有価証券報告書-第21期(2025/04/01-2026/03/31)
有報資料
当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
(1) 経営の基本方針
当社グループは、創業以来一貫して「住宅会社向けの経営支援」を目的として住宅産業を支えるプラットフォームを提供しており、住宅事業への豊富な知見を活かして住宅産業の信用創造に取り組んでおります。
近年は、「住宅金融サービスとクラウドの融合」を経営戦略の中心に据え、様々な商品をつなげて提供する仕組みにより、持続的な成長を目指しております。
経営方針としては以下の8つを掲げております。
・顧客幸福に繋がらないことは行わない
・メジャーは目指さない。カテゴリーキラーとしてインディーズであり続ける
・資産は人財
・強くて優しい人と組織であり続ける
・革新的であり続ける。住宅産業を再定義し続ける
・最大のモラル(人格)と最小のルール
・バッド情報ファースト。体裁より中身
・サービスが先、利益は後。健全な投資は短期利益より大事
(2)目標とする経営指標
当社グループでは、ステークホルダーへの責任を果たすためには、増益により投資を継続し、持続的に成長していくことが肝要であるとの価値観から、増収よりも増益に重きを置いております。また当社グループでは、各セグメント及び各サービスによって粗利率が異なり、売上をセグメント共通の指標にしづらいといった側面(注)もあるため、最重要指標を「営業利益」としております。
(注)住宅金融事業の主力サービスである住宅ローンは融資手数料のみを売上として計上し、住宅瑕疵保険等事業の主力サービスである住宅瑕疵(かし)保険は原価を含む総額表示にて計上し、住宅アカデメイア事業の主力サービスである住宅保証サービス等は売上から原価を差し引いた純額表示にて計上している等の差異があります。また、業績への貢献度が最も高い住宅ローンの粗利率が高いことから、連結損益計算書においては、営業収益が小さく相対的に利益率が高くなる傾向にあります。
(3)2027年3月期経営戦略
緊迫化する中東情勢に起因する原油やナフサの供給制約の影響により、住宅業界では住宅建材の価格高騰や出荷停止等により工事遅延物件が急増し、先行きが不透明となっております。当社グループの主力商品である「MSJフラット35」及び「新築住宅かし保険」は、住宅完成時に手数料や保険料等を売上計上するため、工事遅延の影響を受けやすい構造にあるため、中期的な見通しが非常に難しい経営環境にあると認識し、1ヵ年の見通しとして「2027年3月期経営戦略」を策定し推進しております。
① 基本方針
インフレによる建築資材の高騰や、住宅ローン金利の上昇、建築基準法改正による住宅の高性能化等により、住宅価格の上昇と消費者の購買力低下が加速しております。住宅の定義は、「夢のマイホーム」という憧れの象徴からコロナ禍を経て、現在では「生存インフラ(価値ある生活基盤)」へ変容しています。住居費を出来るだけ抑えてリスクを回避し生活を守り、将来的に売却等で老後資金等を支えることが求められています。
この変化に対し当社グループでは、消費者および住宅事業者の切迫したニーズを的確に捉え、「家を安く建てる」及び「家と暮らしを守る」の2大テーマに対して、「点から面へ」「部分最適から全体最適へ」により課題解決のためのソリューション提供に注力し、短期戦略と長期戦略のバランスを重視し成長を目指してまいります。
② 短期戦略(多角化・高付加価値化・ワンストップ化の推進)
短期戦略としては、専門サービスの多角化、高付加価値化およびワンストップ化を推進することにより、住宅事業者の事業継続支援に力を入れてまいります。
具体的には、90種以上に及ぶ専門性の高い多ジャンル・多商品のラインナップをベースに、「生存インフラ」を実現化する商品を拡充することで競争優位を高めます。さらに差別化が困難なコモディティ商品を、組み合わせることで差別性の高い経営ソリューションへ昇華し、資金繰り・DX対応・アフター収益の確保といった課題に対応してまいります。これらの経営支援を切り口に新規顧客を拡大し、サービスのプラットフォーム化で継続的な顧客接点を創出、リピート受注を促進し、持続的・安定的な利益成長を目指してまいります。
③ 長期戦略(プラットフォーム開発とアライアンスの推進)
長期戦略としては、「生存インフラ」としての住宅の実現化に向け、プラットフォーム開発と戦略的アライアンスの推進に注力し、住宅産業全体の合理化と新たな価値創出を図るとともに、これらのプラットフォーム上で行われる商取引に対して、金融・保険・決済サービスの提供を行い、持続的な成長を目指してまいります。
具体的には、新築分野において、BIM等による設計情報の一元管理と決済機能(BaaS等)を組み合わせ、オープンブック方式による材工分離発注を可能とするプラットフォームの構築を進めてまいります。これにより多層化した中間商流を簡素化し、建設コストの削減及び透明化を図り、住宅事業者の資金繰りを改善する等事業継続を支援するとともに、消費者に対して住宅を安く買える仕組みを構築してまいります。
また、中古住宅分野においては、異業種企業および非営利組織との連携を通じたデータ集約により情報の非対称性を解消し、消費者間(C to C)で安心・安全に不動産を取引可能なプラットフォームの構築を進め、流通の活性化を図ってまいります。
④ 2027年3月期連結業績予想
当社グループの2027年3月期連結業績は、見通しとして営業収益8,200百万円、営業利益1,340百万円、経常利益1,346百万円、親会社株主に帰属する当期純利益910百万円を見込んでおります。
(4)対処すべき課題
当社グループは、住宅産業を取り巻く環境変化を踏まえ、以下の課題を対処すべき重要事項として認識しております。
① 住宅の「生存インフラ」化というパラダイムシフト
インフレによる建築資材の高騰等を背景に、住宅価格の上昇と消費者の購買力低下が進行し、住宅の定義が「生存インフラ」へと変容しております。このような環境変化は、住宅取得のハードル上昇や新築市場の縮小を引き起こし、住宅産業全体に構造的な影響を与えております。
② 住宅事業者の収益環境の悪化
新築住宅市場の縮小が継続するなかで、コストプッシュインフレが加速し建築原価が上昇を続けており、さらに中東情勢による供給制約の深刻化等により工事遅延が増加する等、特に中小の住宅事業者の経営環境は、資金繰りの不安定化等の課題が顕在化しております。また、業務効率化やDX対応、アフターサービスによる収益確保等、事業構造の転換が求められており、経営負担は増大しております。
③ 住宅産業における構造的非効率と情報の不透明性
住宅産業においては、多重的な商流構造に起因するコストの高止まりや、取引情報の非対称性といった構造的課題が存在しております。これらは住宅価格の上昇要因となるとともに、産業全体の生産性向上を阻害する要因となっております。また、中古住宅市場においては、物件情報や取引履歴に関する情報の分散・不透明性により、消費者が適正な判断に基づく取引を行うための環境整備が十分とは言えない状況にあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
(1) 経営の基本方針
当社グループは、創業以来一貫して「住宅会社向けの経営支援」を目的として住宅産業を支えるプラットフォームを提供しており、住宅事業への豊富な知見を活かして住宅産業の信用創造に取り組んでおります。
近年は、「住宅金融サービスとクラウドの融合」を経営戦略の中心に据え、様々な商品をつなげて提供する仕組みにより、持続的な成長を目指しております。
経営方針としては以下の8つを掲げております。
・顧客幸福に繋がらないことは行わない
・メジャーは目指さない。カテゴリーキラーとしてインディーズであり続ける
・資産は人財
・強くて優しい人と組織であり続ける
・革新的であり続ける。住宅産業を再定義し続ける
・最大のモラル(人格)と最小のルール
・バッド情報ファースト。体裁より中身
・サービスが先、利益は後。健全な投資は短期利益より大事
(2)目標とする経営指標
当社グループでは、ステークホルダーへの責任を果たすためには、増益により投資を継続し、持続的に成長していくことが肝要であるとの価値観から、増収よりも増益に重きを置いております。また当社グループでは、各セグメント及び各サービスによって粗利率が異なり、売上をセグメント共通の指標にしづらいといった側面(注)もあるため、最重要指標を「営業利益」としております。
(注)住宅金融事業の主力サービスである住宅ローンは融資手数料のみを売上として計上し、住宅瑕疵保険等事業の主力サービスである住宅瑕疵(かし)保険は原価を含む総額表示にて計上し、住宅アカデメイア事業の主力サービスである住宅保証サービス等は売上から原価を差し引いた純額表示にて計上している等の差異があります。また、業績への貢献度が最も高い住宅ローンの粗利率が高いことから、連結損益計算書においては、営業収益が小さく相対的に利益率が高くなる傾向にあります。
(3)2027年3月期経営戦略
緊迫化する中東情勢に起因する原油やナフサの供給制約の影響により、住宅業界では住宅建材の価格高騰や出荷停止等により工事遅延物件が急増し、先行きが不透明となっております。当社グループの主力商品である「MSJフラット35」及び「新築住宅かし保険」は、住宅完成時に手数料や保険料等を売上計上するため、工事遅延の影響を受けやすい構造にあるため、中期的な見通しが非常に難しい経営環境にあると認識し、1ヵ年の見通しとして「2027年3月期経営戦略」を策定し推進しております。
① 基本方針
インフレによる建築資材の高騰や、住宅ローン金利の上昇、建築基準法改正による住宅の高性能化等により、住宅価格の上昇と消費者の購買力低下が加速しております。住宅の定義は、「夢のマイホーム」という憧れの象徴からコロナ禍を経て、現在では「生存インフラ(価値ある生活基盤)」へ変容しています。住居費を出来るだけ抑えてリスクを回避し生活を守り、将来的に売却等で老後資金等を支えることが求められています。
この変化に対し当社グループでは、消費者および住宅事業者の切迫したニーズを的確に捉え、「家を安く建てる」及び「家と暮らしを守る」の2大テーマに対して、「点から面へ」「部分最適から全体最適へ」により課題解決のためのソリューション提供に注力し、短期戦略と長期戦略のバランスを重視し成長を目指してまいります。
② 短期戦略(多角化・高付加価値化・ワンストップ化の推進)
短期戦略としては、専門サービスの多角化、高付加価値化およびワンストップ化を推進することにより、住宅事業者の事業継続支援に力を入れてまいります。
具体的には、90種以上に及ぶ専門性の高い多ジャンル・多商品のラインナップをベースに、「生存インフラ」を実現化する商品を拡充することで競争優位を高めます。さらに差別化が困難なコモディティ商品を、組み合わせることで差別性の高い経営ソリューションへ昇華し、資金繰り・DX対応・アフター収益の確保といった課題に対応してまいります。これらの経営支援を切り口に新規顧客を拡大し、サービスのプラットフォーム化で継続的な顧客接点を創出、リピート受注を促進し、持続的・安定的な利益成長を目指してまいります。
③ 長期戦略(プラットフォーム開発とアライアンスの推進)
長期戦略としては、「生存インフラ」としての住宅の実現化に向け、プラットフォーム開発と戦略的アライアンスの推進に注力し、住宅産業全体の合理化と新たな価値創出を図るとともに、これらのプラットフォーム上で行われる商取引に対して、金融・保険・決済サービスの提供を行い、持続的な成長を目指してまいります。
具体的には、新築分野において、BIM等による設計情報の一元管理と決済機能(BaaS等)を組み合わせ、オープンブック方式による材工分離発注を可能とするプラットフォームの構築を進めてまいります。これにより多層化した中間商流を簡素化し、建設コストの削減及び透明化を図り、住宅事業者の資金繰りを改善する等事業継続を支援するとともに、消費者に対して住宅を安く買える仕組みを構築してまいります。
また、中古住宅分野においては、異業種企業および非営利組織との連携を通じたデータ集約により情報の非対称性を解消し、消費者間(C to C)で安心・安全に不動産を取引可能なプラットフォームの構築を進め、流通の活性化を図ってまいります。
④ 2027年3月期連結業績予想
当社グループの2027年3月期連結業績は、見通しとして営業収益8,200百万円、営業利益1,340百万円、経常利益1,346百万円、親会社株主に帰属する当期純利益910百万円を見込んでおります。
(4)対処すべき課題
当社グループは、住宅産業を取り巻く環境変化を踏まえ、以下の課題を対処すべき重要事項として認識しております。
① 住宅の「生存インフラ」化というパラダイムシフト
インフレによる建築資材の高騰等を背景に、住宅価格の上昇と消費者の購買力低下が進行し、住宅の定義が「生存インフラ」へと変容しております。このような環境変化は、住宅取得のハードル上昇や新築市場の縮小を引き起こし、住宅産業全体に構造的な影響を与えております。
② 住宅事業者の収益環境の悪化
新築住宅市場の縮小が継続するなかで、コストプッシュインフレが加速し建築原価が上昇を続けており、さらに中東情勢による供給制約の深刻化等により工事遅延が増加する等、特に中小の住宅事業者の経営環境は、資金繰りの不安定化等の課題が顕在化しております。また、業務効率化やDX対応、アフターサービスによる収益確保等、事業構造の転換が求められており、経営負担は増大しております。
③ 住宅産業における構造的非効率と情報の不透明性
住宅産業においては、多重的な商流構造に起因するコストの高止まりや、取引情報の非対称性といった構造的課題が存在しております。これらは住宅価格の上昇要因となるとともに、産業全体の生産性向上を阻害する要因となっております。また、中古住宅市場においては、物件情報や取引履歴に関する情報の分散・不透明性により、消費者が適正な判断に基づく取引を行うための環境整備が十分とは言えない状況にあります。