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2026/09/02 15:30
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文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。
(1) 経営方針
当社はミッションとして、「人と人とがつながるやさしいテクノロジー」を掲げており、そのミッションを実現するために人々の「安心・安全・健康」を支えるとともに「楽しさ」にこだわって価値を提供していくことを使命と考えております。
お客様が真に何を求めているのかを考え、データや情報を人と人の間で紐づけることで、人と人とをつなぎ、お客様の「楽しい」を創造してまいります。

(2) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社は、経営目標を達成するため、財務的観点からは売上高、営業利益率を主な経営指標として位置付けております。売上高は、継続的に事業を拡大し、成長性を判断するために有効な指標であり、営業利益率は、営業活動が効率的に行われたかどうかを見るために有効な指標であることから、当該指標を重視しております。また、事業推進・収益性の観点からは、上述のリカーリング比率、ARPA、チャーンレート等を主な経営指標として位置付けております。これらは、当社の事業の性質上、最も端的に事業進捗状況を表す指標であることから、当該指標を重視しております。
(3) 経営環境
① ゴルフ関連事業
当事業の主力サービスであるゴルフカート運行管理システムの市場規模の推計が困難なため、ユーザーであるゴルフ場の市場動向について記載している他、ゴルフに関連する市場としてゴルフ場及びゴルフ練習場の利用者状況を記載しております。
なお、ゴルフ場の市場規模推移において、コロナ禍以降、巣ごもりやリモートワークが広がる中、三密を避けた健康的なスポーツとしてゴルフが認識され、人気が高まり、一般社団法人日本ゴルフ場経営者協会の全国ゴルフ場利用者数・ゴルフ場数によると、2025年度全国ゴルフ場利用者数は、前年比103千人増加(+0.12%)の87,605千人(注)となりました。また、コロナ禍前の2020年と比べても6,258千人増加(+7.69%)となりました。
経済産業省「特定サービス産業動態統計調査」によると、屋外で距離を保てる「安全なレジャー」としての再評価が、既存ゴルファーのプレー頻度を高めると同時に、休眠層を呼び戻しました。総務省「2025年経済構造実態調査」によると、2024年度のゴルフ場の売上高は9,451億円であり、ゴルフ練習場の市場規模は1,580億円であります。


出所:総務省『経済構造実態調査』(2018年-2023年 ※2020年除く)
総務省『経済センサス』(2020年)
(注) 一般社団法人日本ゴルフ場経営者協会の全国ゴルフ場利用者数・ゴルフ場数の速報(2025年1月~12月集計)
先述のとおり、国内のゴルフの市場規模は、2024年度のゴルフ場9,451億円、ゴルフ練習場1,580億円と、1兆円を超える市場規模となっております。今後も日本の総人口の減少、生産年齢人口の減少の影響を受けることにより、長期的には市場の縮小が推察されます。一方で下図のように健康志向の高まりによりスポーツに対する国民の関心は強く、中でもゴルフは上位に位置しております。下表によればゴルフはスポーツ庁調査において比較的高い関心を集めており、一定の市場規模が維持される可能性があると考えております。
この1年間に行った運動・スポーツの種目(複数選択可)

なお、本調査は、全国の18歳から79歳の男女を対象とし、令和6年度住民基本台帳に基づく人口構成比に準拠した極めて精緻な割付が行われています。具体的には、約220万人のモニターパネルから無作為抽出された対象者に対し、有効回収数40,000件という大規模なサンプルサイズを確保しております。このサンプル数は、全国12区分の地域別及び性年代別の人口分布に極力近づくよう調整されており、統計的な信頼性が極めて高いものです。また、本調査の実施にあたっては、大学教授等の専門家で構成される有識者会議が設置され、調査項目の選定や分析手法について複数回にわたる審議を経て客観性が担保されています。
出所:スポーツ庁 令和7年度「スポーツの実施状況等に関する世論調査」
② コミュなび事業
当セグメントの市場規模については正確な金額を把握するのは困難なため、保育関連事業におけるIT投資額を記載しております。三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社「保育施設等におけるICT(Information and Communication Technologyの略称で情報通信技術を意味します。)導入状況等に関する調査研究事業報告書(令和7(2025)年3月)」等によると保育関連施設におけるIT投資額は約340億円(注1)となっております。また、こども家庭庁「保育所等関連状況取りまとめ(令和7年4月1日)」、文部科学省「令和7年度学校基本統計」、こども家庭庁「令和6年度企業主導型保育事業について」によると、全国に52,561施設ある保育施設等のうち、ICTシステムが未導入の施設は依然として10,092施設(2025年時点)(注2)存在しており、当該市場には大きな市場余地が残されていると認識しております。さらに、当社の幼保事業を取り巻く保育施設向けICT市場におきましては、政府の少子化対策の一環である補助金制度の拡充などを背景に、継続的な市場拡大が見込まれております。具体的には、保育現場における人材不足や事務負担の解消を目的として、国による「ICT化推進補助金」などの支援が継続的に行われており、厚生労働省「保育所等におけるICT化推進事業(平成29年度補正予算)」及びこども家庭庁「保育所等におけるICT化推進等事業②(令和6年度補正予算)」によると、1施設当たりの補助基準額は、2017年度の100万円から、2024年度には、4機能のシステム導入と端末購入等を併せて行う場合の130万円へと拡充されております。こうした政府方針の下、保育施設における各種手続きの標準化やデータ連携・電子化が進展しており、ICTシステムの活用は従来の「任意」から「標準」へと移行しつつあります。
(注) 1.1施設当たりのIT投資額×全国施設数で算出しております。
1施設当たりのIT投資額については、三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社「保育施設等におけるICT導入状況等に関する調査研究事業報告書(令和7(2025)年3月)」から算出しております。
全国施設数について、幼保施設数は、こども家庭庁「保育所等関連状況取りまとめ(令和7年4月1日)」、及び、幼稚園数については文部科学省「令和7年度学校基本統計」、こども家庭庁「令和6年度企業主導型保育事業について」から算出しております。
2.全国施設数×ICT未導入比率で算出しております。全国施設数については上記同様。ICT未導入比率については、三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社「保育施設等におけるICT導入状況等に関する調査研究事業報告書(令和7(2025)年3月)」から算出しております。
③ 健康見守り事業
当セグメントの市場規模については正確な金額を把握することが困難なため、当社製品が関連するウェアラブル技術市場及びデジタルヘルス市場を上位市場として記載するとともに、「TECHNOBAND」については職場における熱中症対策領域、「Vital Navi」については遠隔患者モニタリング及び医療機関における患者管理領域を中心に、各製品の用途に即した周辺市場・導入対象領域について記載しております。当セグメントを取り巻く市場環境としては、超高齢社会の進展及び慢性疾患の増加、医療人材不足を背景とした省人化ニーズの高まり、並びにオンライン医療の規制緩和が、市場拡大を支える主な要因であると認識しております。
IMARCグループ「日本ウェアラブル技術市場レポートと成長予測2026」によると、2025年における日本のウェアラブル技術市場規模は49.6億米ドル(7,440億円(注))に達し、2034年までに173.4億米ドル(26,010億円(注))に達すると予測されており、2026年から2034年の年平均成長率(CAGR)は14.9%とされております。また、IMARCグループ「日本のデジタルヘルス市場規模、シェア、動向及び予測(2026-2034)」によると、2025年における日本のデジタルヘルス市場規模は314億米ドル(47,100億円(注))に達し、2034年までに583億米ドル(87,450億円(注))に達すると予測されており、2026年から2034年のCAGRは6.9%とされております。
当社製品のうち、「TECNHOBAND」については、建設業、製造業、運輸業・郵便業、第一次産業等、暑熱環境下で作業を行う現場労働者の熱中症対策に関連する製品であります。労働政策研究・研修機構「早わかり グラフでみる長期労働統計『産業別就業者数』」によれば、総務省統計局「労働力調査(基本集計)」を資料出所とする2025年平均の産業別就業者数は、製造業が1,033万人、建設業が478万人、運輸業・郵便業が345万人、第一次産業が189万人であり、これらの合計は2,045万人となります。また、主要な導入対象領域の一つである建設業について、国土交通省「建設業許可業者数調査の結果について」によれば、令和7年3月末時点における建設業許可業者数は483,700業者とされております。さらに、2025年6月1日から、職場における熱中症対策を強化するため改正労働安全衛生規則が施行され、熱中症の重篤化を防止するため、事業者には「体制整備」「手順作成」「関係者への周知」が義務付けられております。また、厚生労働省「令和7年『職場における熱中症による死傷災害の発生状況』(確定値)を公表します」によれば、2025年における職場での熱中症による死傷者数は1,803人、死亡者数は19人であり、死傷者数は統計開始以来最多となっております。これらの状況から、同製品は、建設業及び製造業を中心とする暑熱環境下の作業現場において、作業者の体調変化の把握及び熱中症の重篤化防止に関連する市場環境にあるものと認識しております。
「Vital Navi」については、バイタルデータの取得・可視化・共有を通じて、医療機関における患者管理、遠隔患者モニタリング、在宅医療及び高齢者見守り等の領域に関連する製品であります。厚生労働省「令和6(2024)年医療施設(動態)調査・病院報告の概況」によれば、2024年10月1日現在における活動中の医療施設総数は179,645施設であり、その内訳は病院8,060施設、一般診療所105,207施設、歯科診療所66,378施設とされております。また、全病床数は1,542,357床であり、このうち病院は1,469,845床、一般診療所は72,451床、歯科診療所は61床とされております。さらに、内閣府「令和7年版高齢社会白書」によれば、2024年10月1日現在の65歳以上人口は3,624万人、高齢化率は29.3%、75歳以上人口は2,078万人とされております。加えて、H&Iグローバルリサーチ株式会社「日本の遠隔患者モニタリング市場(2025-2033)」によれば、日本のリモート患者モニタリング市場は2024年に4.7億米ドル(705億円(注))に達し、2033年までに35.4億米ドルに達すると予測されており、2025年から2033年のCAGRは24.9%とされております。これらの状況から、同製品は、医療機関における患者管理、在宅医療、慢性疾患管理、遠隔患者モニタリング及び高齢者見守りに関連する市場環境にあるものと認識しております。
特に、超高齢社会の進展及び慢性疾患の増加に伴い、病院や自宅において日常的にバイタルデータを継続的にモニタリングし、患者の状態変化や異常兆候を早期に把握する重要性が高まっております。
また、深刻な医療人材不足を背景として、遠隔見守りを活用した医療従事者の業務効率化及び負担軽減が急務となっており、医療DXに対する需要の拡大につながっております。
さらに、在宅医療及びオンライン診療の普及並びにへき地における医療提供体制の確保を背景として、診察時だけでなく、院外における患者の状態を継続的に把握する重要性も高まっております。
(注)1米ドル150円換算で算出しております。
(4) 経営戦略等
当社は主要なサービスであるカートナビ分野において、ゴルフ場との長年の取引関係や信頼関係を背景に、以下の戦略を実施し収益の拡大を図ってまいります。また、新規事業の収益化とゴルフ関連事業の単価アップなどを通じて、第2の成長フェーズへの移行を目指して、持続的な企業価値の向上に取り組んでまいります。
① 新たなサービスの提供と「ゴルフ場システムプラットフォーム」の構築


当社は、国内シェアトップクラス(63%)(注1)を誇り、主要ゴルフ場運営会社にて採用されているゴルフカートナビを基盤として、ハードウェアとソフトウエアを一体で提供する「HESaaS」モデルを確立しております。今後は、単なるナビゲーション提供に留まらず、ゴルフプレーの前後を含む「ゴルフ場システムプラットフォーム」への進化を図ります。具体的には、AIによる電話対応や顔認証などの「DXレイヤー」、オンラインコンペやSNS共有などの「エンタメレイヤー」、及びバイタル管理を含む「安心・安全・健康レイヤー」を順次当社のサービスラインナップに組み入れ、プレー前後を含めた利便性向上及び業務効率化を図ることで、さらなる付加価値を提供してまいります。加えて、2030年問題(注2)として指摘されるゴルフ場における人手不足リスクへの対応としても本プラットフォームは有効であり、新規顧客及び他社リプレースによるシェア拡大に加え、高付加価値ソリューションの提供を通じたARPA向上(LTV(注3)向上)にも寄与するものと考えております。
(注1) 市場シェアについては2025年12月末時点のゴルフカート運行管理システム導入に占める当社導入実績数から算出した数値であります。
(注2) パーソル総合研究所「労働市場の未来推計 2030」による、人口減少・少子高齢化に伴うゴルフ場運営の人手不足リスクを指します。
(注3) LTV:Lifetime Value(顧客生涯価値)の略称、一人の顧客が取引期間全体を通じて企業にもたらす売上や利益の総額。
② 新規顧客の開拓とグローバル展開
国内市場において、当社ゴルフカートナビはすでに18ホール換算では1,353コース(2025年12月末時点)に導入済みであります。今後は国内の未導入施設への提案を継続するとともに、アジア圏を中心とした海外市場への進出に向け、現在、タイやフィリピン、マレーシア等のアジア3,000コースをターゲット市場として定め、現地パートナーや代理店を通じた交渉・テスト導入を進めております。
③ 収益形態の段階的な移行とリカーリング・レベニューの強化

当社は、安定的な収益基盤の構築に向けて、システム販売型のモデルから、継続的な利用料を受け取る「リカーリング・レベニュー(サブスクリプション型)」への移行を重点的に進めております。ゴルフ関連事業における2025年9月期におけるリカーリング比率は55.1%、カートナビ分野では年間チャーンレート(解約率)は0.63%という極めて低い水準を維持しており、顧客満足度の高さが実証されています。今後、推奨リプレース期間を活用した最新機種・クラウド環境への移行や付加価値オプション(Wドラレコ等)の提供を通じて、ゴルフカートナビ分野におけるリカーリング比率を将来的に80%まで高め、年間ARPA(導入施設数当たりの年間リカーリング・レベニュー)の向上を図ってまいります。
(5) 事業上及び財務上の対処すべき課題
① 健康見守り分野における新サービスの開発
当社は、社会の安全と医療現場の革新に貢献するため、健康見守り事業を推進しております。一般産業向けには、独自のセンサー技術とAI解析によりバイタルデータをリアルタイム分析し、労働環境の高度化と事故の未然防止に貢献しており、熱中症対策や幼保育分野での実績を基に、高付加価値産業への水平展開を進めています。また、医療分野のDX推進として、特定管理医療機器連携のバイタルデータ可視化システム「バイタルナビ」を開発し、病院での実証実験を通じて、看護ラウンド(注)効率化と診療品質向上を目指しております。さらに、循環器疾患等を対象とした医師判断支援型のSaMDの開発・承認申請を予定しております。これらの事業を通じ、企業の健康経営支援と持続可能な社会インフラの実現に貢献してまいります。
(注) 病棟や病室内の見回りを意味する用語であります。
② 優秀な人材の確保及び育成
当社において、人材は最も重要な経営資源の1つであり、今後の事業拡大には優秀な人材の確保及び育成が重要な課題であると認識しております。
そのため、当社は優秀な人材を獲得すべく、採用に力を入れております。加えて、働きやすい環境づくりに力を入れて取り組んでおります。具体的には有給休暇や育児休暇の取得促進、リモートワークの導入等に取り組んでおります。今後は、これらの取り組みに加え、採用活動のさらなる強化や、従業員教育のための研修制度の充実に一層力を入れることで、より強固な人的基盤の構築を目指してまいります。
③ 技術革新等への対応
近年様々な業界において、AIやIoTといったデジタル技術の革新により、新たな事業やサービスを生み出し、それらを活用しようとする動きが活発化しております。当社の提供しているサービスにおいてもこのような技術革新に対応するべく、新たなサービスの開発に採用できる技術がないか常に状況を把握してまいります。
特に健康見守り分野においては、位置情報に加えて個人の健康状態を把握して、その健康管理に資する技術の導入を検討しております。
④ コンプライアンスの遵守
当社は、法令等の関連法令を遵守することは事業を継続するために特に重要であると認識しております。当社では関連法令の改正を適時に把握し、社内に周知できるよう社内規程等の適宜見直しを行うほか、定期的な研修を実施することで法令等の遵守に努めております。また、内部通報制度を整備するとともに、内部監査を通して社内規程の周知徹底に努めております。
⑤ 内部統制、内部管理体制の強化
当社が事業活動を健全かつ効率的に運営するために、内部統制及び内部管理体制の強化が重要であると認識しております。具体的には、社外取締役の受け入れ・監査役会の設立・会計監査人の選任・内部監査(業務監査・J-SOX監査)の運用・リスク・コンプライアンス委員会の運営・稟議制度の拡充などに努めてまいりました。これらを踏まえて、当社は規程の整備・経営会議体の適切な運営・三様監査体制の構築・内部統制推進のための人材育成等に継続的に取り組んでまいります。
⑥ 情報管理体制の強化
当社が提供するサービスの一部では、顧客情報や個人情報を取り扱っており、これらの情報管理体制を強化することが重要であると考えております。当社は従前より個人情報管理規程を制定し、その取得・提供・管理についての方針を定めております。社内規程の整備や運用の徹底、研修の実施、社内システムの一層のセキュリティ強化等を通じて、これらの情報を厳正に管理するための体制の強化に取り組んでまいります。その一環として、外部専門機関によるITセキュリティ調査を実施いたしました。当該調査結果に基づき、物理的セキュリティの強化、アクセス権限管理の厳格化、及び社内教育の徹底など、多角的観点からセキュリティリスクの低減を図るためのアクションプランを策定し、現在はこれら全ての対応を完了しております。これにより、最新の脅威に対応した情報管理体制を構築しており、今後も定期的な現状把握を通じて、継続的なセキュリティレベルの維持・向上に努めてまいります。

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