訂正有価証券届出書(新規公開時)
有報資料
本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生可能性がある全てのリスクを網羅するものではありません。
当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針であります。また、以下の記載は当社グループの事業若しくは当社株式への投資判断に関連するリスクを完全に網羅するものではなく、記載された事項以外の予見できないリスクも存在します。このようなリスクが顕在化した場合には、当社グループの事業、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があります。
(1)理美容化粧品市場の動向(顕在可能性:低 / 影響度:大 / 発生時期:中・長期的)
株式会社矢野経済研究所が2025年3月に発刊した「理美容化粧品マーケティング総鑑 2025年版」によると2025年度の理美容化粧品市場は、前年比100.2%となる161,500百万円に拡大しております。
しかしながら、少子化による美容人口の減少やアフターコロナをきっかけにレジャーやファッションなど多様な趣味に支出が分散されることなど市場動向の変化によって、サロンへの訪問回数の減少、エンドユーザーの理美容化粧品の購買意欲の低下などにより、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
当社グループとしては、日本国内における経済情勢や景気動向の変化、少子高齢化の進展、消費税や所得税等の増税や社会保険料の増額による個人消費動向の変化及びアジア地域における経済情勢や景気動向などの変化に対して、今後も、流行の状況を継続的に調査し、ターゲット層を明確にしたサロン専売品の商品企画を行うことで多様化する顧客ニーズの変化に応えてまいります。
その結果、エンドユーザーの継続的な商品の購入とサロンへの訪問を促すと共に、新たな顧客層を拡大することで、これらのリスク低減を図ってまいります。
(2)特定のブランド及び商品への依存について(顕在可能性:中 / 影響度:大 / 発生時期:中期的)
当社グループの売上高は、化粧品の製造および販売を主とするBN Co., Ltd.と、美容成分をペプチド化する独自技術を持つFRASER RESEARCH LABS. INC.の2社が展開するブランドの売上高が中心となっております。2024年10月期のグループ売上高において、BN Co., Ltd.が当社グループ売上高の42.9%、FRASER RESEARCH LABS. INC.が当社グループ売上高の50.5%を占めており、両社を合わせた当社グループ売上高に占める比率は93.5%となっております。
そのため、当該商品が品質不良等により販売量が大きく低下した場合や同商品に次ぐ商品の開発や販売が当初想定通りの成果を得られなかった場合は、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
当社グループは後続シリーズの発売、リニューアルの実施などにより商品力や品質の維持・向上に努めるとともに、当該商品以外の取り扱い商品を増やし、特定の商品への依存の低減を図っております。
(3)特定の商品仕入先及び製造委託先への依存について(顕在可能性:中 / 影響度:大 / 発生時期:中・長期的)
当社グループの主要な事業活動は、韓国のBN Co., Ltd.との「SPICARE V3 foundation シリーズ」の製造委託契約、カナダのFRASER RESEARCH LABS. INCとの「Lashaddict eyelash conditioning serum」の独占販売契約を前提としており、BN Co., Ltd.とは日本、FRASER RESEARCH LABS. INCとは日本及び韓国における独占販売契約を結んでおります。
2024年10月期において、当社グループの売上高及び売上総利益は、BN Co., Ltd.とFRASER RESEARCH LABS. INC.の2社が展開するブランドが中心となっております。BN Co., Ltd.が当社グループ売上高の42.9%、当社グループ売上総利益の55.3%を占める一方、FRASER RESEARCH LABS. INC.は当社グループ売上高の50.5%、当社グループ売上総利益の54.7%を占めております。
両社を合わせた当社商品グループ売上高に占める比率は93.5%、当社グループ売上総利益に占める比率は110.1%となっており、当社グループは特定の商品仕入先及び製造委託先への依存度が高い水準にあります。なお、売上総利益比率に関しては、当該2商品の他に、期限切れ商品や今後使用予定のない物を中心に廃棄を行った結果、その他の原価が上昇したため、当該2商品のグループ全体に占める売上総利益比率の合計は100%を超えております。
各契約の契約期間は、BN Co., Ltd.との製造委託契約は2024年7月31日より3年間、以降1年ごとの自動更新となっております。また、FRASER RESEARCH LABS. INCとの独占販売契約は2025年3月1日より2年間、以降2年ごとの自動更新となっております。
BN Co., Ltd.との製造委託契約については、BN Co., Ltd.が契約条項に違反し、相当期間内に是正されない場合(ただし、違反が軽微な場合は除く)、重大な違反または履行を明確に拒否した場合、支払い停止、支払い不能、手形・小切手の不渡り、銀行取引停止処分を受けた場合、破産手続き、民事再生手続、会社更生手続きもしくは、特別清算手続き開始の申し立て、または債務整理の通知がされた場合、監督庁より営業の取り消し処分を受けた場合、その他、本契約を継続しがたい重大な事由が発生した場合に、解除される旨が定められております。
FRASER RESEARCH LABS. INCとの独占販売契約については、いずれかの当事者が本契約の重大な条件に違反した場合、買主である当社が一般的に債務を支払期日に支払えない場合、または当社に対して破産や清算等の法的手続きが開始された場合、当社の所有権が50%を超えて変更された場合(当社の日本の公認証券取引所への上場等、特定の条件を除く)、プロモーション要件を遵守しない場合及び各契約年度において各商品の最低購入数量を満たさない場合に、契約が解除される旨が定められております。なお、最低購入数量を満たさない場合、FRASER RESEARCH LABS. INCは契約解除に加え、商品価格の値上げや、最低購入数量が満たされていない国または地域での独占販売権の終了ができる等の権利を有しております。
現時点において、これらの契約の継続に支障を来す要因は発生しておりません。しかしながら、上記のような事由により契約が解消された場合、当社グループ主要商品の供給に支障を来すこととなり、当社グループの財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。また、急な天災等による生産設備への被害、急激な原油高や為替変動、原材料の供給不足による製造委託費及び仕入価格の高騰なども、当社グループの事業活動に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループはこれらのリスクを低減するため、主要な取引先に対して厳正な製造管理及び品質管理を徹底しております。さらに、計画的な発注を行うことや、当該企業と同等の商品を製造できる企業の調査を実施し、代替品の確保に努めることにより、商品の安定供給体制を整備しています。
(4)製品の品質管理について(顕在可能性:中 / 影響度:中 / 発生時期:特定の時期なし)
当社グループは、製品の品質管理を徹底し、顧客満足度の向上に努めています。しかしながら、品質管理体制の不備、不適切な製造・検査、サプライチェーンにおける品質問題等により、品質が損なわれた場合、顧客からの信頼失墜、損害賠償請求の発生等により、当社グループの事業活動及び業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、全社的な品質管理活動を推進するため、品質管理委員会を設置する等、品質管理体制の強化に努め、リスクを低減しております。
(5)特定人物への依存について(顕在可能性:中 / 影響度:中 / 発生時期:中期的)
当社の取締役である藤木貴子は、商品開発において重要な役割を担っており、ブランディング、化粧品・美容に関連する豊富な経験と知識により、経営方針や事業方針の決定及びその遂行において重要な役割を果たしております。その中でもブランディングにおいては、インフルエンサーの役割を担っており、当社の商品を宣伝するために、影響力を持っているSNSなどのプラットフォームで、継続的に投稿を続けることで認知を広げております。そのため、何らかの理由により藤木貴子が当社グループの経営執行を継続することが困難になった場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
当社グループは、取締役会や経営会議などの事業運営のための会議体において役員及び幹部社員への情報共有や権限移譲を進めるなど経営組織の強化を図りながら、藤木貴子に過度に依存しない経営体制の整備を進めております。
(6)商品の不正販売及び並行輸入品について(顕在可能性:高 / 影響度:小 / 発生時期:長期的)
当社は、主力商品である「SPICARE V3 foundation シリーズ」及び、「Lashaddict eyelash conditioning serum」について、製造元であるBN Co., Ltd.とは日本、FRASER RESEARCH LABS. INCとは日本及び韓国における独占販売契約を結んでおり、当社の卸先である代理店やサロンにおいてもサロン専売品として販売し、ECモール等への出品を禁止する契約を結んでおります。
しかしながら、代理店やサロンによって通常取り扱いのない日用雑貨、アクセサリー、キャラクターグッズ、文房具などの様々なジャンルの商品を扱う小売店であるバラエティショップでの販売がされること、また、安全性の担保されていない模倣品の販売が拡大することで、当社グループの商品に関する否定的な評判や評価が世間に流布することで信用が低下し、ブランドイメージが毀損された場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
当社は、ブランド保護推進グループが中心となり、Instagram等のSNSにてネガティブな口コミや評判の調査を行っており、該当ワードの削除依頼及び社外調査によるインターネット検索キーワードの調査によって、ネガティブな内容への把握を迅速に行い、早期に対応策を講じることができる体制を整えております。
(7)新商品の出荷計画の下振れについて(顕在可能性:中 / 影響度:中 / 発生時期:新商品発売時)
当社は、新商品の販売に関して、線密な計画を設定しておりますが、当該商品の企画から開発、製造会社・仕入れ先の選定、発注、販売までの期間につきましては、数ヶ月間から1年超の期間を要するものもあります。そのため、新商品の企画、商品化までの期間の遅延や、エンドユーザーのニーズ及び市場動向の調査などが不十分で新商品の販売が当初計画より下振れた場合は、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
当社は、新商品の売上貢献時期や規模に対する実現可能性を高めるため、開発段階から販売・マーケティング部門との連携を強化し、市場投入前のテストマーケティングや代理店からのフィードバックを計画に反映させることで、新商品下振れによるリスクを低減しています。
(8)LBOローンへの依存度について(顕在可能性:低 / 影響度:中 / 発生時期:短期的)
当社グループはLBOの実施に関連して、多額の借入を行いました。このため、2024年10月期末時点での借入金の残高は4,643百万円となっております。今後の金融市場等の動向により、金利が上昇局面となった場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループが締結しているLBOローン契約には財務制限条項が付されております。かかる財務制限条項に抵触する場合、貸付人の請求があれば当該契約上の期限の利益を失うため、ただちに債務の弁済をするための資金の確保が必要となり当社の財政状態及び資金繰りに影響を及ぼす可能性があるとともに、かかる資金の確保ができない場合は、当社の存続に悪影響を及ぼす可能性があります。なお、財務制限条項は、後記「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(貸借対照表関係)」に記載しております。
当社グループは、複数の金融機関との間で総額5億円のコミットメントライン契約を締結することで、十分な資金の流動性を確保しております。加えて、安定的な外部資金調達能力の維持向上は重要な経営課題と認識しており、主要な取引金融機関との良好な取引関係を維持することでリスクを低減しております。
(9)知的財産権について(顕在可能性:低 / 影響度:中 / 発生時期:特定の時期なし)
商品に関する特許や商標等の知的財産権については、他社の保有する知的財産権を侵害しないよう日頃より注意を払っており、現段階において事業及び業績に重大な影響を与える訴訟を提起されている事実はありません。
しかしながら、模倣品などによる権利侵害がなされた場合や、万が一、当社グループが第三者より権利侵害として訴えを受けた場合、その結果によっては、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
当社グループは、管理本部が中心となり、新商品開発やサービス導入時には先行調査を行い、他社の知的財産権を侵害しないよう細心の注意を払っています。
(10)情報セキュリティについて(顕在可能性:低 / 影響度:小 / 発生時期:中期的)
当社グループは事業活動において、顧客情報や機密情報を入手し、保有しております。今後、当社の情報機器において万が一マルウェアへの感染や、サイバー攻撃などの外部からの不正アクセスにより、重要情報が漏えいや紛失した場合には、社会的信用の失墜や取引先からの損害賠償請求などにより、当社グループの業績や財政状態に影響を与える恐れがあります。
こうしたリスクへの対策として機密性の高い情報を適切に管理するため、情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)の国際規格「ISO/IEC27001:2022」の認証を2023年9月に取得し、情報システム管理規程等の社内規程に基づいた情報管理に関する社内ルールの周知徹底を図る等、セキュリティ対策に努めております。
(11)コンプライアンスについて(顕在可能性:低 / 影響度:中 / 発生時期:長期的)
当社グループでは、長期的な企業価値向上のためには、コンプライアンスの遵守が必要であると考え、「リスク・コンプライアンス規程」を制定するとともに、リスク・コンプライアンス委員会を設置しております。その上で、重大なリスクが顕在化した場合は対策本部を設置し、被害を最小限に抑制する体制を構築しております。
しかしながら、コンプライアンスの徹底がなされずに、違反した場合には、社会的糾弾のみならず刑事罰が科せられる恐れがあります。その場合は、経済的損失だけでなく当社グループに対するイメージ低下や、人材の流出などが発生し当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
当社は、リスク・コンプライアンス委員会を定期的に開催することで、リスクを洗い出し、コンプライアンス遵守の強化に努めております。
(12)自然災害及び事業継続に関するリスク(顕在可能性:低~中 / 影響度:大 / 発生時期:特定の時期なし)
当社グループでは、営業本部、管理本部など事業活動に必要な機能について、本社及び各支社に拠点を分散して事業継続性を高めております。
しかしながら、いずれかの拠点が所在する地域に地震などの天災あるいは火災や爆発事故等が発生した場合には、顧客への商品出荷や仕入れに支障を来す恐れがあり、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
当社グループは、営業拠点及び物流の複数拠点化、全国の代理店・サロンと協業した事業展開により、ある地域において自然災害等により事業継続が困難になった場合でもその他の地域で事業を継続することで当該事象におけるリスクの低減に努めております。
(13)ファンド株主との関係について(顕在可能性:低~中 / 影響度:小 / 発生時期:特定の時期なし)
TY1号投資事業有限責任組合及びクレアシオン3号投資事業有限責任組合はクレアシオン・キャピタル株式会社が運用しており、純投資を目的とした出資を受けており、本書提出日現在、当社の主要株主となっております。また、現時点において、社外取締役である神尾祐太朗がクレアシオン・キャピタル株式会社から派遣されております。
当社の上場時において、本売り出しによって所有株式の一部を売却する予定であります。そのため、当社株式の市場価値及び議決権行使の状況等に影響を与える可能性があります。また、上場後も相当数の当社株式を保有する場合、当社の役員の選解任、他社との合併等の組織再編、減資、定款の変更等の当社の株主総会決議の結果に重要な影響を与える可能性があり、結果として当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
当社は、国内外の機関投資家向けに企業説明会を実施し、当社の成長戦略、事業の強み、将来性を明確に伝えることで、幅広い投資家層の関心を惹くとともに、中期経営計画に基づいた事業成長を確実に行い、利益創出と企業価値向上も目指します。また、投資家とのIR活動を強化し、経営戦略の進捗状況を定期的に共有することで、安定株主層の形成を図ることでリスクの低減を図ります。
(14)配当政策について(顕在可能性:低 / 影響度:小 / 発生時期:特定の時期なし)
当社グループは、株主に対する利益還元を重要な経営課題と認識しており、将来の企業成長と経営基盤の強化のための内部留保を確保しつつ、株主に継続的に配当を行うことを基本方針としております。将来的には、内部留保とのバランスをとりながら、継続的な剰余金の配当を行うため、中間配当と期末配当を合わせた年間で配当性向50%とすることを検討しております。
2025年10月期は期末配当のみ行うこととし、中間配当は2026年10月期の剰余金の配当より行う予定です。
当社グループは、営業部を中心とし全国の代理店・サロンとの協業による取り扱いサロンの増加及び新商品の販売による売上拡大、各部門連携による販管費の管理の徹底により売上利益計画を達成へ向けて活動することでリスクの低減を図ります。
(15)新株予約権について(顕在可能性:高 / 影響度:小 / 発生時期:特定の時期なし)
当社グループは、当社役職員の業績向上に対する意欲や士気を高め、また優秀な人材を確保する観点から、ストック・オプション制度を採用しています。そのため、当社グループは、当社グループ取締役及び従業員に対し新株予約権を付与しております。これらの新株予約権が権利行使された場合、当社株式が新たに発行され、既存の株主が有する株式の価値及び議決権割合が希薄化する可能性があります。
このリスクに対応するため、当社グループは中期経営計画に基づいた事業成長を確実に行い、利益創出と企業価値向上を目指します。また、国内外の機関投資家や個人投資家の皆様との対話を重視したIR活動を強化し、成長戦略、事業の強み、将来性、そして経営戦略の進捗状況をタイムリーかつ公平に共有します。これにより、当社の成長可能性への理解を深めていただき、中長期的な視点から当社株式を保有していただけるような投資家層の拡大を図ることで、結果として株主価値の向上に努めてまいります。
(16)業績の季節変動について(顕在可能性:高 / 影響度:小 / 発生時期:特定の時期なし)
当社グループの販売する商品の多くは、代理店・サロンへの販売を主要販路としているため、サロンの繁忙期に売上高が増加いたします。サロンでは、ボーナスシーズン等の影響により12月と6月のエンドユーザーの消費意欲の高まりによって来店者数が増え、それにともないサロン売上高も増加いたします。
そのため、第1四半期及び第3四半期に売上高及び営業利益が増加する傾向にあり、何らかの要因により当該四半期の販売が不調に終わった場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
なお、2024年10月期における四半期毎の売上及び営業利益は以下となります。
当社グループは、複数の新商品の販売及び代理店との協業により関係性を強化しサロンへの商品導入数を増加させることで継続的な売上向上に努めることで、季節変動によるリスクの低減を図っております。
(17)繰延税金資産の取崩しリスクについて(顕在可能性: 低/ 影響度:小 / 発生時期:特定の時期なし)
当社グループは、将来減算一時差異及び繰越欠損金に対して、将来の課税所得を見積もり回収可能性を判断し2024年10月期末現在、繰延税金資産を685,972千円計上しております。しかし、事業環境等の変化による課税所得の減少や税制改正等により回収可能性を見直した結果、繰延税金資産の取崩しが発生し、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(18)のれん、顧客関連資産及び商標権の減損リスクについて(顕在可能性: 低/ 影響度:小 / 発生時期:特定の時期なし)
当社グループは、子会社とのM&A時及び過去に実施した株式取得によって、2024年10月期末現在、のれん等を1,734,234千円計上しております。これらののれん等については、当該取得時の期待収益及び将来のシナジー効果が適切に反映された収益力を見込んでいる一方で、将来において、経営環境や事業の状況、競合状況の著しい変化等によりその収益性が低下し、減損損失を計上する可能性があります。多額の減損損失が発生した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。
(19)人材の獲得及び育成についてのリスク(顕在可能性:中/ 影響度:中 / 発生時期:中期的)
少子化、労働市場の流動化等の影響を受けることが予想され、経営資源に影響を及ぼす可能性があります。
具体的には、以下となります。
①人材獲得に関するリスク
獲得競争の激化:特に高度な専門知識を持つ人材や特定のスキルを持つ人材の獲得競争が激化しており、他社と差別化を図らなければ優秀な人材を獲得できないリスクがあります。
採用ミスマッチ:応募者と募集職務との最適性を重視した採用を行っていても職務とのミスマッチが発生する可能性は残ります。その場合、採用後にパフォーマンスが低下する、または早期に退職するリスクがあります。これにより採用コストが十分に活用されないことがあります。
②人材の維持に関するリスク
離職率の増加:労働市場の流動性が高まっている昨今、優秀な人材が競合他社に転職するリスクが増加します。特に、福利厚生や給与条件等に魅力的なオファーを出す企業が増えると、従業員の定着が難しくなります。
③人材育成に関するリスク
人材育成の効果:育成プログラムが効果的でない場合や育成自体が不十分な場合には、従業員のモチベーションの低下、優秀な人材の流出を招く恐れがあります。結果的に生産性が低下し、会社全体の業績に悪影響を及ぼします。
④法律・規制に関するリスク
雇用法の変更:雇用契約、給与、労働条件に関する法律が変更されることにより、企業が新たな規制に対応できない場合、法的リスクが生じることがあります。
労働環境の不備:労働安全衛生や多様性に関する規制を遵守しない場合、企業は法的責任を負うこととなり、企業の評判悪化や経済的な損失を招くリスクがあります。
当社グループは、少子化や労働市場の流動化に対応するため、魅力的な採用戦略で優秀な人材を獲得し、公正な評価、キャリア支援、柔軟な働き方で従業員のエンゲージメントと定着を促進します。また、個別最適化された育成プログラムで人材を育成しつつ、法改正への迅速な対応と専門家との連携による法的リスクを管理することで、持続的な成長を実現します。
(20)法規制等の遵守について(顕在可能性:低 / 影響度:中/ 発生時期:特定の時期なし)
当社グループは、会社法、金融商品取引法、労働基準法、独占禁止法、下請法、薬機法、景品表示法、個人情報保護法、その他各種法令の規制を受けており、海外の拠点においても同様に各政府の法令の規制を受けております。
当社グループでは、関係法令の遵守に努めておりますが、法規制の変更や、新たな法規制が制定された場合に、これらへの対応が遅れ違反が生じた場合は、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
当社グループは法令違反のリスクを低減するため、国内外の法改正や新規制の動向を監視し、専門家と連携して迅速かつ適切に社内体制や業務プロセスを更新します。また、全従業員に対する継続的な法令遵守教育を徹底し、コンプライアンス意識を醸成することで、法令違反発生を未然に防ぎます。
(21)為替変動のリスク(顕在可能性:中/ 影響度:中 / 発生時期:特定の時期無し)
当社グループは海外からの輸入取引が多く、為替変動が業績に影響するリスクを認識しており、円安の進行は輸入原材料や部品のコスト増に繋がり、売上総利益率悪化や利益計画が未達となる可能性があります。また急激な変動は価格転嫁が困難で、収益を直接圧迫するリスクがあります。
当該リスクに対し、流通管理グループが中心となり為替相場を注視し、特定の通貨建て仕入れに対して為替予約の活用を検討する等、原価上昇リスクを回避または限定的となるように努めています。また、特定の通貨や地域への依存度を減らすため仕入先の多角化も視野に入れ、リスク分散を図っています。さらに、為替変動が業績に与える影響を月次で定量的に試算し、大きな変動があった場合は速やかに経営企画部門へ共有することで、迅速な経営判断に活用しています。これらの取り組みを通じて、当社グループは為替変動リスクを適切に管理するため、金融機関と為替予約を含め幅広い選択肢を協議しております。
(22)M&A等に関するリスク(顕在可能性:低 / 影響度:小~中 / 発生時期:短期的)
当社グループは、既存事業の強化を目的として、国内外における企業を対象としたM&Aや業務提携を検討しております。当社は2024年7月に株式会社BEEKを新設分割の形式で新BEEK(現、当社子会社の株式会社BEEK)として、M&Aで子会社化しておりますが、買収前の株式会社BEEK(旧BEEK)において、当時の代表取締役に対し、法人税法違反及び地方法人税法違反の可能性があることを認識しております。当社グループは、新設分割により設立された会社を子会社化しており、子会社化以前の旧BEEKの違反が、当社グループの財政状態や経営成績等に影響を及ぼす恐れはないと判断しております。しかし、想定していない不測の事態や認識していない偶発債務等が生じた際は、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。また、今後もM&Aや業務提携を検討してまいりますが、これらの活動に伴い、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性のあるリスクについて、具体的な内容は以下の通りとなります。
①買収後の事業計画の進捗について
M&Aに際しては十分なデューデリジェンスを実施し、リスク検討を行ったうえで決定しておりますが、買収時に想定した事業計画が予定通りに進捗しない場合、のれんの減損等が発生し、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
②偶発債務や未認識債務の発生について
買収対象企業における事前調査で把握できなかった偶発債務の発生や未認識債務の判明があった場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
③統合に伴う資産等の整理について
M&A後の経営統合における事業再編や資産整理の過程で特別利益または特別損失が発生することがあり、それらが当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
④M&A時の調達資金について
M&Aを実施する際、新たに調達した資金が負担増や自己資本の変動を招く可能性があります。また、借入金を利用した場合には市場金利の変動により借入金利息が増大するなど、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
⑤連結子会社増加に伴う連結決算体制について
新たに連結子会社が増加することで、管理体制の整備が追いつかない場合、決算作業に遅延が生じる可能性があります。その結果、連結決算作業が適時適切に行えない可能性があり、当社グループの管理体制に一定のリスクを伴う可能性があります。
当社グループは、買収対象企業の財務状況、法務、事業内容などを詳細に調査し、潜在的なリスクや問題点を事前に把握するとともに、買収後の事業・組織・システム・文化などを統合する計画を策定することにより、買収後の事業計画の確実な遂行と、偶発債務や未認識債務発生のリスクを低減します。また、M&Aに伴う資金調達については、財務状況と市場金利を総合的に判断し最適な資金調達方法を選定し、連結子会社の増加に備えて管理体制と連結決算体制を事前に強化することで、円滑な統合とリスク抑制を図ります。
(23)訴訟、係争について(顕在可能性:低 / 影響度:大 / 発生時期:特定の時期なし)
当社グループは、コンプライアンス体制の強化に努めておりますが、事業遂行にあたり、当社グループの法令違反の有無にかかわらず、何らかの原因で当社グループないし関係者が訴訟を提起されることも考えられます。
重大な訴訟や係争が発生し、当社に不利な判断がなされた場合は、当社の財政状態及び経営成績等に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、仮に重大な訴訟、係争が生じる場合には速やかに専門性の高い弁護士等に相談することなどによりリスクの低減を図る方針であります。
なお、文中の将来に関する事項は本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生可能性がある全てのリスクを網羅するものではありません。
当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針であります。また、以下の記載は当社グループの事業若しくは当社株式への投資判断に関連するリスクを完全に網羅するものではなく、記載された事項以外の予見できないリスクも存在します。このようなリスクが顕在化した場合には、当社グループの事業、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があります。
(1)理美容化粧品市場の動向(顕在可能性:低 / 影響度:大 / 発生時期:中・長期的)
株式会社矢野経済研究所が2025年3月に発刊した「理美容化粧品マーケティング総鑑 2025年版」によると2025年度の理美容化粧品市場は、前年比100.2%となる161,500百万円に拡大しております。
しかしながら、少子化による美容人口の減少やアフターコロナをきっかけにレジャーやファッションなど多様な趣味に支出が分散されることなど市場動向の変化によって、サロンへの訪問回数の減少、エンドユーザーの理美容化粧品の購買意欲の低下などにより、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
当社グループとしては、日本国内における経済情勢や景気動向の変化、少子高齢化の進展、消費税や所得税等の増税や社会保険料の増額による個人消費動向の変化及びアジア地域における経済情勢や景気動向などの変化に対して、今後も、流行の状況を継続的に調査し、ターゲット層を明確にしたサロン専売品の商品企画を行うことで多様化する顧客ニーズの変化に応えてまいります。
その結果、エンドユーザーの継続的な商品の購入とサロンへの訪問を促すと共に、新たな顧客層を拡大することで、これらのリスク低減を図ってまいります。
(2)特定のブランド及び商品への依存について(顕在可能性:中 / 影響度:大 / 発生時期:中期的)
当社グループの売上高は、化粧品の製造および販売を主とするBN Co., Ltd.と、美容成分をペプチド化する独自技術を持つFRASER RESEARCH LABS. INC.の2社が展開するブランドの売上高が中心となっております。2024年10月期のグループ売上高において、BN Co., Ltd.が当社グループ売上高の42.9%、FRASER RESEARCH LABS. INC.が当社グループ売上高の50.5%を占めており、両社を合わせた当社グループ売上高に占める比率は93.5%となっております。
そのため、当該商品が品質不良等により販売量が大きく低下した場合や同商品に次ぐ商品の開発や販売が当初想定通りの成果を得られなかった場合は、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
当社グループは後続シリーズの発売、リニューアルの実施などにより商品力や品質の維持・向上に努めるとともに、当該商品以外の取り扱い商品を増やし、特定の商品への依存の低減を図っております。
(3)特定の商品仕入先及び製造委託先への依存について(顕在可能性:中 / 影響度:大 / 発生時期:中・長期的)
当社グループの主要な事業活動は、韓国のBN Co., Ltd.との「SPICARE V3 foundation シリーズ」の製造委託契約、カナダのFRASER RESEARCH LABS. INCとの「Lashaddict eyelash conditioning serum」の独占販売契約を前提としており、BN Co., Ltd.とは日本、FRASER RESEARCH LABS. INCとは日本及び韓国における独占販売契約を結んでおります。
2024年10月期において、当社グループの売上高及び売上総利益は、BN Co., Ltd.とFRASER RESEARCH LABS. INC.の2社が展開するブランドが中心となっております。BN Co., Ltd.が当社グループ売上高の42.9%、当社グループ売上総利益の55.3%を占める一方、FRASER RESEARCH LABS. INC.は当社グループ売上高の50.5%、当社グループ売上総利益の54.7%を占めております。
両社を合わせた当社商品グループ売上高に占める比率は93.5%、当社グループ売上総利益に占める比率は110.1%となっており、当社グループは特定の商品仕入先及び製造委託先への依存度が高い水準にあります。なお、売上総利益比率に関しては、当該2商品の他に、期限切れ商品や今後使用予定のない物を中心に廃棄を行った結果、その他の原価が上昇したため、当該2商品のグループ全体に占める売上総利益比率の合計は100%を超えております。
各契約の契約期間は、BN Co., Ltd.との製造委託契約は2024年7月31日より3年間、以降1年ごとの自動更新となっております。また、FRASER RESEARCH LABS. INCとの独占販売契約は2025年3月1日より2年間、以降2年ごとの自動更新となっております。
BN Co., Ltd.との製造委託契約については、BN Co., Ltd.が契約条項に違反し、相当期間内に是正されない場合(ただし、違反が軽微な場合は除く)、重大な違反または履行を明確に拒否した場合、支払い停止、支払い不能、手形・小切手の不渡り、銀行取引停止処分を受けた場合、破産手続き、民事再生手続、会社更生手続きもしくは、特別清算手続き開始の申し立て、または債務整理の通知がされた場合、監督庁より営業の取り消し処分を受けた場合、その他、本契約を継続しがたい重大な事由が発生した場合に、解除される旨が定められております。
FRASER RESEARCH LABS. INCとの独占販売契約については、いずれかの当事者が本契約の重大な条件に違反した場合、買主である当社が一般的に債務を支払期日に支払えない場合、または当社に対して破産や清算等の法的手続きが開始された場合、当社の所有権が50%を超えて変更された場合(当社の日本の公認証券取引所への上場等、特定の条件を除く)、プロモーション要件を遵守しない場合及び各契約年度において各商品の最低購入数量を満たさない場合に、契約が解除される旨が定められております。なお、最低購入数量を満たさない場合、FRASER RESEARCH LABS. INCは契約解除に加え、商品価格の値上げや、最低購入数量が満たされていない国または地域での独占販売権の終了ができる等の権利を有しております。
現時点において、これらの契約の継続に支障を来す要因は発生しておりません。しかしながら、上記のような事由により契約が解消された場合、当社グループ主要商品の供給に支障を来すこととなり、当社グループの財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。また、急な天災等による生産設備への被害、急激な原油高や為替変動、原材料の供給不足による製造委託費及び仕入価格の高騰なども、当社グループの事業活動に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループはこれらのリスクを低減するため、主要な取引先に対して厳正な製造管理及び品質管理を徹底しております。さらに、計画的な発注を行うことや、当該企業と同等の商品を製造できる企業の調査を実施し、代替品の確保に努めることにより、商品の安定供給体制を整備しています。
(4)製品の品質管理について(顕在可能性:中 / 影響度:中 / 発生時期:特定の時期なし)
当社グループは、製品の品質管理を徹底し、顧客満足度の向上に努めています。しかしながら、品質管理体制の不備、不適切な製造・検査、サプライチェーンにおける品質問題等により、品質が損なわれた場合、顧客からの信頼失墜、損害賠償請求の発生等により、当社グループの事業活動及び業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、全社的な品質管理活動を推進するため、品質管理委員会を設置する等、品質管理体制の強化に努め、リスクを低減しております。
(5)特定人物への依存について(顕在可能性:中 / 影響度:中 / 発生時期:中期的)
当社の取締役である藤木貴子は、商品開発において重要な役割を担っており、ブランディング、化粧品・美容に関連する豊富な経験と知識により、経営方針や事業方針の決定及びその遂行において重要な役割を果たしております。その中でもブランディングにおいては、インフルエンサーの役割を担っており、当社の商品を宣伝するために、影響力を持っているSNSなどのプラットフォームで、継続的に投稿を続けることで認知を広げております。そのため、何らかの理由により藤木貴子が当社グループの経営執行を継続することが困難になった場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
当社グループは、取締役会や経営会議などの事業運営のための会議体において役員及び幹部社員への情報共有や権限移譲を進めるなど経営組織の強化を図りながら、藤木貴子に過度に依存しない経営体制の整備を進めております。
(6)商品の不正販売及び並行輸入品について(顕在可能性:高 / 影響度:小 / 発生時期:長期的)
当社は、主力商品である「SPICARE V3 foundation シリーズ」及び、「Lashaddict eyelash conditioning serum」について、製造元であるBN Co., Ltd.とは日本、FRASER RESEARCH LABS. INCとは日本及び韓国における独占販売契約を結んでおり、当社の卸先である代理店やサロンにおいてもサロン専売品として販売し、ECモール等への出品を禁止する契約を結んでおります。
しかしながら、代理店やサロンによって通常取り扱いのない日用雑貨、アクセサリー、キャラクターグッズ、文房具などの様々なジャンルの商品を扱う小売店であるバラエティショップでの販売がされること、また、安全性の担保されていない模倣品の販売が拡大することで、当社グループの商品に関する否定的な評判や評価が世間に流布することで信用が低下し、ブランドイメージが毀損された場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
当社は、ブランド保護推進グループが中心となり、Instagram等のSNSにてネガティブな口コミや評判の調査を行っており、該当ワードの削除依頼及び社外調査によるインターネット検索キーワードの調査によって、ネガティブな内容への把握を迅速に行い、早期に対応策を講じることができる体制を整えております。
(7)新商品の出荷計画の下振れについて(顕在可能性:中 / 影響度:中 / 発生時期:新商品発売時)
当社は、新商品の販売に関して、線密な計画を設定しておりますが、当該商品の企画から開発、製造会社・仕入れ先の選定、発注、販売までの期間につきましては、数ヶ月間から1年超の期間を要するものもあります。そのため、新商品の企画、商品化までの期間の遅延や、エンドユーザーのニーズ及び市場動向の調査などが不十分で新商品の販売が当初計画より下振れた場合は、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
当社は、新商品の売上貢献時期や規模に対する実現可能性を高めるため、開発段階から販売・マーケティング部門との連携を強化し、市場投入前のテストマーケティングや代理店からのフィードバックを計画に反映させることで、新商品下振れによるリスクを低減しています。
(8)LBOローンへの依存度について(顕在可能性:低 / 影響度:中 / 発生時期:短期的)
当社グループはLBOの実施に関連して、多額の借入を行いました。このため、2024年10月期末時点での借入金の残高は4,643百万円となっております。今後の金融市場等の動向により、金利が上昇局面となった場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループが締結しているLBOローン契約には財務制限条項が付されております。かかる財務制限条項に抵触する場合、貸付人の請求があれば当該契約上の期限の利益を失うため、ただちに債務の弁済をするための資金の確保が必要となり当社の財政状態及び資金繰りに影響を及ぼす可能性があるとともに、かかる資金の確保ができない場合は、当社の存続に悪影響を及ぼす可能性があります。なお、財務制限条項は、後記「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(貸借対照表関係)」に記載しております。
当社グループは、複数の金融機関との間で総額5億円のコミットメントライン契約を締結することで、十分な資金の流動性を確保しております。加えて、安定的な外部資金調達能力の維持向上は重要な経営課題と認識しており、主要な取引金融機関との良好な取引関係を維持することでリスクを低減しております。
(9)知的財産権について(顕在可能性:低 / 影響度:中 / 発生時期:特定の時期なし)
商品に関する特許や商標等の知的財産権については、他社の保有する知的財産権を侵害しないよう日頃より注意を払っており、現段階において事業及び業績に重大な影響を与える訴訟を提起されている事実はありません。
しかしながら、模倣品などによる権利侵害がなされた場合や、万が一、当社グループが第三者より権利侵害として訴えを受けた場合、その結果によっては、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
当社グループは、管理本部が中心となり、新商品開発やサービス導入時には先行調査を行い、他社の知的財産権を侵害しないよう細心の注意を払っています。
(10)情報セキュリティについて(顕在可能性:低 / 影響度:小 / 発生時期:中期的)
当社グループは事業活動において、顧客情報や機密情報を入手し、保有しております。今後、当社の情報機器において万が一マルウェアへの感染や、サイバー攻撃などの外部からの不正アクセスにより、重要情報が漏えいや紛失した場合には、社会的信用の失墜や取引先からの損害賠償請求などにより、当社グループの業績や財政状態に影響を与える恐れがあります。
こうしたリスクへの対策として機密性の高い情報を適切に管理するため、情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)の国際規格「ISO/IEC27001:2022」の認証を2023年9月に取得し、情報システム管理規程等の社内規程に基づいた情報管理に関する社内ルールの周知徹底を図る等、セキュリティ対策に努めております。
(11)コンプライアンスについて(顕在可能性:低 / 影響度:中 / 発生時期:長期的)
当社グループでは、長期的な企業価値向上のためには、コンプライアンスの遵守が必要であると考え、「リスク・コンプライアンス規程」を制定するとともに、リスク・コンプライアンス委員会を設置しております。その上で、重大なリスクが顕在化した場合は対策本部を設置し、被害を最小限に抑制する体制を構築しております。
しかしながら、コンプライアンスの徹底がなされずに、違反した場合には、社会的糾弾のみならず刑事罰が科せられる恐れがあります。その場合は、経済的損失だけでなく当社グループに対するイメージ低下や、人材の流出などが発生し当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
当社は、リスク・コンプライアンス委員会を定期的に開催することで、リスクを洗い出し、コンプライアンス遵守の強化に努めております。
(12)自然災害及び事業継続に関するリスク(顕在可能性:低~中 / 影響度:大 / 発生時期:特定の時期なし)
当社グループでは、営業本部、管理本部など事業活動に必要な機能について、本社及び各支社に拠点を分散して事業継続性を高めております。
しかしながら、いずれかの拠点が所在する地域に地震などの天災あるいは火災や爆発事故等が発生した場合には、顧客への商品出荷や仕入れに支障を来す恐れがあり、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
当社グループは、営業拠点及び物流の複数拠点化、全国の代理店・サロンと協業した事業展開により、ある地域において自然災害等により事業継続が困難になった場合でもその他の地域で事業を継続することで当該事象におけるリスクの低減に努めております。
(13)ファンド株主との関係について(顕在可能性:低~中 / 影響度:小 / 発生時期:特定の時期なし)
TY1号投資事業有限責任組合及びクレアシオン3号投資事業有限責任組合はクレアシオン・キャピタル株式会社が運用しており、純投資を目的とした出資を受けており、本書提出日現在、当社の主要株主となっております。また、現時点において、社外取締役である神尾祐太朗がクレアシオン・キャピタル株式会社から派遣されております。
当社の上場時において、本売り出しによって所有株式の一部を売却する予定であります。そのため、当社株式の市場価値及び議決権行使の状況等に影響を与える可能性があります。また、上場後も相当数の当社株式を保有する場合、当社の役員の選解任、他社との合併等の組織再編、減資、定款の変更等の当社の株主総会決議の結果に重要な影響を与える可能性があり、結果として当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
当社は、国内外の機関投資家向けに企業説明会を実施し、当社の成長戦略、事業の強み、将来性を明確に伝えることで、幅広い投資家層の関心を惹くとともに、中期経営計画に基づいた事業成長を確実に行い、利益創出と企業価値向上も目指します。また、投資家とのIR活動を強化し、経営戦略の進捗状況を定期的に共有することで、安定株主層の形成を図ることでリスクの低減を図ります。
(14)配当政策について(顕在可能性:低 / 影響度:小 / 発生時期:特定の時期なし)
当社グループは、株主に対する利益還元を重要な経営課題と認識しており、将来の企業成長と経営基盤の強化のための内部留保を確保しつつ、株主に継続的に配当を行うことを基本方針としております。将来的には、内部留保とのバランスをとりながら、継続的な剰余金の配当を行うため、中間配当と期末配当を合わせた年間で配当性向50%とすることを検討しております。
2025年10月期は期末配当のみ行うこととし、中間配当は2026年10月期の剰余金の配当より行う予定です。
当社グループは、営業部を中心とし全国の代理店・サロンとの協業による取り扱いサロンの増加及び新商品の販売による売上拡大、各部門連携による販管費の管理の徹底により売上利益計画を達成へ向けて活動することでリスクの低減を図ります。
(15)新株予約権について(顕在可能性:高 / 影響度:小 / 発生時期:特定の時期なし)
当社グループは、当社役職員の業績向上に対する意欲や士気を高め、また優秀な人材を確保する観点から、ストック・オプション制度を採用しています。そのため、当社グループは、当社グループ取締役及び従業員に対し新株予約権を付与しております。これらの新株予約権が権利行使された場合、当社株式が新たに発行され、既存の株主が有する株式の価値及び議決権割合が希薄化する可能性があります。
このリスクに対応するため、当社グループは中期経営計画に基づいた事業成長を確実に行い、利益創出と企業価値向上を目指します。また、国内外の機関投資家や個人投資家の皆様との対話を重視したIR活動を強化し、成長戦略、事業の強み、将来性、そして経営戦略の進捗状況をタイムリーかつ公平に共有します。これにより、当社の成長可能性への理解を深めていただき、中長期的な視点から当社株式を保有していただけるような投資家層の拡大を図ることで、結果として株主価値の向上に努めてまいります。
(16)業績の季節変動について(顕在可能性:高 / 影響度:小 / 発生時期:特定の時期なし)
当社グループの販売する商品の多くは、代理店・サロンへの販売を主要販路としているため、サロンの繁忙期に売上高が増加いたします。サロンでは、ボーナスシーズン等の影響により12月と6月のエンドユーザーの消費意欲の高まりによって来店者数が増え、それにともないサロン売上高も増加いたします。
そのため、第1四半期及び第3四半期に売上高及び営業利益が増加する傾向にあり、何らかの要因により当該四半期の販売が不調に終わった場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
なお、2024年10月期における四半期毎の売上及び営業利益は以下となります。
| 2024年10月期 | 第1四半期 | 第2四半期 | 第3四半期 | 第4四半期 |
| 売上高 | 2,830,846千円 | 2,101,738千円 | 3,127,264千円 | 2,413,680千円 |
| 営業利益 | 662,082千円 | 282,848千円 | 597,351千円 | 238,515千円 |
当社グループは、複数の新商品の販売及び代理店との協業により関係性を強化しサロンへの商品導入数を増加させることで継続的な売上向上に努めることで、季節変動によるリスクの低減を図っております。
(17)繰延税金資産の取崩しリスクについて(顕在可能性: 低/ 影響度:小 / 発生時期:特定の時期なし)
当社グループは、将来減算一時差異及び繰越欠損金に対して、将来の課税所得を見積もり回収可能性を判断し2024年10月期末現在、繰延税金資産を685,972千円計上しております。しかし、事業環境等の変化による課税所得の減少や税制改正等により回収可能性を見直した結果、繰延税金資産の取崩しが発生し、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(18)のれん、顧客関連資産及び商標権の減損リスクについて(顕在可能性: 低/ 影響度:小 / 発生時期:特定の時期なし)
当社グループは、子会社とのM&A時及び過去に実施した株式取得によって、2024年10月期末現在、のれん等を1,734,234千円計上しております。これらののれん等については、当該取得時の期待収益及び将来のシナジー効果が適切に反映された収益力を見込んでいる一方で、将来において、経営環境や事業の状況、競合状況の著しい変化等によりその収益性が低下し、減損損失を計上する可能性があります。多額の減損損失が発生した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。
(19)人材の獲得及び育成についてのリスク(顕在可能性:中/ 影響度:中 / 発生時期:中期的)
少子化、労働市場の流動化等の影響を受けることが予想され、経営資源に影響を及ぼす可能性があります。
具体的には、以下となります。
①人材獲得に関するリスク
獲得競争の激化:特に高度な専門知識を持つ人材や特定のスキルを持つ人材の獲得競争が激化しており、他社と差別化を図らなければ優秀な人材を獲得できないリスクがあります。
採用ミスマッチ:応募者と募集職務との最適性を重視した採用を行っていても職務とのミスマッチが発生する可能性は残ります。その場合、採用後にパフォーマンスが低下する、または早期に退職するリスクがあります。これにより採用コストが十分に活用されないことがあります。
②人材の維持に関するリスク
離職率の増加:労働市場の流動性が高まっている昨今、優秀な人材が競合他社に転職するリスクが増加します。特に、福利厚生や給与条件等に魅力的なオファーを出す企業が増えると、従業員の定着が難しくなります。
③人材育成に関するリスク
人材育成の効果:育成プログラムが効果的でない場合や育成自体が不十分な場合には、従業員のモチベーションの低下、優秀な人材の流出を招く恐れがあります。結果的に生産性が低下し、会社全体の業績に悪影響を及ぼします。
④法律・規制に関するリスク
雇用法の変更:雇用契約、給与、労働条件に関する法律が変更されることにより、企業が新たな規制に対応できない場合、法的リスクが生じることがあります。
労働環境の不備:労働安全衛生や多様性に関する規制を遵守しない場合、企業は法的責任を負うこととなり、企業の評判悪化や経済的な損失を招くリスクがあります。
当社グループは、少子化や労働市場の流動化に対応するため、魅力的な採用戦略で優秀な人材を獲得し、公正な評価、キャリア支援、柔軟な働き方で従業員のエンゲージメントと定着を促進します。また、個別最適化された育成プログラムで人材を育成しつつ、法改正への迅速な対応と専門家との連携による法的リスクを管理することで、持続的な成長を実現します。
(20)法規制等の遵守について(顕在可能性:低 / 影響度:中/ 発生時期:特定の時期なし)
当社グループは、会社法、金融商品取引法、労働基準法、独占禁止法、下請法、薬機法、景品表示法、個人情報保護法、その他各種法令の規制を受けており、海外の拠点においても同様に各政府の法令の規制を受けております。
当社グループでは、関係法令の遵守に努めておりますが、法規制の変更や、新たな法規制が制定された場合に、これらへの対応が遅れ違反が生じた場合は、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
当社グループは法令違反のリスクを低減するため、国内外の法改正や新規制の動向を監視し、専門家と連携して迅速かつ適切に社内体制や業務プロセスを更新します。また、全従業員に対する継続的な法令遵守教育を徹底し、コンプライアンス意識を醸成することで、法令違反発生を未然に防ぎます。
(21)為替変動のリスク(顕在可能性:中/ 影響度:中 / 発生時期:特定の時期無し)
当社グループは海外からの輸入取引が多く、為替変動が業績に影響するリスクを認識しており、円安の進行は輸入原材料や部品のコスト増に繋がり、売上総利益率悪化や利益計画が未達となる可能性があります。また急激な変動は価格転嫁が困難で、収益を直接圧迫するリスクがあります。
当該リスクに対し、流通管理グループが中心となり為替相場を注視し、特定の通貨建て仕入れに対して為替予約の活用を検討する等、原価上昇リスクを回避または限定的となるように努めています。また、特定の通貨や地域への依存度を減らすため仕入先の多角化も視野に入れ、リスク分散を図っています。さらに、為替変動が業績に与える影響を月次で定量的に試算し、大きな変動があった場合は速やかに経営企画部門へ共有することで、迅速な経営判断に活用しています。これらの取り組みを通じて、当社グループは為替変動リスクを適切に管理するため、金融機関と為替予約を含め幅広い選択肢を協議しております。
(22)M&A等に関するリスク(顕在可能性:低 / 影響度:小~中 / 発生時期:短期的)
当社グループは、既存事業の強化を目的として、国内外における企業を対象としたM&Aや業務提携を検討しております。当社は2024年7月に株式会社BEEKを新設分割の形式で新BEEK(現、当社子会社の株式会社BEEK)として、M&Aで子会社化しておりますが、買収前の株式会社BEEK(旧BEEK)において、当時の代表取締役に対し、法人税法違反及び地方法人税法違反の可能性があることを認識しております。当社グループは、新設分割により設立された会社を子会社化しており、子会社化以前の旧BEEKの違反が、当社グループの財政状態や経営成績等に影響を及ぼす恐れはないと判断しております。しかし、想定していない不測の事態や認識していない偶発債務等が生じた際は、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。また、今後もM&Aや業務提携を検討してまいりますが、これらの活動に伴い、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性のあるリスクについて、具体的な内容は以下の通りとなります。
①買収後の事業計画の進捗について
M&Aに際しては十分なデューデリジェンスを実施し、リスク検討を行ったうえで決定しておりますが、買収時に想定した事業計画が予定通りに進捗しない場合、のれんの減損等が発生し、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
②偶発債務や未認識債務の発生について
買収対象企業における事前調査で把握できなかった偶発債務の発生や未認識債務の判明があった場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
③統合に伴う資産等の整理について
M&A後の経営統合における事業再編や資産整理の過程で特別利益または特別損失が発生することがあり、それらが当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
④M&A時の調達資金について
M&Aを実施する際、新たに調達した資金が負担増や自己資本の変動を招く可能性があります。また、借入金を利用した場合には市場金利の変動により借入金利息が増大するなど、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
⑤連結子会社増加に伴う連結決算体制について
新たに連結子会社が増加することで、管理体制の整備が追いつかない場合、決算作業に遅延が生じる可能性があります。その結果、連結決算作業が適時適切に行えない可能性があり、当社グループの管理体制に一定のリスクを伴う可能性があります。
当社グループは、買収対象企業の財務状況、法務、事業内容などを詳細に調査し、潜在的なリスクや問題点を事前に把握するとともに、買収後の事業・組織・システム・文化などを統合する計画を策定することにより、買収後の事業計画の確実な遂行と、偶発債務や未認識債務発生のリスクを低減します。また、M&Aに伴う資金調達については、財務状況と市場金利を総合的に判断し最適な資金調達方法を選定し、連結子会社の増加に備えて管理体制と連結決算体制を事前に強化することで、円滑な統合とリスク抑制を図ります。
(23)訴訟、係争について(顕在可能性:低 / 影響度:大 / 発生時期:特定の時期なし)
当社グループは、コンプライアンス体制の強化に努めておりますが、事業遂行にあたり、当社グループの法令違反の有無にかかわらず、何らかの原因で当社グループないし関係者が訴訟を提起されることも考えられます。
重大な訴訟や係争が発生し、当社に不利な判断がなされた場合は、当社の財政状態及び経営成績等に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、仮に重大な訴訟、係争が生じる場合には速やかに専門性の高い弁護士等に相談することなどによりリスクの低減を図る方針であります。