臨時報告書
- 【提出】
- 2021/11/26 15:32
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提出理由
当社は、2021年11月26日開催の取締役会において、当社の普通株式(以下「当社株式」といいます。)の併合を目的とする、2021年12月27日開催予定の臨時株主総会(以下「本臨時株主総会」といいます。)を招集することを決議いたしましたので、金融商品取引法(以下「法」といいます。)第24条の5第4項及び企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第4号の4の規定に基づき、本臨時報告書を提出するものであります。
株式の併合を目的とする株主総会の招集の決定
1.本株式併合の目的
2021年8月18日付で当社が公表いたしました「MBOの実施及び応募の推奨に関するお知らせ」(2021年9月15日付及び2021年10月1日付で公表いたしました「(変更)「MBOの実施及び応募の推奨に関するお知らせ」の一部変更について」による変更を含みます。以下「本意見表明プレスリリース」といいます。)においてお知らせいたしましたとおり、株式会社紳士服中西(以下「紳士服中西」といいます。)は、2021年8月18日に、当社株式の全て(ただし、当社が所有する自己株式を除きます。)を取得し、当社株式を非公開化するための一連の取引(以下「本取引」といいます。)、いわゆるマネジメント・バイアウト(MBO)(注1)の一環として、当社株式に対する公開買付け(以下「本公開買付け」といいます。)を実施することを決定いたしました。
その後、当社が、2021年10月1日に、「2021年8月期通期連結業績予想の修正に関するお知らせ」を公表し、当社が2021年8月18日に公表した2021年8月期の連結業績予想が修正されたことから、公開買付届出書に記載すべき重要な事実の変更が生じたため、紳士服中西は、法第27条の8第2項の規定に基づき、公開買付届出書の訂正届出書を関東財務局長に提出するとともに、これに伴い、法第27条の8第8項の規定により、本公開買付けにおける買付け等の期間(以下「公開買付期間」といいます。)を、当該訂正届出書の提出日である2021年10月1日から10営業日を経過した日にあたる2021年10月15日まで延長することとなりました。
そして、2021年10月16日付で当社が公表いたしました「株式会社紳士服中西による当社株式に対する公開買付けの結果並びに親会社及び主要株主である筆頭株主の異動に関するお知らせ」においてお知らせいたしましたとおり、紳士服中西は、本公開買付けの結果、本公開買付けの決済の開始日である2021年10月22日をもって、当社株式3,373,475株(所有割合(注2):69.81%)を所有するに至りました。
(注1)「マネジメント・バイアウト(MBO)」とは、一般に、買収対象者の経営陣が、買収資金の全部又は一部を出資して、買収対象者の事業の継続を前提として買収対象者の株式を取得する取引をいいます。
(注2)「所有割合」は、当社が2021年10月11日に公表した「2021年8月期決算短信[日本基準](連結)」(以下「当社決算短信」といいます。)に記載された2021年8月31日現在の当社の発行済株式総数(5,972,000株)から、当社決算短信に記載された同日現在の当社が所有する自己株式数(1,139,582株)を控除した株式数(4,832,418株)を分母として計算し、小数点以下第三位を四捨五入しております。以下、所有割合の記載について同じとします。
紳士服中西は、当社の取締役相談役である中西浩一氏により、2021年7月21日付で設立された株式会社であり、当社株式を取得及び所有することを主たる目的としているとのことです。中西浩一氏が紳士服中西の普通株式の全てである10株を所有しており、中西浩之氏が紳士服中西の無議決権株式の全てである990株を所有しているとのことです。なお、当該無議決権株式は、株主総会における議決権が付与されていない点を除き、普通株式と同じ権利が設定されている種類株式であり、普通株式への転換請求権は設定されていないとのことです。
本意見表明プレスリリースにおいてお知らせいたしましたとおり、当社グループは、「オンリーは、良い商品を真心込めてお届けし、社会に夢や幸福をもたらします。」、「オンリーは、会社成長と社会の発展のために、立派な人材を育てます。」、「オンリーは、未来社会に貢献するためあらゆる可能性に挑戦し続けます。」という社訓のもと、企業理念に「仲間」、「正直」、「シンプル」、行動理念に「笑顔」、「感謝」、「清掃・整頓」を掲げ、顧客満足の最大化を目指しており、紳士服、婦人服及び関連商品のS.P.A(製造小売)として衣料品の企画、生産並びに販売を主たる事業としております。主な取扱品目は、スーツ、シャツ及びネクタイであり、スーツとシャツについてはプレタポルテ(既製服)とオーダー(注文服)の販売を行っております。メンズ・ウィメンズともに主要ブランドである「ONLY」を中心に、2014年秋冬シーズンより開始したトレンド感やクオリティを重視したブランドである「ONLY PREMIO」を展開し、また、2017年6月からは「ONLY」ブランドの新しい仕組みのオーダースーツとして、オーダースーツ特有の細かいモデルの仕様やオプションの選定が不要で、採寸と生地選びのみで注文できるミニマルオーダースーツの展開も開始いたしました。当社は、集客力のある都心部路面店及び商業施設への出店を中心に、2021年7月14日時点で59店舗運営しており、コンセプトの異なる複数の業態から構成されます。具体的には、「オンリープレミオ東京」及び「オンリー」ではメンズ及びウィメンズのプレタポルテとオーダースーツ、「オンリープレミオ」ではメンズのプレタポルテとオーダースーツ、「オンリーウィメン」ではウィメンズのプレタポルテとオーダースーツ、「エディットアンドオンリー」ではイタリアを中心にセレクトしたインポートブランドとオーダースーツをそれぞれ取り扱っております。また、子会社の株式会社オンリートレンタが運営する「スーツアンドスーツ」では「ONLY」ブランドのアウトレット販売を行っており、株式会社オンリーファクトリーでは「ONLY」ブランドのオーダースーツの製造及びプレタポルテスーツの生産委託工場の技術指導を行っております。
当社グループの事業の特徴としては、衣料品関連事業の単一セグメントであることから、主に取り扱う紳士用・婦人用スーツの市場動向の変動による影響が大きいことが挙げられます。中西浩一氏は、「国勢調査(2015年)」(総務省)及び「人口推計(2019年(令和元年)10月1日現在)」(総務省)によれば、主にスーツを着用する年齢層であると考えられる15歳から64歳までの人口推移は、2000年の8,622万人から2019年には7,507万人まで減少しており、これからも減少していくと考えられることから、当社グループを取り巻く事業環境はこれまでも厳しい状況であったと認識しているとのことです。また、「日本の将来推計人口(平成29年推計)」(国立社会保障・人口問題研究所)によれば、2040年には同年齢帯の人口は5,978万人まで減少し、推計最終年の2065年(4,529万人)まで漸減し続けていくものと予測されており、将来的にもスーツを着用する人口が減少していくことは避けられない状況であると認識しているとのことです。さらに、衣料品のみならず、あらゆる商品を扱う総合ECサイトの利用が一般化したことや、中古衣料品を気軽に購入できるフリマアプリに代表されるような、一般消費者間で直接取引がなされる、いわゆるCtoCのビジネスモデルも登場しております。このようなビジネスを営む他社が新たに競合となることで、当社グループを取り巻く事業環境は一層厳しい状況となっております。また、中西浩一氏は、上記の人口減少や少子高齢化等の構造的要因や総合ECサイトやフリマアプリの出現により多様化する競合他社との競争の激化に加え、今般の新型コロナウイルスの感染拡大により、複数回にわたり緊急事態宣言が発出され、これに伴い消費者の外出自粛や店舗の一時閉鎖(2020年4月及び5月に実施)、並びに2021年8月現在も続く営業時間の短縮等を行った影響から、顧客がリアル店舗において商品やサービスに触れ、購入するという顧客体験の機会は減少しており、衣料品関連業界全体において、リアル店舗の在り方を含めたビジネスモデルを根底から見直さなければならない状況であると考えているとのことです。また、中西浩一氏は、足元では全国で新型コロナウイルスの感染者数が過去最多を更新する日々が続いており、事業環境の不透明感は一層増しているものと認識しているとのことです。中西浩一氏は、当社グループが主に取り扱う紳士用・婦人用スーツについては、テレワークの導入促進に伴いスーツを着用しないワークスタイルが浸透し、実質的に定着しつつあるものと考えており、紳士用・婦人用スーツの需要の減少は避けられず、極めて先行き不透明な状況となっているものと認識しているとのことです。中西浩一氏は、こうしたワークスタイルの変化が構造的な需要減少トレンドと相まって、紳士用・婦人用スーツの市場の縮小をもたらしており、当社グループが極めて困難な事業環境にあるものと認識しているとのことです。
中西浩一氏としては、当社グループを取り巻く以上のような事業環境を踏まえて、当社が安定的かつ継続的に企業価値を向上させるためには、中長期的な視野に立った当社における抜本的な経営戦略の実行とそれを可能にする機動的かつ柔軟な意思決定体制を構築することが急務であると考えたとのことです。
具体的には、中西浩一氏は、下記(ⅰ)から(ⅲ)のとおり、当社グループにおいて、今後の中長期的な経営戦略と迅速な意思決定体制を構築する必要があると考えたとのことです。
(ⅰ)事業環境の変化に対応した衣料品関連事業の強化
当社グループにおいては、お客様の様々なニーズに対応するため、複数のブランドを展開しており、国内生産の強みを活かし、トレンドを意識した商品を展開する「ONLY」や、同ブランドのアウトレット商品を扱い、1着1万円台からスーツが購入可能である「スーツアンドスーツ」など、様々なコンセプト・価格帯の商品を展開しております。人口減少及び少子高齢化並びにオフィスウェアのカジュアル化等に伴い、スーツ着用人口が減少していることに加え、新型コロナウイルスの影響によりワークスタイルの多様化が進み、ビジネスウェアの着用機会が減少する厳しい環境下において、今後もお客様に選ばれ続けるためには、これまで以上に魅力的で付加価値の高い商品を展開することが必要不可欠であると認識しているとのことです。
また、衣料品関連業界において、ハイブランドとファストファッションに消費が集中する二極化が今後益々進むものと考えているとのことです。このような二極化の潮流を踏まえ、当社グループにおいて、衣料品関連事業に関して、具体的な投資規模は未定であるものの、新たな生産設備や人材の確保に資金を投じ、さらなる高品質・高付加価値の商品を提供できる生産体制を構築しつつ、低価格帯の商品においては、製造工程を抜本的に見直すことにより、製造工程のさらなる最適化を目指すことが必要であると考えているとのことです。また、当社グループの衣料品関連事業の在り方を見直し、例えば、冠婚葬祭に限らず、特別な場には特別な装いで参加したいというお客様のニーズに対応した新しいコンセプトのブランドを立ち上げることも検討しているとのことです。このような衣料品関連事業のさらなる強化にあたっては、中長期的な投資を実施した上で、今後の事業環境の変化を踏まえて迅速かつ的確な対応をとる必要があることから、当社グループにおいて、迅速な意思決定体制を構築することが不可欠であると考えているとのことです。
(ⅱ)不動産投資の強化及び周辺事業への進出
中西浩一氏は、当社グループは、京都府を中心に様々な地域に店舗展開を実施してきた経験の中で培われた、立地戦略や商圏内の人口構造、交通事情等の地域特性に係る知見を有していると考えているとのことです。また、当社グループが、より安定的な収益を確保するためには、事業ポートフォリオを分散させる必要があるものと考えており、上記の知見やノウハウをさらに活用し、その上で、収益性の高い不動産への積極的な投資を拡大していくことが必要となるものと考えているとのことです。
また、既存事業だけでなく、既存事業との親和性の高い周辺領域へ新規進出することによって、事業ポートフォリオの多様化による経営の安定化とともに、地域へのさらなる貢献を両立することが必要となるものと考えているとのことです。そして、小売店の店舗展開はその地域のまちづくりの一端を担うとの考えから、例えば、飲食事業等への進出を検討しているとのことです。
さらに、衣料品関連事業の周辺事業として、当社グループの持つ、衣料品の製造や販売、スタイリングに関する様々なノウハウを、衣料品業界を志す人材に伝え、教育することにより、当社グループにおいて、その理念に共感を持っていただいた衣料品業界を志す方々といった新たな顧客層の開拓や、従業員の教育・研修の一環として活用すること、スキルを習得した卒業生を当社グループの従業員として迎え入れることを想定しているとのことです。中長期的には、衣料品のスタイリング等についての様々なノウハウを学んでいただくことを高齢者を含めた幅広い層に展開し、高齢化社会において、衣料品の魅力を通じて豊かな暮らしを実現するお手伝いができるものと考えているとのことです。なお、このような経営の多角化を実現していくに際しては、M&Aやジョイントベンチャー形式での投資等も積極的に検討していく必要があると考えているとのことです。
(ⅲ)デジタルトランスフォーメーション(DX)への積極的な投資
上記のような厳しい事業環境下において、当社グループが、新規のお客様、とりわけこれから社会人となり、ビジネスウェアの着用機会が増加していく若年層のお客様を獲得するに際して、WebマーケティングやECストアの強化を図り、インターネットやデジタル領域を活用したアプローチを強化する必要があると考えているとのことです。
また、リアル店舗とデジタル技術を有機的に融合させた製造販売体制を構築し、拡充していくことも必要であると考えているとのことです。例えば、リアル店舗で採寸されたデータをデジタル技術を用いて最適な製造工場へ発注し、その製造工程もデジタル技術で最適化することで、在庫リスクの縮減を図ることができると考えているとのことです。上記に限らず、リアル店舗の持つ強みとデジタル技術の融合によるサプライチェーンの最適化は、厳しい事業環境を生き残っていく上で極めて重要であると考えているとのことです。
加えて、当社グループのビジネスの効率性を極大化し、生産性の高い業務遂行を実現するため環境整備や仕組み作りに注力していく必要があると考えており、具体的な投資規模は未定であるものの、これらの実現に向けた積極的なシステム投資を検討する必要があると考えているとのことです。
中西浩一氏は、上記(ⅰ)から(ⅲ)の施策により、中長期的にみれば当社の大きな成長及び収益の拡大が見込まれるものの、各施策の実施にあたっては、新規事業分野の立ち上げを適切に実行できるか否かが不明確であることに加え、一定の費用支出が先行すること等を考慮すると、短期的には当社グループの財務状況や業績の悪化をもたらすリスクがあると考えているとのことです。したがって、当社が上場を維持したままこれらの各施策を実行した場合には、資本市場から十分な評価が得られず当社の株式価値が大きく毀損する可能性があることから、2021年5月上旬、各施策を実行するにあたり、当社を非公開化する必要があると考えたとのことです。
また、当社グループは、2005年7月に大阪証券取引所ヘラクレス(現東京証券取引所JASDAQ(スタンダード)市場)へ上場し、現在は東京証券取引所市場第一部に上場しておりますが、上場当時と比較して、知名度の向上及び信用の獲得は相当程度達成されたこと、また、近年資本市場からの資金調達を行っていないこと等から、上場メリットは少ない一方で、監査法人への報酬、情報開示に伴う社内体制整備のための費用及び証券代行費用等の上場維持に係るコストが多額となっていると考えており、今後、株式の上場を維持することが当社の経営上の負担となる可能性は否定できないと考えたとのことです。
このような状況を踏まえ、中西浩一氏は、当社が今後も株式の上場を維持することによるメリット、デメリット等について慎重に検討した結果、2021年5月下旬、安定的かつ継続的に当社グループの企業価値を向上させるためには、当社株式を非公開化することが、当社の株主の皆様のリスク負担を回避しつつ、中長期的な視点から経営戦略を実践するために最も有効な手段であるとの結論に至るとともに、上記の施策を推進していくためには、これまでの当社の事業運営の連続性を確保しつつ当社株式を非公開化する必要があり、そのためには第三者によるものではなく、当社の創業者であり、約50年にわたり当社の経営に携わってきた中西浩一氏が継続して経営にあたること、また、柔軟かつ機動的に経営判断を行うことが当社グループの成長にとって必要であると考え、マネジメント・バイアウト(MBO)の手法により当社株式を非公開化することが当社の株主の皆様にとって最善であり、当社グループの企業価値のさらなる向上に資すると判断したとのことです。加えて、当社グループの安定的な事業運営の方策についても検討し、将来的に相続により当社株式が分散して所有されることなく、当社グループの経営の安定性を維持させるために、紳士服中西を設立の上、今後も当社の経営にあたる中西浩一氏が紳士服中西の普通株式の全てである10株を保有した上で、中西浩一氏の長男であり当社の従業員でもある中西浩之氏が、中西浩一氏による上記(ⅰ)から(ⅲ)の中長期的な視野に立った当社における抜本的な経営戦略が軌道に乗った後、当社の取締役に就任した上で経営を担うことを見据え、紳士服中西の株式を保有することが適切であると判断したとのことです。そして、当面の間、中西浩之氏が当社の経営に関与することは予定されていないことから、株主総会における議決権が付与される普通株式については中西浩一氏が全て所有することとし、同時に、株主総会における議決権は付与されていないものの、当社株式を保有することにより、当社グループの企業価値向上に対するインセンティブを付与することを目的として、中西浩之氏が紳士服中西の無議決権株式990株を所有することが適切であると判断したとのことです。なお、中西浩一氏が所有する紳士服中西の普通株式は、将来的には、中西浩之氏が相続により承継する方法又は紳士服中西による相続人への売渡請求により紳士服中西が取得した上で中西浩之氏に処分する方法により、中西浩之氏がその全てを取得し、中西浩之氏が紳士服中西の全ての株式及び議決権を有することとなる予定であるとのことです。2021年6月下旬より、中西浩一氏は、紳士服中西の資本構成に関して、中西浩之氏との協議を開始し、当面の間は、約50年にわたり当社の経営に携わってきた中西浩一氏が継続して経営にあたる一方、具体的な時期は未定であるものの、中西浩一氏による上記(ⅰ)から(ⅲ)の中長期的な視野に立った当社における抜本的な経営戦略が軌道に乗った後、中西浩之氏が取締役として経営に関与する方針について共有し、2021年7月初旬に上記の資本構成をもって紳士服中西を設立することが適切であるとの合意に至ったとのことです。なお、上記のとおり、今後も中長期にわたって中西浩一氏が継続して当社の経営にあたることを想定していることから、中西浩之氏が所有する紳士服中西の無議決権株式には、普通株式への転換請求権は設定されておりませんが、上記のとおり、中西浩一氏が所有する紳士服中西の普通株式は、中西浩之氏が相続により承継する方法又は紳士服中西による相続人への売渡請求により紳士服中西が取得した上で中西浩之氏に処分する方法により、中西浩之氏がその全てを取得し、中西浩之氏が紳士服中西の全ての株式及び議決権を有することとなる予定であるとのことです。また、中西浩一氏はマネジメント・バイアウト(MBO)以外の方法により、当社を非公開化する場合には、中西浩一氏が継続して経営に関与することができなくなる可能性があり、また、当社の経営陣と当社の株主との間で当社の事業運営に相違が生じることで、柔軟かつ機動的な経営判断ができない可能性があるため、当社の非公開化の手段として望ましくないものと考えたとのことです。
当社は、2021年7月5日に中西浩一氏から当社株式を非公開化することに関する正式な意向を表明する提案書(以下「本提案書」といいます。)の提出及び協議・交渉の申入れを受け、下記「3.会社法第234条の規定により1株に満たない端数の処理をすることが見込まれる場合における当該処理の方法、当該処理により株主に交付されることが見込まれる金銭の額及び当該額の算定根拠」の「(3)本取引の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置」に記載のとおり、本公開買付けにおける当社株式1株当たりの買付け等の価格(以下「本公開買付価格」といいます。)の公正性その他本公開買付けを含む本取引の公正性を担保すべく、2021年7月上旬に、フィナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関としてフロンティア・マネジメント株式会社(以下「フロンティア・マネジメント」といいます。)を、リーガル・アドバイザーとして三浦法律事務所を選任するとともに、2021年7月13日開催の当社取締役会において、2021年7月5日に中西浩一氏から提出された本提案書を検討するための特別委員会(以下「本特別委員会」といいます。なお、本特別委員会の委員の構成及び具体的な活動内容等については、下記「3.会社法第234条の規定により1株に満たない端数の処理をすることが見込まれる場合における当該処理の方法、当該処理により株主に交付されることが見込まれる金銭の額及び当該額の算定根拠」の「(3)本取引の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置」の「③当社における独立した特別委員会の設置及び意見(答申書)の入手」をご参照ください。)を設置し、本取引に関する提案を検討するための体制を整備いたしました。なお、2021年7月中旬、当社は、中西浩一氏に対し、特別委員会を設置し、本取引の実施に向けた協議・交渉に応じる旨の連絡をいたしました。
その後、当社は、本提案書に記載された本取引の目的を含む本公開買付けの概要、本取引が当社に与える影響、本取引後の経営方針の内容や足元の株価動向を踏まえ、本特別委員会により事前に確認された交渉方針や紳士服中西から公開買付価格を含む本取引の条件についての提案を受けたとき等の交渉上重要な局面における意見、指示、要請等に基づいて、フロンティア・マネジメント及び三浦法律事務所の助言を受けながら、紳士服中西との間で2021年7月5日から2021年8月17日まで複数回にわたる協議・検討を重ねてまいりました。
また、買付け等の価格については、当社は、2021年7月27日に中西浩一氏から本公開買付価格を620円とする旨の提案を受けた後、フロンティア・マネジメントから当社株式の株式価値に係る試算結果の報告を受け、当該報告内容及び本特別委員会により事前に確認された交渉方針を踏まえた上で、フロンティア・マネジメントから報告を受けた当社の株式価値の試算結果に鑑み、当該公開買付価格は当社の本源的価値を十分に反映したものではないと考え、2021年8月6日に、中西浩一氏に対し、本公開買付価格の再検討を要請いたしました。その後も当社は、本特別委員会に対して適時に交渉状況の報告を行い、紳士服中西から公開買付価格を含む本取引の条件についての提案を受けたとき等の交渉上重要な局面における意見、指示、要請等に基づいた上で、フロンティア・マネジメントの助言を受けながら、買付け等の価格について、紳士服中西との間で、複数回にわたり協議・交渉を行っております。具体的には、当社は、2021年8月10日に紳士服中西から本公開買付価格を660円とする旨の再提案を受けた後、当社の本源的価値及びフロンティア・マネジメントから報告を受けた当社の株式価値の試算結果を踏まえ、一般株主にとって十分な価格ではないと考え、紳士服中西に対し、本公開買付価格のさらなる引上げを要請したところ、紳士服中西から、2021年8月12日に本公開買付価格を690円とする旨の再提案を受けました。当社は、当該再提案に係る本公開買付価格についても、当社の本源的価値及びフロンティア・マネジメントから報告を受けた当社の株式価値の試算結果から十分ではないと考え、紳士服中西に対し、本公開買付価格のより一層の引上げを要請したところ、紳士服中西から、2021年8月16日に本公開買付価格を750円とする旨の再々提案を受けました。当社は、当該再々提案に係る本公開買付価格についても、当社の本源的価値及びフロンティア・マネジメントから報告を受けた当社の株式価値の試算結果から十分ではないと考え、紳士服中西に対し、本公開買付価格のさらなる一層の引上げを要請いたしました。その結果、紳士服中西からは、2021年8月17日に、本公開買付価格を765円とする旨の再々々提案を受けました。当社は、当該再々々提案について、その妥当性を本特別委員会に確認するほか、2021年8月17日付でフロンティア・マネジメントから取得した株式価値算定書(以下「当社株式価値算定書」といいます。)の内容も踏まえて慎重に検討を行いました。その結果、本公開買付価格である765円は、下記(a)乃至(e)に記載の理由から、当社の株主の皆様にとって妥当であり、本公開買付けは、株主の皆様に対し、合理的な当社株式の売却の機会を提供するものであると判断いたしました。このように、当社は、紳士服中西との間で、継続的に本公開買付価格の交渉を行ってまいりました。
また、当社は、リーガル・アドバイザーである三浦法律事務所から、本取引に関する諸手続を含む当社取締役会の意思決定の方法及び過程その他の留意点について、必要な法的助言を受けるとともに、本特別委員会から2021年8月17日付で答申書(以下「本答申書」といいます。)の提出を受けました(本答申書の概要及び本特別委員会の具体的な活動内容等については、下記「3.会社法第234条の規定により1株に満たない端数の処理をすることが見込まれる場合における当該処理の方法、当該処理により株主に交付されることが見込まれる金銭の額及び当該額の算定根拠」の「(3)本取引の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置」の「③当社における独立した特別委員会の設置及び意見(答申書)の入手」をご参照ください。)。その上で、当社は、リーガル・アドバイザーである三浦法律事務所から受けた法的助言及び第三者算定機関であるフロンティア・マネジメントから取得した当社株式価値算定書の内容を踏まえつつ、本特別委員会から提出された本答申書の内容を最大限に尊重しながら、本取引により当社の企業価値の向上を図ることができるか、本公開買付価格を含む本取引の諸条件は妥当なものか等の観点から慎重に協議・検討を行いました。
当社グループの属する紳士用・婦人用スーツ業界では、日本の総人口の減少及び少子高齢化等により、主要なスーツ着用人口の減少は避けられないと考えられます。また、当社としては、今般の新型コロナウイルスの感染拡大によるテレワークの促進に伴い、スーツそのものの着用機会が従前にも増して減少していくと考えております。具体的には、総務省の家計調査報告によりますと、2000年には背広服に対する年間消費支出額が10,119円であったのに対し、2020年には2,893円と7割以上も下落しており、今後の当社グループを取り巻く事業環境は、引き続き困難な状況にあるものと認識しております。加えて、昨今のECサイトの台頭や、個人間での商品売買を可能にするフリマアプリの利用の一般化に伴い、当社のようにリアル店舗における衣料品関連業界全般においても、従来の事業規模の維持のためにECサイトへの進出等新たな販売機会を求める等の対応が求められるところ、今般の新型コロナウイルスの感染拡大を受けてリアル店舗での販売機会逸失が生じ、既存のビジネスモデルを根底から見直す必要がある状況であると考えております。当社としては、上記のような事業環境を踏まえ、収益の維持を図るため、低収益店舗の撤退や家賃の減額要請、販売促進費の抑制等の手段を通じて経費全般の削減に努めてまいりましたが、現時点においても、継続的に発出される緊急事態宣言による店舗営業時間の短縮等により通常の営業ができず、収益の回復が見通せない状況が続いております。このように、従来からの厳しい事業環境に加え、新型コロナウイルス感染症の広がり及び収束見通しが引き続き不透明な状況であることから、当社グループを取り巻く事業環境は来期以降もさらなる悪化の可能性も想定されます。そのため、将来的な当社グループの事業の継続と企業価値を向上させるためには、短期的には投資が先行することにより収益が悪化すると見込まれたとしても、中長期的な視点に基づく、既存の事業モデルからの変革を含む抜本的かつ機動的な事業改革施策の立案及び実行が喫緊の経営課題であると認識し、また、施策の実施に向けた対応を迫られる状況であると考えております。そして、紳士服中西は、上記のとおり、当社が安定的かつ継続的に企業価値を向上させるためには、中長期的な視野に立った当社における抜本的な経営戦略の実行とそれを可能にする機動的かつ柔軟な意思決定体制を構築することが急務であると考えているとのことですが、当社としても、この点については同様の認識を有しており、当社にとって、短期的には費用支出が先行し、財務状況や収益性の悪化をもたらす可能性がありながらも、中長期的に企業価値の向上につながる施策への投資を迅速に決定できる体制の構築が不可欠であると考えております。
具体的には、当社は、紳士服中西から、協議・交渉の過程において、上記のとおり、当社について、(ⅰ)事業環境の変化に対応した衣料品関連事業の強化、(ⅱ)不動産投資の強化及び周辺事業への進出、及び(ⅲ)デジタルトランスフォーメーション(DX)への積極的な投資が考えられるとの伝達を受けており、当社としても当該施策の必要性について慎重に検討を行った結果、いずれの施策も、当社の中長期的な事業の継続と企業価値の向上にあたって速やかに推進していくことが望ましい施策であると考えており、また、かかる施策の実施には、機動的かつ柔軟な意思決定体制の構築が必要であると認識しております。
しかしながら、かかる施策の実施にあたっては、当該投資にかかる事業の立ち上げの不確実性に加え、費用支出が先行することに伴い、短期的には利益水準の低下及びキャッシュ・フローの悪化等による財務状況の悪化をもたらすリスクがあります。そのため、当社が上場を維持したままこれらの施策を実行した場合には、株価の下落や配当の減少など当社の株主の皆様に対して多大な悪影響を与えてしまう可能性があると考えております。他方で、上記のとおり、当社グループを取り巻く事業環境に鑑みますと、速やかに既存のビジネスモデルからの変革も含めた抜本的かつ機動的な対応策の実施が必要であると考えております。
このような状況下において、当社としては、当社の株主の皆様に対して発生する可能性がある上記の悪影響を回避しつつ、抜本的かつ機動的な施策を実施し、中長期的な視点から当社グループの事業継続と企業価値の向上を図るためには、紳士服中西によるマネジメント・バイアウト(MBO)の手法により、当社株式を非公開化するとともに、当社の創業者であり、当社の経営に長年携わってきた中西浩一氏が継続して経営にあたることで、機動的かつ柔軟な経営判断を行うことが必要であると考えました。なお、当社は、このように考えるにあたり、紳士服中西の資本構成や経営方針を紳士服中西に確認しております。加えて、当社株式の非公開化を行った場合には、監査法人への報酬、情報開示に伴う社内体制整備のための費用及び証券代行費用等の上場維持コストを削減することができ、経営資源の有効活用を図ることが可能になると考えております。
なお、当社株式の非公開化を行った場合には、資本市場からのエクイティ・ファイナンスによる資金調達を行うことができなくなり、また、上場会社として当社が享受してきた社会的な信用力の獲得及び知名度の維持等に影響を及ぼす可能性が考えられます。しかしながら、近年資本市場からの資金調達を行っておらず、また、上場当時から比較して社会的信用力の獲得及び知名度の向上が達成されたこと、並びに近年のコーポレートガバナンス・コード等への対応を含む昨今の上場維持コストの上昇を踏まえると、今後も株式の上場を維持する必要性は必ずしも高くなく、上場当時に比べると相対的にその必要性は減少しているものと考えております。したがって、当社取締役会は、当社株式の非公開化のメリットは、上記のデメリットを上回ると判断いたしました。
以上を踏まえ、当社は2021年8月18日開催の取締役会において、本公開買付けを含む本取引により当社株式を非公開化することが、当社の企業価値の向上に資するものであると判断いたしました。
また、当社取締役会は、本公開買付価格(765円)が、(a)「3.会社法第234条の規定により1株に満たない端数の処理をすることが見込まれる場合における当該処理の方法、当該処理により株主に交付されることが見込まれる金銭の額及び当該額の算定根拠」の「(3)本取引の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置」の「①当社における独立した第三者算定機関からの株式価値算定書の取得」に記載されているフロンティア・マネジメントによる当社株式の株式価値の算定結果のうち、市場株価平均法による算定結果の上限値を上回っていること及びDCF法による算定結果のレンジの範囲内であること、(b)本公開買付けの公表日の前営業日である2021年8月17日の東京証券取引所市場第一部における当社株式の終値549円に対して39.34%(小数点以下第三位を四捨五入。以下、プレミアム率の計算において同じとします。)、2021年8月17日までの過去1ヶ月間の終値の単純平均値500円に対して53.00%、過去3ヶ月間の終値の単純平均値477円に対して60.38%、過去6ヶ月間の終値の単純平均値472円に対して62.08%のプレミアムが加算されており、経済産業省が「公正なM&Aの在り方に関する指針」(以下「公正なM&A指針」といいます。)を公表した2019年6月28日以降に公表された他のMBO(ただし、公開買付けが不成立となった案件は除きます。)のプレミアムの平均値及び中央値が約35%から約50%程度であったという分析を踏まえると、本公開買付価格は、近時の他のMBO事例におけるプレミアムと比較して遜色のない水準のプレミアムが付されていると考えられること、(c)下記「3.会社法第234条の規定により1株に満たない端数の処理をすることが見込まれる場合における当該処理の方法、当該処理により株主に交付されることが見込まれる金銭の額及び当該額の算定根拠」の「(3)本取引の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置」に記載の利益相反を解消するための措置が採られていること等、一般株主の利益への配慮がなされていると認められること、(d)上記利益相反を解消するための措置が採られた上で、当社と紳士服中西の間で独立当事者間の取引における協議・交渉と同等の協議・交渉が複数回行われた上で決定された価格であること、(e)本特別委員会が、事前に交渉方針を確認するとともに、適時にその状況の報告を受け、交渉上重要な局面において意見、指示、要請等を行った上で、本公開買付価格を含む本取引の条件の公正性・妥当性は確保されている旨の意見を述べていること等を踏まえ、本公開買付けに係るその他の諸条件は当社の株主の皆様にとって妥当であり、本公開買付けは、株主の皆様に対し、合理的な当社株式の売却の機会を提供するものであると判断いたしました。
以上より、当社は、2021年8月18日開催の取締役会において、本公開買付けへの賛同の意見を表明するとともに、当社の株主の皆様に対して本公開買付けへの応募を推奨する旨を決議いたしました。
その後、上記のとおり、本公開買付けが成立いたしましたが、紳士服中西は当社の総株主の議決権の数の90%以上を取得するに至らなかったことから、当社は、紳士服中西の要請を受け、本意見表明プレスリリースにおいてお知らせいたしましたとおり、2021年11月26日開催の取締役会において、本臨時株主総会において株主の皆様のご承認をいただくことを条件として、当社の株主を紳士服中西のみとし、当社株式を非公開化するために、下記「2.本株式併合の割合」に記載のとおり、当社株式1,610,806株を1株に併合する株式併合(以下「本株式併合」といいます。)を本臨時株主総会に付議することを決議いたしました。
なお、本株式併合により、紳士服中西以外の株主の皆様の所有する当社株式の数は、1株に満たない端株となる予定です。
2.本株式併合の割合
当社株式について、1,610,806株を1株に併合いたします。
3.会社法第234条の規定により1株に満たない端数の処理をすることが見込まれる場合における当該処理の方法、当該処理により株主に交付されることが見込まれる金銭の額及び当該額の算定根拠
(1)1株に満たない端数の処理をすることが見込まれる場合における当該処理の方法
① 会社法第235条第1項又は同条第2項において準用する会社法第234条第2項のいずれかの規定による処理を予定しているかの別及びその理由
上記「1.本株式併合の目的」に記載のとおり、本株式併合により、紳士服中西以外の株主の皆様の所有する当社株式の数は、1株に満たない端数となる予定です。
本株式併合の結果生じる1株未満の端数については、その合計数(会社法(平成17年法律第86号。その後の改正を含みます。以下同じです。)第235条第1項の規定により、その合計数に1株に満たない端数がある場合にあっては、当該端数は切り捨てられます。)に相当する数の株式を、会社法第235条その他の関係法令の規定に従って売却し、その端数に応じて、その売却により得られた代金を株主の皆様に交付いたします。当該売却について、当社は、本株式併合が、当社の株主を紳士服中西のみとすることを目的とする本取引の一環として行われるものであること、及び当社株式が2022年1月18日をもって上場廃止となる予定であり、市場価格のない株式となることから、競売によって買受人が現れる可能性は低いと考えられることに鑑み、会社法第235条第2項の準用する会社法第234条第2項の規定に基づき、裁判所の許可を得て売却することを予定しております。
この場合の売却額は、上記裁判所の許可が予定どおり得られた場合には、株主の皆様の所有する当社株式の数に本公開買付価格と同額である765円を乗じた金額に相当する金銭を各株主の皆様に交付できるような価格に設定する予定です。
② 売却に係る株式を買い取る者となることが見込まれる者の氏名又は名称
株式会社紳士服中西
③ 売却に係る株式を買い取る者となることが見込まれる者が売却に係る代金の支払いのための資金を確保する方法及び当該方法の相当性
本意見表明プレスリリースに記載のとおり、紳士服中西は、本公開買付けにおける決済等に要する資金を、株式会社三菱UFJ銀行(以下「三菱UFJ銀行」といいます。)から39億2,000万円を上限とする借入れ(以下「本買収ローン」といいます。)により賄うことを予定しているとのことです。
当社は、本取引の実行手続において、本買収ローンに係る融資証明書等を公開買付届出書(その後提出された訂正届出書を含みます。)とあわせて確認し、その後、紳士服中西と三菱UFJ銀行の間で本買収ローンに係る融資契約が締結されたことを確認しており、また、紳士服中西によれば、本株式併合により生じる端数の合計額に相当する当社株式の売却代金の支払いに支障を及ぼす可能性のある事象は発生しておらず、また、今後発生する可能性も認識していないとのことです。
したがって、紳士服中西による端数相当株式の売却に係る代金の支払いのための資金を確保する方法は相当であると判断しております。
④ 売却する時期及び売却により得られた代金を株主に交付する時期の見込み
当社は、本株式併合の効力発生後、2022年2月上旬を目途に会社法第235条第2項の準用する会社法第234条第2項の規定に基づき、裁判所に対して、本株式併合の結果生じる1株未満の端数の合計数に相当する当社株式を売却することについて許可を求める申立てを行うことを予定しております。当該許可を得られる時期は裁判所の状況等によって変動し得ますが、当社は、当該裁判所の許可を得て、2022年2月中旬から下旬を目途に当社株式を売却し、その後、当該売却によって得られた代金を株主の皆様に交付するために必要な準備を行った上で、2022年3月中旬から下旬を目途に、当該売却代金を株主の皆様に交付することを見込んでおります。
当社は、本株式併合の効力発生日から売却に係る一連の手続に要する期間を考慮し、上記のとおり、それぞれの時期に、本株式併合の結果生じる1株未満の端数の合計数に相当する当社株式の売却が行われ、また、当該売却代金の株主の皆様への交付が行われるものと判断しております。
なお、当該売却代金は、本株式併合の効力発生日の前日である2022年1月19日時点の当社の最終の株主名簿における各株主の皆様に対し、当社による配当財産の交付の方法に準じて交付する予定です。
ただし、配当金のお受取方法を証券会社口座でご指定いただいている株主の皆様(株式数比例配分方式)は、ゆうちょ銀行窓口等において現金でのお受取りとなります。
(2)当該処理により株主に交付されることが見込まれる金銭の額及び当該額の算定根拠
本株式併合においては、上記「(1)1株に満たない端数の処理をすることが見込まれる場合における当該処理の方法」に記載のとおり、端数処理により株主の皆様に交付することが見込まれる金銭の額は、株主の皆様が所有する当社株式の数に、本公開買付価格と同額である765円を乗じた金額となる予定です。
本公開買付価格(765円)につきましては、(a)下記「(3)本取引の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置」の「①当社における独立した第三者算定機関からの株式価値算定書の取得」に記載されているフロンティア・マネジメントによる当社株式の株式価値の算定結果のうち、市場株価平均法による算定結果の上限値を上回っていること及びDCF法による算定結果のレンジの範囲内であること、(b)本公開買付けの公表日の前営業日である2021年8月17日の東京証券取引所市場第一部における当社株式の終値549円に対して39.34%、2021年8月17日までの過去1ヶ月間の終値の単純平均値500円に対して53.00%、過去3ヶ月間の終値の単純平均値477円に対して60.38%、過去6ヶ月間の終値の単純平均値472円に対して62.08%のプレミアムが加算されており、経済産業省が公正なM&A指針を公表した2019年6月28日以降に公表された他のMBO(ただし、公開買付けが不成立となった案件は除きます。)のプレミアムの平均値及び中央値が約35%から約50%程度であったという分析を踏まえると、本公開買付価格は、近時の他のMBO事例におけるプレミアムと比較して遜色のない水準のプレミアムが付されていると考えられること、(c)下記「(3)本取引の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置」に記載の利益相反を解消するための措置が採られていること等、一般株主の利益への配慮がなされていると認められること、(d)上記利益相反を解消するための措置が採られた上で、当社と紳士服中西の間で独立当事者間の取引における協議・交渉と同等の協議・交渉が複数回行われた上で決定された価格であること、(e)本特別委員会が、事前に交渉方針を確認するとともに、適時にその状況の報告を受け、交渉上重要な局面において意見、指示、要請等を行った上で、本公開買付価格を含む本取引の条件の公正性・妥当性は確保されている旨の意見を述べていること等を踏まえ、本公開買付けに係るその他の諸条件は当社の株主の皆様にとって妥当であり、本公開買付けは、株主の皆様に対し、合理的な当社株式の売却の機会を提供するものであると判断いたしました。
また、当社は、2021年8月18日開催の取締役会において、本公開買付けに賛同の意見を表明し、当社の株主の皆様に対して本公開買付けへの応募を推奨することを決議した後、本公開買付けへの当社の株主の皆様からのご応募状況及び2021年11月26日に至るまでの当社の市場株価の推移等を踏まえ、本取引に関する諸条件について改めて慎重に検討した結果、2021年11月26日開催の取締役会において、本取引に関する判断を変更する要因はないことを確認しております。
以上より、当社は、端数処理の方法及び端数処理により株主の皆様に交付することが見込まれる金銭の額について、相当であると判断しております。
(3)本取引の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置
本株式併合は、本公開買付け後のいわゆる二段階買収の二段階目の手続として行われるものであるところ、当社及び紳士服中西は、本公開買付けがいわゆるマネジメント・バイアウト(MBO)の一環として行われるものであり、構造的な利益相反の問題や情報の非対称性の問題が生じうること等を踏まえ、本公開買付価格の公正性の担保、本取引の実施を決定するに至る意思決定の過程における恣意性の排除及び利益相反の回避の観点から、本取引の公正性を担保するため、以下の措置を実施いたしました。
なお、以下の記載のうち、紳士服中西において実施した措置に関する記載については、紳士服中西から受けた説明に基づくものです。
① 当社における独立した第三者算定機関からの株式価値算定書の取得
当社は、本公開買付けを含む本取引に関する当社取締役会における意思決定の過程における公正性を担保するために、当社、紳士服中西並びに本公開買付けに応募する旨を合意している中西浩一氏、中西浩之氏及び中西元美氏(以下総称して「公開買付関連当事者」といいます。)から独立した第三者算定機関として、フロンティア・マネジメントに当社株式の株式価値の算定を依頼し、2021年8月17日に当社株式価値算定書を取得いたしました。なお、フロンティア・マネジメントは、公開買付関連当事者の関連当事者には該当せず、本公開買付けに関して記載すべき重要な利害関係を有しておりません。
また、本特別委員会において、フロンティア・マネジメントの独立性に問題がないことが確認されております。フロンティア・マネジメントの報酬は、本取引の成否にかかわらず支払われる固定報酬のみであり、本取引の成立を条件とする成功報酬は含まれておりません。
フロンティア・マネジメントは、本公開買付けにおける算定手法を検討した結果、当社が継続企業であるとの前提のもと、当社株式について多面的に評価することが適切であるとの考えに基づき、当社株式が東京証券取引所市場第一部に上場していることから市場株価平均法を、当社の将来の事業活動の状況を算定に反映させるためにDCF法を用いて当社株式の株式価値の算定を行い、当社はフロンティア・マネジメントから2021年8月17日に当社株式価値算定書を取得いたしました。なお、フロンティア・マネジメントは、当社株式の価値評価の算定手法として、事業内容や収益性の当社との類似性における制約に鑑み、類似会社比較法は採用しておらず、また、当社が継続企業としてその事業を継続していくことを企図していることから、純資産法は採用しておりません。また、当社は、フロンティア・マネジメントから本公開買付価格の公正性に関する意見(フェアネス・オピニオン)を取得しておりません。
当社株式価値算定書によると、上記各手法に基づいて算定された当社株式1株当たりの株式価値の範囲は以下のとおりです。
市場株価平均法 472円から549円
DCF法 737円から1,371円
市場株価平均法では、基準日を2021年8月17日として、東京証券取引所市場第一部における当社株式の基準日終値(549円)、直近1ヶ月間(2021年7月19日から2021年8月17日まで)の終値の単純平均値(500円)、直近3ヶ月間(2021年5月18日から2021年8月17日まで)の終値の単純平均値(477円)、直近6ヶ月間(2021年2月18日から2021年8月17日まで)の終値の単純平均値(472円)をもとに、当社株式1株当たりの株式価値の範囲を472円から549円までと算定しております。
また、DCF法では、当社がフロンティア・マネジメントに提供した当社の2022年8月期から2024年8月期までの財務予測、一般に公開された情報等の諸要素を前提として、2021年6月1日以降に生み出すと見込まれるフリー・キャッシュ・フローを一定の割引率で現在価値に割り引いて当社の企業価値や株式価値を計算し、当社株式の1株当たりの価値の範囲を737円から1,371円までと算定しております。なお、割引率は加重平均資本コスト(WACC:Weighted Average Cost of Capital)とし、3.74%~4.74%を採用しております。また、継続価値の算定にあたっては、永久成長率法を採用し、永久成長率を-1.0%~+1.0%として株式価値を算定しております。
フロンティア・マネジメントが、DCF法の算定の前提とした当社の事業計画に基づく財務予測は以下のとおりです。当該財務予測は、2024年8月期にかけて対前年度比において大幅な増益を見込んでいる事業年度が含まれておりますが、その主な要因は新型コロナウイルス感染症の影響からの売上高の回復及び既存店舗の償却が進むことによる減価償却費の減少であります。なお、以下の財務予測は、当社が2021年8月18日付で公表した「2021年8月期通期連結業績予想の修正及び配当予想の修正(無配)に関するお知らせ」に記載の2021年8月期通期連結業績予想を考慮したものであります。また、本取引の実行により実現することが期待されるシナジー効果については、現時点において収益に与える影響を具体的に見積もることが困難であるため、当該事業計画には加味されておりません。
(単位:百万円)
(注)EBITDAは、営業利益に経常的な営業外収益と営業外費用を加減算し、減価償却費を加算することで計算し、フリー・キャッシュ・フローは当該EBITDAをもとに算出しています。
フロンティア・マネジメントは、当社株式の株式価値の算定に際し、当社から提供を受けた情報及び一般に公開された情報等を原則としてそのまま採用し、それらの資料及び情報等が、全て正確かつ完全なものであることを前提としており、独自にそれらの正確性及び完全性の検証を行っておりません。また、当社の資産及び負債(簿外資産及び負債、その他偶発債務を含みます。)に関して独自の評価・査定を行っておらず、第三者機関への鑑定又は査定の依頼も行っておりません。加えて、当社の財務予測に関する情報については、当社の経営陣による現時点で得られる最善の予測と判断に基づき合理的に作成されたことを前提としております。ただし、フロンティア・マネジメントは、算定の基礎とした当社の事業計画について、複数回、当社と質疑応答を行い、その作成経緯及び当社の現状を把握した上で、それらに不合理な点がないかという観点から、当社の事業計画の合理性を確認しております。また、フロンティア・マネジメントの算定は、2021年8月17日までの上記情報を反映したものであります。
なお、フロンティア・マネジメントは、公開買付関連当事者の関連当事者には該当せず、本公開買付けに関して、重要な利害関係を有しておりません。
② 当社における独立した法律事務所からの助言
当社は、本公開買付けを含む本取引に係る当社取締役会の意思決定の過程における公正性及び適正性を確保するために、公開買付関連当事者から独立したリーガル・アドバイザーとして三浦法律事務所を選任し、同事務所から、本取引に関する諸手続を含む当社取締役会の意思決定の方法及び過程その他の留意点について、必要な法的助言を受けております。なお、三浦法律事務所は、公開買付関連当事者の関連当事者には該当せず、本公開買付けに関して記載すべき重要な利害関係を有しておりません。
また、本特別委員会において、三浦法律事務所の独立性に問題がないことが確認されております。同事務所の報酬は、本取引の成否にかかわらず支払われる時間報酬のみであり、本取引の成立を条件とする成功報酬は含まれておりません。
③ 当社における独立した特別委員会の設置及び意見(答申書)の入手
当社は、2021年7月5日に中西浩一氏から本公開買付けを含む本取引に関する協議・交渉の申入れを受けた後、直ちに、本公開買付けを含む本取引に係る当社の意思決定に慎重を期し、また、当社取締役会の意思決定過程における恣意性及び利益相反のおそれを排除し、その公正性を担保するとともに、本公開買付けを含む本取引が当社の一般株主・少数株主にとって不利益なものではないか否かについての意見を取得すること等を目的として、本特別委員会を設置することといたしました。当社は、当社の社外取締役及び社外監査役の全員に対して本特別委員会の委員の選任についての説明を行い、社外取締役及び社外監査役の全員から委員の選任についての賛同を得た上で、2021年7月13日開催の当社取締役会において、公開買付関連当事者から独立した委員によって構成される本特別委員会(本特別委員会の委員としては、菱田哲也氏(当社独立社外取締役)、外部の有識者である有富丈之氏(弁護士 潮見坂綜合法律事務所)及び橋本卓也氏(公認会計士 株式会社エスネットワークス)を選定しております。また、当社は、当初からこの3名を本特別委員会の委員として選定しており、本特別委員会の委員を変更した事実はありません。)を設置することを決議いたしました。なお、本特別委員会の互選により、菱田哲也氏を本特別委員会の委員長として選定しております。本特別委員会の各委員に対しては、その職務の対価として、答申内容にかかわらず、固定額の報酬を支払うものとし、菱田哲也氏に対する報酬は、社外取締役としての報酬とは別に支払うものとしております。
そして、当社は、本特別委員会に対し、(ⅰ)本取引の目的の正当性・合理性(本取引が当社の企業価値向上に資するかを含みます。)、(ⅱ)本取引に係る手続の公正性、(ⅲ)本取引に係る取引条件(本取引により当社の株主に交付される対価を含みます。)の公正性・妥当性等の観点から、(iv)当社取締役会が本取引の実施(本公開買付けに対して当社取締役会が賛同意見表明をすること及び当社の株主に対して本公開買付けへの応募を推奨することを含みます。)を決定することが当社の一般株主・少数株主にとって不利益なものでないか否かについて諮問することを決議しております。加えて、当社取締役会は、本特別委員会の設置に際し、本特別委員会は、諮問事項についての判断及び検討に必要な情報を収集・受領すること、本特別委員会が必要と判断する場合には自ら財務若しくは法務等のアドバイザーを選任し又は当社の財務若しくは法務等のアドバイザーを承認すること及び本特別委員会が必要と判断する場合には当社と紳士服中西との協議・交渉に参加し、当社のために協議・交渉をすることについて権限を付与することを決議しております。また、当社取締役会は、本取引に関する当社取締役会の意思決定については、公開買付けへの賛否を含め、本特別委員会の判断内容を最大限尊重すること、本特別委員会が本取引の条件を妥当でないと判断した場合には、本公開買付けに賛同しないことを決議しております。
本特別委員会は、2021年7月13日より2021年8月17日まで合計8回、合計約11時間にわたって開催され、上記諮問事項について、慎重に検討及び協議を行ったほか、各会日間においても電子メールを通じて報告、情報共有及び審議等を行いました。
具体的には、本特別委員会は、まず、当社のフィナンシャル・アドバイザーであるフロンティア・マネジメントの独立性を確認するとともに、当社のリーガル・アドバイザーである三浦法律事務所の独立性を確認しました。さらに、本特別委員会は、当社が社内に構築した本取引の検討体制が、紳士服中西から独立した立場で検討・交渉等を行うことができる体制であることを確認しております。
その上で、本特別委員会は、当社から、当社の概要、当社の事業内容、紳士服中西による提案内容等に関する認識及び当社の事業計画の内容に関する説明を受け、上記各事項についての質疑応答を行いました。また、本特別委員会は、フロンティア・マネジメントによる当社株式の価値算定の基礎となる当社の事業計画の作成過程及び内容について、当社から説明を受けるとともに、質疑応答を踏まえて慎重に審議を行い、当社の事業計画の合理性を確認しております。
他方、紳士服中西に対しては、当社の経営上の課題についての認識、本取引の検討経緯、本取引の必要性、本取引によるデメリットの認識、非公開化以外の方法の検討状況、本取引に係る資金調達が当社の企業価値に及ぼす影響、本取引後の当社の業務継続性及び経営方針、公開買付価格の算定方法、並びに本取引の公正性担保措置等について質問を行い、これらの事項について回答を受け、また、質疑応答を行いました。さらに、上記のとおり、当社は、フロンティア・マネジメントに当社株式の株式価値の算定を依頼しておりますが、本特別委員会においては、フロンティア・マネジメントが実施した当社株式の価値算定に係る算定方法、前提条件、各算定方法による算定の内容等について説明を受け、質疑応答を行った上で、上記各事項の合理性を確認しております。
また、2021年7月27日に当社が中西浩一氏から本公開買付価格を620円とする旨の提案を受領して以降、本特別委員会は、当社と紳士服中西との間における本取引に係る協議・交渉の経緯及び内容等についての報告を随時受け、その対応方針等を協議してまいりました。そして、本特別委員会は、紳士服中西の提案については、フロンティア・マネジメントより近時のMBO事例におけるプレミアム水準に関する分析を含む財務的見地からの説明を受け、その内容を審議・検討した上で、当社をして本特別委員会の要請に基づき紳士服中西に対して本公開買付価格の引上げを含む交渉を行わせる等、紳士服中西との交渉過程に実質的に関与しております。
その結果、当社は、2021年8月17日に、紳士服中西から、本公開買付価格を765円とする旨の提案を受けるに至っております。
本特別委員会は、以上のような経緯のもと、上記諮問事項について慎重に協議及び検討した結果、2021年8月17日付で、当社取締役会に対し、委員全員の一致で、大要以下の内容の本答申書を提出いたしました。
(ⅰ)本取引の目的の正当性・合理性
以下の点より、本取引の目的に正当性・合理性があり、本取引が当社の企業価値向上に資すると考えることも不合理ではないと評価できる。
・紳士服等の製造販売事業については、市場縮小のために売上・利益の増加を容易に期待することができず、かつ、仕入れ単価の上昇、IT投資等の投資も継続して行わなければならず、厳しい状況である。また、投資用不動産の賃料収入についても、現在の賃貸借契約の条件を大幅に有利に変更することは困難と思われ、投資に適切な不動産を定期的に見つけることができるわけでもないので、継続的に収益を増加させることは容易ではない状況である。
・当社が検討し得る新たな生産設備や人材の確保、WebマーケティングやECストアの強化、大胆な店舗の統廃合、不動産投資の強化、事業の多角化といった諸施策は、当社の事業内容、収益構造、事業環境、現状認識を踏まえたものであり、いずれも一定の効果をあげる可能性があり、当社の経営課題を克服し得る内容と評価し得る。しかし、各施策の実施による収益が実現する保証はなく、他面で想定外の事前又は事後の費用負担のリスクがあり、当該リスクが実現することによって短期的には収益が悪化する可能性も否定できない。
・本取引は、創業者によるマネジメント・バイアウトであることから、投資ファンドや同業者による買収と比較して、事業上のシナジーや他社の有するノウハウ等を活用することはできない。もっとも、紳士服中西によれば、非上場化によって、短期的な業績の悪化を受け入れて大胆な施策を講じることが可能となり、当社の企業価値を向上させることが可能であると判断したとのことである。具体的には、紳士服中西は、①衣料品関連事業の強化に関する中長期的な投資の実施、②不動産投資の強化及び周辺事業への進出、③非上場化によるコスト削減といった効果があると考えており、このうち、①衣料品関連事業の強化に関する中長期的な投資の実施については、当社の収益向上のためには、生産設備や人材の確保に関する投資、及びIT・DX投資を積極的に実施することが必要であるが、これらを実施すると短期的には収益性が悪化し、これらが利益貢献するまでには長期間を要することから、上場時においては実施することが困難である。しかし、非上場化した後においては、短期的な収益を気にすることなく、これらの施策を実施することができ、紳士服中西としても、上記の投資を実施することを検討しているとのことである。また、紳士服中西から明確な回答は得ていないものの、当社として検討している大胆な店舗の統廃合ということも、非上場化した後であれば実施が可能となると思われる。また、②不動産投資の強化及び周辺事業への進出については、当社は現状単一セグメントで事業を行っており、これによって紳士服等の製造販売事業の業界環境に大きく依存する構造であることから、事業を多角化することが急務である。紳士服中西としても、不動産投資を積極的に行うことや、既存事業と親和性の高い周辺領域へ新規進出することを検討しているとのことである。これらの実施に際しては、短期的には収益が悪化するとともに、時間をかけても収益を生み出す事業を育てられるか不透明であるというリスクもあるため、上場を維持したまま実行することについて一般株主の理解を得ることは困難であるが、本取引後であれば実施可能と言える。また、これらを実施するためには、上記のリスクを伴うことに加え、事業目的の変更に係る定款変更を実施したり、各業務の指導者を取締役として招聘し、インセンティブ報酬を設計したりする等、株主総会決議を経ることが必要で、当社の株主の意思決定を仰ぐ場面が出てくるものと思われる。しかし、市場環境が目まぐるしく変化していく中、時機を逸することなく、これらを実施するためには迅速な意思決定体制を構築することが必要であるところ、本取引後であれば、そのような体制を構築することが可能となる。さらに、③非上場化によるコスト削減については、当社は、上場を維持するために支払っているIR関連コスト(東京証券取引所へ支払う上場維持費用、株主名簿管理人の報酬、IR資料の印刷費用等)を本取引後には全額削減可能である。また、監査法人に対して支払っている監査報酬についても、本取引後の体制次第ではあるが、当該報酬の全部又は一部を削減可能である。当社の利益水準からすれば、これらのコスト削減による影響は軽微とは言えず、当該コスト削減によるメリットも一定程度の意味を有する。
・以上を踏まえると、本取引を実行することにより、当社は、短期的な収益低下や不確実性のリスクを一般株主に負わせることなく、経営課題を克服するための施策の実行が可能となることから、その目的は不合理ではないと評価することも可能である。他方で、本取引は非公開化を伴うものであるから、理論上は上場廃止によるデメリットとして、①エクイティによる資金調達手段の制約、②上場会社としてのブランドの毀損、③人材採用への悪影響等が想定し得るところである。しかしながら、①当社の保有する現預金は潤沢である上、仮に前記の施策実施に伴う資金需要が生じたとしても、近時の低利環境においては間接金融が調達手段として優れており十分に調達可能であること、②当社の主要顧客はリピーターであるコアなファンであり、非上場化によって離れることは想定されにくいと当社が考えていること、③2005年に上場する前と比較して上場後に人材採用がしやすくなったという実感はなく、非上場化後にも大きな影響がないと考えていること等からすれば、本取引によるデメリットは限定的であるように思われる。そのため、本取引実施によるメリットは上場廃止によるデメリットを優に上回ると評価することも不合理ではない。
・当社の経営課題を克服する手段として、理論上は、本取引以外にも第三者とM&A取引を実施したり、紳士服中西以外の第三者に支援を要請したりすることも考えられる。しかしながら、当社によれば、過去数年間、紳士服の工場を有する事業会社や異業種の事業会社の買収等、複数のM&A取引を検討してきており、一定程度協議が進んだ案件もあったものの、最終的には条件が折り合わない等の理由で成就させることはできなかった。また、当社の経営課題を前提とすると、第三者に資金的な支援を受けることは解決策にはならない。当社として、非上場化以外の選択肢も検討してきたものの、ここ数年間、当社の経営課題を解決するような取引を実施することはできなかった。そのため、今後数年間同様の取り組みを行っても、何の成果が得られないことも予想される上、少なくとも現時点で他の具体的かつ実効可能な代替手段は見つかっていない。
(ⅱ)本取引に係る手続の公正性
以下の点より、本取引においては、公正な手続を通じて当社の一般株主の利益への十分な配慮がなされていると認められる。
・独立した第三者算定機関からの株式価値算定書の取得
当社取締役会は、本公開買付価格の公正性を担保するために、フロンティア・マネジメントから、当社株式の株式価値に関する資料として当社株式価値算定書を取得しているところ、当社株式価値算定書においては、複数の算定手法を利用して算定されており、恣意的な価格の算定がされないよう配慮がされている。また、こうした算定の前提となる当社の事業計画の作成にあたって、紳士服中西の役職員による恣意的行動があった事実は認められず、算定にあたって公正性を疑わせるような事情も見当たらない。フロンティア・マネジメントは、紳士服中西と利害関係を有しておらず、当社が独自に選任したアドバイザーである。また、フロンティア・マネジメントは、紳士服中西のアドバイザーを兼務していないほか、本取引において紳士服中西に対して買収資金の融資その他の資金提供も行うことは予定されていない。また、フロンティア・マネジメントは紳士服中西の関連当事者には該当せず、本取引に関して重要な利害関係を有していない。さらに、フロンティア・マネジメントの報酬には本取引の成立を条件とする成功報酬が含まれておらず、本取引の成功に利害関係がないとされている。以上から、当社株式価値算定書は、独立した第三者算定機関による株式価値算定書であると認められる。なお、当社はフェアネス・オピニオンを取得していないが、公正なM&A指針でもフェアネス・オピニオンの取得は必須とはされていない。したがって、当社が専門性を有する独立した第三者算定機関であるフロンティア・マネジメントから当社株式価値算定書を取得し、これをもとに判断を行うことは、公正な手続を通じた一般株主利益の確保に資する行為と言える。
・独立した法律事務所からの助言の取得
当社取締役会は、紳士服中西から本取引の提案を受けた2021年7月5日の翌週である同月13日の決議に基づいて、リーガル・アドバイザーとして三浦法律事務所を選任し、同日以降、本取引に関する意思決定につき、同事務所の弁護士から助言を受けている。三浦法律事務所は、紳士服中西と利害関係を有しておらず、当社が独自に選任したアドバイザーであり、紳士服中西のアドバイザーを兼務していない。また、三浦法律事務所は紳士服中西の関連当事者には該当せず、本取引に関して重要な利害関係を有していない。また、三浦法律事務所の報酬には本取引の成立を条件とする成功報酬が含まれておらず、本取引の成功に利害関係がないとされている。以上から、当社は、本取引の初期段階から独立性を有する法務アドバイザーの関与を得て、その独立した専門的助言を受けていると認められる。
・本特別委員会の設置及び意見の入手
本特別委員会は、当社の独立社外取締役1名及び独立した専門家2名の計3名により構成される委員会である。また、本特別委員会は、当社より諮問事項についての諮問を受けており、諮問事項の検討にあたって、公正なM&A指針で特別委員会が果たすべきとされる役割(具体的には、①対象会社の企業価値の向上に資するか否かの観点から、M&Aの是非について検討・判断するとともに、②一般株主の利益を図る観点から、(ⅰ)取引条件の妥当性及び(ⅱ)手続の公正性について検討・判断する役割)を担っている。このほか、本特別委員会が有効に機能するために以下の実務上の工夫がなされている。
(a)本特別委員会は、紳士服中西から本取引の提案を受けた2021年7月5日の翌週である同月13日の当社の取締役会決議に基づいて設置されており、当社における本取引の検討開始後可及的速やかに設置されていると言える。
(b)本特別委員会は、公正なM&A指針で最も特別委員会の委員としての適格性があるとされる、独立性を有する社外取締役が構成員かつ委員長を務めている。
(c)本特別委員会は、紳士服中西からの提案書について適時に共有を受け、その都度協議を行って意見を述べ、紳士服中西へ対案を提出する際には事前に検討を行って指示や要請を行い、取引条件に関する交渉過程に実質的に影響を与え得る状況を確保している。
(d)本特別委員会は、諮問事項についての判断及び検討に必要な情報を収集・受領する権限、必要と判断する場合には自ら財務又は法務等のアドバイザーを選任する権限、紳士服中西との協議・交渉に参加し、当社のために協議・交渉をする権限、公正性担保措置を検討し、必要に応じて当社に対して意見・提言する権限を付与されている。本特別委員会は独自にアドバイザーを選任していないものの、当社のビジネスの特徴に関する知見(本特別委員会の委員のうち1名が当社の取締役である。)、企業価値評価への知見(本特別委員会の委員のうち1名が公認会計士である。)、法律面での知見(本特別委員会の委員のうち1名が弁護士である。)がいずれも委員により充足されていること、及び当社のアドバイザーの専門性・独立性に鑑み、本特別委員会としてのアドバイザー選任は不要であると本特別委員会として判断した。
(e)本取引の必要性やその前提となっている当社の経営課題又は検討事項は多岐にわたり、その全ての詳細を一般に公開することは難しい。そのため、本特別委員会は、一般株主に代わり、公開されていない当社の現況や課題に関する重要な情報を入手し、これを踏まえて検討・判断を行った。
(f)当社は、本特別委員会の判断内容を最大限尊重し、本特別委員会が本取引に係る提案を受け入れることを妥当でないと判断した場合には取締役会として本取引に係る提案に賛同しないこととすることを取締役会で決議している。
以上のような本特別委員会の設置及び運用の状況からすれば、本特別委員会は公正性担保措置として有効に機能していると認められる。
・当社における意思決定プロセス
当社の取締役のうち、中西浩一氏は紳士服中西の代表取締役を兼務していることから、利益相反の疑いを回避し、本取引の公正性を担保する観点から、本取引に係る検討・審議を行う取締役会に一切出席しておらず、また、当社の立場で、本取引の検討、本取引に関する紳士服中西との協議・交渉にも参加していない。また、本取引の公表時、本公開買付けの開始時及び本スクイーズアウト手続時における取締役会決議並びにこれらに関する検討についても、同様の措置を講ずる予定である。また、当社取締役会においては、利害関係を有しない当社の取締役全員の一致により決議がされる予定である。M&Aへの賛否を決定する取締役会決議において、当該M&Aに重要な利害関係を有する者を除く取締役全員の賛成及び監査役全員の異議がない旨の意見があった場合には、当該M&Aにおいて公正性担保措置が有効に機能したことを示す事情の1つとなるとされている。以上からすれば、当社における意思決定プロセスは妥当であると認められる。
・公開買付けの買付株式数
本公開買付けの買付予定数の下限は、紳士服中西と重要な利害関係を有さない当社の株主が所有する当社株式の数の過半数(いわゆる、マジョリティ・オブ・マイノリティに相当する株)を上回る数と設定される予定である。そのため、紳士服中西と重要な利害関係を有さない当社株主の過半数の賛同が得られない場合には、当社の一般株主の意思を尊重して、本取引を実施しないこととされており、一般株主への配慮がなされている。
・他の買収者による買収提案の機会の確保(マーケット・チェック)
本公開買付けにおいては、①株主に、応募につき適切な判断機会を確保しつつ、紳士服中西以外にも対抗的な買付け等をする機会を確保するため、本公開買付けの公開買付期間は、法が定める最短期間(20営業日)より長期の30営業日とされている。また、②上記公開買付期間の設定と合わせて対抗的な買付けの機会を確保するため、紳士服中西と当社は、当社が紳士服中西の対抗者との間で接触等を制限するような内容の合意は一切行っていない。かかる間接的なマーケット・チェックは、本公開買付けの公正性の担保に資するものである。
・一般株主への情報提供の充実とプロセスの透明性の向上
本取引においては、公正なM&A指針を踏まえ、まず、本特別委員会について、①委員の独立性や専門性等の適格性に関する情報、②特別委員会に付与された権限の内容に関する情報、③特別委員会における検討経緯や、買収者との取引条件の交渉過程への関与状況に関する情報、④当該M&Aの是非、取引条件の妥当性や手続の公正性についての特別委員会の判断の根拠・理由、答申書の内容に関する情報、⑤委員の報酬体系に関する情報が詳細に開示される予定である。次に、株式価値算定書について、特にDCF法について、①算定の前提とした当社のフリー・キャッシュ・フロー予測、及びこれが当該M&Aの実施を前提とするものか否か、②算定の前提とした財務予測の作成経緯、③割引率の種類、④フリー・キャッシュ・フローの予測期間の考え方や予測期間以降に想定する成長率等の継続価値の考え方の情報が開示される予定である。また、当社の事業計画においては対前年度比較において大幅な増減益を見込んでいる事業年度が含まれている旨や、当社株式価値算定書への信頼性の基礎となるフロンティア・マネジメントの独立性について、フロンティア・マネジメントの報酬体系等を踏まえて詳細な開示が行われる予定である。さらに、このほかにも、①M&Aを実施するに至ったプロセス等に関する情報、②当該時期にM&Aを行うことを選択した背景・目的等に関する情報、③当社と紳士服中西との間で行われた取引条件等に関する協議・交渉の具体的な経緯に関する情報についても、充実した開示が行われる予定である。以上からすれば、当社が、本取引において、一般株主への情報提供の充実を通じたプロセスの透明性の向上に努めていることが認められる。
・強圧性の排除
本取引のうち本スクイーズアウト手続は、株式売渡請求方式又は株式併合方式を用いるスキームにより実行するとされている。当該スキームの実施の過程で、株主には、①株式売渡請求方式については会社法第179条の8の規定により価格決定の申立てを行う権利が、また、②株式併合方式の場合には、会社法第182条の4及び第182条の5の規定により価格決定の申立てを行う権利がそれぞれ認められ、その旨が明示的に開示される。さらに、株式売渡請求方式によるにせよ株式併合方式によるにせよ、本スクイーズアウト手続は本公開買付け終了後速やかに行われること、本スクイーズアウト手続の際に一般株主に対して交付される金銭について、本公開買付価格と同一の価格とすることが予定されている旨が開示される。以上からすれば、本取引については、強圧性を排除するための対応が行われていると認められる。
・以上のとおり、本取引における構造的な利益相反の状況に鑑みて、本取引の決定の局面において、①取引条件の形成過程における独立当事者間取引と同視し得る状況の確保、及び②一般株主による十分な情報に基づく適切な判断の機会の確保という視点のいずれの面から見ても、本取引にとって必要十分な内容の公正性担保措置と評価することができる。また、これらの公正性担保措置が、実際に実効性をもって運用されていると認められる。
(ⅲ)本取引に係る取引条件の公正性・妥当性
以下の点より、本公開買付価格を含めた本取引全体について、当社の一般株主から見て、条件の公正性・妥当性は確保されていると認められる。
・上記のとおり、本取引においては、本特別委員会を設置して意見を入手し、独立した第三者算定機関や法律事務所から各種助言を受ける等、一般に公正と認められるために必要な公正性担保措置が適切に実施されている。そのため、「一般株主にとってできる限り有利な取引条件でM&Aが行われることを目指して合理的な努力が行われる状況の確保」が行われていると評価でき、かかる状況の結果として本公開買付価格が形成されたものであるから、当社として、一般株主にとってできる限り有利な取引条件でM&Aが行われることを目指して交渉がされた経緯が認められる。具体的には、本特別委員会は、一般株主の利益を確保する観点から、当社の事業計画が保守的に過ぎないか検討する必要があること、継続企業の株式価値算定として純資産価額を基準にすることは一般的に行われないものの、当社の純資産価額は高く、株主はこれを意識して当社の株式を購入している可能性もあるために、これを意識して交渉を行うべきであること、DCF法の算定結果のレンジの上限を本公開買付価格とするよう提案することも不当ではないこと等について説明を行っている。当社は、本特別委員会及び各専門家から助言を受けながら、紳士服中西との間で繰り返し本公開買付価格を引き上げるための合理的な努力を行っている。その結果、本公開買付価格を620円から765円に引き上げることに成功している。よって、本取引における合意は、当社と紳士服中西との間において、独立当事者間取引に相当する客観的かつ整合性のある議論を踏まえた交渉の結果決定されたものであることが認められる。
・当社の事業計画について、策定経緯及び策定プロセスいずれから見ても、紳士服中西の恣意的な圧力が介在した事実は認められず、合理的なものと認められる。
・当社の事業計画は、本取引による効果を考慮しない、スタンドアローン・ベースのものとなっているが、当社として、紳士服中西側の本取引実行後の施策を精緻に把握しているわけではないので、本取引後の施策による効果を現時点において定量的に数値を見込むことは難しいという事情があることは理解できるし、そもそもこのようにスタンドアローン・ベースで事業計画を策定されることは一般に行われているため、不合理ではない。
・当社の事業計画の内容について、本特別委員会は、その前提や実現可能性について当社及びフロンティア・マネジメントに対して複数回にわたりヒアリングを実施し、その検証を行ったところ、著しく不合理ではないと評価可能であると判断した。
・本特別委員会は、フロンティア・マネジメントに対して複数回にわたってヒアリングを実施し、当社株式の株式価値の算定方法及び評価プロセス並びに株式価値算定等に関する考察過程について詳細な説明を受け、以下のとおり、そのいずれについても不合理な点は見当たらないことを確認し、フロンティア・マネジメントが作成した当社株式価値算定書に準拠できると評価した。
(a)市場株価平均法は、継続企業価値の算定方法として一般に妥当とされている方法であるところ、フロンティア・マネジメントが採用した市場株価平均法では一般的な算出方法が用いられており、参照株価は、基準日終値並びに直近1ヶ月、3ヶ月及び6ヶ月の終値単純平均を採用しているが、その採用期間について恣意的な操作は認められない。また、参照期間における当社株価の推移を検証するに、本取引が成立しやすくなるよう意図的に市場株価を引き下げたとの疑義を招く可能性がある開示等は認められない。
(b)DCF法は、継続企業価値の算定方法として一般に妥当とされている方法であるところ、前提とされた当社の事業計画は、上記のとおり不合理なものではないと評価可能なものであり、また、DCF法により恣意的な価格の算定がなされたことを疑わせる事情は認められない。なお、当社の企業価値をDCF法により算定する場合には、①投資用不動産による賃料収入を、当社の決算同様営業外収益とみなして、紳士服等の製造販売事業による収益のみをフリー・キャッシュ・フローで勘案し、非事業用資産として投資用不動産の価値を加算する方法と、②投資用不動産による収益も実質的に事業収益とみなして、当該収益によるフリー・キャッシュ・フローも含めて算定する方法が考えられるところ、当社は現段階で投資用不動産の売却の予定がなく、実質的に不動産賃貸業を当社における事業の1つとして運営している状況を踏まえ、当社株式価値算定書では、②の評価方法の方が実態に即しているとして、②の前提で算定を行われている。直近の業績を見ても、不動産賃貸事業が当社の収益の柱になっていると評価できること、当社は投資用不動産をすぐに売却することを検討しておらず、紳士服中西に対するヒアリングの結果からも、投資用不動産を本取引後すぐに売却することは想定されていないこと等からすると、恣意的に算定結果を引き下げるための選択が行われたものではないと認められ、①ではなく、②を選択することは第三者算定機関の裁量の範囲内であると思料する。
(c)類似会社比較法は、継続企業価値の算定方法として一般に妥当とされている方法であるところ、紳士服等の製造販売事業を主とする類似会社の中でも事業ポートフォリオ及び損益状況・見通しに相違が生じており、事業内容や収益性について当社と類似性を有する類似会社を選定することは困難であり、価値算定に適さないと判断したために、当社株式価値算定書においては採用されていないが、当該理由は不合理ではなく、類似会社比較法を採用しないことは独立した第三者算定機関であるフロンティア・マネジメントの裁量の範囲内にとどまるものと思料する。
(d)株式価値の一般的な算定方法として、上記以外にも、修正純資産法等のコスト・アプローチも存在するところ、フロンティア・マネジメントは、将来の収益性やキャッシュ・フローを加味しないために、継続企業の株式価値算定にはなじまないために不採用としているが、かかる判断も、一般的な評価実務に照らして不合理ではないと認められる。確かに、当社においては、純資産価額が市場株価により算出される企業価値よりも高いために、コスト・アプローチも検討する必要があるように思われるが、当社の事業計画において営業利益を確保することができ、今後も継続企業として活動を続けることは十分可能であり、また、当社としてもその意思を有していることから、当社においてもコスト・アプローチによる株式価値算定はなじまないと判断することは、第三者算定機関の裁量の範囲内であると考えられる。
・本公開買付価格は、①市場株価平均法により算定された当社1株当たり株式価値の上限を超過しており、かつ、②DCF法により算定された当社1株当たり株式価値のレンジ内の金額となっている。
・本公開買付価格のプレミアムは、公正なM&A指針公表後の他のMBO案件と比較して、直前日の終値、過去1ヶ月の平均終値、過去3ヶ月の平均終値及び過去6ヶ月の平均終値の平均値及び中央値のいずれも上回るものとなっており、総じて、本公開買付価格は、一般的なMBO案件を上回るプレミアムが確保された水準の価格であると認められる。
・公正なM&A指針は、M&Aに際して実現される価値は、①M&Aを行わなくても実現可能な価値と、②M&Aを行わなければ実現できない価値の2種類に区分することができ、前者は全ての株主がその持株数に応じて享受すべきものであり、後者についても一般株主はその価値のしかるべき部分を享受することが公正であると考えられるとしているところ、本特別委員会としては、上記の事情を踏まえると、本公開買付価格は、上記①の価値に限らず、②の価値についても一定程度配慮されたものと考えるのは不合理ではないと思料する。なお、本公開買付価格は、DCF法の算定結果の中央値を下回る金額となっている。この点、当該中央値に一定の意義はあると考えるものの、DCF法の算定結果のレンジの範囲内の価格はどの値が絶対的に正しいというものではない。本公開買付価格がDCF法の算定結果のレンジ内にあることに加え、独立当事者間取引に相当する客観的かつ整合性のある議論を踏まえた交渉の結果、決定されたものであること、市場株価平均法による株式価値の上限を超え、近時の一般的なMBO案件を上回るプレミアムが付された金額であること等を踏まえると、本公開買付価格がDCF法の中央値を下回っていることをもって不合理であると考えるべきではないと思料する。
・本取引はいわゆるMBO取引であり、MBO取引においては現金以外の対価をもってする取引は一般的に行われていない。また、スキームとしても、紳士服中西がSPCを設立して公開買付けを実施し、その後に株式売渡請求又は株式併合を行うという極めて一般的なものが予定されている。上記に対して、本取引において、一般的な買収対価・スキームを変更する特段の事情は認められず、より本件に適していると思われるスキームで、近年のMBO取引において採用されているものも見当たらない。以上より、本取引の買収対価・スキームも妥当と言える。
(ⅳ)以上から、当社取締役会が本取引の実施(本公開買付けに対して当社取締役会が賛同意見表明をすること及び当社の株主に対して本公開買付けへの応募を推奨することを含む。)を決定することは、当社の一般株主・少数株主にとって不利益なものでないと認められる。
④ 当社における利害関係を有しない取締役全員の承認及び利害関係を有しない監査役全員の異議がない旨の意見
当社は、フロンティア・マネジメントより取得した当社株式価値算定書、三浦法律事務所から得た法的助言を踏まえつつ、本答申書の内容を最大限に尊重しながら、本公開買付けを含む本取引の諸条件について慎重に検討いたしました。
その結果、上記「1.本株式併合の目的」に記載のとおり、当社取締役会は、本公開買付けを含む本取引により当社株式を非公開化することにより、中長期的な視野に立った当社における抜本的な経営戦略の実行とそれを可能にする機動的かつ柔軟な意思決定体制を構築することが可能となり、当社の企業価値の向上に資するものであると判断するとともに、本公開買付けは、株主の皆様に対して、合理的な当社株式の売却の機会を提供するものであると判断し、2021年8月18日開催の取締役会において、審議及び決議に参加した当社の取締役(中西浩一氏を除く取締役3名)の全員一致で、本公開買付けに賛同の意見を表明するとともに、当社の株主の皆様に対して本公開買付けへの応募を推奨することを決議いたしました。また、2021年8月18日開催の取締役会に出席した監査役3名全員が上記決議に異議がない旨の意見を述べております。
なお、当社の取締役である中西浩一氏は、紳士服中西の議決権の100%を所有する株主であり、紳士服中西の代表取締役を兼任していること及び本公開買付け終了後も継続して当社の取締役として経営にあたることを予定していることから、本取引に関して当社と構造的な利益相反状態にあるため、上記取締役会における審議及び決議には一切参加しておらず、当社の立場において紳士服中西との協議及び交渉にも一切参加しておりません。
また、上記のとおり、本公開買付けは成立したものの、紳士服中西が当社の総株主の議決権の数の90%以上を取得するに至らなかったことから、当社は、紳士服中西の要請を受け、上記の検討を踏まえ、2021年11月26日開催の取締役会において、審議及び決議に参加した当社の取締役(中西浩一氏を除く取締役3名)の全員一致で、本臨時株主総会において株主の皆様にご承認をいただくことを条件として、当社の株主を紳士服中西のみとし、当社株式を非公開化するために、本株式併合を本臨時株主総会に付議することを決議いたしました。また、2021年11月26日開催の取締役会に出席した監査役3名全員が上記決議に異議がない旨の意見を述べております。
なお、当社の取締役である中西浩一氏は、紳士服中西の議決権の100%を所有する株主であり、紳士服中西の代表取締役を兼任していること及び本株式併合後も継続して当社の取締役として経営にあたることを予定していることから、本取引に関して当社と構造的な利益相反状態にあるため、上記取締役会における審議及び決議には一切参加しておらず、当社の立場において紳士服中西との協議及び交渉にも一切参加しておりません。
⑤ マジョリティ・オブ・マイノリティ(Majority of Minority)に相当する数を上回る買付予定数の下限の設定
紳士服中西は、本公開買付けにおいて、買付予定数の下限(3,271,160株)は、当社が2021年7月14日に提出した第45期第3四半期報告書に記載された2021年5月31日現在の発行済株式総数(5,972,000株)から、同日現在の当社が所有する自己株式数(1,139,582株)、中西浩一氏、中西浩之氏及び中西元美氏(以下総称して「本応募予定株主」といいます。)が所有する当社株式(以下「本応募株式」といいます。)の数(1,674,000株)並びに本応募予定株主以外の特別関係者(法第27条の2第7項に定める特別関係者を意味します。以下同じです。)の所有株式数(35,900株)を控除した株式数(3,122,518株)の過半数に相当する株式数(1,561,260株、所有割合:32.31%。これは、紳士服中西と重要な利害関係を有さない当社の株主の皆様が所有する当社株式の数の過半数、すなわち、いわゆる「マジョリティ・オブ・マイノリティ(Majority of Minority)」に相当する数にあたります。)に、本応募株式の数(1,674,000株)及び本応募予定株主以外の特別関係者の所有株式数(35,900株)を加算した株式数(3,271,160株、所有割合:67.69%)としているとのことです。これにより、紳士服中西と重要な利害関係を有さない当社株主の皆様の過半数の賛同が得られない場合には、当社の一般株主の皆様の意思を重視して、本公開買付けを含む本取引を行わないこととしているとのことです。
⑥ 本公開買付けの公正性を担保する客観的状況の確保
紳士服中西は、公開買付期間を、法令に定められた最短期間が20営業日であるところ、30営業日に設定しております。その後、当社が、2021年10月1日に、「2021年8月期通期連結業績予想の修正に関するお知らせ」を公表し、当社が2021年8月18日に公表した2021年8月期の連結業績予想が修正されたことから、公開買付届出書に記載すべき重要な事実の変更が生じたため、紳士服中西は、法第27条の8第2項の規定に基づき、公開買付届出書の訂正届出書を関東財務局長に提出するとともに、これに伴い、法第27条の8第8項の規定により、本公開買付けにおける買付け等の期間を、当該訂正届出書の提出日である2021年10月1日から10営業日を経過した日にあたる2021年10月15日まで延長することとなったため、公開買付期間は40営業日になりました。公開買付期間を比較的長期に設定することにより、当社の株主の皆様に本公開買付けに対する応募について適切な判断機会を確保するとともに、当社株式について紳士服中西以外の者(以下「対抗的買収提案者」といいます。)にも対抗的な買付け等を行う機会を確保し、これをもって本公開買付価格の適正性を担保することを企図しているとのことです。
また、紳士服中西及び当社は、当社が対抗的買収提案者と接触することを禁止するような取引保護条項を含む合意等、当該対抗的買収提案者が当社との間で接触することを制限するような内容の合意を行っておりません。このように、上記公開買付期間の設定とあわせ、対抗的な買付け等の機会が確保されることにより、本公開買付けの公正性の担保に配慮しているとのことです。
4.本株式併合がその効力を生ずる日
2022年1月20日(予定)
以 上
2021年8月18日付で当社が公表いたしました「MBOの実施及び応募の推奨に関するお知らせ」(2021年9月15日付及び2021年10月1日付で公表いたしました「(変更)「MBOの実施及び応募の推奨に関するお知らせ」の一部変更について」による変更を含みます。以下「本意見表明プレスリリース」といいます。)においてお知らせいたしましたとおり、株式会社紳士服中西(以下「紳士服中西」といいます。)は、2021年8月18日に、当社株式の全て(ただし、当社が所有する自己株式を除きます。)を取得し、当社株式を非公開化するための一連の取引(以下「本取引」といいます。)、いわゆるマネジメント・バイアウト(MBO)(注1)の一環として、当社株式に対する公開買付け(以下「本公開買付け」といいます。)を実施することを決定いたしました。
その後、当社が、2021年10月1日に、「2021年8月期通期連結業績予想の修正に関するお知らせ」を公表し、当社が2021年8月18日に公表した2021年8月期の連結業績予想が修正されたことから、公開買付届出書に記載すべき重要な事実の変更が生じたため、紳士服中西は、法第27条の8第2項の規定に基づき、公開買付届出書の訂正届出書を関東財務局長に提出するとともに、これに伴い、法第27条の8第8項の規定により、本公開買付けにおける買付け等の期間(以下「公開買付期間」といいます。)を、当該訂正届出書の提出日である2021年10月1日から10営業日を経過した日にあたる2021年10月15日まで延長することとなりました。
そして、2021年10月16日付で当社が公表いたしました「株式会社紳士服中西による当社株式に対する公開買付けの結果並びに親会社及び主要株主である筆頭株主の異動に関するお知らせ」においてお知らせいたしましたとおり、紳士服中西は、本公開買付けの結果、本公開買付けの決済の開始日である2021年10月22日をもって、当社株式3,373,475株(所有割合(注2):69.81%)を所有するに至りました。
(注1)「マネジメント・バイアウト(MBO)」とは、一般に、買収対象者の経営陣が、買収資金の全部又は一部を出資して、買収対象者の事業の継続を前提として買収対象者の株式を取得する取引をいいます。
(注2)「所有割合」は、当社が2021年10月11日に公表した「2021年8月期決算短信[日本基準](連結)」(以下「当社決算短信」といいます。)に記載された2021年8月31日現在の当社の発行済株式総数(5,972,000株)から、当社決算短信に記載された同日現在の当社が所有する自己株式数(1,139,582株)を控除した株式数(4,832,418株)を分母として計算し、小数点以下第三位を四捨五入しております。以下、所有割合の記載について同じとします。
紳士服中西は、当社の取締役相談役である中西浩一氏により、2021年7月21日付で設立された株式会社であり、当社株式を取得及び所有することを主たる目的としているとのことです。中西浩一氏が紳士服中西の普通株式の全てである10株を所有しており、中西浩之氏が紳士服中西の無議決権株式の全てである990株を所有しているとのことです。なお、当該無議決権株式は、株主総会における議決権が付与されていない点を除き、普通株式と同じ権利が設定されている種類株式であり、普通株式への転換請求権は設定されていないとのことです。
本意見表明プレスリリースにおいてお知らせいたしましたとおり、当社グループは、「オンリーは、良い商品を真心込めてお届けし、社会に夢や幸福をもたらします。」、「オンリーは、会社成長と社会の発展のために、立派な人材を育てます。」、「オンリーは、未来社会に貢献するためあらゆる可能性に挑戦し続けます。」という社訓のもと、企業理念に「仲間」、「正直」、「シンプル」、行動理念に「笑顔」、「感謝」、「清掃・整頓」を掲げ、顧客満足の最大化を目指しており、紳士服、婦人服及び関連商品のS.P.A(製造小売)として衣料品の企画、生産並びに販売を主たる事業としております。主な取扱品目は、スーツ、シャツ及びネクタイであり、スーツとシャツについてはプレタポルテ(既製服)とオーダー(注文服)の販売を行っております。メンズ・ウィメンズともに主要ブランドである「ONLY」を中心に、2014年秋冬シーズンより開始したトレンド感やクオリティを重視したブランドである「ONLY PREMIO」を展開し、また、2017年6月からは「ONLY」ブランドの新しい仕組みのオーダースーツとして、オーダースーツ特有の細かいモデルの仕様やオプションの選定が不要で、採寸と生地選びのみで注文できるミニマルオーダースーツの展開も開始いたしました。当社は、集客力のある都心部路面店及び商業施設への出店を中心に、2021年7月14日時点で59店舗運営しており、コンセプトの異なる複数の業態から構成されます。具体的には、「オンリープレミオ東京」及び「オンリー」ではメンズ及びウィメンズのプレタポルテとオーダースーツ、「オンリープレミオ」ではメンズのプレタポルテとオーダースーツ、「オンリーウィメン」ではウィメンズのプレタポルテとオーダースーツ、「エディットアンドオンリー」ではイタリアを中心にセレクトしたインポートブランドとオーダースーツをそれぞれ取り扱っております。また、子会社の株式会社オンリートレンタが運営する「スーツアンドスーツ」では「ONLY」ブランドのアウトレット販売を行っており、株式会社オンリーファクトリーでは「ONLY」ブランドのオーダースーツの製造及びプレタポルテスーツの生産委託工場の技術指導を行っております。
当社グループの事業の特徴としては、衣料品関連事業の単一セグメントであることから、主に取り扱う紳士用・婦人用スーツの市場動向の変動による影響が大きいことが挙げられます。中西浩一氏は、「国勢調査(2015年)」(総務省)及び「人口推計(2019年(令和元年)10月1日現在)」(総務省)によれば、主にスーツを着用する年齢層であると考えられる15歳から64歳までの人口推移は、2000年の8,622万人から2019年には7,507万人まで減少しており、これからも減少していくと考えられることから、当社グループを取り巻く事業環境はこれまでも厳しい状況であったと認識しているとのことです。また、「日本の将来推計人口(平成29年推計)」(国立社会保障・人口問題研究所)によれば、2040年には同年齢帯の人口は5,978万人まで減少し、推計最終年の2065年(4,529万人)まで漸減し続けていくものと予測されており、将来的にもスーツを着用する人口が減少していくことは避けられない状況であると認識しているとのことです。さらに、衣料品のみならず、あらゆる商品を扱う総合ECサイトの利用が一般化したことや、中古衣料品を気軽に購入できるフリマアプリに代表されるような、一般消費者間で直接取引がなされる、いわゆるCtoCのビジネスモデルも登場しております。このようなビジネスを営む他社が新たに競合となることで、当社グループを取り巻く事業環境は一層厳しい状況となっております。また、中西浩一氏は、上記の人口減少や少子高齢化等の構造的要因や総合ECサイトやフリマアプリの出現により多様化する競合他社との競争の激化に加え、今般の新型コロナウイルスの感染拡大により、複数回にわたり緊急事態宣言が発出され、これに伴い消費者の外出自粛や店舗の一時閉鎖(2020年4月及び5月に実施)、並びに2021年8月現在も続く営業時間の短縮等を行った影響から、顧客がリアル店舗において商品やサービスに触れ、購入するという顧客体験の機会は減少しており、衣料品関連業界全体において、リアル店舗の在り方を含めたビジネスモデルを根底から見直さなければならない状況であると考えているとのことです。また、中西浩一氏は、足元では全国で新型コロナウイルスの感染者数が過去最多を更新する日々が続いており、事業環境の不透明感は一層増しているものと認識しているとのことです。中西浩一氏は、当社グループが主に取り扱う紳士用・婦人用スーツについては、テレワークの導入促進に伴いスーツを着用しないワークスタイルが浸透し、実質的に定着しつつあるものと考えており、紳士用・婦人用スーツの需要の減少は避けられず、極めて先行き不透明な状況となっているものと認識しているとのことです。中西浩一氏は、こうしたワークスタイルの変化が構造的な需要減少トレンドと相まって、紳士用・婦人用スーツの市場の縮小をもたらしており、当社グループが極めて困難な事業環境にあるものと認識しているとのことです。
中西浩一氏としては、当社グループを取り巻く以上のような事業環境を踏まえて、当社が安定的かつ継続的に企業価値を向上させるためには、中長期的な視野に立った当社における抜本的な経営戦略の実行とそれを可能にする機動的かつ柔軟な意思決定体制を構築することが急務であると考えたとのことです。
具体的には、中西浩一氏は、下記(ⅰ)から(ⅲ)のとおり、当社グループにおいて、今後の中長期的な経営戦略と迅速な意思決定体制を構築する必要があると考えたとのことです。
(ⅰ)事業環境の変化に対応した衣料品関連事業の強化
当社グループにおいては、お客様の様々なニーズに対応するため、複数のブランドを展開しており、国内生産の強みを活かし、トレンドを意識した商品を展開する「ONLY」や、同ブランドのアウトレット商品を扱い、1着1万円台からスーツが購入可能である「スーツアンドスーツ」など、様々なコンセプト・価格帯の商品を展開しております。人口減少及び少子高齢化並びにオフィスウェアのカジュアル化等に伴い、スーツ着用人口が減少していることに加え、新型コロナウイルスの影響によりワークスタイルの多様化が進み、ビジネスウェアの着用機会が減少する厳しい環境下において、今後もお客様に選ばれ続けるためには、これまで以上に魅力的で付加価値の高い商品を展開することが必要不可欠であると認識しているとのことです。
また、衣料品関連業界において、ハイブランドとファストファッションに消費が集中する二極化が今後益々進むものと考えているとのことです。このような二極化の潮流を踏まえ、当社グループにおいて、衣料品関連事業に関して、具体的な投資規模は未定であるものの、新たな生産設備や人材の確保に資金を投じ、さらなる高品質・高付加価値の商品を提供できる生産体制を構築しつつ、低価格帯の商品においては、製造工程を抜本的に見直すことにより、製造工程のさらなる最適化を目指すことが必要であると考えているとのことです。また、当社グループの衣料品関連事業の在り方を見直し、例えば、冠婚葬祭に限らず、特別な場には特別な装いで参加したいというお客様のニーズに対応した新しいコンセプトのブランドを立ち上げることも検討しているとのことです。このような衣料品関連事業のさらなる強化にあたっては、中長期的な投資を実施した上で、今後の事業環境の変化を踏まえて迅速かつ的確な対応をとる必要があることから、当社グループにおいて、迅速な意思決定体制を構築することが不可欠であると考えているとのことです。
(ⅱ)不動産投資の強化及び周辺事業への進出
中西浩一氏は、当社グループは、京都府を中心に様々な地域に店舗展開を実施してきた経験の中で培われた、立地戦略や商圏内の人口構造、交通事情等の地域特性に係る知見を有していると考えているとのことです。また、当社グループが、より安定的な収益を確保するためには、事業ポートフォリオを分散させる必要があるものと考えており、上記の知見やノウハウをさらに活用し、その上で、収益性の高い不動産への積極的な投資を拡大していくことが必要となるものと考えているとのことです。
また、既存事業だけでなく、既存事業との親和性の高い周辺領域へ新規進出することによって、事業ポートフォリオの多様化による経営の安定化とともに、地域へのさらなる貢献を両立することが必要となるものと考えているとのことです。そして、小売店の店舗展開はその地域のまちづくりの一端を担うとの考えから、例えば、飲食事業等への進出を検討しているとのことです。
さらに、衣料品関連事業の周辺事業として、当社グループの持つ、衣料品の製造や販売、スタイリングに関する様々なノウハウを、衣料品業界を志す人材に伝え、教育することにより、当社グループにおいて、その理念に共感を持っていただいた衣料品業界を志す方々といった新たな顧客層の開拓や、従業員の教育・研修の一環として活用すること、スキルを習得した卒業生を当社グループの従業員として迎え入れることを想定しているとのことです。中長期的には、衣料品のスタイリング等についての様々なノウハウを学んでいただくことを高齢者を含めた幅広い層に展開し、高齢化社会において、衣料品の魅力を通じて豊かな暮らしを実現するお手伝いができるものと考えているとのことです。なお、このような経営の多角化を実現していくに際しては、M&Aやジョイントベンチャー形式での投資等も積極的に検討していく必要があると考えているとのことです。
(ⅲ)デジタルトランスフォーメーション(DX)への積極的な投資
上記のような厳しい事業環境下において、当社グループが、新規のお客様、とりわけこれから社会人となり、ビジネスウェアの着用機会が増加していく若年層のお客様を獲得するに際して、WebマーケティングやECストアの強化を図り、インターネットやデジタル領域を活用したアプローチを強化する必要があると考えているとのことです。
また、リアル店舗とデジタル技術を有機的に融合させた製造販売体制を構築し、拡充していくことも必要であると考えているとのことです。例えば、リアル店舗で採寸されたデータをデジタル技術を用いて最適な製造工場へ発注し、その製造工程もデジタル技術で最適化することで、在庫リスクの縮減を図ることができると考えているとのことです。上記に限らず、リアル店舗の持つ強みとデジタル技術の融合によるサプライチェーンの最適化は、厳しい事業環境を生き残っていく上で極めて重要であると考えているとのことです。
加えて、当社グループのビジネスの効率性を極大化し、生産性の高い業務遂行を実現するため環境整備や仕組み作りに注力していく必要があると考えており、具体的な投資規模は未定であるものの、これらの実現に向けた積極的なシステム投資を検討する必要があると考えているとのことです。
中西浩一氏は、上記(ⅰ)から(ⅲ)の施策により、中長期的にみれば当社の大きな成長及び収益の拡大が見込まれるものの、各施策の実施にあたっては、新規事業分野の立ち上げを適切に実行できるか否かが不明確であることに加え、一定の費用支出が先行すること等を考慮すると、短期的には当社グループの財務状況や業績の悪化をもたらすリスクがあると考えているとのことです。したがって、当社が上場を維持したままこれらの各施策を実行した場合には、資本市場から十分な評価が得られず当社の株式価値が大きく毀損する可能性があることから、2021年5月上旬、各施策を実行するにあたり、当社を非公開化する必要があると考えたとのことです。
また、当社グループは、2005年7月に大阪証券取引所ヘラクレス(現東京証券取引所JASDAQ(スタンダード)市場)へ上場し、現在は東京証券取引所市場第一部に上場しておりますが、上場当時と比較して、知名度の向上及び信用の獲得は相当程度達成されたこと、また、近年資本市場からの資金調達を行っていないこと等から、上場メリットは少ない一方で、監査法人への報酬、情報開示に伴う社内体制整備のための費用及び証券代行費用等の上場維持に係るコストが多額となっていると考えており、今後、株式の上場を維持することが当社の経営上の負担となる可能性は否定できないと考えたとのことです。
このような状況を踏まえ、中西浩一氏は、当社が今後も株式の上場を維持することによるメリット、デメリット等について慎重に検討した結果、2021年5月下旬、安定的かつ継続的に当社グループの企業価値を向上させるためには、当社株式を非公開化することが、当社の株主の皆様のリスク負担を回避しつつ、中長期的な視点から経営戦略を実践するために最も有効な手段であるとの結論に至るとともに、上記の施策を推進していくためには、これまでの当社の事業運営の連続性を確保しつつ当社株式を非公開化する必要があり、そのためには第三者によるものではなく、当社の創業者であり、約50年にわたり当社の経営に携わってきた中西浩一氏が継続して経営にあたること、また、柔軟かつ機動的に経営判断を行うことが当社グループの成長にとって必要であると考え、マネジメント・バイアウト(MBO)の手法により当社株式を非公開化することが当社の株主の皆様にとって最善であり、当社グループの企業価値のさらなる向上に資すると判断したとのことです。加えて、当社グループの安定的な事業運営の方策についても検討し、将来的に相続により当社株式が分散して所有されることなく、当社グループの経営の安定性を維持させるために、紳士服中西を設立の上、今後も当社の経営にあたる中西浩一氏が紳士服中西の普通株式の全てである10株を保有した上で、中西浩一氏の長男であり当社の従業員でもある中西浩之氏が、中西浩一氏による上記(ⅰ)から(ⅲ)の中長期的な視野に立った当社における抜本的な経営戦略が軌道に乗った後、当社の取締役に就任した上で経営を担うことを見据え、紳士服中西の株式を保有することが適切であると判断したとのことです。そして、当面の間、中西浩之氏が当社の経営に関与することは予定されていないことから、株主総会における議決権が付与される普通株式については中西浩一氏が全て所有することとし、同時に、株主総会における議決権は付与されていないものの、当社株式を保有することにより、当社グループの企業価値向上に対するインセンティブを付与することを目的として、中西浩之氏が紳士服中西の無議決権株式990株を所有することが適切であると判断したとのことです。なお、中西浩一氏が所有する紳士服中西の普通株式は、将来的には、中西浩之氏が相続により承継する方法又は紳士服中西による相続人への売渡請求により紳士服中西が取得した上で中西浩之氏に処分する方法により、中西浩之氏がその全てを取得し、中西浩之氏が紳士服中西の全ての株式及び議決権を有することとなる予定であるとのことです。2021年6月下旬より、中西浩一氏は、紳士服中西の資本構成に関して、中西浩之氏との協議を開始し、当面の間は、約50年にわたり当社の経営に携わってきた中西浩一氏が継続して経営にあたる一方、具体的な時期は未定であるものの、中西浩一氏による上記(ⅰ)から(ⅲ)の中長期的な視野に立った当社における抜本的な経営戦略が軌道に乗った後、中西浩之氏が取締役として経営に関与する方針について共有し、2021年7月初旬に上記の資本構成をもって紳士服中西を設立することが適切であるとの合意に至ったとのことです。なお、上記のとおり、今後も中長期にわたって中西浩一氏が継続して当社の経営にあたることを想定していることから、中西浩之氏が所有する紳士服中西の無議決権株式には、普通株式への転換請求権は設定されておりませんが、上記のとおり、中西浩一氏が所有する紳士服中西の普通株式は、中西浩之氏が相続により承継する方法又は紳士服中西による相続人への売渡請求により紳士服中西が取得した上で中西浩之氏に処分する方法により、中西浩之氏がその全てを取得し、中西浩之氏が紳士服中西の全ての株式及び議決権を有することとなる予定であるとのことです。また、中西浩一氏はマネジメント・バイアウト(MBO)以外の方法により、当社を非公開化する場合には、中西浩一氏が継続して経営に関与することができなくなる可能性があり、また、当社の経営陣と当社の株主との間で当社の事業運営に相違が生じることで、柔軟かつ機動的な経営判断ができない可能性があるため、当社の非公開化の手段として望ましくないものと考えたとのことです。
当社は、2021年7月5日に中西浩一氏から当社株式を非公開化することに関する正式な意向を表明する提案書(以下「本提案書」といいます。)の提出及び協議・交渉の申入れを受け、下記「3.会社法第234条の規定により1株に満たない端数の処理をすることが見込まれる場合における当該処理の方法、当該処理により株主に交付されることが見込まれる金銭の額及び当該額の算定根拠」の「(3)本取引の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置」に記載のとおり、本公開買付けにおける当社株式1株当たりの買付け等の価格(以下「本公開買付価格」といいます。)の公正性その他本公開買付けを含む本取引の公正性を担保すべく、2021年7月上旬に、フィナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関としてフロンティア・マネジメント株式会社(以下「フロンティア・マネジメント」といいます。)を、リーガル・アドバイザーとして三浦法律事務所を選任するとともに、2021年7月13日開催の当社取締役会において、2021年7月5日に中西浩一氏から提出された本提案書を検討するための特別委員会(以下「本特別委員会」といいます。なお、本特別委員会の委員の構成及び具体的な活動内容等については、下記「3.会社法第234条の規定により1株に満たない端数の処理をすることが見込まれる場合における当該処理の方法、当該処理により株主に交付されることが見込まれる金銭の額及び当該額の算定根拠」の「(3)本取引の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置」の「③当社における独立した特別委員会の設置及び意見(答申書)の入手」をご参照ください。)を設置し、本取引に関する提案を検討するための体制を整備いたしました。なお、2021年7月中旬、当社は、中西浩一氏に対し、特別委員会を設置し、本取引の実施に向けた協議・交渉に応じる旨の連絡をいたしました。
その後、当社は、本提案書に記載された本取引の目的を含む本公開買付けの概要、本取引が当社に与える影響、本取引後の経営方針の内容や足元の株価動向を踏まえ、本特別委員会により事前に確認された交渉方針や紳士服中西から公開買付価格を含む本取引の条件についての提案を受けたとき等の交渉上重要な局面における意見、指示、要請等に基づいて、フロンティア・マネジメント及び三浦法律事務所の助言を受けながら、紳士服中西との間で2021年7月5日から2021年8月17日まで複数回にわたる協議・検討を重ねてまいりました。
また、買付け等の価格については、当社は、2021年7月27日に中西浩一氏から本公開買付価格を620円とする旨の提案を受けた後、フロンティア・マネジメントから当社株式の株式価値に係る試算結果の報告を受け、当該報告内容及び本特別委員会により事前に確認された交渉方針を踏まえた上で、フロンティア・マネジメントから報告を受けた当社の株式価値の試算結果に鑑み、当該公開買付価格は当社の本源的価値を十分に反映したものではないと考え、2021年8月6日に、中西浩一氏に対し、本公開買付価格の再検討を要請いたしました。その後も当社は、本特別委員会に対して適時に交渉状況の報告を行い、紳士服中西から公開買付価格を含む本取引の条件についての提案を受けたとき等の交渉上重要な局面における意見、指示、要請等に基づいた上で、フロンティア・マネジメントの助言を受けながら、買付け等の価格について、紳士服中西との間で、複数回にわたり協議・交渉を行っております。具体的には、当社は、2021年8月10日に紳士服中西から本公開買付価格を660円とする旨の再提案を受けた後、当社の本源的価値及びフロンティア・マネジメントから報告を受けた当社の株式価値の試算結果を踏まえ、一般株主にとって十分な価格ではないと考え、紳士服中西に対し、本公開買付価格のさらなる引上げを要請したところ、紳士服中西から、2021年8月12日に本公開買付価格を690円とする旨の再提案を受けました。当社は、当該再提案に係る本公開買付価格についても、当社の本源的価値及びフロンティア・マネジメントから報告を受けた当社の株式価値の試算結果から十分ではないと考え、紳士服中西に対し、本公開買付価格のより一層の引上げを要請したところ、紳士服中西から、2021年8月16日に本公開買付価格を750円とする旨の再々提案を受けました。当社は、当該再々提案に係る本公開買付価格についても、当社の本源的価値及びフロンティア・マネジメントから報告を受けた当社の株式価値の試算結果から十分ではないと考え、紳士服中西に対し、本公開買付価格のさらなる一層の引上げを要請いたしました。その結果、紳士服中西からは、2021年8月17日に、本公開買付価格を765円とする旨の再々々提案を受けました。当社は、当該再々々提案について、その妥当性を本特別委員会に確認するほか、2021年8月17日付でフロンティア・マネジメントから取得した株式価値算定書(以下「当社株式価値算定書」といいます。)の内容も踏まえて慎重に検討を行いました。その結果、本公開買付価格である765円は、下記(a)乃至(e)に記載の理由から、当社の株主の皆様にとって妥当であり、本公開買付けは、株主の皆様に対し、合理的な当社株式の売却の機会を提供するものであると判断いたしました。このように、当社は、紳士服中西との間で、継続的に本公開買付価格の交渉を行ってまいりました。
また、当社は、リーガル・アドバイザーである三浦法律事務所から、本取引に関する諸手続を含む当社取締役会の意思決定の方法及び過程その他の留意点について、必要な法的助言を受けるとともに、本特別委員会から2021年8月17日付で答申書(以下「本答申書」といいます。)の提出を受けました(本答申書の概要及び本特別委員会の具体的な活動内容等については、下記「3.会社法第234条の規定により1株に満たない端数の処理をすることが見込まれる場合における当該処理の方法、当該処理により株主に交付されることが見込まれる金銭の額及び当該額の算定根拠」の「(3)本取引の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置」の「③当社における独立した特別委員会の設置及び意見(答申書)の入手」をご参照ください。)。その上で、当社は、リーガル・アドバイザーである三浦法律事務所から受けた法的助言及び第三者算定機関であるフロンティア・マネジメントから取得した当社株式価値算定書の内容を踏まえつつ、本特別委員会から提出された本答申書の内容を最大限に尊重しながら、本取引により当社の企業価値の向上を図ることができるか、本公開買付価格を含む本取引の諸条件は妥当なものか等の観点から慎重に協議・検討を行いました。
当社グループの属する紳士用・婦人用スーツ業界では、日本の総人口の減少及び少子高齢化等により、主要なスーツ着用人口の減少は避けられないと考えられます。また、当社としては、今般の新型コロナウイルスの感染拡大によるテレワークの促進に伴い、スーツそのものの着用機会が従前にも増して減少していくと考えております。具体的には、総務省の家計調査報告によりますと、2000年には背広服に対する年間消費支出額が10,119円であったのに対し、2020年には2,893円と7割以上も下落しており、今後の当社グループを取り巻く事業環境は、引き続き困難な状況にあるものと認識しております。加えて、昨今のECサイトの台頭や、個人間での商品売買を可能にするフリマアプリの利用の一般化に伴い、当社のようにリアル店舗における衣料品関連業界全般においても、従来の事業規模の維持のためにECサイトへの進出等新たな販売機会を求める等の対応が求められるところ、今般の新型コロナウイルスの感染拡大を受けてリアル店舗での販売機会逸失が生じ、既存のビジネスモデルを根底から見直す必要がある状況であると考えております。当社としては、上記のような事業環境を踏まえ、収益の維持を図るため、低収益店舗の撤退や家賃の減額要請、販売促進費の抑制等の手段を通じて経費全般の削減に努めてまいりましたが、現時点においても、継続的に発出される緊急事態宣言による店舗営業時間の短縮等により通常の営業ができず、収益の回復が見通せない状況が続いております。このように、従来からの厳しい事業環境に加え、新型コロナウイルス感染症の広がり及び収束見通しが引き続き不透明な状況であることから、当社グループを取り巻く事業環境は来期以降もさらなる悪化の可能性も想定されます。そのため、将来的な当社グループの事業の継続と企業価値を向上させるためには、短期的には投資が先行することにより収益が悪化すると見込まれたとしても、中長期的な視点に基づく、既存の事業モデルからの変革を含む抜本的かつ機動的な事業改革施策の立案及び実行が喫緊の経営課題であると認識し、また、施策の実施に向けた対応を迫られる状況であると考えております。そして、紳士服中西は、上記のとおり、当社が安定的かつ継続的に企業価値を向上させるためには、中長期的な視野に立った当社における抜本的な経営戦略の実行とそれを可能にする機動的かつ柔軟な意思決定体制を構築することが急務であると考えているとのことですが、当社としても、この点については同様の認識を有しており、当社にとって、短期的には費用支出が先行し、財務状況や収益性の悪化をもたらす可能性がありながらも、中長期的に企業価値の向上につながる施策への投資を迅速に決定できる体制の構築が不可欠であると考えております。
具体的には、当社は、紳士服中西から、協議・交渉の過程において、上記のとおり、当社について、(ⅰ)事業環境の変化に対応した衣料品関連事業の強化、(ⅱ)不動産投資の強化及び周辺事業への進出、及び(ⅲ)デジタルトランスフォーメーション(DX)への積極的な投資が考えられるとの伝達を受けており、当社としても当該施策の必要性について慎重に検討を行った結果、いずれの施策も、当社の中長期的な事業の継続と企業価値の向上にあたって速やかに推進していくことが望ましい施策であると考えており、また、かかる施策の実施には、機動的かつ柔軟な意思決定体制の構築が必要であると認識しております。
しかしながら、かかる施策の実施にあたっては、当該投資にかかる事業の立ち上げの不確実性に加え、費用支出が先行することに伴い、短期的には利益水準の低下及びキャッシュ・フローの悪化等による財務状況の悪化をもたらすリスクがあります。そのため、当社が上場を維持したままこれらの施策を実行した場合には、株価の下落や配当の減少など当社の株主の皆様に対して多大な悪影響を与えてしまう可能性があると考えております。他方で、上記のとおり、当社グループを取り巻く事業環境に鑑みますと、速やかに既存のビジネスモデルからの変革も含めた抜本的かつ機動的な対応策の実施が必要であると考えております。
このような状況下において、当社としては、当社の株主の皆様に対して発生する可能性がある上記の悪影響を回避しつつ、抜本的かつ機動的な施策を実施し、中長期的な視点から当社グループの事業継続と企業価値の向上を図るためには、紳士服中西によるマネジメント・バイアウト(MBO)の手法により、当社株式を非公開化するとともに、当社の創業者であり、当社の経営に長年携わってきた中西浩一氏が継続して経営にあたることで、機動的かつ柔軟な経営判断を行うことが必要であると考えました。なお、当社は、このように考えるにあたり、紳士服中西の資本構成や経営方針を紳士服中西に確認しております。加えて、当社株式の非公開化を行った場合には、監査法人への報酬、情報開示に伴う社内体制整備のための費用及び証券代行費用等の上場維持コストを削減することができ、経営資源の有効活用を図ることが可能になると考えております。
なお、当社株式の非公開化を行った場合には、資本市場からのエクイティ・ファイナンスによる資金調達を行うことができなくなり、また、上場会社として当社が享受してきた社会的な信用力の獲得及び知名度の維持等に影響を及ぼす可能性が考えられます。しかしながら、近年資本市場からの資金調達を行っておらず、また、上場当時から比較して社会的信用力の獲得及び知名度の向上が達成されたこと、並びに近年のコーポレートガバナンス・コード等への対応を含む昨今の上場維持コストの上昇を踏まえると、今後も株式の上場を維持する必要性は必ずしも高くなく、上場当時に比べると相対的にその必要性は減少しているものと考えております。したがって、当社取締役会は、当社株式の非公開化のメリットは、上記のデメリットを上回ると判断いたしました。
以上を踏まえ、当社は2021年8月18日開催の取締役会において、本公開買付けを含む本取引により当社株式を非公開化することが、当社の企業価値の向上に資するものであると判断いたしました。
また、当社取締役会は、本公開買付価格(765円)が、(a)「3.会社法第234条の規定により1株に満たない端数の処理をすることが見込まれる場合における当該処理の方法、当該処理により株主に交付されることが見込まれる金銭の額及び当該額の算定根拠」の「(3)本取引の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置」の「①当社における独立した第三者算定機関からの株式価値算定書の取得」に記載されているフロンティア・マネジメントによる当社株式の株式価値の算定結果のうち、市場株価平均法による算定結果の上限値を上回っていること及びDCF法による算定結果のレンジの範囲内であること、(b)本公開買付けの公表日の前営業日である2021年8月17日の東京証券取引所市場第一部における当社株式の終値549円に対して39.34%(小数点以下第三位を四捨五入。以下、プレミアム率の計算において同じとします。)、2021年8月17日までの過去1ヶ月間の終値の単純平均値500円に対して53.00%、過去3ヶ月間の終値の単純平均値477円に対して60.38%、過去6ヶ月間の終値の単純平均値472円に対して62.08%のプレミアムが加算されており、経済産業省が「公正なM&Aの在り方に関する指針」(以下「公正なM&A指針」といいます。)を公表した2019年6月28日以降に公表された他のMBO(ただし、公開買付けが不成立となった案件は除きます。)のプレミアムの平均値及び中央値が約35%から約50%程度であったという分析を踏まえると、本公開買付価格は、近時の他のMBO事例におけるプレミアムと比較して遜色のない水準のプレミアムが付されていると考えられること、(c)下記「3.会社法第234条の規定により1株に満たない端数の処理をすることが見込まれる場合における当該処理の方法、当該処理により株主に交付されることが見込まれる金銭の額及び当該額の算定根拠」の「(3)本取引の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置」に記載の利益相反を解消するための措置が採られていること等、一般株主の利益への配慮がなされていると認められること、(d)上記利益相反を解消するための措置が採られた上で、当社と紳士服中西の間で独立当事者間の取引における協議・交渉と同等の協議・交渉が複数回行われた上で決定された価格であること、(e)本特別委員会が、事前に交渉方針を確認するとともに、適時にその状況の報告を受け、交渉上重要な局面において意見、指示、要請等を行った上で、本公開買付価格を含む本取引の条件の公正性・妥当性は確保されている旨の意見を述べていること等を踏まえ、本公開買付けに係るその他の諸条件は当社の株主の皆様にとって妥当であり、本公開買付けは、株主の皆様に対し、合理的な当社株式の売却の機会を提供するものであると判断いたしました。
以上より、当社は、2021年8月18日開催の取締役会において、本公開買付けへの賛同の意見を表明するとともに、当社の株主の皆様に対して本公開買付けへの応募を推奨する旨を決議いたしました。
その後、上記のとおり、本公開買付けが成立いたしましたが、紳士服中西は当社の総株主の議決権の数の90%以上を取得するに至らなかったことから、当社は、紳士服中西の要請を受け、本意見表明プレスリリースにおいてお知らせいたしましたとおり、2021年11月26日開催の取締役会において、本臨時株主総会において株主の皆様のご承認をいただくことを条件として、当社の株主を紳士服中西のみとし、当社株式を非公開化するために、下記「2.本株式併合の割合」に記載のとおり、当社株式1,610,806株を1株に併合する株式併合(以下「本株式併合」といいます。)を本臨時株主総会に付議することを決議いたしました。
なお、本株式併合により、紳士服中西以外の株主の皆様の所有する当社株式の数は、1株に満たない端株となる予定です。
2.本株式併合の割合
当社株式について、1,610,806株を1株に併合いたします。
3.会社法第234条の規定により1株に満たない端数の処理をすることが見込まれる場合における当該処理の方法、当該処理により株主に交付されることが見込まれる金銭の額及び当該額の算定根拠
(1)1株に満たない端数の処理をすることが見込まれる場合における当該処理の方法
① 会社法第235条第1項又は同条第2項において準用する会社法第234条第2項のいずれかの規定による処理を予定しているかの別及びその理由
上記「1.本株式併合の目的」に記載のとおり、本株式併合により、紳士服中西以外の株主の皆様の所有する当社株式の数は、1株に満たない端数となる予定です。
本株式併合の結果生じる1株未満の端数については、その合計数(会社法(平成17年法律第86号。その後の改正を含みます。以下同じです。)第235条第1項の規定により、その合計数に1株に満たない端数がある場合にあっては、当該端数は切り捨てられます。)に相当する数の株式を、会社法第235条その他の関係法令の規定に従って売却し、その端数に応じて、その売却により得られた代金を株主の皆様に交付いたします。当該売却について、当社は、本株式併合が、当社の株主を紳士服中西のみとすることを目的とする本取引の一環として行われるものであること、及び当社株式が2022年1月18日をもって上場廃止となる予定であり、市場価格のない株式となることから、競売によって買受人が現れる可能性は低いと考えられることに鑑み、会社法第235条第2項の準用する会社法第234条第2項の規定に基づき、裁判所の許可を得て売却することを予定しております。
この場合の売却額は、上記裁判所の許可が予定どおり得られた場合には、株主の皆様の所有する当社株式の数に本公開買付価格と同額である765円を乗じた金額に相当する金銭を各株主の皆様に交付できるような価格に設定する予定です。
② 売却に係る株式を買い取る者となることが見込まれる者の氏名又は名称
株式会社紳士服中西
③ 売却に係る株式を買い取る者となることが見込まれる者が売却に係る代金の支払いのための資金を確保する方法及び当該方法の相当性
本意見表明プレスリリースに記載のとおり、紳士服中西は、本公開買付けにおける決済等に要する資金を、株式会社三菱UFJ銀行(以下「三菱UFJ銀行」といいます。)から39億2,000万円を上限とする借入れ(以下「本買収ローン」といいます。)により賄うことを予定しているとのことです。
当社は、本取引の実行手続において、本買収ローンに係る融資証明書等を公開買付届出書(その後提出された訂正届出書を含みます。)とあわせて確認し、その後、紳士服中西と三菱UFJ銀行の間で本買収ローンに係る融資契約が締結されたことを確認しており、また、紳士服中西によれば、本株式併合により生じる端数の合計額に相当する当社株式の売却代金の支払いに支障を及ぼす可能性のある事象は発生しておらず、また、今後発生する可能性も認識していないとのことです。
したがって、紳士服中西による端数相当株式の売却に係る代金の支払いのための資金を確保する方法は相当であると判断しております。
④ 売却する時期及び売却により得られた代金を株主に交付する時期の見込み
当社は、本株式併合の効力発生後、2022年2月上旬を目途に会社法第235条第2項の準用する会社法第234条第2項の規定に基づき、裁判所に対して、本株式併合の結果生じる1株未満の端数の合計数に相当する当社株式を売却することについて許可を求める申立てを行うことを予定しております。当該許可を得られる時期は裁判所の状況等によって変動し得ますが、当社は、当該裁判所の許可を得て、2022年2月中旬から下旬を目途に当社株式を売却し、その後、当該売却によって得られた代金を株主の皆様に交付するために必要な準備を行った上で、2022年3月中旬から下旬を目途に、当該売却代金を株主の皆様に交付することを見込んでおります。
当社は、本株式併合の効力発生日から売却に係る一連の手続に要する期間を考慮し、上記のとおり、それぞれの時期に、本株式併合の結果生じる1株未満の端数の合計数に相当する当社株式の売却が行われ、また、当該売却代金の株主の皆様への交付が行われるものと判断しております。
なお、当該売却代金は、本株式併合の効力発生日の前日である2022年1月19日時点の当社の最終の株主名簿における各株主の皆様に対し、当社による配当財産の交付の方法に準じて交付する予定です。
ただし、配当金のお受取方法を証券会社口座でご指定いただいている株主の皆様(株式数比例配分方式)は、ゆうちょ銀行窓口等において現金でのお受取りとなります。
(2)当該処理により株主に交付されることが見込まれる金銭の額及び当該額の算定根拠
本株式併合においては、上記「(1)1株に満たない端数の処理をすることが見込まれる場合における当該処理の方法」に記載のとおり、端数処理により株主の皆様に交付することが見込まれる金銭の額は、株主の皆様が所有する当社株式の数に、本公開買付価格と同額である765円を乗じた金額となる予定です。
本公開買付価格(765円)につきましては、(a)下記「(3)本取引の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置」の「①当社における独立した第三者算定機関からの株式価値算定書の取得」に記載されているフロンティア・マネジメントによる当社株式の株式価値の算定結果のうち、市場株価平均法による算定結果の上限値を上回っていること及びDCF法による算定結果のレンジの範囲内であること、(b)本公開買付けの公表日の前営業日である2021年8月17日の東京証券取引所市場第一部における当社株式の終値549円に対して39.34%、2021年8月17日までの過去1ヶ月間の終値の単純平均値500円に対して53.00%、過去3ヶ月間の終値の単純平均値477円に対して60.38%、過去6ヶ月間の終値の単純平均値472円に対して62.08%のプレミアムが加算されており、経済産業省が公正なM&A指針を公表した2019年6月28日以降に公表された他のMBO(ただし、公開買付けが不成立となった案件は除きます。)のプレミアムの平均値及び中央値が約35%から約50%程度であったという分析を踏まえると、本公開買付価格は、近時の他のMBO事例におけるプレミアムと比較して遜色のない水準のプレミアムが付されていると考えられること、(c)下記「(3)本取引の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置」に記載の利益相反を解消するための措置が採られていること等、一般株主の利益への配慮がなされていると認められること、(d)上記利益相反を解消するための措置が採られた上で、当社と紳士服中西の間で独立当事者間の取引における協議・交渉と同等の協議・交渉が複数回行われた上で決定された価格であること、(e)本特別委員会が、事前に交渉方針を確認するとともに、適時にその状況の報告を受け、交渉上重要な局面において意見、指示、要請等を行った上で、本公開買付価格を含む本取引の条件の公正性・妥当性は確保されている旨の意見を述べていること等を踏まえ、本公開買付けに係るその他の諸条件は当社の株主の皆様にとって妥当であり、本公開買付けは、株主の皆様に対し、合理的な当社株式の売却の機会を提供するものであると判断いたしました。
また、当社は、2021年8月18日開催の取締役会において、本公開買付けに賛同の意見を表明し、当社の株主の皆様に対して本公開買付けへの応募を推奨することを決議した後、本公開買付けへの当社の株主の皆様からのご応募状況及び2021年11月26日に至るまでの当社の市場株価の推移等を踏まえ、本取引に関する諸条件について改めて慎重に検討した結果、2021年11月26日開催の取締役会において、本取引に関する判断を変更する要因はないことを確認しております。
以上より、当社は、端数処理の方法及び端数処理により株主の皆様に交付することが見込まれる金銭の額について、相当であると判断しております。
(3)本取引の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置
本株式併合は、本公開買付け後のいわゆる二段階買収の二段階目の手続として行われるものであるところ、当社及び紳士服中西は、本公開買付けがいわゆるマネジメント・バイアウト(MBO)の一環として行われるものであり、構造的な利益相反の問題や情報の非対称性の問題が生じうること等を踏まえ、本公開買付価格の公正性の担保、本取引の実施を決定するに至る意思決定の過程における恣意性の排除及び利益相反の回避の観点から、本取引の公正性を担保するため、以下の措置を実施いたしました。
なお、以下の記載のうち、紳士服中西において実施した措置に関する記載については、紳士服中西から受けた説明に基づくものです。
① 当社における独立した第三者算定機関からの株式価値算定書の取得
当社は、本公開買付けを含む本取引に関する当社取締役会における意思決定の過程における公正性を担保するために、当社、紳士服中西並びに本公開買付けに応募する旨を合意している中西浩一氏、中西浩之氏及び中西元美氏(以下総称して「公開買付関連当事者」といいます。)から独立した第三者算定機関として、フロンティア・マネジメントに当社株式の株式価値の算定を依頼し、2021年8月17日に当社株式価値算定書を取得いたしました。なお、フロンティア・マネジメントは、公開買付関連当事者の関連当事者には該当せず、本公開買付けに関して記載すべき重要な利害関係を有しておりません。
また、本特別委員会において、フロンティア・マネジメントの独立性に問題がないことが確認されております。フロンティア・マネジメントの報酬は、本取引の成否にかかわらず支払われる固定報酬のみであり、本取引の成立を条件とする成功報酬は含まれておりません。
フロンティア・マネジメントは、本公開買付けにおける算定手法を検討した結果、当社が継続企業であるとの前提のもと、当社株式について多面的に評価することが適切であるとの考えに基づき、当社株式が東京証券取引所市場第一部に上場していることから市場株価平均法を、当社の将来の事業活動の状況を算定に反映させるためにDCF法を用いて当社株式の株式価値の算定を行い、当社はフロンティア・マネジメントから2021年8月17日に当社株式価値算定書を取得いたしました。なお、フロンティア・マネジメントは、当社株式の価値評価の算定手法として、事業内容や収益性の当社との類似性における制約に鑑み、類似会社比較法は採用しておらず、また、当社が継続企業としてその事業を継続していくことを企図していることから、純資産法は採用しておりません。また、当社は、フロンティア・マネジメントから本公開買付価格の公正性に関する意見(フェアネス・オピニオン)を取得しておりません。
当社株式価値算定書によると、上記各手法に基づいて算定された当社株式1株当たりの株式価値の範囲は以下のとおりです。
市場株価平均法 472円から549円
DCF法 737円から1,371円
市場株価平均法では、基準日を2021年8月17日として、東京証券取引所市場第一部における当社株式の基準日終値(549円)、直近1ヶ月間(2021年7月19日から2021年8月17日まで)の終値の単純平均値(500円)、直近3ヶ月間(2021年5月18日から2021年8月17日まで)の終値の単純平均値(477円)、直近6ヶ月間(2021年2月18日から2021年8月17日まで)の終値の単純平均値(472円)をもとに、当社株式1株当たりの株式価値の範囲を472円から549円までと算定しております。
また、DCF法では、当社がフロンティア・マネジメントに提供した当社の2022年8月期から2024年8月期までの財務予測、一般に公開された情報等の諸要素を前提として、2021年6月1日以降に生み出すと見込まれるフリー・キャッシュ・フローを一定の割引率で現在価値に割り引いて当社の企業価値や株式価値を計算し、当社株式の1株当たりの価値の範囲を737円から1,371円までと算定しております。なお、割引率は加重平均資本コスト(WACC:Weighted Average Cost of Capital)とし、3.74%~4.74%を採用しております。また、継続価値の算定にあたっては、永久成長率法を採用し、永久成長率を-1.0%~+1.0%として株式価値を算定しております。
フロンティア・マネジメントが、DCF法の算定の前提とした当社の事業計画に基づく財務予測は以下のとおりです。当該財務予測は、2024年8月期にかけて対前年度比において大幅な増益を見込んでいる事業年度が含まれておりますが、その主な要因は新型コロナウイルス感染症の影響からの売上高の回復及び既存店舗の償却が進むことによる減価償却費の減少であります。なお、以下の財務予測は、当社が2021年8月18日付で公表した「2021年8月期通期連結業績予想の修正及び配当予想の修正(無配)に関するお知らせ」に記載の2021年8月期通期連結業績予想を考慮したものであります。また、本取引の実行により実現することが期待されるシナジー効果については、現時点において収益に与える影響を具体的に見積もることが困難であるため、当該事業計画には加味されておりません。
(単位:百万円)
| 2021年8月期 第4四半期 | 2022年8月期 | 2023年8月期 | 2024年8月期 | |
| 売上高 | 904 | 5,206 | 5,243 | 5,243 |
| 営業利益 | △225 | △112 | 1 | 23 |
| EBITDA | △119 | 290 | 386 | 381 |
| フリー・キャッシュ・フロー | △43 | 28 | 261 | 271 |
(注)EBITDAは、営業利益に経常的な営業外収益と営業外費用を加減算し、減価償却費を加算することで計算し、フリー・キャッシュ・フローは当該EBITDAをもとに算出しています。
フロンティア・マネジメントは、当社株式の株式価値の算定に際し、当社から提供を受けた情報及び一般に公開された情報等を原則としてそのまま採用し、それらの資料及び情報等が、全て正確かつ完全なものであることを前提としており、独自にそれらの正確性及び完全性の検証を行っておりません。また、当社の資産及び負債(簿外資産及び負債、その他偶発債務を含みます。)に関して独自の評価・査定を行っておらず、第三者機関への鑑定又は査定の依頼も行っておりません。加えて、当社の財務予測に関する情報については、当社の経営陣による現時点で得られる最善の予測と判断に基づき合理的に作成されたことを前提としております。ただし、フロンティア・マネジメントは、算定の基礎とした当社の事業計画について、複数回、当社と質疑応答を行い、その作成経緯及び当社の現状を把握した上で、それらに不合理な点がないかという観点から、当社の事業計画の合理性を確認しております。また、フロンティア・マネジメントの算定は、2021年8月17日までの上記情報を反映したものであります。
なお、フロンティア・マネジメントは、公開買付関連当事者の関連当事者には該当せず、本公開買付けに関して、重要な利害関係を有しておりません。
② 当社における独立した法律事務所からの助言
当社は、本公開買付けを含む本取引に係る当社取締役会の意思決定の過程における公正性及び適正性を確保するために、公開買付関連当事者から独立したリーガル・アドバイザーとして三浦法律事務所を選任し、同事務所から、本取引に関する諸手続を含む当社取締役会の意思決定の方法及び過程その他の留意点について、必要な法的助言を受けております。なお、三浦法律事務所は、公開買付関連当事者の関連当事者には該当せず、本公開買付けに関して記載すべき重要な利害関係を有しておりません。
また、本特別委員会において、三浦法律事務所の独立性に問題がないことが確認されております。同事務所の報酬は、本取引の成否にかかわらず支払われる時間報酬のみであり、本取引の成立を条件とする成功報酬は含まれておりません。
③ 当社における独立した特別委員会の設置及び意見(答申書)の入手
当社は、2021年7月5日に中西浩一氏から本公開買付けを含む本取引に関する協議・交渉の申入れを受けた後、直ちに、本公開買付けを含む本取引に係る当社の意思決定に慎重を期し、また、当社取締役会の意思決定過程における恣意性及び利益相反のおそれを排除し、その公正性を担保するとともに、本公開買付けを含む本取引が当社の一般株主・少数株主にとって不利益なものではないか否かについての意見を取得すること等を目的として、本特別委員会を設置することといたしました。当社は、当社の社外取締役及び社外監査役の全員に対して本特別委員会の委員の選任についての説明を行い、社外取締役及び社外監査役の全員から委員の選任についての賛同を得た上で、2021年7月13日開催の当社取締役会において、公開買付関連当事者から独立した委員によって構成される本特別委員会(本特別委員会の委員としては、菱田哲也氏(当社独立社外取締役)、外部の有識者である有富丈之氏(弁護士 潮見坂綜合法律事務所)及び橋本卓也氏(公認会計士 株式会社エスネットワークス)を選定しております。また、当社は、当初からこの3名を本特別委員会の委員として選定しており、本特別委員会の委員を変更した事実はありません。)を設置することを決議いたしました。なお、本特別委員会の互選により、菱田哲也氏を本特別委員会の委員長として選定しております。本特別委員会の各委員に対しては、その職務の対価として、答申内容にかかわらず、固定額の報酬を支払うものとし、菱田哲也氏に対する報酬は、社外取締役としての報酬とは別に支払うものとしております。
そして、当社は、本特別委員会に対し、(ⅰ)本取引の目的の正当性・合理性(本取引が当社の企業価値向上に資するかを含みます。)、(ⅱ)本取引に係る手続の公正性、(ⅲ)本取引に係る取引条件(本取引により当社の株主に交付される対価を含みます。)の公正性・妥当性等の観点から、(iv)当社取締役会が本取引の実施(本公開買付けに対して当社取締役会が賛同意見表明をすること及び当社の株主に対して本公開買付けへの応募を推奨することを含みます。)を決定することが当社の一般株主・少数株主にとって不利益なものでないか否かについて諮問することを決議しております。加えて、当社取締役会は、本特別委員会の設置に際し、本特別委員会は、諮問事項についての判断及び検討に必要な情報を収集・受領すること、本特別委員会が必要と判断する場合には自ら財務若しくは法務等のアドバイザーを選任し又は当社の財務若しくは法務等のアドバイザーを承認すること及び本特別委員会が必要と判断する場合には当社と紳士服中西との協議・交渉に参加し、当社のために協議・交渉をすることについて権限を付与することを決議しております。また、当社取締役会は、本取引に関する当社取締役会の意思決定については、公開買付けへの賛否を含め、本特別委員会の判断内容を最大限尊重すること、本特別委員会が本取引の条件を妥当でないと判断した場合には、本公開買付けに賛同しないことを決議しております。
本特別委員会は、2021年7月13日より2021年8月17日まで合計8回、合計約11時間にわたって開催され、上記諮問事項について、慎重に検討及び協議を行ったほか、各会日間においても電子メールを通じて報告、情報共有及び審議等を行いました。
具体的には、本特別委員会は、まず、当社のフィナンシャル・アドバイザーであるフロンティア・マネジメントの独立性を確認するとともに、当社のリーガル・アドバイザーである三浦法律事務所の独立性を確認しました。さらに、本特別委員会は、当社が社内に構築した本取引の検討体制が、紳士服中西から独立した立場で検討・交渉等を行うことができる体制であることを確認しております。
その上で、本特別委員会は、当社から、当社の概要、当社の事業内容、紳士服中西による提案内容等に関する認識及び当社の事業計画の内容に関する説明を受け、上記各事項についての質疑応答を行いました。また、本特別委員会は、フロンティア・マネジメントによる当社株式の価値算定の基礎となる当社の事業計画の作成過程及び内容について、当社から説明を受けるとともに、質疑応答を踏まえて慎重に審議を行い、当社の事業計画の合理性を確認しております。
他方、紳士服中西に対しては、当社の経営上の課題についての認識、本取引の検討経緯、本取引の必要性、本取引によるデメリットの認識、非公開化以外の方法の検討状況、本取引に係る資金調達が当社の企業価値に及ぼす影響、本取引後の当社の業務継続性及び経営方針、公開買付価格の算定方法、並びに本取引の公正性担保措置等について質問を行い、これらの事項について回答を受け、また、質疑応答を行いました。さらに、上記のとおり、当社は、フロンティア・マネジメントに当社株式の株式価値の算定を依頼しておりますが、本特別委員会においては、フロンティア・マネジメントが実施した当社株式の価値算定に係る算定方法、前提条件、各算定方法による算定の内容等について説明を受け、質疑応答を行った上で、上記各事項の合理性を確認しております。
また、2021年7月27日に当社が中西浩一氏から本公開買付価格を620円とする旨の提案を受領して以降、本特別委員会は、当社と紳士服中西との間における本取引に係る協議・交渉の経緯及び内容等についての報告を随時受け、その対応方針等を協議してまいりました。そして、本特別委員会は、紳士服中西の提案については、フロンティア・マネジメントより近時のMBO事例におけるプレミアム水準に関する分析を含む財務的見地からの説明を受け、その内容を審議・検討した上で、当社をして本特別委員会の要請に基づき紳士服中西に対して本公開買付価格の引上げを含む交渉を行わせる等、紳士服中西との交渉過程に実質的に関与しております。
その結果、当社は、2021年8月17日に、紳士服中西から、本公開買付価格を765円とする旨の提案を受けるに至っております。
本特別委員会は、以上のような経緯のもと、上記諮問事項について慎重に協議及び検討した結果、2021年8月17日付で、当社取締役会に対し、委員全員の一致で、大要以下の内容の本答申書を提出いたしました。
(ⅰ)本取引の目的の正当性・合理性
以下の点より、本取引の目的に正当性・合理性があり、本取引が当社の企業価値向上に資すると考えることも不合理ではないと評価できる。
・紳士服等の製造販売事業については、市場縮小のために売上・利益の増加を容易に期待することができず、かつ、仕入れ単価の上昇、IT投資等の投資も継続して行わなければならず、厳しい状況である。また、投資用不動産の賃料収入についても、現在の賃貸借契約の条件を大幅に有利に変更することは困難と思われ、投資に適切な不動産を定期的に見つけることができるわけでもないので、継続的に収益を増加させることは容易ではない状況である。
・当社が検討し得る新たな生産設備や人材の確保、WebマーケティングやECストアの強化、大胆な店舗の統廃合、不動産投資の強化、事業の多角化といった諸施策は、当社の事業内容、収益構造、事業環境、現状認識を踏まえたものであり、いずれも一定の効果をあげる可能性があり、当社の経営課題を克服し得る内容と評価し得る。しかし、各施策の実施による収益が実現する保証はなく、他面で想定外の事前又は事後の費用負担のリスクがあり、当該リスクが実現することによって短期的には収益が悪化する可能性も否定できない。
・本取引は、創業者によるマネジメント・バイアウトであることから、投資ファンドや同業者による買収と比較して、事業上のシナジーや他社の有するノウハウ等を活用することはできない。もっとも、紳士服中西によれば、非上場化によって、短期的な業績の悪化を受け入れて大胆な施策を講じることが可能となり、当社の企業価値を向上させることが可能であると判断したとのことである。具体的には、紳士服中西は、①衣料品関連事業の強化に関する中長期的な投資の実施、②不動産投資の強化及び周辺事業への進出、③非上場化によるコスト削減といった効果があると考えており、このうち、①衣料品関連事業の強化に関する中長期的な投資の実施については、当社の収益向上のためには、生産設備や人材の確保に関する投資、及びIT・DX投資を積極的に実施することが必要であるが、これらを実施すると短期的には収益性が悪化し、これらが利益貢献するまでには長期間を要することから、上場時においては実施することが困難である。しかし、非上場化した後においては、短期的な収益を気にすることなく、これらの施策を実施することができ、紳士服中西としても、上記の投資を実施することを検討しているとのことである。また、紳士服中西から明確な回答は得ていないものの、当社として検討している大胆な店舗の統廃合ということも、非上場化した後であれば実施が可能となると思われる。また、②不動産投資の強化及び周辺事業への進出については、当社は現状単一セグメントで事業を行っており、これによって紳士服等の製造販売事業の業界環境に大きく依存する構造であることから、事業を多角化することが急務である。紳士服中西としても、不動産投資を積極的に行うことや、既存事業と親和性の高い周辺領域へ新規進出することを検討しているとのことである。これらの実施に際しては、短期的には収益が悪化するとともに、時間をかけても収益を生み出す事業を育てられるか不透明であるというリスクもあるため、上場を維持したまま実行することについて一般株主の理解を得ることは困難であるが、本取引後であれば実施可能と言える。また、これらを実施するためには、上記のリスクを伴うことに加え、事業目的の変更に係る定款変更を実施したり、各業務の指導者を取締役として招聘し、インセンティブ報酬を設計したりする等、株主総会決議を経ることが必要で、当社の株主の意思決定を仰ぐ場面が出てくるものと思われる。しかし、市場環境が目まぐるしく変化していく中、時機を逸することなく、これらを実施するためには迅速な意思決定体制を構築することが必要であるところ、本取引後であれば、そのような体制を構築することが可能となる。さらに、③非上場化によるコスト削減については、当社は、上場を維持するために支払っているIR関連コスト(東京証券取引所へ支払う上場維持費用、株主名簿管理人の報酬、IR資料の印刷費用等)を本取引後には全額削減可能である。また、監査法人に対して支払っている監査報酬についても、本取引後の体制次第ではあるが、当該報酬の全部又は一部を削減可能である。当社の利益水準からすれば、これらのコスト削減による影響は軽微とは言えず、当該コスト削減によるメリットも一定程度の意味を有する。
・以上を踏まえると、本取引を実行することにより、当社は、短期的な収益低下や不確実性のリスクを一般株主に負わせることなく、経営課題を克服するための施策の実行が可能となることから、その目的は不合理ではないと評価することも可能である。他方で、本取引は非公開化を伴うものであるから、理論上は上場廃止によるデメリットとして、①エクイティによる資金調達手段の制約、②上場会社としてのブランドの毀損、③人材採用への悪影響等が想定し得るところである。しかしながら、①当社の保有する現預金は潤沢である上、仮に前記の施策実施に伴う資金需要が生じたとしても、近時の低利環境においては間接金融が調達手段として優れており十分に調達可能であること、②当社の主要顧客はリピーターであるコアなファンであり、非上場化によって離れることは想定されにくいと当社が考えていること、③2005年に上場する前と比較して上場後に人材採用がしやすくなったという実感はなく、非上場化後にも大きな影響がないと考えていること等からすれば、本取引によるデメリットは限定的であるように思われる。そのため、本取引実施によるメリットは上場廃止によるデメリットを優に上回ると評価することも不合理ではない。
・当社の経営課題を克服する手段として、理論上は、本取引以外にも第三者とM&A取引を実施したり、紳士服中西以外の第三者に支援を要請したりすることも考えられる。しかしながら、当社によれば、過去数年間、紳士服の工場を有する事業会社や異業種の事業会社の買収等、複数のM&A取引を検討してきており、一定程度協議が進んだ案件もあったものの、最終的には条件が折り合わない等の理由で成就させることはできなかった。また、当社の経営課題を前提とすると、第三者に資金的な支援を受けることは解決策にはならない。当社として、非上場化以外の選択肢も検討してきたものの、ここ数年間、当社の経営課題を解決するような取引を実施することはできなかった。そのため、今後数年間同様の取り組みを行っても、何の成果が得られないことも予想される上、少なくとも現時点で他の具体的かつ実効可能な代替手段は見つかっていない。
(ⅱ)本取引に係る手続の公正性
以下の点より、本取引においては、公正な手続を通じて当社の一般株主の利益への十分な配慮がなされていると認められる。
・独立した第三者算定機関からの株式価値算定書の取得
当社取締役会は、本公開買付価格の公正性を担保するために、フロンティア・マネジメントから、当社株式の株式価値に関する資料として当社株式価値算定書を取得しているところ、当社株式価値算定書においては、複数の算定手法を利用して算定されており、恣意的な価格の算定がされないよう配慮がされている。また、こうした算定の前提となる当社の事業計画の作成にあたって、紳士服中西の役職員による恣意的行動があった事実は認められず、算定にあたって公正性を疑わせるような事情も見当たらない。フロンティア・マネジメントは、紳士服中西と利害関係を有しておらず、当社が独自に選任したアドバイザーである。また、フロンティア・マネジメントは、紳士服中西のアドバイザーを兼務していないほか、本取引において紳士服中西に対して買収資金の融資その他の資金提供も行うことは予定されていない。また、フロンティア・マネジメントは紳士服中西の関連当事者には該当せず、本取引に関して重要な利害関係を有していない。さらに、フロンティア・マネジメントの報酬には本取引の成立を条件とする成功報酬が含まれておらず、本取引の成功に利害関係がないとされている。以上から、当社株式価値算定書は、独立した第三者算定機関による株式価値算定書であると認められる。なお、当社はフェアネス・オピニオンを取得していないが、公正なM&A指針でもフェアネス・オピニオンの取得は必須とはされていない。したがって、当社が専門性を有する独立した第三者算定機関であるフロンティア・マネジメントから当社株式価値算定書を取得し、これをもとに判断を行うことは、公正な手続を通じた一般株主利益の確保に資する行為と言える。
・独立した法律事務所からの助言の取得
当社取締役会は、紳士服中西から本取引の提案を受けた2021年7月5日の翌週である同月13日の決議に基づいて、リーガル・アドバイザーとして三浦法律事務所を選任し、同日以降、本取引に関する意思決定につき、同事務所の弁護士から助言を受けている。三浦法律事務所は、紳士服中西と利害関係を有しておらず、当社が独自に選任したアドバイザーであり、紳士服中西のアドバイザーを兼務していない。また、三浦法律事務所は紳士服中西の関連当事者には該当せず、本取引に関して重要な利害関係を有していない。また、三浦法律事務所の報酬には本取引の成立を条件とする成功報酬が含まれておらず、本取引の成功に利害関係がないとされている。以上から、当社は、本取引の初期段階から独立性を有する法務アドバイザーの関与を得て、その独立した専門的助言を受けていると認められる。
・本特別委員会の設置及び意見の入手
本特別委員会は、当社の独立社外取締役1名及び独立した専門家2名の計3名により構成される委員会である。また、本特別委員会は、当社より諮問事項についての諮問を受けており、諮問事項の検討にあたって、公正なM&A指針で特別委員会が果たすべきとされる役割(具体的には、①対象会社の企業価値の向上に資するか否かの観点から、M&Aの是非について検討・判断するとともに、②一般株主の利益を図る観点から、(ⅰ)取引条件の妥当性及び(ⅱ)手続の公正性について検討・判断する役割)を担っている。このほか、本特別委員会が有効に機能するために以下の実務上の工夫がなされている。
(a)本特別委員会は、紳士服中西から本取引の提案を受けた2021年7月5日の翌週である同月13日の当社の取締役会決議に基づいて設置されており、当社における本取引の検討開始後可及的速やかに設置されていると言える。
(b)本特別委員会は、公正なM&A指針で最も特別委員会の委員としての適格性があるとされる、独立性を有する社外取締役が構成員かつ委員長を務めている。
(c)本特別委員会は、紳士服中西からの提案書について適時に共有を受け、その都度協議を行って意見を述べ、紳士服中西へ対案を提出する際には事前に検討を行って指示や要請を行い、取引条件に関する交渉過程に実質的に影響を与え得る状況を確保している。
(d)本特別委員会は、諮問事項についての判断及び検討に必要な情報を収集・受領する権限、必要と判断する場合には自ら財務又は法務等のアドバイザーを選任する権限、紳士服中西との協議・交渉に参加し、当社のために協議・交渉をする権限、公正性担保措置を検討し、必要に応じて当社に対して意見・提言する権限を付与されている。本特別委員会は独自にアドバイザーを選任していないものの、当社のビジネスの特徴に関する知見(本特別委員会の委員のうち1名が当社の取締役である。)、企業価値評価への知見(本特別委員会の委員のうち1名が公認会計士である。)、法律面での知見(本特別委員会の委員のうち1名が弁護士である。)がいずれも委員により充足されていること、及び当社のアドバイザーの専門性・独立性に鑑み、本特別委員会としてのアドバイザー選任は不要であると本特別委員会として判断した。
(e)本取引の必要性やその前提となっている当社の経営課題又は検討事項は多岐にわたり、その全ての詳細を一般に公開することは難しい。そのため、本特別委員会は、一般株主に代わり、公開されていない当社の現況や課題に関する重要な情報を入手し、これを踏まえて検討・判断を行った。
(f)当社は、本特別委員会の判断内容を最大限尊重し、本特別委員会が本取引に係る提案を受け入れることを妥当でないと判断した場合には取締役会として本取引に係る提案に賛同しないこととすることを取締役会で決議している。
以上のような本特別委員会の設置及び運用の状況からすれば、本特別委員会は公正性担保措置として有効に機能していると認められる。
・当社における意思決定プロセス
当社の取締役のうち、中西浩一氏は紳士服中西の代表取締役を兼務していることから、利益相反の疑いを回避し、本取引の公正性を担保する観点から、本取引に係る検討・審議を行う取締役会に一切出席しておらず、また、当社の立場で、本取引の検討、本取引に関する紳士服中西との協議・交渉にも参加していない。また、本取引の公表時、本公開買付けの開始時及び本スクイーズアウト手続時における取締役会決議並びにこれらに関する検討についても、同様の措置を講ずる予定である。また、当社取締役会においては、利害関係を有しない当社の取締役全員の一致により決議がされる予定である。M&Aへの賛否を決定する取締役会決議において、当該M&Aに重要な利害関係を有する者を除く取締役全員の賛成及び監査役全員の異議がない旨の意見があった場合には、当該M&Aにおいて公正性担保措置が有効に機能したことを示す事情の1つとなるとされている。以上からすれば、当社における意思決定プロセスは妥当であると認められる。
・公開買付けの買付株式数
本公開買付けの買付予定数の下限は、紳士服中西と重要な利害関係を有さない当社の株主が所有する当社株式の数の過半数(いわゆる、マジョリティ・オブ・マイノリティに相当する株)を上回る数と設定される予定である。そのため、紳士服中西と重要な利害関係を有さない当社株主の過半数の賛同が得られない場合には、当社の一般株主の意思を尊重して、本取引を実施しないこととされており、一般株主への配慮がなされている。
・他の買収者による買収提案の機会の確保(マーケット・チェック)
本公開買付けにおいては、①株主に、応募につき適切な判断機会を確保しつつ、紳士服中西以外にも対抗的な買付け等をする機会を確保するため、本公開買付けの公開買付期間は、法が定める最短期間(20営業日)より長期の30営業日とされている。また、②上記公開買付期間の設定と合わせて対抗的な買付けの機会を確保するため、紳士服中西と当社は、当社が紳士服中西の対抗者との間で接触等を制限するような内容の合意は一切行っていない。かかる間接的なマーケット・チェックは、本公開買付けの公正性の担保に資するものである。
・一般株主への情報提供の充実とプロセスの透明性の向上
本取引においては、公正なM&A指針を踏まえ、まず、本特別委員会について、①委員の独立性や専門性等の適格性に関する情報、②特別委員会に付与された権限の内容に関する情報、③特別委員会における検討経緯や、買収者との取引条件の交渉過程への関与状況に関する情報、④当該M&Aの是非、取引条件の妥当性や手続の公正性についての特別委員会の判断の根拠・理由、答申書の内容に関する情報、⑤委員の報酬体系に関する情報が詳細に開示される予定である。次に、株式価値算定書について、特にDCF法について、①算定の前提とした当社のフリー・キャッシュ・フロー予測、及びこれが当該M&Aの実施を前提とするものか否か、②算定の前提とした財務予測の作成経緯、③割引率の種類、④フリー・キャッシュ・フローの予測期間の考え方や予測期間以降に想定する成長率等の継続価値の考え方の情報が開示される予定である。また、当社の事業計画においては対前年度比較において大幅な増減益を見込んでいる事業年度が含まれている旨や、当社株式価値算定書への信頼性の基礎となるフロンティア・マネジメントの独立性について、フロンティア・マネジメントの報酬体系等を踏まえて詳細な開示が行われる予定である。さらに、このほかにも、①M&Aを実施するに至ったプロセス等に関する情報、②当該時期にM&Aを行うことを選択した背景・目的等に関する情報、③当社と紳士服中西との間で行われた取引条件等に関する協議・交渉の具体的な経緯に関する情報についても、充実した開示が行われる予定である。以上からすれば、当社が、本取引において、一般株主への情報提供の充実を通じたプロセスの透明性の向上に努めていることが認められる。
・強圧性の排除
本取引のうち本スクイーズアウト手続は、株式売渡請求方式又は株式併合方式を用いるスキームにより実行するとされている。当該スキームの実施の過程で、株主には、①株式売渡請求方式については会社法第179条の8の規定により価格決定の申立てを行う権利が、また、②株式併合方式の場合には、会社法第182条の4及び第182条の5の規定により価格決定の申立てを行う権利がそれぞれ認められ、その旨が明示的に開示される。さらに、株式売渡請求方式によるにせよ株式併合方式によるにせよ、本スクイーズアウト手続は本公開買付け終了後速やかに行われること、本スクイーズアウト手続の際に一般株主に対して交付される金銭について、本公開買付価格と同一の価格とすることが予定されている旨が開示される。以上からすれば、本取引については、強圧性を排除するための対応が行われていると認められる。
・以上のとおり、本取引における構造的な利益相反の状況に鑑みて、本取引の決定の局面において、①取引条件の形成過程における独立当事者間取引と同視し得る状況の確保、及び②一般株主による十分な情報に基づく適切な判断の機会の確保という視点のいずれの面から見ても、本取引にとって必要十分な内容の公正性担保措置と評価することができる。また、これらの公正性担保措置が、実際に実効性をもって運用されていると認められる。
(ⅲ)本取引に係る取引条件の公正性・妥当性
以下の点より、本公開買付価格を含めた本取引全体について、当社の一般株主から見て、条件の公正性・妥当性は確保されていると認められる。
・上記のとおり、本取引においては、本特別委員会を設置して意見を入手し、独立した第三者算定機関や法律事務所から各種助言を受ける等、一般に公正と認められるために必要な公正性担保措置が適切に実施されている。そのため、「一般株主にとってできる限り有利な取引条件でM&Aが行われることを目指して合理的な努力が行われる状況の確保」が行われていると評価でき、かかる状況の結果として本公開買付価格が形成されたものであるから、当社として、一般株主にとってできる限り有利な取引条件でM&Aが行われることを目指して交渉がされた経緯が認められる。具体的には、本特別委員会は、一般株主の利益を確保する観点から、当社の事業計画が保守的に過ぎないか検討する必要があること、継続企業の株式価値算定として純資産価額を基準にすることは一般的に行われないものの、当社の純資産価額は高く、株主はこれを意識して当社の株式を購入している可能性もあるために、これを意識して交渉を行うべきであること、DCF法の算定結果のレンジの上限を本公開買付価格とするよう提案することも不当ではないこと等について説明を行っている。当社は、本特別委員会及び各専門家から助言を受けながら、紳士服中西との間で繰り返し本公開買付価格を引き上げるための合理的な努力を行っている。その結果、本公開買付価格を620円から765円に引き上げることに成功している。よって、本取引における合意は、当社と紳士服中西との間において、独立当事者間取引に相当する客観的かつ整合性のある議論を踏まえた交渉の結果決定されたものであることが認められる。
・当社の事業計画について、策定経緯及び策定プロセスいずれから見ても、紳士服中西の恣意的な圧力が介在した事実は認められず、合理的なものと認められる。
・当社の事業計画は、本取引による効果を考慮しない、スタンドアローン・ベースのものとなっているが、当社として、紳士服中西側の本取引実行後の施策を精緻に把握しているわけではないので、本取引後の施策による効果を現時点において定量的に数値を見込むことは難しいという事情があることは理解できるし、そもそもこのようにスタンドアローン・ベースで事業計画を策定されることは一般に行われているため、不合理ではない。
・当社の事業計画の内容について、本特別委員会は、その前提や実現可能性について当社及びフロンティア・マネジメントに対して複数回にわたりヒアリングを実施し、その検証を行ったところ、著しく不合理ではないと評価可能であると判断した。
・本特別委員会は、フロンティア・マネジメントに対して複数回にわたってヒアリングを実施し、当社株式の株式価値の算定方法及び評価プロセス並びに株式価値算定等に関する考察過程について詳細な説明を受け、以下のとおり、そのいずれについても不合理な点は見当たらないことを確認し、フロンティア・マネジメントが作成した当社株式価値算定書に準拠できると評価した。
(a)市場株価平均法は、継続企業価値の算定方法として一般に妥当とされている方法であるところ、フロンティア・マネジメントが採用した市場株価平均法では一般的な算出方法が用いられており、参照株価は、基準日終値並びに直近1ヶ月、3ヶ月及び6ヶ月の終値単純平均を採用しているが、その採用期間について恣意的な操作は認められない。また、参照期間における当社株価の推移を検証するに、本取引が成立しやすくなるよう意図的に市場株価を引き下げたとの疑義を招く可能性がある開示等は認められない。
(b)DCF法は、継続企業価値の算定方法として一般に妥当とされている方法であるところ、前提とされた当社の事業計画は、上記のとおり不合理なものではないと評価可能なものであり、また、DCF法により恣意的な価格の算定がなされたことを疑わせる事情は認められない。なお、当社の企業価値をDCF法により算定する場合には、①投資用不動産による賃料収入を、当社の決算同様営業外収益とみなして、紳士服等の製造販売事業による収益のみをフリー・キャッシュ・フローで勘案し、非事業用資産として投資用不動産の価値を加算する方法と、②投資用不動産による収益も実質的に事業収益とみなして、当該収益によるフリー・キャッシュ・フローも含めて算定する方法が考えられるところ、当社は現段階で投資用不動産の売却の予定がなく、実質的に不動産賃貸業を当社における事業の1つとして運営している状況を踏まえ、当社株式価値算定書では、②の評価方法の方が実態に即しているとして、②の前提で算定を行われている。直近の業績を見ても、不動産賃貸事業が当社の収益の柱になっていると評価できること、当社は投資用不動産をすぐに売却することを検討しておらず、紳士服中西に対するヒアリングの結果からも、投資用不動産を本取引後すぐに売却することは想定されていないこと等からすると、恣意的に算定結果を引き下げるための選択が行われたものではないと認められ、①ではなく、②を選択することは第三者算定機関の裁量の範囲内であると思料する。
(c)類似会社比較法は、継続企業価値の算定方法として一般に妥当とされている方法であるところ、紳士服等の製造販売事業を主とする類似会社の中でも事業ポートフォリオ及び損益状況・見通しに相違が生じており、事業内容や収益性について当社と類似性を有する類似会社を選定することは困難であり、価値算定に適さないと判断したために、当社株式価値算定書においては採用されていないが、当該理由は不合理ではなく、類似会社比較法を採用しないことは独立した第三者算定機関であるフロンティア・マネジメントの裁量の範囲内にとどまるものと思料する。
(d)株式価値の一般的な算定方法として、上記以外にも、修正純資産法等のコスト・アプローチも存在するところ、フロンティア・マネジメントは、将来の収益性やキャッシュ・フローを加味しないために、継続企業の株式価値算定にはなじまないために不採用としているが、かかる判断も、一般的な評価実務に照らして不合理ではないと認められる。確かに、当社においては、純資産価額が市場株価により算出される企業価値よりも高いために、コスト・アプローチも検討する必要があるように思われるが、当社の事業計画において営業利益を確保することができ、今後も継続企業として活動を続けることは十分可能であり、また、当社としてもその意思を有していることから、当社においてもコスト・アプローチによる株式価値算定はなじまないと判断することは、第三者算定機関の裁量の範囲内であると考えられる。
・本公開買付価格は、①市場株価平均法により算定された当社1株当たり株式価値の上限を超過しており、かつ、②DCF法により算定された当社1株当たり株式価値のレンジ内の金額となっている。
・本公開買付価格のプレミアムは、公正なM&A指針公表後の他のMBO案件と比較して、直前日の終値、過去1ヶ月の平均終値、過去3ヶ月の平均終値及び過去6ヶ月の平均終値の平均値及び中央値のいずれも上回るものとなっており、総じて、本公開買付価格は、一般的なMBO案件を上回るプレミアムが確保された水準の価格であると認められる。
・公正なM&A指針は、M&Aに際して実現される価値は、①M&Aを行わなくても実現可能な価値と、②M&Aを行わなければ実現できない価値の2種類に区分することができ、前者は全ての株主がその持株数に応じて享受すべきものであり、後者についても一般株主はその価値のしかるべき部分を享受することが公正であると考えられるとしているところ、本特別委員会としては、上記の事情を踏まえると、本公開買付価格は、上記①の価値に限らず、②の価値についても一定程度配慮されたものと考えるのは不合理ではないと思料する。なお、本公開買付価格は、DCF法の算定結果の中央値を下回る金額となっている。この点、当該中央値に一定の意義はあると考えるものの、DCF法の算定結果のレンジの範囲内の価格はどの値が絶対的に正しいというものではない。本公開買付価格がDCF法の算定結果のレンジ内にあることに加え、独立当事者間取引に相当する客観的かつ整合性のある議論を踏まえた交渉の結果、決定されたものであること、市場株価平均法による株式価値の上限を超え、近時の一般的なMBO案件を上回るプレミアムが付された金額であること等を踏まえると、本公開買付価格がDCF法の中央値を下回っていることをもって不合理であると考えるべきではないと思料する。
・本取引はいわゆるMBO取引であり、MBO取引においては現金以外の対価をもってする取引は一般的に行われていない。また、スキームとしても、紳士服中西がSPCを設立して公開買付けを実施し、その後に株式売渡請求又は株式併合を行うという極めて一般的なものが予定されている。上記に対して、本取引において、一般的な買収対価・スキームを変更する特段の事情は認められず、より本件に適していると思われるスキームで、近年のMBO取引において採用されているものも見当たらない。以上より、本取引の買収対価・スキームも妥当と言える。
(ⅳ)以上から、当社取締役会が本取引の実施(本公開買付けに対して当社取締役会が賛同意見表明をすること及び当社の株主に対して本公開買付けへの応募を推奨することを含む。)を決定することは、当社の一般株主・少数株主にとって不利益なものでないと認められる。
④ 当社における利害関係を有しない取締役全員の承認及び利害関係を有しない監査役全員の異議がない旨の意見
当社は、フロンティア・マネジメントより取得した当社株式価値算定書、三浦法律事務所から得た法的助言を踏まえつつ、本答申書の内容を最大限に尊重しながら、本公開買付けを含む本取引の諸条件について慎重に検討いたしました。
その結果、上記「1.本株式併合の目的」に記載のとおり、当社取締役会は、本公開買付けを含む本取引により当社株式を非公開化することにより、中長期的な視野に立った当社における抜本的な経営戦略の実行とそれを可能にする機動的かつ柔軟な意思決定体制を構築することが可能となり、当社の企業価値の向上に資するものであると判断するとともに、本公開買付けは、株主の皆様に対して、合理的な当社株式の売却の機会を提供するものであると判断し、2021年8月18日開催の取締役会において、審議及び決議に参加した当社の取締役(中西浩一氏を除く取締役3名)の全員一致で、本公開買付けに賛同の意見を表明するとともに、当社の株主の皆様に対して本公開買付けへの応募を推奨することを決議いたしました。また、2021年8月18日開催の取締役会に出席した監査役3名全員が上記決議に異議がない旨の意見を述べております。
なお、当社の取締役である中西浩一氏は、紳士服中西の議決権の100%を所有する株主であり、紳士服中西の代表取締役を兼任していること及び本公開買付け終了後も継続して当社の取締役として経営にあたることを予定していることから、本取引に関して当社と構造的な利益相反状態にあるため、上記取締役会における審議及び決議には一切参加しておらず、当社の立場において紳士服中西との協議及び交渉にも一切参加しておりません。
また、上記のとおり、本公開買付けは成立したものの、紳士服中西が当社の総株主の議決権の数の90%以上を取得するに至らなかったことから、当社は、紳士服中西の要請を受け、上記の検討を踏まえ、2021年11月26日開催の取締役会において、審議及び決議に参加した当社の取締役(中西浩一氏を除く取締役3名)の全員一致で、本臨時株主総会において株主の皆様にご承認をいただくことを条件として、当社の株主を紳士服中西のみとし、当社株式を非公開化するために、本株式併合を本臨時株主総会に付議することを決議いたしました。また、2021年11月26日開催の取締役会に出席した監査役3名全員が上記決議に異議がない旨の意見を述べております。
なお、当社の取締役である中西浩一氏は、紳士服中西の議決権の100%を所有する株主であり、紳士服中西の代表取締役を兼任していること及び本株式併合後も継続して当社の取締役として経営にあたることを予定していることから、本取引に関して当社と構造的な利益相反状態にあるため、上記取締役会における審議及び決議には一切参加しておらず、当社の立場において紳士服中西との協議及び交渉にも一切参加しておりません。
⑤ マジョリティ・オブ・マイノリティ(Majority of Minority)に相当する数を上回る買付予定数の下限の設定
紳士服中西は、本公開買付けにおいて、買付予定数の下限(3,271,160株)は、当社が2021年7月14日に提出した第45期第3四半期報告書に記載された2021年5月31日現在の発行済株式総数(5,972,000株)から、同日現在の当社が所有する自己株式数(1,139,582株)、中西浩一氏、中西浩之氏及び中西元美氏(以下総称して「本応募予定株主」といいます。)が所有する当社株式(以下「本応募株式」といいます。)の数(1,674,000株)並びに本応募予定株主以外の特別関係者(法第27条の2第7項に定める特別関係者を意味します。以下同じです。)の所有株式数(35,900株)を控除した株式数(3,122,518株)の過半数に相当する株式数(1,561,260株、所有割合:32.31%。これは、紳士服中西と重要な利害関係を有さない当社の株主の皆様が所有する当社株式の数の過半数、すなわち、いわゆる「マジョリティ・オブ・マイノリティ(Majority of Minority)」に相当する数にあたります。)に、本応募株式の数(1,674,000株)及び本応募予定株主以外の特別関係者の所有株式数(35,900株)を加算した株式数(3,271,160株、所有割合:67.69%)としているとのことです。これにより、紳士服中西と重要な利害関係を有さない当社株主の皆様の過半数の賛同が得られない場合には、当社の一般株主の皆様の意思を重視して、本公開買付けを含む本取引を行わないこととしているとのことです。
⑥ 本公開買付けの公正性を担保する客観的状況の確保
紳士服中西は、公開買付期間を、法令に定められた最短期間が20営業日であるところ、30営業日に設定しております。その後、当社が、2021年10月1日に、「2021年8月期通期連結業績予想の修正に関するお知らせ」を公表し、当社が2021年8月18日に公表した2021年8月期の連結業績予想が修正されたことから、公開買付届出書に記載すべき重要な事実の変更が生じたため、紳士服中西は、法第27条の8第2項の規定に基づき、公開買付届出書の訂正届出書を関東財務局長に提出するとともに、これに伴い、法第27条の8第8項の規定により、本公開買付けにおける買付け等の期間を、当該訂正届出書の提出日である2021年10月1日から10営業日を経過した日にあたる2021年10月15日まで延長することとなったため、公開買付期間は40営業日になりました。公開買付期間を比較的長期に設定することにより、当社の株主の皆様に本公開買付けに対する応募について適切な判断機会を確保するとともに、当社株式について紳士服中西以外の者(以下「対抗的買収提案者」といいます。)にも対抗的な買付け等を行う機会を確保し、これをもって本公開買付価格の適正性を担保することを企図しているとのことです。
また、紳士服中西及び当社は、当社が対抗的買収提案者と接触することを禁止するような取引保護条項を含む合意等、当該対抗的買収提案者が当社との間で接触することを制限するような内容の合意を行っておりません。このように、上記公開買付期間の設定とあわせ、対抗的な買付け等の機会が確保されることにより、本公開買付けの公正性の担保に配慮しているとのことです。
4.本株式併合がその効力を生ずる日
2022年1月20日(予定)
以 上