河西工業(7256)の有報資料
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- 2026/06/30 16:00
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財務報告に係る内部統制の基本的枠組みに関する事項
代表取締役社長 社長役員 古川幸二及び取締役 専務役員 小川耕一は、当社の財務報告に係る内部統制を整備及び運用する責任を有しており、企業会計審議会の公表した「財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準並びに財務報告に係る内部統制の評価及び監査に関する実施基準の改訂について(意見書)」に示されている内部統制の基本的枠組みに準拠して財務報告に係る内部統制を整備及び運用しております。
なお、内部統制は、内部統制の各基本的要素が有機的に結びつき、一体となって機能することで、その目的を合理的な範囲で達成しようとするものであります。このため、財務報告に係る内部統制により財務報告の虚偽の記載を完全には防止又は発見することができない可能性があります。
なお、内部統制は、内部統制の各基本的要素が有機的に結びつき、一体となって機能することで、その目的を合理的な範囲で達成しようとするものであります。このため、財務報告に係る内部統制により財務報告の虚偽の記載を完全には防止又は発見することができない可能性があります。
評価の範囲、基準日及び評価手続に関する事項
財務報告に係る内部統制の評価は、当連結会計年度の末日である2026年3月31日を基準日として行われており、評価に当たっては、一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠しております。本評価においては、連結ベースでの財務報告全体に重要な影響を及ぼす全社的な内部統制の評価を行った上で、その結果を踏まえて、評価対象とする業務プロセスを選定しております。当該業務プロセスの評価においては、選定された業務プロセスを分析した上で、財務報告の信頼性に重要な影響を及ぼす統制上の要点を識別し、当該統制上の要点について整備及び運用状況を評価することによって、内部統制の有効性に関する評価を行っております。
財務報告に係る内部統制の評価の範囲は、当社並びに連結子会社及び持分法適用会社について、財務報告の信頼性に及ぼす影響の重要性の観点から必要な範囲を決定しております。財務報告の信頼性に及ぼす影響の重要性は、財務報告に対する金額的及び質的影響の重要性並びにその発生可能性を考慮して決定しており、当社及び連結子会社7社を対象として行った全社的な内部統制の評価結果を踏まえ、業務プロセスに係る内部統制の評価範囲を合理的に決定しております。前述した7社以外の連結子会社7社及び持分法適用関連会社4社については、金額的及び質的重要性の観点から僅少であると判断し、全社的な内部統制の評価範囲に含めておりません。
業務プロセスに係る内部統制の評価範囲について、当社グループの事業は自動車内装トリムシステム部品等の製造業であり、世界各国・地域において事業を展開しているため、各事業拠点の重要性を判断する指標として、主要事業の生産及び販売業務の規模を示し、利益額等に比べて安定的である前連結会計年度の売上高(連結会社間取引消去後)が事業拠点の重要性を判断する指標として適切と判断いたしました。前連結会計年度において全社的な内部統制の評価の一部に開示すべき重要な不備を識別しており、当連結会計年度においてその改善を実施したことを踏まえ、開示すべき重要な不備を識別していた拠点であるKASAI MEXICANA S.A.DE C.V.(以下、KMEX)を選定したのに加え、前連結会計年度の売上高(連結会社間取引消去後)の金額が高い拠点から合算しKMEXを除く連結売上高のおおむね3分の2程度に達する3事業拠点及び当社グループの主要製造機能を担う1事業拠点を選び、合計5事業拠点を「重要な事業拠点」としております。これにより連結売上高のおおむね87%を占める事業拠点を評価範囲に含めており、評価範囲に含まれていない事業拠点については、金額的重要性及び質的重要性並びに重要な虚偽記載の発生可能性が僅少であることを確認しております。
選定した重要な事業拠点においては、企業の事業目的に大きく関わる勘定科目として、財務諸表を利用する一般投資家等の利害関係者が、自動車内装トリムシステム部品の製造業である当社グループの経営成績・財政状態等を判断するために重要と判断して着目する売上高、売掛金、買掛金及び棚卸資産に至る業務プロセスを評価の対象としております。
さらに、選定した重要な事業拠点以外の事業拠点も含めた範囲について重要な虚偽記載の発生可能性が高く、見積りや予測を伴う重要な勘定科目に係る業務プロセスがないかどうかを検討しました。その結果として重要な事業拠点において、固定資産減損プロセスや税効果プロセス等に加え、前連結会計年度において開示すべき重要な不備を識別していたKMEXにおけるメキシコペソからドルへの機能通貨換算プロセスを財務報告への影響を勘案して重要性の高い業務プロセスとして評価対象に追加しております。
財務報告に係る内部統制の評価の範囲は、当社並びに連結子会社及び持分法適用会社について、財務報告の信頼性に及ぼす影響の重要性の観点から必要な範囲を決定しております。財務報告の信頼性に及ぼす影響の重要性は、財務報告に対する金額的及び質的影響の重要性並びにその発生可能性を考慮して決定しており、当社及び連結子会社7社を対象として行った全社的な内部統制の評価結果を踏まえ、業務プロセスに係る内部統制の評価範囲を合理的に決定しております。前述した7社以外の連結子会社7社及び持分法適用関連会社4社については、金額的及び質的重要性の観点から僅少であると判断し、全社的な内部統制の評価範囲に含めておりません。
業務プロセスに係る内部統制の評価範囲について、当社グループの事業は自動車内装トリムシステム部品等の製造業であり、世界各国・地域において事業を展開しているため、各事業拠点の重要性を判断する指標として、主要事業の生産及び販売業務の規模を示し、利益額等に比べて安定的である前連結会計年度の売上高(連結会社間取引消去後)が事業拠点の重要性を判断する指標として適切と判断いたしました。前連結会計年度において全社的な内部統制の評価の一部に開示すべき重要な不備を識別しており、当連結会計年度においてその改善を実施したことを踏まえ、開示すべき重要な不備を識別していた拠点であるKASAI MEXICANA S.A.DE C.V.(以下、KMEX)を選定したのに加え、前連結会計年度の売上高(連結会社間取引消去後)の金額が高い拠点から合算しKMEXを除く連結売上高のおおむね3分の2程度に達する3事業拠点及び当社グループの主要製造機能を担う1事業拠点を選び、合計5事業拠点を「重要な事業拠点」としております。これにより連結売上高のおおむね87%を占める事業拠点を評価範囲に含めており、評価範囲に含まれていない事業拠点については、金額的重要性及び質的重要性並びに重要な虚偽記載の発生可能性が僅少であることを確認しております。
選定した重要な事業拠点においては、企業の事業目的に大きく関わる勘定科目として、財務諸表を利用する一般投資家等の利害関係者が、自動車内装トリムシステム部品の製造業である当社グループの経営成績・財政状態等を判断するために重要と判断して着目する売上高、売掛金、買掛金及び棚卸資産に至る業務プロセスを評価の対象としております。
さらに、選定した重要な事業拠点以外の事業拠点も含めた範囲について重要な虚偽記載の発生可能性が高く、見積りや予測を伴う重要な勘定科目に係る業務プロセスがないかどうかを検討しました。その結果として重要な事業拠点において、固定資産減損プロセスや税効果プロセス等に加え、前連結会計年度において開示すべき重要な不備を識別していたKMEXにおけるメキシコペソからドルへの機能通貨換算プロセスを財務報告への影響を勘案して重要性の高い業務プロセスとして評価対象に追加しております。
評価結果に関する事項
上記の評価の結果、当連結会計年度末時点において、当社及び連結子会社の財務報告に係る内部統制は有効であると判断しました。
付記事項
当連結会計年度の直前連結会計年度に係る内部統制報告書に記載されている開示すべき重要な不備について、当社は再発防止策を立案し、以下の是正措置を実施しました。これにより、過年度の開示すべき重要な不備が是正されたと判断しました。
<当社における内部統制の不備に関する是正状況>■ 全社的な内部統制
(KMEXの決算財務報告への不十分な関与に関する不備)
(1)不備の内容
当社は、海外重要拠点であるKMEXにおける決算・財務報告プロセスについて、親会社として必要となる関与(指導・監督)及びモニタリングが十分ではなく、子会社管理の実効性に課題が認められました。具体的には、KMEX現地スタッフへの決算財務報告に関する指導、会計処理方針・手順の適用実態の把握、是正活動の進捗管理といった、親会社としての管理機能を果たすための体制が脆弱であり、現地の決算財務報告を適時にコントロールできる状態に至っていませんでした。
その結果、KMEX側で発生している誤謬・課題を早期に把握し、原因の特定や是正の完了に向けて、当社が主体的に関与して改善を完了させるための統制活動が不足している状況となっていました。
(2)是正措置及び是正状況
是正措置として、以下を実施しました。一部の統制の運用をより徹底していく必要性を認識していますが、その影響は限定的であることを鑑み、開示すべき重要な不備が是正されたと判断しました。
(財務報告に関するリスクマネジメントに関する不備)
(1)不備の内容
2024年3月期における、KMEXでの米国会計基準に従ったメキシコペソ建て決算数値の機能通貨であるドルへの換算誤りや、2025年3月期におけるKMEXでの買掛金の計上誤り等に対して、問題の把握、調査の方針立案、調査結果の分析及び取りまとめ作業を実施するに当たり、これらをマネジメントできるリソースが不足していたことから、当社が主導して迅速に対応する必要がある場合のリスクマネジメントに係る内部統制が不十分でした。
また、財務報告に関して識別されたリスクに関するエスカレーション(報告すべき事項の範囲、報告先及び報告のタイミング等)が明確ではなく、重要な論点を適時に上位者へ集約し、組織横断で対応を指揮する仕組み・運用にも課題が認められました。
(2)是正措置及び是正状況
是正措置として、以下を実施しました。一部の統制の運用をより徹底していく必要性を認識していますが、その影響は限定的であることを鑑み、開示すべき重要な不備が是正されたと判断しました。
■ 決算財務報告プロセスに係る内部統制
(マニュアル、チェックリストの整備及び運用に関する不備並びに経理担当者への教育不足)
(1)不備の内容
2023年3月期並びに2024年3月期において、当社の決算財務報告プロセスの不備に起因した誤謬が発生しておりました。これは、連結決算を取りまとめる立場として子会社から適切に情報を収集する仕組みを整備できていないこと、会計基準に対応したマニュアルやチェックリスト等を十分に整備できていないこと、担当者の実施した内容を上長が確認する体制または再確認を行う人員体制が十分ではないこと、経理業務に関する習熟・教育が十分ではないこと、会計基準の理解不足及び環境や状況の変化に伴う会計処理の見直しや検討が十分でないこと等の内部統制の不備に起因します。
(2)是正措置及び是正状況
是正措置として、以下を実施しました。一部の統制の運用をより徹底していく必要性を認識していますが、その影響は限定的であることを鑑み、開示すべき重要な不備が是正されたと判断しました。
■ IT全般統制
(KMEXの新ERPシステム導入時に関する不備)
(1)不備の内容
KMEXにおいて導入された新ERPシステムについて、導入開発時における事前準備・検証(フィット&ギャップ(適合性と差異分析)の検討や網羅的なテスト)が不足していたことや、財務報告の観点から必要となる機能要件の確認が不十分であったことなどの課題がありました。具体的には、買掛金の補助元帳残高について特定時点の残高を確認・確定するために必要なレポート機能が標準機能として備わっていないにもかかわらず、それを補う追加機能の開発が行われていませんでした。このため、期末残高の確定に手作業による補正・調整を要する運用が前提となり、誤謬が発生しやすいプロセスとなっていました。また、仕訳データにユニークキーが付与されておらず、原材料受け入れから総勘定元帳の記帳に至るトレーサビリティを確保できず、データ追跡や分析を行うことが困難なシステム設定となっておりました。さらに、こうした機能不足が判明した後にも、誤謬発生リスクを抑制するための機能開発の検討が適切に行われず、システム面からの抜本的な再発防止につながりにくい状況が続いていました。
(2)是正措置及び是正状況
是正措置として、以下を実施し、開示すべき重要な不備が是正されたと判断しました。
■ 業務プロセスに係る内部統制
(購買プロセスにおける残高調整に関する不備)
(1)不備の内容
KMEXでは、新ERPシステムの機能制約により、買掛金残高等の期末残高を確定するための調整作業に手作業が介在する状況にあり、その調整プロセスを適切に理解し継続的に運用する体制(役割分担、引継ぎ、チェック)が不十分となっていました。また、残高調整業務の一部を外部ベンダーに依頼した際に、委託者として作業内容・算出根拠・前提条件等を十分に理解・検証しないまま委託結果を採用してしまい、誤った調整結果に基づいて総勘定元帳を更新したことから、買掛金残高の誤謬が発生しました。すなわち、期末残高確定のための調整プロセスに係る統制(理解・運用・承認)及び外部委託業務に係る検証・承認統制が不十分である点が重要な不備として認められました。
(2)是正措置及び是正状況
是正措置として、以下を実施し、開示すべき重要な不備が是正されたと判断しました。
(購買プロセスにおける債務計上に関する不備)
(1)不備の内容
(ⅰ)物品受入データの二重計上
納入時に請求書が添付されない取引が一定程度存在する中で、請求書に発注情報が十分に記載されない等の事情により、発注データ、受入データ及び請求書の紐付け(三点照合)が困難となるケースが発生していました。その結果、支払遅延が取引継続に影響することを回避する目的で、請求書に紐付け可能なデータを作成するための例外処理(追加で後付けの発注の登録・受入処理)が行われ、受入データが重複し、債務が二重に計上される状態が発生していました。
(ⅱ)債務データの削除処理
長期間支払処理に至っていない受入データについて、本来は支払遅延の理由・原因を特定し、受入実態や請求書未処理の状態等を踏まえた上で、適切な会計処理を行う必要があります。しかし、原因分析や実態確認が十分でないまま、一定期間を超過した受入データを過剰債務とみなして四半期毎に削除する運用が行われた結果、債務が過少計上となる状態が発生していました。
(2)是正措置及び是正状況
是正措置として、以下を実施しました。恒久策としてシステム対応を含めた新たな内部統制の整備及び運用が進行中となっています。そのため当期末においては、暫定策として買掛金の残高確認を実施しています。当該残高確認に関して整備及び運用した内部統制について、その運用の一部をより徹底する必要性を認識していますが、その影響は限定的であることを鑑み、開示すべき重要な不備が是正されたと判断しました。
■ 決算財務報告プロセスに係る内部統制
(マニュアル、チェックリストの整備及び運用に関する不備/経理担当者への教育不足)
(1)不備の内容
KMEXの決算財務報告プロセスにおいて、過年度に発生した誤謬の再発や新たな誤謬が発見されていることから、決算財務報告プロセスに係る内部統制の整備及び運用は十分ではないと判断されました。
具体的には、マニュアルやチェックリストの整備が網羅的でなく、例外処理や手作業(マニュアル仕訳等)が介在する領域に対する統制が弱い状況でした。また、担当者作業の上長確認(レビュー)やダブルチェック体制が不十分であり、人的リソース面も含めて牽制が働きにくい状態となっていました。
さらに、経理担当者の会計知識・システム理解・業務習熟にばらつきがあり、教育が十分ではないこと、会計基準や環境変化に応じた会計処理の見直しや検討が十分に行われていないことが、誤謬の未然防止や早期発見を妨げる要因となっていました。
(2)是正措置及び是正状況
是正措置として、以下を実施しました。一部の統制の運用をより徹底していく必要性を認識していますが、その影響は限定的であることを鑑み、開示すべき重要な不備が是正されたと判断しました。
(機能通貨の換算プロセスに係る不備)
(1)不備の内容
KMEXでは、機能通貨換算に関する作業を外部専門家に委託しているものの、委託結果をKMEX内部で適切に検証する体制・手続が十分でなく、換算結果に係る誤りを適時に発見できない状況が認められました。すなわち、外部専門家の作業内容・前提・計算結果の妥当性を確認するチェックポイントの設定や検証手続が不十分であり、委託作業に対する統制(レビュー・承認)が弱い点が重要な不備として認められました。
(2)是正措置及び是正状況
是正措置として、以下を実施し、開示すべき重要な不備が是正されたと判断しました。
当連結会計年度において、直前連結会計年度に係る内部統制報告書に記載されている開示すべき重要な不備に対する上記の是正措置を策定・実行しました。実施した是正措置の取組みを今後も全社一丸となって継続的に実行・改善し、内部統制の強化に努めてまいります。そして、当社グループの持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に励み、当社グループすべてのステークホルダーの皆さまからの更なる信頼回復に全力を尽くしてまいります。
<当社における内部統制の不備に関する是正状況>■ 全社的な内部統制
(KMEXの決算財務報告への不十分な関与に関する不備)
(1)不備の内容
当社は、海外重要拠点であるKMEXにおける決算・財務報告プロセスについて、親会社として必要となる関与(指導・監督)及びモニタリングが十分ではなく、子会社管理の実効性に課題が認められました。具体的には、KMEX現地スタッフへの決算財務報告に関する指導、会計処理方針・手順の適用実態の把握、是正活動の進捗管理といった、親会社としての管理機能を果たすための体制が脆弱であり、現地の決算財務報告を適時にコントロールできる状態に至っていませんでした。
その結果、KMEX側で発生している誤謬・課題を早期に把握し、原因の特定や是正の完了に向けて、当社が主体的に関与して改善を完了させるための統制活動が不足している状況となっていました。
(2)是正措置及び是正状況
是正措置として、以下を実施しました。一部の統制の運用をより徹底していく必要性を認識していますが、その影響は限定的であることを鑑み、開示すべき重要な不備が是正されたと判断しました。
| 不備の原因 | 実施した是正措置の概要 | 是正状況 |
| ・当社における子会社管理に関する職務を遂行できる体制が不足していること ・決算財務報告プロセスに関するモニタリングが十分に実施できていなかったこと | 【KMEXへの日本人経理責任者の派遣と管理の強化】 当社は、海外重要拠点であるKMEXに対する親会社としての関与(指導・監督)及びモニタリングを強化するため、2025年10月に当社から日本人経理責任者をKMEXへ派遣し、決算マネジメント、現地監査対応、改善活動の進捗管理及び本社経理部門との橋渡し機能を担わせました。また、日本人経理責任者及びメキシコ人経理責任者の役割分担並びに日本人経理責任者への日次、週次、月次及び四半期単位の報告事項を定めるとともに、当社経理部とKMEX経理部が週1回または2回の頻度でミーティングを行い、親会社に対するKMEXの決算進捗状況等の報告を含め緊密な連携を図っております。 【グローバル会計方針の展開】 各子会社において個別に行われてきた会計判断を統一し、当社グループの財務数値の信頼性及び一貫性を確保することを目的として、グローバル河西会計方針を策定し、取締役会による承認の上、KMEXを含む全子会社に展開しました。 【子会社モニタリングの強化】 さらに、KMEXを含む全ての子会社について、主要資産、負債の残高推移分析やキャッシュ・フロー分析を当社財務部にて定期的に実施し、変動要因や改善状況等について、四半期ごとに後述のリスク管理委員会にて報告する仕組みとしました。 | KMEXに対する日本人経理責任者の派遣とあわせてKMEX経理部門の統括体制(役割分担・報告事項)が整備され、そのうえで当社経理部がKMEX経理部から決算進捗状況等の報告を定期的に受け、KMEX経理部と連携を図っていることを確認しました。 グローバル河西会計方針が当社及び子会社の間で共有され、当該会計方針に基づき決算処理が実施されたことを確認しました。 これにあわせて各拠点から収集する連結パッケージのフォーマットを見直し、財務情報をより比較・分析しやすい形に改めました。 さらに、リスク管理委員会にて子会社の財務数値や指標の変化等が報告され、子会社に係るリスク識別の要否が審議されており、当社マネジメントによる子会社の監督機能が強化されたことを確認しました。 |
| これらの内部統制が整備された結果、当社がKMEXの決算財務報告に主体的に関与することが可能となりました。KMEXにおける決算スケジュールの遵守など一部の点で子会社管理における運用上の課題が残っているものの、当社の連結決算公表スケジュールに影響を及ぼさない範囲でコントロールできるようになったことから、KMEXの決算財務報告への不十分な関与に関する開示すべき重要な不備が是正されたと判断しました。 当社は、子会社管理体制の実効性を維持・向上させるための取組みを今後も継続的に実施してまいります。 |
(財務報告に関するリスクマネジメントに関する不備)
(1)不備の内容
2024年3月期における、KMEXでの米国会計基準に従ったメキシコペソ建て決算数値の機能通貨であるドルへの換算誤りや、2025年3月期におけるKMEXでの買掛金の計上誤り等に対して、問題の把握、調査の方針立案、調査結果の分析及び取りまとめ作業を実施するに当たり、これらをマネジメントできるリソースが不足していたことから、当社が主導して迅速に対応する必要がある場合のリスクマネジメントに係る内部統制が不十分でした。
また、財務報告に関して識別されたリスクに関するエスカレーション(報告すべき事項の範囲、報告先及び報告のタイミング等)が明確ではなく、重要な論点を適時に上位者へ集約し、組織横断で対応を指揮する仕組み・運用にも課題が認められました。
(2)是正措置及び是正状況
是正措置として、以下を実施しました。一部の統制の運用をより徹底していく必要性を認識していますが、その影響は限定的であることを鑑み、開示すべき重要な不備が是正されたと判断しました。
| 不備の原因 | 実施した是正措置の概要 | 是正状況 |
| ・当社主導による重要な誤謬に対応する体制構築が不十分であったこと ・財務報告に関するリスク及び問題の全体把握並びに対応方針を取りまとめ、マネジメントできるリソースが不足していること | 【全社での改善推進体制】 KMEXにおける過年度の不備の再発防止に向けて、取締役専務役員を活動推進のリーダーとする全社的な再発防止プロジェクトを立ち上げ、是正措置ごとの対応事項を整理し、実行主管部門を明確にするとともに、社長、副社長及びプロジェクトメンバー全員が参加する月次進捗会議において、取組内容や進捗状況の報告を受け、指導や追加措置を講じる運営を行っております。また、その状況を当社取締役会に月次で報告しております。 【エスカレーション・ルールの改訂と運用】 当社は、財務報告に影響を及ぼし得るリスクの早期把握と迅速な意思決定のため、エスカレーション・ルールを改訂し、報告すべきリスク事象を具体化してグループ会社に周知しました。 当該エスカレーション・ルールは2025年12月より運用が開始されており、内部統制部が当該エスカレーション・ルールに基づくリスク情報を集約しこれをリスク一覧として管理するとともに、後述のリスク管理委員会へ報告する運用としております。 | 当社主導でKMEXにおける不備の再発防止に向けた全社的な推進活動を行う体制を整備し、各主管部門の推進活動の実行状況を月次でモニタリングする統制が有効に運用されていることを確認しました。具体的には、再発防止プロジェクト全体を統括する役割を担う取締役専務役員が、毎月開催される当社定時取締役会においてプロジェクト全体の活動状況について報告を行い、取締役会において改善策が適時・適切に実施されているかどうか検討されていることを確認しました。 改訂されたエスカレーション・ルールに基づき収集したリスク情報を内部統制部が集約し、これをリスク一覧として管理していることを確認しました。 また、当該リスク一覧は対応状況とあわせてリスク管理委員会に報告されていることを確認しました。 |
| 【リスク管理委員会の設置と運用】 当社は、当社グループの重要リスク及び改善状況を報告・審議する枠組みとして、2025年11月にリスク管理委員会を設置しました。リスク管理委員会は再発防止プロジェクトの各活動に関する進捗報告と質疑応答のほか、エスカレーション・ルールに基づき集約されたリスク情報や、四半期ごとの各子会社の主要資産及び負債の残高推移分析結果の報告を受け、対応を審議する運用としております。 【役員及び管理職教育の実施】 一般的な会計知識及び実例を用いたケーススタディに加え、上場企業としての責務や上場廃止が企業価値やステークホルダーに与える影響等についても取り上げ、経営責任及び内部統制に対する意識の向上を図る構成とした教育プログラムを実施いたしました。同プログラムの実施後には、過去に発生した不備を織り込んだ理解度テストも実施しました。 | リスク管理委員会が設置された2025年11月以降に同委員会が月次で開催され、再発防止プロジェクトの進捗状況やエスカレーション・ルールにより集約されたリスク一覧等について報告・審議が行われていることを確認しました。 また、リスク管理委員会の事務局を担当する内部統制部がリスク管理委員会に報告した後の改善状況を継続的にモニタリングしていることを確認しました。 教育プログラムで使用されたコンテンツは一般的な会計知識にとどまらず、当社グループで発生した過去の訂正事案等を含むものとして、経営責任及び内部統制の適切な整備及び運用に対する意識の向上を促す内容となっております。 また、当該教育プログラムが必要な対象者に漏れなく実施されていることを確認するとともに、事後の理解度テストの結果から研修対象者の理解の向上が図られたものと判断しました。 これらの内部統制が整備された結果、当社はKMEXにおける課題を適時かつ組織的に把握することが可能となりました。KMEXでは、不備の再発防止に向けた当社主導の取組みについて、統制活動の徹底等運用上の課題が残っているものの、修正事項の把握と決算への反映を当社の連結決算公表スケジュールに影響を及ぼさない範囲で行えるようになったことから、財務報告に関するリスクマネジメントに関する開示すべき重要な不備が是正されたと判断しました。 |
■ 決算財務報告プロセスに係る内部統制
(マニュアル、チェックリストの整備及び運用に関する不備並びに経理担当者への教育不足)
(1)不備の内容
2023年3月期並びに2024年3月期において、当社の決算財務報告プロセスの不備に起因した誤謬が発生しておりました。これは、連結決算を取りまとめる立場として子会社から適切に情報を収集する仕組みを整備できていないこと、会計基準に対応したマニュアルやチェックリスト等を十分に整備できていないこと、担当者の実施した内容を上長が確認する体制または再確認を行う人員体制が十分ではないこと、経理業務に関する習熟・教育が十分ではないこと、会計基準の理解不足及び環境や状況の変化に伴う会計処理の見直しや検討が十分でないこと等の内部統制の不備に起因します。
(2)是正措置及び是正状況
是正措置として、以下を実施しました。一部の統制の運用をより徹底していく必要性を認識していますが、その影響は限定的であることを鑑み、開示すべき重要な不備が是正されたと判断しました。
| 不備の原因 | 実施した是正措置の概要 | 是正状況 |
| ・連結決算を取りまとめる立場として子会社から適切に情報を収集する仕組みが整備できていないこと | 【グローバル会計方針の策定と展開】 (KMEXの決算財務報告への不十分な関与に関する不備)をご参照ください。 | (KMEXの決算財務報告への不十分な関与に関する不備)をご参照ください。 |
| ・会計基準に対応したマニュアルやチェックリスト等が十分に整備できていないこと | 【規程・要領類の再整備】 当社の規程・マニュアル類の棚卸を実施し、過去の会計基準の変更及び監査指摘等を反映する改訂作業を実施しました。改訂対象となった規程/要領は、経理規程/実施細則、有価証券の減損処理基準、減損会計要領、連結財務諸表作成要領(作成マニュアルを含む)及び有価証券報告書作成要領となります。 | 規程・マニュアルが改訂され、実際の決算業務において改訂内容に基づくこれらの運用(チェックリストとしての活用)が行われていることを確認しました。 これらの内部統制が整備及び運用された結果、会計基準に沿った会計処理が実施され、過去の決算訂正と同様の不備が再発しない仕組みが構築されております。連結財務諸表の作成過程において子会社から情報を収集し、それを連結仕訳に落とし込んでチェックをする一連の統制で不備が識別されているものの、その影響は限定的であることを鑑み、左記の原因に係る開示すべき重要な不備が是正されたと判断しました。 当社は会計基準改正や事業環境の変化を踏まえてマニュアルやチェックリストの継続的な改善に取り組んでまいります。 |
| ・担当者の実施した内容を上長が確認する体制または再確認を行う人員体制が十分ではなかったこと | 【業務分担の可視化】 経理業務の分担表及び担当別業務一覧を作成、可視化すると共に、業務の工数分析を行い、経理体制として脆弱となっている業務を特定し、これらの分析を踏まえて「業務分担」の見直しを実施しました。 【チェック体制の強化】 重要な仕訳、判断、数値についてダブルチェックすべき業務を整理、特定し、確認項目を業務チェックリストに反映し、運用を開始しました。 【外部専門家の活用】 外部専門家を活用し、決算・開示の品質維持及び改善活動(マニュアル整備、チェック体制構築、海外子会社分析等)を補完する運用としました。 | 十分な人材を確保するまでの間は、一時的に外部専門家のサポートを活用しつつ、業務分担が再設計されダブルチェック体制が整備されるとともに、決算業務においてダブルチェックが実施されていることを確認しました。 これらの内部統制が整備及び運用された結果、組織として担当者の作業結果を承認する仕組みが構築されております。連結財務諸表の作成過程において子会社から情報を収集し、それを連結仕訳に落とし込んだ結果をチェックする一連の統制で不備が識別されているものの、その影響は限定的であることを鑑み、左記の原因に係る開示すべき重要な不備が是正されたと判断しました。 当社はチェックの実効性確保のため、マニュアルやチェックリストの継続的な改善に取り組んでまいります。 |
| ・経理業務に関する習熟・教育が十分ではないこと ・会計基準の理解不足及び環境や状況の変化に伴う会計処理の見直しや検討が十分でないこと | 【経理部門向け教育の実施】 会計基準、決算業務、有価証券報告書作成に係る留意事項及び財務報告リスクに加え、当社グループで実際に発生した事例を中心にケーススタディ形式を採用することで、実務への適用力向上を目的とした教育プログラムを実施いたしました。同プログラムの実施後には、過去に発生した不備を織り込んだ理解度テストも実施しました。 | 教育プログラムで使用されたコンテンツは一般的な会計知識にとどまらず、当社グループで発生した過去の訂正事案等を含むケーススタディ形式のものとして、実務への適用力向上を促す内容となっております。 また、当該教育プログラムが必要な対象者に漏れなく教育が実施されていることを確認するとともに、事後の理解度テストの結果から研修対象者の経理業務に関する理解の向上が図られたものと判断しました。 これらを踏まえ、経理業務に従事する従業員に対する教育研修体制が整備及び運用されていることから、左記の原因に係る開示すべき重要な不備が是正されたと判断しました。 研修対象者の経理業務に関する一層の習熟を図るべく、当社は教育研修を継続的に実施してまいります。 |
(KMEXの新ERPシステム導入時に関する不備)
(1)不備の内容
KMEXにおいて導入された新ERPシステムについて、導入開発時における事前準備・検証(フィット&ギャップ(適合性と差異分析)の検討や網羅的なテスト)が不足していたことや、財務報告の観点から必要となる機能要件の確認が不十分であったことなどの課題がありました。具体的には、買掛金の補助元帳残高について特定時点の残高を確認・確定するために必要なレポート機能が標準機能として備わっていないにもかかわらず、それを補う追加機能の開発が行われていませんでした。このため、期末残高の確定に手作業による補正・調整を要する運用が前提となり、誤謬が発生しやすいプロセスとなっていました。また、仕訳データにユニークキーが付与されておらず、原材料受け入れから総勘定元帳の記帳に至るトレーサビリティを確保できず、データ追跡や分析を行うことが困難なシステム設定となっておりました。さらに、こうした機能不足が判明した後にも、誤謬発生リスクを抑制するための機能開発の検討が適切に行われず、システム面からの抜本的な再発防止につながりにくい状況が続いていました。
(2)是正措置及び是正状況
是正措置として、以下を実施し、開示すべき重要な不備が是正されたと判断しました。
| 不備の原因 | 実施した是正措置の概要 | 是正状況 |
| ・新システムの導入準備に当たり、必要とされる機能が備わっているかについての事前の検証・確認がなされていなかったこと | 【ERP導入等の重要なシステム開発における親会社の関与】 当社は、子会社において大規模なシステムを開発導入する場合において、子会社からの依頼に基づいて当社が支援体制を組んで対応することを明確にしました。 これにより、子会社のみで導入を進めるのではなく、当社側の人材・知見の活用と標準的なシステム開発プロセス適用を行うことができる体制としました。 | 子会社のみで要件定義、事前検証を実施して導入するのではなく、当社が支援及び関与する体制となっていることを確認しました。 当該不備が識別されて以降に重要なシステム導入がないため運用実績こそないものの、事前の検証・確認が不十分なまま子会社単独でシステム導入が実施されるリスクを防止する内部統制が整備されていることから、左記の原因に係る開示すべき重要な不備が是正されたと判断しました。 |
| ・必要な機能が備わっていないことが判明したことから、手作業による期末残高の確定作業を実施することとし、誤謬が発生する可能性が高い状況を改善するための機能開発を含むIT投資計画が適切に検討できていなかったこと | 【システム・アセスメント実施】 現行ERPシステムに必要な機能が備わっていなかったことから、現行ERPの継続利用か刷新かを判断するため、当社情報システム部部長をリーダーとして外部専門家の利用を含むシステム・アセスメントを実施しました。 検討の結果、短期的には現行ERPシステムを継続利用しつつ標準機能の徹底活用及びアドオンの機能強化等の段階的改善を推進し、中長期的にはERPシステムの刷新計画検討を進める方針を当社のマネジメントレベルで明確としました。 | システム・アセスメントが実施され、短期・中長期の対応方針が整理されたことに加え、継続利用にあたって標準機能の徹底利用及びアドオンによる機能強化への取組みが決定されたことを確認しました。 アセスメントを通じてシステムの機能強化が必要な領域が特定され、これに伴うIT投資計画を作成のうえ投資額が見積もられシステム開発が実施されていることから、必要な機能が充足されないリスクを防止する内部統制が整備され有効に運用されているものとして、左記の原因に係る開示すべき重要な不備が是正されたと判断しました。 |
■ 業務プロセスに係る内部統制
(購買プロセスにおける残高調整に関する不備)
(1)不備の内容
KMEXでは、新ERPシステムの機能制約により、買掛金残高等の期末残高を確定するための調整作業に手作業が介在する状況にあり、その調整プロセスを適切に理解し継続的に運用する体制(役割分担、引継ぎ、チェック)が不十分となっていました。また、残高調整業務の一部を外部ベンダーに依頼した際に、委託者として作業内容・算出根拠・前提条件等を十分に理解・検証しないまま委託結果を採用してしまい、誤った調整結果に基づいて総勘定元帳を更新したことから、買掛金残高の誤謬が発生しました。すなわち、期末残高確定のための調整プロセスに係る統制(理解・運用・承認)及び外部委託業務に係る検証・承認統制が不十分である点が重要な不備として認められました。
(2)是正措置及び是正状況
是正措置として、以下を実施し、開示すべき重要な不備が是正されたと判断しました。
| 不備の原因 | 実施した是正措置の概要 | 是正状況 |
| ・決算における期末残高確定のための調整プロセスを理解し、運用する体制が構築されていなかったこと | 【特定時点の残高レポート機能の実装】 特定時点の買掛金残高を表示する機能が備わっていませんでした。 このため、KMEX経理部門とIT部門が連携し、システムから特定時点の残高を取得できるレポート機能を開発し稼働させたうえで、残高確認を実施する体制を構築いたしました。 | 買掛金に関するレポート機能の実装を含む、特定時点の買掛金残高を把握することが可能となっていることを確認しました。 当該レポートの実装により、買掛金の特定時点の残高把握に係る手作業依存が低減し、期末残高の確定にあたり残高確認の実施の有効性が高まったことから、左記の原因に係る開示すべき重要な不備が是正されたと判断しました。 |
| ・委託業者が実施した作業結果に対する適切な検証や承認の統制が整備できていなかったこと | 【委託業者の管理】 買掛金残高の調整プロセスにおいて、上記の通りシステム化を実施することで、業務の委託を不要とする対応を実施しました。 なお、KMEXでは、機能通貨換算に関する作業など、外部専門家に委託しているものがあります。この点につき、KMEX側で検証すべきチェックポイントを明確化し、委託成果物を確認・承認するレビュー手続を整備しております。詳細は、(機能通貨の換算プロセスに係る不備)をご参照ください。 | 上記の特定時点の残高レポート機能を実装した結果、外部専門家に委託していた業務が不要となったことを確認しました。 これを踏まえ、左記の原因に係る開示すべき重要な不備が是正されたと判断しました。 また、買掛金の残高調整以外の委託業務について、委託成果物の内容をチェックする手続が整備され、不備が是正されたことを確認しております。詳細は、(機能通貨の換算プロセスに係る不備)をご参照ください。 |
(購買プロセスにおける債務計上に関する不備)
(1)不備の内容
(ⅰ)物品受入データの二重計上
納入時に請求書が添付されない取引が一定程度存在する中で、請求書に発注情報が十分に記載されない等の事情により、発注データ、受入データ及び請求書の紐付け(三点照合)が困難となるケースが発生していました。その結果、支払遅延が取引継続に影響することを回避する目的で、請求書に紐付け可能なデータを作成するための例外処理(追加で後付けの発注の登録・受入処理)が行われ、受入データが重複し、債務が二重に計上される状態が発生していました。
(ⅱ)債務データの削除処理
長期間支払処理に至っていない受入データについて、本来は支払遅延の理由・原因を特定し、受入実態や請求書未処理の状態等を踏まえた上で、適切な会計処理を行う必要があります。しかし、原因分析や実態確認が十分でないまま、一定期間を超過した受入データを過剰債務とみなして四半期毎に削除する運用が行われた結果、債務が過少計上となる状態が発生していました。
(2)是正措置及び是正状況
是正措置として、以下を実施しました。恒久策としてシステム対応を含めた新たな内部統制の整備及び運用が進行中となっています。そのため当期末においては、暫定策として買掛金の残高確認を実施しています。当該残高確認に関して整備及び運用した内部統制について、その運用の一部をより徹底する必要性を認識していますが、その影響は限定的であることを鑑み、開示すべき重要な不備が是正されたと判断しました。
| 不備の原因 | 実施した是正措置の概要 | 是正状況 |
| ・(ⅰ)納入時に請求書が届かない場合に在庫受入をする例外処理について、受入データと請求書の消込処理が行われているかを確認する手続が適切に整備されていなかったこと | 【例外処理の原則禁止と承認フローの周知】 例外処理(追加で後付けの発注の登録・受入処理)を原則禁止とし、やむを得ない場合に例外処理を行う際の承認手続を明確化して周知徹底しました。 【ステータスの可視化】 請求書未登録状態の有無を可視化するため、発注済みだが未入庫のもの、入庫済みだが請求書未登録のもの、請求書登録済みだが未払のもの、これら3つのステータスを可視化できるよう、システム・レポートを開発し2026年3月に実装いたしました。 【取引先残高確認書による残高突合】 買掛金残高総額を確定させるために、債務のある全ての取引先から残高確認書を取得し、帳簿残高との照合、受入実績の有無等を確認のうえ、必要に応じて買掛金残高の修正を行う運用を2026年3月期の第4四半期より開始しました。 | 例外処理に係る統制が整備され運用されていることを確認しました。 また、請求書未登録のステータスを把握できる機能が実装されたことを確認しました。これによりシステム・レポートの月次モニタリングの運用が始まっております。もっとも、当期はシステム・レポートの月次モニタリングが本格的に運用されるまでの暫定的な対応として、取引残高のある取引先から残高確認書を取得し、買掛金の残高確認が実施されていることを確認しました。 これにより、取引先に対する残高確認を通じて買掛金の期末残高を正確に計上できることとなりました。確認状発送の網羅性や確認後の差異調整など一部の点で運用上の課題が残っているものの、その影響は限定的であることを鑑み、KMEXの債務計上に関する開示すべき重要な不備が是正されたと判断しました。 当社は引き続き残高確認の正確性向上に取り組むとともに、将来的に残高確認を実施しなくても適切な残高を確定できるようプロセスの改善に取り組んでまいります。 |
| ・(ⅱ)長期間支払遅延している仕入債務について、支払遅延が生じている理由及び原因を特定して適切な会計処理をするプロセスが構築及び運用されていなかったこと | 【滞留債務の適正処理】 長期滞留債務データについて、一定期間超過を理由に機械的に削除するのではなく、取引先残高確認書等の外部証憑に基づく突合、受入実績の有無確認、請求書の有効性の検証、取引先との確認・交渉を経たうえで会計処理を決定する運用としました。 | 長期滞留債務データについて、機械的な削除処理を廃止したことを確認しました。 これにより、機械的な債務データの削除に起因する買掛金の過少計上リスクが抑制されたこと及び残高確認による統制が機能していることから、KMEXの債務計上に関する開示すべき重要な不備が是正されたと判断しました。 |
■ 決算財務報告プロセスに係る内部統制
(マニュアル、チェックリストの整備及び運用に関する不備/経理担当者への教育不足)
(1)不備の内容
KMEXの決算財務報告プロセスにおいて、過年度に発生した誤謬の再発や新たな誤謬が発見されていることから、決算財務報告プロセスに係る内部統制の整備及び運用は十分ではないと判断されました。
具体的には、マニュアルやチェックリストの整備が網羅的でなく、例外処理や手作業(マニュアル仕訳等)が介在する領域に対する統制が弱い状況でした。また、担当者作業の上長確認(レビュー)やダブルチェック体制が不十分であり、人的リソース面も含めて牽制が働きにくい状態となっていました。
さらに、経理担当者の会計知識・システム理解・業務習熟にばらつきがあり、教育が十分ではないこと、会計基準や環境変化に応じた会計処理の見直しや検討が十分に行われていないことが、誤謬の未然防止や早期発見を妨げる要因となっていました。
(2)是正措置及び是正状況
是正措置として、以下を実施しました。一部の統制の運用をより徹底していく必要性を認識していますが、その影響は限定的であることを鑑み、開示すべき重要な不備が是正されたと判断しました。
| 不備の原因 | 実施した是正措置の概要 | 是正状況 |
| ・マニュアルやチェックリスト等の整備が網羅的でなかったこと | 【業務フローの文書化】 外部専門家の支援の下、主要プロセス(売掛金、買掛金、棚卸資産、固定資産、付加価値税、ドル換算等)について会計上の重要リスクの有無、手作業・例外処理の有無について点検を実施し、業務プロセスの見直しを実施しました。 | 外部専門家を利用した主要プロセスの点検と、点検結果に基づく業務プロセスの見直しが実施されていることを確認しました。また、主要プロセスに係る「あるべき業務フロー図」及びマニュアルが関係部門へ展開され、運用が開始されていることを確認しました。 当該確認結果を踏まえて、主要プロセスについての見直しが進み、必要とされる統制が整備され継続的に運用されています。一部得意先に対する売上債権の金額確定処理において差異が発生した場合の手順が明確に定められていなかったという課題が残っているものの、その影響は限定的であることを鑑み、左記の原因に係る開示すべき重要な不備が是正されたと判断しました。 |
| ・担当者の実施した内容を上長が確認する体制またはダブルチェックを行う人員体制が十分ではなかったこと | 【役割分担・報告事項の明確化】 役割分担及び報告事項を文書化し、重要業務のレビュー・承認体制の明確化を行いました。 【ダブルチェックの必須化】 前述の点検作業において、マニュアル仕訳等の手作業が介在する処理や例外的オペレーションを洗い出し、ダブルチェックを必須とすべき業務を明確化し、上記の「あるべき業務フロー図」に組み込み、運用を実施しました。 | 役割分担・報告事項の文書化、マニュアルの整備が行われていることを確認しました。また、決算業務に関する追加の統制が識別され、ダブルチェックが必要とされた統制について運用が実施されていることを確認しました。 これにより、会計上のリスクが高いオペレーションにおいてエラーを発見できる体制となりました。承認証跡の残し方など一部の点で運用上の課題が残っているものの、その影響は限定的であることを鑑み、左記の原因に係る開示すべき重要な不備が是正されたと判断しました。 引き続き、当社およびKMEXは人員体制の強化及びダブルチェックの実効性改善に取り組んでまいります。 |
| ・経理業務に関する習熟・教育が十分ではなかったこと ・会計基準の理解不足及び環境や状況の変化に伴う会計処理の見直しや検討が十分でないこと | 【経理部門向け教育の実施】 一般会計知識に加え経理業務に係る規程及びマニュアル類の理解向上を目的とした教育プログラムを実施いたしました。同プログラムの実施後には、理解度テストも実施しました。 | 教育プログラムで使用されたコンテンツは一般的な会計知識にとどまらず、今般新たに整備した業務プロセスフローやマニュアルの理解を促す内容となっております。 また、当該教育プログラム研修が必要な対象者に漏れなく教育が実施されていることを確認するとともに、事後の理解度テストの結果から研修対象者への経理業務に関する理解の向上が図られたものと判断しました。 これらを踏まえ、経理業務に従事する従業員に対する教育研修体制が整備及び運用されていることから、左記の原因に係る開示すべき重要な不備が是正されたと判断しました。 研修対象者の経理業務に関する一層の習熟を図るべく、当社は教育研修を継続的に実施してまいります。 |
(機能通貨の換算プロセスに係る不備)
(1)不備の内容
KMEXでは、機能通貨換算に関する作業を外部専門家に委託しているものの、委託結果をKMEX内部で適切に検証する体制・手続が十分でなく、換算結果に係る誤りを適時に発見できない状況が認められました。すなわち、外部専門家の作業内容・前提・計算結果の妥当性を確認するチェックポイントの設定や検証手続が不十分であり、委託作業に対する統制(レビュー・承認)が弱い点が重要な不備として認められました。
(2)是正措置及び是正状況
是正措置として、以下を実施し、開示すべき重要な不備が是正されたと判断しました。
| 不備の原因 | 実施した是正措置の概要 | 是正状況 |
| ・KMEXにて外部専門家に委託している作業内容の結果を適切に確認できず、誤りを発見できなかったこと | 【検証プロセスの明確化】 外部専門家が作成した換算結果について、KMEX側で委託内容・前提・計算結果を検証できるように、チェックポイントを明確にした検証するプロセスを整備しました。 【検証手続のマニュアル化】 メキシコペソからドルへの換算に関する手続および計算を実施するワークシートにおいて確認するポイントを明示することで、検証・承認手続の標準化を実施しました。 | 見直し後のマニュアルに基づき換算結果のチェックが決算業務にて実施されていることを確認しました。 当該確認結果を踏まえて、外部専門家が作成した計算結果をKMEXが検証するチェックプロセスが整備され、かつ2025年12月末決算において委託作業に対するチェックが実施されているとともに、換算に関する誤りが生じていないことから、機能通貨の換算プロセスに係る開示すべき重要な不備が是正されたと判断しました。 |
当連結会計年度において、直前連結会計年度に係る内部統制報告書に記載されている開示すべき重要な不備に対する上記の是正措置を策定・実行しました。実施した是正措置の取組みを今後も全社一丸となって継続的に実行・改善し、内部統制の強化に努めてまいります。そして、当社グループの持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に励み、当社グループすべてのステークホルダーの皆さまからの更なる信頼回復に全力を尽くしてまいります。
特記事項
該当事項はありません。