有価証券届出書(新規公開時)

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2026/08/12 15:30
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161項目

有報資料

本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
事業運営に関するリスク
(1) サービスの安全性、品質
(発生可能性:低/発生時期:特定時期無し/影響度:中)
近年の食品業界においては、原材料や製品の消費又は賞味期限管理の問題、製品の規格や農畜水産物の産地の偽装、輸入食品の安全対策等、食品の品質、安全性に関わる問題が多く発生しております。当社グループでは、製品の安全性確保と今後発生が予見されるリスクへの予防措置を講ずる目的から、品質管理担当者が製造委託先の監査や検査体制を強化しているものの、重大な品質事故が発生した場合には回収費用や賠償、顧客離反による売上減少など、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの主力である「設置型健康社食」OFFICE DE YASAI(オフィスでやさい)サービスは、新鮮なカットサラダやカットフルーツといった合成保存料・合成着色料不使用で食品添加物を極力控えたOFFICE DE YASAI(オフィスでやさい)プライベートブランド商品等を取り扱っているため、その品質管理の徹底に努めております。しかしながら、工場で調理を行った食品で食中毒が発生するなどの健康被害が生じた場合等に、当社グループへの損害賠償請求や当社グループに対する信用の低下等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループとしては経営企画グループ内に「品質管理」の専任部隊を有しており、工場やピッキングセンター(倉庫)の実査を行う等、製造から配送までのサプライチェーン一連の品質管理を徹底しております。
(2) 委託先の食品工場の稼働
(発生可能性:低/発生時期:特定時期無し/影響度:中)
当社グループの製造体制は、大部分を委託モデルで構築しております。そのため、委託先の食品メーカーがOFFICE DE YASAI(オフィスでやさい)の顧客数増加に伴う発注量増加に応じられる生産余力があるか、当社グループの発注に対しての供給体制が維持できるか等、当社グループ製品の安定供給体制において、取引先側の状況によって左右される面があります。当社グループとしては、安定的な商品供給体制へ向け、各食品メーカーと定期的な訪問、密なコミュニケーションを図ることのみならず、継続的に新たな食品工場の発掘も行い委託先の分散化も図っております。また、中長期的には、OFFICE DE YASAI(オフィスでやさい)の顧客数増加に伴い自社工場の増設も視野に入れ検討してまいります。
(3) 配送体制の確保
(発生可能性:中/発生時期:特定時期無し/影響度:中)
当社グループの物流網は、ピッキングセンター(倉庫)や配送デポ(ラストワンマイル配送における地域ごとの配送拠点)、宅配業者の多くを委託モデルで構築しております。トラックドライバーの労働環境改善に向けた規制強化と、それに伴い顕在化する人材難に伴い、今後の配送網の維持、頻度増加、地域拡大の難易度が上がっていくと想定されます。当社グループは、既存の配送委託先との関係性強化や、同時に新たな配送委託先の発掘を通じた委託先の分散化、配送関連業者のM&Aによる一部内製化を行い今後の配送体制の安定化に努めております。また、物流網構築の難易度が上がることで、高頻度でお客様に届ける配送網を構築している当社グループの強みが強化され、設置型健康社食のサービスの参入障壁がより高くなることも想定されます。
(4) 委託先のガバナンス
(発生可能性:低/発生時期:特定時期無し/影響度:中)
当社グループでは、取り扱い商品の製造については複数の製造パートナーに委託し、物流関連業務については、一部の配送パートナーに集約しております。これらのサプライチェーンのいずれかにおいて、事業ガバナンスに起因する事故や不正が発生し、あるいは労働環境に起因する労務災害や人権侵害などのガバナンス違反が発生し、社会的批判が当社ブランドにも波及した場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。また、特定委託先や販売パートナーへの依存度が高い場合、契約見直しや取引停止が生じると、事業継続や収益計画に支障を来すおそれがあります。
(5) 競合他社について
(発生可能性:低/発生時期:特定時期無し/影響度:中)
当社グループの主力サービスであるOFFICE DE YASAI(オフィスでやさい)サービスは、生鮮商品や地産地消の商品を取り扱うための企画開発力、高頻度でお客様に届けるためのサプライチェーンや地方銀行や事業会社との提携ネットワークが差別化要因となっており模倣困難性を十分に有しているものと考えます。しかしながら、もし同様のサービスを提供できる会社が出現した場合、既存顧客の継続率が低下し、LTV(顧客生涯価値:顧客1社当たりから契約期間全体を通じて得られる収益)が縮小することで、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループの売上高は、OFFICE DE YASAI(オフィスでやさい)が大部分を占めており、特定のサービスへの依存度が高い事業構造となっております。そのため、競合の出現等により当該サービスの競争力が低下した場合には、これを補完する他のサービスや事業が十分に育成されていない状況においては、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、こうした競合の動向及び特定サービスへの依存に伴うリスクに対応するため、既存サービスの継続的な機能拡充及び顧客満足度の向上による差別化の維持に努めるとともに、新規サービスの開発、提供メニューの多様化、並びにM&A等を通じた事業領域の拡大により、収益基盤の分散化を図ってまいります。
マーケティング・顧客基盤に関するリスク
(6) 商品戦略
(発生可能性:低/発生時期:特定時期無し/影響度:中)
当社グループが事業を展開する設置型社食市場は、消費者嗜好の変化による影響を非常に受けやすい市場です。当社グループが収益及び利益を確保するためには、消費者の嗜好にあった魅力的な商品を提供することが必要となります。当社グループは、市場の変化を的確に把握するよう努めていますが、消費者の嗜好にあった魅力的な新商品を開発できる保証はありません。また、当社グループは、健康志向を有する消費者にとって魅力的な商品を開発することを重要な商品戦略の一つとしていますが、他社が同様に健康を訴求する商品に注力し競争が激化する可能性があります。消費者の嗜好に何らかの重大な変化が生じた場合や、当社グループがこのような変化を的確に把握し、またはこれに対応することができない場合、当社グループの商品の需要が減少し、業績に影響が及ぶ可能性があります。なお、これに対し当社グループは、従来の経験則や定性情報のみに依存せず、AI等を活用したデータドリブンな分析に基づく商品開発体制の構築を推進し、消費者嗜好の変化に合致した魅力ある商品の継続的な提供に努めております。
(7) 販売施策効果の低下
(発生可能性:低/発生時期:特定時期無し/影響度:中)
当社グループは主にWEB広告、金融機関等からの顧客紹介などの施策により新規顧客の獲得を図っていますが、WEB広告において①クッキーレス化の進展やターゲティング広告規制の強化、②主要プラットフォーム/OSによるプライバシー保護仕様の変更、③生成AI含む新興テクノロジーへの規制動向の不透明性等により、従来有効であったリターゲティングやパフォーマンスマーケティングの効率が減衰する懸念があります。
加えて、社会的要請の高まりから人権・環境等に対する配慮を欠いた広告内容が、炎上・ブランド毀損を招くリスクが増大しており、当社グループの広報資料やSNS投稿の不注意により法令違反や社会的批判を招き、ブランド価値を毀損する可能性があります。また、第三者による否定的口コミが急拡散した場合、利用意向や採用競争力に影響が出るおそれがあります。
これらの要因が顧客獲得単価(CPA)の上昇やコンバージョンレート(CVR)の低下を通じて売上計画の未達に繋がる可能性があります。当社グループは自社で取得した顧客データの活用、オウンドメディア強化、多様なクリエイティブ検証などで影響低減を図っていますが、施策が想定どおり機能しない場合、当社グループの業績に影響を及ぼすおそれがあります。
(8) 提携金融機関(地方銀行等)を通じた販売チャネルへの依存と獲得体制について
(発生可能性:中/発生時期:特定時期無し/影響度:中)
当社グループは、新規顧客の獲得において、WEB広告等の自社マーケティング施策に加え、提携先である地方銀行をはじめとする金融機関等からの顧客紹介を重要な獲得チャネルの一つとして活用しております。これら金融機関は地域の法人顧客基盤を有しており、当社グループにとって効率的かつ信頼性の高い新規顧客の獲得経路となっております。
しかしながら、こうした提携チャネルへの依存には、①提携契約の見直し・終了や紹介方針の変更により紹介件数が減少する可能性、②地域金融機関の経営統合・再編に伴い提携関係や紹介体制が変動する可能性、③金融機関側のコンプライアンス方針の変更等により紹介業務そのものが制約される可能性、④紹介手数料等の取引条件が当社グループに不利な方向に変更される可能性、等のリスクが存在します。これらが顕在化した場合、新規顧客の獲得ペースの鈍化や獲得コストの上昇を通じて、当社グループの成長計画及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、特定のチャネルへの過度な依存を避けるため、提携金融機関の拡大・分散化を図るとともに、WEB広告、オウンドメディア、既存顧客からの紹介等、複数の獲得チャネルを併用することで、特定チャネルの変動が事業全体に与える影響の低減に努めております。
事業環境・外部要因に関するリスク
(9) マクロ経済環境の変動について
(発生可能性:中/発生時期:特定時期無し/影響度:中)
当社グループが提供するOFFICE DE YASAI(オフィスでやさい)サービスは、導入企業の福利厚生費を主たる収益源としております。一般的に、景気後退や企業収益の悪化局面においては、企業が経費削減の一環として福利厚生関連予算を抑制する傾向があり、この点において当社グループのサービスの需要は、導入企業側の支出動向に影響を受ける面があると認識しております。
もっとも、当社グループのサービスは、従業員に対して相対的に安価で手軽な食事を提供するものであり、物価上昇や実質賃金の伸び悩みが生じる局面においては、従業員の食費負担を軽減する手段として、また企業にとっては賃上げ以外の実質的な処遇改善・人材定着の手段として、その価値がむしろ高まる側面を有しております。すなわち、当社グループのサービスは、提供する便益の性質上、景気や物価の変動に対して一定のディフェンシブ(防御的)な需要特性を併せ持つものと考えております。
このように、マクロ経済環境の変動は、福利厚生費の抑制を通じて需要を減退させる方向と、食費負担の軽減ニーズの高まりを通じて需要を喚起する方向の双方に作用し得るものであり、その純影響は、物価・賃金・雇用情勢・企業収益・オフィス需要やワークスタイルの変化等の諸要因の組み合わせによって変動します。これらの環境が当社グループにとって不利な方向に推移した場合には、導入企業による解約の増加、新規導入の停滞、又は契約単価の引下げ要請等を通じて、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、特定の業種・規模に偏らない顧客基盤の構築、解約抑制に向けた顧客満足度の向上、及び景気・物価の変動局面においても訴求し得る価格帯・サービスメニューの拡充等を通じて、マクロ経済環境の変動が業績に与える影響の低減に努めております。
(10) 食事補助に係る税制上の優遇措置について
(発生可能性:低/発生時期:特定時期無し/影響度:中)
当社グループが提供するOFFICE DE YASAI(オフィスでやさい)サービスは、導入企業において福利厚生としての食事補助制度として位置付けられており、所得税基本通達に定める食事の現物支給に係る非課税措置(従業員が食事価額の50%以上を負担し、かつ会社負担額が一定の限度額以下である場合に、当該会社負担額が給与として課税されない取扱い)を前提として導入されるケースが含まれております。当該税制上の優遇措置は、導入企業にとって当社グループのサービスを導入する経済的なインセンティブの一つとなっております。
なお、当該非課税限度額は、令和8年(2026年)4月1日以後に支給する食事について42年ぶりに改正が実施され、従来の月額3,500円(税別)から月額7,500円(税別)へ引き上げられております。本改正は、導入企業の福利厚生制度の拡充が図りやすくなるとともに、従業員にとっても実質的な手取り額の増加に繋がる可能性があることから、現時点では当社グループのサービス導入環境にとって追い風となる改正が行われております。
しかしながら、将来において、当該通達の改廃や課税要件の厳格化、非課税限度額の引下げ・撤廃、又は食事補助に対する課税方針の変更等が行われた場合には、導入企業が享受する税制上のメリットが減退し、新規導入の停滞や既存顧客の解約増加等を通じて、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、税制改正の動向を継続的に注視するとともに、税制優遇のみに依存しない商品の付加価値や顧客満足度の向上に努めることで、当該リスクの低減を図ってまいります。
(11) 気候変動による影響
(発生可能性:低/発生時期:特定時期無し/影響度:中)
近年、気候変動が深刻化し、その影響はますます顕著になっています。温暖化による異常気象や自然災害は、当社の原材料調達、生産、物流、販売など様々な事業活動に深刻な影響を及ぼす可能性があります。さらに、気候変動に対応する新たな規制や市場動向の変化によって、当社グループのビジネスモデルが脅かされる可能性もあります。当社グループは、気候変動によるリスクを認識し、積極的な対策に取組んでいきます。
(12) 原材料及び配送費用等の高騰
(発生可能性:中/発生時期:特定時期無し/影響度:中)
当社グループの商品は、原材料として主に野菜や果物等を使用しています。また、梱包用のプラスチック容器やビニールフィルムを使用しています。かかる原材料や容器の価格は、天候や市場における需給の変化により影響を受けます。また、原材料から商品を製造するには、電気や天然ガスを使用します。さらに、当社グループのOFFICE DE YASAI(オフィスでやさい)は、商品を導入企業のオフィスへ定期的に配送する事業形態であるため、配送・物流に係る費用が当社グループのコスト構造において重要な位置を占めております。これらの原材料、エネルギー及び配送に係る費用は著しく変動する可能性があります。これらの原材料、エネルギー及び配送の価格が継続的に上昇した場合、当社グループの原価及び販売管理費を押し上げる可能性があります。増加したコストを販売価格に十分に転嫁できない場合や、高騰したコストの販売価格への転嫁により当社グループの商品に対する需要が減少する場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループの製品に使用される原材料の中には、供給源が限られているものもあります。当社グループは、原材料の仕入先と強固な関係を築いていると考えていますが、仕入先が当社グループの要求に応えることができない場合、原材料不足に陥る可能性があります。仕入先が当社グループの要求に応えることができないという事態は、気候変動、天候、自然災害、火災、作物の不作、疾病、労働力不足、労働衛生・労働安全上の問題、ストライキ、製造上の問題、輸送上の問題、供給妨害、政府による規制、国家間の対立、戦争の勃発、政治不安、テロリズム及び各国のエネルギー危機等様々な要因により生じる可能性があります。かかるリスクは、仕入先又はその施設が、上記の事態が生じる危険性の高い地域に所在する場合により深刻な問題となる可能性があります。また、仕入先の変更には長期のリードタイムを要する可能性があり、原材料の供給が長期にわたり滞る場合、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
円安の継続による輸入原材料価格の上昇や、中東情勢の緊迫化に伴う原油価格の上昇等の影響を受け、当社グループの製造委託先である食品メーカーから値上げの依頼も受けております。加えて、原油価格の上昇に伴う燃料費の高騰や、いわゆる物流の「2024年問題」を背景としたトラックドライバーの不足及び人件費の上昇等により、配送・物流費用も上昇傾向にあります。今後も原材料及び配送費用高騰のトレンドが継続し更なるOFFICE DE YASAI(オフィスでやさい)の販売価格の改定を実施する可能性があります。ただし、従来同様、調達先の多様化及び物流効率化等の施策を通じた収益性維持や地産地消等の商品の付加価値向上のための企業努力を今後も行ってまいります。
(13) 関連法規制
(発生可能性:低/発生時期:特定時期無し/影響度:中)
当社グループは日本のみならず米国においても事業活動を遂行するに当たり、食品衛生法、消費者安全法等の法的規制を受けております。今後これら規制の改廃若しくは新たな法的規制が設けられた場合には、それらに対応するための追加コストが発生し、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
上記のようなリスクに対応するため、各々の現場ではサービスの品質確保のための取組みをしているほか、食品衛生法等の法規制に抵触することのないよう顧問弁護士等の外部専門家と協議し、法改正等の情報収集を行い、コンプライアンス体制の構築と強化を図っております。これらの法令に違反する事象が発生した場合、行政機関からの指摘や処分、協力パートナーやお客様からのクレームや損害賠償等が生じる可能性があり、当社グループのブランドイメージの失墜や対外的信用力の低下等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループは、事業活動に必要な各種許認可を受けておりますが、法令違反等により、許認可等が取消された場合には、当社グループの事業活動が制限され、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。なお、現時点で当社グループ保有の許認可において有効期間・取消事由・継続に支障を来す要因の発生はございません。
(14) パンデミックの発生
(発生可能性:低/発生時期:特定時期無し/影響度:大)
当社グループは、オフィス勤務者を中心とした福利厚生サービスを提供しているため、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う2020年4月の1回目の緊急事態宣言の影響に伴い一時休止の申し出が相次ぎ、2020年5月時点まで本契約社数は一時的に減退しました。今後もパンデミックが発生し、オフィスへの出社が強く制限されるような事態が発生した場合、同様に一時的な売上減少に直面する可能性はございます。ただし、2020年の新型コロナウイルス感染症時と同様に、出社せざるを得ない従業員への福利厚生の見直しや、大企業でのリモートワーク併用に伴い従来型の社員食堂の維持が困難になった企業による代替サービスの模索により新たな需要が創出されることにより、収益の減少は一定程度緩和されます。また、当社グループは出社を前提としないリモートワーカー向けの新たなサービスプランを準備しており、パンデミックの発生による収益の減少リスクに備えております。
組織・経営体制に関するリスク
(15) 特定人物への依存について
(発生可能性:低/発生時期:特定時期無し/影響度:中)
当社グループでは事業全体を統括、推進する代表取締役CEOの渡邉瞬をはじめ、商品の企画立案、営業パートナー連携等、特に重要な業務遂行について、特定人物のリーダーシップに大きく依存している部分があります。属人的な業務遂行体制からの脱却を図るために、採用と育成によって、こうした特定人物への依存度の低下に努めておりますが、今後、何らかの理由により当人が当社グループの事業展開に関与することが困難になった場合、当社グループの業績に悪影響を与える可能性があります。
(16) 人材の確保と育成
(発生可能性:低/発生時期:特定時期無し/影響度:中)
当社グループは、OFFICE DE YASAI(オフィスでやさい)事業及びその他新規事業の成長加速化のために、優秀な人材を確保し、教育・育成していくことが必要不可欠であり、採用活動の強化と教育研修の充実を推進してまいります。しかしながら、優秀な人材の採用・確保及び教育・育成が計画通りに進まない場合や、優秀な人材が社外流出した場合には、事業規模拡大の制約、顧客に提供するサービスの質の低下、それに起因する競争力の低下等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(17) 内部管理体制
(発生可能性:低/発生時期:特定時期無し/影響度:中)
当社グループは、現在の企業規模において適正な内部管理体制を構築しております。また、今後の事業拡大に合わせて、内部管理体制の一層の充実・強化を図ってまいります。しかしながら、企業規模に適した体制構築に遅れが生じた場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(18) 新規事業、M&Aを含むグループ会社事業について
(発生可能性:低/発生時期:特定時期無し/影響度:中)
当社及び当社グループ会社では、事業シナジーの獲得や新規領域への早期参入、非連続的な成長を目的として、M&A・資本提携・子会社設立を今後も機動的に活用していく方針です。しかしながら、
①買収・投資先の十分なデューデリジェンスを尽くしても、潜在債務や訴訟・コンプライアンス上の問題を完全に把握できない可能性
②買収対価として計上するのれん及び無形資産について、期待収益が計画を下回った場合に減損が発生する可能性
③経営統合過程における人材流出・システム統合遅延・企業文化の不一致によりシナジー創出が計画比で遅延・縮小する可能性
④外国子会社を含む複数拠点管理に伴うガバナンス・内部統制の複雑化、並びに各国規制・税務・為替変動に起因する追加コスト発生や資金回収遅延の可能性
⑤北米市場をはじめとする海外展開において、現地の需要動向、競合環境、人材の確保・育成、商習慣、法規制・税制、為替変動等の差異により、想定通りに海外展開が進展せず、先行投資の回収遅延や計画した収益の未達が生じる可能性等のリスクが存在します。これらが顕在化した場合、当社グループの業績に影響を及ぼすおそれがあります。
新規事業への取組みは、既存事業よりリスクが高いことを認識しておりますが、企業価値の更なる拡大を目指すには、市場成長性の高い分野への進出や新規市場の創造が不可欠であると考えております。新規事業への取組みは、綿密な市場調査・分析に基づいて入念な事業計画を策定の上、収益化までの期間制限、追加投資上限額、撤退基準を設け、より厳しいプロセスにて行うこととしておりますが、予測とは異なる状況が発生し計画通りに進まない場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(19) 訴訟の可能性
(発生可能性:低/発生時期:特定時期無し/影響度:中)
当社グループは、リスク・コンプライアンス規程に基づき、リスク・コンプライアンス委員会を開催し、訴訟や紛争を含めたあらゆるリスクの管理を推進しております。これらの情報を顧問弁護士と共有し、適時取締役会にて報告することにより、迅速かつ適切な対応を行うよう努めております。しかしながら、事業活動の遂行過程において、顧客、取引先、競合他社その他の関係者から、何らかの事情によって当社グループに関連する訴訟や紛争が行われる可能性は否定できず、訴訟や紛争が発生した場合、その経過又は結果によっては当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(20) 情報セキュリティ
(発生可能性:中/発生時期:特定時期無し/影響度:中)
当社グループは、事業活動においてITシステムを幅広く活用しております。このため、サイバー攻撃やシステム運用上のトラブル等によって、ITシステムの停止や個人情報を含む重要情報の漏洩・喪失が発生した場合には、事業の中断、損害賠償請求、セキュリティ対策費用及びレピュテーション損失の増加等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
財務及び資本政策に関するリスク
(21) ベンチャーキャピタル等による当社株式売却が及ぼすリスク
(発生可能性:中/発生時期:特定時期無し/影響度:中)
本書提出日時点において、当社の発行済株式総数に対して、ベンチャーキャピタルやその他の投資ファンド、及びこれらが組成する投資事業有限責任組合等(以下「投資ファンド」)が保有する株式は、全体の約66%を占めております。当社の株式公開後に、これらの投資ファンドが保有株式を市場において売却する可能性があり、その場合、市場における需給バランスが一時的に崩れることで、当社の株価に悪影響を及ぼす可能性があります。当社では株主との建設的な関係を維持し、株式の安定的な保有とロックアップによる売却タイミングの調整、並びに事業の進捗状況の適時開示を通じて、投資家の信頼維持と当社の適切な評価の反映に努めてまいります。
(22)税務上の繰越欠損金の解消
(発生可能性:中/発生時期:特定時期無し/影響度:中)
当社は、当事業年度末時点で税務上の繰越欠損金が存在しており、今後当面の期間は、法人税等の税負担が軽減されることが予想されます。ただし、課税所得の計上等の要因により当該繰越欠損金が解消した場合は、通常の税率に基づく税負担が生じることとなり、当社グループの当期純利益及びキャッシュ・フローに悪影響を及ぼす可能性があります。
(23) 資金使途について
(発生可能性:低/発生時期:特定時期無し/影響度:中)
新規株式上場時に実施する公募増資による調達資金の使途につきましては、中期経営計画を策定し、その必要性・効果の妥当性についての検証に努めた上で、顧客獲得のための広告宣伝費に充当する予定であります。しかしながら、急激に変化する事業環境に柔軟に対応するため、現時点における計画以外の使途に充当される可能性があります。また、計画に沿って資金を使用した場合においても想定通りの効果があげられず、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(24) 株主還元について
(発生可能性:低/発生時期:特定時期無し/影響度:中)
当社グループは、現時点で企業として成長過程にあると認識しており、事業の拡充や組織体制の整備、事業の一層の規模拡大のため、当期純利益を計上した場合においても、内部留保の充実による財務基盤の強化、事業展開における投資資金としての活用を優先する方針であります。しかしながら、当社グループは株主への利益還元を重要な経営課題の一つとして認識しており、事業基盤の整備や投資計画、業績及び財政状態、事業環境などを総合的に勘案し、内部留保とのバランスをとりつつ配当について検討していく方針であります。ただし、配当実施の可能性及びその実施時期等については、現時点で未定であります。
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