有価証券届出書(新規公開時)
有報資料
本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある主要な事項を以下に記載しております。
また、必ずしもそのようなリスクに該当しない事項につきましても、投資家の投資判断上、重要であると考えられる事項につきましては、投資家に対する積極的な情報開示の観点から記載しております。当社はこれらのリスクに対し、発生可能性を十分に認識した上で、発生の回避、発生した場合の迅速な対応に努める方針です。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであり、将来において発生の可能性のあるすべてのリスクを網羅するものではありません。
(1)事業環境及び事業内容に関するリスク
① 事業環境の変化、技術革新について(影響度:大、発生可能性:低、発生時期:特定時期なし)
当社の事業は、インターネット関連の技術・環境を利用してサービス展開しておりますが、当分野は次々と技術革新やサービス開発が行われ、近年では生成AIの普及が急速に進むなど非常に変化の激しい業界となっております。当社では生成AIを活用した新サービスの開発に取り組む一方、既存サービスが生成AIの台頭により陳腐化し、競争力が低下するリスクがあります。そのため、当社ではこれらに対応するためエンジニアを始め優秀な人材の採用・教育に注力するとともに、既存サービスへの生成AIを活用した新機能開発、市場の動向を注視し情報収集に努めるなどリスク低減に取り組んでおります。しかしながら、インターネット関連技術や生成AIにまつわる予期しない環境変化や技術革新が生じ、当社がこれらの変化に適時に対応できない場合は、当社サービスが競争力を失い、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
② 医療ヘルスケア市場について(影響度:大、発生可能性:低、発生時期:特定時期なし)
当社の事業は、売上の大部分を医療ヘルスケア市場で獲得しております。当市場については、人口の高齢化や政府の医療政策におけるICT推進の流れ等の状況を踏まえ、今後も中長期的な市場拡大を見込んでおります。
一方で、医療ヘルスケア市場は、医療制度、診療報酬制度、各種関連法令及びガイドライン等の公的規制や政策の影響を受けやすい特性を有しております。特に、診療報酬制度については、原則として定期的な改定が行われており、その内容によっては、医療機関等の経営環境や投資判断、ICT関連サービスへの支出意欲が変化する可能性があります。
当社は、各種セミナーへの参加や専門家の意見を受けるなどして、市場環境及び政策動向の変化を継続的に注視し、事業戦略への反映に努めております。しかしながら、診療報酬制度の改定や医療制度に関する政策の変更が、当社の想定を超える内容やタイミングで実施された場合、または医療機関等の経営環境が当社予測を遥かに上回る状況まで悪化し、当社がこの変化に適時に対応できない場合は、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
③ 競合他社の動向について(影響度:中、発生可能性:低、発生時期:特定時期なし)
当社は、医療ヘルスケア市場におけるDXサービスを展開しておりますが、当市場で事業展開する競合企業は多数存在しており、今後も市場規模の拡大等により新規参入企業が増加する可能性があります。
当社では、生活者と医療者をつなぐ「かかりつけ医」にフォーカスし、来院前から診察・診察後の患者管理まで一貫したプロダクトを複数展開し、他社システムとも柔軟に連携することにより、1つのプロダクトに頼らない事業展開を行うとともに、UI/UX(※)及びカスタマーサクセスの追求で競争優位性を向上させてまいりました。今後も事業領域・事業規模の拡大に合わせて、各種プロダクトの機能強化、カスタマーサポートの強化、営業・マーケティングの強化を推進していく方針ですが、資本力・ブランド力を有する大手企業の新規参入により競争が激化した場合は、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(※)UI(User Interface):医療者や患者が当社プロダクトを利用する際に接する画面や操作方法
UX(User Experience):医療者や患者が当社サービスの利用を通じて得る体験・満足感
④ 特定業界への依存について(影響度:大、発生可能性:低、発生時期:特定時期なし)
当社の事業は、医療ヘルスケア市場を中心に展開しており、保険診療を主とする医科診療所を中心に、病院・自治体等の医療関連機関をターゲットとしております。当該市場においては、政府の医療政策におけるDX推進及び人口の高齢化等の状況を踏まえ、今後も市場拡大を見込んでおります。当社は、これら市場の動向を注視しながら視野を広く持ち、医療機関における業務効率化・省力化と患者診察体験の向上というニーズに合わせたサービスを展開することで、事業の成長を図ってまいります。しかしながら、少子化・人口減少の加速や医療政策の大幅な転換等により、医療機関数の大幅な減少や医療ヘルスケア市場の拡大が停滞し、当社がこの変化に適時に対応できない場合は、当社の事業及び業績の成長に影響を及ぼす可能性があります。
(2)事業運営体制に関するリスク
① 人材の確保及び育成(影響度:中、発生可能性:中、発生時期:特定時期なし)
当社が今後も持続的な成長を続けていくためには、優秀な人材の確保及び育成が重要であると認識しております。そのため、当社では人材採用市場のトレンドに注視しながら、人材紹介・採用媒体の開拓と最適化、リファラル採用(※)の推進などにより採用ルートを確保し、働き方の多様化に合わせたリモートワーク等の制度化、定期的な給与制度の見直し及びストック・オプション等のインセンティブ制度の強化等により、優秀な人材の確保と流出リスクの低減に努めております。また、社内教育・研修を充実させ、人材を適切に育成するための施策を行っております。しかしながら、人材採用競争の激化等により、当社の求める人材の確保・育成が円滑に進まない、または、当社の中核を担う人材が流出した場合は、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(※)リファラル採用:既存の従業員の推薦や紹介によって新しい人材を採用する方法
② 特定人物への依存について(影響度:中、発生可能性:低、発生時期:特定時期なし)
当社では現在、代表取締役社長である毛塚牧人が経営方針・事業戦略の立案・決定、主要顧客・パートナーとの関係構築、新規事業の推進及び組織全体のマネジメントにおいて中心的な役割を担っております。そのため、当社では、各事業本部内の組織マネジメント・業務設計・人事等の意思決定を各本部長が担う体制を整えており、同氏への過度な依存を防ぐ経営体制の構築を進めております。あわせて、各種業務を担当できる社員の採用・育成に継続的に取り組んでおります。しかしながら、何らかの理由により同氏の業務の継続が困難となった場合は、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
③ 個人情報の管理・情報セキュリティについて(影響度:大、発生可能性:低、発生時期:特定時期なし)
当社が展開する医療DXサービスは、その運営過程において医療機関及び患者情報等の個人情報を取得することがあるため、全社で情報セキュリティの国際標準規格ISO/IEC27001(ISMS)を取得しており、個人情報保護規程をはじめ各種社内規程を定め、当規格に則ったネットワークセキュリティ、利用端末のセキュリティ、サーバーのセキュリティ体制の整備・運用、個人情報の取り扱いに関する社内教育を行い、個人情報の外部漏洩や不正利用等の防止に取り組んでおります。しかしながら、想定しない外部からの不正アクセスや悪意をもったハッキング、当社または業務委託先の従業員及び関係者の故意・過失等により個人情報が流出した場合は、損害賠償の発生、当社の社会的信用の失墜、顧客との取引の停止等が発生し、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
④ システム障害について(影響度:大、発生可能性:低、発生時期:特定時期なし)
当社は、インターネット技術をはじめとしたITインフラを利用してサービス展開しております。そのため、当社のサービスでは世界トップシェアのクラウドコンピューティングサービスの「AWS(Amazon Web Services)」を主要なインフラとして、セキュリティ体制、データのバックアップ体制及び監視体制を構築しており、安定的なサービス運営に取り組んでおります。また、これらITインフラを取り扱える高い技術を持ったエンジニアを採用・配置し、万が一システム障害、サーバー障害及びネットワーク障害が発生した場合においても、当社が取得しているISMS及び「情報セキュリティ管理規程」に則り、異常検知から復旧までを迅速に行える監視体制を構築し、かつ主要サーバーを東京・大阪に分散設置することでサービス継続性を確保できる体制を構築しております。しかしながら、自然災害、テロ、戦争、未知のコンピュータウイルス等により想定を超える障害が発生した場合は、サービス運営が困難となり、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 知的財産権について(影響度:大、発生可能性:低、発生時期:特定時期なし)
当社は、当社が運営する事業に関する特許権、商標権等の知的財産の保護を図っており、申請等については発明委員会及び取締役会で検討を行い、弁理士による事前調査やアドバイスを受けながら知的財産の取得・保全に取り組んでおります。また、当社が提供するサービスが他社の知的財産権を侵害しないよう、サービス提供前に管理本部が事前調査を行い、必要に応じて弁護士事務所・特許事務所に調査を依頼する体制を整えております。しかしながら、第三者による当社の知的財産に対する侵害により当社のブランドイメージやサービスに悪影響が発生した場合、または、万が一当社が意図せず第三者の知的財産権を侵害した場合は、損害賠償等の訴訟が発生し、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑥ 販売代理店との取引関係について(影響度:中、発生可能性:低、発生時期:特定時期なし)
当社は、顧客である医療機関からの契約獲得のため、大手医薬品卸企業や開業支援コンサル企業等と販売代理店契約を締結しております。2026年6月期における契約医療機関数のうち、代理店経由で契約した医療機関の割合は全体の約7割を占めております。その中でも、主要取引先でもある株式会社メディパルホールディングス(以下、「同社」という。)グループ経由で契約した医療機関数は、2026年6月期における契約数全体の約4割を占めており、同社グループへの依存度は高い状況にあります。
当社は、2022年12月に同社が組成するMEDIPAL Innovation投資事業有限責任組合より出資を受けております。
当該出資は、当社プロダクトの販売拡大を目的として、同社グループが有する全国の医療機関との顧客基盤及び販売ネットワークを活用することを企図したものであり、同ファンドを通じた同社グループの当社株式保有比率は4.4%(2026年6月30日現在)となっております。
また、当社は2024年7月に同社と業務提携契約を締結しており、営業活動に関する情報共有や勉強会等を通じた連携を行っております。さらに、今後も両社の関係性を維持・発展させていく観点から、上場時において同社は当社株式の一部(新規発行株式)を取得する予定であります。
このように当社では、同社グループをはじめとする販売代理店と良好な関係を築いており、現時点において取引関係等に支障をきたす事象は生じておらず、今後も継続的な取引関係が維持されるものと見込んでおります。しかしながら、販売代理店との関係が悪化し、契約の継続が困難となった場合には、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(3)法務・コンプライアンスに関するリスク
① 訴訟について(影響度:大、発生可能性:低、発生時期:特定時期なし)
当社では、「リスク・コンプライアンス規程」の整備及び全役職員を対象に年1回実施するコンプライアンス研修により、役職員による法令違反等の発生リスクの低減に取り組んでおり、本書提出日現在において、訴訟を提起されている事実はありません。しかしながら、事業を展開する中で、当社が提供するサービスの不備、当社が保有する個人情報の漏洩等により、医療機関や取引先、第三者との間で予期せぬトラブルが発生し、訴訟に発展した場合は、訴訟対応費用及び損害賠償の発生、当社の社会的信用の毀損等により、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
② 事業に関する法的規制について(影響度:大、発生可能性:低、発生時期:特定時期なし)
当社の事業は、電気通信事業法、景品表示法等の規制を受けております。現在のところ当社の事業継続に著しく重要な影響を及ぼすものはありませんが、当社では事業に関する法令・ガイドラインを「法令・ガイドライン一覧」として一覧化の上、社内に周知するとともに、半期に1回その改廃状況を確認・更新し、代表取締役社長を委員長とするリスク・コンプライアンス委員会(四半期に1回開催)にて法令改正への対応状況の確認及び必要な対策の検討を行っているほか、従業員への教育等を通じて法的規制の遵守に取り組んでいます。しかしながら、当社サービスに重大な影響を及ぼす法的規制の強化が行われ、その変化に当社が適時に対応できない場合は、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4)その他
① 新株予約権の行使による株式価値の希薄化について(影響度:小、発生可能性:低、発生時期:特定時期なし)
当社は、役職員に対するインセンティブを目的としてストック・オプション制度を採用しており、新株予約権を付与しております。また、今後においても優秀な人材確保を目的としてストック・オプション制度を活用することを検討しており、これら新株予約権が行使された場合は、当社株式が新たに発行され、既存の株主が有する株式の価値及び議決権が希薄化する可能性があります。新株予約権の行使タイミング等は予測が困難なため、取締役会において新株予約権の行使状況について継続的にモニタリングしてまいります。
なお、本書提出日の前月末現在の新株予約権による潜在株式数は274,360株であり、発行済株式総数2,250,000株の12.2%に相当しております。
② 株式の流動性について(影響度:小、発生可能性:低、発生時期:特定時期なし)
当社株式の流動性については、事業計画に沿った成長資金の公募増資による調達、当社大株主からの株式売出し、ストック・オプションの行使による流通株式の増加分を勘案し、これらの組み合わせにより流動性の向上を図っていく方針です。しかしながら、何らかの事情により流動性が低下する場合には、当社株式の市場における売買が停滞し、当社株式の需給関係にも影響を及ぼす可能性があります。
なお、新規上場時において当社の東京証券取引所の定める流通株式比率は、30.4%となる見込みです。
また、必ずしもそのようなリスクに該当しない事項につきましても、投資家の投資判断上、重要であると考えられる事項につきましては、投資家に対する積極的な情報開示の観点から記載しております。当社はこれらのリスクに対し、発生可能性を十分に認識した上で、発生の回避、発生した場合の迅速な対応に努める方針です。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであり、将来において発生の可能性のあるすべてのリスクを網羅するものではありません。
(1)事業環境及び事業内容に関するリスク
① 事業環境の変化、技術革新について(影響度:大、発生可能性:低、発生時期:特定時期なし)
当社の事業は、インターネット関連の技術・環境を利用してサービス展開しておりますが、当分野は次々と技術革新やサービス開発が行われ、近年では生成AIの普及が急速に進むなど非常に変化の激しい業界となっております。当社では生成AIを活用した新サービスの開発に取り組む一方、既存サービスが生成AIの台頭により陳腐化し、競争力が低下するリスクがあります。そのため、当社ではこれらに対応するためエンジニアを始め優秀な人材の採用・教育に注力するとともに、既存サービスへの生成AIを活用した新機能開発、市場の動向を注視し情報収集に努めるなどリスク低減に取り組んでおります。しかしながら、インターネット関連技術や生成AIにまつわる予期しない環境変化や技術革新が生じ、当社がこれらの変化に適時に対応できない場合は、当社サービスが競争力を失い、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
② 医療ヘルスケア市場について(影響度:大、発生可能性:低、発生時期:特定時期なし)
当社の事業は、売上の大部分を医療ヘルスケア市場で獲得しております。当市場については、人口の高齢化や政府の医療政策におけるICT推進の流れ等の状況を踏まえ、今後も中長期的な市場拡大を見込んでおります。
一方で、医療ヘルスケア市場は、医療制度、診療報酬制度、各種関連法令及びガイドライン等の公的規制や政策の影響を受けやすい特性を有しております。特に、診療報酬制度については、原則として定期的な改定が行われており、その内容によっては、医療機関等の経営環境や投資判断、ICT関連サービスへの支出意欲が変化する可能性があります。
当社は、各種セミナーへの参加や専門家の意見を受けるなどして、市場環境及び政策動向の変化を継続的に注視し、事業戦略への反映に努めております。しかしながら、診療報酬制度の改定や医療制度に関する政策の変更が、当社の想定を超える内容やタイミングで実施された場合、または医療機関等の経営環境が当社予測を遥かに上回る状況まで悪化し、当社がこの変化に適時に対応できない場合は、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
③ 競合他社の動向について(影響度:中、発生可能性:低、発生時期:特定時期なし)
当社は、医療ヘルスケア市場におけるDXサービスを展開しておりますが、当市場で事業展開する競合企業は多数存在しており、今後も市場規模の拡大等により新規参入企業が増加する可能性があります。
当社では、生活者と医療者をつなぐ「かかりつけ医」にフォーカスし、来院前から診察・診察後の患者管理まで一貫したプロダクトを複数展開し、他社システムとも柔軟に連携することにより、1つのプロダクトに頼らない事業展開を行うとともに、UI/UX(※)及びカスタマーサクセスの追求で競争優位性を向上させてまいりました。今後も事業領域・事業規模の拡大に合わせて、各種プロダクトの機能強化、カスタマーサポートの強化、営業・マーケティングの強化を推進していく方針ですが、資本力・ブランド力を有する大手企業の新規参入により競争が激化した場合は、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(※)UI(User Interface):医療者や患者が当社プロダクトを利用する際に接する画面や操作方法
UX(User Experience):医療者や患者が当社サービスの利用を通じて得る体験・満足感
④ 特定業界への依存について(影響度:大、発生可能性:低、発生時期:特定時期なし)
当社の事業は、医療ヘルスケア市場を中心に展開しており、保険診療を主とする医科診療所を中心に、病院・自治体等の医療関連機関をターゲットとしております。当該市場においては、政府の医療政策におけるDX推進及び人口の高齢化等の状況を踏まえ、今後も市場拡大を見込んでおります。当社は、これら市場の動向を注視しながら視野を広く持ち、医療機関における業務効率化・省力化と患者診察体験の向上というニーズに合わせたサービスを展開することで、事業の成長を図ってまいります。しかしながら、少子化・人口減少の加速や医療政策の大幅な転換等により、医療機関数の大幅な減少や医療ヘルスケア市場の拡大が停滞し、当社がこの変化に適時に対応できない場合は、当社の事業及び業績の成長に影響を及ぼす可能性があります。
(2)事業運営体制に関するリスク
① 人材の確保及び育成(影響度:中、発生可能性:中、発生時期:特定時期なし)
当社が今後も持続的な成長を続けていくためには、優秀な人材の確保及び育成が重要であると認識しております。そのため、当社では人材採用市場のトレンドに注視しながら、人材紹介・採用媒体の開拓と最適化、リファラル採用(※)の推進などにより採用ルートを確保し、働き方の多様化に合わせたリモートワーク等の制度化、定期的な給与制度の見直し及びストック・オプション等のインセンティブ制度の強化等により、優秀な人材の確保と流出リスクの低減に努めております。また、社内教育・研修を充実させ、人材を適切に育成するための施策を行っております。しかしながら、人材採用競争の激化等により、当社の求める人材の確保・育成が円滑に進まない、または、当社の中核を担う人材が流出した場合は、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(※)リファラル採用:既存の従業員の推薦や紹介によって新しい人材を採用する方法
② 特定人物への依存について(影響度:中、発生可能性:低、発生時期:特定時期なし)
当社では現在、代表取締役社長である毛塚牧人が経営方針・事業戦略の立案・決定、主要顧客・パートナーとの関係構築、新規事業の推進及び組織全体のマネジメントにおいて中心的な役割を担っております。そのため、当社では、各事業本部内の組織マネジメント・業務設計・人事等の意思決定を各本部長が担う体制を整えており、同氏への過度な依存を防ぐ経営体制の構築を進めております。あわせて、各種業務を担当できる社員の採用・育成に継続的に取り組んでおります。しかしながら、何らかの理由により同氏の業務の継続が困難となった場合は、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
③ 個人情報の管理・情報セキュリティについて(影響度:大、発生可能性:低、発生時期:特定時期なし)
当社が展開する医療DXサービスは、その運営過程において医療機関及び患者情報等の個人情報を取得することがあるため、全社で情報セキュリティの国際標準規格ISO/IEC27001(ISMS)を取得しており、個人情報保護規程をはじめ各種社内規程を定め、当規格に則ったネットワークセキュリティ、利用端末のセキュリティ、サーバーのセキュリティ体制の整備・運用、個人情報の取り扱いに関する社内教育を行い、個人情報の外部漏洩や不正利用等の防止に取り組んでおります。しかしながら、想定しない外部からの不正アクセスや悪意をもったハッキング、当社または業務委託先の従業員及び関係者の故意・過失等により個人情報が流出した場合は、損害賠償の発生、当社の社会的信用の失墜、顧客との取引の停止等が発生し、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
④ システム障害について(影響度:大、発生可能性:低、発生時期:特定時期なし)
当社は、インターネット技術をはじめとしたITインフラを利用してサービス展開しております。そのため、当社のサービスでは世界トップシェアのクラウドコンピューティングサービスの「AWS(Amazon Web Services)」を主要なインフラとして、セキュリティ体制、データのバックアップ体制及び監視体制を構築しており、安定的なサービス運営に取り組んでおります。また、これらITインフラを取り扱える高い技術を持ったエンジニアを採用・配置し、万が一システム障害、サーバー障害及びネットワーク障害が発生した場合においても、当社が取得しているISMS及び「情報セキュリティ管理規程」に則り、異常検知から復旧までを迅速に行える監視体制を構築し、かつ主要サーバーを東京・大阪に分散設置することでサービス継続性を確保できる体制を構築しております。しかしながら、自然災害、テロ、戦争、未知のコンピュータウイルス等により想定を超える障害が発生した場合は、サービス運営が困難となり、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 知的財産権について(影響度:大、発生可能性:低、発生時期:特定時期なし)
当社は、当社が運営する事業に関する特許権、商標権等の知的財産の保護を図っており、申請等については発明委員会及び取締役会で検討を行い、弁理士による事前調査やアドバイスを受けながら知的財産の取得・保全に取り組んでおります。また、当社が提供するサービスが他社の知的財産権を侵害しないよう、サービス提供前に管理本部が事前調査を行い、必要に応じて弁護士事務所・特許事務所に調査を依頼する体制を整えております。しかしながら、第三者による当社の知的財産に対する侵害により当社のブランドイメージやサービスに悪影響が発生した場合、または、万が一当社が意図せず第三者の知的財産権を侵害した場合は、損害賠償等の訴訟が発生し、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑥ 販売代理店との取引関係について(影響度:中、発生可能性:低、発生時期:特定時期なし)
当社は、顧客である医療機関からの契約獲得のため、大手医薬品卸企業や開業支援コンサル企業等と販売代理店契約を締結しております。2026年6月期における契約医療機関数のうち、代理店経由で契約した医療機関の割合は全体の約7割を占めております。その中でも、主要取引先でもある株式会社メディパルホールディングス(以下、「同社」という。)グループ経由で契約した医療機関数は、2026年6月期における契約数全体の約4割を占めており、同社グループへの依存度は高い状況にあります。
当社は、2022年12月に同社が組成するMEDIPAL Innovation投資事業有限責任組合より出資を受けております。
当該出資は、当社プロダクトの販売拡大を目的として、同社グループが有する全国の医療機関との顧客基盤及び販売ネットワークを活用することを企図したものであり、同ファンドを通じた同社グループの当社株式保有比率は4.4%(2026年6月30日現在)となっております。
また、当社は2024年7月に同社と業務提携契約を締結しており、営業活動に関する情報共有や勉強会等を通じた連携を行っております。さらに、今後も両社の関係性を維持・発展させていく観点から、上場時において同社は当社株式の一部(新規発行株式)を取得する予定であります。
このように当社では、同社グループをはじめとする販売代理店と良好な関係を築いており、現時点において取引関係等に支障をきたす事象は生じておらず、今後も継続的な取引関係が維持されるものと見込んでおります。しかしながら、販売代理店との関係が悪化し、契約の継続が困難となった場合には、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(3)法務・コンプライアンスに関するリスク
① 訴訟について(影響度:大、発生可能性:低、発生時期:特定時期なし)
当社では、「リスク・コンプライアンス規程」の整備及び全役職員を対象に年1回実施するコンプライアンス研修により、役職員による法令違反等の発生リスクの低減に取り組んでおり、本書提出日現在において、訴訟を提起されている事実はありません。しかしながら、事業を展開する中で、当社が提供するサービスの不備、当社が保有する個人情報の漏洩等により、医療機関や取引先、第三者との間で予期せぬトラブルが発生し、訴訟に発展した場合は、訴訟対応費用及び損害賠償の発生、当社の社会的信用の毀損等により、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
② 事業に関する法的規制について(影響度:大、発生可能性:低、発生時期:特定時期なし)
当社の事業は、電気通信事業法、景品表示法等の規制を受けております。現在のところ当社の事業継続に著しく重要な影響を及ぼすものはありませんが、当社では事業に関する法令・ガイドラインを「法令・ガイドライン一覧」として一覧化の上、社内に周知するとともに、半期に1回その改廃状況を確認・更新し、代表取締役社長を委員長とするリスク・コンプライアンス委員会(四半期に1回開催)にて法令改正への対応状況の確認及び必要な対策の検討を行っているほか、従業員への教育等を通じて法的規制の遵守に取り組んでいます。しかしながら、当社サービスに重大な影響を及ぼす法的規制の強化が行われ、その変化に当社が適時に対応できない場合は、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4)その他
① 新株予約権の行使による株式価値の希薄化について(影響度:小、発生可能性:低、発生時期:特定時期なし)
当社は、役職員に対するインセンティブを目的としてストック・オプション制度を採用しており、新株予約権を付与しております。また、今後においても優秀な人材確保を目的としてストック・オプション制度を活用することを検討しており、これら新株予約権が行使された場合は、当社株式が新たに発行され、既存の株主が有する株式の価値及び議決権が希薄化する可能性があります。新株予約権の行使タイミング等は予測が困難なため、取締役会において新株予約権の行使状況について継続的にモニタリングしてまいります。
なお、本書提出日の前月末現在の新株予約権による潜在株式数は274,360株であり、発行済株式総数2,250,000株の12.2%に相当しております。
② 株式の流動性について(影響度:小、発生可能性:低、発生時期:特定時期なし)
当社株式の流動性については、事業計画に沿った成長資金の公募増資による調達、当社大株主からの株式売出し、ストック・オプションの行使による流通株式の増加分を勘案し、これらの組み合わせにより流動性の向上を図っていく方針です。しかしながら、何らかの事情により流動性が低下する場合には、当社株式の市場における売買が停滞し、当社株式の需給関係にも影響を及ぼす可能性があります。
なお、新規上場時において当社の東京証券取引所の定める流通株式比率は、30.4%となる見込みです。