有価証券届出書(新規公開時)
有報資料
本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。また、必ずしも事業上のリスクに該当しない事項についても、投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資者に対する情報開示の観点から開示しております。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を十分に認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針ではありますが、当社株式に関する投資判断は、慎重に検討したうえで行われる必要があると考えております。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 法的規制について
(顕在化可能性:中/発生時期:特定時期なし/影響度:大)
当社グループは、富裕層等に向けた「NOT A HOTEL」ブランドのセカンドハウス及び「NOT A GARAGE」ブランドのモビリティの企画、開発及び販売を主な事業とし、それに付随する事業としてホテル・レストラン等の運営事業を行っております。これらの事業を展開するに際しては、宅地建物取引業法、建築基準法、都市計画法、環境規制のほか、旅館業法、食品衛生法、金融商品取引法、古物営業法、海上運送法等による法的規制を受けることになります。
当社グループはこれらの許認可等を受けるための諸要件及び関連法令の遵守に努めており、当社Corporate部門を中心に各種法的規制に対応し、リスク・コンプライアンス委員会や法務担当者による定例会議を設け、リスク管理及びコンプライアンス遵守を推進しております。また、弁護士資格を有する複数の法務担当者を配置し、各種法的規制の改正に対して適時に対応可能な体制を構築するとともに、新規事業の開発においても、当該法務担当者のコンプライアンスチェックや外部弁護士との連携体制を整備しており、法令違反等の予防に努めております。なお、当社グループが取得している主要な許認可等の内容は下記のとおりであり、本書提出日現在においてこれらの届出・許認可等の取消等、行政処分の対象となる事由や許認可の継続に問題となる事象は生じておりません。
しかしながら、今後これらの法的規制の改正や、新たな法的規制の施行又はこれら法的規制に係る違反等で処分を受けた場合は、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。
特に宅地建物取引業免許はセカンドハウスの販売の前提となる許認可であり、何らかの事由により当該免許の取消等重大な行政処分が行われた場合、又はその更新が認められない場合には、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。
(当社)
(NOT A HOTEL MANAGEMENT株式会社)
(NOT A HOTEL2nd株式会社)
(NOT A HOTEL DAO株式会社)
(株式会社知念海洋レジャーセンター)
(2) 物件開発の遅延及び商品調達の遅滞について
(顕在化可能性:中/発生時期:特定時期なし/影響度:大)
当社グループの「NOT A HOTEL」ブランドのセカンドハウス及び「NOT A GARAGE」ブランドのモビリティにおいては、各プロジェクトの開発スケジュールや商品の仕入・販売が当初の計画通りに順調に進捗することを前提としております。両プロダクトは、物件の開業や商品の引渡し(「NOT A HOTEL」における、契約締結後のオーナー登録完了時のライセンス売上高、及び物件開業時のアセット売上高の計上を含みます)をもって収益を認識する基準を採用しております。
このため、不動産開発のプロセスにおける設計変更、行政の各種許認可等の取得遅延、開発用地での想定外の事由(埋蔵物の発見等)、周辺住民からの反対、天候不順、外注先における人材不足等の建築工程の遅延や、モビリティ仕入における生産・供給体制の変化、部材調達の遅延、物流の停滞等が発生した場合、物件の開業時期や商品の引渡し時期が当初の想定より遅延する可能性があります。
これにより、特に当連結会計年度の期末付近に開業・引渡しを予定している案件において、売上高の計上時期が翌連結会計年度へ後ろ倒しとなる可能性があります。さらに、これらプロジェクト全体のスケジュールの遅延や見通しの不透明化に伴い、販売計画の変更や販売動向の鈍化が生じた場合には、新規の契約締結やオーナー登録等の進捗が滞り、当社グループの業績に多面的な影響を及ぼすリスクがあります。
また、各プロジェクトの販売開始時期や開業時期により、四半期毎の売上高が平準化されず、各四半期の経営成績が変動する可能性があり、場合によっては売上高及び利益の計上時期が翌期以降にずれ込む、又は一時的に営業損失を計上する可能性があります。
当社グループでは、これらのリスクを低減するため、「NOT A HOTEL」においては、開業及び販売時期を見据えたプロジェクト管理を徹底し、各プロジェクトに建築や行政手続きに関する専門的な知見を有する社員等を配置するとともに、施工会社や関係行政機関との緊密な連携を通じて、工程管理及び許認可手続きの進捗管理の強化に努めております。また、「NOT A GARAGE」においては、仕入先との連携強化や供給状況の継続的な把握等により、安定的な商品供給体制の構築に努めております。
しかしながら、これらの対応にも関わらず、予期せぬ設計変更や行政手続きの長期化、建築プロセスの遅延等の不確定要素を完全に排除することは困難であり、これらに起因する物件の開業遅延や販売進捗への悪影響が顕在化した場合には、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。
(3) ブランドイメージの毀損について
(顕在化可能性:中/発生時期:特定時期なし/影響度:大)
当社グループは「NOT A HOTEL」というブランド価値を保ち、向上させ続けることが事業拡大において非常に重要であると認識しております。提供する物件やサービスの欠陥・品質不良又はその風評、顧客からの苦情もしくは当社グループの従業員やパートナー企業等の第三者が関与する不適切行為その他事故等が発生した場合、当社グループのブランド価値が毀損される可能性があります。また、従業員の就労状況への不満等、メディア報道又はインターネットもしくはソーシャルネットワーキングサービス(以下「SNS」という。)への不適切な書き込み等によっても、ネガティブなイメージが生じる可能性があります。当社グループでは、物件の品質管理等に関しては、社内建築メンバーによるプロジェクト管理や信頼度の高い建設会社への発注を行うことでリスクの低減を図っているほか、メディアやSNS等における発信に関するリスクについては、社員向けコンプライアンス研修の定期的な実施及びパートナー企業の選定の厳格化、連携に関する契約での取り決め等の対策を行っております。
しかしながら、これらの対策にも関わらず当社グループにとって好意的でない評判によりブランドイメージが毀損した場合には、その真偽に関わらず、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。
(4) 資金調達について
(顕在化可能性:中/発生時期:特定時期なし/影響度:大)
当社グループが展開するセカンドハウスである「NOT A HOTEL」及び、モビリティの提供を行う「NOT A GARAGE」においては、事業運営及び事業拡大にあたり、安定的な資金調達及び適切なファイナンス体制の構築が重要となります。
「NOT A HOTEL」においては、用地の取得及び建築を行うにあたり多額の事業資金を要します。当社グループでは、物件開発資金について、着工前の段階からコンピュータグラフィックス画像等により作成した建築物のイメージを基に販売を開始し、その販売進捗を踏まえて金融機関との融資契約を締結することにより、主として資金調達を行っております。今後、事業規模の拡大に伴い、大規模な開発案件が増加する場合には、ノンリコースローンの活用等を含め、資金調達手法の多様化にも取り組んでいく方針であります。
一方、「NOT A GARAGE」においては、モビリティを仕入れて提供する事業形態であることから、商品の仕入れや在庫の保有、販売までの期間における資金需要が継続的に発生します。このため、当社グループでは、仕入れ及び販売活動を行うNOTA株式会社において、融資やリース等のファイナンスを活用し、必要な運転資金を確保する体制を構築しております。
しかしながら、「NOT A HOTEL」及び「NOT A GARAGE」のいずれにおいても、何らかの理由により、計画していた資金調達やファイナンススキームの構築または継続が困難となった場合には、仕入れ、開発または販売活動に支障を来し、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。
また、「NOT A HOTEL」においては、販売開始後及び着工後に、販売活動の推進や建築計画の工期管理を適切に行うことで、販売進捗の大幅な遅れや工期遅延の発生防止に努めておりますが、物件の開業時期や売上計上時期が計画から遅延した場合には、融資期間の延長等について金融機関と協議を行うことにより返済リスクの回避を図る方針であります。
しかしながら、融資期間の長期化に伴う金利負担の増加等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
加えて、当社グループでは、有利子負債の返済原資を主として「NOT A HOTEL」に係る売上金額及び「NOT A GARAGE」におけるモビリティの提供に係る対価としており、これらの売上が当初の計画を下回った場合には、当社グループの資金繰りに影響を及ぼす可能性があります。
さらに、当社グループは、金融機関からの借入れによる資金調達を行うにあたり、財務制限条項(いわゆるコベナンツ)その他の契約条件が付されている融資契約を締結している場合があります。これらの条項は、一定の財務指標や条件の維持を求めるものであり、事業環境の変化や業績の変動等により当該条件を充足できなくなった場合には、期限の利益の喪失や追加的な制約が生じる可能性があります。その結果として、当社グループの資金調達や事業運営に影響を及ぼす可能性があります。
また、今後の事業活動の拡大に応じて、外部からの継続的な資金調達が必要となる可能性があり、その場合には、資本増強を目的とした株式の発行等により、既存株主に希薄化が生じる可能性があります。
(5) リース会計基準の改正について
(顕在化可能性:高/発生時期:1年以内/影響度:中)
当社グループは、事業運営上、複数の土地・建物等を賃借して事業を行っております。これらの賃貸借契約については、現行のリース会計基準に基づきオペレーティング・リースとして会計処理しており、貸借対照表上はリース資産及びリース負債を計上せず、支払賃料等を期間に応じて費用処理しております。
一方で、企業会計基準委員会からは、借手のリース取引について使用権資産及びリース負債を貸借対照表に計上することを求める新たなリース会計基準(企業会計基準第34号「リースに関する会計基準」)が公表されており、2027年4月1日以後に開始する連結会計年度及び事業年度期首からの適用が予定されています。
当社グループが将来この新リース会計基準を適用する場合には、本書提出日現在オペレーティング・リースとしてオフバランスで処理している支払賃料等についても、新たな会計基準におけるリース取引に該当するものについて使用権資産及び対応するリース負債を認識することとなるため、総資産及び有利子負債が増加する見込みであります。
これにより、自己資本比率やD/Eレシオなどの財務指標が悪化する可能性があるほか、営業費用として計上していたリース料が減価償却費及び利息費用に振り替わることにより、営業利益、EBITDA、経常利益等の指標にも一定の影響が生じる可能性があります。
また、金融機関との借入契約等において財務制限条項が設定されている借入れがあることから、新リース会計基準の適用に伴う財務指標の変動が、当該条項の充足状況の判断において考慮が必要となる可能性があります。一方で、当該財務制限条項の内容やその算定方法を踏まえると、新リース会計基準の適用による直接的な影響は現時点では限定的であると認識しておりますが、今後の状況に応じて金融機関と適切に協議を行いながら対応していく方針であります。
(6) 開発用地の仕入れについて
(顕在化可能性:低/発生時期:特定時期なし/影響度:大)
当社グループが営むメンバーシップ事業のうち、セカンドハウスである「NOT A HOTEL」においては、開発用地を安定的に仕入れることが重要となります。現状、当社グループは、株主を含むパートナー企業、金融機関及び当社への問い合わせ等を通じて、土地及び地権者の紹介を受けており、一定程度、継続的に開発用地を仕入れることが可能な状況にあります。
しかしながら、競争の激化や不動産市況の変動等、何らかの事由により、開発用地の仕入れが滞る可能性や、取得価格が上昇する可能性があります。そのような場合には、当社グループが展開する「NOT A HOTEL」の開発及び販売に影響を及ぼし、結果として、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(7) 個人情報や営業上の機密情報の漏洩について
(顕在化可能性:低/発生時期:特定時期なし/影響度:大)
当社グループは、業務遂行に伴い多くの個人情報や営業上の機密情報を取り扱っております。これらの情報は当社グループの競争力を支える重要な資産であり、適切に管理、保護することが重要であると認識しております。当社グループでは、社内IT部門が中心となり情報管理及び外部への流出防止体制を構築しているほか、情報セキュリティ事故を未然に防止するため、情報セキュリティの推進体制整備と役職員に対するセキュリティ意識の啓発、社内ネットワークに対する監視機能の強化及び情報へのアクセス制限等の対策を実施しております。また、情報流出等が発生した場合には、適切な対応を行い、原因解析や影響範囲の調査を実施することで、再発防止及び防御の最適化を図る体制をとっております。
しかしながら、これらの対策にも関わらず不正アクセスや人的ミスによる情報漏洩が発生した場合、当社グループへの信用失墜やブランドイメージの低下、損害賠償等の費用負担が生じること等によって、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があるほか、将来的な企業価値を毀損する可能性があります。
(8) 景気動向及び市場環境の変化による業績への影響について
(顕在化可能性:中/発生時期:特定時期なし/影響度:中)
当社グループの事業のうち、「NOT A HOTEL」ブランドのセカンドハウスの販売及び「NOT A GARAGE」におけるモビリティの販売は、いずれも景気動向や市場環境の変化の影響を一定程度受ける特性があります。特に、景気後退局面においては、資産効果の弱まりにより、高額商品の購入を控える動きが強まることで、販売数量の減少や販売時期の長期化が生じる可能性があります。
「NOT A HOTEL」におけるセカンドハウスの販売は、不動産市況の影響を受けやすく、不動産市場は、景気動向、金利動向、地価動向等の影響を受けて変動します。経済情勢の悪化等が生じた場合には、不動産購入意欲の減退に繋がり、市況全体の販売価格が下落することで、当社グループが手掛ける当該物件の販売価格や販売スピードに影響を及ぼす可能性があります。
また、「NOT A GARAGE」におけるモビリティの販売についても、景気動向、消費者マインドの変化、可処分所得の動向等の影響を受ける可能性があります。
当社グループでは、経済情勢及び各市場環境の動向を注視しつつ、仕入、開発及び販売スケジュールを慎重に検討することにより、外部環境の変化に柔軟に対応できる体制の構築に努めております。また、「NOT A HOTEL」においては、パートナー企業との共同開発を行うことにより、開発コストの分担を図るとともに、プロジェクトリスクの低減に取り組んでおります。加えて、為替動向についても継続的にモニタリングを行い、必要に応じて販売戦略や価格設定に反映することにより、当該リスクの軽減に努めております。
なお、現時点において、「NOT A HOTEL」の主な購入層は、一般的な不動産物件と比較して、ローンを利用せずに購入する富裕層が中心であることから、金利動向等による影響は限定的であると認識しております。
しかしながら、今後、ローンやレバレッジを活用した購入が増加する場合や、開発物件及び取扱い商品のラインナップの拡充、販売手法の多様化等により購入者層が拡大する場合には、景気動向や金利動向、消費者マインドの変化等の影響を受けやすくなる可能性があります。その結果、当社グループの事業、ひいては経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、「NOT A HOTEL」の購入者には海外在住者が含まれており、これらの購入者との取引においては為替変動の影響を受ける可能性があります。円高が進行した場合には、海外の購入者にとっての相対的な購入コストが上昇し、購入意欲の減退や購入検討の長期化につながる可能性があります。加えて、海外の購入者による購入が減少することにより、販売数量や販売価格に影響を及ぼす可能性があります。
(9) 棚卸資産及び固定資産の保有について
(顕在化可能性:中/発生時期:特定時期なし/影響度:中)
当社グループが展開するセカンドハウスである「NOT A HOTEL」においては、販売計画に基づき物件の企画及び建築を行っており、その過程において、一定の不動産に係る棚卸資産を保有するほか、販売状況等に応じて、物件の共有持分の一部を当社グループが保有する場合があります。
当社グループでは、既存オーナーへのニーズ調査や日々のマーケティング活動及び営業活動等を通じて、開発予定物件について一定の需要が見込まれることを確認した上で、開発用地の取得及び建築を行っております。
しかしながら、経済情勢や不動産市況の変化、販売環境の変動、価格や立地等に関する需要予測の誤り等により、販売が当初の想定どおり進まない場合には、当社グループが共有持分等を保有する期間が長期化する可能性があります。その結果、当該資産の流動性が低下し、将来の販売価格の調整や、会計上の評価見直しが必要となる可能性があります。
また、当社グループが展開するモビリティの販売を行う「NOT A GARAGE」においても、需要動向や市場環境の変化等により、商品の販売が想定どおり進まない場合には、仕入れたモビリティを棚卸資産として一定期間保有する可能性があります。その場合、在庫の保有期間が長期化し、販売条件の見直し等が必要となる可能性があります。
また、当社グループは、新たにジェット機のシェア販売を開始しており、当該事業においては、ジェット機の仕入れに多額の資金を要します。需要動向や市場環境の変化等により、販売が想定どおり進まない場合には、仕入れたジェット機を棚卸資産として一定期間保有する可能性があります。その場合、在庫の保有期間が長期化し、販売条件の見直し等が必要となるほか、市場価格の変動等によっては、将来の販売価格の調整や、会計上の評価見直しが必要となる可能性があります。
また、当社グループは、メンバーシップ事業の運営に供する船舶・設備等の拠点アセットを保有しているほか、「JAPA VALLEY TOKYO」等の新規事業の展開にあたっての施設・設備への設備投資を積極的に推進しており、固定資産残高は今後も増加する見込みであります。これらの固定資産については、事業環境の変化、稼働状況の低下又は収益性の悪化等により、将来の回収可能価額が帳簿価額を下回ると判断された場合には、減損損失の計上が必要となる可能性があります。
これらの事象が顕在化した場合には、当社グループの当該事業の収益性や資産効率に影響を及ぼすとともに、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(10)パートナー企業との共同開発・共同運営について
(顕在化可能性:中/発生時期:特定時期なし/影響度:中)
当社グループが営むメンバーシップ事業においては、当社とパートナー企業の間で合弁会社の設立や共同開発契約を締結し、パートナー企業が単独又は共同して事業主となって資金を拠出し、セカンドハウスの開発や販売等を行うパートナーとの共同開発プロジェクトがあります。当社グループではパートナー企業の選定において、パートナー企業の経営状態やプロジェクトの推進方針につき、慎重に協議を行ったうえでプロジェクトを推進しておりますが、パートナー企業の方針変更等により開発・運営の計画に変更が生じる場合には、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、「NOT A GARAGE」で取り扱う販売商品のうち一部のモビリティについては、当社グループではない外部のオペレーター企業が運営しており、当該オペレーター企業がモビリティの運航や買受予約を行います。当社グループではオペレーター企業選定において、オペレーター企業の経営状況や運航計画を確認しておりますが、運航の代替先の確保が困難となる場合や買受予約が行使されない場合には、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(11) 自然災害、人災等の発生について
(顕在化可能性:中/発生時期:特定時期なし/影響度:中)
当社グループは、山林や海岸沿い等の自然豊かな地域を中心に「NOT A HOTEL」を展開しております。そのため、大規模な地震、津波、風水害等の自然災害、火災や人災、あるいは未知の感染症の流行といった不測の事態が発生した場合、保有・開発中の不動産の滅失・毀損、開発遅延、従業員の被災、並びに宿泊需要の減退等により、事業運営や業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
特に、当社の特徴であるアプリケーションやスマートホームを制御する自社統合システムの通信遮断やサーバーダウンは、シームレスな体験価値と省人化オペレーションの双方を即座に阻害するリスクを有しております。また、移動手段であるモビリティの運航停止やレジャー拠点の被災、さらには宿泊体験の毀損に伴う暗号資産(NAC)関連サービスへの悪影響など、多面的な機会損失が生じる恐れがあります。加えて、災害発生時等の対応に不備があった場合には、安全管理リスクやレピュテーションリスクが顕在化する可能性もあります。
当社グループは、これらのリスクへの対策として、BCP(事業継続計画)の策定、各種損害保険への加入、耐震性や耐洪水性の高い建材の使用、建築地の慎重な選定等を行っております。また、定期的な従業員研修の実施や、アプリケーション等を通じた利用者への迅速な避難情報提供・連絡体制の整備など、万が一の際にも適切な対応ができる体制を整えております。
しかしながら、これらの対策を上回る規模の災害や感染症等が発生し、当社の備えが十分に機能しない場合には、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に深刻な影響を及ぼす可能性があります。
(12) 「NOT A GARAGE」(モビリティ運営)について
(顕在化可能性:中/発生時期:特定時期なし/影響度:中)
当社グループが展開するモビリティ共同所有事業(NOT A GARAGE)の一部(以下「本事業」といいます。)においては、提携パートナー企業がモビリティ(ヘリコプター等の航空機やクルーザー等の船舶)の借主となり、オーナーに対する賃料の支払、運送事業者への運航委託等の事業管理を担っており、一部取引においては提携パートナー企業がオーナーとの間で買受予約(将来の機体・船体買取)契約を締結しております。また、状況により当社グループが自ら当該モビリティを保有し、運航を行う場合もあります。 当社グループでは、提携パートナー企業の選定にあたり経営状態や事業計画を慎重に確認しておりますが、以下の要因により当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
1.運送事業者の重大事故発生及びレピュテーションに関するリスク
本事業におけるモビリティの実際の運航及び整備業務は、提携パートナー企業(同社が委託する外部の運送事業者を含む)または当社グループが行います。当該モビリティにおいて人命に関わる重大な事故やトラブルが発生した場合、直接的な運航当事者が当社グループであるか否かにかかわらず、本事業及び当社グループ全体のブランドイメージが著しく低下し、多大なレピュテーションリスク(風評被害)が生じる可能性があります。 また、外部委託先における事故や経営破綻等により事業管理の継続が不能となった場合、当社グループは別の運送事業者と直接取引を行うか、新たな管理会社を確保する必要があります。しかし、対象となる航空機や船舶は希少性が高いアセットであり、運航・管理の代替先を速やかに確保できない場合には、サービス提供の停止やオーナーへの契約義務の承継等により、当社グループが予期せぬ費用負担を強いられる可能性があります。
2.提携パートナー企業の経営破綻及び契約不履行に関するリスク
本事業のスキームにおいて、オーナーへの賃料支払義務及び将来の買受予約の履行義務を提携パートナー企業が負っている場合、同社の資金調達が計画通りに進まないことや、同社の資金繰りが悪化することにより、対象モビリティの買取や賃料支払が滞る可能性があります。その場合、販売主である当社グループへのクレームや損害賠償請求が発生し、当社の社会的信用が毀損される恐れがあります。
3.モビリティの資産価値変動及び買取対応に関するリスク
提携パートナー企業による買受予約が適切に行使されない場合、当社グループはセカンダリー市場での売却支援を行いますが、市場環境やモビリティの稼働状況等により、想定される価格での売却が困難となる可能性があります。また、オーナー保護の観点から当社グループが自ら当該モビリティを買い取る判断を行う可能性もあり、その場合には当社グループのキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。
(13) 関連当事者等との取引等について
(顕在化可能性:中/発生時期:特定時期なし/影響度:中)
企業としての独立性の観点を踏まえ、関連当事者等との取引は、本来不要な取引を強要されたり取引条件が歪められたりする懸念があり、株主の本来利益の流出などの観点から当社としては注意する必要が高い取引であることから、当該取引の事業上の必要性と取引条件の妥当性等、取引内容については取締役会で審議し承認を得ることとし、取引の健全性及び適正性を確保する体制を築いております。
当社グループは、当社の連結子会社であるNOT A HOTEL MANAGEMENT株式会社の代表取締役である林亮治が議決権の過半数を有する会社又は代表者を兼務する法人との間では、当社グループにおいてワイン等の仕入等の取引や当社が運営するホテル・レストランへのシェフの派遣に伴う業務委託取引が生じております。当該取引を実施するに際しては「関連当事者取引管理規程」にしたがって、取締役会において、取引の必要性と取引条件の妥当性を審議し、事前承認を得ることとしております。また、承認された取引については、四半期に1回、その取引実績とともに妥当性について取締役会において確認を行っております。主要な取引の内容については下表のとおりとなります。
また、当社グループが販売を行う「NOT A HOTEL」ブランドのセカンドハウス及びモビリティを役職員等が購入又は売却を行う場合は「自社プロダクト売買規程」において、販売開始から一定期間の購入制限や売却価格・売却先・保有期間の制限等の売却制限を定めており、販売価格及び売却価格の一般取引との同一性や取引の動機の正当性を含む確認を実施したうえで行うこととし、会社の業務運営及び信用に影響を与えることなく、公正な取引秩序を害する恐れがないことを確認したうえで、必要な社内決裁を経て取引を行うこととしております。
当社グループの役員が、当社の連結子会社であるNOT A HOTEL DAO株式会社が発行する暗号資産「NOT A HOTEL COIN(NAC)」の保有に関連して、レンディング等の取引を行う場合については、関連当事者取引として管理する必要があるものと認識しております。このため、当社グループでは、当該取引が発生する可能性があることを前提として、取引の内容及び枠組みについて取締役会において審議・決議を行っております。また、当該取引については、取引内容の把握及び公正性の確認を行い、その状況について定期的に取締役会に報告しております。一方、当社グループの役員がNACの売買を行う場合については、関連当事者取引には該当しないものの、当社が定めるガイドラインに基づき、事前に申請を行い、承認を得た上で実施することとしております。当社グループでは、当該手続きを通じて、取引の透明性及び公正性の確保に努めております。
しかしながら、万が一、上記取組みにも関わらず、取引内容を審議する機会が得られず、取引すべきでない取引を行った場合又は不当な条件の下で取引が行われた場合、当社グループの社会的信用や経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
なお、重要な取引の内容につきましては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 関連当事者情報に記載しております。
(14) 知的財産について
(顕在化可能性:中/発生時期:特定時期なし/影響度:中)
当社グループは、自社開発のアプリケーションやスマートホーム等のIoT設備、暗号資産(NAC)を組み込んだ金融的仕組みなどのテクノロジーと、著名建築家等との共創による建築デザインをコアとして事業を展開しております。
これらPropTech(不動産)及びFinTech(金融)領域において、第三者から予期せぬ特許権や商標権等の侵害訴訟、ライセンス料の支払要求、または差止請求等を受けた場合、自社システムの仕様変更やサービス停止を余儀なくされ、グループ全体の業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
また、唯一無二の価値を有する建築デザインやモビリティの意匠が第三者に模倣された場合、あるいは外部クリエイターとの間で著作権等の権利帰属や二次利用を巡る紛争が発生した場合は、当社のブランド価値や競争力が著しく毀損され、当社グループの業績及び財政状態に深刻な影響を及ぼす恐れがあります。
(15) 有利子負債への依存について
(顕在化可能性:中/発生時期:特定時期なし/影響度:中)
当社グループでは、メンバーシップ事業における開発に伴う用地や機体の仕入及び開発費用等の資金を、主として個別プロジェクトごとに金融機関からの借入金によって調達しております。
最近2連結会計年度及び第7期中間連結会計期間における有利子負債の状況は次のとおりであります。
メンバーシップ事業においては開発用地を継続して仕入れる必要があり、その後の建物の建設資金などとあわせた資金需要が恒常的に発生します。これらの費用は自己資金に加えて金融機関等からの借入により調達する計画であることから、金融市場の動向を踏まえて柔軟に適応する方針ではあるものの、現時点では今後の有利子負債依存度も当面の間20%以上の水準が続く見込みであります。当社グループでは、金利等の動向を注視しつつ、将来の環境変化にも柔軟に対応可能な調達形態の維持・構築に努めており、条件面については各金融機関に対して定期的に見直しを要請しております。
また、取引金融機関との関係強化に努め、資金調達力の強化を図っております。
しかしながら、事業規模の拡大に伴う資金需要の増加により有利子負債の割合が上昇することに加え、将来において金利が上昇した場合には、資金調達コストの増加、社会情勢の変化等による金融機関の貸出姿勢の変化等、資金調達における制約が生じることにより、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(16) 暗号資産関連事業について
(顕在化可能性:中/発生時期:特定時期なし/影響度:中)
当社グループでは、その他事業のうち、NOT A HOTEL DAO株式会社において暗号資産関連事業を展開しており、主なサービスとして自社発行した暗号資産(NAC)保有者よりNACの貸付を受けるサービス(NACレンディング)を提供しております。NACレンディングは、ユーザーが保有するNACをNOT A HOTEL DAO株式会社に貸し出すことにより、その数量に応じて「NOT A HOTEL」の宿泊権またはNACによる報酬を受け取ることができる仕組みであり、2026年3月末現在における当該レンディングの残高は10.6億円となっております。
当社グループでは、ウォレットの秘密鍵や保有する暗号資産をコールドウォレット又は取引所ウォレットに保管しており、秘密鍵の管理や暗号資産の移動に関するマニュアルを定めて適切に管理を行っております。
しかしながら、秘密鍵の漏洩、フィッシング攻撃やマルウェア等を利用したサイバー攻撃、スマートコントラクトの脆弱性を悪用した不正操作、暗号資産取引所のシステム障害及び経営破綻等が生じた場合、当社グループが保管・管理する暗号資産が流出・毀損し、管理者による補填がなされない場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
NACの市場価格が著しく下落した場合には、NACにより提供する報酬の経済的価値が減少し、ユーザーのレンディング参加意欲が低下することで、レンディング残高の縮小につながる可能性があります。これらの事象が発生した場合、当社グループの事業及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
NACをはじめとする暗号資産は、市場の需給動向、規制環境の変化、投資家マインドの変化等により価格が大きく変動する可能性があります。特に、NACは当社グループ自身が発行する暗号資産であることから、その流通市場における取引量・流動性は限定的であり、市場価格の形成に係るリスクを有しております。NACの価格が著しく下落した場合、当社グループのブランド価値や事業への信頼性に影響を及ぼすほか、宿泊権及びNAC報酬の実質的な価値の低下を通じてユーザーの利用意欲が減退し、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
暗号資産の社会的普及に伴い、2026年7月には「金融商品取引法及び資金決済に関する法律の一部を改正する法律案」が第221回通常国会で可決されました。同改正法は、暗号資産取引に係る規制を資金決済法から金融商品取引法の枠組みへ移管し、暗号資産の発行者に対する継続的な情報公表規制、暗号資産取引業者に対する登録・業務規制、インサイダー取引をはじめとする不公正取引規制の導入等を定めており、施行日までの間に内閣府令の制定等を通じて詳細な規制内容が明確化される見込みであります。これにより、当社グループが展開するNACの発行・レンディングサービスについても、新たな登録・届出義務や業務上の制限が課される可能性があり、対応コストの増加や事業モデルの変更を余儀なくされる場合があります。
当社グループでは、法整備に先んじて、暗号資産関連業務に関する規程及びマニュアルを定め、役職員に対して定期的に教育研修を実施するなど、法令遵守の周知徹底を図っております。また、暗号資産交換業者や法律専門家と連携しながら、規制動向の情報収集及び対応策の検討を進めることでリスク低減に努めております。
しかしながら、今後新たに暗号資産関連を対象とした法的規制等が制定・改正された場合、当社グループの業務が制約を受け、対応コストの増加や事業継続性への影響を含め、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(17) 収益構造について
(顕在化可能性:中/発生時期:特定時期なし/影響度:中)
当社グループのメンバーシップ事業では、セカンドハウスやモビリティの販売金額のうち、アセットの売上高は、物件の開業又は運航開始時まで収益計上が繰り延べられます。一方で、オーナーライセンスの売上についてはライセンス売上高として、契約後のオーナー登録完了時に収益計上を行っております。収益認識の詳細につきましては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (収益認識関係) 2 顧客との契約から生じる収益を理解するための基礎となる情報に記載のとおりであります。
ライセンス売上高は、直接紐づく売上原価が存在しないことから、全額が登録完了時に契約活動の成果として、売上総利益に寄与します。一方で、アセットの売上高は、販売した物件の開業及び運航開始時まで収益認識が繰り延べられ、開業及び運航開始時、又は開業及び運航開始後の引渡し時に販売用のアセットを棚卸資産から売上原価として認識することから、ライセンス売上高の売上総利益率と比較して低水準にとどまります。その結果、当社グループの売上高は、物件の開業及び運航開始の年度に多額のアセットの売上が計上され大きく変動する一方で、各段階利益率は当該年度に低下する可能性があります。
当社グループでは、開発スケジュールの計画に際して将来の各年度における販売・開業物件の集中による会計年度ごとの経営成績も考慮しながら策定を行い、適時開示・IRを通じて正確かつ誠実な説明に努めてまいりますが、開発スケジュールの変更などの影響により、会計年度ごとの売上高や利益率が大きく変動することで、当社グループの業績及び財政状態並びに株価に影響を及ぼす可能性があります。
(18) 市場規模について
(顕在化可能性:中/発生時期:特定時期なし/影響度:中)
当社グループの属するリゾート会員権市場は、既に競合他社が一定の市場規模を形成しておりますが、当社のオーナー層は50歳未満が過半数を占めており、競合他社と比較して年齢の若い現役世代を中心としております。また、「EXCLUSIVE(エクスクルーシブ)」や「FLAGSHIP(フラグシップ)」といった競合他社と比較して高価格帯のブランドラインを中心に海外を含む超富裕層の取り込みにも注力しております。このように当社グループでは、既存のリゾート会員権市場の主な購入者層とは異なる顧客需要を捉えた販売活動を行っている一方、既存のリゾート会員権市場の主な購入者層に対しても「PRIME(プライム)」や「SELECT(セレクト)」といった中価格帯のブランドラインを中心に顧客需要にアプローチしており、今後も双方のブランドラインナップにより市場全体の顧客需要の取り込みを目指しております。
当社は、これらの市場分析において、第三者機関が作成した市場データや公表されているデータを分析することにより、市場規模等を推計しておりますが、これらのデータは最新ではない又は不完全か、もしくは不正確である可能性があります。したがって、当該推計が正確であるとは限らず、当該推計が不正確である場合や顧客ニーズにおいて当社の見通しと市場規模との間に乖離が生じた場合、当社の経営成績及び今後の事業展開に影響を及ぼす可能性があります。
(19) セカンダリー市場の動向について
(顕在化可能性:中/発生時期:数年以内/影響度:中)
当社グループが企画・開発を行うセカンドハウスの購入者層は、自ら利用する実需を主たる目的としつつも、将来的な売却の容易性や資産価値の保存といった流動性に対する需要も有しております。当社グループでは、子会社であるNOT A HOTEL2nd株式会社を通じて、自社プロダクトのセカンダリー市場の整備に取り組んでおり、買取再販及びマッチングプラットフォームの運営を通じて、購入後の流動性確保を支援しております。
しかしながら、NOT A HOTEL2nd株式会社は適正在庫水準の維持を基本方針としており、買取総額には一定の上限があることから、購入後の流動性を保証するものではありません。また、国内外の景気後退、金利の上昇、あるいは特定の地域・プロダクトに対する市場の選好の変化等により、マッチングプラットフォームにおける購入希望者の不在や購入希望価格の低下が生じる可能性があります。セカンダリー市場における取引価格の下落や流動性の悪化は、既存物件の資産価値に対する不安感を高め、新規物件の購入検討者の購買意欲の減退につながる可能性があります。その結果、当社グループの販売活動が鈍化し、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(20) 中期経営計画に関するリスクについて
(顕在化可能性:中/発生時期:数年以内/影響度:中)
当社グループは、中期経営計画(2027年3月期~2029年3月期)において契約高の継続的な成長を目標として掲げており、その達成に向けた重要な指標として、開発パイプライン(拠点数)の拡大、オーナー数の増加、及びオーナーによる買い増し・紹介比率の維持・向上を位置付けております。
当該中期経営計画は、目標策定時点における市場動向、顧客需要、開発・販売計画等に関する前提及び仮定を踏まえた想定パイプライン及び想定販売総額に基づいております。想定パイプライン及び想定販売価格は、土地未確定のプロジェクトについて当社グループが想定する条件で土地を取得できること、並びに各プロジェクトの設計、企画、建設及び販売が想定どおりに進捗し、想定する価格で販売されること等を前提としております。
しかしながら、本項に記載する各種のリスク要因等により、土地の取得が困難となること、開発・開業の遅延や開発費用の増加が生じること、又は顧客需要や販売価格が想定を下回ること等により、これらの前提が成立しない又は変化する可能性があります。このような場合には、中期経営計画を達成できない可能性があり、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(21) 原材料価格、人件費等の上昇による影響について
(顕在化可能性:高/発生時期:特定時期なし/影響度:小)
当社グループが展開するセカンドハウスである「NOT A HOTEL」及びモビリティの販売を行う「NOT A GARAGE」においては、それぞれの事業特性に応じて、原材料価格や人件費等の上昇による影響を受ける可能性があります。
「NOT A HOTEL」においては、建築工事に係る原材料や設備の価格、並びに建築工事に従事する人材の人件費等が、プロジェクトコストの大きな要素となっております。これらのコストについては、国際情勢の変動、為替変動、天災等の影響による資材価格の上昇や、建築業界における人材不足、時間外労働の上限規制の適用等を背景とした人件費の上昇が生じる可能性があります。その結果、建築コストが当初の想定を上回り、予定していた利益率の確保が困難となる可能性があります。
一方、「NOT A GARAGE」においては、モビリティの仕入価格や関連部材の価格、物流費等がコストの主要な要素となっております。これらについても、国際的な需給バランスの変化、為替変動、原材料価格の上昇等により、仕入価格や流通コストが上昇する可能性があります。その場合、想定していた利益率の確保が困難となる可能性があります。
また、これらの価格高騰に伴い、資材や商品の供給が滞った場合には、「NOT A HOTEL」における建築工程の遅延や、「NOT A GARAGE」における商品の納入遅延が生じ、事業運営や売上計上時期に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、これらのリスクに対応するため、「NOT A HOTEL」においては、ブランド力の向上を通じた販売価格への適切な転嫁、販売期間を分割することによる価格調整、複数の資材調達先の確保、社内建築部門による厳格なコスト管理及び建築工事の効率化等に取り組んでおります。また、「NOT A GARAGE」においては、仕入先との条件交渉や調達方法の見直し等を通じて、コスト上昇の抑制に努めております。
しかしながら、これらの対応策を講じてもなお、原材料価格や人件費等の高騰に十分に対応できない場合には、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(22) 新株予約権の行使による株式価値の希薄化について
(顕在化可能性:高/発生時期:特定時期なし/影響度:小)
当社は、取締役及び監査役並びにグループ社員、社外協力者等に対して、業績向上に対する意欲や士気を一層高めること等を目的とした新株予約権を付与しております。本書提出日現在におけるこれら新株予約権の付与による潜在株式数は15,270,550株であり、発行済株式総数74,817,200株に対する割合は20.4%に相当しております。これらの新株予約権の行使が行われた場合には、当社の1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。
(23) 建物の安全管理、品質管理及び工程管理について
(顕在化可能性:低/発生時期:特定時期なし/影響度:中)
当社グループでは民法及び宅地建物取引業法により、宅地建物取引業者以外へ物件を販売した場合、販売した物件に係る契約不適合責任を負っております。当社グループでは、社内の建築部門においてプロジェクトマネジメントを行うことで不適合要因を排除しております。また、販売物件の施工者が、当社グループと同様の契約不適合責任を負っていることから、契約不適合の事象が発生した場合は、施工者に対して損害賠償等を請求することができます。
しかしながら、これらの対策にも関わらず、当社グループが販売した物件に重大な契約不適合な事象があるとされ、当社グループに対してこれを原因とする損害賠償請求が行われた場合や補修工事費用の負担が発生した場合には、当社グループの信用力が低下するとともに、当社グループの事業、経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、運営中の施設及び建築中の物件における、安全管理、品質管理及び工程管理を徹底して実施することで、法令遵守の状況をモニタリングし、不適合要因を排除しております。当社グループでは、建築部門に所属するライフサイクルマネジメントチームが、外部管理会社と協働して日常点検を実施しております。加えて、24時間365日対応可能なシフトを構築し、突然のインシデント発生時にも対処できるよう努めております。
しかしながら、当該取組みや対応に不備・不足があった場合、人身事故や施設での火災発生による信用喪失等が生じることによって、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(24) 衛生管理の強化・徹底について
(顕在化可能性:低/発生時期:特定時期なし/影響度:中)
当社グループでは、ホテル宿泊者等に対して食事を提供する等のレストランサービスを提供しております。当該サービスの提供に際して、当社グループは食品衛生法に基づき、所管保健所より飲食店営業許可を取得し、飲食事業場において食品衛生責任者を配置しております。また、社内研修による衛生知識の取得やHACCPに基づいたマニュアルの作成及び衛生・品質管理の実施、臨店チェック等を通じて、衛生管理の重要性の周知徹底に努めております。
しかしながら、万が一食中毒等の重大事故が発生した場合は、営業許可の取消しや営業停止命令等の処分を受ける恐れがあり、その場合、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(25) 特定人物への依存について
(顕在化可能性:中/発生時期:特定時期なし/影響度:中)
当社の創業者である代表取締役社長 濵渦伸次は、当社設立以来、当社グループの経営方針、事業の戦略及びプロダクト開発戦略の立案・遂行において中心的な役割を担ってきました。特に、当社グループが手掛けるセカンドハウスの企画・開発に係る構想については同氏の感性及び知見が事業コンセプトの根幹を形成しているほか、ブランドの世界観の確立や外部パートナーとの関係構築等を通じたコーポレートブランディングにおいても同氏の存在が大きな影響を与えております。
同氏が当社の業務執行を離れることは想定しておりませんが、当社は同氏への依存リスクを軽減すべく、経営幹部への権限移譲の推進、組織体制の整備及び次世代人材の育成・登用に継続的に取り組んでおります。
しかしながら、何らかの事情により同氏の業務遂行が困難となった場合には、事業戦略の方向性やブランド価値の維持に支障をきたし、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
なお、当社の不動産賃借取引については同氏より債務保証を受けておりますが、当該債務保証に係る保証料は支払っておらず、当該債務保証契約は上場日をもって解除される予定であります。
また、一部のホテルで提供しているレストランサービス及びホテル内にて販売している飲食物の仕入については、NOT A HOTEL MANAGEMENT株式会社の代表取締役社長である林亮治が経営する企業を介して行われており、同氏が経営するレストランを通じてプライベートディナーや飲食物を提供することにより、高品質かつ差別化された体験価値の提供を実現しております。同氏は、ミシュランガイド東京において星を獲得した「明寂」「一平飯店」「白寧」をはじめとした複数の飲食店舗の経営・企画に代表取締役として参画しており、料理人として飲食業界における豊富な知識・経験及び広範な人脈を有しているほか、当社グループにおける料理人の採用・育成やメニュー開発においても重要な役割を果たしております。こうした同氏の知見及びネットワークは当社グループのブランド価値向上と差別化されたサービス提供に不可欠な要素となっておりますが、同氏が当社グループの業務と並行して複数の企業において代表取締役を兼務していることにより、当社グループの経営に割くことができる時間及び経営資源が制約される可能性があります。これらのサービスは当社グループのブランド価値や顧客体験の質と密接に関連しており、代替先の確保には相応の時間と費用を要するほか、事業拡大の局面や外部環境の急激な変化等によって迅速な経営判断が求められる状況においては、兼務先における業務上の要請との間で優先順位の調整が必要となる場合があります。当社グループは同氏への依存を低減すべく代替体制の構築及び経営幹部への権限移譲に継続的に取り組む他、同氏の兼務先の経営成績及び組織体制に関する定期的なモニタリングを通じて、同氏の当社グループでの業務執行への影響を確認しておりますが、これらの取組みが十分な効果を発揮しない場合には、サービス品質の低下や意思決定の遅延が生じ、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(26) 事業運営及び人材確保について
(顕在化可能性:低/発生時期:特定時期なし/影響度:中)
当社グループが企業規模を拡大し顧客に求められるサービスを提供していくためには、システム及び建築の開発、設計、管理等に関する技術的な専門性を有する人材をはじめ、Sales部門やCorporate部門においても、有資格者をはじめとした優秀な人材を確保することが必要不可欠であります。また、NOT A HOTEL MANAGEMENT株式会社では、ホテルの安定的な稼働に対応するため、臨時雇用者も含めてホテル運営に従事する人員を柔軟に確保しつづける必要があります。当社グループは、継続的な採用活動を行うほか、退職傾向の分析等から職場環境や組織風土の改善を行い、従業員が働きやすい環境を構築して定着率を高める等、従業員や採用市場にとって魅力的な会社となることを目指した取組みを行っております。
しかしながら、今後、人材獲得競争の激化等により、想定どおりの採用が進まない場合や人材の社外流出等が生じた場合は、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(27) 事業体制及び内部管理体制について
(顕在化可能性:低/発生時期:特定時期なし/影響度:中)
当社グループは未だ成長途上にあり、今後の事業運営及び事業拡大に対応するため、当社グループの事業体制並びに内部管理体制について一層の充実を図る必要があると認識しております。事業規模に適した事業体制及び内部管理体制の構築に遅れが生じた場合、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループでは財務報告の適正性確保のために内部統制システムを構築する過程にあることから、当社グループの財務報告に重大な欠陥が発見される可能性は否定できず、将来にわたって常に有効な内部統制システムを構築及び運用できる保証はありません。また、内部統制システムに本質的に内在する固有の限界があるため、今後、財務報告に係る内部統制システムが有効に機能しなかった場合や財務報告に係る内部統制システムに重大な不備が発生した場合には、当社グループの財務報告の信頼性に影響を及ぼす可能性があります。
(28) 競争環境の激化について
(顕在化可能性:中/発生時期:特定時期なし/影響度:小)
当社グループが展開する事業分野においては、セカンドハウスを中心とする不動産関連分野及びモビリティの販売分野のいずれにおいても、一定数の競合事業者が存在しております。
セカンドハウスである「NOT A HOTEL」においては、リゾート会員権を含むセカンドハウス市場において、当社グループは、通常個人では購入することが難しい独創的なデザインを有するセカンドハウスを、著名な建築家やクリエイターとともに手掛けているほか、スマートホームコントローラー等を活用したソフトウエアにより、滞在中の優れた宿泊体験を実現するなど、建築・デザインとテクノロジーを融合させた点で差別化を図っております。また、「EXCLUSIVE(エクスクルーシブ)」や「FLAGSHIP(フラグシップ)」といった、超富裕層向けの高価格帯ブランドラインを展開することにより、ブランド価値の確立に努めております。
一方、モビリティの販売を行う「NOT A GARAGE」においても、高付加価値なモビリティを求める顧客層を対象とした市場において、類似のコンセプトやサービスを掲げる事業者が存在しており、商品ラインナップ、調達力、顧客体験の提供方法等の面で競争が生じております。当社グループでは、「NOT A HOTEL」との顧客接点やブランドイメージとの連携を通じて、他社との差別化を図っております。
当社グループでは、これらの競争環境に対応するため、建築、セールス、IT、コーポレート等の各領域における人材の確保・育成を進めるとともに、ブランド価値の維持・向上を通じて、販売面における優位性の確保に努めております。
しかしながら、今後、当社グループと同様のクオリティやコンセプトで事業を展開する事業者が増加した場合には、競争環境の激化に伴い、当社グループの競争力が相対的に低下し、その結果、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(29) システムトラブルについて
(顕在化可能性:中/発生時期:特定時期なし/影響度:小)
当社グループは自社開発したアプリケーションにより、宿泊予約、ハウスキー・スマートホームの操作、利用収支管理等を行うことが可能となっております。当該アプリケーションはWebシステムの稼働に大きく依存しており、システムトラブルやサイバー攻撃、ネットワーク接続等の問題により稼働に支障が発生した場合、顧客サービスに悪影響が及ぶことで顧客体験・満足度が低下し、レピュテーションリスク等に繋がる恐れがあります。当社グループは、セキュリティ対策の強化、システムの稼働状況の監視、事故発生時の復旧プロセスの確立、BCP(事業継続計画)の策定等の対策を講じることで、これらのリスク低減に努めております。
しかしながら、予測困難なシステムトラブルや外部からの大規模攻撃が発生した場合、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(30) 感染症等の異常事態の発生について
(顕在化可能性:低/発生時期:特定時期なし/影響度:中)
国内外における感染症の流行やパンデミック等の公衆衛生に関わる異常事態が発生し、移動制限や経済活動の停滞が生じた場合、顧客のセカンドハウス購入・施設利用意欲の減退、資材調達の困難や人件費の高騰による開発コストの増大及び工期の遅延、さらには施設内での感染発生によるブランドイメージの毀損等を通じて、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(31) Initial Exchange Offeringによる資金調達について
(顕在化可能性:低/発生時期:特定時期なし/影響度:中)
当社グループは、子会社であるNOT A HOTEL DAO株式会社(以下「DAO社」)を通じて、暗号資産「NOT A HOTEL COIN(NAC)」を発行し、暗号資産交換業者を通じたInitial Exchange Offering(以下、「IEO」)により資金調達を行っています。NACは、当社グループが運営する「NOT A HOTEL」ブランドのセカンドハウスの宿泊サービスや付帯費決済等に利用可能なユーティリティトークンとして設計されており、DAO社はIEOにより調達した資金を当社グループのセカンドハウスの購入資金や共同開発資金として使用しております。
暗号資産に関する会計上の取扱いについては、企業会計基準委員会により公表された実務対応報告第38号「資金決済法における暗号資産の会計処理等に関する当面の取扱い」においてその取扱いが示されておりますが、暗号資産の発行体の会計上の取扱いを定めた会計基準等は、現時点において明確にされておりません。そのため当社グループは、資金調達にあたり公表したホワイトペーパーの内容、トークンの性質及び資金使途等を踏まえて本取引の内容を検討し、会計方針を決定しております。具体的には、DAO社がIEOを通じて受領した資金(20億円)については、「NOT A HOTEL」ブランドのセカンドハウスの取得と保有を通じて、NACユーザーが宿泊サービスや付帯費決済等でNACを利用できるトークンエコシステムを構築する義務の対価であると判断し、当該資金を負債として計上し、その後の物件取得の進捗と役務提供期間に応じて収益として認識しております。2025年3月末時点における当該契約負債の残高は19.9億円、2025年3月期において収益として認識した金額は6百万円となっております。2026年3月末時点における当該契約負債の残高は19.4億円、2026年3月期において収益として認識した金額は41百万円となっております。また、当社はNACの発行時において、自己に450,000NACの割り当てを行っておりますが、当該自己に割り当てたNACについては、発行による対価を受領しておらず自己で完結していると考えられることから第三者との取引が発生するまでは資産として認識しない会計処理を採用しております。いまだ第三者との取引が発生していないものとして資産として認識されていないNACの数量は2025年3月末時点で450,000NAC、2026年3月末時点において368,557NACとなっております。
なお、これらの会計処理の詳細につきましては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 4会計方針に関する事項(8)その他連結財務諸表作成のための重要な事項に記載のとおりであります。
当社グループは、これらの会計処理を検討するにあたり、監査法人や外部の会計・税務専門家と協議を行うとともに、暗号資産及びIEOに関する公表資料や他の類似取引の開示事例などを参照し、現行の会計基準及び入手可能な情報に基づき、取引実態を適切に反映した会計処理を行っていると判断しております。
しかしながら、今後、会計基準設定主体や関係当局、実務団体等により新たな会計基準や実務指針が公表され、NAC及び関連取引の会計上の位置付けや収益認識の方法等について、当社グループの取扱いと異なる見解が示される可能性があります。その場合には、新たな会計基準の適用に伴う会計処理方法の変更や遡及適用が必要となり、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(32) 配当政策について
(顕在化可能性:低/発生時期:特定時期なし/影響度:中)
当社グループは、株主への長期的な利益還元を実現するために、当面は環境変化に対応した事業展開を行うとともに、内部留保資金の充実を図る方針であります。将来は、株主への利益還元及び財務体質並びに内部留保の充実のバランスを考慮しながら、配当を検討することもありえますが、現時点においては配当実施の可能性及びその実施時期につきましては未定であります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 法的規制について
(顕在化可能性:中/発生時期:特定時期なし/影響度:大)
当社グループは、富裕層等に向けた「NOT A HOTEL」ブランドのセカンドハウス及び「NOT A GARAGE」ブランドのモビリティの企画、開発及び販売を主な事業とし、それに付随する事業としてホテル・レストラン等の運営事業を行っております。これらの事業を展開するに際しては、宅地建物取引業法、建築基準法、都市計画法、環境規制のほか、旅館業法、食品衛生法、金融商品取引法、古物営業法、海上運送法等による法的規制を受けることになります。
当社グループはこれらの許認可等を受けるための諸要件及び関連法令の遵守に努めており、当社Corporate部門を中心に各種法的規制に対応し、リスク・コンプライアンス委員会や法務担当者による定例会議を設け、リスク管理及びコンプライアンス遵守を推進しております。また、弁護士資格を有する複数の法務担当者を配置し、各種法的規制の改正に対して適時に対応可能な体制を構築するとともに、新規事業の開発においても、当該法務担当者のコンプライアンスチェックや外部弁護士との連携体制を整備しており、法令違反等の予防に努めております。なお、当社グループが取得している主要な許認可等の内容は下記のとおりであり、本書提出日現在においてこれらの届出・許認可等の取消等、行政処分の対象となる事由や許認可の継続に問題となる事象は生じておりません。
しかしながら、今後これらの法的規制の改正や、新たな法的規制の施行又はこれら法的規制に係る違反等で処分を受けた場合は、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。
特に宅地建物取引業免許はセカンドハウスの販売の前提となる許認可であり、何らかの事由により当該免許の取消等重大な行政処分が行われた場合、又はその更新が認められない場合には、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。
(当社)
| 許認可等の名称 | 許認可・届出番号等 | 有効期限 | 規制法令 | 免許 |
| 取消条項等 | ||||
| 宅地建物取引業者免許 | 東京都知事(2)第106188号 | 2026年4月24日~2031年4月23日 | 宅地建物取引業法 | 第5条 第66条等 |
| 一級建築士事務所登録 | 一級 東京都知事登録 第64929号 | 2022年4月25日~2027年4月24日 | 建築士法 | 第9条 第23条 |
| 前払式支払手段 (自家型)発行者届出 | - | - | 資金決済法 | - |
| 第2種旅行業 | 東京都知事登録旅行業第2-8103号 | 2026年5月6日~2031年5月5日 | 旅行業法 | 第74条以下 罰則記載あり |
| 酒類販売免許 | 福酒第295号 | - | 酒税法 | 第9条第1項 |
| 旅館業営業許可 (NOT A HOTEL AOSHIMA) | 宮保衛指令第104号18 | - | 旅館業法 | 第8条 |
| 旅館業営業許可 (NOT A HOTEL NASU MASTERPIECE) | 栃木県指令北保第040500301号 | - | 旅館業法 | 第8条 |
| 許認可等の名称 | 許認可・届出番号等 | 有効期限 | 規制法令 | 免許 |
| 取消条項等 | ||||
| 旅館業営業許可 (NOT A HOTEL NASU THINK) | 栃木県指令北保第040500302号 | - | 旅館業法 | 第8条 |
| 旅館業営業許可 (NOT A HOTEL NASU CAVE) | 栃木県指令北保第040500418号 | - | 旅館業法 | 第8条 |
| 旅館業営業許可 (NOT A HOTEL KITAKARUIZAWA BASE-S-1) | 群馬県指令吾保第000941-00010006号 | - | 旅館業法 | 第8条 |
| 旅館業営業許可 (NOT A HOTEL KITAKARUIZAWA BASE-S-2) | 群馬県指令吾保第941-3号 | - | 旅館業法 | 第8条 |
| 旅館業営業許可 (NOT A HOTEL KITAKARUIZAWA BASE-M-1) | 群馬県指令吾保第000941-00010007号 | - | 旅館業法 | 第8条 |
| 旅館業営業許可 (NOT A HOTEL KITAKARUIZAWA BASE-M-3) | 群馬県指令吾保第000941-00010008号 | - | 旅館業法 | 第8条 |
| 旅館業営業許可 (NOT A HOTEL KITAKARUIZAWA BASE-M-4) | 群馬県指令吾保第941-1号 | - | 旅館業法 | 第8条 |
| 旅館業営業許可 (NOT A HOTEL KITAKARUIZAWA BASE-M-6) | 群馬県指令吾保第941-2号 | - | 旅館業法 | 第8条 |
| 旅館業営業許可 (NOT A HOTEL KITAKARUIZAWA BASE-L-1) | 群馬県指令吾保第000941-00010009号 | - | 旅館業法 | 第8条 |
| 旅館業営業許可 (NOT A HOTEL KITAKARUIZAWA BASE-L-2) | 群馬県指令吾保第000941-00010010号 | - | 旅館業法 | 第8条 |
| 旅館業営業許可 (NOT A HOTEL KITAKARUIZAWA BASE-L-3) | 群馬県指令吾保第941-16号 | - | 旅館業法 | 第8条 |
| 旅館業営業許可 (NOT A HOTEL KITAKARUIZAWA BASE-L-4) | 群馬県指令吾保第941-17号 | - | 旅館業法 | 第8条 |
| 旅館業営業許可 (NOT A HOTEL KITAKARUIZAWA BASE-L-5) | 群馬県指令吾保第941-18号 | - | 旅館業法 | 第8条 |
| 旅館業営業許可 (NOT A HOTEL KITAKARUIZAWA IRORI-1) | 群馬県指令吾保第000941-00000012号 | - | 旅館業法 | 第8条 |
| 旅館業営業許可 (NOT A HOTEL KITAKARUIZAWA IRORI-2) | 群馬県指令吾保第000941-00000013号 | - | 旅館業法 | 第8条 |
| 旅館業営業許可 (NOT A HOTEL MINAKAMI TOJI-1) | 群馬県指令利保第512-2号 | - | 旅館業法 | 第8条 |
| 旅館業営業許可 (NOT A HOTEL MINAKAMI TOJI-2) | 群馬県指令利保第512-3号 | - | 旅館業法 | 第8条 |
| 旅館業営業許可 (NOT A HOTEL MINAKAMI TOJI-3) | 群馬県指令利保第512-4号 | - | 旅館業法 | 第8条 |
| 旅館業営業許可 (NOT A HOTEL MINAKAMI TOJI-4) | 群馬県指令利保第512-5号 | - | 旅館業法 | 第8条 |
| 旅館業営業許可 (NOT A HOTEL MINAKAMI TOJI-5) | 群馬県指令利保第512-6号 | - | 旅館業法 | 第8条 |
| 旅館業営業許可 (NOT A HOTEL ISHIGAKI) | 八保第R7-16号 | - | 旅館業法 | 第8条 |
| 旅館業営業許可 (NOT A HOTEL SETOUCHI) | 三生環指令第2419号-3 | - | 旅館業法 | 第8条 |
| 温泉利用許可 | ・NASU(MP) 栃木県指令北保第141-35号 ・NASU(THINK) 栃木県指令北保第141-36号 栃木県指令北保第141-37号 栃木県指令北保第141-38号 ・NASU(CAVE) 栃木県指令北保第141-2号 ・KITAKARUIZAWA (IRORI L-1) 群馬県指令吾保第1086-23号 ・KITAKARUIZAWA (IRORI L-2) 群馬県指令吾保第1086-24号 ・MINAKAMI 群馬県指令利保第30041-9号 | - | 温泉法 | 第15条第1項 |
| 古物営業許可 | 第303322515597号 | - | 古物営業法 | 第3条 |
(NOT A HOTEL MANAGEMENT株式会社)
| 許認可等の名称 | 許認可・届出番号等 | 有効期限 | 規制法令 | 免許取消条項等 |
| 旅館業営業許可 (NOT A HOTEL FUKUOKA) | 福中保環第513015号 | - | 旅館業法 | 第8条 |
| 公衆浴場営業許可 (NOT A HOTEL AOSHIMA) | 宮保衛指令第106号3 | - | 公衆浴場法 | 第7条 |
| 菓子製造業営業許可 | 宮保衛指令第22号131 | 2025年1月31日~ 2031年2月28日 | 食品衛生法 | 第55条第1項 |
| 飲食店営業許可 (NOT A HOTEL FUKUOKA) | 福中保衛第2023010538 | 2023年10月12日~2029年12月31日 | 食品衛生法 | 第60条 |
| 飲食店営業許可 (NOT A HOTEL NASU) | 栃木県指令北保第40048264号 | 2024年6月27日~2031年2月28日 | 食品衛生法 | 第60条 |
| 飲食店営業許可 (NOT A HOTEL KITAKARUIZAWA) | 群馬県指令吾保第918-10019号 | 2024年3月22日~2030年9月30日 | 食品衛生法 | 第60条 |
| 飲食店営業許可 (NOT A HOTEL MINAKAMI) | 群馬県指令利保第565-3 | 2025年4月16日~2032年3月31日 | 食品衛生法 | 第60条 |
| 飲食店営業許可 (NOT A HOTEL AOSHIMA) | 宮保衛指令第1号1016 | 2025年1月31日~2031年2月28日 | 食品衛生法 | 第60条 |
| 飲食店営業許可 (Aoshima Beach Village) | 宮保衛指令第1号721 | 2022年10月19日~2028年11月30日 | 食品衛生法 | 第60条 |
| 飲食店営業許可 (NOT A HOTEL ISHIGAKI) | 第07202500129号 | 2025年6月10日~2033年6月30日 | 食品衛生法 | 第60条 |
| 飲食店営業許可 (NOT A HOTEL SETOUCHI) | 飲食店営業許可 指令東保生第070555号 飲食店営業許可 指令東保生第070556号 | 2026年2月19日~ 2031年7月31日 | 食品衛生法 | 第60条 |
| 温泉利用許可 | ・KITAKARUIZAWA (BASE L-1) 群馬県指令吾保第1086-10007号 ・KITAKARUIZAWA (BASE L-2) 群馬県指令吾保第1086-10008号 | - | 温泉法 | 第15条第1項 |
| 断続的な宿直又は日直勤務許可書 | 中之条労働基準監督署発0718第1号 | - | 労働基準法 | 第41条第3号 |
| 自家用自動車有償貸渡業許可 | ・栃木運輸支局第0027号 ・宮崎運輸支局第344号 ・中国運輸支局第848号 ・沖縄総合事務局第2387号 | ・栃木運輸支局 2022年8月25日~2027年8月25日 ・宮崎運輸支局 2026年2月18日~ 2027年8月19日 ・中国運輸支局 2026年2月27日~ 2031年2月26日 ・沖縄総合事務局 2026年6月9日~ 2031年6月8日 | 道路運送法 | 第80条第1項 |
| 一般不定期航路事業登録 | 中国一不第0024号 | - | 海上運送法 | 第22条 |
(NOT A HOTEL2nd株式会社)
| 許認可等の名称 | 許認可・届出番号等 | 有効期限 | 規制法令 | 免許取消条項等 |
| 第二種金融商品取引業者 | 関東財務局長(金商)第3269号 | - | 金融商品 取引法 | 第52条 |
| 宅地建物取引業者免許 | 東京都知事(1)第110461号 | 2024年3月9日~ 2029年3月8日 | 宅地建物 取引業法 | 第5条第66条等 |
| 古物営業許可 | 第304382419362号 | - | 古物営業法 | 第3条 |
| 自家用自動車有償貸渡業許可 | 東運輸第1479号 | 2024年10月30日~ 2029年10月30日 | 道路運送法 | 第80条第1項 |
(NOT A HOTEL DAO株式会社)
| 飲食店営業許可 | 7中保生食ほ第1017号 | 2025年8月25日~ 2031年8月31日 | 食品衛生法 | 第60条 |
(株式会社知念海洋レジャーセンター)
| 許認可等の名称 | 許認可・届出番号等 | 有効期限 | 規制法令 | 免許取消条項等 |
| 旅客不定期航路事業許可 | 不7沖縄不第8号 | - | 海上運送法 | 第21条 |
| 不定期航路事業届出 | - | - | 海上運送法 | 第22条 |
| 水域占用許可 | 沖縄県指令南土第223号 | 2026年4月1日~ 2027年3月31日 | 港湾法 | 第37条第1項 |
| 海岸保全区域等占有許可 | 沖縄県指令南土第284号 | 2026年4月1日~ 2027年3月31日 | 海岸法 | 第37条の4 |
| 飲食店営業許可 | 第05202201333号 | 2023年3月24日~ 2028年3月31日 | 食品衛生法 | 第60条 |
| 営業届 | - | - | 食品衛生法 | 第57条 |
(2) 物件開発の遅延及び商品調達の遅滞について
(顕在化可能性:中/発生時期:特定時期なし/影響度:大)
当社グループの「NOT A HOTEL」ブランドのセカンドハウス及び「NOT A GARAGE」ブランドのモビリティにおいては、各プロジェクトの開発スケジュールや商品の仕入・販売が当初の計画通りに順調に進捗することを前提としております。両プロダクトは、物件の開業や商品の引渡し(「NOT A HOTEL」における、契約締結後のオーナー登録完了時のライセンス売上高、及び物件開業時のアセット売上高の計上を含みます)をもって収益を認識する基準を採用しております。
このため、不動産開発のプロセスにおける設計変更、行政の各種許認可等の取得遅延、開発用地での想定外の事由(埋蔵物の発見等)、周辺住民からの反対、天候不順、外注先における人材不足等の建築工程の遅延や、モビリティ仕入における生産・供給体制の変化、部材調達の遅延、物流の停滞等が発生した場合、物件の開業時期や商品の引渡し時期が当初の想定より遅延する可能性があります。
これにより、特に当連結会計年度の期末付近に開業・引渡しを予定している案件において、売上高の計上時期が翌連結会計年度へ後ろ倒しとなる可能性があります。さらに、これらプロジェクト全体のスケジュールの遅延や見通しの不透明化に伴い、販売計画の変更や販売動向の鈍化が生じた場合には、新規の契約締結やオーナー登録等の進捗が滞り、当社グループの業績に多面的な影響を及ぼすリスクがあります。
また、各プロジェクトの販売開始時期や開業時期により、四半期毎の売上高が平準化されず、各四半期の経営成績が変動する可能性があり、場合によっては売上高及び利益の計上時期が翌期以降にずれ込む、又は一時的に営業損失を計上する可能性があります。
当社グループでは、これらのリスクを低減するため、「NOT A HOTEL」においては、開業及び販売時期を見据えたプロジェクト管理を徹底し、各プロジェクトに建築や行政手続きに関する専門的な知見を有する社員等を配置するとともに、施工会社や関係行政機関との緊密な連携を通じて、工程管理及び許認可手続きの進捗管理の強化に努めております。また、「NOT A GARAGE」においては、仕入先との連携強化や供給状況の継続的な把握等により、安定的な商品供給体制の構築に努めております。
しかしながら、これらの対応にも関わらず、予期せぬ設計変更や行政手続きの長期化、建築プロセスの遅延等の不確定要素を完全に排除することは困難であり、これらに起因する物件の開業遅延や販売進捗への悪影響が顕在化した場合には、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。
(3) ブランドイメージの毀損について
(顕在化可能性:中/発生時期:特定時期なし/影響度:大)
当社グループは「NOT A HOTEL」というブランド価値を保ち、向上させ続けることが事業拡大において非常に重要であると認識しております。提供する物件やサービスの欠陥・品質不良又はその風評、顧客からの苦情もしくは当社グループの従業員やパートナー企業等の第三者が関与する不適切行為その他事故等が発生した場合、当社グループのブランド価値が毀損される可能性があります。また、従業員の就労状況への不満等、メディア報道又はインターネットもしくはソーシャルネットワーキングサービス(以下「SNS」という。)への不適切な書き込み等によっても、ネガティブなイメージが生じる可能性があります。当社グループでは、物件の品質管理等に関しては、社内建築メンバーによるプロジェクト管理や信頼度の高い建設会社への発注を行うことでリスクの低減を図っているほか、メディアやSNS等における発信に関するリスクについては、社員向けコンプライアンス研修の定期的な実施及びパートナー企業の選定の厳格化、連携に関する契約での取り決め等の対策を行っております。
しかしながら、これらの対策にも関わらず当社グループにとって好意的でない評判によりブランドイメージが毀損した場合には、その真偽に関わらず、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。
(4) 資金調達について
(顕在化可能性:中/発生時期:特定時期なし/影響度:大)
当社グループが展開するセカンドハウスである「NOT A HOTEL」及び、モビリティの提供を行う「NOT A GARAGE」においては、事業運営及び事業拡大にあたり、安定的な資金調達及び適切なファイナンス体制の構築が重要となります。
「NOT A HOTEL」においては、用地の取得及び建築を行うにあたり多額の事業資金を要します。当社グループでは、物件開発資金について、着工前の段階からコンピュータグラフィックス画像等により作成した建築物のイメージを基に販売を開始し、その販売進捗を踏まえて金融機関との融資契約を締結することにより、主として資金調達を行っております。今後、事業規模の拡大に伴い、大規模な開発案件が増加する場合には、ノンリコースローンの活用等を含め、資金調達手法の多様化にも取り組んでいく方針であります。
一方、「NOT A GARAGE」においては、モビリティを仕入れて提供する事業形態であることから、商品の仕入れや在庫の保有、販売までの期間における資金需要が継続的に発生します。このため、当社グループでは、仕入れ及び販売活動を行うNOTA株式会社において、融資やリース等のファイナンスを活用し、必要な運転資金を確保する体制を構築しております。
しかしながら、「NOT A HOTEL」及び「NOT A GARAGE」のいずれにおいても、何らかの理由により、計画していた資金調達やファイナンススキームの構築または継続が困難となった場合には、仕入れ、開発または販売活動に支障を来し、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。
また、「NOT A HOTEL」においては、販売開始後及び着工後に、販売活動の推進や建築計画の工期管理を適切に行うことで、販売進捗の大幅な遅れや工期遅延の発生防止に努めておりますが、物件の開業時期や売上計上時期が計画から遅延した場合には、融資期間の延長等について金融機関と協議を行うことにより返済リスクの回避を図る方針であります。
しかしながら、融資期間の長期化に伴う金利負担の増加等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
加えて、当社グループでは、有利子負債の返済原資を主として「NOT A HOTEL」に係る売上金額及び「NOT A GARAGE」におけるモビリティの提供に係る対価としており、これらの売上が当初の計画を下回った場合には、当社グループの資金繰りに影響を及ぼす可能性があります。
さらに、当社グループは、金融機関からの借入れによる資金調達を行うにあたり、財務制限条項(いわゆるコベナンツ)その他の契約条件が付されている融資契約を締結している場合があります。これらの条項は、一定の財務指標や条件の維持を求めるものであり、事業環境の変化や業績の変動等により当該条件を充足できなくなった場合には、期限の利益の喪失や追加的な制約が生じる可能性があります。その結果として、当社グループの資金調達や事業運営に影響を及ぼす可能性があります。
また、今後の事業活動の拡大に応じて、外部からの継続的な資金調達が必要となる可能性があり、その場合には、資本増強を目的とした株式の発行等により、既存株主に希薄化が生じる可能性があります。
(5) リース会計基準の改正について
(顕在化可能性:高/発生時期:1年以内/影響度:中)
当社グループは、事業運営上、複数の土地・建物等を賃借して事業を行っております。これらの賃貸借契約については、現行のリース会計基準に基づきオペレーティング・リースとして会計処理しており、貸借対照表上はリース資産及びリース負債を計上せず、支払賃料等を期間に応じて費用処理しております。
一方で、企業会計基準委員会からは、借手のリース取引について使用権資産及びリース負債を貸借対照表に計上することを求める新たなリース会計基準(企業会計基準第34号「リースに関する会計基準」)が公表されており、2027年4月1日以後に開始する連結会計年度及び事業年度期首からの適用が予定されています。
当社グループが将来この新リース会計基準を適用する場合には、本書提出日現在オペレーティング・リースとしてオフバランスで処理している支払賃料等についても、新たな会計基準におけるリース取引に該当するものについて使用権資産及び対応するリース負債を認識することとなるため、総資産及び有利子負債が増加する見込みであります。
これにより、自己資本比率やD/Eレシオなどの財務指標が悪化する可能性があるほか、営業費用として計上していたリース料が減価償却費及び利息費用に振り替わることにより、営業利益、EBITDA、経常利益等の指標にも一定の影響が生じる可能性があります。
また、金融機関との借入契約等において財務制限条項が設定されている借入れがあることから、新リース会計基準の適用に伴う財務指標の変動が、当該条項の充足状況の判断において考慮が必要となる可能性があります。一方で、当該財務制限条項の内容やその算定方法を踏まえると、新リース会計基準の適用による直接的な影響は現時点では限定的であると認識しておりますが、今後の状況に応じて金融機関と適切に協議を行いながら対応していく方針であります。
(6) 開発用地の仕入れについて
(顕在化可能性:低/発生時期:特定時期なし/影響度:大)
当社グループが営むメンバーシップ事業のうち、セカンドハウスである「NOT A HOTEL」においては、開発用地を安定的に仕入れることが重要となります。現状、当社グループは、株主を含むパートナー企業、金融機関及び当社への問い合わせ等を通じて、土地及び地権者の紹介を受けており、一定程度、継続的に開発用地を仕入れることが可能な状況にあります。
しかしながら、競争の激化や不動産市況の変動等、何らかの事由により、開発用地の仕入れが滞る可能性や、取得価格が上昇する可能性があります。そのような場合には、当社グループが展開する「NOT A HOTEL」の開発及び販売に影響を及ぼし、結果として、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(7) 個人情報や営業上の機密情報の漏洩について
(顕在化可能性:低/発生時期:特定時期なし/影響度:大)
当社グループは、業務遂行に伴い多くの個人情報や営業上の機密情報を取り扱っております。これらの情報は当社グループの競争力を支える重要な資産であり、適切に管理、保護することが重要であると認識しております。当社グループでは、社内IT部門が中心となり情報管理及び外部への流出防止体制を構築しているほか、情報セキュリティ事故を未然に防止するため、情報セキュリティの推進体制整備と役職員に対するセキュリティ意識の啓発、社内ネットワークに対する監視機能の強化及び情報へのアクセス制限等の対策を実施しております。また、情報流出等が発生した場合には、適切な対応を行い、原因解析や影響範囲の調査を実施することで、再発防止及び防御の最適化を図る体制をとっております。
しかしながら、これらの対策にも関わらず不正アクセスや人的ミスによる情報漏洩が発生した場合、当社グループへの信用失墜やブランドイメージの低下、損害賠償等の費用負担が生じること等によって、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があるほか、将来的な企業価値を毀損する可能性があります。
(8) 景気動向及び市場環境の変化による業績への影響について
(顕在化可能性:中/発生時期:特定時期なし/影響度:中)
当社グループの事業のうち、「NOT A HOTEL」ブランドのセカンドハウスの販売及び「NOT A GARAGE」におけるモビリティの販売は、いずれも景気動向や市場環境の変化の影響を一定程度受ける特性があります。特に、景気後退局面においては、資産効果の弱まりにより、高額商品の購入を控える動きが強まることで、販売数量の減少や販売時期の長期化が生じる可能性があります。
「NOT A HOTEL」におけるセカンドハウスの販売は、不動産市況の影響を受けやすく、不動産市場は、景気動向、金利動向、地価動向等の影響を受けて変動します。経済情勢の悪化等が生じた場合には、不動産購入意欲の減退に繋がり、市況全体の販売価格が下落することで、当社グループが手掛ける当該物件の販売価格や販売スピードに影響を及ぼす可能性があります。
また、「NOT A GARAGE」におけるモビリティの販売についても、景気動向、消費者マインドの変化、可処分所得の動向等の影響を受ける可能性があります。
当社グループでは、経済情勢及び各市場環境の動向を注視しつつ、仕入、開発及び販売スケジュールを慎重に検討することにより、外部環境の変化に柔軟に対応できる体制の構築に努めております。また、「NOT A HOTEL」においては、パートナー企業との共同開発を行うことにより、開発コストの分担を図るとともに、プロジェクトリスクの低減に取り組んでおります。加えて、為替動向についても継続的にモニタリングを行い、必要に応じて販売戦略や価格設定に反映することにより、当該リスクの軽減に努めております。
なお、現時点において、「NOT A HOTEL」の主な購入層は、一般的な不動産物件と比較して、ローンを利用せずに購入する富裕層が中心であることから、金利動向等による影響は限定的であると認識しております。
しかしながら、今後、ローンやレバレッジを活用した購入が増加する場合や、開発物件及び取扱い商品のラインナップの拡充、販売手法の多様化等により購入者層が拡大する場合には、景気動向や金利動向、消費者マインドの変化等の影響を受けやすくなる可能性があります。その結果、当社グループの事業、ひいては経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、「NOT A HOTEL」の購入者には海外在住者が含まれており、これらの購入者との取引においては為替変動の影響を受ける可能性があります。円高が進行した場合には、海外の購入者にとっての相対的な購入コストが上昇し、購入意欲の減退や購入検討の長期化につながる可能性があります。加えて、海外の購入者による購入が減少することにより、販売数量や販売価格に影響を及ぼす可能性があります。
(9) 棚卸資産及び固定資産の保有について
(顕在化可能性:中/発生時期:特定時期なし/影響度:中)
当社グループが展開するセカンドハウスである「NOT A HOTEL」においては、販売計画に基づき物件の企画及び建築を行っており、その過程において、一定の不動産に係る棚卸資産を保有するほか、販売状況等に応じて、物件の共有持分の一部を当社グループが保有する場合があります。
当社グループでは、既存オーナーへのニーズ調査や日々のマーケティング活動及び営業活動等を通じて、開発予定物件について一定の需要が見込まれることを確認した上で、開発用地の取得及び建築を行っております。
しかしながら、経済情勢や不動産市況の変化、販売環境の変動、価格や立地等に関する需要予測の誤り等により、販売が当初の想定どおり進まない場合には、当社グループが共有持分等を保有する期間が長期化する可能性があります。その結果、当該資産の流動性が低下し、将来の販売価格の調整や、会計上の評価見直しが必要となる可能性があります。
また、当社グループが展開するモビリティの販売を行う「NOT A GARAGE」においても、需要動向や市場環境の変化等により、商品の販売が想定どおり進まない場合には、仕入れたモビリティを棚卸資産として一定期間保有する可能性があります。その場合、在庫の保有期間が長期化し、販売条件の見直し等が必要となる可能性があります。
また、当社グループは、新たにジェット機のシェア販売を開始しており、当該事業においては、ジェット機の仕入れに多額の資金を要します。需要動向や市場環境の変化等により、販売が想定どおり進まない場合には、仕入れたジェット機を棚卸資産として一定期間保有する可能性があります。その場合、在庫の保有期間が長期化し、販売条件の見直し等が必要となるほか、市場価格の変動等によっては、将来の販売価格の調整や、会計上の評価見直しが必要となる可能性があります。
また、当社グループは、メンバーシップ事業の運営に供する船舶・設備等の拠点アセットを保有しているほか、「JAPA VALLEY TOKYO」等の新規事業の展開にあたっての施設・設備への設備投資を積極的に推進しており、固定資産残高は今後も増加する見込みであります。これらの固定資産については、事業環境の変化、稼働状況の低下又は収益性の悪化等により、将来の回収可能価額が帳簿価額を下回ると判断された場合には、減損損失の計上が必要となる可能性があります。
これらの事象が顕在化した場合には、当社グループの当該事業の収益性や資産効率に影響を及ぼすとともに、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(10)パートナー企業との共同開発・共同運営について
(顕在化可能性:中/発生時期:特定時期なし/影響度:中)
当社グループが営むメンバーシップ事業においては、当社とパートナー企業の間で合弁会社の設立や共同開発契約を締結し、パートナー企業が単独又は共同して事業主となって資金を拠出し、セカンドハウスの開発や販売等を行うパートナーとの共同開発プロジェクトがあります。当社グループではパートナー企業の選定において、パートナー企業の経営状態やプロジェクトの推進方針につき、慎重に協議を行ったうえでプロジェクトを推進しておりますが、パートナー企業の方針変更等により開発・運営の計画に変更が生じる場合には、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、「NOT A GARAGE」で取り扱う販売商品のうち一部のモビリティについては、当社グループではない外部のオペレーター企業が運営しており、当該オペレーター企業がモビリティの運航や買受予約を行います。当社グループではオペレーター企業選定において、オペレーター企業の経営状況や運航計画を確認しておりますが、運航の代替先の確保が困難となる場合や買受予約が行使されない場合には、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(11) 自然災害、人災等の発生について
(顕在化可能性:中/発生時期:特定時期なし/影響度:中)
当社グループは、山林や海岸沿い等の自然豊かな地域を中心に「NOT A HOTEL」を展開しております。そのため、大規模な地震、津波、風水害等の自然災害、火災や人災、あるいは未知の感染症の流行といった不測の事態が発生した場合、保有・開発中の不動産の滅失・毀損、開発遅延、従業員の被災、並びに宿泊需要の減退等により、事業運営や業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
特に、当社の特徴であるアプリケーションやスマートホームを制御する自社統合システムの通信遮断やサーバーダウンは、シームレスな体験価値と省人化オペレーションの双方を即座に阻害するリスクを有しております。また、移動手段であるモビリティの運航停止やレジャー拠点の被災、さらには宿泊体験の毀損に伴う暗号資産(NAC)関連サービスへの悪影響など、多面的な機会損失が生じる恐れがあります。加えて、災害発生時等の対応に不備があった場合には、安全管理リスクやレピュテーションリスクが顕在化する可能性もあります。
当社グループは、これらのリスクへの対策として、BCP(事業継続計画)の策定、各種損害保険への加入、耐震性や耐洪水性の高い建材の使用、建築地の慎重な選定等を行っております。また、定期的な従業員研修の実施や、アプリケーション等を通じた利用者への迅速な避難情報提供・連絡体制の整備など、万が一の際にも適切な対応ができる体制を整えております。
しかしながら、これらの対策を上回る規模の災害や感染症等が発生し、当社の備えが十分に機能しない場合には、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に深刻な影響を及ぼす可能性があります。
(12) 「NOT A GARAGE」(モビリティ運営)について
(顕在化可能性:中/発生時期:特定時期なし/影響度:中)
当社グループが展開するモビリティ共同所有事業(NOT A GARAGE)の一部(以下「本事業」といいます。)においては、提携パートナー企業がモビリティ(ヘリコプター等の航空機やクルーザー等の船舶)の借主となり、オーナーに対する賃料の支払、運送事業者への運航委託等の事業管理を担っており、一部取引においては提携パートナー企業がオーナーとの間で買受予約(将来の機体・船体買取)契約を締結しております。また、状況により当社グループが自ら当該モビリティを保有し、運航を行う場合もあります。 当社グループでは、提携パートナー企業の選定にあたり経営状態や事業計画を慎重に確認しておりますが、以下の要因により当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
1.運送事業者の重大事故発生及びレピュテーションに関するリスク
本事業におけるモビリティの実際の運航及び整備業務は、提携パートナー企業(同社が委託する外部の運送事業者を含む)または当社グループが行います。当該モビリティにおいて人命に関わる重大な事故やトラブルが発生した場合、直接的な運航当事者が当社グループであるか否かにかかわらず、本事業及び当社グループ全体のブランドイメージが著しく低下し、多大なレピュテーションリスク(風評被害)が生じる可能性があります。 また、外部委託先における事故や経営破綻等により事業管理の継続が不能となった場合、当社グループは別の運送事業者と直接取引を行うか、新たな管理会社を確保する必要があります。しかし、対象となる航空機や船舶は希少性が高いアセットであり、運航・管理の代替先を速やかに確保できない場合には、サービス提供の停止やオーナーへの契約義務の承継等により、当社グループが予期せぬ費用負担を強いられる可能性があります。
2.提携パートナー企業の経営破綻及び契約不履行に関するリスク
本事業のスキームにおいて、オーナーへの賃料支払義務及び将来の買受予約の履行義務を提携パートナー企業が負っている場合、同社の資金調達が計画通りに進まないことや、同社の資金繰りが悪化することにより、対象モビリティの買取や賃料支払が滞る可能性があります。その場合、販売主である当社グループへのクレームや損害賠償請求が発生し、当社の社会的信用が毀損される恐れがあります。
3.モビリティの資産価値変動及び買取対応に関するリスク
提携パートナー企業による買受予約が適切に行使されない場合、当社グループはセカンダリー市場での売却支援を行いますが、市場環境やモビリティの稼働状況等により、想定される価格での売却が困難となる可能性があります。また、オーナー保護の観点から当社グループが自ら当該モビリティを買い取る判断を行う可能性もあり、その場合には当社グループのキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。
(13) 関連当事者等との取引等について
(顕在化可能性:中/発生時期:特定時期なし/影響度:中)
企業としての独立性の観点を踏まえ、関連当事者等との取引は、本来不要な取引を強要されたり取引条件が歪められたりする懸念があり、株主の本来利益の流出などの観点から当社としては注意する必要が高い取引であることから、当該取引の事業上の必要性と取引条件の妥当性等、取引内容については取締役会で審議し承認を得ることとし、取引の健全性及び適正性を確保する体制を築いております。
当社グループは、当社の連結子会社であるNOT A HOTEL MANAGEMENT株式会社の代表取締役である林亮治が議決権の過半数を有する会社又は代表者を兼務する法人との間では、当社グループにおいてワイン等の仕入等の取引や当社が運営するホテル・レストランへのシェフの派遣に伴う業務委託取引が生じております。当該取引を実施するに際しては「関連当事者取引管理規程」にしたがって、取締役会において、取引の必要性と取引条件の妥当性を審議し、事前承認を得ることとしております。また、承認された取引については、四半期に1回、その取引実績とともに妥当性について取締役会において確認を行っております。主要な取引の内容については下表のとおりとなります。
| (単位:百万円) | |||
| 会社等の名称 | 取引の内容 | 取引金額 | |
| 2025年3月期 | 2026年3月期 | ||
| 株式会社Haku | 飲食代の支払い | 4 | 2 |
| 賃料の受取り | 8 | 9 | |
| バーガンディ株式会社 | ワイン等の仕入れ | 30 | 32 |
| 株式会社tousen | 業務委託費 | 13 | 13 |
また、当社グループが販売を行う「NOT A HOTEL」ブランドのセカンドハウス及びモビリティを役職員等が購入又は売却を行う場合は「自社プロダクト売買規程」において、販売開始から一定期間の購入制限や売却価格・売却先・保有期間の制限等の売却制限を定めており、販売価格及び売却価格の一般取引との同一性や取引の動機の正当性を含む確認を実施したうえで行うこととし、会社の業務運営及び信用に影響を与えることなく、公正な取引秩序を害する恐れがないことを確認したうえで、必要な社内決裁を経て取引を行うこととしております。
当社グループの役員が、当社の連結子会社であるNOT A HOTEL DAO株式会社が発行する暗号資産「NOT A HOTEL COIN(NAC)」の保有に関連して、レンディング等の取引を行う場合については、関連当事者取引として管理する必要があるものと認識しております。このため、当社グループでは、当該取引が発生する可能性があることを前提として、取引の内容及び枠組みについて取締役会において審議・決議を行っております。また、当該取引については、取引内容の把握及び公正性の確認を行い、その状況について定期的に取締役会に報告しております。一方、当社グループの役員がNACの売買を行う場合については、関連当事者取引には該当しないものの、当社が定めるガイドラインに基づき、事前に申請を行い、承認を得た上で実施することとしております。当社グループでは、当該手続きを通じて、取引の透明性及び公正性の確保に努めております。
しかしながら、万が一、上記取組みにも関わらず、取引内容を審議する機会が得られず、取引すべきでない取引を行った場合又は不当な条件の下で取引が行われた場合、当社グループの社会的信用や経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
なお、重要な取引の内容につきましては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 関連当事者情報に記載しております。
(14) 知的財産について
(顕在化可能性:中/発生時期:特定時期なし/影響度:中)
当社グループは、自社開発のアプリケーションやスマートホーム等のIoT設備、暗号資産(NAC)を組み込んだ金融的仕組みなどのテクノロジーと、著名建築家等との共創による建築デザインをコアとして事業を展開しております。
これらPropTech(不動産)及びFinTech(金融)領域において、第三者から予期せぬ特許権や商標権等の侵害訴訟、ライセンス料の支払要求、または差止請求等を受けた場合、自社システムの仕様変更やサービス停止を余儀なくされ、グループ全体の業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
また、唯一無二の価値を有する建築デザインやモビリティの意匠が第三者に模倣された場合、あるいは外部クリエイターとの間で著作権等の権利帰属や二次利用を巡る紛争が発生した場合は、当社のブランド価値や競争力が著しく毀損され、当社グループの業績及び財政状態に深刻な影響を及ぼす恐れがあります。
(15) 有利子負債への依存について
(顕在化可能性:中/発生時期:特定時期なし/影響度:中)
当社グループでは、メンバーシップ事業における開発に伴う用地や機体の仕入及び開発費用等の資金を、主として個別プロジェクトごとに金融機関からの借入金によって調達しております。
最近2連結会計年度及び第7期中間連結会計期間における有利子負債の状況は次のとおりであります。
| 2025年3月期 | 2026年3月期 | 2027年3月期 中間連結会計期間 | |
| 有利子負債残高(百万円) | 7,575 | 12,695 | 17,963 |
| 総資産(百万円) | 32,621 | 56,311 | 63,625 |
| 有利子負債依存度(%) | 23.2 | 22.5 | 28.2 |
メンバーシップ事業においては開発用地を継続して仕入れる必要があり、その後の建物の建設資金などとあわせた資金需要が恒常的に発生します。これらの費用は自己資金に加えて金融機関等からの借入により調達する計画であることから、金融市場の動向を踏まえて柔軟に適応する方針ではあるものの、現時点では今後の有利子負債依存度も当面の間20%以上の水準が続く見込みであります。当社グループでは、金利等の動向を注視しつつ、将来の環境変化にも柔軟に対応可能な調達形態の維持・構築に努めており、条件面については各金融機関に対して定期的に見直しを要請しております。
また、取引金融機関との関係強化に努め、資金調達力の強化を図っております。
しかしながら、事業規模の拡大に伴う資金需要の増加により有利子負債の割合が上昇することに加え、将来において金利が上昇した場合には、資金調達コストの増加、社会情勢の変化等による金融機関の貸出姿勢の変化等、資金調達における制約が生じることにより、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(16) 暗号資産関連事業について
(顕在化可能性:中/発生時期:特定時期なし/影響度:中)
当社グループでは、その他事業のうち、NOT A HOTEL DAO株式会社において暗号資産関連事業を展開しており、主なサービスとして自社発行した暗号資産(NAC)保有者よりNACの貸付を受けるサービス(NACレンディング)を提供しております。NACレンディングは、ユーザーが保有するNACをNOT A HOTEL DAO株式会社に貸し出すことにより、その数量に応じて「NOT A HOTEL」の宿泊権またはNACによる報酬を受け取ることができる仕組みであり、2026年3月末現在における当該レンディングの残高は10.6億円となっております。
当社グループでは、ウォレットの秘密鍵や保有する暗号資産をコールドウォレット又は取引所ウォレットに保管しており、秘密鍵の管理や暗号資産の移動に関するマニュアルを定めて適切に管理を行っております。
しかしながら、秘密鍵の漏洩、フィッシング攻撃やマルウェア等を利用したサイバー攻撃、スマートコントラクトの脆弱性を悪用した不正操作、暗号資産取引所のシステム障害及び経営破綻等が生じた場合、当社グループが保管・管理する暗号資産が流出・毀損し、管理者による補填がなされない場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
NACの市場価格が著しく下落した場合には、NACにより提供する報酬の経済的価値が減少し、ユーザーのレンディング参加意欲が低下することで、レンディング残高の縮小につながる可能性があります。これらの事象が発生した場合、当社グループの事業及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
NACをはじめとする暗号資産は、市場の需給動向、規制環境の変化、投資家マインドの変化等により価格が大きく変動する可能性があります。特に、NACは当社グループ自身が発行する暗号資産であることから、その流通市場における取引量・流動性は限定的であり、市場価格の形成に係るリスクを有しております。NACの価格が著しく下落した場合、当社グループのブランド価値や事業への信頼性に影響を及ぼすほか、宿泊権及びNAC報酬の実質的な価値の低下を通じてユーザーの利用意欲が減退し、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
暗号資産の社会的普及に伴い、2026年7月には「金融商品取引法及び資金決済に関する法律の一部を改正する法律案」が第221回通常国会で可決されました。同改正法は、暗号資産取引に係る規制を資金決済法から金融商品取引法の枠組みへ移管し、暗号資産の発行者に対する継続的な情報公表規制、暗号資産取引業者に対する登録・業務規制、インサイダー取引をはじめとする不公正取引規制の導入等を定めており、施行日までの間に内閣府令の制定等を通じて詳細な規制内容が明確化される見込みであります。これにより、当社グループが展開するNACの発行・レンディングサービスについても、新たな登録・届出義務や業務上の制限が課される可能性があり、対応コストの増加や事業モデルの変更を余儀なくされる場合があります。
当社グループでは、法整備に先んじて、暗号資産関連業務に関する規程及びマニュアルを定め、役職員に対して定期的に教育研修を実施するなど、法令遵守の周知徹底を図っております。また、暗号資産交換業者や法律専門家と連携しながら、規制動向の情報収集及び対応策の検討を進めることでリスク低減に努めております。
しかしながら、今後新たに暗号資産関連を対象とした法的規制等が制定・改正された場合、当社グループの業務が制約を受け、対応コストの増加や事業継続性への影響を含め、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(17) 収益構造について
(顕在化可能性:中/発生時期:特定時期なし/影響度:中)
当社グループのメンバーシップ事業では、セカンドハウスやモビリティの販売金額のうち、アセットの売上高は、物件の開業又は運航開始時まで収益計上が繰り延べられます。一方で、オーナーライセンスの売上についてはライセンス売上高として、契約後のオーナー登録完了時に収益計上を行っております。収益認識の詳細につきましては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (収益認識関係) 2 顧客との契約から生じる収益を理解するための基礎となる情報に記載のとおりであります。
ライセンス売上高は、直接紐づく売上原価が存在しないことから、全額が登録完了時に契約活動の成果として、売上総利益に寄与します。一方で、アセットの売上高は、販売した物件の開業及び運航開始時まで収益認識が繰り延べられ、開業及び運航開始時、又は開業及び運航開始後の引渡し時に販売用のアセットを棚卸資産から売上原価として認識することから、ライセンス売上高の売上総利益率と比較して低水準にとどまります。その結果、当社グループの売上高は、物件の開業及び運航開始の年度に多額のアセットの売上が計上され大きく変動する一方で、各段階利益率は当該年度に低下する可能性があります。
当社グループでは、開発スケジュールの計画に際して将来の各年度における販売・開業物件の集中による会計年度ごとの経営成績も考慮しながら策定を行い、適時開示・IRを通じて正確かつ誠実な説明に努めてまいりますが、開発スケジュールの変更などの影響により、会計年度ごとの売上高や利益率が大きく変動することで、当社グループの業績及び財政状態並びに株価に影響を及ぼす可能性があります。
(18) 市場規模について
(顕在化可能性:中/発生時期:特定時期なし/影響度:中)
当社グループの属するリゾート会員権市場は、既に競合他社が一定の市場規模を形成しておりますが、当社のオーナー層は50歳未満が過半数を占めており、競合他社と比較して年齢の若い現役世代を中心としております。また、「EXCLUSIVE(エクスクルーシブ)」や「FLAGSHIP(フラグシップ)」といった競合他社と比較して高価格帯のブランドラインを中心に海外を含む超富裕層の取り込みにも注力しております。このように当社グループでは、既存のリゾート会員権市場の主な購入者層とは異なる顧客需要を捉えた販売活動を行っている一方、既存のリゾート会員権市場の主な購入者層に対しても「PRIME(プライム)」や「SELECT(セレクト)」といった中価格帯のブランドラインを中心に顧客需要にアプローチしており、今後も双方のブランドラインナップにより市場全体の顧客需要の取り込みを目指しております。
当社は、これらの市場分析において、第三者機関が作成した市場データや公表されているデータを分析することにより、市場規模等を推計しておりますが、これらのデータは最新ではない又は不完全か、もしくは不正確である可能性があります。したがって、当該推計が正確であるとは限らず、当該推計が不正確である場合や顧客ニーズにおいて当社の見通しと市場規模との間に乖離が生じた場合、当社の経営成績及び今後の事業展開に影響を及ぼす可能性があります。
(19) セカンダリー市場の動向について
(顕在化可能性:中/発生時期:数年以内/影響度:中)
当社グループが企画・開発を行うセカンドハウスの購入者層は、自ら利用する実需を主たる目的としつつも、将来的な売却の容易性や資産価値の保存といった流動性に対する需要も有しております。当社グループでは、子会社であるNOT A HOTEL2nd株式会社を通じて、自社プロダクトのセカンダリー市場の整備に取り組んでおり、買取再販及びマッチングプラットフォームの運営を通じて、購入後の流動性確保を支援しております。
しかしながら、NOT A HOTEL2nd株式会社は適正在庫水準の維持を基本方針としており、買取総額には一定の上限があることから、購入後の流動性を保証するものではありません。また、国内外の景気後退、金利の上昇、あるいは特定の地域・プロダクトに対する市場の選好の変化等により、マッチングプラットフォームにおける購入希望者の不在や購入希望価格の低下が生じる可能性があります。セカンダリー市場における取引価格の下落や流動性の悪化は、既存物件の資産価値に対する不安感を高め、新規物件の購入検討者の購買意欲の減退につながる可能性があります。その結果、当社グループの販売活動が鈍化し、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(20) 中期経営計画に関するリスクについて
(顕在化可能性:中/発生時期:数年以内/影響度:中)
当社グループは、中期経営計画(2027年3月期~2029年3月期)において契約高の継続的な成長を目標として掲げており、その達成に向けた重要な指標として、開発パイプライン(拠点数)の拡大、オーナー数の増加、及びオーナーによる買い増し・紹介比率の維持・向上を位置付けております。
当該中期経営計画は、目標策定時点における市場動向、顧客需要、開発・販売計画等に関する前提及び仮定を踏まえた想定パイプライン及び想定販売総額に基づいております。想定パイプライン及び想定販売価格は、土地未確定のプロジェクトについて当社グループが想定する条件で土地を取得できること、並びに各プロジェクトの設計、企画、建設及び販売が想定どおりに進捗し、想定する価格で販売されること等を前提としております。
しかしながら、本項に記載する各種のリスク要因等により、土地の取得が困難となること、開発・開業の遅延や開発費用の増加が生じること、又は顧客需要や販売価格が想定を下回ること等により、これらの前提が成立しない又は変化する可能性があります。このような場合には、中期経営計画を達成できない可能性があり、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(21) 原材料価格、人件費等の上昇による影響について
(顕在化可能性:高/発生時期:特定時期なし/影響度:小)
当社グループが展開するセカンドハウスである「NOT A HOTEL」及びモビリティの販売を行う「NOT A GARAGE」においては、それぞれの事業特性に応じて、原材料価格や人件費等の上昇による影響を受ける可能性があります。
「NOT A HOTEL」においては、建築工事に係る原材料や設備の価格、並びに建築工事に従事する人材の人件費等が、プロジェクトコストの大きな要素となっております。これらのコストについては、国際情勢の変動、為替変動、天災等の影響による資材価格の上昇や、建築業界における人材不足、時間外労働の上限規制の適用等を背景とした人件費の上昇が生じる可能性があります。その結果、建築コストが当初の想定を上回り、予定していた利益率の確保が困難となる可能性があります。
一方、「NOT A GARAGE」においては、モビリティの仕入価格や関連部材の価格、物流費等がコストの主要な要素となっております。これらについても、国際的な需給バランスの変化、為替変動、原材料価格の上昇等により、仕入価格や流通コストが上昇する可能性があります。その場合、想定していた利益率の確保が困難となる可能性があります。
また、これらの価格高騰に伴い、資材や商品の供給が滞った場合には、「NOT A HOTEL」における建築工程の遅延や、「NOT A GARAGE」における商品の納入遅延が生じ、事業運営や売上計上時期に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、これらのリスクに対応するため、「NOT A HOTEL」においては、ブランド力の向上を通じた販売価格への適切な転嫁、販売期間を分割することによる価格調整、複数の資材調達先の確保、社内建築部門による厳格なコスト管理及び建築工事の効率化等に取り組んでおります。また、「NOT A GARAGE」においては、仕入先との条件交渉や調達方法の見直し等を通じて、コスト上昇の抑制に努めております。
しかしながら、これらの対応策を講じてもなお、原材料価格や人件費等の高騰に十分に対応できない場合には、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(22) 新株予約権の行使による株式価値の希薄化について
(顕在化可能性:高/発生時期:特定時期なし/影響度:小)
当社は、取締役及び監査役並びにグループ社員、社外協力者等に対して、業績向上に対する意欲や士気を一層高めること等を目的とした新株予約権を付与しております。本書提出日現在におけるこれら新株予約権の付与による潜在株式数は15,270,550株であり、発行済株式総数74,817,200株に対する割合は20.4%に相当しております。これらの新株予約権の行使が行われた場合には、当社の1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。
(23) 建物の安全管理、品質管理及び工程管理について
(顕在化可能性:低/発生時期:特定時期なし/影響度:中)
当社グループでは民法及び宅地建物取引業法により、宅地建物取引業者以外へ物件を販売した場合、販売した物件に係る契約不適合責任を負っております。当社グループでは、社内の建築部門においてプロジェクトマネジメントを行うことで不適合要因を排除しております。また、販売物件の施工者が、当社グループと同様の契約不適合責任を負っていることから、契約不適合の事象が発生した場合は、施工者に対して損害賠償等を請求することができます。
しかしながら、これらの対策にも関わらず、当社グループが販売した物件に重大な契約不適合な事象があるとされ、当社グループに対してこれを原因とする損害賠償請求が行われた場合や補修工事費用の負担が発生した場合には、当社グループの信用力が低下するとともに、当社グループの事業、経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、運営中の施設及び建築中の物件における、安全管理、品質管理及び工程管理を徹底して実施することで、法令遵守の状況をモニタリングし、不適合要因を排除しております。当社グループでは、建築部門に所属するライフサイクルマネジメントチームが、外部管理会社と協働して日常点検を実施しております。加えて、24時間365日対応可能なシフトを構築し、突然のインシデント発生時にも対処できるよう努めております。
しかしながら、当該取組みや対応に不備・不足があった場合、人身事故や施設での火災発生による信用喪失等が生じることによって、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(24) 衛生管理の強化・徹底について
(顕在化可能性:低/発生時期:特定時期なし/影響度:中)
当社グループでは、ホテル宿泊者等に対して食事を提供する等のレストランサービスを提供しております。当該サービスの提供に際して、当社グループは食品衛生法に基づき、所管保健所より飲食店営業許可を取得し、飲食事業場において食品衛生責任者を配置しております。また、社内研修による衛生知識の取得やHACCPに基づいたマニュアルの作成及び衛生・品質管理の実施、臨店チェック等を通じて、衛生管理の重要性の周知徹底に努めております。
しかしながら、万が一食中毒等の重大事故が発生した場合は、営業許可の取消しや営業停止命令等の処分を受ける恐れがあり、その場合、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(25) 特定人物への依存について
(顕在化可能性:中/発生時期:特定時期なし/影響度:中)
当社の創業者である代表取締役社長 濵渦伸次は、当社設立以来、当社グループの経営方針、事業の戦略及びプロダクト開発戦略の立案・遂行において中心的な役割を担ってきました。特に、当社グループが手掛けるセカンドハウスの企画・開発に係る構想については同氏の感性及び知見が事業コンセプトの根幹を形成しているほか、ブランドの世界観の確立や外部パートナーとの関係構築等を通じたコーポレートブランディングにおいても同氏の存在が大きな影響を与えております。
同氏が当社の業務執行を離れることは想定しておりませんが、当社は同氏への依存リスクを軽減すべく、経営幹部への権限移譲の推進、組織体制の整備及び次世代人材の育成・登用に継続的に取り組んでおります。
しかしながら、何らかの事情により同氏の業務遂行が困難となった場合には、事業戦略の方向性やブランド価値の維持に支障をきたし、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
なお、当社の不動産賃借取引については同氏より債務保証を受けておりますが、当該債務保証に係る保証料は支払っておらず、当該債務保証契約は上場日をもって解除される予定であります。
また、一部のホテルで提供しているレストランサービス及びホテル内にて販売している飲食物の仕入については、NOT A HOTEL MANAGEMENT株式会社の代表取締役社長である林亮治が経営する企業を介して行われており、同氏が経営するレストランを通じてプライベートディナーや飲食物を提供することにより、高品質かつ差別化された体験価値の提供を実現しております。同氏は、ミシュランガイド東京において星を獲得した「明寂」「一平飯店」「白寧」をはじめとした複数の飲食店舗の経営・企画に代表取締役として参画しており、料理人として飲食業界における豊富な知識・経験及び広範な人脈を有しているほか、当社グループにおける料理人の採用・育成やメニュー開発においても重要な役割を果たしております。こうした同氏の知見及びネットワークは当社グループのブランド価値向上と差別化されたサービス提供に不可欠な要素となっておりますが、同氏が当社グループの業務と並行して複数の企業において代表取締役を兼務していることにより、当社グループの経営に割くことができる時間及び経営資源が制約される可能性があります。これらのサービスは当社グループのブランド価値や顧客体験の質と密接に関連しており、代替先の確保には相応の時間と費用を要するほか、事業拡大の局面や外部環境の急激な変化等によって迅速な経営判断が求められる状況においては、兼務先における業務上の要請との間で優先順位の調整が必要となる場合があります。当社グループは同氏への依存を低減すべく代替体制の構築及び経営幹部への権限移譲に継続的に取り組む他、同氏の兼務先の経営成績及び組織体制に関する定期的なモニタリングを通じて、同氏の当社グループでの業務執行への影響を確認しておりますが、これらの取組みが十分な効果を発揮しない場合には、サービス品質の低下や意思決定の遅延が生じ、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(26) 事業運営及び人材確保について
(顕在化可能性:低/発生時期:特定時期なし/影響度:中)
当社グループが企業規模を拡大し顧客に求められるサービスを提供していくためには、システム及び建築の開発、設計、管理等に関する技術的な専門性を有する人材をはじめ、Sales部門やCorporate部門においても、有資格者をはじめとした優秀な人材を確保することが必要不可欠であります。また、NOT A HOTEL MANAGEMENT株式会社では、ホテルの安定的な稼働に対応するため、臨時雇用者も含めてホテル運営に従事する人員を柔軟に確保しつづける必要があります。当社グループは、継続的な採用活動を行うほか、退職傾向の分析等から職場環境や組織風土の改善を行い、従業員が働きやすい環境を構築して定着率を高める等、従業員や採用市場にとって魅力的な会社となることを目指した取組みを行っております。
しかしながら、今後、人材獲得競争の激化等により、想定どおりの採用が進まない場合や人材の社外流出等が生じた場合は、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(27) 事業体制及び内部管理体制について
(顕在化可能性:低/発生時期:特定時期なし/影響度:中)
当社グループは未だ成長途上にあり、今後の事業運営及び事業拡大に対応するため、当社グループの事業体制並びに内部管理体制について一層の充実を図る必要があると認識しております。事業規模に適した事業体制及び内部管理体制の構築に遅れが生じた場合、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループでは財務報告の適正性確保のために内部統制システムを構築する過程にあることから、当社グループの財務報告に重大な欠陥が発見される可能性は否定できず、将来にわたって常に有効な内部統制システムを構築及び運用できる保証はありません。また、内部統制システムに本質的に内在する固有の限界があるため、今後、財務報告に係る内部統制システムが有効に機能しなかった場合や財務報告に係る内部統制システムに重大な不備が発生した場合には、当社グループの財務報告の信頼性に影響を及ぼす可能性があります。
(28) 競争環境の激化について
(顕在化可能性:中/発生時期:特定時期なし/影響度:小)
当社グループが展開する事業分野においては、セカンドハウスを中心とする不動産関連分野及びモビリティの販売分野のいずれにおいても、一定数の競合事業者が存在しております。
セカンドハウスである「NOT A HOTEL」においては、リゾート会員権を含むセカンドハウス市場において、当社グループは、通常個人では購入することが難しい独創的なデザインを有するセカンドハウスを、著名な建築家やクリエイターとともに手掛けているほか、スマートホームコントローラー等を活用したソフトウエアにより、滞在中の優れた宿泊体験を実現するなど、建築・デザインとテクノロジーを融合させた点で差別化を図っております。また、「EXCLUSIVE(エクスクルーシブ)」や「FLAGSHIP(フラグシップ)」といった、超富裕層向けの高価格帯ブランドラインを展開することにより、ブランド価値の確立に努めております。
一方、モビリティの販売を行う「NOT A GARAGE」においても、高付加価値なモビリティを求める顧客層を対象とした市場において、類似のコンセプトやサービスを掲げる事業者が存在しており、商品ラインナップ、調達力、顧客体験の提供方法等の面で競争が生じております。当社グループでは、「NOT A HOTEL」との顧客接点やブランドイメージとの連携を通じて、他社との差別化を図っております。
当社グループでは、これらの競争環境に対応するため、建築、セールス、IT、コーポレート等の各領域における人材の確保・育成を進めるとともに、ブランド価値の維持・向上を通じて、販売面における優位性の確保に努めております。
しかしながら、今後、当社グループと同様のクオリティやコンセプトで事業を展開する事業者が増加した場合には、競争環境の激化に伴い、当社グループの競争力が相対的に低下し、その結果、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(29) システムトラブルについて
(顕在化可能性:中/発生時期:特定時期なし/影響度:小)
当社グループは自社開発したアプリケーションにより、宿泊予約、ハウスキー・スマートホームの操作、利用収支管理等を行うことが可能となっております。当該アプリケーションはWebシステムの稼働に大きく依存しており、システムトラブルやサイバー攻撃、ネットワーク接続等の問題により稼働に支障が発生した場合、顧客サービスに悪影響が及ぶことで顧客体験・満足度が低下し、レピュテーションリスク等に繋がる恐れがあります。当社グループは、セキュリティ対策の強化、システムの稼働状況の監視、事故発生時の復旧プロセスの確立、BCP(事業継続計画)の策定等の対策を講じることで、これらのリスク低減に努めております。
しかしながら、予測困難なシステムトラブルや外部からの大規模攻撃が発生した場合、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(30) 感染症等の異常事態の発生について
(顕在化可能性:低/発生時期:特定時期なし/影響度:中)
国内外における感染症の流行やパンデミック等の公衆衛生に関わる異常事態が発生し、移動制限や経済活動の停滞が生じた場合、顧客のセカンドハウス購入・施設利用意欲の減退、資材調達の困難や人件費の高騰による開発コストの増大及び工期の遅延、さらには施設内での感染発生によるブランドイメージの毀損等を通じて、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(31) Initial Exchange Offeringによる資金調達について
(顕在化可能性:低/発生時期:特定時期なし/影響度:中)
当社グループは、子会社であるNOT A HOTEL DAO株式会社(以下「DAO社」)を通じて、暗号資産「NOT A HOTEL COIN(NAC)」を発行し、暗号資産交換業者を通じたInitial Exchange Offering(以下、「IEO」)により資金調達を行っています。NACは、当社グループが運営する「NOT A HOTEL」ブランドのセカンドハウスの宿泊サービスや付帯費決済等に利用可能なユーティリティトークンとして設計されており、DAO社はIEOにより調達した資金を当社グループのセカンドハウスの購入資金や共同開発資金として使用しております。
暗号資産に関する会計上の取扱いについては、企業会計基準委員会により公表された実務対応報告第38号「資金決済法における暗号資産の会計処理等に関する当面の取扱い」においてその取扱いが示されておりますが、暗号資産の発行体の会計上の取扱いを定めた会計基準等は、現時点において明確にされておりません。そのため当社グループは、資金調達にあたり公表したホワイトペーパーの内容、トークンの性質及び資金使途等を踏まえて本取引の内容を検討し、会計方針を決定しております。具体的には、DAO社がIEOを通じて受領した資金(20億円)については、「NOT A HOTEL」ブランドのセカンドハウスの取得と保有を通じて、NACユーザーが宿泊サービスや付帯費決済等でNACを利用できるトークンエコシステムを構築する義務の対価であると判断し、当該資金を負債として計上し、その後の物件取得の進捗と役務提供期間に応じて収益として認識しております。2025年3月末時点における当該契約負債の残高は19.9億円、2025年3月期において収益として認識した金額は6百万円となっております。2026年3月末時点における当該契約負債の残高は19.4億円、2026年3月期において収益として認識した金額は41百万円となっております。また、当社はNACの発行時において、自己に450,000NACの割り当てを行っておりますが、当該自己に割り当てたNACについては、発行による対価を受領しておらず自己で完結していると考えられることから第三者との取引が発生するまでは資産として認識しない会計処理を採用しております。いまだ第三者との取引が発生していないものとして資産として認識されていないNACの数量は2025年3月末時点で450,000NAC、2026年3月末時点において368,557NACとなっております。
なお、これらの会計処理の詳細につきましては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 4会計方針に関する事項(8)その他連結財務諸表作成のための重要な事項に記載のとおりであります。
当社グループは、これらの会計処理を検討するにあたり、監査法人や外部の会計・税務専門家と協議を行うとともに、暗号資産及びIEOに関する公表資料や他の類似取引の開示事例などを参照し、現行の会計基準及び入手可能な情報に基づき、取引実態を適切に反映した会計処理を行っていると判断しております。
しかしながら、今後、会計基準設定主体や関係当局、実務団体等により新たな会計基準や実務指針が公表され、NAC及び関連取引の会計上の位置付けや収益認識の方法等について、当社グループの取扱いと異なる見解が示される可能性があります。その場合には、新たな会計基準の適用に伴う会計処理方法の変更や遡及適用が必要となり、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(32) 配当政策について
(顕在化可能性:低/発生時期:特定時期なし/影響度:中)
当社グループは、株主への長期的な利益還元を実現するために、当面は環境変化に対応した事業展開を行うとともに、内部留保資金の充実を図る方針であります。将来は、株主への利益還元及び財務体質並びに内部留保の充実のバランスを考慮しながら、配当を検討することもありえますが、現時点においては配当実施の可能性及びその実施時期につきましては未定であります。