有価証券報告書-第8期(2025/04/01-2026/03/31)
有報資料
文中の将来に関する事項は、提出日現在において、当社グループが判断したものです。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは、決済と金融という領域において、テクノロジーを力にして社会変革を担うプラットフォーマーを目指しています。
(2) 事業の経過および成果
① 経営環境および概況
当社は、2018年6月の設立以来、わが国におけるキャッシュレス決済のリーディングカンパニーとして、「PayPay」ユーザーおよび加盟店の皆様に対し、主としてコード決済サービスを提供してきました。当連結会計年度においては、2025年4月1日にPayPay証券㈱を、同年4月11日にPayPay銀行㈱をそれぞれ連結子会社化しました(注1)。これにより、従来の決済事業に加え金融事業を本格的に展開し、日常の支払から預金・融資・資産形成等までをシームレスにつなぐ「デジタル金融プラットフォーム」となることを目指しています。事業環境に目を向けますと、わが国経済は、雇用・所得環境の改善を背景とした個人消費の持ち直しや、堅調な企業収益に伴う設備投資の拡大により、緩やかな回復基調で推移しました。キャッシュレス市場も拡大を続けており、経済産業省の調査によると、2025年のキャッシュレス決済比率は58%に到達し、政府目標(2030年までに65%)に向けて順調に進捗するなど、社会インフラとしての重要性は一層高まっています。金融面では、日本銀行による段階的な追加利上げの実施を受け、市場金利の上昇や為替相場の変動が実体経済へ影響を及ぼす一年となりました。一方、海外では米国を中心とした通商政策を巡る不透明感や地政学リスクの長期化など、依然として先行き不透明な状況が続きました。
② 当事業年度の業績概要
かかる環境下、「PayPay」の登録ユーザー数は2026年3月末時点で7,336万人に達し、前年同期比7%増と順調に拡大しました。これは日本のスマートフォンユーザーの78%(注2)を占める規模となります。これらの強固なユーザー基盤を背景に、連結営業収益は3,807億円(前年度比27%増)、連結調整後EBITDA(注3)は1,111億円(調整後EBITDAマージン29%)を達成し、成長性と収益性の双方において堅調に推移しました。
<決済セグメント>継続的なUI/UXの磨き込みやユースケースの拡大等、利便性改善により、PayPay月間取引ユーザー(PayPay MTU)およびPayPay MTUあたり決済セグメント月間決済取扱高がともに堅調に増加しました。その結果、決済セグメントの決済取扱高(GMV)は19兆円(前年度比24%増)、営業収益は3,112億円(前年度比25%増)となりました。特にPayPayカード㈱においては、有効カード発行枚数は1,686万枚(前年同期比22%増)、金融関連残高は5,354億円(前年同期比23%増)と堅調に推移し、「PayPayクレジット」の利用も、当連結会計年度で決済事業全体のGMVの24%を占めるまでに成長しています。費用面では、「超PayPay祭」等の戦略的販促キャンペーンを継続しつつも、運営効率の向上により、営業収益の伸長に比して、費用の増加は前年度比13%増と、抑制的に推移しました。
<金融サービスセグメント>金融事業においては、本格展開初年度であったものの、PayPay銀行㈱、PayPay証券㈱ともに、口座数はそれぞれ103万口座および36万口座増加し、着実に顧客基盤の拡充を行いました。特に、PayPay銀行㈱については、複数の新商品をリリースすることで、預金残高(注4)は2.3兆円(前年同期比23%増)、貸出残高は1.2兆円(前年同期比34%増)と増加しました。これに伴い、金融事業全体の金利収益は327億円となり、営業収益の増加に寄与しました。これらの結果、セグメント営業収益は724億円(前年度比35%増)となりました。費用面では、両社とも、オペレーションコストの抑制に努めた結果、金融事業全体の経費率は改善しました。
(注1)共通支配下の取引として取得した子会社については、非支配株主が存在する中で行われた共通支配下の取引として持分プーリング法に基づいて会計処理する方法により、当該会計処理を遡及適用しています。
(注2)総務省「令和7年通信利用動向調査の結果」(令和7年8月末時点)(令和8年5月29日発表)におけるスマートフォン保有率を日本の総人口(5歳以上)に乗じて計算しています。
(注3)調整後EBITDAは、純利益に、法人所得税、持分法による投資損失、減価償却費及び償却費、固定資産除売却損、株式に基づく報酬に係る費用、契約獲得コストの償却費、上場関連費用、M&A関連費用、ならびに全社借入金および金融資産に係る純利息費用を加減算して算出しています。持分法による投資損失には、持分法で会計処理されている共同支配企業の持分損益を含みます。
(注4)要求払預金と定期預金の合計です。
③ 戦略的トピックス
中長期的な成長の加速とグローバルな市場展開に向け、以下の施策を推進しました。
• 2025年9月: Binance Japan㈱の株式40%を取得し、持分法適用関連会社化
• 2026年2月: 米国Visa社との業務提携を発表
• 2026年3月: 米国ナスダック証券取引所への上場
(3) 対処すべき課題
当社グループは、決済と金融という領域において、テクノロジーを力にして社会変革を担うプラットフォーマーを目指しています。この目標の実現に向けては、事業環境の変化に柔軟に対応しながら、革新性と安全性を兼ね備えたサービスを継続的に提供していくことが不可欠であると認識しています。とりわけ、膨大なユーザー基盤と取扱額を有する当社は、2023年11月に政府より「特定社会基盤事業者」として指定される等、社会インフラの一翼を担う存在であり、その責務を果たすことは極めて重要であると考えています。
わが国のキャッシュレス決済比率が58%に達し、2026年3月末時点におけるPayPay登録ユーザー数は日本のスマートフォンユーザーの78%に相当する7,336万人に拡大する中、当社は決済と金融をシームレスにつなぐサービス基盤へと着実に進化を遂げてきました。また、2026年3月には米国ナスダック証券取引所への上場を果たし資本市場へのアクセスを強化しました。今後は、さらなる企業価値の最大化と持続的な成長を実現するため、以下の事項を最重要課題として取り組んでいきます。
① 決済・金融の成長
米国ナスダック証券取引所への上場を経て、国策でもあるキャッシュレス化推進の牽引役として、高い成長性を維持することは、株主を含めたステークホルダーに対しても当社の重要な使命であると認識しています。当社の中核事業となる決済事業は、大規模なユーザー基盤を背景に拡大を続けており、国内のキャッシュレス決済回数の20%を占め、当事業年度における連結決済取扱高(GMV)は19兆円超までに成長しました。今後は、このユーザー基盤を銀行・証券等の金融サービスへシームレスに繋げるクロスセル施策を一層加速させ、収益基盤の多様化を図っていきます。また、金融機関としての社会的要請に応えるべく、本人確認(eKYC)済みユーザーの拡大を重要施策として位置づけており、2026年3月時点におけるeKYCユーザー数は4,000万人を超え、登録ユーザー数の過半を占める規模となっています。これにより、安全性と利便性を両立した金融サービスの提供が一層可能となっています。
一方で、金融サービスの拡大やグループ各社との連携強化に伴い、当社グループが直面するリスクの範囲および複雑性は増大しています。このような状況に対応するため、各事業の特性に応じた個別リスク管理を徹底するとともに、信用リスク、市場リスク、流動性リスクその他の財務リスクを含むグループ横断的なリスク管理態勢の高度化を推進する必要があります。上場企業として、また特定社会基盤事業者として、適切なガバナンスおよびコンプライアンス体制を堅持し、社会からの信頼の確保に努め、持続可能な経営基盤を構築していきます。
② サービスレジリエンスおよびセキュリティ態勢の強化
当社グループは、社会インフラの一翼を担う事業者として、平時のみならず、システム障害、サイバー攻撃、広域災害その他の有事においても、安定的にサービスを提供し続けることが求められています。このため、システムの安定性確保、障害対応力の向上、事業継続態勢の整備および情報セキュリティ対策の高度化を進めていきます。
また、サービス規模の拡大、システム構成の高度化およびグループベースでの事業連携の進展に伴い、障害やセキュリティインシデントが顕在化した場合の影響は大きくなっています。このため、リスクの所在および重要度を適時・適切に把握し、影響度に応じて優先順位を付した上で、予防、検知、対応および復旧の各局面における態勢整備を進めるとともに、委託先を含むサプライチェーン全体を視野に入れた管理水準の向上に取り組んでいきます。
③ 金融犯罪対策(AML/CFT・拡散金融対策および不正対策)の高度化
当社グループは、決済サービスの安全性確保の観点から、金融犯罪対策(AML/CFT・拡散金融対策および不正対策)を経営上の重要課題と位置づけています。金融サービスの拡大や外部環境の変化に伴い、金融犯罪の手口は巧妙化・複雑化しており、これに実効的に対応していく必要があります。
このため、当社では、リスクベース・アプローチに基づき、直面するリスクを適時・適切に特定・評価のうえリスク低減措置を講じ、継続的な高度化を図るとともに、グループベースでの連携・対策の強化にも取り組んでいきます。加えて、本人確認、取引モニタリング、注意喚起、被害抑止その他の各種管理措置について、リスクの内容および変化に応じて重点化を図り、実効性のある金融犯罪対策を推進していきます。
④ コンプライアンスおよびガバナンスの実効性向上
当社グループが持続的に成長し、社会からの信頼を維持・向上していくためには、グループ全体として実効性のあるコンプライアンスおよびガバナンス態勢を整備することが必要です。とりわけ、上場企業として求められる規律ならびに金融関連事業を営む企業グループとして求められる管理水準を維持していくことは、当社の経営基盤を支える重要な要素であると認識しています。
このため、各社・各部門における法令等遵守の徹底に加え、グループ横断での情報連携、モニタリングおよびけん制機能の強化を進めていきます。また、リスクの重要性に応じて、教育・研修、周知活動、内部通報制度その他の管理態勢の整備・運用を行い、コンプライアンスおよびガバナンスの実効性向上に取り組んでいきます。
⑤ 持続的成長を支える人材・組織基盤の強化
当社グループが、成長戦略を着実に実行するとともに、高度化・複雑化するリスクに適切に対応していくためには、多様かつ専門性の高い人材の確保・育成が必要です。とりわけ、決済、金融、テクノロジー、リスク管理およびコンプライアンスの各領域における専門人材は、事業基盤および管理態勢の双方を支える重要な経営資源です。
このため、当社は、事業戦略およびリスクの変化を踏まえ、重要な領域に必要な人材を重点的に確保・育成するとともに、グループ経営の進展に対応しうる組織運営態勢および人材配置の最適化を進めていきます。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは、決済と金融という領域において、テクノロジーを力にして社会変革を担うプラットフォーマーを目指しています。
(2) 事業の経過および成果
① 経営環境および概況
当社は、2018年6月の設立以来、わが国におけるキャッシュレス決済のリーディングカンパニーとして、「PayPay」ユーザーおよび加盟店の皆様に対し、主としてコード決済サービスを提供してきました。当連結会計年度においては、2025年4月1日にPayPay証券㈱を、同年4月11日にPayPay銀行㈱をそれぞれ連結子会社化しました(注1)。これにより、従来の決済事業に加え金融事業を本格的に展開し、日常の支払から預金・融資・資産形成等までをシームレスにつなぐ「デジタル金融プラットフォーム」となることを目指しています。事業環境に目を向けますと、わが国経済は、雇用・所得環境の改善を背景とした個人消費の持ち直しや、堅調な企業収益に伴う設備投資の拡大により、緩やかな回復基調で推移しました。キャッシュレス市場も拡大を続けており、経済産業省の調査によると、2025年のキャッシュレス決済比率は58%に到達し、政府目標(2030年までに65%)に向けて順調に進捗するなど、社会インフラとしての重要性は一層高まっています。金融面では、日本銀行による段階的な追加利上げの実施を受け、市場金利の上昇や為替相場の変動が実体経済へ影響を及ぼす一年となりました。一方、海外では米国を中心とした通商政策を巡る不透明感や地政学リスクの長期化など、依然として先行き不透明な状況が続きました。
② 当事業年度の業績概要
かかる環境下、「PayPay」の登録ユーザー数は2026年3月末時点で7,336万人に達し、前年同期比7%増と順調に拡大しました。これは日本のスマートフォンユーザーの78%(注2)を占める規模となります。これらの強固なユーザー基盤を背景に、連結営業収益は3,807億円(前年度比27%増)、連結調整後EBITDA(注3)は1,111億円(調整後EBITDAマージン29%)を達成し、成長性と収益性の双方において堅調に推移しました。
<決済セグメント>継続的なUI/UXの磨き込みやユースケースの拡大等、利便性改善により、PayPay月間取引ユーザー(PayPay MTU)およびPayPay MTUあたり決済セグメント月間決済取扱高がともに堅調に増加しました。その結果、決済セグメントの決済取扱高(GMV)は19兆円(前年度比24%増)、営業収益は3,112億円(前年度比25%増)となりました。特にPayPayカード㈱においては、有効カード発行枚数は1,686万枚(前年同期比22%増)、金融関連残高は5,354億円(前年同期比23%増)と堅調に推移し、「PayPayクレジット」の利用も、当連結会計年度で決済事業全体のGMVの24%を占めるまでに成長しています。費用面では、「超PayPay祭」等の戦略的販促キャンペーンを継続しつつも、運営効率の向上により、営業収益の伸長に比して、費用の増加は前年度比13%増と、抑制的に推移しました。
<金融サービスセグメント>金融事業においては、本格展開初年度であったものの、PayPay銀行㈱、PayPay証券㈱ともに、口座数はそれぞれ103万口座および36万口座増加し、着実に顧客基盤の拡充を行いました。特に、PayPay銀行㈱については、複数の新商品をリリースすることで、預金残高(注4)は2.3兆円(前年同期比23%増)、貸出残高は1.2兆円(前年同期比34%増)と増加しました。これに伴い、金融事業全体の金利収益は327億円となり、営業収益の増加に寄与しました。これらの結果、セグメント営業収益は724億円(前年度比35%増)となりました。費用面では、両社とも、オペレーションコストの抑制に努めた結果、金融事業全体の経費率は改善しました。
(注1)共通支配下の取引として取得した子会社については、非支配株主が存在する中で行われた共通支配下の取引として持分プーリング法に基づいて会計処理する方法により、当該会計処理を遡及適用しています。
(注2)総務省「令和7年通信利用動向調査の結果」(令和7年8月末時点)(令和8年5月29日発表)におけるスマートフォン保有率を日本の総人口(5歳以上)に乗じて計算しています。
(注3)調整後EBITDAは、純利益に、法人所得税、持分法による投資損失、減価償却費及び償却費、固定資産除売却損、株式に基づく報酬に係る費用、契約獲得コストの償却費、上場関連費用、M&A関連費用、ならびに全社借入金および金融資産に係る純利息費用を加減算して算出しています。持分法による投資損失には、持分法で会計処理されている共同支配企業の持分損益を含みます。
(注4)要求払預金と定期預金の合計です。
③ 戦略的トピックス
中長期的な成長の加速とグローバルな市場展開に向け、以下の施策を推進しました。
• 2025年9月: Binance Japan㈱の株式40%を取得し、持分法適用関連会社化
• 2026年2月: 米国Visa社との業務提携を発表
• 2026年3月: 米国ナスダック証券取引所への上場
(3) 対処すべき課題
当社グループは、決済と金融という領域において、テクノロジーを力にして社会変革を担うプラットフォーマーを目指しています。この目標の実現に向けては、事業環境の変化に柔軟に対応しながら、革新性と安全性を兼ね備えたサービスを継続的に提供していくことが不可欠であると認識しています。とりわけ、膨大なユーザー基盤と取扱額を有する当社は、2023年11月に政府より「特定社会基盤事業者」として指定される等、社会インフラの一翼を担う存在であり、その責務を果たすことは極めて重要であると考えています。
わが国のキャッシュレス決済比率が58%に達し、2026年3月末時点におけるPayPay登録ユーザー数は日本のスマートフォンユーザーの78%に相当する7,336万人に拡大する中、当社は決済と金融をシームレスにつなぐサービス基盤へと着実に進化を遂げてきました。また、2026年3月には米国ナスダック証券取引所への上場を果たし資本市場へのアクセスを強化しました。今後は、さらなる企業価値の最大化と持続的な成長を実現するため、以下の事項を最重要課題として取り組んでいきます。
① 決済・金融の成長
米国ナスダック証券取引所への上場を経て、国策でもあるキャッシュレス化推進の牽引役として、高い成長性を維持することは、株主を含めたステークホルダーに対しても当社の重要な使命であると認識しています。当社の中核事業となる決済事業は、大規模なユーザー基盤を背景に拡大を続けており、国内のキャッシュレス決済回数の20%を占め、当事業年度における連結決済取扱高(GMV)は19兆円超までに成長しました。今後は、このユーザー基盤を銀行・証券等の金融サービスへシームレスに繋げるクロスセル施策を一層加速させ、収益基盤の多様化を図っていきます。また、金融機関としての社会的要請に応えるべく、本人確認(eKYC)済みユーザーの拡大を重要施策として位置づけており、2026年3月時点におけるeKYCユーザー数は4,000万人を超え、登録ユーザー数の過半を占める規模となっています。これにより、安全性と利便性を両立した金融サービスの提供が一層可能となっています。
一方で、金融サービスの拡大やグループ各社との連携強化に伴い、当社グループが直面するリスクの範囲および複雑性は増大しています。このような状況に対応するため、各事業の特性に応じた個別リスク管理を徹底するとともに、信用リスク、市場リスク、流動性リスクその他の財務リスクを含むグループ横断的なリスク管理態勢の高度化を推進する必要があります。上場企業として、また特定社会基盤事業者として、適切なガバナンスおよびコンプライアンス体制を堅持し、社会からの信頼の確保に努め、持続可能な経営基盤を構築していきます。
② サービスレジリエンスおよびセキュリティ態勢の強化
当社グループは、社会インフラの一翼を担う事業者として、平時のみならず、システム障害、サイバー攻撃、広域災害その他の有事においても、安定的にサービスを提供し続けることが求められています。このため、システムの安定性確保、障害対応力の向上、事業継続態勢の整備および情報セキュリティ対策の高度化を進めていきます。
また、サービス規模の拡大、システム構成の高度化およびグループベースでの事業連携の進展に伴い、障害やセキュリティインシデントが顕在化した場合の影響は大きくなっています。このため、リスクの所在および重要度を適時・適切に把握し、影響度に応じて優先順位を付した上で、予防、検知、対応および復旧の各局面における態勢整備を進めるとともに、委託先を含むサプライチェーン全体を視野に入れた管理水準の向上に取り組んでいきます。
③ 金融犯罪対策(AML/CFT・拡散金融対策および不正対策)の高度化
当社グループは、決済サービスの安全性確保の観点から、金融犯罪対策(AML/CFT・拡散金融対策および不正対策)を経営上の重要課題と位置づけています。金融サービスの拡大や外部環境の変化に伴い、金融犯罪の手口は巧妙化・複雑化しており、これに実効的に対応していく必要があります。
このため、当社では、リスクベース・アプローチに基づき、直面するリスクを適時・適切に特定・評価のうえリスク低減措置を講じ、継続的な高度化を図るとともに、グループベースでの連携・対策の強化にも取り組んでいきます。加えて、本人確認、取引モニタリング、注意喚起、被害抑止その他の各種管理措置について、リスクの内容および変化に応じて重点化を図り、実効性のある金融犯罪対策を推進していきます。
④ コンプライアンスおよびガバナンスの実効性向上
当社グループが持続的に成長し、社会からの信頼を維持・向上していくためには、グループ全体として実効性のあるコンプライアンスおよびガバナンス態勢を整備することが必要です。とりわけ、上場企業として求められる規律ならびに金融関連事業を営む企業グループとして求められる管理水準を維持していくことは、当社の経営基盤を支える重要な要素であると認識しています。
このため、各社・各部門における法令等遵守の徹底に加え、グループ横断での情報連携、モニタリングおよびけん制機能の強化を進めていきます。また、リスクの重要性に応じて、教育・研修、周知活動、内部通報制度その他の管理態勢の整備・運用を行い、コンプライアンスおよびガバナンスの実効性向上に取り組んでいきます。
⑤ 持続的成長を支える人材・組織基盤の強化
当社グループが、成長戦略を着実に実行するとともに、高度化・複雑化するリスクに適切に対応していくためには、多様かつ専門性の高い人材の確保・育成が必要です。とりわけ、決済、金融、テクノロジー、リスク管理およびコンプライアンスの各領域における専門人材は、事業基盤および管理態勢の双方を支える重要な経営資源です。
このため、当社は、事業戦略およびリスクの変化を踏まえ、重要な領域に必要な人材を重点的に確保・育成するとともに、グループ経営の進展に対応しうる組織運営態勢および人材配置の最適化を進めていきます。