訂正有価証券届出書(新規公開時)
有報資料
当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。
(1)経営方針
当社は、「日本企業に安全なビジネスコミュニケーションを届け続けます」を企業理念として掲げ、「従業員、顧客、株主にとって最高の会社を目指します」、「日本オンリーワンの総合メール・セキュリティメーカーを目指します」(注1)の2つを経営目標に事業拡大を図っております。
(2)経営環境と中長期的な経営戦略
セキュリティソリューション事業のターゲットとなる市場規模を推計する上で参考となる国内のネットワークセキュリティビジネス市場全体の規模は、株式会社富士キメラ総研「2024 ネットワークセキュリティビジネス調査総覧」から2023年度は6,526億円と推計されております。このうち、当社事業のターゲットとなるメールフィルタリング、メール暗号化/誤送信対策ツール、メールアーカイブ、ウイルス監視サービス、ウイルス対策ツール、シングルサインオンといったメールセキュリティ関連の市場に絞ると1,075億円(2023年度)となっております。近年、国際情勢の変化などによって海外からのサイバー攻撃の高度化や頻度も高まる中、セキュリティに対する意識が高まっており、成長していくことが見込まれております。
セキュリティソリューション事業においては、セキュリティ意識の高まりなどを踏まえて市場の拡大が見込まれており、メールセキュリティ機能の拡充などによりサービスを充実させることで成長を図っていく方針です。
コミュニケーションソリューション事業のターゲットとなる市場規模を推計する上で参考となる統合コミュニケーションサービスとグループウェアの市場規模の合計は、株式会社富士キメラ総研「ソフトウェアビジネス新市場 2024年版」によれば、2023年度は3,214万ID、5,585億円あると推計されております。
コミュニケーションソリューション事業においては、情報漏洩対策、メール監査やセカンダリメール等同業他社の補完サービスの提供やサービスリプレイスに加え、クラウドストレージやグループウェア等、ユーザーからのニーズがある機能をパッケージ化した製品を低価格で中堅企業向けに提供することにより、新たな市場の開拓を進めていく方針です。
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社は、安定的な事業成長とともに収益率の向上をはかっていく為に、IFRSに基づく①売上高成長率、②税引前利益率、③実質解約率、④ストック売上比率を重要な経営指標としております。
①売上高成長率
当社は、メールセキュリティやリスクマネジメント等の成長性の高い市場領域を対象としたセキュリティソリューション事業と、成熟した市場領域において安定的な収益基盤と残存者利益を享受できるコミュニケーションソリューション事業を組み合わせた「ハイブリッド経営」を推進しております。その結果、当社は継続的な売上高の成長を実現しており、2025年4月期は14%の売上高成長率となっております。今後も、事業環境に応じて最適な事業ポートフォリオを維持発展させていくために、売上高成長率を重要な経営指標として位置付けております。また、クラウドサービス契約アカウント数についても参考指標として継続的に把握しております。
②税引前利益率
当社は、創業時より「ファブレス経営」を掲げ、自社で製品開発を行わない体制を構築することで、固定費の抑制を図っております。製品開発に係る対価については、売上高に連動した一定率で設定しており、また、海外の開発元に対しても円建てで決済する契約としていることから、原価のコントロールが容易となり、高い利益率を確保できる事業構造を実現しております。その結果、当社が重要指標として位置付けている税引前利益率は、2025年4月期において39%となっております。
今後も、「ファブレス経営」により変動費比率を低水準で維持し、データセンターコストや人件費等の固定費の増加率を売上高成長率以下に抑えるなど、当社がコントロール可能なコストの低減に努めていくために、税引前利益率を重要な経営指標として位置付けております。
③実質解約率
当社は、トッププレイヤーとの直接的な競争を回避するため、カスタマイズ対応などの柔軟性及び価格優位性を確保する「No.3論理に基づく日本No.1戦略」を実践し、顧客がスイッチしづらい構造を構築してまいりました。その結果、2024年4月期及び2025年4月期において、解約金額を既存顧客に対するクロスセルやアップセルによる売上高増加が上回る状況となり、主要な売上高を占めるクラウドサービス売上高の実質解約率(注2)は、0%以下、すなわちネガティブチャーンとなっております。
今後も、「No.3論理に基づく日本No.1戦略」に従って柔軟性や価格優位性のさらなる向上に努めるとともに、クロスセルやアップセルの推進により安定的な顧客基盤の維持発展を図っていくために、実質解約率を重要な経営指標として位置付けております。
④ストック売上比率
当社は、売上高に占めるサブスクリプション形式の売上高(注3)の比率であるストック売上高比率が2025年4月期において95%と大半を占めており、実質解約率の低さと相まって、安定的なストックビジネスを形成しております。
今後も、売上高の継続的かつ累積的な増加を実現していくため、ストック売上比率を重要な経営指標として位置付けております。また、ARR(注4)についても参考指標として継続的に把握しております。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題
①認知度の向上及び販売力の強化
当社は、「日本オンリーワンの総合メール・セキュリティメーカーを目指します」(注1)といった目標を掲げており、更に新規顧客獲得、販売代理店網の拡充等を図り、売上高成長率を向上させていくためには、知名度の向上、販売力の強化が重要と認識しております。
その対処として、活用事例の積極的な訴求、マーケティング等のイベント出展、Web広告などの販売促進などを強化していくことで認知度の向上を図ってまいります。
②クロスセル・アップセルの強化
当社は、売上高のストック性を更に高めていく為に、既存顧客に対するクロスセル・アップセルの強化が重要と認識しております。
その対処として、定期訪問による顧客満足度の調査や新サービスの案内、顧客キーマンとのコミュニケーション強化等、組織をあげての既存顧客フォロー体制を構築し、解約リスクの早期察知と防止を図ってまいります。
③新サービス提供に向けた事業連携及びM&Aの取り組み
当社は、メール及びメールセキュリティサービスを基盤とし、ユーザーの多様なニーズに対応するため、コミュニケーションソリューション事業においてグループウェアやセキュアドライブ等の新たなサービスを企画・提供していくことで、ターゲット市場の拡大と売上高の成長を実現してきております。今後も、ユーザーの要望に的確に応える新サービスの継続的な提供及び新サービスの拡販体制の構築が、当社の持続的な成長および売上高のさらなる拡大において重要であると認識しております。
このような認識のもと、当社は他社との事業連携やM&Aを積極的に推進していく方針です。その一環として、2024年9月に株式会社TKCによる資本参加、2024年12月には株式会社日立システムズとの業務資本提携を実施しております。
④組織体制の強化
上記の課題に対処していくためには、その土台となる組織体制を更に強化していくことが重要と認識しております。今後も、更に優秀な人材の確保に努めるとともに、生産性向上や組織活性化のための環境づくり、人材育成のための教育支援制度の拡充に、なお一層取り組んでまいります。
(注1)「日本オンリーワン」とは、当社のビジネスモデルの特徴であるファブレス経営、ハイブリッド経営、ならびにNo.3論理に基づく日本No.1戦略を継続的に強化することにより、顧客満足度の向上を図り、日本国内において唯一無二の存在となることを目指すものであります。
(注2)実質解約率は、既存顧客の前月売上高に対する当月売上高の比率から算出しており、解約に加え、アカウント数の減少等による既存顧客の売上高減少分およびクロスセルやアップセル等による既存顧客の売上高増加分を含んだ数値となっております。なお、算出に当たっては一過性の初期登録料を除外し、契約更新遅延等による月次売上高の変動分を平準化処理した内部管理用の売上高を用いております。
(注3)当社では、導入支援等の一過性の売上高を除く、毎月継続的に収益計上されるビジネスコミュニケーション製品及びメールセキュリティ製品の売上高をサブスクリプション形式の売上高としております。
(注4)Annual Recurring Revenue の省略表記で、年次経常収益のことをいいます。導入支援等の一過性の売上高を除いた決算月の売上高を12倍して算出した数値となっております。
(1)経営方針
当社は、「日本企業に安全なビジネスコミュニケーションを届け続けます」を企業理念として掲げ、「従業員、顧客、株主にとって最高の会社を目指します」、「日本オンリーワンの総合メール・セキュリティメーカーを目指します」(注1)の2つを経営目標に事業拡大を図っております。
(2)経営環境と中長期的な経営戦略
セキュリティソリューション事業のターゲットとなる市場規模を推計する上で参考となる国内のネットワークセキュリティビジネス市場全体の規模は、株式会社富士キメラ総研「2024 ネットワークセキュリティビジネス調査総覧」から2023年度は6,526億円と推計されております。このうち、当社事業のターゲットとなるメールフィルタリング、メール暗号化/誤送信対策ツール、メールアーカイブ、ウイルス監視サービス、ウイルス対策ツール、シングルサインオンといったメールセキュリティ関連の市場に絞ると1,075億円(2023年度)となっております。近年、国際情勢の変化などによって海外からのサイバー攻撃の高度化や頻度も高まる中、セキュリティに対する意識が高まっており、成長していくことが見込まれております。
セキュリティソリューション事業においては、セキュリティ意識の高まりなどを踏まえて市場の拡大が見込まれており、メールセキュリティ機能の拡充などによりサービスを充実させることで成長を図っていく方針です。
コミュニケーションソリューション事業のターゲットとなる市場規模を推計する上で参考となる統合コミュニケーションサービスとグループウェアの市場規模の合計は、株式会社富士キメラ総研「ソフトウェアビジネス新市場 2024年版」によれば、2023年度は3,214万ID、5,585億円あると推計されております。
コミュニケーションソリューション事業においては、情報漏洩対策、メール監査やセカンダリメール等同業他社の補完サービスの提供やサービスリプレイスに加え、クラウドストレージやグループウェア等、ユーザーからのニーズがある機能をパッケージ化した製品を低価格で中堅企業向けに提供することにより、新たな市場の開拓を進めていく方針です。
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社は、安定的な事業成長とともに収益率の向上をはかっていく為に、IFRSに基づく①売上高成長率、②税引前利益率、③実質解約率、④ストック売上比率を重要な経営指標としております。
①売上高成長率
当社は、メールセキュリティやリスクマネジメント等の成長性の高い市場領域を対象としたセキュリティソリューション事業と、成熟した市場領域において安定的な収益基盤と残存者利益を享受できるコミュニケーションソリューション事業を組み合わせた「ハイブリッド経営」を推進しております。その結果、当社は継続的な売上高の成長を実現しており、2025年4月期は14%の売上高成長率となっております。今後も、事業環境に応じて最適な事業ポートフォリオを維持発展させていくために、売上高成長率を重要な経営指標として位置付けております。また、クラウドサービス契約アカウント数についても参考指標として継続的に把握しております。
②税引前利益率
当社は、創業時より「ファブレス経営」を掲げ、自社で製品開発を行わない体制を構築することで、固定費の抑制を図っております。製品開発に係る対価については、売上高に連動した一定率で設定しており、また、海外の開発元に対しても円建てで決済する契約としていることから、原価のコントロールが容易となり、高い利益率を確保できる事業構造を実現しております。その結果、当社が重要指標として位置付けている税引前利益率は、2025年4月期において39%となっております。
今後も、「ファブレス経営」により変動費比率を低水準で維持し、データセンターコストや人件費等の固定費の増加率を売上高成長率以下に抑えるなど、当社がコントロール可能なコストの低減に努めていくために、税引前利益率を重要な経営指標として位置付けております。
③実質解約率
当社は、トッププレイヤーとの直接的な競争を回避するため、カスタマイズ対応などの柔軟性及び価格優位性を確保する「No.3論理に基づく日本No.1戦略」を実践し、顧客がスイッチしづらい構造を構築してまいりました。その結果、2024年4月期及び2025年4月期において、解約金額を既存顧客に対するクロスセルやアップセルによる売上高増加が上回る状況となり、主要な売上高を占めるクラウドサービス売上高の実質解約率(注2)は、0%以下、すなわちネガティブチャーンとなっております。
今後も、「No.3論理に基づく日本No.1戦略」に従って柔軟性や価格優位性のさらなる向上に努めるとともに、クロスセルやアップセルの推進により安定的な顧客基盤の維持発展を図っていくために、実質解約率を重要な経営指標として位置付けております。
④ストック売上比率
当社は、売上高に占めるサブスクリプション形式の売上高(注3)の比率であるストック売上高比率が2025年4月期において95%と大半を占めており、実質解約率の低さと相まって、安定的なストックビジネスを形成しております。
今後も、売上高の継続的かつ累積的な増加を実現していくため、ストック売上比率を重要な経営指標として位置付けております。また、ARR(注4)についても参考指標として継続的に把握しております。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題
①認知度の向上及び販売力の強化
当社は、「日本オンリーワンの総合メール・セキュリティメーカーを目指します」(注1)といった目標を掲げており、更に新規顧客獲得、販売代理店網の拡充等を図り、売上高成長率を向上させていくためには、知名度の向上、販売力の強化が重要と認識しております。
その対処として、活用事例の積極的な訴求、マーケティング等のイベント出展、Web広告などの販売促進などを強化していくことで認知度の向上を図ってまいります。
②クロスセル・アップセルの強化
当社は、売上高のストック性を更に高めていく為に、既存顧客に対するクロスセル・アップセルの強化が重要と認識しております。
その対処として、定期訪問による顧客満足度の調査や新サービスの案内、顧客キーマンとのコミュニケーション強化等、組織をあげての既存顧客フォロー体制を構築し、解約リスクの早期察知と防止を図ってまいります。
③新サービス提供に向けた事業連携及びM&Aの取り組み
当社は、メール及びメールセキュリティサービスを基盤とし、ユーザーの多様なニーズに対応するため、コミュニケーションソリューション事業においてグループウェアやセキュアドライブ等の新たなサービスを企画・提供していくことで、ターゲット市場の拡大と売上高の成長を実現してきております。今後も、ユーザーの要望に的確に応える新サービスの継続的な提供及び新サービスの拡販体制の構築が、当社の持続的な成長および売上高のさらなる拡大において重要であると認識しております。
このような認識のもと、当社は他社との事業連携やM&Aを積極的に推進していく方針です。その一環として、2024年9月に株式会社TKCによる資本参加、2024年12月には株式会社日立システムズとの業務資本提携を実施しております。
④組織体制の強化
上記の課題に対処していくためには、その土台となる組織体制を更に強化していくことが重要と認識しております。今後も、更に優秀な人材の確保に努めるとともに、生産性向上や組織活性化のための環境づくり、人材育成のための教育支援制度の拡充に、なお一層取り組んでまいります。
(注1)「日本オンリーワン」とは、当社のビジネスモデルの特徴であるファブレス経営、ハイブリッド経営、ならびにNo.3論理に基づく日本No.1戦略を継続的に強化することにより、顧客満足度の向上を図り、日本国内において唯一無二の存在となることを目指すものであります。
(注2)実質解約率は、既存顧客の前月売上高に対する当月売上高の比率から算出しており、解約に加え、アカウント数の減少等による既存顧客の売上高減少分およびクロスセルやアップセル等による既存顧客の売上高増加分を含んだ数値となっております。なお、算出に当たっては一過性の初期登録料を除外し、契約更新遅延等による月次売上高の変動分を平準化処理した内部管理用の売上高を用いております。
(注3)当社では、導入支援等の一過性の売上高を除く、毎月継続的に収益計上されるビジネスコミュニケーション製品及びメールセキュリティ製品の売上高をサブスクリプション形式の売上高としております。
(注4)Annual Recurring Revenue の省略表記で、年次経常収益のことをいいます。導入支援等の一過性の売上高を除いた決算月の売上高を12倍して算出した数値となっております。