、複数の算定方法の中から当社株式の価値算定にあたり採用すべき算定方法を検討の上、当社が継続企業であるとの前提の下、当社株式価値について多面的に評価することが適切であるとの考えに基づき、当社が東京証券取引所プライム市場に上場していることから株式の市場株価の動向を勘案した市場株価平均法を、また、将来の事業活動の状況を算定に反映するためDCF法を算定手法として採用し、当社の株式価値の算定を行いました。本特別委員会は、野村證券から2025年7月28日付で株式価値算定書(野村證券)を取得しております。なお、本特別委員会は、野村證券から本公開買付価格の公正性に関する意見書(フェアネス・オピニオン)を取得しておりません。
株式価値算定書(野村證券)において、上記各算定方法に基づいて算定された当社株式の1株当たりの株式価値の範囲はそれぞれ以下のとおりです。
市場株価平均法(基準日1):4,477円~5,030円
市場株価平均法(基準日2):5,843円~6,169円
DCF法:5,370円~9,125円
市場株価平均法では、①本憶測報道による株価への影響を排除するため、かかる報道の影響を受けていないと考えられる2024年10月29日を基準日1として、東京証券取引所プライム市場における当社株式の基準日1の終値4,839円、基準日1までの直近5営業日の終値の単純平均値4,870円、過去1ヶ月の終値の単純平均値5,030円、同過去3ヶ月の終値の単純平均値4,738円、同過去6ヶ月の終値の単純平均値4,477円を基に、当社株式の1株当たりの価値の範囲を4,477円から5,030円まで、②2025年7月28日を基準日2として、東京証券取引所における当社株式の基準日2の終値6,169円、基準日2までの直近5営業日の終値の単純平均値6,036円、過去1ヶ月の終値の単純平均値6,000円、同過去3ヶ月の終値の単純平均値5,892円、同過去6ヶ月の終値の単純平均値5,843円を基に、当社株式の1株当たりの価値の範囲を5,843円から6,169円までとそれぞれ算定しております。
DCF法では、当社が作成した本事業計画に基づく収益予測や投資計画、一般に公開された情報等の諸要素を前提として、当社が2026年3月期以降に創出すると見込まれるフリー・キャッシュ・フローを一定の割引率で現在価値に割り引いて当社の企業価値や株式価値を算定し、当社株式の1株当たりの株式価値の範囲を5,370円から9,125円までと算定しております。なお、DCF法による分析において前提とした本事業計画には、対前年度比較において大幅な増減益及びフリー・キャッシュ・フローの大幅な増減を見込んでいる事業年度が含まれております。具体的には、2026年3月期においては、中国事業の赤字幅縮小、米州事業の都市部の新設需要低迷の反動による新設・リニューアルに係るセグメントの伸長による大幅な増益を見込んでおり、またそれに伴って大幅なフリー・キャッシュ・フローの増加を見込んでおります。2027年3月期においては、国内の近畿主要拠点ビル(通称ビッグフィット及び大阪フィット)の老朽化対応としての建替・新築費用が発生することによって設備投資が増加するため、大幅なフリー・キャッシュ・フローの減少を見込んでおります。2028年3月期においては、利益率の改善、近畿主要拠点ビル建替の工事費用の大幅な減少及び海外拠点における更新投資費用の減少により、大幅なフリー・キャッシュ・フローの増加を見込んでおります。2029年3月期においては、海外子会社におけるプライシング強化やメンテナンス生産性の向上による売上高の増加及び営業利益率の改善により大幅な増益を見込んでおり、また前年まで発生していた近畿主要拠点ビルの建替費用分が剥落することにより、大幅なフリー・キャッシュ・フローの増加を見込んでおります。加えて、本事業計画は、2024年5月に公表した「Move On 5」における当社目標値に対して、中国の不動産不況に伴う新設事業の減少等による影響を踏まえ、足元における最新の業績や将来の見通しを踏まえて事業計画の修正を加えているものであり、計画最終年度の2029年3月期の売上高は「Move On 5」における同年度の売上高に対して420億円の減少、営業利益で増減なしの修正計画となっております。なお、本事業計画の詳細については、当社が2025年7月30日付で公表した「中期経営計画の修正に関するお知らせ」をご参照ください。
なお、野村證券がDCF法による算定に用いた当社作成の本事業計画においては、本取引の実行により実現することが期待されるシナジー効果については、算定時点において具体的に見積もることが困難であるため、加味しておりません。
(注)野村證券は、当社株式の価値算定に際して、公開情報及び野村證券に提供された一切の情報が正確かつ完全であることを前提としており、独自にそれらの正確性及び完全性についての検証は行っておりません。当社及びその関係会社の資産又は負債(金融派生商品、簿外資産及び負債、その他の偶発債務を含みます。)について、個別の資産及び負債の分析及び評価を含め、独自に評価、鑑定又は査定を行っておらず、第三者機関への鑑定又は査定の依頼も行っておりません。本事業計画については、当社の執行取締役により算定時点で得られる最善かつ誠実な予測及び判断に基づき合理的に検討又は作成されたことを前提としております。野村證券の算定は、2025年7月28日までに野村證券が入手した情報及び経済条件を反映したものです。なお、野村證券の算定は、当社の特別委員会が当社の株式価値を検討するための参考に資することを唯一の目的としております。
⑥ 本特別委員会における独立した法律事務所からの助言
本特別委員会は、当社及び公開買付者らから独立し法務アドバイザーとして、第一法律事務所を選任し、本取引において手続の公正性、客観性及び合理性を確認するために講じるべき措置、本取引の諸手続並びに本取引に係る当社の意思決定方法及びその過程等に関する助言を含む法的助言を受けております。なお、第一法律事務所は、公開買付者ら及び当社の関連当事者には該当せず、本公開買付けに関する意見表明に関して重要な利害関係を有しておりません。第一法律事務所の報酬は、本取引の成否にかかわらず、稼働時間に時間単価を乗じて算出するものとされており、本取引の成立を条件とする成功報酬は含まれておりません。
⑦ 当社における利害関係を有しない取締役の過半数の承認及び監査役全員の異議がない旨の意見
当社は、リーガル・アドバイザーである大江橋法律事務所から受けた本公開買付けを含む本取引に関する意思決定にあたっての留意点についての法的助言、UBS証券から受けた財務的見地からの助言及び株式価値算定書(UBS証券)の内容、並びに本特別委員会を通じて野村證券から提出を受けた株式価値算定書(野村證券)の内容を踏まえつつ、2025年7月29日付答申書及び2025年11月13日付答申書の内容を最大限に尊重しながら、本公開買付けを含む本取引の諸条件について慎重に検討いたしました。その結果、当社取締役会は、本取引が当社企業価値の向上に資するものであると判断するとともに、本公開買付価格は当社の本源的価値が相応に反映されていると合理的に評価可能な妥当な価格であり、その他本公開買付けの条件は公正であると判断し、2025年11月13日開催の当社取締役会において、本特別委員会から提出された2025年11月13日付答申書の内容を最大限に尊重し、次のとおり決議いたしました。まず、審議及び決議に参加した当社の取締役の過半数の承認(賛成6名、反対2名、欠席1名)により、本公開買付けへ賛同する旨の意見を表明することを決議いたしました。次に、審議及び決議に参加した当社の取締役の過半数の承認(賛成5名、反対1名、棄権2名、欠席1名)により、当社の株主及び本新株予約権者の皆様に対して、本公開買付けに応募するか否かは当社の株主及び本新株予約権者の皆様の判断に委ねる旨の決議をいたしました。なお、上記取締役会には、当社の監査役4名全員が出席し、出席した監査役はいずれも上記決議を行うことについて異議がない旨の意見を述べております。
なお、上記決議に賛成しなかった海野薫取締役及び嶋田亜子取締役の意見は次のとおりです。すなわち、「上記「①当社における独立した特別委員会の設置及び特別委員会からの答申書の取得」の「(iii)判断内容」の「A 2025年7月29日付答申書」の「b.答申理由」の「(a) 本取引の目的の合理性(本取引が当社の企業価値向上に資するかを含む。)に関する事項」のカに記載のとおり、これまでの当社の歴史的背景を鑑みるに、本取引後に創業家(創業家が指名する外部関係者を含む。)が当社取締役ではなく、当社の株主としてのみ残存する場合であっても、当社の今後のガバナンスに与える影響が少なからずあるものと考えざるを得ない。特に、本特別委員会からEQTに対する質問への回答から、EQTとしても、創業家が当社の経営に影響を及ぼすことがあり得ることを認識しているものと理解し得る。また、創業家が当社の経営に直接関わらないとしても、創業家の影響が一定程度及ぶと考え得るため、第三者からみた場合、当社が創業家による影響下で経営を行うという点で先祖返りとも評価できる印象を与えかねず、当社のレピュテーションを棄損し、今後の事業遂行に影響する可能性がある。創業家の代理人から、本件のプロセス中に、本特別委員会に対して、創業家は当社経営陣及びMove On 5を含むEQTの経営方針に賛同する旨の文書が突然送付されたが、かかる文書の内容は、創業家が当社及び当社役員に対して複数の訴訟を提起してきたことや、これまでの定時株主総会において当社の経営体制に批判的な言動や投票行動をとってきたことと矛盾する。本取引について、少なくとも当社の現経営陣や当社の現経営陣の策定するMove On 5に賛同していない株主がMove On 5達成の障害となっている現状を踏まえると、そのような株主を排除することが本取引の根幹の一つと考えられる。このような観点から、他の大株主だけではなく、創業家についてもこれらの株主と同様に本取引の後はスクイーズアウトされるべきであると考える。そのため、少なくとも創業家を残存させる本取引は、当社の企業価値向上に資するとは考えられず、かかる点で本取引の実行には賛同できない。もっとも、本取引が当社の企業価値向上に資するという多数意見を前提とする限り、本取引において公正性担保措置が適切に講じられているとの判断には賛同する。また、創業家が本応募・不応募契約を締結することが本取引の条件とされていることについては妥当性を有しないと考えるが、その余の本取引の条件については妥当性が確保されていることについて特段不合理な点は認められないとの判断には賛同する。但し、本取引の実行には賛同できないとの意見を述べる以上、当社の株主及び本新株予約権者の皆様に対して本公開買付けに応募するか否かの判断について意見を述べることは適切ではないと考え、当該議案については棄権をする。」
また、当社の株主及び本新株予約権者の皆様に対して、本公開買付けに応募するか否かは当社の株主及び本新株予約権者の皆様の判断に委ねる旨の決議に反対したトーステン・ゲスナー取締役の意見は次のとおりです。すなわち、「2025年7月29日の取締役会では、本公開買付けを含む本取引により当社株式を非公開化することが当社の企業価値の向上に資するものと判断し、本公開買付けに対しては賛同しつつ、本公開買付価格については、公正性担保措置が適切に講じられている中で合意されたとはいえ、その前営業日である2025年7月28日の東京証券取引所プライム市場における当社株式の終値等に対してディスカウントとなる金額となっていたことから、株主の皆様に本公開買付けに応募することを推奨することの是非については中立の意見を述べることに賛同した。しかしながら、2025年7月30日付当社プレスリリースの公表後から2025年11月13日までの間の当社の市場株価は本公開買付価格を下回る状況にあり、株主の皆様に応募を推奨することに対して障害となっていた事情は解消している。また、この間、本公開買付けに競合する提案若しくは修正・取下げを求める提案もなされていない。このように、本公開買付価格は、現在の状況で獲得し得る最善の価格であるため、本公開買付けに賛同するとともに、株主の皆様に対して応募を推奨することが相当であり、中立の意見を維持することには賛同できない。」
⑧ 他の買付者からの買付機会を確保するための措置
上記「②非公開化プロセスの実施及び複数の候補者からの提案を受ける機会の確保と検討並びに本特別委員会による真摯な交渉」に記載のとおり、当社は、EQTに加えて当社にとって望ましい株主となる投資家を選定することを目的として非公開化プロセスを実施し、幅広く非公開化取引の提案を受ける機会を確保することで、入札プロセスを通じた積極的なマーケット・チェックを実施しており、かつ、競争環境が維持された中で、企業価値の向上及び株主価値の最大化等の観点から公開買付者を選定しております。また、当社は、2024年10月30日付の本憶測報道を受けて、2024年10月31日付で「一部報道について」と題して、当社が法的拘束力のない初期的な提案を受け、本特別委員会を設置したことを開示しており、仮に非公開化プロセスに参加していなくても、当社の非公開化取引に関心のある投資家であれば、当社に対して関心を表明する機会と時間は十分に与えられていました。したがって、公開買付者以外の者による当社株式に対する買付け等の機会は既に十分に確保されたものと考えております。
また、公開買付者は、本公開買付けに係る買付等の期間を21営業日としているとのことですが、本公開買付けはいわゆる事前公表型公開買付けであり、本公開買付価格を含む一連の取引条件が公表された後、本公開買付けの開始まで比較的長期間が確保されていることも踏まえると、当社の株主の皆様及び本新株予約権者の皆様に対して本公開買付けに対する応募につき適切な判断機会を確保するとともに、当社株券等について公開買付者以外の者にも対抗的な買付け等を行う機会を確保し、これをもって本公開買付価格の公正性を担保することを企図しているとのことです。
さらに、当社は、追加提案者より、2025年6月20日付で、本公開買付価格を上回る価格で当社の株式の過半数を取得する旨の法的拘束力のない提案を受けたこと踏まえ、本公開買付契約において、本取引の公表後でも、一定の条件及び負担はあるものの、真摯な提案に対しては真摯な検討を行い、本公開買付けへの賛同を撤回し、対抗買付けに対する賛同表明を行うことは妨げられないことになっており、本取引の実行後も、追加提案者による提案の検討機会を放棄するものではなく、間接的なマーケット・チェックを実施することにより、本公開買付価格の妥当性を検証し得る状況にあったものと考えております。
⑨ 強圧性が生じないための配慮
公開買付者は、(i)本公開買付けの決済の完了後速やかに、本株式併合を行うこと及び本株式併合の効力発生を条件として単元株式数の定めを廃止する旨の定款の一部変更を行うことを付議議案に含む本臨時株主総会の開催を当社に要請をすることを予定しており、当社の株主の皆様に対して、株式買取請求権又は価格決定申立権が確保されない手法は採用しないこと、並びに(ii)本株式併合をする際に、当社の株主の皆様に対価として交付される金銭は本公開買付価格に当該各株主(公開買付者、本不応募株主及び当社を除くとのことです。)の所有する当社株式の数を乗じた価格と同一となるように算定されることを明らかにすることにより、当社の株主の皆様が本公開買付けに応募するか否かについて適切に判断を行う機会を確保し、これをもって強圧性が生じないように配慮していたとのことです。
4.本株式併合の効力発生日
2026年3月25日
当社が2025年11月13日付で公表した「Bospolder 1株式会社による当社株券等に対する公開買付けの開始に関する意見表明のお知らせ」(以下「本意見表明プレスリリース」といいます。)に記載のとおり、Bospolder 1株式会社(以下「公開買付者」といいます。)は、株式会社東京証券取引所(以下「東京証券取引所」といいます。)プライム市場に上場している当社株式を非公開化するための一連の取引(以下「本取引」といいます。)の一環として、当社株式及び本新株予約権(注1)(以下「当社株式」及び「本新株予約権」を総称して「当社株券等」といいます。)に対する公開買付け(以下「本公開買付け」といいます。)を実施することを決定いたしました。
そして、当社が2025年12月16日付で公表した「Bospolder 1株式会社による当社株券等に対する公開買付けの結果並びに親会社及び主要株主である筆頭株主の異動に関するお知らせ」(以下「本公開買付結果プレスリリース」といいます。)に記載のとおり、公開買付者は、2025年11月14日から2025年12月15日まで本公開買付けを行い、その結果、2025年12月22日(本公開買付けの決済の開始日)をもって、当社株式61,919,990株(所有割合(注2)79.31%)を所有するに至りました。
(注1)下記①乃至③の新株予約権を総称して、「本新株予約権」といいます。
① 2013年11月8日開催の当社取締役会の決議に基づいて発行された第1回新株予約権(行使期間は2013年11月26日から2043年11月25日まで)
② 2014年8月7日開催の当社取締役会の決議に基づいて発行された第2回新株予約権(行使期間は2014年8月26日から2044年8月25日まで)
③ 2015年8月7日開催の当社取締役会の決議に基づいて発行された第3回新株予約権(行使期間は2015年8月26日から2045年8月25日まで)
(注2)「所有割合」とは、(i)当社が2025年11月13日に提出した第79期半期報告書(以下「本半期報告書」といいます。)に記載された2025年9月30日現在の当社の発行済株式総数(78,900,000株)から、(ii)本半期報告書に記載された同日現在の当社が所有する自己株式数(848,255株)に、当社の株主である内山高一氏(以下「内山氏」といいます。)に譲渡制限付株式報酬として付与された当社の譲渡制限付株式をその割当契約書の規定に従い当社が2025年11月6日付で無償で取得したことにより生じた自己株式数(2,653株)を加算した自己株式数(850,908株)を控除した株式数(78,049,092株)に、(iii)2025年9月30日現在残存する本新株予約権の数の合計である28個の目的となる当社株式の数(28,000株)を加算した数(78,077,092株)に対する当社株式の割合(小数点以下第三位を四捨五入。以下所有割合の計算において同じとします。)をいいます。以下、所有割合の記載について同じです。
公開買付者は、EQT AB(関係会社及びその他の関連事業体を含め、以下「EQT」といいます。)が運用、管理又はアドバイスを提供するBPEA Fund IX Pte. Ltd.によりその子会社を通じて持分の全てを間接的に所有されているBospolder Limitedを親会社とする日本法に基づき設立されたBospolder 2株式会社(以下「公開買付者親会社」といい、公開買付者、公開買付者親会社及びEQTを総称して以下「公開買付者ら」いいます。)の完全子会社であり、当社株券等を取得及び所有し、当社の事業活動を支配及び管理することを主たる目的として2025年5月19日に設立された株式会社であるとのことです。
本意見表明プレスリリースの「3.本公開買付けに関する意見の内容、根拠及び理由」の「(2)意見の根拠及び理由」の「③当社における意思決定の過程及び理由」に記載のとおり、当社の代表取締役社長である原田政佳、代表取締役専務である中島隆茂及び取締役専務である佐藤浩輔(以下その全部又は一部を総称して「執行取締役」といいます。)は、2024年7月頃、EQTから、本取引の実現に向けた協議開始に関する初期的な打診を受け、EQTとの間で、5ヵ年の新中期経営計画「中期経営計画2024-2028“Move On 5”」(以下「Move On 5」といいます。)の内容や達成可能性、それに対するEQTの評価及びその達成可能性を高めるための潜在的な資本取引の形態等に関して協議を開始しました。そして、2024年10月1日、執行取締役は、EQTとの間で、当社の事業の将来や当社株式の非公開化を含む本取引に関する初期的な意見交換を行いました。かかる協議の中で、EQTは、一部株主から当社の取締役会が全会一致で策定したMove On 5の経営目標の達成に対する理解を得ることができないという当社を取り巻く経営環境や、当該株主からの執行取締役への不信任のためにMove On 5の達成可能性が不安定になり得るという経営課題に理解を示し、当社のさらなる成長及び企業価値向上を実現するためには、当社株式の非公開化が有力な選択肢である一方、当社株式の非公開化後も、当社と協働の上、目下当社にて取り組んでいるMove On 5の経営目標の達成を、EQTの国内外における豊富な投資実績及び知見並びにグローバル規模のネットワークを活用したEQTが保有するポートフォリオに対するE&Eの新規据付、メンテナンス及びリニューアルの提供やフィールドメンテナンスを行う投資先の効率的なフィールド・マネジメントの知見の共有を含むアライアンスの推進等、並びにE&E業界における実績と長年の経験を持つインダストリー・アドバイザーの知見・ノウハウ等を通じて全面的にサポートすることを通じて、更なる当社の企業価値の最大化を図りたいと考えているとの考えを示しました。その後、当社は、EQTより、2024年10月15日付で、本公開買付け及びスクイーズアウト手続を通じた当社株式の非公開化、並びに当社株式1株当たり5,500円(前営業日である2024年10月11日の東京証券取引所プライム市場における当社株式の終値5,157円に対して6.65%のプレミアム)を公開買付価格の上限とすることを提案する法的拘束力を持たない意向表明書(以下「初期意向表明書」といいます。)を受領しました。
初期意向表明書を受け、執行取締役は、一部株主から当社のMove On 5の経営目標の達成に対する理解を一向に得られないという当社の置かれた経営環境のほか、経営課題として認識されつつあった中国不動産市況の悪化に伴う中国業績の悪化を踏まえると、当社単独でMove On 5の経営目標の達成を目指すよりも、Move On 5を尊重し、中国事業を含めた国内外における豊富な投資実績及び知見並びにグローバル規模のネットワークに基づく、その保有するポートフォリオに対するE&Eの新規据付、メンテナンス及びリニューアルの提供やフィールドメンテナンスを行う投資先の効率的なフィールド・マネジメントの知見の共有を含むアライアンスを活用してサポートしてもらえるパートナーの下で当社株式を非公開化し、長期的な戦略実行のための経営の安定性を確保し、当社の強みを伸ばせる組織構造を追求することこそが、当社がMove On 5における各施策を着実に遂行し、持続的成長の維持と中長期的な企業価値向上を図ることに資するとの考えを有するに至りました。なお、当社は、非公開化のデメリットとして、上場していることによるステークホルダーの皆様からの信用への影響、とりわけお客様からの信頼関係への影響、採用活動の難化やモチベーション低下による従業員の離反等が想定されるものの、1963年5月に大阪証券取引所市場第二部に株式を上場して以来、当社の知名度や取引先に対する信用力は既に確保できており、また、従業員のモチベーションについては社内コミュニケーションの強化等他の方策を講じることにより維持向上を図ることが可能であることから、上場を維持する必要性や上場を維持することにより享受できるメリットは相対的に低下している状況であると考えています。そこで、執行取締役は、2024年10月18日開催の当社の取締役会において、初期意向表明書の受領を報告するとともに、当社株式の非公開化に向けた執行取締役の上記考えを説明しました。これを受け、当社は、執行取締役に土畑雅志専務執行役員を加えた社内検討体制を組成した上で、本取引はマネジメント・バイアウト(MBO)(注3)取引や支配株主による従属会社の買収には該当しないものの、初期意向表明書は当社株式の非公開化を伴う提案であったことから、経済産業省が2023年8月31日に公表した「企業買収における行動指針」に則り、2024年10月18日開催の当該取締役会において、初期意向表明書を含む当社の企業価値を向上させるためのあらゆる戦略的な選択肢について、当社と一般株主との間の利益相反の問題及び情報の非対称性の問題に対応して、当社の意思決定に慎重を期し、また、当社取締役会の意思決定過程における恣意性及び利益相反のおそれを排除し、その公正性を担保する観点から、EQT及び当社並びに本取引の成否のいずれからも独立した、当社の独立社外取締役3名(社外取締役海野薫氏(米国ニューヨーク州弁護士、DLA Piper 東京パートナーシップ外国法共同事業法律事務所パートナー)、社外取締役クラーク・グラニンジャー氏(WealthPark Capital株式会社常務取締役、Reboot株式会社Co-Founder 代表取締役、COO/CFO)及び社外取締役小原シェキール氏(DIGIFIT Corporation代表取締役Co-CEO))によって構成される特別委員会(以下「本特別委員会」といいます。)を設置することを決議いたしました。なお、この3名を委員として選任した理由は、経済産業省が2019年6月28日に公表した「公正なM&Aの在り方に関する指針」において、独立性を有する社外取締役がいる場合には、原則として、その中から委員を選任することが望ましいとされていることに加えて、効率的に充実した審議を行うためには時差や距離による制約を受けない国内在住の独立社外取締役を選任することが適切であると考えたためです。また、当該取締役会においては、本特別委員会が、昇降機業界に関する専門的な知見を有し、共に国外に居住するトーステン・ゲスナー社外取締役(自営業開業 シニア・アドバイザー、コンサルタント)及びアンソニー・ブラック社外取締役(Husky Injection Molding Systems Ltd. 社長(サービス))から必要に応じて専門的な助言を受けることができることが確認されました。なお、本特別委員会への具体的な諮問事項等については、下記「3.会社法第234条の規定により一に満たない端数の処理をすることが見込まれる場合における当該処理の方法、当該処理により株主に交付されることが見込まれる金銭の額及び当該額の算定根拠」の「(3)本株式併合の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置」の「①当社における独立した特別委員会の設置及び特別委員会からの答申書の取得」をご参照ください。また、当社においては、執行取締役及び土畑雅志専務執行役員での検討を行っており、社内検討チーム等の設置は行っておりません。
そして、当社は、本取引に向けた検討を本格化させるため、その独立性に問題がないことを確認の上、2024年10月中旬、当社のファイナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関として、UBS証券株式会社(以下「UBS証券」といいます。)を、当社の法務アドバイザーとして、弁護士法人大江橋法律事務所(以下「大江橋法律事務所」といいます。)をそれぞれ選任いたしました。また、本特別委員会は、2024年10月28日に開催された特別委員会において、本取引に係る当社のファイナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関としてUBS証券を、法務アドバイザーとして大江橋法律事務所の選任をそれぞれ承認いたしました。また、本特別委員会は、2024年10月28日に独自の法務アドバイザーとして弁護士法人第一法律事務所(以下「第一法律事務所」といいます。)を、また、2025年2月10日に独自のファイナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関として野村證券株式会社(以下「野村證券」といいます。)をそれぞれ選任いたしました。
(注3)「マネジメント・バイアウト(MBO)」とは、公開買付者が対象者の役員との合意に基づき公開買付けを行うものであって対象者の役員と利益を共通にするものである取引をいいます。以下同じです。
上記の検討体制を構築した上で、当社は、大江橋法律事務所及びUBS証券の助言を受けながら、EQTから提出を受けた初期意向表明書に関して、その内容の妥当性及び対応方針について検討を重ねてまいりました。その検討の過程においては、当社は、本特別委員会も交えて定期的に協議を行い、本特別委員会により事前に確認された対応方針や交渉上重要な局面における意見、指示、要請等に基づき、対応を行っています。
具体的には、当社は、EQTより、2024年11月1日付で初期意向表明書の修正版を受領し、その内容の妥当性を検討し、同月8日開催の取締役会において、EQTによる当社に対するデュー・ディリジェンスを受け入れることを決議しました。そして、当社はEQTに対し、同月27日付で秘密保持誓約書を当社に提出させた上で、2024年12月上旬から当社に対するデュー・ディリジェンスを受け入れ、マネジメント・インタビュー等の機会を提供しました。なお、当該修正版の提案書においては、法的拘束力のない初期的意向表明として、当社株式1株当たり5,500円(前営業日である2024年10月31日の東京証券取引所プライム市場における当社株式の終値5,540円に対して-0.72%のディスカウント。2024年10月30日付で一部の報道機関によってなされた、当社がEQTを含む複数の投資ファンドと当社の売却の検討を行っている旨の憶測報道(以下「本憶測報道」といいます。)がなされた日の前営業日である2024年10月29日の東京証券取引所プライム市場における当社株式の終値4,839円に対して13.66%のプレミアム)を公開買付価格とすることが含まれていました。
これと並行して、当社は、当社の更なる企業価値の向上及び当社の株主の利益最大化の観点から、当社株式の取得に関心を示すと考えられる複数の候補先を対象とする入札手続を実施した上で当社の株主となる投資家を決定することが望ましいと判断し、2024年11月18日開催の本特別委員会で審議し、その方針について承認を得ました。これを踏まえ、当社は、2024年12月中旬以降、EQTに加えて当社にとって望ましい投資家を選定することを目的として、当社の公開買付けを通じた非公開化取引への参加につき、EQT以外に国内外において豊富な実績を有する投資ファンド及び事業会社の計4社(以下、総称して「本候補者」といいます。)を招聘した入札手続(以下「非公開化プロセス」といいます。)を実施することを決定し、本候補者から秘密保持誓約書を当社に提出させた上で当該プロセスを開始いたしました。なお、本候補者の選定にあたっては、初期的に複数の投資ファンド及び事業会社を対象とした上で、日本の製造業への投資実績や当社事業のM&Aへの関心の程度、グローバルに事業展開している企業への投資実績等の一定の選定基準に基づき絞り込みを行った結果、4社を選定いたしました。非公開化プロセスにおいて、当社は、2025年2月上旬、本候補者に対し、本候補者の属性を考慮して、UBS証券を通じて、マネジメント・インタビューの機会を与えるとともに、Move On 5の説明資料を含め、当社の企業価値及び株式価値を算定・検証するために必要な情報を提供しました。その結果、2025年3月7日、本候補者のうち投資ファンド及び事業会社それぞれ1社ずつから、当社株式の非公開化を提案する法的拘束力を持たない意向表明書の提出を受けましたが、このうち投資ファンド1社からは具体的な価格の提示が受けられませんでした。なお、意向表明書の提出を行わなかった残りの2社は、2024年10月30日付の本憶測報道後の当社の株価水準、及び、中国の不動産不況下での新設事業の減少等による2025年3月期の業績予想の下方修正等を理由に、非公開化プロセスから辞退しました。かかる状況を踏まえ、当社は、価格提示のあった事業会社1社(以下「本最終候補者」といいます。)をEQT以外の最終候補者として、当該事業会社に対して次のプロセスとしてデュー・ディリジェンスの機会を与えることが望ましいと判断し、2025年3月10日開催の本特別委員会で審議し、その方針について承認を得ました。これを踏まえ、当社は、本最終候補者及びEQTに対し、UBS証券を通じて、2025年5月中旬まで、競争法に係るいわゆるガン・ジャンピング規制の制約の範囲内で両者の公平性・公正性に留意しつつ、当社に対するビジネス、事業計画、会計、税務、法務、人事・総務、環境、IT・システム等に関するデュー・ディリジェンスや当社の執行取締役とのマネジメント・インタビュー等の機会を提供した上で、2025年5月20日を期限として法的拘束力のある提案書を当社に提出するよう要請しました。
また、当社は、中国の不動産不況下での新設事業の減少等によってその損益に大きな影響を受けたことから、2025年2月6日に2025年3月期の業績予想を下方修正したことに加え、2025年4月8日開催の取締役会において足元における最新の業績や将来の見通しを踏まえてMove On 5への影響と改善策について報告と協議がなされ、当該改善策を本最終候補者及びEQTに対して提供しました。Move On 5への影響と改善策の概要としては、中国の不動産市況がMove On 5の策定時の想定を超えて悪化し、特に当社が得意としている住宅分野への影響が大きいという見立てであったことから、台数及び単価の見直しを行った結果、Move On 5の2028年度における計画との対比で売上高はマイナス447億円、営業利益はマイナス42億円の影響があると見込まれましたが、その一方で、メンテナンス事業の収益強化によって個別契約ごとの採算性を検証した結果、Move On 5策定時には想定していなかった改善余地があることが判明したことから、北米、香港、シンガポールにおけるプライシング強化策を講じることにより、Move On 5の2028年度における計画との対比で売上高はプラス27億円、営業利益はプラス42億円の改善を見込むことができ、Move On 5に対して、売上高は420億円の減少、営業利益は増減なしとする計画(以下「本事業計画」といいます。)としました。なお、当該改善策については、当社から本特別委員会の委員に対して随時説明を行っており、2025年4月14日に開催された本特別委員会において、当該改善策の策定に至る過程に特段不合理な点は認められないとの確認を得ています。かかる改善策について、当社は、2025年7月29日開催の取締役会において、Move On 5の最終年度である2028年度(2029年3月期)の連結数値目標を修正することを決議しております。本事業計画の詳細については、当社が2025年7月30日付で公表した「中期経営計画の修正に関するお知らせ」をご参照ください。
かかるプロセスの結果、2025年5月20日、当社は、EQTから、当社取締役会及び本特別委員会宛に本取引に係る法的拘束力のない5月20日付提案書の提出を受けました。なお、EQTの5月20日付提案書は、当社株式の公開買付価格を当社株式1株当たり5,400円とするものでした。5月20日付提案書における公開買付価格は、本憶測報道がなされた2024年10月30日の前営業日である同年10月29日の当社株式の終値並びに直近1ヶ月(2024年9月30日から2024年10月29日まで)、直近3ヶ月(2024年7月30日から2024年10月29日まで)、及び直近6ヶ月(2024年4月30日から2024年10月29日まで)の終値の単純平均値(4,839円、5,030円、4,738円及び4,477円)に対していずれもプレミアム(11.59%、7.36%、13.97%及び20.62%)が付与されていました。また、当社株価が、Oasis(オアシス マネジメント カンパニー リミテッド及び同社の関連ファンド又は関連エンティティを総称していいます。以下同じです。)によるキャンペーン開始の公表による影響を受けていないと考えられる2022年5月18日の当社株式の終値並びに直近1ヶ月(2022年4月19日から2022年5月18日まで)、直近3ヶ月(2022年2月19日から2022年5月18日まで)、及び直近6ヶ月(2021年11月19日から2022年5月18日まで)の終値の単純平均値(2,461円、2,710円、2,858円及び2,703円)に対していずれもプレミアム(119.42%、99.26%、88.94%及び99.78%)が付与されていました。さらに、5月20日付提案書の提出日の前営業日である2025年5月19日の東京証券取引所プライム市場における当社株式の終値並びに直近1ヶ月(2025年4月20日から2025年5月19日まで)、直近3ヶ月(2025年2月20日から2025年5月19日まで)、及び直近6ヶ月(2024年11月20日から2025年5月19日まで)の終値の単純平均値(5,742円、5,655円、5,761円及び5,840円)に対していずれもディスカウント(-5.96%、-4.51%、-6.27%及び-7.53%)となっていました。
一方で、本最終候補者からは、EQTが当社に対して5月20日付提案書を提出した2025年5月20日までに、本取引に係る提案書が提出されることはありませんでした。2025年5月16日、当社は、UBS証券を通じて、本最終候補者より、当社のMove On 5を前提にした場合に、その実行可能性に対する十分な確信を持つことができず、当社株式に関して競争的な価格提示を行うことが困難であることを理由に非公開化プロセスから辞退する旨の連絡を受けました。
EQTが提出した5月20日付提案書に対し、当社は、当社の本源的価値に照らして企業価値ひいては株主共同の利益を確保し又は向上させるか、また提案の実現可能性等の観点から当該提案書の提案内容の精査を行い、2025年5月21日開催の本特別委員会において協議をしました。5月20日付提案書はEQTに対して本取引に関する独占交渉権を付与することを条件とするものでしたが、当社は、EQTが提出した5月20日付提案書は、買付資金の調達に関するコミットメントを伴っておらず、法的拘束力がないものとされていたことから、EQTに対して、法的拘束力のある提案書を当社に再度提出することを要請することとし、本特別委員会よりその方針についての承認を得ました。そこで、当社は、2025年5月22日、EQTに対して、2025年5月30日を期限として、金融機関等から本取引に関する買付資金の調達に関する法的拘束力のあるコミットメントを得ていることの証拠を添えて、公開買付価格の再提示を含めた法的拘束力のある提案書を当社に提出することを要請しました。
その後、当社は、2025年5月30日に、EQTより、当社株式1株当たりの公開買付価格を5,400円とする5月30日付提案書並びに本取引に関する買付資金の調達に関する金融機関及びファンドからのコミットメントレターを受領しました。5月30日付提案書における公開買付価格は、本憶測報道がなされた2024年10月30日の前営業日である同年10月29日の当社株式の終値並びに直近1ヶ月(2024年9月30日から2024年10月29日まで)、直近3ヶ月(2024年7月30日から2024年10月29日まで)、及び直近6ヶ月(2024年4月30日から2024年10月29日まで)の終値の単純平均値(4,839円、5,030円、4,738円及び4,477円)に対していずれもプレミアム(11.59%、7.36%、13.97%及び20.62%)が付与されていました。また、当社株価が、Oasisによるキャンペーン開始の公表による影響を受けていないと考えられる2022年5月18日の当社株式の終値並びに直近1ヶ月(2022年4月19日から2022年5月18日まで)、直近3ヶ月(2022年2月19日から2022年5月18日まで)、及び直近6ヶ月(2021年11月19日から2022年5月18日まで)の終値の単純平均値(2,461円、2,710円、2,858円及び2,703円)に対していずれもプレミアム(119.42%、99.26%、88.94%及び99.78%)が付与されていました。さらに、5月30日付提案書の提出日の前営業日である2025年5月29日の当社株式の終値並びに直近1ヶ月(2025年4月30日から2025年5月29日まで)、直近3ヶ月(2025年3月1日から2025年5月29日まで)、及び直近6ヶ月(2024年11月30日から2025年5月29日まで)の終値の単純平均値(5,751円、5,729円、5,758円及び5,832円)に対していずれもディスカウント(-6.10%、-5.74%、-6.22%及び-7.41%)となっていました。
EQTの5月30日付提案書を受け、当社は、2025年5月31日、当社の本源的価値に照らして企業価値ひいては株主共同の利益を確保し又は向上させるかという観点から提案内容を総合的に精査し、本特別委員会より承認を得て、EQTに対して、当社株式1株当たりの公開買付価格を5,400円とする提案の再検討を要請しました。
これに対して、当社は、2025年6月6日、EQTより、当社株式1株当たりの公開買付価格を5,500円とする6月6日付提案書を受領しました。6月6日付提案書における公開買付価格は、本憶測報道がなされた2024年10月30日の前営業日である同年10月29日の当社株式の終値並びに直近1ヶ月(2024年9月30日から2024年10月29日まで)、直近3ヶ月(2024年7月30日から2024年10月29日まで)、及び直近6ヶ月(2024年4月30日から2024年10月29日まで)の終値の単純平均値(4,839円、5,030円、4,738円及び4,477円)に対していずれもプレミアム(13.66%、9.34%、16.08%及び22.85%)が付与されていました。また、当社株価が、Oasisによるキャンペーン開始の公表による影響を受けていないと考えられる2022年5月18日の当社株式の終値並びに直近1ヶ月(2022年4月19日から2022年5月18日まで)、直近3ヶ月(2022年2月19日から2022年5月18日まで)、及び直近6ヶ月(2021年11月19日から2022年5月18日まで)の終値の単純平均値(2,461円、2,710円、2,858円及び2,703円)に対していずれもプレミアム(123.49%、102.95%、92.44%及び103.48%)が付与されていました。さらに、6月6日付提案書の提出日の前営業日である2025年6月5日の当社株式の終値並びに直近1ヶ月(2025年5月6日から2025年6月5日まで)、直近3ヶ月(2025年3月6日から2025年6月5日まで)、及び直近6ヶ月(2024年12月6日から2025年6月5日まで)の終値の単純平均値(5,649円、5,746円、5,755円及び5,824円)に対していずれもディスカウント(-2.64%、-4.28%、-4.43%及び-5.56%)となっていました。
EQTの6月6日付提案書を受け、当社は、2025年6月10日、さらに当社の本源的価値に照らして企業価値ひいては株主共同の利益を確保し又は向上させるかという観点から提案内容を総合的に精査しました。6月6日付提案書における公開買付価格は、提出日の前営業日である2025年6月5日の当社株式の終値よりもディスカウントされたものでしたが、当社の株価は、本憶測報道がなされた2024年10月30日の前営業日である同年10月29日の終値(4,839円)から、本憶測報道がなされた2024年10月30日の終値(5,286円)を経て、その翌々営業日である2024年11月1日の終値(5,650円)にかけて16.76%の顕著な上昇をしており、本憶測報道から相当期間が経過した現在においても株価が高止まりしていることを踏まえれば、当社の本源的価値を考慮するにあたっては、本憶測報道による影響を受けていないか、又はその影響が限定的と考えられる期間の市場株価に対するプレミアムを考慮することが相当であると考えました。そして、6月6日付提案書における公開買付価格は、当社の少数株主の利益に十分に配慮した価格であるとは評価できないものの、本憶測報道による影響を受けていないか、又はその影響が限定的と考えられる期間の市場株価に対する一定のプレミアムが付されていたこと、本最終候補者が非公開化プロセスから辞退しており、この時点で非公開化取引の相手方はEQTしか残っていなかったこと、6月6日付提案書には2025年6月10日までに公開買付者(EQT)に対する独占交渉権を付与しなければ提案は失効するとの記載があったことから、当社は、2025年6月10日、本特別委員会より承認を得て、今後も価格の引上げのための交渉を続けることを前提として、公開買付者(EQT)に対して、本取引に関する独占交渉権を付与することといたしました。そこで、当社は、2025年6月10日、公開買付者(EQT)に対して、期限を2025年6月26日までとして、本取引に関する独占交渉権を付与する旨の通知を送ると同時に、更なる価格の引上げを要請しました。
その一方で、当社は、2025年6月21日、当社の大株主に対して当社株式取得に関して初期的関心を示していた事業会社1社(以下「追加提案者」といいます。)から、UBS証券宛ての法的拘束力のない2025年6月20日付の提案書の提出を受けました。同提案書には、普通株式1株当たり5,700円という本公開買付けに係る公開買付価格(以下「本公開買付価格」といいます。)を上回る価格で当社の株式の過半数を取得する旨が記載されておりましたが、価格や取引ストラクチャーに関する説明は具体性に乏しく、また、今後のデュー・ディリジェンスや競争法・投資規制法に基づく許認可等の取得等を条件とするほか、買付資金の調達に関する説明もなく、実現可能性を直ちに検証できない内容でした。そこで、当社は、2025年6月26日、本特別委員会より承認を得て、公開買付者(EQT)に付与した独占交渉権に係る期間の経過を待って、2025年6月27日付で、追加提案者に対し、秘密保持誓約書のドラフトを送付するとともに、2025年6月30日にUBS証券において追加提案者との電話会議を行った上で、意向表明書の提出に当たり当社として真摯に検討するために明確かつ具体的に提示してほしい内容を通知いたしました。もっとも、追加提案者からは、具体的な返答あるいは真摯な提案を受けておらず、ようやく2025年7月17日に至って秘密保持誓約書のドラフトに対するマークアップを受領したにとどまり、後述のとおり、当社は、同日時点では、EQTに対して2025年7月31日までの独占交渉権を付与していたため、これ以上の協議はしておりません。
追加提案者からの2025年6月20日付の提案書を受け、当社は、2025年6月21日、EQTに対し、6月6日付提案書における公開買付価格を上回る提案書を受領した旨を伝えました。その後当社は、独占交渉期間の末日である2025年6月26日、EQTより、Final Offerと題する、当社株式1株当たりの公開買付価格を5,600円とする6月26日付最終提案書を受領しました。6月26日付最終提案書における公開買付価格は、本憶測報道がなされた2024年10月30日の前営業日である同年10月29日の当社株式の終値並びに直近1ヶ月(2024年9月30日から2024年10月29日まで)、直近3ヶ月(2024年7月30日から2024年10月29日まで)、及び直近6ヶ月(2024年4月30日から2024年10月29日まで)の終値の単純平均値(4,839円、5,030円、4,738円及び4,477円)に対していずれもプレミアム(15.73%、11.33%、18.19%及び25.08%)が付与されていました。また、当社株価が、Oasisによるキャンペーン開始の公表による影響を受けていないと考えられる2022年5月18日の当社株式の終値並びに直近1ヶ月(2022年4月19日から2022年5月18日まで)、直近3ヶ月(2022年2月19日から2022年5月18日まで)、及び直近6ヶ月(2021年11月19日から2022年5月18日まで)の終値の単純平均値(2,461円、2,710円、2,858円及び2,703円)に対していずれもプレミアム(127.55%、106.64%、95.94%及び107.18%)が付与されていました。さらに、6月26日付最終提案書の提出日の前営業日である2025年6月25日の当社株式の終値並びに直近1ヶ月(2025年5月26日から2025年6月25日まで)、直近3ヶ月(2025年3月26日から2025年6月25日まで)、及び直近6ヶ月(2024年12月26日から2025年6月25日まで)の終値の単純平均値(6,225円、5,890円、5,767円及び5,809円)に対していずれもディスカウント(-10.04%、-4.92%、-2.90%及び-3.60%)となっていました。
EQTの6月26日付最終提案書を受け、当社は、2025年6月30日、さらに当社の本源的価値に照らして企業価値ひいては株主共同の利益を確保し又は向上させるかという観点から提案内容を総合的に精査しました。6月26日付最終提案書における公開買付価格も、提出日の前営業日である2025年6月25日の当社株式の終値よりもディスカウントされたものであり、また、本憶測報道による影響を受けていないか、又はその影響が限定的と考えられる期間の市場株価を踏まえても、依然として当社の本源的価値に照らして十分な価格と判断できないものであり、当社の少数株主の利益に十分に配慮した価格であると評価できないこと、本憶測報道の有無とその影響の多寡にかかわらず、本公開買付けの成立の蓋然性の観点から、本公開買付けの公表日に近接した時点又は期間を基準とした株価についても相応に重視して判断をする必要があることから、2025年6月30日、当社は、本特別委員会より承認を得て、EQTに対し、更なる価格の引上げを検討するよう要請いたしました。なお、6月26日付最終提案書には、2025年6月26日中に、公開買付者(EQT)に対する独占交渉権を2025年7月11日まで延長しなければ提案は失効するとの記載がありましたが、追加提案者に対して更なる意向表明書の提出の意向を確認する必要があったことから、独占交渉権の延長は認めませんでした。
もっとも、当社は、2025年7月3日、EQTより、これ以上の価格の引上げはできないとの回答を受け、さらに、EQTは、Oasisと応募契約の締結に向けて価格交渉をしていたところ、Oasisに対しても、価格交渉の期限を2025年7月9日と設定した上で、5,600円から価格の引上げを行うことはできないため、この価格で合意に至らない場合は提案を撤回するとの通知をしたとの連絡を受けました。その後、当社は、EQTとOasisとの価格交渉の期限である2025年7月9日、EQTから、口頭で、Oasisとの価格交渉の結果、最終的に提案価格を引き上げ、Oasisより当社株式1株当たり5,700円であれば応募契約に応じる意向がある旨が確認できたとの連絡を受けました。EQTが合意したという5,700円という公開買付価格は、本憶測報道がなされた2024年10月30日の前営業日である同年10月29日の当社株式の終値並びに直近1ヶ月(2024年9月30日から2024年10月29日まで)、直近3ヶ月(2024年7月30日から2024年10月29日まで)、及び直近6ヶ月(2024年4月30日から2024年10月29日まで)の終値の単純平均値(4,839円、5,030円、4,738円及び4,477円)に対していずれもプレミアム(17.79%、13.32%、20.30%及び27.32%)が付与されていました。また、当社株価が、Oasisによるキャンペーン開始の公表による影響を受けていないと考えられる2022年5月18日の当社株式の終値並びに直近1ヶ月(2022年4月19日から2022年5月18日まで)、直近3ヶ月(2022年2月19日から2022年5月18日まで)、及び直近6ヶ月(2021年11月19日から2022年5月18日まで)の終値の単純平均値(2,461円、2,710円、2,858円及び2,703円)に対していずれもプレミアム(131.61%、110.33%、99.44%及び110.88%)が付与されていました。さらに、2025年7月9日の前営業日である2025年7月8日の当社株式の終値並びに直近1ヶ月(2025年6月9日から2025年7月8日まで)、直近3ヶ月(2025年4月9日から2025年7月8日まで)、及び直近6ヶ月(2025年1月9日から2025年7月8日まで)の終値の単純平均値(5,947円、6,035円、5,801円及び5,817円)に対していずれもディスカウント(-4.15%、-5.55%、-1.74%及び-2.01%)となっていました。その上で、当社は、EQTより、2025年7月10日、メールにて、同様に、Oasisより5,700円であれば応募契約に応じる意向がある旨が確認できた旨の連絡を受けるとともに、公開買付者(EQT)に対して2025年7月31日までの独占交渉権を付与するよう要請を受けました。
EQTからの連絡を受け、本特別委員会は、2025年7月11日、EQTに対して、(i)Oasisが1株当たり5,700円の公開買付価格に同意していること及びOasisが公開買付者(EQT)に対して独占交渉権を付与していることを前提として、EQTに対して2025年7月31日までの独占交渉権を付与することに同意すること、(ii)もっとも、5,700円との公開買付価格は、依然として当社の市場株価を下回っており、これに従う場合には当社の少数株主は市場株価を下回る価格でスクイーズアウトを強制される状況にあり、また、当社が追加提案者から競合する提案を受けており、本特別委員会の職責上、企業価値の向上に繋がる提案については真摯に検討する必要があり、公開買付者(EQT)に独占交渉権を付与するとしても、当社がかかる検討を行うための環境を維持する必要があること、(iii)創業家が当社及び当社の社外取締役に対して複数の訴訟を提起してきたこれまでの経緯に照らすと、本取引後に創業家が当社の株主として残存し、創業家が推薦する取締役を当社の取締役会の構成員とすることは適切ではないと考えることに鑑みて、本特別委員会が公開買付者(EQT)からの公開買付けに対して賛同意見を表明するにあたっては、公開買付契約書において、①マジョリティ・オブ・マイノリティ条件(以下「MoM条件」といいます。)の設定、②取引保護条項の緩和、③創業家を残存させないことの3点を条件とすべきと考えている旨を記載した書簡を送りました。
これに対して、本特別委員会は、2025年7月16日、EQTから、①本取引については事前の積極的なマーケット・チェックなど一般株主の保護の観点での十分な公正性担保措置が実施されている一方、MoM条件を付すことは本公開買付けの成立を不安定なものとし、かえって応募を希望する一般株主の利益に資さない可能性があることから、MoM条件を受諾することは困難である、②同様に事前の積極的なマーケット・チェックが行われていることからすれば、取引保護条項は合理的な内容である、③本公開買付けを確実に成立させる上で創業家と合意することは不可欠であり、創業家を株主として残存させることは本公開買付価格の提案の前提であったほか、創業家出身の人物が当社の取締役として経営に直接関与することはないことが合意できておりMove On 5への影響は見込まれないとの回答を受けました。さらに、当社は、2025年7月17日、公開買付者(EQT)より、7月17日付 Final Binding Offerを受領しました。これによると、5,700円が公開買付価格の最終提案であること、Oasis及びFarallon(ファラロン・キャピタル・マネジメント・エルエルシーの関連エンティティをいいます。以下同じです。)がそれぞれ保有する全ての株式等を本公開買付けに応募することに応諾していること、本応募・不応募株主ら(当社の株主である株式会社ウチヤマ・インターナショナル(以下「ウチヤマ・インターナショナル」といいます。)、サント株式会社(以下「サント」といい、ウチヤマ・インターナショナルと併せて「本応募・不応募株主」といいます。)、内山氏及び内山氏の親族である内山雄介氏を総称していいます。以下同じです。)とも合意しており、創業家(本応募・不応募株主ら並びに内山氏の親族である内山邦子氏及び内山友里氏)が保有する当社株式のうち、一部(合計1,279,338株、所有割合1.64%)は本公開買付けに応募する一方、残部(合計6,532,359株、所有割合8.37%)については本公開買付けに応募せず、本スクイーズアウト手続(当社の株主を公開買付者及びウチヤマ・インターナショナル又は本応募・不応募株主(但し、本スクイーズアウト手続の効力発生の直前時点においてウチヤマ・インターナショナル又は本応募・不応募株主の保有する当社株式の数を上回る数の当社株式を保有する株主(公開買付者を除きます。)が存在する場合には、公開買付者)のみとするための一連の手続をいいます。以下同じです。)の実行後、合併又は株式交換により、公開買付者に保有させることと引き換えに、本応募・不応募株主らが公開買付者又はその親会社の株式の一部の交付を受けて、約15%の持株比率となるとともに、創業家の代理人一名を当社の取締役として指名することができる(但し、創業家出身の人物は当社の取締役及び取締役会のオブザーバーに指名されない)旨がその内容になっていること、Oasis及びFarallonのみならず、本応募・不応募株主らとの間で上記合意を行うことは、本取引を確実に実施するためには不可欠であること等が記載されていました。
7月17日付 Final Binding Offerを受け、当社は、2025年7月17日、公開買付者(EQT)に対し、上記の創業家と当社との過去の経緯に照らして創業家に当社の取締役の指名権を認めることを条件とすることは応諾できない旨を伝えたところ、2025年7月23日、公開買付者(EQT)から、創業家と交渉の上、株主としては残存するが、創業家には当社の取締役の指名権を付与していないとの連絡を受けました。
また、本特別委員会は、2025年7月23日、公開買付者(EQT)に対して、改めて、①少なくとも、当社株式の保有数量に鑑みて市場価格で売却することが事実上困難であるOasis及びFarallon並びに本取引後も当社株主として残存する創業家を除いた当社の株主様の過半数が公開買付けに賛同することをMoM条件として設定すること、②公開買付者が2025年7月29日付で当社との間で締結した公開買付契約(以下「本公開買付契約」といいます。本公開買付契約の概要については、本意見表明プレスリリースの「4.本公開買付けに係る重要な合意に関する事項」の「①本公開買付契約」をご参照ください。)における取引保護条項を緩和すること、③創業家が本取引後に株主として残らないことが望ましく、本取引後の当社の経営に対する創業家の影響力を抑制する必要があることを要望しました。
これに対し、本特別委員会は、2025年7月24日、公開買付者(EQT)から、①本取引の成否に及ぼす影響力を背景として強い交渉力を有する大株主であるOasis及びFarallonとの複数回に亘る交渉を経て合意された価格であることは、むしろ本公開買付価格を含む取引条件の公正さを強く裏付ける要素であり、MoM条件において、応募株主であるOasis及びFarallonを一般株主として取り扱うことが合理的であること(なお、本特別委員会から一般株主の意思確認を行う意義に関して受けた意見も踏まえ、買付予定数の下限について、国内パッシブ・インデックス運用ファンドが保有すると推定される株式数の控除は取りやめることにしたこと)、②公開買付者(EQT)との取引安定性が阻害され得るような条件は看過することはできないことに加え、事前の十二分なマーケット・チェックを含む公正なプロセスを経ているという本件の経緯に照らせば、取引保護条項は当社の株主の皆様に対しても十分に説明可能な内容であると考えていること、③創業家との再交渉により、上記のとおり、創業家による取締役の指名権は付与しておらず、創業家による本取引後の当社の経営・事業運営における影響は著しく減少したと考えていることとの回答を受けました。
かかる回答を受け、本特別委員会は、2025年7月24日、公開買付者(EQT)からこれ以上の譲歩を引き出すことは難しく、本特別委員会の要求を本取引の条件とする場合には本取引の実行が困難になると判断し、仮に本取引が実行されなければ本憶測報道後の本取引の実行に対する期待が一定程度織り込まれた状態にある当社株式の現在の市場株価は、本公開買付価格よりも下落する可能性を否定することができず、下記「3.会社法第234条の規定により一に満たない端数の処理をすることが見込まれる場合における当該処理の方法、当該処理により株主に交付されることが見込まれる金銭の額及び当該額の算定根拠」の「(3)本株式併合の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置」の「①当社における独立した特別委員会の設置及び特別委員会からの答申書の取得」の「(iii)判断内容」に記載のとおり、この点について一般株主の皆様に対する情報提供を行い、一般株主の皆様が本公開買付けに応募するかどうかについては株主の皆様の判断に委ねることが相当であると判断しました。
このように、当社及び本特別委員会は、本公開買付契約の条件交渉等を通じて本取引の実施に向けた検討を継続的に行い、2025年7月29日に開催された取締役会及び本特別委員会において、本公開買付価格を1株当たり5,700円とし、本新株予約権買付価格(本公開買付けにおける本新株予約権1個当たりの買付け等の価格を総称していいます。以下同じです。)を本公開買付価格と本新株予約権の当社株式1株当たりの行使価額との差額である5,699円に本新株予約権1個の目的となる当社株式の数である1,000株を乗じた5,699,000円として、公開買付者との間で本公開買付契約を締結することを決定し、EQTとの間で本取引を実施することで合意に至りました。
以上の経緯の下で、当社は、2025年7月29日に、リーガル・アドバイザーである大江橋法律事務所から受けた本公開買付けを含む本取引に関する意思決定にあたっての留意点についての法的助言、UBS証券から受けた財務的見地からの助言及び2025年7月29日付で提出を受けた当社株式の価値算定結果に関する株式価値算定書(以下「株式価値算定書(UBS証券)」といいます。)の内容、並びに本特別委員会を通じて野村證券から2025年7月28日付で提出を受けた当社株式の価値算定結果に関する株式価値算定書(以下「株式価値算定書(野村證券)」といいます。)の内容を踏まえつつ、本特別委員会から2025年7月29日付で提出を受けた答申書(以下「2025年7月29日付答申書」といいます。)の内容を最大限に尊重しながら(2025年7月29日付答申書の概要については、下記「3.会社法第234条の規定により一に満たない端数の処理をすることが見込まれる場合における当該処理の方法、当該処理により株主に交付されることが見込まれる金銭の額及び当該額の算定根拠」の「(3) 本株式併合の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置」の「①当社における独立した特別委員会の設置及び特別委員会からの答申書の取得」をご参照ください。なお、2025年7月29日付答申書については、本特別委員会の委員の一名から反対意見が付されていますが、本特別委員会における真摯な議論の結果として、委員の過半数が当社の企業価値向上に資する点を含めて本取引に賛同されていること、当該反対意見についても、本取引が創業家を残存させることになる点で当社の企業価値向上に資するとは考えられないことが理由であると明確にされており、本取引に係る手続の公正性や本取引の条件の妥当性については賛同されていることから、2025年7月29日付答申書の内容を最大限尊重しております。)、本取引について、企業価値の向上を図ることができるか、本取引に関する諸条件は株主の皆様が享受すべき利益が確保される妥当なものか等の観点から慎重に協議及び検討を行いました。
その結果、当社は、本意見表明プレスリリースの「3.本公開買付けに関する意見の内容、根拠及び理由」の「(2)意見の根拠及び理由」の「② 公開買付者が本公開買付けの実施を決定するに至った背景、目的及び意思決定の過程、並びに本公開買付け後の経営方針」及び以下の本取引に関するシナジーに係る記載を踏まえて、EQTをパートナーとして非公開化を遂げることが当社の企業価値を向上させるものであるとの結論に至りました。すなわち、本意見表明プレスリリースの「3.本公開買付けに関する意見の内容、根拠及び理由」の「(2)意見の根拠及び理由」の「② 公開買付者が本公開買付けの実施を決定するに至った背景、目的及び意思決定の過程、並びに本公開買付け後の経営方針」の「(i) 当社を取り巻く経営環境等」に記載のとおり、当社は、2024年3月期までの直近3期連続で過去最高の売上高を達成し、2024年3月期には過去最高益を達成し、かつ、株主との対話を経て、当社の企業価値を最大化し、株主共同の利益を確保・向上させるために2024年5月14日の取締役会決議において全会一致でMove On 5を策定して対話を行ったにもかかわらず、当社の一部株主からMove On 5の経営目標の達成に対する理解を得ることができないという経営環境にあります。そのような環境下において、本取引は、株式の非公開化を通じて、特に当社がMove on 5を通じて中長期で一貫した事業戦略を実行して成長し、会社を変革していくために安定した経営基盤を構築し、株主からの統一的な支援を得ることができる点に加え、EQTが、当社株式の非公開化後も、当社と協働の上、Move On 5の経営目標の達成を全面的にサポートすることを通じて、更なる当社の企業価値の最大化を図ることにコミットしております。そのため、本公開買付けを通じた非公開化によって、当社は、安定した株主構成を確保しつつ、国内及び海外企業を中心に豊富な投資実績及び知見・ネットワークを有している同社のサポートのもと、Move On 5で策定した事業戦略を強力に推進し、Move On 5の実現可能性をより高めることができ、当社の中長期的な企業価値の向上に資すると考えております。具体的には、当社は、グローバル規模のEQTネットワークを活用することにより、EQT傘下の各企業とのアライアンスの推進を図り、下記のようなシナジー効果が期待できると考えております。
・ 各地域でのリーダーシップ経験や特定領域の経験豊富なエキスパートの紹介を通した海外展開の加速
・ 高度な専門性を有するEQTデジタル・チームのサポートによるDX化の促進
・ EQTのアジア拠点を活かしたローカル企業とのネットワークによるインド、東南アジア等の成長セグメントにおける事業拡大
・ EQTの資金力及びM&Aノウハウを活かしたインオーガニックな成長の実現
・ EQT傘下の不動産ファンドが有する建物への当社の保守・リニューアルサービス展開によるアフターマーケット事業の拡大
一方で、当社株式の非公開化のデメリットとして、上場していることによるステークホルダーの皆様からの信用への影響、とりわけお客様からの信頼関係への影響、採用活動の難化やモチベーション低下による従業員の離反等が想定されますが、当社は、1963年5月に大阪証券取引所市場第二部に株式を上場して以来、当社の知名度や取引先に対する信用力は既に確保できており、また、従業員のモチベーションについては他の方策を講じることにより維持向上を図ることが可能であることから、上場を維持する必要性や上場を維持することにより享受できるメリットは相対的に低下している状況にあると考えております。
以上を踏まえ、当社取締役会は、当社株式の非公開化のメリットは、そのデメリットを上回り、本公開買付けを含む本取引により当社株式を非公開化することが、当社の経営環境の解決に資するものであり、当社の企業価値の向上に資するものと判断いたしました。
また、当社は、本公開買付価格を5,700円とし、本新株予約権買付価格を本公開買付価格と本新株予約権の当社株式1株当たりの行使価額との差額に本新株予約権1個の目的となる当社株式の数を乗じた金額とする本公開買付価格は、2025年7月29日開催の取締役会決議の時点では、下記「3.会社法第234条の規定により一に満たない端数の処理をすることが見込まれる場合における当該処理の方法、当該処理により株主に交付されることが見込まれる金銭の額及び当該額の算定根拠」の「(2)端数処理により株主に交付されることが見込まれる金銭の額及び当該額の相当性に関する事項」に記載の点等を踏まえ、当社の本源的価値が相応に反映されていると合理的に評価可能な妥当な価格であり、その他本公開買付けの条件は公正であると考えておりました。
以上より、当社は、2025年7月29日開催の取締役会において、同日時点における当社の意見として、本公開買付けが開始された場合には、本公開買付けに賛同する旨の意見を表明するとともに、当社の株主及び本新株予約権者の皆様に対し、本公開買付けに応募するか否かについては当社の株主及び本新株予約権者の皆様のご判断に委ねる旨の決議をしておりました。
その後、当社は、2025年10月23日、公開買付者から、(i)本クリアランス(国内外における競争法及び国内外における投資規制法に基づく必要な許認可等を総称していいます。以下同じです。)の取得が完了した旨、(ii)本前提条件(本公開買付契約に基づく、本公開買付けを開始するための本クリアランスが完了することその他一定の条件をいいます。以下同じです。)が充足されること(又は公開買付者により放棄されること)を前提に、本公開買付けを2025年11月14日より開始することを予定している旨の連絡を受領しました。これを受け、当社は、本特別委員会に対して、2025年7月29日付答申書の意見に変更がないか検討し、当社取締役会に対し、従前の意見に変更がない場合にはその旨、変更がある場合には変更後の意見を述べるよう諮問いたしました。
本特別委員会は、上記諮問事項について検討を行った結果、当社が2025年7月30日付で公表した「Bospolder 1株式会社による当社株券等に対する公開買付けの開始予定に関する意見表明のお知らせ」(以下「2025年7月30日付当社プレスリリース」といいます。)の公表後、2025年11月13日に至るまでの間に、2025年7月29日付答申書の意見の前提となる事情等について実質的な意味で変化があったと断定すべき点が認められず、本特別委員会として2025年7月29日付答申書の意見を変更しなければならない特段の事情は認められないとして、2025年11月13日、当社取締役会に対して、2025年7月29日付答申書と同様、当社取締役会は本公開買付けについて中立の立場をとった上で、本公開買付けに応募するか否かは当社の株主及び本新株予約権者の皆様の判断に委ねることが相当である旨の答申書(以下「2025年11月13日付答申書」といいいます。その概要及び本特別委員会の具体的な活動内容等については、下記「3.会社法第234条の規定により一に満たない端数の処理をすることが見込まれる場合における当該処理の方法、当該処理により株主に交付されることが見込まれる金銭の額及び当該額の算定根拠」の「(3)本株式併合の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置」の「①当社における独立した特別委員会の設置及び特別委員会からの答申書の取得」をご参照ください。)を提出いたしました。
その上で、当社は、当社の業況や本取引を取り巻く環境を踏まえ、本公開買付けに関する諸条件について改めて慎重に検討を行った結果、2025年11月13日、当社取締役会において、本特別委員会から提出された2025年11月13日付答申書の内容を最大限に尊重し、本公開買付けに対して賛同の意見を表明するとともに、本公開買付けに応募するか否かは当社の株主及び本新株予約権者の皆様の判断に委ねる旨の決議を行いました。
上記取締役会の決議の詳細については、下記「3.会社法第234条の規定により一に満たない端数の処理をすることが見込まれる場合における当該処理の方法、当該処理により株主に交付されることが見込まれる金銭の額及び当該額の算定根拠」の「(3)本株式併合の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置」の「⑦当社における利害関係を有しない取締役の過半数の承認及び利害関係を有しない監査役全員の異議がない旨の意見」をご参照ください。
その後、上記のとおり本公開買付けが成立いたしましたが、公開買付者は本公開買付けにより当社株券等の全て(但し、公開買付者が所有する当社株式、本不応募株主(ウチヤマ・インターナショナル、サント、内山雄介氏、内山邦子氏及び内山友里氏を総称していいます。以下同じです。)が本公開買付けに応募しない当社株式並びに当社が所有する自己株式を除きます。)を取得できなかったことから、当社は、公開買付者の要請を受け、当社の株主を公開買付者及びウチヤマ・インターナショナル(以下「残存株主ら」といいます。)のみとするため、本意見表明プレスリリースにおいてお知らせいたしましたとおり、2026年1月14日開催の取締役会において本臨時株主総会の開催を決議し、本臨時株主総会において株主の皆様のご承認をいただくことを条件として、当社株式を非公開化するために、下記「2.本株式併合の割合」に記載のとおり、当社株式6,531,252株を1株に併合する本株式併合を実施することとし、本株式併合に係る議案を本臨時株主総会に付議することを決議いたしました。
本株式併合により、残存株主ら以外の株主の皆様の所有する当社株式の数は、1株に満たない端数となる予定です。
本取引の詳細につきましては、本意見表明プレスリリース及び本公開買付結果プレスリリースをご参照ください。
2.本株式併合の割合
当社株式について、6,531,252株を1株に併合いたします。
3.会社法第234条の規定により一に満たない端数の処理をすることが見込まれる場合における当該処理の方法、当該処理により株主に交付されることが見込まれる金銭の額及び当該額の算定根拠
(1) 1株に満たない端数の処理をすることが見込まれる場合における当該処理の方法
① 会社法第235条第1項又は同条第2項において準用する同法第234条第2項のいずれの規定による処理を予定しているかの別及びその理由
上記「1.株式併合を行う理由」に記載のとおり、本株式併合により、残存株主ら以外の株主の皆様が所有する当社株式の数は、1株に満たない端数となる予定です。
本株式併合の結果生じる1株未満の端数については、その合計数(会社法(平成17年法律第86号。その後の改正を含みます。以下同じです。)第235条第1項の規定により、その合計数に1株に満たない端数がある場合にあっては、当該端数は切り捨てられます。)に相当する数の株式を、会社法第235条その他の関係法令の規定に従って売却し、その端数に応じて、その売却により得られた代金を株主の皆様に交付いたします。当該売却について、当社は、本株式併合が、当社の株主を残存株主らのみとすることを目的とする本取引の一環として行われるものであること、及び当社株式が2026年3月23日をもって上場廃止となる予定であり、市場価格のない株式となることから、競売によって買受人が現れる可能性は低いと考えられることに鑑み、会社法第235条第2項の準用する同法第234条第2項の規定に基づき、裁判所の許可を得て公開買付者に売却することを予定しております。
この場合の買取価格は、上記裁判所の許可が予定どおり得られた場合には、株主の皆様の所有する当社株式の数に本公開買付価格と同額である5,700円を乗じた金額に相当する金銭を各株主の皆様に交付できるような価格に設定する予定です。但し、裁判所の許可が得られない場合や計算上の端数調整が必要な場合等においては、実際に交付される金額が上記金額と異なる場合もあります。
② 売却に係る株式を買い取る者となると見込まれる者の氏名又は名称
Bospolder 1株式会社
③ 売却に係る株式を買い取る者となると見込まれる者が売却に係る代金の支払のための資金を確保する方法及び当該方法の相当性
公開買付者は、本公開買付けが成立したことにより、本公開買付けの決済開始日までに公開買付者親会社から出資を受けるとともに、株式会社みずほ銀行、株式会社りそな銀行、株式会社三井住友銀行、株式会社あおぞら銀行及びビー・エヌ・ピー・パリバ(ビー・エヌ・ピー・パリバ銀行)から合計207,000,000,000円を上限として借入れを受けており、これらの資金をもって、本公開買付けの決済資金等に充当しているとのことです。当社は、公開買付者が2025年11月14日に提出した公開買付届出書、同書に添付された出資証明書及び融資証明書を確認することによって、公開買付者の資金確保の方法を確認しております。
また、公開買付者によれば、本株式併合の結果生じる1株未満の端数の合計数に相当する当社株式の売却代金の支払についても、この資金から賄うことを予定しており、当該支払に支障を及ぼす可能性のある事象は発生しておらず、また今後発生する可能性も認識していないとのことです。
したがって、当社は、公開買付者による端数相当株式の売却に係る代金の支払のための資金を確保する方法は相当であると判断しております。
④ 売却する時期及び売却により得られた代金を株主に交付する時期の見込み
当社は、本株式併合の効力発生後、2026年4月上旬又は中旬を目途に会社法第235条第2項の準用する同法第234条第2項の規定に基づき、裁判所に対して、本株式併合の結果生じる1株未満の端数の合計数に相当する当社株式を売却し、公開買付者において当該当社株式を買い取ることについて許可を求める申立てを行うことを予定しております。当該許可を得られる時期は裁判所の状況等によって変動し得ますが、当社は、当該裁判所の許可を得て、2026年5月上旬を目途に公開買付者において買い取りを行う方法により当該当社株式を売却し、その後、当該売却によって得られた代金を株主の皆様に交付するために必要な準備を行った上で、2026年7月中旬を目途に、当該売却代金を株主の皆様に交付することを見込んでおります。当社は、本株式併合の効力発生日から売却に係る一連の手続に要する期間を考慮し、上記のとおり、それぞれの時期に、本株式併合の結果生じる1株未満の端数の合計数に相当する当社株式の売却が行われ、また、当該売却代金の株主の皆様への交付が行われるものと判断しております。
(2) 端数処理により株主に交付されることが見込まれる金銭の額及び当該額の相当性に関する事項
本株式併合においては、株主の皆様の所有する当社株式の数に本公開買付価格と同額である5,700円を乗じた金額に相当する金銭を、株主の皆様に交付することを予定しております。
また、当社は、以下の点を踏まえて、本公開買付価格(5,700円)は、当社の本源的価値が相応に反映されていると合理的に評価可能な妥当な価格であると判断いたしました。
(a) 当社は、当社の更なる企業価値の向上及び当社の株主の皆様の利益最大化の観点から、EQTに加えて、当社にとって望ましい投資家を選定することを目的として非公開化プロセスを実施し、複数の本候補者から当社の企業価値向上に向けた提案を受ける機会を確保し、そのうち価格提示のあった事業会社1社(本最終候補者)をEQT以外の最終候補者としてデュー・ディリジェンスの機会を与え、また、当社は、2024年10月30日付の本憶測報道を受けて、2024年10月31日付で「一部報道について」と題して、当社が法的拘束力のない初期的な提案を受け、本特別委員会を設置したことを開示しており、仮に非公開化プロセスに参加していなくても、当社の非公開化取引に関心のある投資家であれば、当社に対して関心を表明する機会と時間は十分に与えられており、事前の積極的なマーケット・チェックがなされたと言えること。その上で、本最終候補者を含む本候補者からは、本憶測報道後の当社の株価水準、及び、中国の不動産不況下での新設事業の減少等による2025年3月期の業績予想の下方修正等を理由に最終的な提案を受けることができず、本公開買付価格は、競争環境が確保された中で、最終的に、具体性及び実現可能性があり、法的拘束力のある提案として提示された唯一の価格であること。一方で、当社は、追加提案者より、2025年6月20日付で、本公開買付価格を上回る価格で当社の株式の過半数を取得する旨の法的拘束力のない提案を受けているが、価格や取引ストラクチャーに関する説明は具体性に乏しく、また、今後のデュー・ディリジェンスや競争法・投資規制法に基づく許認可等の取得等を条件とするほか、買付資金の調達に関する説明もなく、実現可能性を直ちに検証できない内容であることに加え、2025年6月27日付で、追加提案者に対し、秘密保持誓約書のドラフトを送付するとともに、2025年6月30日に意向表明書の提出に当たり当社として真摯に検討するために明確かつ具体的に提示してほしい内容を通知しているにもかかわらず、具体的な返答あるいは真摯な提案を受けておらず、ようやく2025年7月17日に至って秘密保持誓約書のドラフトに対するマークアップを受領したにとどまり、具体的かつ実現可能性のある提案が速やかになされることは期待できなかったこと。一方で、追加提案者による具体的かつ実現可能性のある提案の可能性や時期が分からない状況において、そのような提案がなされるまで本取引の公表ができないとすれば、当社の大株主であるOasis及びFarallonが本公開買付価格への応諾を撤回し、又はEQTが本取引の検討を撤回する可能性が高く、それにより当社の企業価値の向上に資する本取引を実施する機会を逸失してしまう現実的なおそれがあったこと。
(b) 他方で、追加提案者を含む非公開化プロセスに参加しなかった投資家から真摯な提案がなされる可能性は否定できなかったことから、本公開買付契約において、当社は、本取引の公表後でも、一定の条件及び負担はあるものの、真摯な提案に対しては真摯な検討を行い、本公開買付けへの賛同を撤回し、対抗買付けに対する賛同表明を行うことは妨げられないことになっており、本取引の実行後も、追加提案者による提案の検討機会を放棄するものではなく、間接的なマーケット・チェックを実施することにより、本公開買付価格の妥当性を検証し得る状況にあったこと。
(c) 本公開買付価格は、下記「(3)本株式併合の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置」に記載の本公開買付価格を含む本取引に係る取引条件の公正性を担保するための各措置が講じられた上で、本特別委員会の実質的な関与のもと、非公開化プロセス及び追加提案者の存在という競争環境が存在する中でEQTと十分かつ真摯な交渉を重ね、EQTより当社のデュー・ディリジェンス後に提示された価格(5,400円)から相応の上積みが実現されており、当社として、一般株主にとってできる限り有利な取引条件で本取引が行われることを目指して合理的な努力が行われたという経緯の下で決定された価格であるといえること。
(d) 本公開買付価格が、当社がUBS証券から2025年7月29日付で取得した株式価値算定書(UBS証券)における当社株式の価値算定結果のうち、(i)市場株価平均法(基準日1)の算定結果を上回り、かつ、(ii)当社の株式の本源的価値を表すディスカウンテッド・キャッシュ・フロー法(以下「DCF法」といいます。)による算定結果のレンジの範囲内であり、かつレンジの下位25%よりも中央値寄りに位置していること。
(e) 本公開買付価格が、当社が本特別委員会を通じて野村證券から2025年7月28日付で取得した株式価値算定書(野村證券)における当社株式の価値算定結果のうち、(i)市場株価平均法(基準日1)の算定結果を上回り、(ii)DCF法による算定結果のレンジの範囲内であること。
(f) 本公開買付価格は、当社が取締役会決議を行った2025年7月29日の前営業日である2025年7月28日の東京証券取引所プライム市場における当社株式の終値並びに直近1ヶ月(2025年6月29日から2025年7月28日まで)、直近3ヶ月(2025年4月29日から2025年7月28日まで)、及び直近6ヶ月(2025年1月29日から2025年7月28日まで)の終値の単純平均値(6,169円、6,000円、5,892円及び5,843円)に対していずれもディスカウント(-7.60%、-5.00%、-3.26%及び-2.45%)となる金額であるものの、当社の株価は、当社株価の変動のきっかけとなった本憶測報道がなされた2024年10月30日の前営業日である同年10月29日の終値(4,839円)から、本憶測報道がなされた2024年10月30日の終値(5,286円)を経て、その翌々営業日である2024年11月1日の終値(5,650円)にかけて16.76%の顕著な上昇をしており、本取引の実施に関する期待を相当程度織り込んでいるという見方が合理的であること。また、本憶測報道から2025年7月28日まで相当期間が経過しているものの、2024年初来の当社の平均株価を確認すると、2024年1月4日から2025年7月28日までは4,975円、2024年1月4日から本憶測報道がなされた日の前営業日(2024年10月29日)までは4,188円、本憶測報道がなされた2024年10月30日から2025年7月28日までは5,853円であり、報道前後で平均株価が39.76%上昇している一方で、同期間のTOPIX推移を確認すると、2024年1月4日から2025年7月28日までは2,704.08pt、2024年1月4日から本憶測報道がなされた日の前営業日(2024年10月29日)までは2,681.82pt、本憶測報道がなされた2024年10月30日から2025年7月28日までは2,728.92ptとなっており、報道前後の変動は1.76%のみに留まっていることからすれば、本憶測報道から2025年7月28日までの期間における当社株価の上昇は、マーケット全体の影響等によるものではなく本憶測報道を契機とした非公開化への期待感によるものと考えられ、本憶測報道から相当期間が経過した現在においても株価が高止まりしていることから、当社の本源的価値を評価するために市場株価を参照するに際しては、本憶測報道による影響を受けていないか、又はその影響が限定的と考えられる期間の市場株価に対するプレミアムを考慮することが相当と考えられること。そして、本公開買付価格は、本憶測報道がなされた2024年10月30日の前営業日である同年10月29日の当社株式の終値並びに直近1ヶ月(2024年9月30日から2024年10月29日まで)、直近3ヶ月(2024年7月30日から2024年10月29日まで)、及び直近6ヶ月(2024年4月30日から2024年10月29日まで)の終値の単純平均値(4,839円、5,030円、4,738円及び4,477円)に対していずれもプレミアム(17.79%、13.32%、20.30%及び27.32%)が付与されていること。一般に、PBR(株価純資産倍率)が高い銘柄は既に株式市場において企業価値が高く評価されているため、公開買付け案件及びM&A案件における市場価格に対するプレミアム比率は低くなる傾向にあるところ、本憶測報道の前営業日である2024年10月29日の当社のPBRは約2.5倍となっていること。経済産業省が「公正なM&Aの在り方に関する指針」を公表した2019年6月28日以降に公表され、2025年7月28日までに公開買付けが成立し、憶測報道前の時価総額が2,000億円以上の上場企業の非公開化を目的とした他の公開買付けの事例(取引金額100億円以上)の中で、PBRが2倍超の事例11件におけるプレミアムの水準との比較において、著しく低い水準とは言えないことも踏まえると、本公開買付価格は、本件と類似する直近の公開買付け事例に照らし、本憶測報道による影響を受けていないか、又はその影響が限定的と考えられる期間の市場株価に対して相応のプレミアムが付された価格であるといえること(注)。
(g) 本公開買付価格は、下記「(3)本株式併合の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置」の「①当社における独立した特別委員会の設置及び特別委員会からの答申書の取得」に記載のとおり、本特別委員会から取得した2025年7月29日付答申書においても妥当であると判断されていること。
(h) 本公開買付価格は、EQTが、当社の大株主であるOasis及びFarallonとの間の独立当事者間同士の真摯な交渉を経て、応諾を得られた価格であること。
(注)当該事例について、公表日の前営業日(但し、憶測報道があったものについてはその前営業日)を基準日として計算されるプレミアムの中央値は、同日終値に対して18.88%、同日までの過去1ヶ月間の終値単純平均値に対して28.30%、同日までの過去3ヶ月間の終値単純平均値に対して30.77%、及び同日までの過去6ヶ月間の終値単純平均値に対して33.40%です。
他方で、本公開買付価格は、上記(f)に記載のとおり、当社が取締役会決議を行った2025年7月29日の前営業日である2025年7月28日の東京証券取引所プライム市場における当社株式の終値並びに直近1ヶ月(2025年6月29日から2025年7月28日まで)、直近3ヶ月(2025年4月29日から2025年7月28日まで)、及び直近6ヶ月(2025年1月29日から2025年7月28日まで)の終値の単純平均値(6,169円、6,000円、5,892円及び5,843円)に対していずれもディスカウント(-7.60%、-5.00%、-3.26%及び-2.45%)となる金額となっておりました。上記(f)のとおり、2025年7月28日時点の当社株式の市場価格は、本憶測報道を契機とした非公開化への期待感によって高止まりしている可能性があったと考えられる一方、本公開買付価格は、本件と類似する直近の公開買付け事例に照らし、本憶測報道による影響を受けていないか、又はその影響が限定的と考えられる期間の市場株価に対して相応のプレミアムが付された価格であるといえ、本源的価値が相応に反映されていると合理的に評価可能な妥当性を有するものと考えられることから、必ずしも当社の株主の皆様にとって不利益な価格ではないとの見方も可能と考えておりましたが、当社としては、同日時点では、本公開買付けに応募することを推奨することの是非については中立の立場をとった上で、当社の株主の皆様が本公開買付けに応募するか否かについては最終的に株主の皆様の判断に委ねるのが相当であるとの判断をしておりました。
そして、本特別委員会は、2025年11月13日、2025年7月30日付当社プレスリリースの公表によって本公開買付けのスキームや条件等の詳細を明らかとした後、他の潜在的な買収者にも対抗提案を行うことが可能な環境を構築した上で、間接的なマーケット・チェックを実施したと評価でき、本公開買付けに競合する提案若しくは修正・取下げを求める提案はなされなかったこと、2025年7月30日付当社プレスリリースの公表後から2025年11月13日までの間の当社の市場株価は本公開買付価格を下回る状況にあるところ、かかる市場株価の推移については、当社が2025年7月30日付当社プレスリリースの公表後に行った複数の当社の株主とのエンゲージメントを通じて、本取引について異議や懸念を示されたことがなかったことも踏まえれば、本公開買付けについて市場が好意的に受け止めたとの評価も一応可能である一方、Oasis、Farallon及び創業家と一般株主が置かれている利害状況が相違していた中でMoM条件が設定されなかったことを踏まえると、市場株価からのディスカウントが解消された点を過度に重視して評価することは適当でないといえること、市場株価は様々な諸条件が反映された結果として形成されるものであり、市場株価からのディスカウントが解消された理由について一義的な判断をすることは困難であることを考慮すると、かかる市場株価の推移のみをもって、当社として本公開買付けに応募することを推奨する状況が整ったものと判断することもまた適切であるとは言い難いこと、2025年7月30日付当社プレスリリースの公表後から2025年11月13日までの間に、上記の間接的マーケット・チェックを実施したこと、本クリアランス手続の完了に係る前提条件が充足し、本取引を実行することについての支障は存在しなくなったこと以外に、本公開買付価格を含む本公開買付けの諸条件その他当社の事業環境等に重要な点において変更は存在しないこと等を踏まえると、2025年7月30日付当社プレスリリースの公表後、2025年11月13日に至るまでの間に、2025年7月29日付答申書の意見の前提となる事情等について実質的な意味で変化があったと断定すべき点が認められず、本特別委員会として2025年7月29日付答申書の意見を変更しなければならない特段の事情は認められないとして、当社取締役会に対して、2025年7月29日付答申書と同様、当社取締役会は本公開買付けについて中立の立場をとった上で、本公開買付けに応募するか否かは当社の株主及び本新株予約権者の皆様の判断に委ねることが相当である旨の2025年11月13日付答申書(その概要及び本特別委員会の具体的な活動内容等については、下記「(3)本株式併合の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置」の「①当社における独立した特別委員会の設置及び特別委員会からの答申書の取得」をご参照ください。)を提出いたしました。
その上で、当社は、当社の業況や本取引を取り巻く環境を踏まえ、本公開買付けに関する諸条件について改めて慎重に検討を行った結果、2025年11月13日、当社取締役会において、本特別委員会から提出された2025年11月13日付答申書の内容を最大限に尊重し、本公開買付けに対して賛同の意見を表明するとともに、本公開買付けに応募するか否かは当社の株主及び本新株予約権者の皆様の判断に委ねる旨の決議を行いました。その後、本臨時株主総会の招集を決定した2026年1月14日開催の取締役会における決議時点に至るまでに、本取引に関する判断を変更すべき要因が生じていないことを確認しております。
以上より、当社は、端数処理の方法及び端数処理により株主の皆様に交付することが見込まれる金銭の額については、相当であると判断しております。
(3) 本株式併合の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置
本株式併合は、本取引の一環として、本公開買付け後のいわゆる二段階買収の二段階目の手続として行われるものであるところ、本公開買付けの公表日時点においては、当社は公開買付者らの子会社ではなく、本公開買付けは支配株主による公開買付けには該当しておりませんでした。また、当社の執行取締役の全部又は一部が公開買付者らに直接又は間接に出資することも予定されておらず、本公開買付けを含む本取引はいわゆるマネジメント・バイアウト(MBO)取引にも該当しておりませんでした。もっとも、本取引は本スクイーズアウト手続を伴うものであることを踏まえ、本公開買付価格及び本新株予約権買付価格を含む取引条件の公正性の担保、本公開買付けの実施を決定するに至る意思決定の過程における恣意性の排除及び利益相反の回避の観点から、本公開買付けを含む本取引の公正性を担保するため、以下の措置を実施しました。なお、以下の記載のうち、公開買付者において実施した措置については、公開買付者から受けた説明に基づくものです。
① 当社における独立した特別委員会の設置及び特別委員会からの答申書の取得
(i) 設置等の経緯
上記「1.株式併合を行う理由」に記載のとおり、本取引はマネジメント・バイアウト(MBO)取引や支配株主による従属会社の買収には該当しないものの、初期意向表明書は当社株式の非公開化を伴う提案であったことから、当社は、経済産業省が2023年8月31日に公表した「企業買収における行動指針」に則り、2024年10月18日開催の当社の取締役会において、初期意向表明書を含む当社の企業価値を向上させるためのあらゆる戦略的な選択肢について、当社と一般株主との間の利益相反の問題及び情報の非対称性の問題に対応して、当社の意思決定に慎重を期し、また、当社取締役会の意思決定過程における恣意性及び利益相反のおそれを排除し、その公正性を担保する観点から、EQT及び当社並びに本取引の成否のいずれからも独立した、当社の独立社外取締役3名(社外取締役海野薫氏(米国ニューヨーク州弁護士、DLA Piper 東京パートナーシップ外国法共同事業法律事務所パートナー)、社外取締役クラーク・グラニンジャー氏(WealthPark Capital株式会社常務取締役、Reboot株式会社Co-Founder 代表取締役、COO/CFO)、社外取締役小原シェキール氏(DIGIFIT Corporation代表取締役Co-CEO))によって構成される本特別委員会を設置することを決議いたしました。なお、この3名を委員として選任した理由は、経済産業省が2019年6月28日に公表した「公正なM&Aの在り方に関する指針」において、独立性を有する社外取締役がいる場合には、原則として、その中から委員を選任することが望ましいとされていることに加えて、効率的に充実した審議を行うためには時差や距離による制約を受けない国内在住の独立社外取締役を選任することが適切であると考えたためです。なお、本特別委員会の委員は設置当初から変更されておりません。また、当該取締役会においては、本特別委員会が、昇降機業界に関する専門的な知見を有し、共に国外に居住するトーステン・ゲスナー社外取締役(自営業開業 シニア・アドバイザー、コンサルタント)及びアンソニー・ブラック社外取締役(Husky Injection Molding Systems Ltd. 社長(サービス))から必要に応じて専門的な助言を受けることができることが確認されました。なお、本特別委員会の委員の報酬は、通常の役員報酬以外に、委員としての職務に関する報酬を受領する予定ですが、委員としての職務に関する報酬は答申内容にかかわらず支払われる固定報酬であることから、本特別委員会の委員の本取引の成否からの独立性も確保されております。
そして、当社は、本特別委員会に対して、①本取引(なお、買収提案が競合した場合は、競合提案に係る取引についても、別個の取引として「本取引」と称する。)の目的が合理的といえるか(本取引が当社の企業価値向上に資するかという点を含む。)、②本取引に係る手続の公正性が確保されているか(買収提案が競合した場合における検討・交渉の進め方を含む。)、③本取引の条件の妥当性が確保されているか(積極的なマーケット・チェックの要否及びその範囲・方法を含む。)、④本取引の実施(本取引に係る公開買付けに関する意見表明を含む。)を決定することが当社の一般株主にとって不利益なものではないか、⑤取締役会が本取引に係る公開買付けに賛同意見を表明し、当社株主に対して当該公開買付けへの応募を推奨することの是非、及び⑥その他取締役会が本特別委員会に諮問することが適切であると判断する事項(以下総称して「本諮問事項」と定義します。)について諮問し、本諮問事項についての2025年7月29日付答申書を当社に提出することを委嘱いたしました。
また、当社取締役会は、取締役会における本取引に関する意思決定については、上記委嘱に基づく本特別委員会の判断内容を最大限尊重して行われるものとし、特に本特別委員会が本取引に関する取引条件を妥当でないと判断したときには、取締役会は当該取引条件による本取引に賛同しないものとすることを前提として本特別委員会を設置するとともに、本特別委員会に対し、(i)当社と本取引に係る買収者(以下「本買収者」という。)との間での公正な交渉状況を確保するべく、本買収者との交渉を当社の役職員又はアドバイザー等が行うにあたり、本特別委員会の指示・監督の下で、事前に交渉方針を確認し、適時にその状況の報告を受け、重要な局面で意見を述べ、指示や要請を行うこと、(ii)本取引のために講じるべき公正性担保措置の程度を検討し、必要に応じて意見・提言すること、(iii)当社の財務又は法務等のアドバイザーの選任を承認(事後承認を含む。)した上で、諮問事項に関する答申を行うに際し、必要に応じ、当該アドバイザー等から専門的助言を受けること、又は、当社の費用負担の下、当社及び本買収者並びに本取引から独立した、独自の財務若しくは法務等のアドバイザー又は第三者算定機関を選任した上で当該アドバイザー等から専門的助言を受けること、及び(iv)本諮問事項に関する答申を行うに際し、必要に応じ、当社の役職員から本取引の検討及び判断に必要な情報を要求し、受領することを決議いたしました。
(ii) 検討の経緯
本特別委員会は、2024年10月28日から2025年7月29日までの間に全51回の日程、合計約33時間にわたって開催されたほか、各会日間においても頻繁に電子メールやWeb会議等を通じて報告・情報共有、審議及び意思決定等を行う等して、本諮問事項に係る職務を遂行いたしました。
具体的には、本特別委員会は、まず、2024年10月28日に、当社のファイナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関であるUBS証券並びに当社の法務アドバイザーである大江橋法律事務所について、その独立性及び専門性等に問題がないことを確認の上、その選任を承認しております。さらに、本特別委員会は、2024年10月28日に独自の法務アドバイザーとして第一法律事務所を、また、2025年2月10日に独自のファイナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関として野村證券をそれぞれ選任いたしました。
また、本特別委員会は、株式価値算定書(UBS証券)、株式価値算定書(野村證券)、本取引に関する当社の意見表明に関するプレスリリース及び本公開買付契約の各ドラフトのほか、非公開化プロセスにおいて本候補者から受領した提案書を含む、本取引の検討や本公開買付価格の交渉に関する一連の資料その他の本特別委員会において配付された各種資料を検討いたしました。
さらに、本特別委員会は、本諮問事項につき検討するため、本取引に関し、当社の執行取締役との間で定期的に会合をもち、当社、大江橋法律事務所及びUBS証券から複数回に亘り、当仕における当社の事業に関する現状認識、本取引の意義・目的、本取引が当社に与える影響についてのヒアリングを実施いたしました。また、本特別委員会の委員は、昇降機業界に関する専門的な知見を有し、共に国外に居住するトーステン・ゲスナー社外取締役及びアンソニー・ブラック社外取締役に対して、適時に状況を報告しています。
加えて、本特別委員会の委員は、当社から本事業計画について説明を受け、質疑応答を行うとともに、本事業計画の重要な前提条件及び作成経緯等についての合理性を確認し、本事業計画について不合理であると認めるべき理由は存在しないと判断しております。
また、本特別委員会は、野村證券から、当社株式の株式価値の算定方法及び評価プロセス並びに株式価値算定等に関する考察過程について詳細な説明を受けるとともに、本特別委員会の委員は、UBS証券から、当社株式の株式価値の算定方法及び評価プロセス並びに株式価値算定等に関する考察過程についての説明を受け、それぞれにおいてヒアリングを実施いたしました。
このほか、本公開買付価格を含む本公開買付けの買付条件に関する交渉経緯については、非公開化プロセスの内容及び状況並びに当社とEQT及び本候補者との交渉状況を含め、当社、大江橋法律事務所及びUBS証券から本特別委員会の委員に対して詳細な説明が行われました。本特別委員会の委員からも当該説明の都度、交渉に関して意見を述べ、交渉方針を確認することで、交渉に主体的に関与しております。また、本特別委員会は、2025年7月11日、EQTに対して、本特別委員会が公開買付者(EQT)からの公開買付けに対して賛同意見を表明するにあたっては、公開買付契約書において、①MoM条件の設定、②取引保護条項の緩和、③創業家を残存させないことの3点を条件とすべきと考えている旨を記載した書簡を送り、また、2025年7月12日には、本特別委員会からEQTに対して、本取引の目的及び背景、本取引実行後の経営方針等につき質問する質問表を送り、2025年7月16日には、EQTとの間でインタビューを行い、質問表に対する回答を得ました。さらに、本特別委員会は、2025年7月23日、公開買付者(EQT)に対して、改めて、①少なくとも、当社株式の保有数量に鑑みて市場価格で売却することが事実上困難であるOasis及びFarallon並びに本取引後も当社株主として残存する創業家を除いた当社の株主様の過半数が公開買付けに賛同することをMoM条件として設定すること、②本公開買付契約における取引保護条項を緩和すること、③創業家が本取引後に株主として残らないことが望ましく、本取引後の当社の経営に対する創業家の影響力を抑制する必要があることを要望しました。
これとは別に、本特別委員会は、当社の法務アドバイザーである大江橋法律事務所から、本取引において想定されているスキーム、当社における意思決定プロセスにおいて講じている利益相反回避措置の内容及び運用状況、並びに本公開買付契約の交渉状況及びその内容について説明を聴取するとともに、本特別委員会の法務アドバイザーである第一法律事務所から本特別委員会の運営方法等について法的観点からの助言を受けております。
(iii) 判断内容
A 2025年7月29日付答申書
本特別委員会は、上記の各調査、協議及び検討の内容を踏まえ、当社の依頼により当社のファイナンシャル・アドバイザーであるUBS証券及び本特別委員会のファイナンシャル・アドバイザーである野村證券から受けた説明並びに株式価値算定書(UBS証券)及び株式価値算定書(野村證券)の内容、並びに大江橋法律事務所及び第一法律事務所から受けた法的助言の内容も踏まえつつ、本諮問事項について慎重に協議及び検討を行った結果、2025年7月29日に、当社取締役会に対し、委員の過半数の承認で、以下の内容の2025年7月29日付答申書を提出しております。
a. 答申内容
(a) 本取引の目的の合理性(本取引が当社の企業価値向上に資するかを含む。)
本取引は当社の企業価値向上に資するものと認められ、その目的は合理性を有すると考えられる。なお、かかる点に対しては、委員1名からの反対意見が提出されている。
(b) 本取引に係る手続の公正性が確保されているか(買収提案が競合した場合における検討・交渉の進め方を含む。)
競合する買収提案の検討・交渉の進め方を含めて、本取引に係る手続の公正性は確保されていると考えられる。なお、かかる点に対しては、委員1名からの補足意見が提出されている。
(c) 本取引の条件の妥当性が確保されているか(積極的なマーケット・チェックの要否及びその範囲・方法を含む。)
本取引の条件は、合理的な範囲においてマーケット・チェックを実施した上で得られたものであり、妥当性が確保されているものと考えられる。なお、かかる点に対しては、委員1名からの補足意見が提出されている。
(d) 本取引の実施(本公開買付けに関する意見表明を含む。)を決定することが当社の一般株主にとって不利益なものではないか
本取引の実施を決定することは、当社の一般株主(2025年7月29日付答申書において、有価証券上場規程第441条の2に規定する「少数株主」と同義である。)にとって不利益なものではないと考えられる。但し、Oasis及びFarallonは、いずれもその保有株式数に照らして、現在の市場株価での売却が困難であるため、本公開買付価格が現在の市場株価を一定程度下回る価格であったとしても本取引に応じて売却益を獲得することにインセンティブを有している。また、創業家も、本取引の実行後も株式を保有するべく本応募・不応募契約(本応募・不応募株主らと公開買付者との間の公開買付けに関する契約をいいます。以下同じです。)を締結している。このため、これらの大株主は、本取引によって現在の市場株価を下回る価格でスクイーズアウトを強制され、将来のキャピタルゲインを得る機会を喪失することとなる一般株主とは異なる利害関係を有している。他方、当社株式の現在の市場株価は、本憶測報道後の本取引の実行に対する期待が一定程度織り込まれた状態にあるため、本取引が実行されない場合には、本公開買付価格よりも下落する可能性を否定できない。このため、当社の一般株主が本公開買付けに応募するかどうかについて適切に判断することができるよう、当社の意見表明において本特別委員会の意見を記載して、一般株主に対する情報提供を行うことが望ましい。
(e) 当社取締役会が本公開買付けに賛同意見を表明し、当社株主に対して本公開買付けへの応募を推奨することの是非
本公開買付けに対して当社取締役会が賛同意見を表明することは妥当であるものの、当社の株主に対して本公開買付けへの応募を推奨することの是非については、当社の株主の判断に委ねることが相当であると考えられる。
b. 答申理由
(a) 本取引の目的の合理性(本取引が当社の企業価値向上に資するかを含む。)に関する事項
本取引は、以下の点に照らして、当社の企業価値に向上に資するものと認められ、本取引の実行の目的は合理的であると考える。
ア 当社は、一部株主から当社のMove On 5の経営目標の達成に対する理解を得られないという経営環境に置かれている。かかる当社の置かれた経営環境や中国不動産市況の悪化に伴う中国業績の悪化等の経営課題を踏まえると、Move On 5を尊重し、中国事業を含めた国内外における豊富な投資実績及び知見並びにグローバル規模のネットワークに基づくアライアンスを活用してサポートしてもらえるスポンサーの下で当社株式を非公開化し、長期的な戦略実行のための経営の安定性を確保し、当社の強みを伸ばせる組織構造を追求することこそが、当社がMove On 5における各施策を着実に遂行するために必要であり、持続的成長の維持と中長期的な企業価値向上を図ることに資する施策であると考えることには合理的理由がある。
イ 当社の経営陣からは、本取引は当社の企業価値の向上に資するとの見解が示されているところ、国内及び海外企業を中心に豊富な投資実績及び知見・ネットワークを有しているEQTのサポートのもと、当社の事業戦略推進を強化することで、当社の中長期的な企業価値の向上の実現可能性を高めることができる可能性があるとの判断に特段不合理な点は認められない。
また、現状の当社の株主構成においては、一部株主から当社のMove On 5の経営目標の達成に対する賛同を得られていないところ、本公開買付けを通じた非公開化によって、Move On 5の経営目標の達成に賛同する安定した株主構成を確保し、Move On 5の実現に向け邁進することで、Move On 5の実現に向けた取組により一層集中することが可能となり、当該目標達成の確度を高めることができると考えられる。
ウ 他方、本取引のデメリットとしては、2025年7月30日付当社プレスリリースのドラフトの「3.本公開買付に関する意見の内容、根拠及び理由」の「(2)意見の根拠及び理由」の「③当社における意思決定の過程及び理由」の「(ⅲ)当社が本公開買付に賛同する理由」に記載のとおり、上場していることによるステークホルダーからの信用への影響、とりわけお客様との信頼関係への影響、採用活動の難化やモチベーション低下により従業員の離反等が想定される。しかし、これらの本取引のデメリットについては、当社経営陣が検討し説明するとおり、当社の知名度や取引先に対する信用力はこれまでの実績から確保できており、また、従業員のモチベーションの維持向上を図るための施策が可能であることを考慮した結果、上場を維持する必要性や上場を維持することによって享受できるメリットは相対的に低下しているという考え方は特段不合理なものではない。
またこれらの点に加え、本取引によって非上場化すれば、資本市場から資金調達ができなくなるデメリットも挙げられるが、今後事業上必要となる資金は金融機関からの借入による調達も可能であるほか、EQTによれば追加買収に要する資金についてはEQTの潤沢な資金を活用とすることも可能とのことである。したがって、本取引の実行による当社株式の非公開化が当社の企業価値を大きく毀損するおそれは低く、当社株式の非公開化のメリットは、そのデメリットを上回るであろうことが合理的に推認できる。
エ そうすると、本取引は、これまで当社がMove On 5の実現に向けて推進してきた事業戦略に沿うものであり、Move On 5の実現に向けた事業戦略の目標等を達成する確度をより一層高めるものであると評価することが可能である。当社の事業戦略に理解のあるEQTをパートナーとして迎え、国内及び海外企業を中心に豊富な投資実績及び知見・ネットワークを有しているEQTのサポートを受けて事業戦略推進を強化することができる点で、本取引の実行の目的は合理的である。また、本取引に関してEQTから提案された具体的な施策は、当社グループ(当社並びにその子会社及び関連会社をいいます。以下同じです。)がMove On 5において掲げている戦略方針の推進に資するものであると評価できる。それゆえ、本特別委員会としても、本取引の実行は当社の企業価値の向上に資するものであると考える。
オ 本公開買付け後の経営体制について、当社は、EQTから、当社の前会長である内山氏をはじめとする当社の創業家を本取引後も当社の株主として残存させ、創業家が推薦する候補者1名(但し、創業家の出身者ではない。)を当社の取締役として就任させることができる権利を付与するとの内容の提案を受領していた。しかし、これまでの創業家の株主総会における言動等に鑑みると、創業家が当社の現経営体制や現経営体制が策定した経営計画であるMove On 5に賛同していると評価することは困難であり、また、当社及び当社の役員に対して複数の訴訟を提起するなど当社の経営に混乱を与えてきた。創業家による経営体制から現経営体制への転換を図り、「New Fujitec」への移行を進めてきたにもかかわらず、創業家が本取引後も当社の株主として残存し、当社に対して影響力を再び発揮することとなれば、当社のレピュテーションを棄損するおそれがあることを否定できない。このため、本特別委員会は、本公開買付け後も創業家が当社の株主として残存して影響力を維持するスキームは当社の企業価値の向上の観点からは最善ではないと判断し、2025年7月10日、EQTに対して創業家を当社の株主として残存させないことを本取引の条件とするよう再考を求めた。これに対し、EQTは、当社及び本特別委員会に対して本取引の実行の確実性を高めるためには創業家の賛同が必要であるという点を強調し、本取引後も創業家を当社の株主として残存させることが必要である旨を回答した。
しかし、EQTが本取引の実行の確実性を高めるために創業家の賛同を得るという目的を達成するだけであれば、本公開買付け後も創業家が残存することを約束すれば足り、現状以上に創業家に取締役1名についての選任権を付与して経営への関与を強めることを認める必要はない。当社経営陣も、本特別委員会と同様の理解の下、EQTから2025年7月17日付のFinal Binding Offerを受領した後、EQTに対して、少なくとも創業家に取締役1名の選任権を付与して当社の経営への関与を現状以上に強めることに合理的理由を認められない点を指摘して、重ねて再検討を求めた。その結果、同月23日、EQTは、当社に対して、創業家に取締役選任権は与えないことで創業家と合意したものの、引き続き当社株式の本取引後も創業家を当社の株主として残存させることは必須であるとの回答を行った。これを受け、本特別委員会は、EQTに対し、同日、創業家を当社の株主として残存させるべきではないことが本特別委員会の基本的な考え方であることを指摘して、創業家が当社の株主として残存する場合には本取引について本特別委員会の全員一致の賛同が得られない可能性があることにも言及の上、重ねて本取引後も創業家を当社の株主として残存させることについて再考を求めた。しかし、EQTは、本特別委員会に対し、同月24日、本取引の安定性を確保する観点から、当社株式を保有する創業家の賛同が必要不可欠であると考えている旨を回答し、これまでと同様の回答に終始した。
本特別委員会は、創業家を当社の株主として残存させた上で本取引を実行することが最善の条件ではない点で、本取引の条件に全面的に賛同するものではない。一方で、本取引後、創業家は、現在の約10%から約15%まで保有比率が増加することが見込まれるものの、依然として少数株主として残存するにすぎず、かかる状態は現在の当社の置かれた状況と比較して大きな変化はない。むしろ、EQTという創業家の持株比率を上回る支配的株主を得ることによって、創業家の影響力を抑制しつつ、これまで当社が「New Fujitec」への移行を進める中で構築してきたガバナンス体制をさらに向上させることが期待できる。加えて、現在は、創業家のみならず他の大株主も現経営陣や現経営陣の策定するMove On 5に賛同していると評価することは困難であることを踏まえると、少なくとも、本取引後は、創業家を除く他の大株主が当社の株主ではなくなる結果、EQTという安定株主による現経営陣や現経営陣が策定したMove On 5の実現に向けたサポートを期待できる。
したがって、本取引の実行は、創業家が当社の株主として残存する点を踏まえてもなお、当社の企業価値の向上に資するものであると考える。
カ なお、かかる結論に対しては、海野薫氏から、次のとおり、反対意見が提出された。
(ア)これまでの当社の歴史的背景を鑑みるに、創業家である内山氏は、当社取締役会の構成メンバーではなかったにもかかわらず、同氏を会長職に選定させ、株主総会の信認を得ていない同氏が当社内で一定程度の影響力を保持しているような外形を生じさせていた。また、本取引後の創業家の当社株式の保有比率は現在の約10%から約15%に増加することが見込まれる。そのため、本取引後に創業家(創業家が指名する外部関係者を含む。)が当社取締役ではなく、当社の株主としてのみ残存する場合であっても、当社の今後のガバナンスに与える影響が少なからずあるものと考えざるを得ない。特に、本特別委員会からEQTに対して、創業家を当社株主として残存させる理由について質問したところ、EQTからは、必要に応じて創業家が有する顧客との関係性や事業に対する知見を当社の企業価値向上に活用することも当社の選択肢として確保可能となる旨の回答があったことは、EQTとしても、創業家が当社の経営に影響を及ぼすことがあり得ることを認識しているものと理解し得る。
(イ)当社において現経営体制が始動して以降、当社の経営計画であるMove On 5では、「Continuity and Change」というコンセプトに基づき、「New Fujitec」へ移行することを株主に当社のコミットメントとしている。当社が、本取引において、創業家が当社の株主として残存することを容認する場合、上記のとおり、創業家が当社の経営に直接関わらないとしても、創業家の影響が一定程度及ぶと考え得るため、第三者からみた場合、当社が創業家による影響下で経営を行うという点で先祖返りとも評価できる印象を与えかねず、当社のレピュテーションを棄損し、今後の事業遂行に影響する可能性がある。この点、創業家の代理人から、本件のプロセス中に、本特別委員会に対して、創業家は当社経営陣及びMove On 5を含むEQTの経営方針に賛同する旨の文書が突然送付された。しかし、かかる文書の内容は、創業家が当社及び当社役員に対して複数の訴訟を提起してきたことや、これまでの定時株主総会において当社の経営体制に批判的な言動や投票行動をとってきたことと矛盾する。
(ウ)当社の企業価値向上の観点からは、当社の現経営陣が策定するMove On 5の実行が最優先であるという点については特段反対するものではないが、少なくとも当社の現経営陣や当社の現経営陣の策定するMove On 5に賛同していない株主がMove On 5達成の障害となっている現状を踏まえると、そのような株主を排除することが本取引の根幹の一つと考えられる。このような観点から、他の大株主だけではなく、創業家についてもこれらの株主と同様に本取引の後はスクイーズアウトされるべきであると考える。
(エ)以上の理由から、少なくとも創業家を残存させる本取引は、当社の企業価値向上に資するとは考えられず、かかる点で本取引の実行には賛同できない。
(b) 本取引に係る手続の公正性が確保されているか(買収提案が競合した場合における検討・交渉の進め方を含む。)に関する事項
本特別委員会は、以下の点を理由として、競合する買収提案の検討・交渉を含めて、本取引に係る手続の公正性は適切に確保されていると考える。
ア 積極的なマーケット・チェックの実施
(ア)当社としては、2024年5月14日、当社の潜在価値を具現化するための抜本的な企業変革を伴う経営計画としてMove On 5を策定しているところ、かかるMove On 5は、本来的には当社が単独で実行することを前提に策定されたものである。このため、当社がとり得る企業価値向上のための方策としては、必ずしも買収による非公開化に限定されるわけではない。仮に、買収による非公開化を実行するのであれば、少なくとも買収後も当社の経営計画を理解しつつ経営を行う買収者こそが、当社の企業価値の向上及び株主の共同の利益の確保に繋がるため、今後の当社のパートナーとしてふさわしいというのが当社の考えである。
(イ)本特別委員会としても、上記のような当社の考えは十分に合理性を有していると評価するとともに、そもそも、本取引は独立当事者間の取引であることに鑑みれば、積極的なマーケット・チェックが必然的に求められる取引ではないことについては賛同した。その上で、当社がEQTより2024年10月15日付で初期意向表明書に係る提案を受けたこと(以下「本初期提案」という。)の事実を公表し、市場における潜在的な買収者の有無を広く調査・検討するという態様での積極的なマーケット・チェックを実施する場合に、とりわけ当社の競業先との関係での情報管理の観点等からも問題が生じ得ること等に鑑みれば、本取引において上記の意味での積極的なマーケット・チェックを実施する意義は乏しいと判断した。
(ウ)一方で、当社における検討に際しては、2024年10月30日付で一部の報道機関によってなされた本憶測報道を受けて、実質的には、当社について本初期提案の事実が公表され、他の潜在的な買収者にも対抗提案を行うことが可能な環境が構築されたとも評価できることから、かかる環境下で他の潜在的な買収者の対抗提案を受動的に待つという態様での間接的なマーケット・チェックを実施することで足り、それを超えて当社から積極的に潜在的な買収者の有無を調査・検討するための行動は一切取る必要がないとの意見も存在した。しかし、他の潜在的な買収者の対抗提案を受動的に待つという態様での間接的なマーケット・チェックは、本憶測報道がなされたこと以上に積極的な情報提供等が当社から行われない以上、検討に必要な時間や情報に制約があることから、実際上は対抗提案を行うことに困難が伴うなどの一定の限界が指摘されている。このため、当社及び本特別委員会は、これらの点を踏まえ、本件においては、他の潜在的な買収者の対抗提案を受動的に待つという態様での間接的なマーケット・チェックのみに依拠するのではなく、合理的と考えられる範囲において積極的なマーケット・チェックを行うことが相当であると判断した。
(エ)以上のような方針を前提に、本特別委員会の監督の下、当社が実施した積極的なマーケット・チェックの経過については、2025年7月30日付当社プレスリリースのドラフトの「3.本公開買付に関する意見の内容、根拠及び理由」の「(6)本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置」の「②非公開化プロセスの実施及び複数の候補者からの提案を受ける機会の確保と検討並びに本特別委員会による真摯な交渉」に記載のとおりである。
(オ)したがって、本取引は、国内外において豊富な実績を有する投資ファンド及び事業会社を候補者として選定し、非公開ながらも本特別委員会の監督の下で入札手続を行った結果、1社から法的拘束力のある意向表明書を受領していることから、公正な競争環境が維持された上で、適切に積極的なマーケット・チェックが実施されたと認めることができる。
(カ)なお、上記の結論については、海野薫氏から、次のとおり補足意見が付されている。
上記(a)カで述べたとおり、創業家が当社の株主として残存させることは、当社の現経営陣の策定するMove On 5達成の障害となっている株主を排除するという本取引の目的に反するものであるため、本取引の実行自体に賛同するものではない。もっとも、本取引が当社の企業価値向上に資するという多数意見を前提とする限り、本取引において、本特別委員会の監督の下、当社が適切に積極的なマーケット・チェックを実施したとの判断には賛同する。
イ 間接的なマーケット・チェックの実施
(ア)上記アのとおり、本取引については、当社が、本特別委員会の監督の下、合理的な範囲において積極的なマーケット・チェックを実施した。このため、本取引についてのマーケット・チェックは尽くされているとも評価し得る。一方で、当社が実施した積極的なマーケット・チェックは、本初期提案の事実を公表し、市場における潜在的な買収者の有無を広く調査・検討するという態様での積極的なマーケット・チェックではない。もとより上記ア(イ)に記載したとおり、本取引は独立当事者間の取引であることに鑑みれば、積極的なマーケット・チェックが必然的に求められる取引ではない。一方で、当社が実施したマーケット・チェックは、本初期提案の事実を公表し、市場における潜在的な買収者の有無を広く調査・検討するという態様での積極的なマーケット・チェックに比して、当社についての潜在的な買収者が上記の入札手続に参加したEQTを含む合計5社以外にも存在する可能性を否定しきれない。現に、EQTからの提案を受領した後の2025年6月21日、当社は、上記5社には含まれていなかった追加提案者から法的拘束力のない提案を受領した。このため、本特別委員会は、EQTとの間で、本取引に関し、本公開買付けに関する事実の公表後に他の潜在的な買収者が対抗提案を行うことが可能な環境を構築する、いわゆる間接的なマーケット・チェックを実施することを取引条件に含めるように交渉することが望ましいと考えた。
(イ)この点、EQTは当社に対して、当社が積極的なマーケット・チェックを実施したことを踏まえ、当社とEQTとの間の公開買付契約書において、公開買付契約を締結後に、当社と第三者との間で情報提供・協議・交渉等を禁止するNo-Talk条項や本公開買付価格を超える公開買付けの開始を要件とするFiduciary-Out条項、ブレークアップ・フィーといった取引保護条項の設定を求めていた。日本の取引実務では積極的なマーケット・チェックを行う場合には、適切な内容の取引保護条項を合意することは合理的であると考えられていることからすれば、かかるEQTの要求は直ちに不合理であるともいえない。
しかし、本特別委員会は、上記ア(ア)に記載のとおり、まずは本公開買付け後に間接的なマーケット・チェックを実施することができるよう交渉することが望ましいと考えていたため、本特別委員会は、EQTに対して、2025年7月10日、本特別委員会が本公開買付けに賛同意見を表明するにあたって、取引保護条項の緩和を条件とすることが適切であると考えている旨を伝えた。
これに対し、EQTは当社及び本特別委員会に対して、上記の取引保護条件の緩和することについて、①対抗買付けの買付価格が本公開買付価格よりも僅かでも高い場合にFiduciary-Outを認めるとすると、取引の安定性が著しく損なわれること、②当社の本取引についての検討プロセスにおいて積極的なマーケット・チェックを実施していること、③本憶測報道を踏まえて当社が法的な拘束力のない初期的提案を受けている事実を公表してから約9ヶ月が経過しており、長期間にわたって事実上間接的なマーケット・チェックが行われていたといえる状況にあることも踏まえると、取引の安定性を一定程度確保することは合理的であること、④EQTにおいても相応の時間とコストをかけて本取引の検討と準備を進めており、本件の公表後にFiduciary-Outが行われる場合にはかかるコストをカバーする観点から、ブレークアップ・フィーの支払を求めたことを挙げ、取引保護条件を緩和するつもりはない旨を回答した。
(ウ)以上の経過を踏まえ、本特別委員会は、本取引について取引保護条項を設定することは必ずしも不合理ではないと判断した。
まず、当社が実施した積極的なマーケット・チェック等のこれまでの検討プロセスの経過に照らして、EQTよりも優越する提案を行う潜在的な買収提案者が存在・出現する可能性が低いことは合理的に推認できる。
また、本取引にかかるプロセスに相応の時間とコストを要求したEQTが、後行する買収提案者と比較して一定の取引保護を求めることは特段不合理な要求内容とまでは言えない。
加えて、現に当社が本取引に係る入札手続を実施した後に提案を行った者は追加提案者1社のみであるところ、追加提案者はUBS証券に対して、2025年6月21日に法的拘束力のない提案を提出したが、その内容は、取引スキームや取引に要する資金調達の裏付けの存在等が不明であり、当社取締役会において検討すべき真摯な提案であるかどうかが判然としなかった。当社は、 EQTに対する独占交渉権の付与期間が経過した後、追加提案者からの提案内容の詳細を確認するべく、秘密保持契約書を送付した。その後追加提案者からは秘密保持契約書についてリーガルチェック中との返答があるのみであった。また、同月30日には、UBS証券が追加提案者の担当者と電話会議を行った上で、より明確かつ具体的な意向表明書を提出するよう求めた。しかし、追加提案者は、本取引に係る検討プロセスを進めることが可能であったにもかかわらず、本取引に係る検討プロセスを進めることがないまま、同年7月17日になってはじめて秘密保持契約書のドラフトに対する返答を行った。これに対し、当社は、EQTに対して付与した独占交渉権の有効期間中であったため特段の対応をとることができていないものの、現時点までに追加提案者では意向表明書の明確化・具体化も行われていない。このような状況下において、当社としては、存在する可能性を具体的に観念できない潜在的な買収候補者や真摯な提案かどうか判断できない競合提案を念頭に、EQTに対して本取引についての取引保護条件の緩和をことさらに要求した場合、現に当社の企業価値向上に資すると考えられる提案を行うEQTが自らの提案を取り下げるリスクが高まることは容易に想定できた。
さらに、当社株式の約29.6%を保有するOasis及び当社株式の約6.6%を保有するFarallonは、第三者が本公開買付価格を15%超上回る金額に相当する買付価格により、対抗する公開買付けがなされた場合にのみ、Oasis及びFarallonは応募義務を免れることをEQTとの間で合意している。Oasis及びFarallonが合計で当社株式の3分の1を超える所有割合を保有し、株主総会の特別決議事項について拒否権を有するため、Oasis及びFarallonがEQTとの間で公開買付けへの応募義務を免れることができない以上、対抗提案に基づくスクイーズアウトは実現しない。このため、Oasis及びFarallonがEQTとの間で本応募契約(Oasis及びFarallonが公開買付者親会社の親会社であるBospolder Limitedとの間でそれぞれ締結した各公開買付応募契約を個別に又は総称していいます。以下同じです。)に合意している状況下では、第三者による非公開化取引が成立するのは、本公開買付価格を15%超上回る金額に相当する買付価格により、対抗する公開買付けが実施された場合に限定されるため、当社がEQTとの間で独自に取引保護条件を交渉したとしても当該条件の実際上の意味は疑問である。
(エ)以上のような検討を踏まえ、本特別委員会は、本取引の実行が当社の企業価値向上に資することも踏まえ、これまでの交渉を踏まえて合意された事項以上に、EQTに対して取引保護条項の緩和を求めることは必須とまでは判断しなかった。なお、本公開買付けについて、公開買付者は公開買付期間が法令に定められた最短期間である20営業日とすることを予定しているとのことである。もっとも、本憶測報道から本公開買付け開始の予定のお知らせまでに相応の期間があったほか、本公開買付け開始の予定のお知らせから本公開買付け開始のお知らせまでには一定の期間がある。そのため、本公開買付けの公開買付期間が法令に定められた最短期間である20営業日であり、上記のとおり、Fiduciary Outについて一定の制約が付されているとしても、本公開買付けについては、潜在的な買収者による買収提案の機会が間接的に確保されているものと評価し得る。
(オ)なお、上記の結論については、海野薫氏から、次のとおり補足意見が付されている。
上記(a)カで述べたとおり、創業家が当社の株主として残存させることは、当社の現経営陣の策定するMove On 5達成の障害となっている株主を排除するという本取引の目的に反するものであるため、本取引の実行自体に賛同するものではない。もっとも、本取引が当社の企業価値向上に資するという多数意見を前提とする限り、本取引において取引保護条件を緩和することは必須ではなく、一定の制約が付されているとしても、本公開買付けについては、潜在的な買収者による買収提案の機会が間接的に確保されているとの判断には賛同する。
ウ 強圧性が生じないための措置
(ア)本特別委員会は、以下に述べる大株主と一般株主間の利害状況を踏まえ、本取引においてMoM条件を設定する必要がないかについて特に検討を加えた。
(イ)本公開買付価格は、現在の当社の市場株価を下回る状況にある。当社の一般株主は、本公開買付け及びその後のスクイーズアウトが実行されなかった場合、その保有株式を現在の市場株価で売却するか、あるいは当社が今後Move On 5を達成することができれば得られるであろうキャピタルゲインを期待して株式の保有を継続することも可能であった。他方、公開買付者との間で本取引が実行されることによって、当社の一般株主は現在の市場株価を下回る金額でスクイーズアウトを強制され、上記のキャピタルゲインを得る機会を喪失することも強制される。
ところで、2025年7月30日付当社プレスリリースのドラフトの「4.本公開買付けに係る重要な合意に関する事項」の「②本応募契約」に記載のとおり、当社の筆頭株主であり、約29.6%の当社株式を保有するOasis及び同じく当社の大株主であり、約6.6%の当社株式を保有するFarallonは、本応募契約に合意している。同社らの保有株式数に鑑みれば、事実上、同社らがその保有株式の全てを現在の市場株価にて市場で売却することは困難である。このため、同社らは現在の当社株式の市場株価を一定程度下回る価格であったとしても、本取引に応じて売却益を獲得することについてのインセンティブを有している。この意味で、本取引によることでしかその保有株式の売却が困難なOasis及びFarallonは、当社の一般株主とは本取引の実行について異なる利害関係を有している。
また、2025年7月30日付当社プレスリリースのドラフトの「4.本公開買付けに係る重要な合意に関する事項」の「③本応募・不応募契約」に記載のとおり、創業家は、公開買付者との間で、創業家が保有する当社株式の一部を本公開買付けに応募する旨及び創業家が保有する残りの当社株式の全てについて本公開買付けに応募しない旨の本応募・不応募契約を締結しているとのことである。そうすると、本取引後も、創業家は当社の株主として当社に対する投資を継続することになる。このため、創業家についても、本取引によって現在の市場株価を下回る金額でスクイーズアウトを強制され、キャピタルゲインを得る機会を喪失することとなる一般株主とは異なる利害関係を有している。
(ウ)本特別委員会は、これらの事情に鑑みて、本公開買付けの実行に際しては、本公開買付けについて応募契約を締結する株主の利害との比較において、当社の一般株主の利害についても適切に配慮することが望ましいと考え、EQTに対して、本取引の条件として、MoM条件を設定するよう要求した。
もとより、本取引は、独立当事者間の取引であり、OasisやFarallonと公開買付者が利害関係を有するものではないから、本特別委員会はかかる意味でMoM条件を設定する必要があると判断するものではない。もっとも、上記のとおり、OasisやFarallonと一般株主との間には本公開買付けについて異なる利害関係が存在する。このため、一般株主は、現在の市場株価を下回る公開買付価格をもって本公開買付けを実行することについて、大株主であるOasisやFarallonとは異なる利害関係を有する。かかる利害関係の相違に照らして、本特別委員会は、大株主であるOasisやFarallonを除いた株主の意思確認を行うことを目的として、MoM条件を設定することには合理的理由があると考える。
以上のような検討に基づき、本特別委員会は、EQTに対して、2025年7月10日、本特別委員会が本公開買付けに賛同の意見表明をするにあたって、少なくともOasisを除いた当社の株主の過半数が本公開買付けに賛同することをMoM条件として設定すべきであると考えていることを伝え、検討を求めた。
(エ)これに対し、EQTは、本特別委員会に対して、①Oasisは公開買付者と重要な利害関係を共通しない当社の株主であり、MoM条件を付するかどうかの判断においては一般株主と同視して取り扱われるべきこと、②本憶測報道の影響を受けた現在の当社株式の市場株価は、本取引に対する期待が過度に織り込まれた投機的な状態であるとの見方を否定できず、現在の当社株式の市場株価を下回っていることをもって直ちに一般株主の利益に叶う水準ではないとの結論が導かれるものではないこと、③本取引にMoM条件を設定することは、本取引の安定性を不当に阻害する結果となることから、かえって一般株主の利益に資さないことを理由として、MoM条件を設定した条件で本取引を実行することは困難である旨を回答した。
(オ)かかる回答を踏まえてもなお、本特別委員会は、本公開買付けについての応募契約を締結しているOasis、Farallon及び創業家並びに一般株主が置かれている状況を比較して、当社の一般株主の利益についても配慮することが望ましいと考えた。このため、本特別委員会は、EQTに対して、同月23日、改めて本取引について当社の一般株主の意思確認の機会を得るべく、MoM条件の設定を求めた。これに対し、EQTは、本特別委員会に対し、同月24日、上記と同様の理由から引き続きMoM条件は不要であるものの、本公開買付けにおける公開買付予定数の下限を高い水準に設定することが本特別委員会の意向に沿うと考え、当初公開買付予定数の下限から控除することを予定していた国内パッシブ・インデックス運用ファンドの控除は取りやめることとした旨を回答した。
以上のとおり、EQTは、MoM条件を設定した条件で本取引を実行することは応諾できないとの回答であり、仮にMoM条件の設定を本公開買付けの前提条件として要求する場合には本取引の実行が困難となることが明らかになった。
(カ)ところで、本取引の実行が困難となった場合、当社として取り得る選択肢は、①当社単独で当社経営陣が掲げるMove On 5の経営目標を達成し、当社の企業価値を向上させること、②EQT以外に当社経営陣及び当社経営陣が掲げるMove On 5に賛同する株主の下で、Move On 5の経営目標を達成し、当社の企業価値を向上させることのいずれかであると考えられる。
この点、2025年7月30日付当社プレスリリースのドラフトの「4.本公開買付けに係る重要な合意に関する事項」の「③本応募・不応募契約」に記載のとおり、Oasisをはじめとする大株主は本取引の実行に合意しているものの、これらの大株主は必ずしも現在の当社の経営体制や経営方針に賛同しているわけではない。このため、本取引が実行されず、これらの大株主が残存することになれば、依然として当社の経営の安定性を欠く状態が継続することとなる。本年の当社の定時株主総会に際しても、これらの大株主は、当社の経営陣の提案する会社提案について、賛同するかどうかを総会当日の直前まで明らかにせず、当社の経営陣が推進するMove On 5に賛同しないことと同様の態度に終始した。このため、今後もこれらの大株主が当社の株主として残存することになれば、引き続き当社の経営体制や経営方針を承認しないことに起因して、臨時株主総会の招集請求や定時株主総会における当社経営陣の再任に反対する等、当社の経営の混乱が続くことが想定される。このような不安定な経営状況下では、当社単独でMove On 5で掲げた目標を達成することは極めて困難であることが合理的に見込まれる。このため、本取引の実行が困難となった場合、当社単独で当社経営陣が掲げるMove On 5の経営目標を達成し、当社の企業価値を向上させることは、必ずしも現実的な選択肢であるといえる状況にない。EQTも指摘するとおり、本憶測報道後の当社株式の市場株価は、本取引に対する期待が一定程度織り込まれた状態であることは否定できないところ、本取引の実行に対する期待を織り込んだ現在の市場株価が、本取引が実行されないことによって、当社単独でMove On 5を達成することが困難であるリスクを織り込んだ場合、当社株式の市場株価は本公開買付価格よりも下落する可能性が否定できない。
また、上記のとおり、本憶測報道後の当社株式の市場株価は、本取引の実行に対する期待が一定程度織り込まれた状態であることは否定できない。もっとも、当社は、これまでに、本特別委員会の監督の下、合理的な範囲において適切なマーケット・チェックを実施した上で、法的拘束力のある提案を受領したのはEQT1社のみであり、現時点でEQTのほかに適切なパートナー候補が存在しないと考えるのが合理的である。そうすると、仮にMoM条件の設定を本取引の条件として要求することによってEQTが自らの提案を取り下げた場合、本取引の実行に対する期待が一定程度織り込まれた状態である当社株式の市場株価は、他に本取引を実行し得る現実的なパートナー候補が存在しない以上、本公開買付価格を下回る価格に下落する可能性が否定できない。
以上のいずれの場合においても、当社の一般株主としては、本公開買付価格において当社株式を売却する機会を喪失することとなるが、かかる事態は一般株主の利益に適うものではない。
(キ)以上の検討に基づき、本特別委員会は、Oasis、Farallon及び創業家と一般株主が置かれている状況が相違する本取引においてはMoM条件を設定することが最も望ましいと考える。しかしながら、仮に、本特別委員会がEQTに対して本取引の実行の前提としてMoM条件を必須のものとして要求した場合、本取引が実行されずに当社の一般株主は本公開買付けに応募する機会が失われることが見込まれる。のみならず、本憶測報道後の本取引の実行に対する期待が一定程度織り込まれた状態にある当社株式の現在の市場株価は、本公開買付価格よりも下落する可能性を否定できない。この点、経済産業省が2023年8月31日に公表した「企業買収における行動指針」では、会社の経営支配権に関わる事項については、株主の合理的な意思に依拠すべきであるとされている。かかる株主意思の原則に従う限り、本取引が当社の企業価値向上に資するものであると考えられる以上、本取引の実行について株主の意思を確認することなく、本特別委員会の判断のみで本取引の実行させないことも望ましくない。
したがって、本特別委員会は、Oasis、Farallon及び創業家と一般株主が置かれている状況が相違する一方で、本取引が実行されなければ本憶測報道後の本取引の実行に対する期待が一定程度織り込まれた状態にある当社株式の現在の市場株価は、本公開買付価格よりも下落する可能性を否定できない点について、当社の意見表明において本特別委員会の意見を記載することによって一般株主に対する情報提供を行い、一般株主が本公開買付けに応募するかどうかについては株主の判断に委ねることが相当であり、かかる情報提供の措置を講じる限り、本取引においてMoM条件を設定しないことも直ちに否定されるものではないと判断した。
(ク)なお、上記の結論については、海野薫氏から、次のとおり補足意見が付されている。
上記(a)カで述べたとおり、創業家が当社の株主として残存させることは、当社の現経営陣の策定するMove On 5達成の障害となっている株主を排除するという本取引の目的に反するものであるため、本取引の実行自体に賛同するものではない。もっとも、本取引が当社の企業価値向上に資するという多数意見を前提とする限り、本取引においてMoM条件を設定しないことも直ちに否定されるものではないという判断には賛同する。
エ その他の公正性担保措置
(ア)上記のほか、本取引においては、当社から独立した本特別委員会が設置され、本特別委員会は本取引について最良の条件を得るべく最大限の活動を行ったこと、当社及び本特別委員会は、それぞれ独立した法律事務所から専門的助言を得ながら本取引を進めてきたこと、当社及び本特別委員会はそれぞれ独立した財務アドバイザーを選任し、これらの財務アドバイザーから専門的助言を受けるとともに、株式価値算定書を受領していること、MoM条件以外の強圧性が生じないための措置を確保したことなど、その他の公正性担保措置を講じたことについては、2025年7月30日付当社プレスリリースのドラフトの「3.本公開買付に関する意見の内容、根拠及び理由」の「(6)本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置」の「①当社における独立した特別委員会の設置及び特別委員会からの答申書の取得」、「③当社における独立した第三者算定機関からの株式価値算定書の取得」、「④当社における独立した法律事務所からの助言」、「⑤本特別委員会における独立した第三者算定機関からの株式価値算定書の取得」、「⑥本特別委員会における独立した法律事務所からの助言」、「⑨強圧性が生じないための配慮」に記載のとおりである。また、一般株主に対する情報提供とプロセスの透明性の確保についても、本公開買付けでは、当社取締役会の意見表明報告書等において、当社取締役会や本特別委員会による検討・交渉プロセスや判断根拠、第三者算定機関による株式価値算定の内容、計算過程及び株式価値算定の前提となる当社の事業計画内容及び修正内容等が開示される予定であり、一般株主による十分な情報に基づく適切な判断の機会が確保される予定であるものと認められる。
(イ)なお、上記の結論については、海野薫氏から、次のとおり補足意見が付されている。
上記(a)カで述べたとおり、創業家が当社の株主として残存させることは、当社の現経営陣の策定するMove On 5達成の障害となっている株主を排除するという本取引の目的に反するものであるため、本取引の実行自体に賛同するものではない。もっとも、本取引が当社の企業価値向上に資するという多数意見を前提とする限り、本取引において公正性担保措置が適切に講じられているとの判断には賛同する。
(c) 本取引の条件の妥当性が確保されているか(積極的なマーケット・チェックの要否及びその範囲・方法を含む。)に関する事項
ア 本取引は、いずれも現金を対価として、一段階目として本公開買付けを行い、二段階目として株式売渡請求、又は株式併合を行うこと、及び株式併合を前提として端数処理を行う方法であり、本取引のような非公開化の取引においては一般的に採用されている方法であり、合理的である。
イ 本公開買付価格は、当社がUBS証券から取得した株式価値算定報告書による当社株式の価値算定結果のうち、市場株価分析に基づく算定結果によれば、2025年7月29日の前営業日である2025年7月28日の東京証券取引所プライム市場における当社株式の終値並びに直近1ヶ月(2025年6月29日から2025年7月28日まで)、直近3ヶ月(2025年4月29日から2025年7月28日まで)、及び直近6ヶ月(2025年1月29日から2025年7月28日まで)の終値の単純平均値(6,169円、6,000円、5,892円及び5,843円)に対しては、いずれもディスカウント (-7.60%、-5.00%、-3.26%及び-2.45%)された状況にある。一方で、本憶測報道がなされた2024年10月30日の前営業日である同年10月29日の当社株式の終値並びに直近1ヶ月(2024年9月30日から2024年10月29日まで)、直近3ヶ月(2024年7月30日から2024年10月29日まで)、及び直近6ヶ月(2024年4月30日から2024年10月29日まで)の終値の単純平均値(4,839円、5,030円、4,738円及び4,477円。)に対しては、いずれもプレミアム(17.79%、13.32%、20.30%及び27.32%)が付与されている。
さらに、本公開買付価格は、株式価値算定書(UBS証券)による当社株式の価値算定結果のうち、DCF法に基づく算定結果においてレンジの範囲内(5,154円~7,253円)であり、かつレンジの下位25%よりも中央値寄りに位置している。
ウ 本公開買付価格は、本特別委員会が野村證券から独自に取得した株式価値算定報告書による当社株式の価値算定結果のうち、市場株価分析に基づく算定結果によれば、2025年7月29日の前営業日である2025年7月28日の東京証券取引所プライム市場における当社株式の終値並びに直近1ヶ月(2025年6月30日から2025年7月28日まで)、直近3ヶ月(2025年4月30日から2025年7月28日まで)、及び直近6ヶ月(2025年1月29日から2025年7月28日まで)の終値の単純平均値(6,169円、6,000円、5,892円及び5,843円)に対しては、いずれもディスカウント (-7.60%、-5.00%、-3.26%及び-2.45%)された状況にある。一方で、本憶測報道がなされた2024年10月30日の前営業日である同年10月29日の当社株式の終値並びに直近1ヶ月(2024年9月30日から2024年10月29日まで)、直近3ヶ月(2024年7月30日から2024年10月29日まで)、及び直近6ヶ月(2024年4月30日から2024年10月29日まで)の終値の単純平均値(4,839円、5,030円、4,738円及び4,477円。)に対しては、いずれもプレミアム(17.79%、13.32%、20.30%及び27.32%)が付与されている。
さらに、本公開買付価格は、本特別委員会が野村證券から独自に取得した株式価値算定報告書による当社株式の価値算定結果のうち、DCF法に基づく算定結果においても評価レンジの範囲内(5,370円~9,125円)にある。
エ また、本公開買付価格は、当社の営むエレベータ事業と親和性を有し、一定の資金力・国際力を有するファンド、及び当社の非公開化に関心を示すストラテジックバイヤーに対して本取引への参加を募り、当社が、本特別委員会の監督の下、積極的なマーケット・チェックを適切に実施した結果として得られた法的拘束力のある唯一の価格である。
本公開買付価格は、本取引の公表予定日(2025年7月29日)の前営業日の終値及び直近1ヶ月、直近3ヶ月、直近6ヶ月の終値の単純平均値との比較でディスカウントされた金額であるが、当社の株価は、本憶測報道後に株価が顕著に上昇したことを踏まえると、本憶測報道後の株価上昇は本取引の実施に関する相当程度の期待を織り込んだものと評価することもできる。それゆえ、本公開買付価格が本取引の公表予定日(2025年7月29日)の前営業日の終値及び直近1ヶ月、直近3ヶ月、直近6ヶ月の終値の単純平均値との比較でディスカウントされた金額であることをもって、本公開買付価格の妥当性が直ちに否定されるものではない。
オ 加えて、当社と公開買付者との間で締結した本公開買付契約では、本クリアランス手続が完了することその他一定の条件が充足された場合に、公開買付者は、本公開買付けを速やかに開始する予定としており、公開買付者によれば、2026年1月下旬頃を目途に本公開買付けを開始することを目指しているとのことである。
国内外の関係当局における手続等に要する期間を正確に予想することは、現時点では困難な状況であるものの、少なくとも現時点で、本クリアランス手続を完了することが困難である等の事情は存在しない。
カ 本公開買付けについては、公開買付者の親会社であるBospolder Limited並びにOasis及びFarallonとの間で本応募契約が締結されている。また、公開買付者及び創業家との間で、本応募・不応募契約が締結されている。このため、本取引の成立の確実性の観点からは、特段の疑義は存在しない。
一方で、Oasis及びFarallonとの間での本応募契約では、本公開買付けに係る公開買付期間の末日までの間、第三者が、本公開買付価格を15%超上回る金額に相当する買付価格により、対抗する公開買付けがなされた場合にのみ、Oasis及びFarallonは応募義務を免れることとされており、上記のとおり、当社が、EQTに対して、公開買付契約書における取引保護条項の緩和の交渉にあたって阻害要因となったことは否定できない。しかし、当社が合理的な範囲において積極的なマーケット・チェックを実施するとともに、本憶測報道後から他の潜在的な買収者においても提案の機会が確保されていたことからすると、かかる要因のみをもって本取引の条件の妥当性が否定されるものではない。
また、本公開買付けに際して公開買付者が創業家との間で応募・不応募契約を締結することは、創業家に取締役選任権が付与されていないとしても、本公開買付け後も創業家が当社の株主として残存することを意味するものである。かかる点については、上記のとおり、本特別委員会は、当社の企業価値向上の観点からは本取引の条件の合理性を損なう可能性があり、必ずしも全面的に賛成するものではない。しかし、EQTによるMove On 5の実現に向けたサポートを受けられることが期待できる点に変わりはないことから、なお本取引の実行は当社の企業価値の向上に資するものであり、創業家が当社の株主として残存することのみから、本取引の条件の妥当性が否定されるものではない。
キ 以上の次第で、本取引の条件の妥当性が確保されていることについて、特段の不合理な点は認められない。
ク なお、上記の結論については、海野薫氏から、次のとおり補足意見が付されている。
上記(a)カで述べたとおり、創業家が当社の株主として残存させることは、当社の現経営陣の策定するMove On 5達成の障害となっている株主を排除するという本取引の目的に反するものであるため、本取引の実行自体に賛同するものではない。かかる観点から、創業家が本応募・不応募契約を締結することが本取引の条件とされていることについては妥当性を有しないと考えるが、その余の本取引の条件については妥当性が確保されていることについて特段不合理な点は認められないとの判断には賛同する。
(d) 本取引の実施(本公開買付けに関する意見表明を含む。)を決定することが当社の一般株主にとって不利益なものではないかに関する事項
以上のとおり、本取引の目的は合理性を有すると考えられ、また、本取引の取引条件は妥当であり、本取引に係る手続の公正性は確保されていると考えられるから、本取引の実施を決定することは当社の一般株主にとって不利益なものではないと考えられる。但し、上記(b)ウに記載のとおり、Oasis及びFarallonは、いずれもその保有株式数に照らして、現在の市場株価での売却が困難であり、現在の当社株式の市場株価を一定程度下回る価格であったとしても、本取引に応じて売却益を獲得することにインセンティブを有している。また、創業家は、本取引の実行後も株式を保有するべくEQTと本応募・不応募契約を締結している。このため、これらの大株主は、本取引によって現在の市場株価を下回る金額でスクイーズアウトを強制され、将来のキャピタルゲインを得る機会を喪失することとなる一般株主とは異なる利害関係を有している。他方、本取引が実行されなければ本憶測報道後の本取引の実行に対する期待が一定程度織り込まれた状態にある当社株式の現在の市場株価は、本公開買付価格よりも下落する可能性を否定できない。このため、当社の一般株主が本公開買付けに応募するかどうかについて判断できるよう、当社の意見表明において本特別委員会の意見を記載して一般株主に対する情報提供を行うことが望ましい。
(e) 当社取締役会が本公開買付けに賛同意見を表明し、当社株主に対して本公開買付けへの応募を推奨することの是非に関する事項
ア 賛同意見の表明及び応募の推奨
以上のとおり、本取引は、当社の企業価値の向上に資するものであり、本取引の目的は合理性を有すると考えられるから、現時点における当社の意見として、当社取締役会が本公開買付けに対して賛同意見を表明することは妥当である。また、本取引の取引条件は、合理的な範囲においてマーケット・チェックを実施した上で得られたものであり、妥当性を有するうえ、競合する買収提案の検討・交渉を含めて、本取引に係る手続の公正性は確保されていると考えられるものの、当社株式の公開買付価格を当社株式1株当たり5,700円とする本公開買付けへの応募を推奨することの是非については、本取引の公表予定日(2025年7月29日)の前営業日の終値及び直近1ヶ月、直近3ヶ月、直近6ヶ月の終値の単純平均値との比較で本公開買付価格がディスカウントであるという当社株価の状況を踏まえて、中立の立場をとった上で、本公開買付けに応募するか否かは当社の株主の判断に委ねることが相当である。
イ 本クリアランス手続の完了後の意見の変更の有無の諮問等の必要
なお、本クリアランス手続の完了に一定の期間を要することが見込まれるため、当社と公開買付者との間で締結した公開買付契約では、本クリアランス手続が完了することその他一定の条件が充足された場合に、公開買付者は、本公開買付けを速やかに開始する予定とされていることから、本公開買付けが開始される前に、当社取締役は、本特別委員会に対して、本特別委員会が2025年7月29日付で当社取締役会に対して表明した意見に変更がないか否かを検討し、当社取締役会に対し、変更がない場合にはその旨、変更がある場合には変更後の意見を述べるよう諮問すること、及びかかる意見を踏まえ、本公開買付けが開始される時点で、改めて本公開買付けに関する意見表明を行うことを併せて決議することが相当である。
B 2025年11月13日付答申書
当社は、2025年10月23日、公開買付者から、(i)本クリアランスの取得が完了した旨、(ii)本前提条件が充足されること(又は公開買付者により放棄されること)を前提に、本公開買付けを2025年11月14日より開始することを予定している旨の連絡を受領しました。これを受け、当社は、本特別委員会に対して、2025年7月29日付答申書の意見に変更がないか検討し、当社取締役会に対し、従前の意見に変更がない場合にはその旨、変更がある場合には変更後の意見を述べるよう諮問いたしました。
これを受けて、本特別委員会は、当社のファイナンシャル・アドバイザーであるUBS証券及び本特別委員会のファイナンシャル・アドバイザーである野村證券から受けた説明、株式価値算定書(UBS証券)及び株式価値算定書(野村證券)の内容、並びに大江橋法律事務所及び第一法律事務所から受けた法的助言の内容も踏まえつつ、本諮問事項について慎重に協議及び検討を行った結果、2025年11月13日に、当社取締役会に対し、委員の過半数の承認で、以下の内容の2025年11月13日付答申書を提出しております。
a. 意見の要旨
(a) 本特別委員会の答申内容の変更について
本特別委員会は、2025年7月29日付答申書(以下、2025年11月13日付答申書において「原答申」又は「原答申書」という。)の意見の変更の有無について慎重に検討・協議を重ねた結果、2025年11月13日付で、委員の過半数(委員3名中2名)により、一般株主が本公開買付けに応募するかどうかの判断の機会を設けるべく、当社取締役会として本公開買付けに賛同するものの、当社の株主及び新株予約権者に対して本公開買付けに応募するか否かについては株主及び新株予約権者の判断に委ねる旨の意見表明を行うことが適切であると考える旨の原答申の意見について、変更はない旨を決議した。
(b) 諮問事項についての本特別委員会の意見
ア 本取引の目的の合理性(本取引が当社の企業価値向上に資するかを含む。)
本取引は当社の企業価値向上に資するものと認められ、その目的は合理性を有すると考えられるとの原答申の意見に変更はない。なお、かかる点に対する委員1名からの反対意見についても変更はない。
イ 本取引に係る手続の公正性が確保されているか(買収提案が競合した場合における検討・交渉の進め方を含む。)
競合する買収提案の検討・交渉の進め方を含めて、本取引に係る手続の公正性は確保されていると考えられるとの原答申の意見に変更はない。なお、かかる点に対する委員1名からの補足意見についても変更はない。
ウ 本取引の条件の妥当性が確保されているか(積極的なマーケット・チェックの要否及びその範囲・方法を含む。)
本取引の条件は、合理的な範囲においてマーケット・チェックを実施した上で得られたものであり、妥当性が確保されているものと考えられるとの原答申の意見に変更はない。なお、かかる点に対する委員1名からの補足意見についても変更はない。
エ 本取引の実施(本公開買付けに関する意見表明を含む。)を決定することが当社の一般株主にとって不利益なものではないか。
本取引の実施を決定することは、当社の一般株主にとって不利益なものではないと考えられるとの原答申の意見に変更はない。また、大株主と一般株主の利害関係の相違や、当社株式の本公開買付けの公表前の市場株価の推移等に鑑み、当社の一般株主が本公開買付けに応募するかどうかについて適切に判断することができるよう、当社の意見表明において本特別委員会の意見を記載して、一般株主に対する情報提供を行うことが望ましいとの原答申の意見についても変更はない。
オ 当社取締役会が本公開買付けに賛同意見を表明し、当社株主に対して本公開買付けへの応募を推奨することの是非
本公開買付けに対して当社取締役会が賛同意見を表明することは妥当であるものの、当社の株主及び新株予約権者に対して本公開買付けへの応募を推奨することの是非については、当社の株主及び新株予約権者の判断に委ねることが相当であると考えられるという原答申の意見に変更はない。
カ 反対意見及び補足意見
なお、本公開買付け後の当社の株主構成について、創業家(原答申書の定義による。以下同じ。)が当社の株主として残存することに鑑みて、原答申と同様の理由に基づき、海野委員から反対意見が提出された。
また、海野委員からは、当該反対意見の提出とあわせて、原答申と同様に、本取引が当社の企業価値向上に資するという多数意見を前提とする限り、本取引に係る手続の公正性・本取引の条件の妥当性が確保されているという原答申の意見に変更がないとの判断には賛同するとの補足意見が提出された。
b. 原答申についての再検討
(a) 本取引の目的の合理性(本取引が当社の企業価値向上に資するかを含む。)
2025年7月30日付当社プレスリリースの公表後から2025年11月13日までの間に、公開買付者における本公開買付け後の経営方針、経営体制等に変更はなく、本取引の目的の合理性を否定すべき事情は認められない。
したがって、本取引の実行は、創業家が当社の株主として残存する点を踏まえてもなお、当社の企業価値の向上に資するものであると考えるとの本取引の目的の合理性についての原答申の意見に変更はない。
(b) 本取引に係る手続の公正性が確保されているか(買収提案が競合した場合における検討・交渉の進め方を含む。)
ア 原答申時における公正性担保措置
原答申に記載のとおり、当社は、本取引にあたって、①当社から独立した本特別委員会を設置し、本特別委員会は本取引について最良の条件を得るべく最大限の活動を行い、②当社及び本特別委員会のそれぞれにおいて独立した法律事務所から専門的助言を得ながら本取引の検討を進め、③当社及び本特別委員会のそれぞれにおいて独立した財務アドバイザーを選任し、これらの財務アドバイザーから専門的助言を受けるとともに、株式価値算定書を受領し、④合理的な範囲において積極的なマーケット・チェックを実施し、⑤MoM条件(原答申書の定義による。以下同じ。)の設定の点を除いたその余の強圧性が生じないための措置を執り行い、本取引についての公正性担保措置を実施した。
イ 原答申後における間接的マーケット・チェックの実施
また、上記の各公正性担保措置に加え、当社は、2025年7月30日付当社プレスリリースの公表によって本公開買付けのスキームや条件等の詳細を明らかとした後、他の潜在的な買収者にも対抗提案を行うことが可能な環境を構築した上で、間接的なマーケット・チェックを実施したと評価できるが、本公開買付けに競合する提案若しくは修正・取下げを求める提案はなされなかった。
ウ 小括
以上のとおり、原答申時における公正性担保措置の実施に加えて、2025年7月30日付当社プレスリリースの公表後から2025年11月13日までの間に間接的マーケット・チェックを実施したと評価できることを考慮すると、競合する買収提案の検討・交渉の進め方を含めて、本取引に係る手続の公正性は確保されていると考えられるとの原答申の意見に変更はない。
(c) 本取引の条件の妥当性が確保されているか(積極的なマーケット・チェックの要否及びその範囲・方法を含む。)
ア 本公開買付価格の妥当性
(ア)2025年7月30日付当社プレスリリースの公表後の直近の決算である当社の第2四半期の決算内容を踏まえても、2025年7月30日付当社プレスリリースの公表時において株式価値算定の前提となった当社の事業計画や事業環境等に重要な点において変更を与える事情は特に認められない。
また、当社取締役会が改めて本公開買付けに関する意見表明を行うにあたり、株式価値算定書(UBS証券)(原答申書の定義による。以下同じ。)作成の前提として用いられた事業計画について、当社の株式価値を検討するにあたって実質的に重要な内容の変更は行われていない。また、2025年7月30日付当社プレスリリースから約3ヶ月半の間における当社グループの事業環境にも大きな変化はなく、その他当社の株式価値に重大な影響を与える事情も特に認められない。
このため、2025年11月13日時点においても、当初の事業計画を用いて株式価値算定を行うことが適当であり、株式価値算定書(UBS証券)は有効であると考え、現時点で改めてUBS証券から株式価値算定書を取得する必要はないとの当社の判断に特段不合理な点は存在しない。
また、上記と同様の理由から、本特別委員会として改めて答申の意見を述べるにあたり、野村證券(原答申書の定義による。以下同じ。)から改めて株式価値算定報告書を取得する必要は認められないと判断した。
(イ)ところで、原答申において言及したとおり、本公開買付価格は、株式価値算定書(UBS証券)による当社株式の価値算定結果によれば、市場株価分析に照らして本憶測報道(原答申書の定義による。以下同じ。)がなされた2024年10月30日の前営業日である同年10月29日の当社株式の終値並びに直近1ヶ月(2024年9月30日から2024年10月29日まで)、直近3ヶ月(2024年7月30日から2024年10月29日まで)、及び直近6ヶ月(2024年4月30日から2024年10月29日まで)の終値の単純平均値(4,839円、5,030円、4,738円及び4,477円)に対しては、いずれも一定のプレミアム(17.79%、13.32%、20.30%及び27.31%)が付与されており、DCF法に基づく算定結果において評価レンジの範囲内(5,154円~7,253円)にある。
かかる当社株式の価値算定結果については、本特別委員会が野村證券から独自に取得した株式価値算定報告書による当社株式の価値算定結果においても同様の評価を得ている。
これらの株式価値算定に関する意見については、上記のとおり、現時点においても特段変更すべき理由が認められないことから、本公開買付価格は、2025年7月30日付当社プレスリリースの公表前の当社株式の市場株価を下回っていた点を踏まえても妥当性を有していることには変化がない。
(ウ)以上の次第で、本公開買付価格は、2025年7月30日付当社プレスリリースの公表前の当社株式の市場株価を下回っていた点を踏まえても、妥当性を有しているものと認められるとの原答申の意見に変更はない。
イ 競争法及び投資規制法令に基づく必要な手続及び対応
本公開買付けについては、国内外における競争法(2025年7月30日時点において、EQT(原答申書の定義による。以下同じ。)は、日本、米国、中国及びサウジアラビアにおいて手続及び対応が必要と考えていたが、2025年11月13日時点においてもその判断に変更はないとのことである。)及び国内外の投資規制法令(2025年7月30日時点において、EQTは、イギリスにおいて手続及び対応が必要と考えていたが、2025年11月13日時点においてもその判断に変更はないとのことである。)に基づく必要な許認可等に一定の期間を要することが見込まれていた。このため、当社と公開買付者との間で締結した本公開買付契約書では、本クリアランス手続が完了することその他一定の条件が充足された場合に、公開買付者は、本公開買付けを速やかに開始する予定としていた。
その後、当社は、2025年10月23日、公開買付者から、①本クリアランス手続のうち、日本、米国、中国及びサウジアラビアにおける競争法に係る本クリアランス手続並びにイギリスの投資規制法に係る本クリアランス手続が完了した旨、②本公開買付契約書で定められた前提条件が充足されること(又は公開買付者により放棄されること)を前提に、本公開買付けを2025年11月14日より開始することを予定している旨の連絡を受領した。
このため、本取引を実行するにあたって、本クリアランス手続の完了に係る前提条件は充足しており、本取引を実行することについて支障は見当たらない。
ウ その余の条件
以上のほか、創業家の保有株式数に誤りがあったことに伴い、買付予定数や不応募株式数に変動があること、及び本公開買付けに先立ち内山高一氏が現在保有する株式の一部(2,653株)を当社が無償取得すること以外には、2025年7月30日付当社プレスリリースで公表した主要な買付条件に変更はない。なお、買付予定数や不応募株式数の変動は軽微であるため、特段不合理な点は認められない。また、当社による内山高一氏の保有株式の一部の無償取得については、内山高一氏が当社の会長職から解任されたことにより無償取得される株式とのことであり、本公開買付けに先立って無償取得を実行することについても特段不合理な点は認められない。
エ 小括
したがって、本取引の条件は、合理的な範囲においてマーケット・チェックを実施した上で得られたものであり、妥当性が確保されているものと考えられるとの原答申の意見に変更はない。
(d) 本取引の実施(本公開買付けに関する意見表明を含む。)を決定することが当社の一般株主にとって不利益なものではないか
以上のとおり、本取引の目的は合理性を有すると考えられ、また、本取引の取引条件は妥当であり、本取引に係る手続の公正性は確保されていると考えられるから、本取引の実施を決定することは当社の一般株主にとって不利益なものではないと考えられるとの原答申の意見に変更はない。また、当社の一般株主が本公開買付けに応募するかどうかについて判断できるよう、当社の意見表明において本特別委員会の意見を記載して一般株主に対する情報提供を行うことが望ましいとの原答申の意見についても変更はない。
(e) 当社取締役会が本公開買付けに賛同意見を表明し、当社株主に対して本公開買付けへの応募を推奨することの是非
ア 原答申における意見
本特別委員会は、2025年7月30日付当社プレスリリースの公表以前の時点では、本公開買付価格が当社の市場株価を下回る状況にあったため、本公開買付価格が当社の市場株価を下回る状況下では、Oasis(原答申書の定義による。以下同じ。)、Farallon(原答申書の定義による。以下同じ。)及び創業家と一般株主が置かれている利害状況が相違することを踏まえて、本取引においてMoM条件を設定することが最も望ましいと考えた。もっとも、本特別委員会が公開買付者に対して本取引の実行の前提としてMoM条件を必須のものとして要求した場合、本取引が実行されずに当社の一般株主は本公開買付けに応募する機会が失われることが見込まれた。のみならず、本取引が実行されなかった場合、本憶測報道後の本取引の実行に対する期待が一定程度織り込まれた状態にある2025年7月30日付当社プレスリリース公表前の当社株式の市場株価は、本公開買付価格よりも下落する可能性を否定できなかった。そこで、本特別委員会としては、本取引が当社の企業価値向上に資するものであると考えられる以上、本取引の実行について株主の意思を確認することなく、本特別委員会の判断のみで本取引を実行させないことも望ましくないと考えた。
以上の検討から、本特別委員会は、原答申において、本公開買付価格を前提とする場合、本取引についてMoM条件を設定することが最も望ましいと考えていたものの、①Oasis、Farallon及び創業家と一般株主が置かれている利害状況が相違すること、②本取引が実行されなければ本憶測報道後の本取引の実行に対する期待が一定程度織り込まれた状態にある当社株式の2025年7月30日付当社プレスリリース公表前の市場株価は、本公開買付価格よりも下落する可能性を否定できない点について、当社の意見表明において本特別委員会の意見を記載することによって一般株主に対する情報提供を行い、一般株主が本公開買付けに応募するかどうかについては株主の判断に委ねることが相当である旨の意見を述べた。
イ 2025年7月30日付当社プレスリリースの公表後の事情等
当社は、2025年7月30日付当社プレスリリースの公表後、間接的マーケット・チェックを実施したと評価できる状況にあり、現時点までに本公開買付けに競合する提案若しくは修正・取下げを求める提案を受けていない。当社が、間接的マーケット・チェックを実施したと評価できる状況にありながら、本公開買付けに競合する提案若しくは修正・取下げを求める提案を受けていないことは、当社が、本特別委員会の監督の下、合理的な範囲において積極的なマーケット・チェックを実施したこととあわせて、本公開買付けに至る手続の公正性や条件の妥当性をさらに補完して基礎づけるものといえる。
ウ 2025年7月30日付当社プレスリリースの公表後の事情等を踏まえた評価
(ア)2025年7月30日付当社プレスリリースの公表後から現時点までの間の当社の市場株価は、本公開買付価格を下回る状況にある。かかる市場株価の推移については、当社が2025年7月30日付当社プレスリリースの公表後に行った複数の当社の株主とのエンゲージメントを通じて、本取引について異議や懸念を示されたことがなかったことも踏まえれば、本公開買付けについて市場が好意的に受け止めたとの評価も一応可能である。
一方で、Oasis、Farallon及び創業家と一般株主が置かれている利害状況が相違していた中でMoM条件が設定されなかったことを踏まえると、市場株価からのディスカウントが解消された点を過度に重視して評価することは適当でない。
なぜなら、市場株価は様々な諸条件が反映された結果として形成されるものであり、市場株価からのディスカウントが解消された理由について一義的な判断をすることは困難であるからである。
これらの事情を考慮すると、かかる市場株価の推移のみをもって、当社として本公開買付けに応募することを推奨する状況が整ったものと判断することもまた適切であるとは言い難い。
(イ)また、2025年7月30日付当社プレスリリースの公表後から現時点までの間に、上記の間接的マーケット・チェックを実施したこと、本クリアランス手続の完了に係る前提条件が充足し、本取引を実行することについての支障は存在しなくなったこと以外に、本公開買付価格を含む本公開買付けの諸条件その他当社の事業環境等に重要な点において変更は存在しない。
(ウ)加えて、当社取締役会として、2025年7月30日付当社プレスリリースにおける中立意見を応募推奨意見に変更する旨を表明することは、本公開買付契約書上の前提条件とはされておらず、本公開買付けの実行・成立に必須のものではない。
(エ)以上の点を踏まえれば、2025年7月30日付当社プレスリリースの公表後、現在に至るまでの間に、原答申の意見の前提となる事情等について実質的な意味で変化があったと断定すべき点が認められず、本特別委員会として原答申の意見を変更しなければならない特段の事情は認められない。よって、本公開買付けについては、上記アの①及び②の2点について、当社の意見表明において本特別委員会の意見を記載することによって一般株主に対する情報提供を行い、一般株主が本公開買付けに応募するかどうかについては株主の判断に委ねることが相当であるという、原答申の意見について、現時点において変更すべき特段の事情は認められない。
エ まとめ
よって、本特別委員会としては、現時点においては市場株価からのディスカウントが解消されているものの、市場株価からのディスカウントが解消された理由について多面的な見方があり得ることを考慮し、原答申と同様に、当社取締役会は本公開買付けについて中立の立場をとった上で、本公開買付けに応募するか否かは当社の株主及び新株予約権者の判断に委ねることが相当であるものと思料する。
② 非公開化プロセスの実施及び複数の候補者からの提案を受ける機会の確保と検討並びに本特別委員会による真摯な交渉
上記「1.株式併合を行う理由」に記載のとおり、当社は、2024年11月18日開催の本特別委員会の承認を得て、2024年12月中旬以降、EQTに加えて当社にとって望ましい投資家を選定することを目的として、EQT以外に本候補者4社を招聘した入札手続として非公開化プロセスを実施しました。なお、本候補者の選定にあたっては、初期的に複数の投資ファンド及び事業会社を対象とした上で、日本の製造業への投資実績や当社事業のM&Aへの関心の程度、グローバルに事業展開している企業への投資実績等の一定の選定基準に基づき絞り込みを行った結果、4社を選定いたしました。
非公開化プロセスにおいて、当社は、2025年2月上旬、本候補者に対し、本候補者の属性を考慮して、UBS証券を通じて、マネジメント・インタビューの機会を与えるとともに、Move On 5の説明資料を含め、当社の企業価値及び株式価値を算定・検証するために必要な情報を提供しました。その結果、2025年3月7日、投資ファンド及び事業会社それぞれ1社ずつから、当社株式の非公開化を提案する法的拘束力を持たない意向表明書の提出を受けました。このうち投資ファンド1社からは、具体的な価格の提示が受けられませんでした。なお、意向表明書の提出を行わなかった残りの2社は、2024年10月30日付の本憶測報道後の当社の株価水準、及び、中国の不動産不況下での新設事業の減少等による2025年3月期の業績予想の下方修正等を理由に、非公開化プロセスから辞退しました。かかる状況を踏まえ、当社は、価格提示のあった事業会社1社(本最終候補者)をEQT以外の最終候補者として、本最終候補者に対して次のプロセスとしてデュー・ディリジェンスの機会を与えることが望ましいと判断し、2025年3月10日開催の本特別委員会で審議し、その方針について承認を得ました。これを踏まえ、当社は、本最終候補者及びEQTに対し、UBS証券を通じて、2025年5月中旬まで、競争法に係るいわゆるガン・ジャンピング規制の制約の範囲内で両者の公平性・公正性に留意しつつ、当社に対するビジネス、事業計画、会計、税務、法務、人事・総務、環境、IT・システム等に関するデュー・ディリジェンスや当社の執行取締役とのマネジメント・インタビュー等の機会を提供した上で、2025年5月20日を期限として法的拘束力のある提案書を当社に提出するよう要請しました。
また、当社は、中国の不動産不況下での新設事業の減少等によってその損益に大きな影響を受けたことから、2025年2月6日に2025年3月期の業績予想を下方修正したことに加え、2025年4月8日開催の取締役会において足元における最新の業績や将来の見通しを踏まえてMove On 5への影響と改善策について報告と協議がなされ、当該改善策を本最終候補者及びEQTに対して提供しました。なお、当該改善策については、当社から特別委員に対して随時説明を行っており、2025年4月14日に開催された本特別委員会において、当該改善策の策定に至る過程に特段不合理な点は認められないとの確認を得ています。
かかるプロセスの結果、2025年5月20日、当社は、EQTから、当社取締役会及び本特別委員会宛に本取引に係る法的拘束力のない5月20日付提案書の提出を受けました。一方で、本最終候補者からは、EQTが当社に対して5月20日付提案書を提出した2025年5月20日までに、本取引に係る提案書が提出されることはありませんでした。2025年5月16日、当社は、UBS証券を通じて、本最終候補者より、当社のMove On 5を前提にした場合に、その実行可能性に対する十分な確信を持つことができず、当社株式に関して競争的な価格提示を行うことが困難であることを理由に非公開化プロセスから辞退する旨の連絡を受けました。
EQTが提出した5月20日付提案書に対し、当社は、当社の本源的価値に照らして企業価値ひいては株主共同の利益を確保し又は向上させるか、また提案の実現可能性等の観点から当該提案書の提案内容の精査を行い、2025年5月21日開催の本特別委員会において協議をしました。5月20日付提案書はEQTに対して本取引に関する独占交渉権を付与することを条件とするものでしたが、当社は、EQTが提出した5月20日付提案書は、買付資金の調達に関するコミットメントを伴っておらず、法的拘束力がないものとされていたことから、EQTに対して、法的拘束力のある提案書を当社に再度提出することを要請することとし、本特別委員会よりその方針についての承認を得ました。そこで、当社は、2025年5月22日、EQTに対して、2025年5月30日を期限として、金融機関等から本取引に関する買付資金の調達に関する法的拘束力のあるコミットメントを得ていることの証拠を添えて、公開買付価格の再提示を含めた法的拘束力のある提案書を当社に提出することを要請しました。
その後、当社は、2025年5月30日に、EQTより、当社株式1株当たりの公開買付価格を5,400円とする5月30日付提案書並びに本取引に関する買付資金の調達に関する金融機関及びファンドからのコミットメントレターを受領しました。
EQTの5月30日付提案書を受け、当社は、2025年5月31日、当社の本源的価値に照らして企業価値ひいては株主共同の利益を確保し又は向上させるかという観点から提案内容を総合的に精査し、本特別委員会より承認を得て、EQTに対して、当社株式1株当たりの公開買付価格を5,400円とする提案の再検討を要請しました。
これに対して、当社は、2025年6月6日、EQTより、当社株式1株当たりの公開買付価格を5,500円とする6月6日付提案書を受領しました。
EQTの6月6日付提案書を受け、当社は、2025年6月10日、さらに当社の本源的価値に照らして企業価値ひいては株主共同の利益を確保し又は向上させるかという観点から提案内容を総合的に精査しました。6月6日付提案書における公開買付価格は、提出日の前営業日である2025年6月5日の当社株式の終値よりもディスカウントされたものでしたが、当社の本源的価値を考慮するにあたっては、本憶測報道による影響を受けていないか、又はその影響が限定的と考えられる期間の市場株価に対するプレミアムを考慮することが相当であると考えました。そして、6月6日付提案書における公開買付価格は、当社の少数株主の利益に十分に配慮した価格であるとは評価できないものの、本憶測報道による影響を受けていないか、又はその影響が限定的と考えられる期間の市場株価に対する一定のプレミアムが付されていたこと、本最終候補者が非公開化プロセスから辞退しており、この時点で非公開化取引の相手方はEQTしか残っていなかったこと、6月6日付提案書には2025年6月10日までに公開買付者(EQT)に対する独占交渉権を付与しなければ提案は失効するとの記載があったことから、当社は、2025年6月10日、本特別委員会より承認を得て、今後も価格の引上げのための交渉を続けることを前提として、公開買付者(EQT)に対して、本取引に関する独占交渉権を付与することといたしました。そこで、当社は、2025年6月10日、公開買付者(EQT)に対して、期限を2025年6月26日までとして、本取引に関する独占交渉権を付与する旨の通知を送ると同時に、更なる価格の引上げを要請しました。
追加提案者からの2025年6月20日付の提案書を受け、当社は、2025年6月21日、EQTに対し、6月6日付提案書における公開買付価格を上回る提案書を受領した旨を伝えました。その後当社は、独占交渉期間の末日である2025年6月26日、EQTより、Final Offerと題する、当社株式1株当たりの公開買付価格を5,600円とする6月26日付最終提案書を受領しました。
EQTの6月26日付最終提案書を受け、当社は、2025年6月30日、さらに当社の本源的価値に照らして企業価値ひいては株主共同の利益を確保し又は向上させるかという観点から提案内容を総合的に精査しました。6月26日付最終提案書における公開買付価格も、提出日の前営業日である2025年6月25日の当社株式の終値よりもディスカウントされたものであり、また、本憶測報道による影響を受けていないか、又はその影響が限定的と考えられる期間の市場株価を踏まえても、依然として当社の本源的価値に照らして十分な価格と判断できないものであり、当社の少数株主の利益に十分に配慮した価格であると評価できないこと、本憶測報道の有無とその影響の多寡にかかわらず、本公開買付けの成立の蓋然性の観点から、本公開買付けの公表日に近接した時点又は期間を基準とした株価についても相応に重視して判断をする必要があることから、2025年6月30日、当社は、本特別委員会より承認を得て、EQTに対し、更なる価格の引上げを検討するよう要請いたしました。なお、6月26日付最終提案書には、2025年6月26日中に、公開買付者(EQT)に対する独占交渉権を2025年7月11日まで延長しなければ提案は失効するとの記載がありましたが、追加提案者に対して更なる意向表明書の提出の意向を確認する必要があったことから、独占交渉権の延長は認めませんでした。
もっとも、当社は、2025年7月3日、EQTより、これ以上の価格の引上げはできないとの回答を受け、さらに、EQTは、Oasisと応募契約の締結に向けて価格交渉をしていたところ、Oasisに対しても、価格交渉の期限を2025年7月9日と設定した上で、5,600円から価格の引上げを行うことはできないため、この価格で合意に至らない場合は提案を撤回するとの通知をしたとの連絡を受けました。その後、当社は、EQTとOasisとの価格交渉の期限である2025年7月9日、EQTから、口頭で、Oasisとの価格交渉の結果、最終的に提案価格を引き上げ、Oasisより当社株式1株当たり5,700円であれば応募契約に応じる意向がある旨が確認できたとの連絡を受けました。その上で、当社は、EQTより、2025年7月10日、メールにて、同様に、Oasisより5,700円であれば応募契約に応じる意向がある旨が確認できた旨の連絡を受けるとともに、公開買付者(EQT)に対して2025年7月31日までの独占交渉権を付与するよう要請を受けました。
EQTからの連絡を受け、本特別委員会は、2025年7月11日、EQTに対して、(i)Oasisが1株当たり5,700円の公開買付価格に同意していること及びOasisが公開買付者(EQT)に対して独占交渉権を付与していることを前提として、EQTに対して2025年7月31日までの独占交渉権を付与することに同意すること、(ii)もっとも、5,700円との公開買付価格は、依然として当社の市場株価を下回っており、これに従う場合には当社の少数株主は市場株価を下回る価格でスクイーズアウトを強制される状況にあり、また、当社が追加提案者から競合する提案を受けており、本特別委員会の職責上、企業価値の向上に繋がる提案については真摯に検討する必要があり、公開買付者(EQT)に独占交渉権を付与するとしても、当社がかかる検討を行うための環境を維持する必要があること、(iii)創業家が当社及び当社の役員に対して複数の訴訟を提起してきたこれまでの経緯に照らすと、本取引後に創業家が当社の株主として残存し、創業家が推薦する取締役を当社の取締役会の構成員とすることは適切ではないと考えることに鑑みて、本特別委員会が公開買付者(EQT)からの公開買付けに対して賛同意見を表明するにあたっては、公開買付契約書において、①MoM条件の設定、②取引保護条項の緩和、③創業家を残存させないことの3点を条件とすべきと考えている旨を記載した書簡を送りました。
これに対して、本特別委員会は、2025年7月16日、EQTから、①本取引については事前の積極的なマーケット・チェックなど一般株主の保護の観点での十分な公正性担保措置が実施されている一方、MoM条件を付すことは本公開買付けの成立を不安定なものとし、かえって応募を希望する一般株主の利益に資さない可能性があることから、MoM条件を受諾することは困難である、②同様に事前の積極的なマーケット・チェックが行われていることからすれば、取引保護条項は合理的な内容である、③本公開買付けを確実に成立させる上で創業家と合意することは不可欠であり、創業家を株主として残存させることは本公開買付価格の提案の前提であったほか、創業家出身の人物が当社の取締役として経営に直接関与することはないことが合意できておりMove On 5への影響は見込まれないとの回答を受けました。
さらに、当社は、2025年7月17日、公開買付者(EQT)より、7月17日付 Final Binding Offerを受領しました。これによると、5,700円が公開買付価格の最終提案であること、Oasis及びFarallonがそれぞれ保有する全ての株式等を本公開買付けに応募することに応諾していること、本応募・不応募株主らとも合意しており、創業家(本応募・不応募株主ら並びに内山氏の親族である内山邦子氏及び内山友里氏)が保有する当社株式のうち、一部(合計1,279,338株、所有割合1.64%)は本公開買付けに応募する一方、残部(合計6,532,359株、所有割合8.37%)については本応募契約に応募せず、本スクイーズアウト手続の実行後、合併又は株式交換により、公開買付者に保有させることと引き換えに、本応募・不応募株主らが公開買付者又はその親会社の株式の一部の交付を受けて、約15%の持株比率となるとともに、創業家の代理人一名を当社の取締役として指名することができる(但し、創業家からは当社の取締役及び取締役会のオブザーバーに指名されない)旨がその内容になっていること、Oasis及びFarallonのみならず、本応募・不応募株主らとの間で上記合意を行うことは、本取引を確実に実施するために不可欠であること等が記載されていました。
7月17日付 Final Binding Offerを受け、当社は、2025年7月17日、公開買付者(EQT)に対し、上記の創業家と当社との過去の経緯に照らして創業家に当社の取締役の指名権を認めることを条件とすることは応諾できない旨を伝えたところ、2025年7月23日、公開買付者(EQT)から、創業家と交渉の上、株主としては残存するが、創業家には当社の取締役の指名権を付与していないとの連絡を受けました。
また、本特別委員会は、2025年7月23日、公開買付者(EQT)に対して、改めて、①少なくとも、当社株式の保有数量に鑑みて市場価格で売却することが事実上困難であるOasis及びFarallon並びに本取引後も当社株主として残存する創業家を除いた当社の株主様の過半数が公開買付けに賛同することをMoM条件として設定すること、②本公開買付契約における取引保護条項を緩和すること、③創業家が本取引後に株主として残らないことが望ましく、本取引後の当社の経営に対する創業家の影響力を抑制する必要があることを要望しました。
これに対し、本特別委員会は、2025年7月24日、公開買付者(EQT)から、①本取引の成否に及ぼす影響力を背景として強い交渉力を有する大株主であるOasis及びFarallonとの複数回に亘る交渉を経て合意された価格であることは、むしろ本公開買付価格を含む取引条件の公正さを強く裏付ける要素であり、MoM条件において、応募株主であるOasis及びFarallonは一般株主として取り扱うことが合理的であること(なお、本特別委員会から一般株主の意思確認を行う意義に関して受けた意見も踏まえ、買付予定数の下限について、国内パッシブ・インデックス運用ファンドが保有すると推定される株式数の控除は取りやめることにしたこと)、②公開買付者(EQT)との取引安定性が阻害され得るような条件は看過することはできないことに加え、事前の十二分なマーケット・チェックを含む公正なプロセスを経ているという本件の経緯に照らせば、取引保護条項は当社の株主の皆様に対しても十分に説明可能な内容であると考えていること、③創業家との再交渉により、上記のとおり、創業家による取締役の指名権は付与しておらず、創業家による本取引後の当社の経営・事業運営における影響は著しく減少したと考えていることとの回答を受けました。
かかる回答を受け、本特別委員会は、2025年7月24日、公開買付者(EQT)からこれ以上の譲歩を引き出すことは難しく、本特別委員会の要求を本取引の条件とする場合には本取引の実行が困難になると判断し、仮に本取引が実行されなければ本憶測報道後の本取引の実行に対する期待が一定程度織り込まれた状態にある当社株式の現在の市場株価は、本公開買付価格よりも下落する可能性を否定することができず、上記「①当社における独立した特別委員会の設置及び特別委員会からの答申書の取得」の「(iii)判断内容」の「A 2025年7月29日付答申書」に記載のとおり、この点について一般株主の皆様に対する情報提供を行い、一般株主の皆様が本公開買付けに応募するかどうかについては株主の皆様の判断に委ねることが相当であると判断しました。
以上のとおり、当社は、本特別委員会の承認のもと、市場における潜在的な買主となる投資家の有無を調査・検討する、いわゆる積極的なマーケット・チェックとして非公開化プロセスを実施し、複数の候補者から当社の企業価値向上に向けた提案を受ける機会を確保し、EQTに対しても交渉力を保持するために直ちに独占交渉権を付与することなく交渉を進めることにより、候補者間の競争環境の醸成・維持に努め、さらに公開買付者(EQT)に対して独占交渉権を付与した後は、本特別委員会が自ら書簡を送り、交渉を行うなど、独立当事者として真摯な交渉に努めてまいりました。
③ 当社における独立した第三者算定機関からの株式価値算定書の取得
(i) 算定機関の名称並びに当社及び公開買付者との関係
当社は、本公開買付けに関する意見表明を行うにあたり、公開買付者から提示された本公開買付価格に対する意思決定の過程における公正性を担保するために、公開買付者ら、本候補者及び当社から独立した当社のファイナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関であるUBS証券に対して、当社株式の株式価値の算定及び付随する財務分析を依頼し、2025年7月29日付で、下記「(ii)算定の概要」に記載の前提条件その他一定の条件の下で、株式価値算定書(UBS証券)を取得いたしました。なお、UBS証券は、当社及び公開買付者らの関連当事者には該当せず、本取引に関して記載すべき重要な利害関係を有しておりません。また、当社は、本「(3) 本株式併合の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置」に記載のとおり、本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置が講じられており、本取引に係る公正性が十分に担保されていると判断したことから、UBS証券から本公開買付価格の公正性に関する意見(フェアネス・オピニオン)は取得しておりません。
当社は、本公開買付けの開始に際してあらためて本公開買付けに関する意見表明を行うにあたり、株式価値算定書(UBS証券)作成の前提として用いられた本事業計画について、当社の株式価値を検討するにあたって実質的に重要な内容の変更は行われていないこと、2025年7月30日付当社プレスリリースから約3ヶ月半しか経過しておらずその間におけるマクロ経済環境の見通しや当社グループの事業環境にも大きな変化はないこと、その他当社の株式価値に重大な影響を与えるような事情又は2025年7月30日付当社プレスリリース後の変化も認識していないことから、2025年11月13日時点においても、本事業計画を用いて株式価値算定を行うことが適当であり、株式価値算定書(UBS証券)は有効であると考え、2025年11月13日時点であらためてUBS証券から株式価値算定書を取得する必要はないと判断しておりました。
なお、本取引に係るUBS証券の報酬は、本取引の成立等を条件に支払われる成功報酬のみとなっております。当社は、同種の取引における一般的な実務慣行及び本取引が不成立となった場合に当社が負担することとなる報酬の条件等も勘案の上、本取引の成立等を条件に支払われる成功報酬であることをもって独立性が否定されるわけではないと判断の上、上記の報酬体系によりUBS証券を当社のファイナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関として選任いたしました。
(ii) 算定の概要
UBS証券は、複数の株式価値算定手法の中から当社の株式価値の算定にあたり採用すべき算定手法を検討の上、当社が継続企業であるとの前提の下、当社の株式価値について多面的に評価することが適切であるとの考えに基づき、当社が東京証券取引所プライム市場に上場しており、市場株価が存在することから市場株価平均法を、また将来の事業活動の状況を算定に反映するためDCF法を採用して、下記(注)に記載の前提条件その他一定の条件の下に当社の株式価値分析を行っております。
UBS証券によれば、上記各手法に基づき算定した当社株式1株当たり株式価値の範囲はそれぞれ以下のとおりとのことです。UBS証券による株式価値算定書(UBS証券)作成及びその基礎となる評価分析に関する前提条件、留意事項については、下記(注)をご参照ください。
市場株価平均法(基準日1):4,477円~5,030円
市場株価平均法(基準日2):5,843円~6,169円
DCF法:5,154円~7,253円
市場株価平均法では、①本憶測報道による株価への影響を排除するため、かかる報道の影響を受けていないと考えられる2024年10月29日を基準日(以下「基準日1」といいます。)として、東京証券取引所における当社株式の基準日1の終値4,839円、過去1ヶ月の終値の単純平均値5,030円、同過去3ヶ月の終値の単純平均値4,738円、同過去6ヶ月の終値の単純平均値4,477円を基に、当社株式の1株当たりの価値の範囲を4,477円から5,030円まで、②2025年7月28日を算定株価基準日(以下「基準日2」といいます。)として、東京証券取引所における当社株式の基準日2の終値6,169円、過去1ヶ月の終値の単純平均値6,000円、同過去3ヶ月の終値の単純平均値5,892円、同過去6ヶ月の終値の単純平均値5,843円を基に、当社株式の1株当たりの価値の範囲を5,843円から6,169円までとそれぞれ算定しております。
DCF法では、当社が作成した本事業計画に基づく収益予測や投資計画、一般に公開された情報等の諸要素を前提として、本事業計画におけるフリー・キャッシュ・フローを一定の割引率で現在価値に割り引くことにより当社の企業価値を評価し、さらに当社が保有する現金同等物等の価値を加算する等財務上の一定の調整を行って、当社株式の株式価値を分析し、当社株式の1株当たりの価値の範囲を5,154円から7,253円までと算定しております。
上記DCF法の基礎とした本事業計画には、大幅な増減益及びフリー・キャッシュ・フローの大幅な増減を見込んでいる事業年度が含まれております。具体的には、2026年3月期においては中国事業の赤字幅縮小、米州事業の都市部の新設需要低迷の反動による新設・リニューアルに係るセグメントの伸長に起因する大幅な増益を見込んでおります。2027年3月期においては、国内の近畿主要拠点ビル(通称ビッグフィット及び大阪フィット)の老朽化対応としての建替・新築費用が発生することによる設備投資が増加するため、大幅なフリー・キャッシュ・フローの減少を見込んでおります。2028年3月期においては、利益率の改善、近畿主要拠点ビル建替の工事費用の大幅な減少及び海外拠点における更新投資費用の減少により、大幅なフリー・キャッシュ・フローの増加を見込んでおります。2029年3月期においては、海外子会社においてプライシング強化や、メンテナンス生産性向上による改善に起因する大幅な増益を見込んでおり、また前年まで発生していた近畿主要拠点ビルの建替費用分が剥落することにより、大幅なフリー・キャッシュ・フローの増加を見込んでおります。加えて、本事業計画は、2024年5月に公表したMove On 5における当社目標値に対して、中国の不動産不況下での新設事業の減少等によってその損益に大きな影響を受けたことを含め足元における最新の業績や将来の見通しを踏まえての修正が行われた事業計画であり、計画最終年度の2029年3月期の売上高はMove On 5に対して売上高で420億円の減少、営業利益で増減なしの修正計画となっております。本事業計画の詳細については、当社が2025年7月30日付で公表した「中期経営計画の修正に関するお知らせ」をご参照ください。
また、本取引の実行により実現することが期待されるシナジー効果については、算定時点において見積もることが困難であるため、本事業計画には加味されておりません。
(注)株式価値算定書(UBS証券)は、当社取締役会が本公開買付価格を財務的見地から検討することのみを目的として提供されたものです。株式価値算定書(UBS証券)は、本取引に関連して当社のいかなる種類の有価証券の保有者、債権者その他の利害関係者が受領する対価について、何ら意見又は見解を表明するものではありません。株式価値算定書(UBS証券)は、本取引の取引形態、ストラクチャー等を含め本取引の条件その他の側面について、何ら意見又は見解を表明するものではなく、また、当社にとり採用可能であるか若しくは実行する可能性のある他の戦略又は取引と比較した場合における本取引の相対的な利点又は本取引の推進若しくは実施に関する業務上の意思決定について、何ら意見又は見解を表明するものではありません。また、本取引又はそれに関連する事項について、当社の株主に対して本取引に応募すること又はしないこと、当社の株主の議決権行使又は行動について何ら意見を述べ又は推奨するものでもありません。また、本取引の当事者の役員、取締役又は従業員に対するいかなる報酬の金額、性質その他の側面に関する、本取引の公開買付価格との比較における公正性(財務的か否かを問いません。)について、何らの意見も見解も表明するものではありません。株式価値算定書(UBS証券)は、本取引が公表又は開始された後を含むいずれかの時点において当社株式が取引されるべき価格に関して何ら意見を述べるものでもありません。
株式価値算定書(UBS証券)の作成にあたりUBS証券は、株式価値算定書(UBS証券)作成のためにUBS証券が吟味した公開の又は当社若しくは当社の他のアドバイザーから提供された前提事項又は情報等の正確性及び完全性を前提とし、またそれらに依拠しています。当該前提事項又は情報等について、UBS証券又はその役職員、代理人、代表者、アドバイザーその他のいずれも、別途その内容を検証していません。
UBS証券又はその役職員、代理人、代表者若しくはアドバイザーのいずれも、株式価値算定書(UBS証券)に含まれる情報の正確性、完全性、信頼性及び充分性について、また、株式価値算定書(UBS証券)の中で前提としている内容の妥当性について、明示されていると否とにかかわらず、何ら表明、保証又は約束するものではありません。
株式価値算定書(UBS証券)は当社の利益のためにのみ提供され、当社の株主又はその他いかなる者も、株式価値算定書(UBS証券)に依拠してはならず、また株式価値算定書(UBS証券)によって利益、権利又は救済を得られるものではありません。
株式価値算定書(UBS証券)を受領することにより、当社は、法令上許容される限り、かつそれが詐欺による場合及び委託契約書に定める場合を除き、株式価値算定書(UBS証券)又は株式価値算定書(UBS証券)に関連して書面若しくは口頭により提供される情報、株式価値算定書(UBS証券)に含まれる情報の誤り又は株式価値算定書(UBS証券)からの情報の脱漏から生じ得るあらゆる責任から、UBS証券並びにその役職員、代理人、代表者及びアドバイザーを明示的に免責することを確認し、承諾しています。
株式価値算定書(UBS証券)には、当社からUBS証券に提供された将来予想に関する記述、見通し、見積もり、予測、目標、及び意見(以下「将来予測」と総称します。)が含まれる可能性があり、UBS証券は将来予測の妥当性及び達成可能性(またそれらの前提及び根拠)について、当社の意見に依拠しています。UBS証券は、かかる将来予測が、算定時点で入手可能な最善の当社による評価及び判断を示すものであること、並びに、かかる将来予測が当社が熟考した数値又は時期において実現することを前提としています。株式価値算定書(UBS証券)中の全ての前提事項は当社と検討し、合意されています。かかる将来予測は、大きな前提と主観的判断を含んでおり、それらが正しいものとは限らず、また、いかなる将来予測も将来の業績の信頼性の高い指標であるとの保証はなく、また、それらが達成可能又は実現するとは限りません。株式価値算定書(UBS証券)に含まれる将来予測は、その達成又は妥当性について何ら表明保証はなされておらず、また依拠されるべきものでもありません。
株式価値算定書(UBS証券)は、株式価値算定書(UBS証券)の日付現在における経済、規制、市況その他の状況、及び同日までにUBS証券が入手した情報に基づいて作成されたものであり、その後の状況の変化により、株式価値算定書(UBS証券)に含まれる情報に影響が生じる可能性があります。株式価値算定書(UBS証券)の内容は株式価値算定書(UBS証券)の日付現在のものであり(株式価値算定書(UBS証券)中で別途過去時点を示す場合を除きます。)、株式価値算定書(UBS証券)の提供に際し、当社に対し、①追加情報の提供、②株式価値算定書(UBS証券)中の将来予測を含む情報の更新、改訂若しくは再確認、又は③内容の不正確が判明した場合の訂正につき、いかなる者も義務を負わず、また表明又は約束をするものではありません。
株式価値算定書(UBS証券)に記載されたUBS証券による分析は、UBS証券が株式価値算定書(UBS証券)に関連して当社に提示する主要な財務分析の概要であり、株式価値算定書(UBS証券)に関連してUBS証券が行った分析及び参照した情報を全て網羅するものではありません。株式価値算定書(UBS証券)の作成及びその基礎となる分析は、各財務分析手法の適切性及び関連性並びに各手法の特定の状況への適用に関する様々な判断を伴う複雑な分析過程であり、したがって、その一部の分析結果又は要約の記載は必ずしもその分析の内容全てを正確に表すものではありません。UBS証券による分析結果は全体として考慮される必要があり、その分析結果を全体として考慮することなく、その一部又は要約のみを参考にした場合、UBS証券の分析の基礎となる過程について必ずしも正確な理解を得られない可能性があります。UBS証券は、その意見を表明するにあたり、各分析及び要因を総体的かつ全体的に考慮しており、特定の分析又は要因に特別な比重を置いておらず、また、個別に検討した各分析又は各要因のいずれがUBS証券の分析の根拠となったか、また、どの程度根拠となったかについて、UBS証券は意見を述べておりません。UBS証券による分析に際して比較対象として検討されたいずれの会社も、当社の事業部門又は子会社と同一ではなく、UBS証券による分析の目的において、当社と類似すると考えられる事業に従事する公開会社であるという理由により選択されたものです。また、UBS証券による分析は、当社との比較対象として検討された会社の財務及び事業上の特性の相違、並びにこれらの会社に影響を及ぼす可能性のあるその他の要因に関する、複雑な検討及び判断を必然的に伴っています。
株式価値算定書(UBS証券)の作成においてUBS証券は、①株式価値算定書(UBS証券)中で参照される当社又はその他の会社の物的資産・負債について何ら独立した評価又は鑑定を行っておらず、かかる評価又は鑑定を提供されておらず、②本取引の商業的利点に関する検証を行っておらず、③本取引について法務、税務、会計又はその他の分析を行っておらず、適宜これらの分野に精通した専門家アドバイザーの判断のみに依拠しており、④本取引のために規制上の又は第三者の承認、同意及び免除を得るにあたり、当社、株式価値算定書(UBS証券)中で言及される他の会社又は本取引に悪影響を与えるような遅延、制限、制約又は条件がないことを前提としています。
UBS証券は、本取引に関連して当社のファイナンシャル・アドバイザーを務め、かかるサービスに対し、本取引の成立を条件に支払われる成功報酬を受領します。また、当社は、UBS証券の関与に関してUBS証券が負担する費用及びUBS証券の業務から発生する一定の責任についてUBS証券に補償することを合意しています。
④ 当社における独立した法律事務所からの助言
当社は、本公開買付けを含む本取引に係る当社取締役会の意思決定の過程における公正性、客観性及び適正性を担保すべく、当社及び公開買付者らから独立した法務アドバイザーとして、大江橋法律事務所を選任し、同事務所から、本取引に関する諸手続を含む当社取締役会の意思決定の方法及び過程その他の留意点について、必要な法的助言を受けております。なお、大江橋法律事務所は、公開買付者ら及び当社の関連当事者には該当せず、本公開買付けに関して重要な利害関係を有しておりません。また、大江橋法律事務所の報酬は、本取引の成否にかかわらず、稼働時間に時間単価を乗じて算出するものとされており、本取引の成立を条件とする成功報酬は含まれておりません。本特別委員会は、当社が選任した法務アドバイザーにつき、独立性及び専門性に問題がないことを確認しております。
⑤ 本特別委員会における独立した第三者算定機関からの株式価値算定書の取得
(i) 算定機関の名称並びに当社及び公開買付者との関係
本特別委員会は、本諮問事項について検討するにあたり、本公開買付価格を含む本取引に係る取引条件の公正性を担保するために、公開買付者ら及び本候補者並びに当社から独立したファイナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関である野村證券に対して、当社株式の株式価値の算定を依頼し、2025年7月28日付で株式価値算定書(野村證券)を取得いたしました。なお、本特別委員会は、本「(3)本株式併合の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置」に記載のとおり、当社及び公開買付者らにおいて本公開買付価格の公正性及び本公開買付けを含む本取引の公正性を担保するための措置並びに利益相反を回避するための措置を実施していることを踏まえ、本公開買付価格を含む本取引の公正性が担保されていると考えた結果、野村證券から本公開買付価格の公正性に関する意見(フェアネス・オピニオン)は取得しておりません。
本特別委員会は、本公開買付けの開始に際してあらためて本公開買付けに関する答申を行うにあたり、株式価値算定書(野村證券)作成の前提として用いられた本事業計画について、当社の株式価値を検討するにあたって実質的に重要な内容の変更は行われていないこと、2025年7月30日付当社プレスリリースから約3ヶ月半しか経過しておらずその間におけるマクロ経済環境の見通しや当社グループの事業環境にも大きな変化はないこと、その他当社の株式価値に重大な影響を与えるような事情又は2025年7月30日付当社プレスリリース後の変化も認識していないことから、2025年11月13日時点においても、本事業計画を用いて株式価値算定を行うことが適当であり、株式価値算定書(野村證券)は有効であると考え、2025年11月13日時点であらためて野村證券から株式価値算定書を取得する必要はないと判断しております。
なお、野村證券は、当社及び公開買付者らの関連当事者には該当せず、本取引に関して記載すべき重要な利害関係を有しておりません。また、本取引に係る野村證券の報酬には、本取引の成立等を条件に支払われる成功報酬は含まれておりません。
(ii) 算定の概要
野村證券は、複数の算定方法の中から当社株式の価値算定にあたり採用すべき算定方法を検討の上、当社が継続企業であるとの前提の下、当社株式価値について多面的に評価することが適切であるとの考えに基づき、当社が東京証券取引所プライム市場に上場していることから株式の市場株価の動向を勘案した市場株価平均法を、また、将来の事業活動の状況を算定に反映するためDCF法を算定手法として採用し、当社の株式価値の算定を行いました。本特別委員会は、野村證券から2025年7月28日付で株式価値算定書(野村證券)を取得しております。なお、本特別委員会は、野村證券から本公開買付価格の公正性に関する意見書(フェアネス・オピニオン)を取得しておりません。
株式価値算定書(野村證券)において、上記各算定方法に基づいて算定された当社株式の1株当たりの株式価値の範囲はそれぞれ以下のとおりです。
市場株価平均法(基準日1):4,477円~5,030円
市場株価平均法(基準日2):5,843円~6,169円
DCF法:5,370円~9,125円
市場株価平均法では、①本憶測報道による株価への影響を排除するため、かかる報道の影響を受けていないと考えられる2024年10月29日を基準日1として、東京証券取引所プライム市場における当社株式の基準日1の終値4,839円、基準日1までの直近5営業日の終値の単純平均値4,870円、過去1ヶ月の終値の単純平均値5,030円、同過去3ヶ月の終値の単純平均値4,738円、同過去6ヶ月の終値の単純平均値4,477円を基に、当社株式の1株当たりの価値の範囲を4,477円から5,030円まで、②2025年7月28日を基準日2として、東京証券取引所における当社株式の基準日2の終値6,169円、基準日2までの直近5営業日の終値の単純平均値6,036円、過去1ヶ月の終値の単純平均値6,000円、同過去3ヶ月の終値の単純平均値5,892円、同過去6ヶ月の終値の単純平均値5,843円を基に、当社株式の1株当たりの価値の範囲を5,843円から6,169円までとそれぞれ算定しております。
DCF法では、当社が作成した本事業計画に基づく収益予測や投資計画、一般に公開された情報等の諸要素を前提として、当社が2026年3月期以降に創出すると見込まれるフリー・キャッシュ・フローを一定の割引率で現在価値に割り引いて当社の企業価値や株式価値を算定し、当社株式の1株当たりの株式価値の範囲を5,370円から9,125円までと算定しております。なお、DCF法による分析において前提とした本事業計画には、対前年度比較において大幅な増減益及びフリー・キャッシュ・フローの大幅な増減を見込んでいる事業年度が含まれております。具体的には、2026年3月期においては、中国事業の赤字幅縮小、米州事業の都市部の新設需要低迷の反動による新設・リニューアルに係るセグメントの伸長による大幅な増益を見込んでおり、またそれに伴って大幅なフリー・キャッシュ・フローの増加を見込んでおります。2027年3月期においては、国内の近畿主要拠点ビル(通称ビッグフィット及び大阪フィット)の老朽化対応としての建替・新築費用が発生することによって設備投資が増加するため、大幅なフリー・キャッシュ・フローの減少を見込んでおります。2028年3月期においては、利益率の改善、近畿主要拠点ビル建替の工事費用の大幅な減少及び海外拠点における更新投資費用の減少により、大幅なフリー・キャッシュ・フローの増加を見込んでおります。2029年3月期においては、海外子会社におけるプライシング強化やメンテナンス生産性の向上による売上高の増加及び営業利益率の改善により大幅な増益を見込んでおり、また前年まで発生していた近畿主要拠点ビルの建替費用分が剥落することにより、大幅なフリー・キャッシュ・フローの増加を見込んでおります。加えて、本事業計画は、2024年5月に公表した「Move On 5」における当社目標値に対して、中国の不動産不況に伴う新設事業の減少等による影響を踏まえ、足元における最新の業績や将来の見通しを踏まえて事業計画の修正を加えているものであり、計画最終年度の2029年3月期の売上高は「Move On 5」における同年度の売上高に対して420億円の減少、営業利益で増減なしの修正計画となっております。なお、本事業計画の詳細については、当社が2025年7月30日付で公表した「中期経営計画の修正に関するお知らせ」をご参照ください。
なお、野村證券がDCF法による算定に用いた当社作成の本事業計画においては、本取引の実行により実現することが期待されるシナジー効果については、算定時点において具体的に見積もることが困難であるため、加味しておりません。
(注)野村證券は、当社株式の価値算定に際して、公開情報及び野村證券に提供された一切の情報が正確かつ完全であることを前提としており、独自にそれらの正確性及び完全性についての検証は行っておりません。当社及びその関係会社の資産又は負債(金融派生商品、簿外資産及び負債、その他の偶発債務を含みます。)について、個別の資産及び負債の分析及び評価を含め、独自に評価、鑑定又は査定を行っておらず、第三者機関への鑑定又は査定の依頼も行っておりません。本事業計画については、当社の執行取締役により算定時点で得られる最善かつ誠実な予測及び判断に基づき合理的に検討又は作成されたことを前提としております。野村證券の算定は、2025年7月28日までに野村證券が入手した情報及び経済条件を反映したものです。なお、野村證券の算定は、当社の特別委員会が当社の株式価値を検討するための参考に資することを唯一の目的としております。
⑥ 本特別委員会における独立した法律事務所からの助言
本特別委員会は、当社及び公開買付者らから独立し法務アドバイザーとして、第一法律事務所を選任し、本取引において手続の公正性、客観性及び合理性を確認するために講じるべき措置、本取引の諸手続並びに本取引に係る当社の意思決定方法及びその過程等に関する助言を含む法的助言を受けております。なお、第一法律事務所は、公開買付者ら及び当社の関連当事者には該当せず、本公開買付けに関する意見表明に関して重要な利害関係を有しておりません。第一法律事務所の報酬は、本取引の成否にかかわらず、稼働時間に時間単価を乗じて算出するものとされており、本取引の成立を条件とする成功報酬は含まれておりません。
⑦ 当社における利害関係を有しない取締役の過半数の承認及び監査役全員の異議がない旨の意見
当社は、リーガル・アドバイザーである大江橋法律事務所から受けた本公開買付けを含む本取引に関する意思決定にあたっての留意点についての法的助言、UBS証券から受けた財務的見地からの助言及び株式価値算定書(UBS証券)の内容、並びに本特別委員会を通じて野村證券から提出を受けた株式価値算定書(野村證券)の内容を踏まえつつ、2025年7月29日付答申書及び2025年11月13日付答申書の内容を最大限に尊重しながら、本公開買付けを含む本取引の諸条件について慎重に検討いたしました。その結果、当社取締役会は、本取引が当社企業価値の向上に資するものであると判断するとともに、本公開買付価格は当社の本源的価値が相応に反映されていると合理的に評価可能な妥当な価格であり、その他本公開買付けの条件は公正であると判断し、2025年11月13日開催の当社取締役会において、本特別委員会から提出された2025年11月13日付答申書の内容を最大限に尊重し、次のとおり決議いたしました。まず、審議及び決議に参加した当社の取締役の過半数の承認(賛成6名、反対2名、欠席1名)により、本公開買付けへ賛同する旨の意見を表明することを決議いたしました。次に、審議及び決議に参加した当社の取締役の過半数の承認(賛成5名、反対1名、棄権2名、欠席1名)により、当社の株主及び本新株予約権者の皆様に対して、本公開買付けに応募するか否かは当社の株主及び本新株予約権者の皆様の判断に委ねる旨の決議をいたしました。なお、上記取締役会には、当社の監査役4名全員が出席し、出席した監査役はいずれも上記決議を行うことについて異議がない旨の意見を述べております。
なお、上記決議に賛成しなかった海野薫取締役及び嶋田亜子取締役の意見は次のとおりです。すなわち、「上記「①当社における独立した特別委員会の設置及び特別委員会からの答申書の取得」の「(iii)判断内容」の「A 2025年7月29日付答申書」の「b.答申理由」の「(a) 本取引の目的の合理性(本取引が当社の企業価値向上に資するかを含む。)に関する事項」のカに記載のとおり、これまでの当社の歴史的背景を鑑みるに、本取引後に創業家(創業家が指名する外部関係者を含む。)が当社取締役ではなく、当社の株主としてのみ残存する場合であっても、当社の今後のガバナンスに与える影響が少なからずあるものと考えざるを得ない。特に、本特別委員会からEQTに対する質問への回答から、EQTとしても、創業家が当社の経営に影響を及ぼすことがあり得ることを認識しているものと理解し得る。また、創業家が当社の経営に直接関わらないとしても、創業家の影響が一定程度及ぶと考え得るため、第三者からみた場合、当社が創業家による影響下で経営を行うという点で先祖返りとも評価できる印象を与えかねず、当社のレピュテーションを棄損し、今後の事業遂行に影響する可能性がある。創業家の代理人から、本件のプロセス中に、本特別委員会に対して、創業家は当社経営陣及びMove On 5を含むEQTの経営方針に賛同する旨の文書が突然送付されたが、かかる文書の内容は、創業家が当社及び当社役員に対して複数の訴訟を提起してきたことや、これまでの定時株主総会において当社の経営体制に批判的な言動や投票行動をとってきたことと矛盾する。本取引について、少なくとも当社の現経営陣や当社の現経営陣の策定するMove On 5に賛同していない株主がMove On 5達成の障害となっている現状を踏まえると、そのような株主を排除することが本取引の根幹の一つと考えられる。このような観点から、他の大株主だけではなく、創業家についてもこれらの株主と同様に本取引の後はスクイーズアウトされるべきであると考える。そのため、少なくとも創業家を残存させる本取引は、当社の企業価値向上に資するとは考えられず、かかる点で本取引の実行には賛同できない。もっとも、本取引が当社の企業価値向上に資するという多数意見を前提とする限り、本取引において公正性担保措置が適切に講じられているとの判断には賛同する。また、創業家が本応募・不応募契約を締結することが本取引の条件とされていることについては妥当性を有しないと考えるが、その余の本取引の条件については妥当性が確保されていることについて特段不合理な点は認められないとの判断には賛同する。但し、本取引の実行には賛同できないとの意見を述べる以上、当社の株主及び本新株予約権者の皆様に対して本公開買付けに応募するか否かの判断について意見を述べることは適切ではないと考え、当該議案については棄権をする。」
また、当社の株主及び本新株予約権者の皆様に対して、本公開買付けに応募するか否かは当社の株主及び本新株予約権者の皆様の判断に委ねる旨の決議に反対したトーステン・ゲスナー取締役の意見は次のとおりです。すなわち、「2025年7月29日の取締役会では、本公開買付けを含む本取引により当社株式を非公開化することが当社の企業価値の向上に資するものと判断し、本公開買付けに対しては賛同しつつ、本公開買付価格については、公正性担保措置が適切に講じられている中で合意されたとはいえ、その前営業日である2025年7月28日の東京証券取引所プライム市場における当社株式の終値等に対してディスカウントとなる金額となっていたことから、株主の皆様に本公開買付けに応募することを推奨することの是非については中立の意見を述べることに賛同した。しかしながら、2025年7月30日付当社プレスリリースの公表後から2025年11月13日までの間の当社の市場株価は本公開買付価格を下回る状況にあり、株主の皆様に応募を推奨することに対して障害となっていた事情は解消している。また、この間、本公開買付けに競合する提案若しくは修正・取下げを求める提案もなされていない。このように、本公開買付価格は、現在の状況で獲得し得る最善の価格であるため、本公開買付けに賛同するとともに、株主の皆様に対して応募を推奨することが相当であり、中立の意見を維持することには賛同できない。」
⑧ 他の買付者からの買付機会を確保するための措置
上記「②非公開化プロセスの実施及び複数の候補者からの提案を受ける機会の確保と検討並びに本特別委員会による真摯な交渉」に記載のとおり、当社は、EQTに加えて当社にとって望ましい株主となる投資家を選定することを目的として非公開化プロセスを実施し、幅広く非公開化取引の提案を受ける機会を確保することで、入札プロセスを通じた積極的なマーケット・チェックを実施しており、かつ、競争環境が維持された中で、企業価値の向上及び株主価値の最大化等の観点から公開買付者を選定しております。また、当社は、2024年10月30日付の本憶測報道を受けて、2024年10月31日付で「一部報道について」と題して、当社が法的拘束力のない初期的な提案を受け、本特別委員会を設置したことを開示しており、仮に非公開化プロセスに参加していなくても、当社の非公開化取引に関心のある投資家であれば、当社に対して関心を表明する機会と時間は十分に与えられていました。したがって、公開買付者以外の者による当社株式に対する買付け等の機会は既に十分に確保されたものと考えております。
また、公開買付者は、本公開買付けに係る買付等の期間を21営業日としているとのことですが、本公開買付けはいわゆる事前公表型公開買付けであり、本公開買付価格を含む一連の取引条件が公表された後、本公開買付けの開始まで比較的長期間が確保されていることも踏まえると、当社の株主の皆様及び本新株予約権者の皆様に対して本公開買付けに対する応募につき適切な判断機会を確保するとともに、当社株券等について公開買付者以外の者にも対抗的な買付け等を行う機会を確保し、これをもって本公開買付価格の公正性を担保することを企図しているとのことです。
さらに、当社は、追加提案者より、2025年6月20日付で、本公開買付価格を上回る価格で当社の株式の過半数を取得する旨の法的拘束力のない提案を受けたこと踏まえ、本公開買付契約において、本取引の公表後でも、一定の条件及び負担はあるものの、真摯な提案に対しては真摯な検討を行い、本公開買付けへの賛同を撤回し、対抗買付けに対する賛同表明を行うことは妨げられないことになっており、本取引の実行後も、追加提案者による提案の検討機会を放棄するものではなく、間接的なマーケット・チェックを実施することにより、本公開買付価格の妥当性を検証し得る状況にあったものと考えております。
⑨ 強圧性が生じないための配慮
公開買付者は、(i)本公開買付けの決済の完了後速やかに、本株式併合を行うこと及び本株式併合の効力発生を条件として単元株式数の定めを廃止する旨の定款の一部変更を行うことを付議議案に含む本臨時株主総会の開催を当社に要請をすることを予定しており、当社の株主の皆様に対して、株式買取請求権又は価格決定申立権が確保されない手法は採用しないこと、並びに(ii)本株式併合をする際に、当社の株主の皆様に対価として交付される金銭は本公開買付価格に当該各株主(公開買付者、本不応募株主及び当社を除くとのことです。)の所有する当社株式の数を乗じた価格と同一となるように算定されることを明らかにすることにより、当社の株主の皆様が本公開買付けに応募するか否かについて適切に判断を行う機会を確保し、これをもって強圧性が生じないように配慮していたとのことです。
4.本株式併合の効力発生日
2026年3月25日