有価証券報告書-第51期(2025/01/21-2026/01/20)
③戦略
ⅰ.当社グループの気候関連のリスクと機会の概要と事業及び財務への影響
シナリオ分析に基づく気候関連リスク・機会の評価結果は、以下の通りです。
(移行リスク)注釈のない記載については、中核事業である国内飲料事業を対象としています。
↑:非常に大きな影響 ↗:やや大きな影響 →:軽微な影響 □:算定済み(非開示) △:算定検討中
※従業員一人ひとりが事業活動のみならず、自身の日常生活においても環境配慮を意識した行動を促進する取り組み
(物理的リスク)注釈のない記載については、中核事業である国内飲料事業を対象としています。
※1 ブラジル:△17%、ベトナム:△15%、インドネシア:△11%、コロンビア:△16%、その他:△19%
※2 ブラジル:△28%、ベトナム:△28%、インドネシア:△31%、コロンビア:△22%、その他:△25%
※3 ブラジル:△26%、ベトナム:△25%、インドネシア:△18%、コロンビア:△26%、その他:△31%
※4 ブラジル:△43%、ベトナム:△47%、インドネシア:△51%、コロンビア:△37%、その他:△41%
※5 被害額は2030年もしくは2050年までの累計金額
ⅱ.気候関連リスクと機会への対応・戦略のレジリエンス
当社グループの中核事業である国内飲料事業を担うダイドードリンコ株式会社は、製造と物流を全国各地の協力企業に委託するファブレス経営を採用し、商品開発と主力販路である自販機のオペレーションに経営資源を集中しています。2050年の自販機ビジネスにおけるカーボンニュートラル実現をめざして、気候変動への緩和策と適応策を強化し、脱炭素社会・循環型社会の形成に貢献していくことが当社グループのサステナビリティに係る重要課題であると認識しています。
低炭素社会への移行リスク(1.5℃シナリオ)といたしましては、炭素税の導入を含む規制強化により配送コストや自販機オペレーションにかかるコストの増加が見込まれるほか、自販機設置先の電気代負担増による引上げリスクが高まる等、国内飲料事業の売上構成比のうち約90%を占める自販機チャネルの事業運営に多大な影響が出ることが想定されますが、営業車両のEV化やスマート・オペレーションの推進による車両台数の削減に取り組むほか、省エネ型自販機の計画的投入やカーボンニュートラルに対応した“お客様と共にサステナブルな未来を創る”自販機「LOVE the EARTHベンダー」の展開等によりお客様とのパートナーシップを推進し、事業機会の創出につなげていきます。

気候変動の顕在化に伴う物理的リスク(主に4℃シナリオ)としましては、自然災害の激甚化により自販機の水没や生産工場・配送拠点の浸水等による被害が多発するリスクも想定されます。また、自販機ビジネスは労働集約型産業の側面を持つことから、夏季の平均気温の上昇が自販機オペレーションに係る労働環境に影響を及ぼし、労働力不足のリスクが高まることも懸念されます。
気候変動による平均気温の上昇は、熱中症対策飲料の販売増が事業機会となり得る一方で、主要原材料であるコーヒー豆の調達に大きな影響が出るものと認識しています。
当社グループは、これらのリスクと機会に対応していくために日頃からコーヒー豆等の生産地に対する情報収集を行い、分散調達できる体制を築き上げるとともに、コーヒーのみに依存しない魅力ある商品ラインアップの拡充に取り組んでいます。また、スマート・オペレーションの構築に加え、AIの導入によって現場における働き方の多様化を図る等、労働力不足の時代への対応を進めるほか、個々のロケーションの特性にあった品揃えの最適化に努める等、自販機の店舗としての魅力をより高めていきます。
なお、国内飲料事業においては、全国各地の協力工場へ商品の生産を委託することや、全国広範囲に自販機を設置することによりリスク分散を図っています。
ⅰ.当社グループの気候関連のリスクと機会の概要と事業及び財務への影響
シナリオ分析に基づく気候関連リスク・機会の評価結果は、以下の通りです。
(移行リスク)注釈のない記載については、中核事業である国内飲料事業を対象としています。
↑:非常に大きな影響 ↗:やや大きな影響 →:軽微な影響 □:算定済み(非開示) △:算定検討中
| リスク/機会項目 | 考察 | 事業 インパクト | 財務インパクト | 現時点で実施している対応策 | ||||||
| 中分類 | 小分類 | リスク /機会 | 2030 | 2050 | ||||||
| 1.5℃ | 4℃ | 1.5℃ | 4℃ | 1.5℃ | 4℃ | |||||
| 政策・ 規制 | カーボンプライシング | リスク | 炭素税導入に伴う、自販機オペレーションコスト、自販機調達にかかるコスト、配送費の増加 | ↑ | ↗ | 約1.5 億円 | ― | 約4億円 | ― | ・スマート・オペレーションの推進 ・EV・FCEVトラックの導入 |
| ・ダイドー・シブサワ・グループロジスティクス株式会社による配送の最適化 | ||||||||||
| ・自販機の長寿命化:2030年までに15年 | ||||||||||
| リスク | 炭素税導入に伴う、自販機設置先の電気代負担によるコスト増、自販機引上げリスク | ↑ | ↗ | □ | □ | ― | ― | ・省エネ自販機の展開 ・自販機ビジネスのカーボンニュートラルの検討 | ||
| リスク | 水使用量・消費量の削減規制により、各種飲料の生産量が減少 ※海外飲料事業 | ↑ | ↗ | △ | △ | ― | ― | ・トルコ国外での水源および製造拠点の確保 | ||
| リスク | 炭素税の導入により、原材料コスト、包材コスト、エネルギーコスト、物流費など、製造に関連する全般的な費用が高騰 ※医薬品関連事業・食品事業 | ↑ | ↗ | △ | △ | ― | ― | ・省エネに向けた改善活動及び再生可能エネルギーの導入検討 ・調達先の分散などの検討 | ||
| 機会 | 炭素税導入に伴う、カーボンニュートラルに対応した自販機のニーズの上昇 | ↑ | ↗ | □ | □ | ― | ― | ・計画的な新品自販機の展開 ・自販機ビジネスのカーボンニュートラルの検討 | ||
| 市場 | 需要の 変化 | リスク | 廃棄処理時に排出するCO2への炭素税導入に伴う、廃棄に関わる処理費用(商品・自販機)の増加 | ↑ | ↗ | □ | □ | ― | ― | ・容器のリデュース ・ラベルを極小化した商品展開 ・自販機の長寿命化:2030年までに15年 |
| リスク | 消費者や自販機設置先から、環境負荷が高い商品や販売チャネルが選ばれなくなる | ↑ | ↗ | □ | □ | ― | ― | ・自販機ビジネスのカーボンニュートラルの検討 ・環境配慮型商品の開発 ・「みんなの LOVE the EARTH PROJECT※」の推進 | ||
| 機会 | 消費者や自販機設置先から、環境負荷が低い商品や販売チャネルが選ばれるようになる | ↑ | ↗ | □ | □ | ― | ― | |||
※従業員一人ひとりが事業活動のみならず、自身の日常生活においても環境配慮を意識した行動を促進する取り組み
(物理的リスク)注釈のない記載については、中核事業である国内飲料事業を対象としています。
| リスク/機会項目 | 考察 | 事業 インパクト | 財務インパクト | 現時点で実施している対応策 | ||||||
| 中分類 | 小分類 | リスク /機会 | 2030 | 2050 | ||||||
| 1.5℃ | 4℃ | 1.5℃ | 4℃ | 1.5℃ | 4℃ | |||||
| 慢性 | 平均気温上昇 | リスク | コーヒー豆などの原材料において、調達先が限定されることによる調達コスト増、品質の低下 | ↗ | ↑ | コーヒー豆の生育適地面積の減少率 | ・コーヒー豆の分散調達、生産地に対する情報収集 ・コーヒーのみに依存しない品揃え | |||
| ※1 | ※2 | ※3 | ※4 | |||||||
| リスク | 平均気温の上昇に伴い、特に植物由来の原材料において、調達量の制限並びに大幅な価格上昇 ※医薬品関連事業・食品事業・海外飲料事業 | ↗ | ↑ | □ | □ | ― | ― | ・複数社購買・産地の分散等の検討 ・代替方法の検討 | ||
| リスク | 自販機オペレーション活動が過酷な労働条件になることによる労働者不足 | ↗ | ↑ | □ | □ | ― | ― | ・スマート・オペレーションの推進 | ||
| 熱中症搬送人口の増加 | 機会 | 熱中症対策飲料のニーズが高まりによる、自販機設置要望の増加 | ↗ | ↑ | □ | □ | ― | ― | ・トリプルペット自販機※の導入増 ※ペットボトル飲料の販売構成比を上げることを可能にする自販機 | |
| 汚染・水質悪化 | リスク | ・土壌汚染や水質の悪化により商品の品質に影響が生じ、製造の停止 ・浄化設備の追加設置などのコスト増 ※海外飲料事業 | ↗ | ↑ | △ | △ | ― | ― | ・複数製造拠点の確保 ・製造委託の検討 | |
| 急性 | 自然災害の激甚化 | リスク | 自販機調達先の稼働停止による供給停止 | ↗ | ↑ | □ | □ | ― | ― | ・自販機の長寿命化:2030年までに15年 |
| リスク | ・洪水・台風により自販機の浸水被害が多発し、収益へ影響 ・サプライチェーンが寸断し、お客様へ商品を届けることができなくなり、売上・利益が低減 | ↗ | ↑ | 約1.5億円※5 | 約3億円※5 | 約5億円※5 | 約9億円※5 | ・スマート・オペレーションの推進 ・拠点別ハザードマップの作成 | ||
| リスク | 異常気象(大型台風や局地的な豪雨など)により、工場や倉庫の崩壊、従業員の被災などが発生し、製造が長期間休止する ※医薬品関連事業・食品事業 | ↗ | ↑ | △ | △ | ― | ― | ・事業継続計画(BCP)の整備 ・外部倉庫拡大検討 | ||
※1 ブラジル:△17%、ベトナム:△15%、インドネシア:△11%、コロンビア:△16%、その他:△19%
※2 ブラジル:△28%、ベトナム:△28%、インドネシア:△31%、コロンビア:△22%、その他:△25%
※3 ブラジル:△26%、ベトナム:△25%、インドネシア:△18%、コロンビア:△26%、その他:△31%
※4 ブラジル:△43%、ベトナム:△47%、インドネシア:△51%、コロンビア:△37%、その他:△41%
※5 被害額は2030年もしくは2050年までの累計金額
ⅱ.気候関連リスクと機会への対応・戦略のレジリエンス
当社グループの中核事業である国内飲料事業を担うダイドードリンコ株式会社は、製造と物流を全国各地の協力企業に委託するファブレス経営を採用し、商品開発と主力販路である自販機のオペレーションに経営資源を集中しています。2050年の自販機ビジネスにおけるカーボンニュートラル実現をめざして、気候変動への緩和策と適応策を強化し、脱炭素社会・循環型社会の形成に貢献していくことが当社グループのサステナビリティに係る重要課題であると認識しています。
低炭素社会への移行リスク(1.5℃シナリオ)といたしましては、炭素税の導入を含む規制強化により配送コストや自販機オペレーションにかかるコストの増加が見込まれるほか、自販機設置先の電気代負担増による引上げリスクが高まる等、国内飲料事業の売上構成比のうち約90%を占める自販機チャネルの事業運営に多大な影響が出ることが想定されますが、営業車両のEV化やスマート・オペレーションの推進による車両台数の削減に取り組むほか、省エネ型自販機の計画的投入やカーボンニュートラルに対応した“お客様と共にサステナブルな未来を創る”自販機「LOVE the EARTHベンダー」の展開等によりお客様とのパートナーシップを推進し、事業機会の創出につなげていきます。

気候変動の顕在化に伴う物理的リスク(主に4℃シナリオ)としましては、自然災害の激甚化により自販機の水没や生産工場・配送拠点の浸水等による被害が多発するリスクも想定されます。また、自販機ビジネスは労働集約型産業の側面を持つことから、夏季の平均気温の上昇が自販機オペレーションに係る労働環境に影響を及ぼし、労働力不足のリスクが高まることも懸念されます。
気候変動による平均気温の上昇は、熱中症対策飲料の販売増が事業機会となり得る一方で、主要原材料であるコーヒー豆の調達に大きな影響が出るものと認識しています。
当社グループは、これらのリスクと機会に対応していくために日頃からコーヒー豆等の生産地に対する情報収集を行い、分散調達できる体制を築き上げるとともに、コーヒーのみに依存しない魅力ある商品ラインアップの拡充に取り組んでいます。また、スマート・オペレーションの構築に加え、AIの導入によって現場における働き方の多様化を図る等、労働力不足の時代への対応を進めるほか、個々のロケーションの特性にあった品揃えの最適化に努める等、自販機の店舗としての魅力をより高めていきます。
なお、国内飲料事業においては、全国各地の協力工場へ商品の生産を委託することや、全国広範囲に自販機を設置することによりリスク分散を図っています。