有価証券届出書(新規公開時)
有報資料
本書提出日現在における経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。また、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは、「はたらく人をエンパワメントする」というパーパスの下、「世の中にシゲキをつくる」をミッションに掲げ、オフィスでいつでも健康的な食事ができる「設置型健康社食」OFFICE DE YASAI(オフィスでやさい)サービスを中心に提供しております。
(2) 経営環境及び中長期的な会社の経営戦略
当社グループが属する「福利厚生関連サービス」及び「集団給食」業界は、我が国の人手不足の状況下でプレゼンスが高まっている健康経営や人的資本経営の潮流を背景に、従業員の健康向上に資する福利厚生サービスの需要が拡大しております。企業の健康維持・エンゲージメント向上を目的としたオフィス内食事サービスや社員食堂代替型サービスへの関心も高まっており、福利厚生施策の一環として導入が進んでおります。こうした中、従来の福利厚生サービスには実際の利用率が低いものも多いことから、近年は従業員が日常的に必要とし継続的に活用できるサービスへと福利厚生施策を見直す動きが企業の間で広まっており、毎日の食事に関連するサービスは、従業員に真に利用される福利厚生として導入の機会が拡大しているものと考えております。
加えて、新型コロナウイルス感染症の拡大以降、企業における働き方の多様化が進展し、従来型の社員食堂の運営が困難となるケースや、オフィス環境に応じた柔軟な福利厚生施策へのニーズが顕在化しております。
こうした需要構造の変化は、市場規模・サービス形態の両面で新たな機会を生んでおります。一般社団法人日本フードサービス協会の統計によると、2023年の国内集団給食市場は約3.2兆円、うち企業・事業所向けは約1.6兆円と推計されています。当社はこうした集団給食市場にとどまらず、コンビニエンスストアや飲食店・デリバリーサービス等を含むオフィスランチ需要全体を市場機会として捉えており、その潜在規模は集団給食市場を大幅に上回るものと認識しております。また、当該市場においては、従来の社員食堂や仕出し弁当といった厨房設備を前提とする形態に加え、省スペースで導入可能なサービス形態の普及が進展しており、これまで導入が困難であった中小規模事業所においても、福利厚生の一環として食事関連サービスを導入する動きが広がっております。
当社グループにおいても、感染拡大初期には一時的な需要の減少が見られたものの、その後は企業の職場環境整備ニーズの高まりを背景に需要が回復し、足元では顧客基盤は拡大基調で推移しております。当社グループは、この拡大する顧客基盤を背景に、地方における地産地消モデルの加速、オフィスワーカーの栄養補給に特化した商品力の強化、さらには北米市場への進出といった戦略的投資を推進しております。
今後は、既存事業のオーガニックな成長に加え、M&Aや海外展開による非連続的な成長を組み合わせ、企業価値の最大化を図ってまいります。それぞれの経営戦略は以下のとおりです。
① 既存事業(OFFICE DE YASAI(オフィスでやさい)事業)のオーガニック成長
当社の主力事業であるOFFICE DE YASAI(オフィスでやさい)事業は、代理店施策の推進や営業活動の強化を通じて堅調に成長しております。
今後も、解約率の低下や新規導入企業の増加により、安定的かつ継続的な売上拡大を目指してまいります。具体的には、全国の地方銀行や事業会社との提携による販売ネットワークの拡大、並びに営業人員体制の強化を進めております。2026年5月末時点で約270の営業パートナーを有しております。
また、社員や配送パートナー企業が直接配送を行う「デリバリー方式」の件数を高めることにより、顧客満足度を向上させ、解約率の低下を図っております。
さらに、労働力不足を背景に、福利厚生の充実や採用力の向上を目的とした導入企業が増加しており、今後も既存事業のオーガニックな成長を継続してまいります。
② M&A等によるバリューチェーンの統合
当社グループは、事業の拡大と収益性向上を目的として、M&A等によるバリューチェーンの強化を推進しております。具体的には、乳製品宅配業者、惣菜工場、フルーツ加工工場など、既存事業と親和性の高い食品配送・製造領域において買収・連携を進めることで、調達から製造、配送に至る一連のプロセスをグループ内で最適化する仕組みを構築しております。これにより、原材料の調達コストや配送コストの削減、物流網の効率化を図るとともに、買収先企業の既存顧客に対するクロスセルの機会拡大を目指します。特に、配送網の一体化によるスケールメリットの発揮や、加工工場を活用した生産力の強化を通じて、当社の供給体制をより強固なものにする方針です。
初期的な買収ターゲットとしては、都内に複数の配送拠点を持つ乳製品宅配業を中心に選定しており、2024年以降、本書提出日現在までに完全子会社である株式会社ODYデリバリーズを受け皿とした乳製品宅配業者のM&A(事業譲受)を3件実行するなど、事業シナジーの高い企業のM&Aに優先的に取組んでおります。
買収後は、PMI(Post Merger Integration、統合プロセス)を重視し、経営人材の配置や再編を通じてシナジー効果の最大化を図ってまいります。具体的には、当社グループとして初めて2024年11月にM&A(事業譲受)を実行した東京都大田区の乳製品宅配事業において、営業体制の強化や配送効率の見直しに加え、OFFICE DE YASAI(オフィスでやさい)の配送内製化との連携を進めることで、収益性及び業務効率の向上が着実に進展しております。今後も、当該事業で培ったPMIのノウハウを活用しながら、グループ全体の企業価値向上に資するM&Aを推進してまいります。
③ 海外展開(北米市場への参入)
当社グループは、健康志向及び福利厚生ニーズの高い北米市場への参入を成長戦略の柱の一つとしております。前述のとおり、北米では、食の福利厚生関連市場は約5兆円規模に上ると見込まれており(注1)、当社サービスと親和性の高い市場環境が形成されています。
2024年にアメリカ合衆国に現地法人KOMPEITO USA Inc.を設立し、カリフォルニア州ロサンゼルスを中心に「Lumeal(ルミール)」ブランドによる設置型冷凍庫のオフィス向けフードサービスを展開しております。商品の製造工程は現地の食品製造パートナーへ委託する一方、当社グループは営業活動の企画及び顧客開拓、配送パートナーの選定・運用管理、並びに専用アプリケーションを通じた購買管理、在庫管理、販売データの取得・分析といった基幹機能を当社主導で構築・運営しております。これにより、日本国内事業で培ったオペレーションノウハウを活用しつつ、北米市場においてもサービス品質の標準化と効率的な事業運営を実現しております。
北米事業では、初期的なサービス検証を終えて、2026年以降本格展開を進めております。
(注)1.Fortune Business Insights「Meal Vouchers & Employee Benefits Solutions Market Size and Future Outlook」(2025年11月掲載)に基づき当社にて作成

(3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
①サービスの成長について
当社グループの主力サービスであるOFFICE DE YASAI(オフィスでやさい)サービスで安定的かつ継続的な事業成長を実現するために、本契約社数の増加施策と、更なるARPU(1ユーザ当たりの平均売上高)の向上施策を講じてまいります。
また、日本国内における中小企業数は70.5万社(注2)であり、2026年8月期第3四半期末時点における当社のARPUは134万円となっております。そのため本領域において当社がアプローチ可能な市場規模としては約9,000億円と想定されますが、同時点における当社のARRは89.2億円であり、同市場規模の約1%であることから、収益機会の観点からも、獲得の余地が多く残されているものと考えております。
本契約社数に関して、広告宣伝を活用したオンラインセールスに加え、地方銀行や事業会社を中心としたパートナーセールス(代理店営業)での顧客獲得を強化してまいります。当社サービスは、サービス内容が分かりやすい、紹介する企業の規模や業態を問わないホリゾンタル型である、健康経営や地産地消を訴求できるといった特徴から、地方銀行による代理店営業に適しています。外部リソースの有効活用によるCAC(顧客獲得コスト)の低位安定化を実現しつつ、スケーラブルな事業拡大を実現してまいります。
ARPU(1ユーザ当たりの平均売上高)に関しては、大企業向けへの営業体制強化による1社当たりの平均アカウント数(冷蔵庫・冷凍庫台数)の増加や、必要な栄養素をワンハンドで手軽に取れるようなオフィスワーカー向けの新商品開発、オフィスワーカー向けに地方の特産品や新商品等のプロモーションを行える「OFFICE DE MEDIA(オフィスでメディア)」のサービス拡大等により1アカウント当たりの平均売上高を増加させてまいります。
(注)2.経済産業省令和3年経済センサス(中小企業は従業員数5-999名の企業)
②収益体制の強化について
当社グループは、既存サービスの契約社数の増加や新規サービスの開始のために広告宣伝費等の先行投資を行っていることもあり第13期通期では営業損失を計上しておりますが、足元月次では広告宣伝費等の先行投資を含めても営業利益を計上する水準まで収益性を高めております。今後は事業計画で描く水準の営業利益を達成するために、広告宣伝費等の一層の効率化や、ピッキングセンターへのマテハン設備(注3)の導入による仕分け効率化、乳販店のM&Aを通じた配送内製化の推進、既存の営業ネットワークを活用した福利厚生・総務向けサービスの拡充、AIなどを活用した業務効率化・生産性の向上等を通じ、引き続き、強固な収益基盤の構築に努めてまいります。
(注)3.マテリアルハンドリング設備:物流現場において商品の仕分け作業を自動化・効率化する機械・機器
③非連続成長へ向けた人材確保・育成について
当社グループは、調達・製造機能を持った給食事業者のM&Aを通じ、OFFICE DE YASAI(オフィスでやさい)を含めたグループ全体のサプライチェーン強化を進めるだけでなく、給食事業本丸の隣接市場への展開に伴い当社サービスの市場規模拡大も実現してまいります。また、海外(米国)市場においても事業拡大を進め、既存の国内OFFICE DE YASAI(オフィスでやさい)サービス拡大に留まらない非連続成長を目指しております。今後もこの動きを加速していくためには、グローバルで活躍できるビジネス力を兼ね備えた人材や、M&Aを実施するための知識・経験を持った人材、買収実施後のPMIを実施できる経営人材等を一層増やしていくことが重要な課題と捉えており、一層の採用強化及び人材育成体制強化を図ってまいります。
④内部体制の強化及び人材育成について
当社グループは、事業の継続的な成長を実現していくために、従業員一人一人の成長が不可欠であると捉えております。少数精鋭の優秀な人材による事業運営を今後も継続しながら、顧客拡大の中で営業や顧客対応等の人員が増えていく中でDXの施策を通じた業務効率化・生産性の向上を図ることや、業務フローやコンプライアンス、情報管理等を徹底認知させるなど、内部管理体制強化を図ることを通じて、組織力の向上を図ってまいります。
(4) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、持続的な事業成長及び企業価値向上を図る観点から、売上高、売上高成長率及び限界利益率(注4)を重要な経営指標としております。
売上高及び売上高成長率については、主力事業であるOFFICE DE YASAI(オフィスでやさい)の深耕に加え、新規事業の展開、海外事業の拡大及びM&A等を通じたグループ全体の成長状況を示す指標として重視しております。
また、限界利益率については、商品原価のみならず配送費等の変動費を含めた事業収益力を示す指標として重視しております。当社グループを取り巻く事業環境においては、原材料価格、物流費及び人件費等の上昇が継続していることから、売上高の拡大とあわせて適正な限界利益率を維持・向上させることが重要であると認識しております。当社グループは、これらの指標の継続的な向上を通じて、収益基盤の強化及び企業価値の向上を図ってまいります。
(注)4.限界利益率は、売上高に対する限界利益の割合を示す指標であり、限界利益とは、売上高から商品原価及び配送費等の変動費を差し引いた金額を指します。当社グループでは、限界利益率についてKOMPEITO単体の実績を重要な経営指標としております。また、オフィスでやさい事業のトライアルコストに係る商品原価・配送費は顧客獲得コストとして固定費として勘案しております。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは、「はたらく人をエンパワメントする」というパーパスの下、「世の中にシゲキをつくる」をミッションに掲げ、オフィスでいつでも健康的な食事ができる「設置型健康社食」OFFICE DE YASAI(オフィスでやさい)サービスを中心に提供しております。
(2) 経営環境及び中長期的な会社の経営戦略
当社グループが属する「福利厚生関連サービス」及び「集団給食」業界は、我が国の人手不足の状況下でプレゼンスが高まっている健康経営や人的資本経営の潮流を背景に、従業員の健康向上に資する福利厚生サービスの需要が拡大しております。企業の健康維持・エンゲージメント向上を目的としたオフィス内食事サービスや社員食堂代替型サービスへの関心も高まっており、福利厚生施策の一環として導入が進んでおります。こうした中、従来の福利厚生サービスには実際の利用率が低いものも多いことから、近年は従業員が日常的に必要とし継続的に活用できるサービスへと福利厚生施策を見直す動きが企業の間で広まっており、毎日の食事に関連するサービスは、従業員に真に利用される福利厚生として導入の機会が拡大しているものと考えております。
加えて、新型コロナウイルス感染症の拡大以降、企業における働き方の多様化が進展し、従来型の社員食堂の運営が困難となるケースや、オフィス環境に応じた柔軟な福利厚生施策へのニーズが顕在化しております。
こうした需要構造の変化は、市場規模・サービス形態の両面で新たな機会を生んでおります。一般社団法人日本フードサービス協会の統計によると、2023年の国内集団給食市場は約3.2兆円、うち企業・事業所向けは約1.6兆円と推計されています。当社はこうした集団給食市場にとどまらず、コンビニエンスストアや飲食店・デリバリーサービス等を含むオフィスランチ需要全体を市場機会として捉えており、その潜在規模は集団給食市場を大幅に上回るものと認識しております。また、当該市場においては、従来の社員食堂や仕出し弁当といった厨房設備を前提とする形態に加え、省スペースで導入可能なサービス形態の普及が進展しており、これまで導入が困難であった中小規模事業所においても、福利厚生の一環として食事関連サービスを導入する動きが広がっております。
当社グループにおいても、感染拡大初期には一時的な需要の減少が見られたものの、その後は企業の職場環境整備ニーズの高まりを背景に需要が回復し、足元では顧客基盤は拡大基調で推移しております。当社グループは、この拡大する顧客基盤を背景に、地方における地産地消モデルの加速、オフィスワーカーの栄養補給に特化した商品力の強化、さらには北米市場への進出といった戦略的投資を推進しております。
今後は、既存事業のオーガニックな成長に加え、M&Aや海外展開による非連続的な成長を組み合わせ、企業価値の最大化を図ってまいります。それぞれの経営戦略は以下のとおりです。
① 既存事業(OFFICE DE YASAI(オフィスでやさい)事業)のオーガニック成長
当社の主力事業であるOFFICE DE YASAI(オフィスでやさい)事業は、代理店施策の推進や営業活動の強化を通じて堅調に成長しております。
今後も、解約率の低下や新規導入企業の増加により、安定的かつ継続的な売上拡大を目指してまいります。具体的には、全国の地方銀行や事業会社との提携による販売ネットワークの拡大、並びに営業人員体制の強化を進めております。2026年5月末時点で約270の営業パートナーを有しております。
また、社員や配送パートナー企業が直接配送を行う「デリバリー方式」の件数を高めることにより、顧客満足度を向上させ、解約率の低下を図っております。
さらに、労働力不足を背景に、福利厚生の充実や採用力の向上を目的とした導入企業が増加しており、今後も既存事業のオーガニックな成長を継続してまいります。
② M&A等によるバリューチェーンの統合
当社グループは、事業の拡大と収益性向上を目的として、M&A等によるバリューチェーンの強化を推進しております。具体的には、乳製品宅配業者、惣菜工場、フルーツ加工工場など、既存事業と親和性の高い食品配送・製造領域において買収・連携を進めることで、調達から製造、配送に至る一連のプロセスをグループ内で最適化する仕組みを構築しております。これにより、原材料の調達コストや配送コストの削減、物流網の効率化を図るとともに、買収先企業の既存顧客に対するクロスセルの機会拡大を目指します。特に、配送網の一体化によるスケールメリットの発揮や、加工工場を活用した生産力の強化を通じて、当社の供給体制をより強固なものにする方針です。
初期的な買収ターゲットとしては、都内に複数の配送拠点を持つ乳製品宅配業を中心に選定しており、2024年以降、本書提出日現在までに完全子会社である株式会社ODYデリバリーズを受け皿とした乳製品宅配業者のM&A(事業譲受)を3件実行するなど、事業シナジーの高い企業のM&Aに優先的に取組んでおります。
買収後は、PMI(Post Merger Integration、統合プロセス)を重視し、経営人材の配置や再編を通じてシナジー効果の最大化を図ってまいります。具体的には、当社グループとして初めて2024年11月にM&A(事業譲受)を実行した東京都大田区の乳製品宅配事業において、営業体制の強化や配送効率の見直しに加え、OFFICE DE YASAI(オフィスでやさい)の配送内製化との連携を進めることで、収益性及び業務効率の向上が着実に進展しております。今後も、当該事業で培ったPMIのノウハウを活用しながら、グループ全体の企業価値向上に資するM&Aを推進してまいります。
③ 海外展開(北米市場への参入)
当社グループは、健康志向及び福利厚生ニーズの高い北米市場への参入を成長戦略の柱の一つとしております。前述のとおり、北米では、食の福利厚生関連市場は約5兆円規模に上ると見込まれており(注1)、当社サービスと親和性の高い市場環境が形成されています。
2024年にアメリカ合衆国に現地法人KOMPEITO USA Inc.を設立し、カリフォルニア州ロサンゼルスを中心に「Lumeal(ルミール)」ブランドによる設置型冷凍庫のオフィス向けフードサービスを展開しております。商品の製造工程は現地の食品製造パートナーへ委託する一方、当社グループは営業活動の企画及び顧客開拓、配送パートナーの選定・運用管理、並びに専用アプリケーションを通じた購買管理、在庫管理、販売データの取得・分析といった基幹機能を当社主導で構築・運営しております。これにより、日本国内事業で培ったオペレーションノウハウを活用しつつ、北米市場においてもサービス品質の標準化と効率的な事業運営を実現しております。
北米事業では、初期的なサービス検証を終えて、2026年以降本格展開を進めております。
(注)1.Fortune Business Insights「Meal Vouchers & Employee Benefits Solutions Market Size and Future Outlook」(2025年11月掲載)に基づき当社にて作成

(3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
①サービスの成長について
当社グループの主力サービスであるOFFICE DE YASAI(オフィスでやさい)サービスで安定的かつ継続的な事業成長を実現するために、本契約社数の増加施策と、更なるARPU(1ユーザ当たりの平均売上高)の向上施策を講じてまいります。
また、日本国内における中小企業数は70.5万社(注2)であり、2026年8月期第3四半期末時点における当社のARPUは134万円となっております。そのため本領域において当社がアプローチ可能な市場規模としては約9,000億円と想定されますが、同時点における当社のARRは89.2億円であり、同市場規模の約1%であることから、収益機会の観点からも、獲得の余地が多く残されているものと考えております。
本契約社数に関して、広告宣伝を活用したオンラインセールスに加え、地方銀行や事業会社を中心としたパートナーセールス(代理店営業)での顧客獲得を強化してまいります。当社サービスは、サービス内容が分かりやすい、紹介する企業の規模や業態を問わないホリゾンタル型である、健康経営や地産地消を訴求できるといった特徴から、地方銀行による代理店営業に適しています。外部リソースの有効活用によるCAC(顧客獲得コスト)の低位安定化を実現しつつ、スケーラブルな事業拡大を実現してまいります。
ARPU(1ユーザ当たりの平均売上高)に関しては、大企業向けへの営業体制強化による1社当たりの平均アカウント数(冷蔵庫・冷凍庫台数)の増加や、必要な栄養素をワンハンドで手軽に取れるようなオフィスワーカー向けの新商品開発、オフィスワーカー向けに地方の特産品や新商品等のプロモーションを行える「OFFICE DE MEDIA(オフィスでメディア)」のサービス拡大等により1アカウント当たりの平均売上高を増加させてまいります。
(注)2.経済産業省令和3年経済センサス(中小企業は従業員数5-999名の企業)
②収益体制の強化について
当社グループは、既存サービスの契約社数の増加や新規サービスの開始のために広告宣伝費等の先行投資を行っていることもあり第13期通期では営業損失を計上しておりますが、足元月次では広告宣伝費等の先行投資を含めても営業利益を計上する水準まで収益性を高めております。今後は事業計画で描く水準の営業利益を達成するために、広告宣伝費等の一層の効率化や、ピッキングセンターへのマテハン設備(注3)の導入による仕分け効率化、乳販店のM&Aを通じた配送内製化の推進、既存の営業ネットワークを活用した福利厚生・総務向けサービスの拡充、AIなどを活用した業務効率化・生産性の向上等を通じ、引き続き、強固な収益基盤の構築に努めてまいります。
(注)3.マテリアルハンドリング設備:物流現場において商品の仕分け作業を自動化・効率化する機械・機器
③非連続成長へ向けた人材確保・育成について
当社グループは、調達・製造機能を持った給食事業者のM&Aを通じ、OFFICE DE YASAI(オフィスでやさい)を含めたグループ全体のサプライチェーン強化を進めるだけでなく、給食事業本丸の隣接市場への展開に伴い当社サービスの市場規模拡大も実現してまいります。また、海外(米国)市場においても事業拡大を進め、既存の国内OFFICE DE YASAI(オフィスでやさい)サービス拡大に留まらない非連続成長を目指しております。今後もこの動きを加速していくためには、グローバルで活躍できるビジネス力を兼ね備えた人材や、M&Aを実施するための知識・経験を持った人材、買収実施後のPMIを実施できる経営人材等を一層増やしていくことが重要な課題と捉えており、一層の採用強化及び人材育成体制強化を図ってまいります。
④内部体制の強化及び人材育成について
当社グループは、事業の継続的な成長を実現していくために、従業員一人一人の成長が不可欠であると捉えております。少数精鋭の優秀な人材による事業運営を今後も継続しながら、顧客拡大の中で営業や顧客対応等の人員が増えていく中でDXの施策を通じた業務効率化・生産性の向上を図ることや、業務フローやコンプライアンス、情報管理等を徹底認知させるなど、内部管理体制強化を図ることを通じて、組織力の向上を図ってまいります。
(4) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、持続的な事業成長及び企業価値向上を図る観点から、売上高、売上高成長率及び限界利益率(注4)を重要な経営指標としております。
売上高及び売上高成長率については、主力事業であるOFFICE DE YASAI(オフィスでやさい)の深耕に加え、新規事業の展開、海外事業の拡大及びM&A等を通じたグループ全体の成長状況を示す指標として重視しております。
また、限界利益率については、商品原価のみならず配送費等の変動費を含めた事業収益力を示す指標として重視しております。当社グループを取り巻く事業環境においては、原材料価格、物流費及び人件費等の上昇が継続していることから、売上高の拡大とあわせて適正な限界利益率を維持・向上させることが重要であると認識しております。当社グループは、これらの指標の継続的な向上を通じて、収益基盤の強化及び企業価値の向上を図ってまいります。
(注)4.限界利益率は、売上高に対する限界利益の割合を示す指標であり、限界利益とは、売上高から商品原価及び配送費等の変動費を差し引いた金額を指します。当社グループでは、限界利益率についてKOMPEITO単体の実績を重要な経営指標としております。また、オフィスでやさい事業のトライアルコストに係る商品原価・配送費は顧客獲得コストとして固定費として勘案しております。