有価証券報告書-第13期(2025/03/01-2026/02/28)
有報資料
文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 会社経営の基本方針
当社グループは「ヒラメキあふれる世界をつくる」をミッションに、「あらゆる『人』と『組織』が成長し、可能性がひらかれるプロダクトをつくる」をビジョンに掲げ、1冊約10分で読める本の要約コンテンツや、有識者による動画、インタビュー等の特集記事等を集約したプラットフォームを運営しています。また、M&Aを通じた事業領域の拡大にも取り組んでおり、子会社を通じて生成AI等のオンラインスクール事業も運営しています。法人における人材育成目的のSaaS型サービスが中心となっているため、サービス改善、新機能追加、セールス、カスタマーサクセス、コンテンツ編集が重要な役割を担っています。
会社運営においては、採用、育成、カルチャー浸透に特に力を入れています。行動指針にあたるバリューとして、「楽しむ」、「スピード」、「Self-starter」、「挑戦」、「Respect」、「三方良し」の6つをかかげ、事業成長を重視した上で、知の流通という社会的価値も追求しています。
(2) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは中長期における持続的な企業価値の向上を目指しており、KGIとして全社における売上高、営業損益、営業損益率、売上成長率、MRR(注1)、主要な成長セグメントであるエンタープライズ事業セグメントにおける売上高、売上成長率、エンタープライズ事業売上高比率を、KPIとしてエンタープライズ事業セグメントの主力サービスである「flier business」におけるMRR、契約社数(注2)、ARPA(注3)、Net Revenue Churn Rate(注4)を重視しています。また、それらの基盤となるステークホルダーとの信頼関係と提供するコンテンツの質を大切にしています。
(3) 経営環境
当社グループが属する情報通信業界におきましては、企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)推進や人的資本経営への関心の高まりに加え、生成AI技術の急速な進化と普及を背景に、SaaS(Software as a Service)市場およびAI関連市場の成長が継続しています。また、リスキリング需要の高まりにより、デジタル人材支援サービス市場は2026年度には約1.7兆円規模(※)への拡大が予測されるなど、個人のスキルアップや自己投資への関心も未だ増加傾向にあります。


※ 矢野経済研究所「デジタル人材採用・活用支援サービス市場に関する調査」
(4) 経営戦略
当社グループとしては、今後は人材育成においてもAI(注5)との共存が必須の時代となりつつあるという認識の下、AI時代における活躍人材創出を支援するべく、“AI時代に求められる能力”を獲得するためのサービスとして、「flier business」を継続強化するとともに、生成AI活用支援・組織開発支援を通じて統合的な人材育成プラットフォームを目指していきます。
① 本からの学び
当社は”AI時代に求められる能力”として、”AIを使いこなす力”は当然ながら、AIと協働していく人間自身の人間力を磨いていくことがより大切な時代になると考えています。そのためにも幅広い好奇心を養い、対話から生まれる深い人間理解、および、高い言語能力を身につけることがあらゆるビジネスパーソンにとって欠かせないものとなってきており、こうした人間力を身につけるための土台として"本からの学び"はより重要性が高くなってくると理解しています。
当社は今後より踏み込んだ”本からの学び”により、個人・組織双方の成長を加速させます。そして、特に、人材育成の中核サービスである「flier business」は、AIお悩み解決サーチ(β)やflier成長組織ナビ等のプロダクト面の更なる進化を推進するとともに、「flier要約読書会」等を通じて、よりコミュニケーション活性化を促進するような体験を合わせた形での価値提供を強化していきます。
② AIを使いこなす力
人間力を磨くことのみならず、当然”AIを使いこなす力”の重要性も増していきます。当社グループとしては、生成AI等の活用支援事業を新たな成長の柱に据え、M&A等を積極活用する形で事業領域の拡大を進めていく方針です。直近では、その方針に沿う形で生成AI活用スクールの株式会社AIStep、個人向けWebデザインスクールの株式会社Zealoxの子会社化を実行しており、今後も継続的にM&Aの活用をしていく予定です。
また、当社グループは知に対するリスペクトを大切にし、知の創出に関わる人々に対する価値も一層提供していき、出版社・著者等の著名人・全国の書店等のネットワークをさらに充実させ、コンテンツの充実やビジネスパーソンの学習の質を高めていくことを通じて顧客価値につなげていくよう努めてまいります。そして、その取り組みの中で培われた出版社・著者等の知の生産者との強固なネットワーク、4,200冊超に及ぶ要約コンテンツ、さらに累計会員数130万人といった顧客基盤といった資産は、相互に作用しながら蓄積されることで高い参入障壁を形成し、当社の競争優位を築いています。このような当社が有する強みを引き続き磨き上げながら事業運営を行っていく方針です。


(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
不安定な国際情勢や米国の金利上昇に伴うインフレの継続により、日本経済の先行きは不透明な状況が続くと見込まれております。当社を取り巻く環境が変化し続ける中、当社におきましても、引き続き事業の成長を実現すべく、以下に掲げる課題に取り組んでまいります。
① サービスの付加価値創出について
当社グループは「あらゆる『人』と『組織』が成長し、可能性がひらかれるプロダクトをつくる」というビジョンのもと、主力である「flier business」および「本の要約サービスflier」において、質の高い要約・動画等のコンテンツ提供に引き続き注力してまいります。さらに本年度は、利用者がその活用効果を実感し、自らの成長に繋げられる「体験価値」の提供を重視したサービス機能の改善や、最先端テクノロジーの導入を推進してまいります。また、新たにグループへ加わった株式会社AIStepの生成AI領域および株式会社Zealoxのクリエイティブ・デジタル領域へと事業範囲を拡大いたしました。これら子会社を通して、未経験からでも実務スキルの習得からキャリア形成までを一気通貫で支援する「実践的なスキル習得支援」を提供することで、既存の要約コンテンツによる「知のインプット」と、実務に直結する「スキルの習得」を両立させた、より多角的な人材育成プラットフォーム企業としての地位を確立してまいります。
② サービス認知度向上について
当社の累計ユーザ数は着実に増加していますが、ビジネスパーソン全体から見れば依然として成長の余地が大きいと考えております。特に、エンタープライズ事業セグメントの拡大にはサービス認知度の向上が重要なテーマであるため、引き続き広報活動、マーケティング施策を強化し、書店での露出や出版物との連携など、多角的な露出戦略を展開することで、「flier」ブランドの浸透を図ります。また、当社グループが有する累計130万人超の会員顧客網および強固な法人顧客ネットワークは、グループ全体の成長に向けた重要な基盤です。この既存基盤を活用し、各子会社が提供する専門的な教育サービスとの接点を創出することで、連結子会社の自律的な事業成長を支援してまいります。各ブランドの独自性を尊重しつつ、グループとしての連携を深めることで、提供価値の多角化とグループ全体の成長加速に努めてまいります。
③ 販売力、価値提供力の向上について
エンタープライズ事業セグメントは当社グループの成長の中核であり、この分野における販売力と価値提供力の向上は最重要課題です。顧客の多様なニーズに応えるため、セールス・カスタマーサクセス人員への投資を行い、顧客対応力を強化します。また、全国的な展開スピードを加速するため、販売パートナー網の構築を推進します。
④ 優秀な人材の確保について
持続的な事業拡大のためには、優秀な人材の確保と定着が不可欠です。当社グループのバリューを組織内に浸透させ、社員が能力を最大限に発揮できる組織文化を醸成するとともに、多様な専門性を持つ人材が長期的に活躍できる環境を整備します。また、子会社を含むグループ全体において、各社の専門性や個性を尊重した柔軟な働き方を推進し、グループ全体の機動力を高めてまいります。
⑤ システムの安定的な稼働について
当社グループのサービスはインターネットを通じて提供されるため、通信ネットワークやシステムの安定稼働が求められます。これに対し、システム投資、メンテナンス投資、セキュリティ対策を強化し、安定稼働を確保します。
⑥ コーポレート・ガバナンスおよび連結管理体制の強化について
上場企業としての社会的責任を果たし、事業成長を健全な形で持続していく上で、コーポレート・ガバナンス機能の強化は不可欠です。当連結会計年度より連結決算体制へ移行したことを踏まえ、各子会社の自律性を維持しつつも、親会社としての適切なモニタリングおよび支援が行える連結体制を構築し、当社グループ全体の透明性と経営効率の向上に取り組んでまいります。
(注) 1.MRR(Monthly Recurring Revenue)
当社が提供する月額課金サービスにおいて、顧客から毎月継続的に得ることのできる月次収益額。
2.契約社数
「flier business 」の契約のうち、3か月以上の継続取引における契約社数。
3.ARPA(Average Revenue Per Account)
「flier business」の契約における月次平均単価。
4.Net Revenue Churn Rate
(月次の新規受注額+既存顧客の金額変更―既存顧客の解約額)/(前月末の既存顧客に対する継続課金残高)によって算出される月次解約率の指標。販売契約のうち「flier business」の契約を対象とする。
5.Artificial Intelligenceの略。知的活動を人間に代わってコンピューターに行わせる技術。
(1) 会社経営の基本方針
当社グループは「ヒラメキあふれる世界をつくる」をミッションに、「あらゆる『人』と『組織』が成長し、可能性がひらかれるプロダクトをつくる」をビジョンに掲げ、1冊約10分で読める本の要約コンテンツや、有識者による動画、インタビュー等の特集記事等を集約したプラットフォームを運営しています。また、M&Aを通じた事業領域の拡大にも取り組んでおり、子会社を通じて生成AI等のオンラインスクール事業も運営しています。法人における人材育成目的のSaaS型サービスが中心となっているため、サービス改善、新機能追加、セールス、カスタマーサクセス、コンテンツ編集が重要な役割を担っています。
会社運営においては、採用、育成、カルチャー浸透に特に力を入れています。行動指針にあたるバリューとして、「楽しむ」、「スピード」、「Self-starter」、「挑戦」、「Respect」、「三方良し」の6つをかかげ、事業成長を重視した上で、知の流通という社会的価値も追求しています。
(2) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは中長期における持続的な企業価値の向上を目指しており、KGIとして全社における売上高、営業損益、営業損益率、売上成長率、MRR(注1)、主要な成長セグメントであるエンタープライズ事業セグメントにおける売上高、売上成長率、エンタープライズ事業売上高比率を、KPIとしてエンタープライズ事業セグメントの主力サービスである「flier business」におけるMRR、契約社数(注2)、ARPA(注3)、Net Revenue Churn Rate(注4)を重視しています。また、それらの基盤となるステークホルダーとの信頼関係と提供するコンテンツの質を大切にしています。
(3) 経営環境
当社グループが属する情報通信業界におきましては、企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)推進や人的資本経営への関心の高まりに加え、生成AI技術の急速な進化と普及を背景に、SaaS(Software as a Service)市場およびAI関連市場の成長が継続しています。また、リスキリング需要の高まりにより、デジタル人材支援サービス市場は2026年度には約1.7兆円規模(※)への拡大が予測されるなど、個人のスキルアップや自己投資への関心も未だ増加傾向にあります。


※ 矢野経済研究所「デジタル人材採用・活用支援サービス市場に関する調査」
(4) 経営戦略
当社グループとしては、今後は人材育成においてもAI(注5)との共存が必須の時代となりつつあるという認識の下、AI時代における活躍人材創出を支援するべく、“AI時代に求められる能力”を獲得するためのサービスとして、「flier business」を継続強化するとともに、生成AI活用支援・組織開発支援を通じて統合的な人材育成プラットフォームを目指していきます。
① 本からの学び
当社は”AI時代に求められる能力”として、”AIを使いこなす力”は当然ながら、AIと協働していく人間自身の人間力を磨いていくことがより大切な時代になると考えています。そのためにも幅広い好奇心を養い、対話から生まれる深い人間理解、および、高い言語能力を身につけることがあらゆるビジネスパーソンにとって欠かせないものとなってきており、こうした人間力を身につけるための土台として"本からの学び"はより重要性が高くなってくると理解しています。
当社は今後より踏み込んだ”本からの学び”により、個人・組織双方の成長を加速させます。そして、特に、人材育成の中核サービスである「flier business」は、AIお悩み解決サーチ(β)やflier成長組織ナビ等のプロダクト面の更なる進化を推進するとともに、「flier要約読書会」等を通じて、よりコミュニケーション活性化を促進するような体験を合わせた形での価値提供を強化していきます。
② AIを使いこなす力
人間力を磨くことのみならず、当然”AIを使いこなす力”の重要性も増していきます。当社グループとしては、生成AI等の活用支援事業を新たな成長の柱に据え、M&A等を積極活用する形で事業領域の拡大を進めていく方針です。直近では、その方針に沿う形で生成AI活用スクールの株式会社AIStep、個人向けWebデザインスクールの株式会社Zealoxの子会社化を実行しており、今後も継続的にM&Aの活用をしていく予定です。
また、当社グループは知に対するリスペクトを大切にし、知の創出に関わる人々に対する価値も一層提供していき、出版社・著者等の著名人・全国の書店等のネットワークをさらに充実させ、コンテンツの充実やビジネスパーソンの学習の質を高めていくことを通じて顧客価値につなげていくよう努めてまいります。そして、その取り組みの中で培われた出版社・著者等の知の生産者との強固なネットワーク、4,200冊超に及ぶ要約コンテンツ、さらに累計会員数130万人といった顧客基盤といった資産は、相互に作用しながら蓄積されることで高い参入障壁を形成し、当社の競争優位を築いています。このような当社が有する強みを引き続き磨き上げながら事業運営を行っていく方針です。


(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
不安定な国際情勢や米国の金利上昇に伴うインフレの継続により、日本経済の先行きは不透明な状況が続くと見込まれております。当社を取り巻く環境が変化し続ける中、当社におきましても、引き続き事業の成長を実現すべく、以下に掲げる課題に取り組んでまいります。
① サービスの付加価値創出について
当社グループは「あらゆる『人』と『組織』が成長し、可能性がひらかれるプロダクトをつくる」というビジョンのもと、主力である「flier business」および「本の要約サービスflier」において、質の高い要約・動画等のコンテンツ提供に引き続き注力してまいります。さらに本年度は、利用者がその活用効果を実感し、自らの成長に繋げられる「体験価値」の提供を重視したサービス機能の改善や、最先端テクノロジーの導入を推進してまいります。また、新たにグループへ加わった株式会社AIStepの生成AI領域および株式会社Zealoxのクリエイティブ・デジタル領域へと事業範囲を拡大いたしました。これら子会社を通して、未経験からでも実務スキルの習得からキャリア形成までを一気通貫で支援する「実践的なスキル習得支援」を提供することで、既存の要約コンテンツによる「知のインプット」と、実務に直結する「スキルの習得」を両立させた、より多角的な人材育成プラットフォーム企業としての地位を確立してまいります。
② サービス認知度向上について
当社の累計ユーザ数は着実に増加していますが、ビジネスパーソン全体から見れば依然として成長の余地が大きいと考えております。特に、エンタープライズ事業セグメントの拡大にはサービス認知度の向上が重要なテーマであるため、引き続き広報活動、マーケティング施策を強化し、書店での露出や出版物との連携など、多角的な露出戦略を展開することで、「flier」ブランドの浸透を図ります。また、当社グループが有する累計130万人超の会員顧客網および強固な法人顧客ネットワークは、グループ全体の成長に向けた重要な基盤です。この既存基盤を活用し、各子会社が提供する専門的な教育サービスとの接点を創出することで、連結子会社の自律的な事業成長を支援してまいります。各ブランドの独自性を尊重しつつ、グループとしての連携を深めることで、提供価値の多角化とグループ全体の成長加速に努めてまいります。
③ 販売力、価値提供力の向上について
エンタープライズ事業セグメントは当社グループの成長の中核であり、この分野における販売力と価値提供力の向上は最重要課題です。顧客の多様なニーズに応えるため、セールス・カスタマーサクセス人員への投資を行い、顧客対応力を強化します。また、全国的な展開スピードを加速するため、販売パートナー網の構築を推進します。
④ 優秀な人材の確保について
持続的な事業拡大のためには、優秀な人材の確保と定着が不可欠です。当社グループのバリューを組織内に浸透させ、社員が能力を最大限に発揮できる組織文化を醸成するとともに、多様な専門性を持つ人材が長期的に活躍できる環境を整備します。また、子会社を含むグループ全体において、各社の専門性や個性を尊重した柔軟な働き方を推進し、グループ全体の機動力を高めてまいります。
⑤ システムの安定的な稼働について
当社グループのサービスはインターネットを通じて提供されるため、通信ネットワークやシステムの安定稼働が求められます。これに対し、システム投資、メンテナンス投資、セキュリティ対策を強化し、安定稼働を確保します。
⑥ コーポレート・ガバナンスおよび連結管理体制の強化について
上場企業としての社会的責任を果たし、事業成長を健全な形で持続していく上で、コーポレート・ガバナンス機能の強化は不可欠です。当連結会計年度より連結決算体制へ移行したことを踏まえ、各子会社の自律性を維持しつつも、親会社としての適切なモニタリングおよび支援が行える連結体制を構築し、当社グループ全体の透明性と経営効率の向上に取り組んでまいります。
(注) 1.MRR(Monthly Recurring Revenue)
当社が提供する月額課金サービスにおいて、顧客から毎月継続的に得ることのできる月次収益額。
2.契約社数
「flier business 」の契約のうち、3か月以上の継続取引における契約社数。
3.ARPA(Average Revenue Per Account)
「flier business」の契約における月次平均単価。
4.Net Revenue Churn Rate
(月次の新規受注額+既存顧客の金額変更―既存顧客の解約額)/(前月末の既存顧客に対する継続課金残高)によって算出される月次解約率の指標。販売契約のうち「flier business」の契約を対象とする。
5.Artificial Intelligenceの略。知的活動を人間に代わってコンピューターに行わせる技術。