有価証券報告書-第4期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/23 15:09
【資料】
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【項目】
101項目

有報資料

当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。
(1)経営方針
1.ミッション「一人でも多くの人に社会人教育を届ける」
株式会社リスキルは
•できる限り多くの人に社会人教育を届け、社会人になっても学ぶのが当たり前の社会を作る会社です。
•社会人教育を通して、生涯にわたって「やりなおしの可能となる社会」を実現します。
2.ビジョン「アジアNo.1の社会人教育企業になる」
アジア全体の中で、売上高・利益額・顧客数がもっとも多い社会人教育企業になります。
3.価値観(行動指針)
① 早く!速く!捷く!
我々の価値はスピードにあります。はやい意思決定と行動で、成果を上げる企業であります。
② Edutainmentの実現
我々は、リスキルがいる業界をEdutainment産業であると定義し、創業時に掲げた「楽校楽習」というコンセプトを突き進め、教育と娯楽の融合を目指します。
③ Customer is Boss
我々の第一の責任はお客様です。お客様の立場に立ち、『顧客の創造』を実現していきます。とにかくお客様中心に考えます。自分たちのためではなく、お客様のために会社が存在すると我々は強く考えます。
④ 倹約のカルチャー
我々は自社の見栄のために費用を使うことはありません。お客様にとっての価値に繋がることに積極的に投資し、不要な費用には一切手を出しません。
(2)経営環境及び中期的な経営戦略
1.市場動向
当社が属する企業向け研修サービス市場はコロナ禍による市場規模の縮小がありましたが、2021年度以降堅調に回復し推移しております。リスキリングやリカレント教育の推進及び人的資本経営への意識向上により、企業向け研修サービス市場の拡大は今後さらに加速するものと見込まれております。
株式会社矢野経済研究所の調査によると2020年度4,820億円に対し、2021年度5,210億円、2022年度5,370億円、2023年度5,600億円、2024年度5,858億円、2025年度5,980億円、2026年度6,160億円、2027年度6,350億円と市場が拡大する予測となっております。
0102010_001.png出典:株式会社矢野経済研究所「2024 企業向け研修サービス市場の実態と展望」「2025 企業向け研修サービス市場の実態と展望」(グラフは当社にて作成)
当社の取り扱うサービスである企業向け研修サービス市場は、コロナ禍の影響を受け、市場が縮小しました。2021年度より状況は回復し、今後も数%の市場成長が見込まれております。
2.参入障壁
参入障壁は低い業界であり、多くの研修会社が存在します。その中でも当社は、「研修サービスの標準化」「研修実施プロセスのDX化」及び「安価な価格設定の実現」によって、差別化を図っております。
3.研修サービスが必要とされる理由
当社は研修サービス市場が成長すると見込んでおります。サステナビリティや人的資本開示という社会的テーマに関連し、国内・海外において研修サービスが求められております。
① 日本の動向
内閣官房・金融庁・経済産業省が2026年3月23日に公表した「人的資本可視化指針(改訂版)」によると、「人的資本投資は、強い日本経済の実現を目指し、中長期的な企業価値の向上を後押しするために不可欠な要素である」とされている一方、日本における無形資産(人的資本や知的資本の量や質、ビジネスモデル等)投資は他国企業と比べると低水準であり、人材資本投資拡大への戦略的な取り組みが求められております。
さらに、2022年10月に岸田元首相の所信表明演説において「リスキリング支援として、人への投資に5年間で1兆円を投じる。」と表明されたことを受け、関係省庁が補助金や助成金などのリスキリング支援策を導入しています。
② 国内外の課題
国内について、内閣官房・金融庁・経済産業省「人的資本可視化指針(改訂版)」によると、「重要なスキルを持つ人材の確保・育成に向けた投資(賃金など)」「ジョブ・スキルに基づく処遇制度の導入」「従業員の健康維持増進・働きがいのある職場づくりに関する取組」「女性活躍の推進」「ダイバーシティ経営の推進 」が人的資本投資を拡大するうえでの今後の課題として挙げられております。
海外について、外務省「JAPAN SDGs Action Platform」によると、SDGsの8つ目の目標に「働きがいも、経済成長も」が掲げられており、人材育成の推進が重要なテーマとして位置づけられております。
③ 開示の義務化
金融庁は「企業内容等の開示に関する内閣府令」において、2026年3月期から人的資本開示の拡充、見直しを行っております。2027年3月期から段階的に東京証券取引所のプライム市場に上場している企業にサステナビリティ開示を義務付ける計画です。また、「人的資本可視化指針(改訂版)」において、企業が人的資本の能力を引き出し、企業価値向上に結びつけ拡大していくために、人的資本投資の実践と開示による好循環が不可欠であると位置づけています。
④ 具体的な事例
金融庁が2025年12月に公表した「サステナビリティ開示の好事例集」によると、役職員への研修体制を整備しているだけでなく、教育訓練費を増加させている傾向があります。IT研修やビジネス研修(階層別研修やテーマ別研修)等多岐に渡るニーズがあることが確認できます。
政府が公表している各資料は以下の通りです。
・内閣官房・金融庁・経済産業省「人的資本可視化指針(改訂版)」
https://www.cas.go.jp/jp/houdou/pdf/20260323_1.pdf
・外務省「JAPAN SDGs Action Platform」
https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/sdgs/about/index.html
・金融庁「サステナビリティ情報の開示に関する特集ページ」
https://www.fsa.go.jp/policy/kaiji/sustainability-kaiji.html
・内閣府「企業内容等の開示に関する内閣府令」
https://laws.e-gov.go.jp/law/348M50000040005?occasion_date=20260220
・金融庁「記述情報の開示の好事例集2025(サステナビリティ情報の開示)」の公表」
https://www.fsa.go.jp/news/r7/singi/20251225.html
4.経営戦略
① 基本方針
市場の成長性が期待できることからも、現在の事業を成長させることを基本方針としております。現事業に注力し、重要な経営指標である顧客企業数を増加してまいります。特に、biz研修を成長ドライバーとします。
種類biz研修・マーケティング強化により顧客企業数を増やす
・堅調な売上増に対応するために営業担当を増やす
・顧客向けシステム開発にリソースを投下し、顧客の利便性を追求することで、新規顧客獲得及び既存顧客の継続利用の増加を目指す
tech研修・今後の成長ペースの動向もふまえ、リソースのコントロールをしながら利益を維持していく
海外・少額の投資を継続して運営を続けながら、事業としての採算を見極める
その他・人材育成関連ITサービスを開発、リリースする
・M&Aによる商材の拡充を検討する

② アジア圏への展開
2025年4月にシンガポール支店を開設いたしました。国内の研修市場の年平均成長率(CAGR)が3.2%と予測される中、アジアの研修市場は2027年までの予測で、29.2%という高い成長が見込まれております(Skyquest™調べ)。これにより、当社は国内市場でのシェア拡大だけでなく、成長性の高いアジア市場への進出を通じて、企業価値の向上を目指します。これまでに培ったノウハウや研修コンテンツを活かしながら、海外展開を図ってまいります。海外進出はbiz研修での展開を実施しております。今後の海外売上高については、現時点では合理的な予測が難しいため、計画には含めておりません。
③ 新規事業 人材育成関連ITサービスのリリース
2025年2月に標的型攻撃メール訓練サービスをリリースしました。これに続いて、顧客の人材育成をサポートするクラウドサービスの開発、リリースについて、検証を重ねながら進めていきます。今後の売上高については、現時点では合理的な予測が難しいため、計画には含めておりません。
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社はシェアを拡大することを意図していることから顧客企業数を重要視しており、KPIとして設定をしております。なお、集計対象は、当社の内部統制評価範囲で選定された重要な事業拠点を対象としております。
詳細については、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容⑧ 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の分析・検討内容」をご参照ください。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の主な課題
経営戦略の実現を果たすため、当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の主な課題は以下のとおりであります。
1.人員の確保
研修サービスの拡大を進め企業価値向上のため、採用手法の多様化を進めることで候補者との接点拡大に取り組んでまいります。また、社内人材に対しては研修等によるナレッジの共有を行うことで育成機会の多様化・均等化を図ってまいります。
2.システムの強化
当社の研修サービスを提供する上で、研修サポートシステムは、重要な付加価値となっております。今後、新サービスの開発や、サポート機能の追加を図ってまいります。また、システム開発の速度を向上させるための施策にも投資してまいります。
3.受注の安定性及び継続性のさらなる向上
景気の悪化に伴う、企業向け研修サービス市場の縮小による受注減のリスクは想定されます。常時、安定的かつ継続的な受注活動が実現できるよう、競争優位性(「研修サービスの標準化」「研修実施プロセスのDX化」及び「安価な価格設定の実現」)を継続すると共に、マーケティング・営業力の強化を図っていきます。
4.研修講師の確保
契約講師との連携により人材育成事業を行っていることから、優秀な研修講師とパートナーシップを構築していくことは重要度の高い活動となります。
5.財務上の課題
当社は、本書提出日時点において優先的に対処すべき財務上の課題はありませんが、今後の事業拡大に備えて、更なる内部留保の確保と営業キャッシュ・フローの改善等により財務体質の強化を図ってまいります。

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