有価証券報告書-第119期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
(1)経営方針
当社は、前連結会計年度において多額の損失を計上したため、無配とせざるを得ませんでした。そのため、当社の喫緊の課題は速やかな業績回復により市場の評価を取り戻し、復配並びに株価回復を実現することが当連結会計年度の課題でした。当社の強みである人材の多様性を活かし、あらゆるビジネスチャンスにチャレンジしていく一方、健全堅実な経営を行いながら、市場環境の変化にも負けない財務体質を維持し、業績の回復を目指してまいりました。その結果、当連結会計年度の最終損益は黒字転換して、復配をさせて頂く運びとなりました。
当社グループは、「Challenge & Ambition」(挑戦と志し)の経営理念のもと、持続的な成長と持続可能な社会の実現に向け、新たな価値の創造に挑戦し続けるための具体的な中期経営計画として「Strategy & Action」(戦略と実践)を策定いたしました。目下のところ、変化の著しい経済情勢にあって、当社は長期的な視点で環境変化に対応できる事業ポートフォリオの構築を目指してきました。しかし、当社を取り巻く環境はわれわれの予測を超え、加速度を増して変化し続けております。このような環境のもと、当中期経営計画において今後の成長ドライバーとして、グローバルな「再生可能エネルギー事業」を中核事業に据え、従来からのマンション分譲事業は周辺業域を加えた「不動産事業」として一新することを目指すことを明示いたしました。
その一方で、新型コロナウイルス感染症の影響により国内経済が落込むなか、ウイルスの終息時期が不明なこともあり、当社事業に与える影響も大きくなるものと予想されます。
それらを踏まえて、中期経営計画を達成するための施策は次のとおりであります。
① 当社本体における施策
ア.従来の首都圏マンション分譲事業におきましては、用地取得競争は激化し建築コストも高止まりにて推移していることから、採算を確保することが容易でない状況は依然として続いております。また新型コロナウイルスの感染拡大により、今後も営業活動が事実上困難な環境が継続する場合、当該事業の業績に多大な影響を及ぼすことも想定されるため、当社では個別分譲ではなく一棟売却による販売手法の構築を推進してまいります。
また事業構造そのものを、より収益性の高い事業にするため、マンション分譲専業から脱却して、不動産デベロッパーとしての事業領域を拡げることとしました。今後も需要動向に注視して時代の要請に応じた商品分野への参入を開拓するとともに、新たな事業手法の確立や他社との協業を積極的に推進してまいります。
イ.海外不動産事業につきましては、海外子会社を通じて米国ハワイ州における不動産開発事業に係る資金供給及び戸建分譲プロジェクトなどを行っておりますが、後者につきましては事業環境を反映して評価の見直しを実施いたしました。今後も、適切に評価を行うと同時に、所管部所における管理を一層強化し、現地関係者と連携してリスク管理をしてまいります。
ウ.国内における再生可能エネルギー事業につきましては、全国で太陽光発電事業を進めております。当連結会計年度中には売電開始済プロジェクトが11箇所となり、売電収入も大幅に増加しました。2020年3月には、開発利益の獲得と将来キャッシュ・フローの最大化のために、最適なタイミングで5箇所のプロジェクトを売却しております。また、太陽光発電業界の先行きにつきましてはFIT価格の低下を要因として、新規案件に係るビジネスチャンスは縮小しつつあるとされておりますが、当社としましては採算の見込める案件や、セカンダリー・マーケットも含めて新規案件の取り組みにも注力しております。
エ.海外における再生可能エネルギー事業につきましては、ロシアのパートナーとともにバイオマス発電関連事業を進めております。2018年5月に着工した木質ペレット製造工場は2020年2月に主要設備が完成し、同年3月には長期供給契約を締結しており、2021年3月期中には供給開始を予定しております。また、現在進めている工場の製造能力を拡大するプランも具体化しつつあります。更に、海外における再生可能エネルギー関連事業には、依然大きなビジネスチャンスがあるものと考えているため、新規の案件についても積極的に検討する方針のもと、海外におけるバイオマス発電関連事業の推進を企図して、一部出資なども行っております。その一方で、新型コロナウイルスの感染拡大を要因とする市場環境の変化は全世界に拡がりつつあるため、国内同様、それらの影響を引続き注視してまいります。また、これらの事業は将来的な成長余地の大きい事業であると考えておりますが、新規事業であることに加え海外案件であるため、より高度なリスク管理が必要であります。そのため、事業採択の段階はもとより、法務・会計・税務・金融等各分野の専門家の知見をもとに、適切かつ積極的に事業展開を進めてまいります。
オ.PJFの解散に伴い、同社が保有していた有価証券はすべて当社に移管し、そのうち2銘柄についてはすでに売却しております。残存する国内銘柄については、適宜適切に処分を検討してまいります。
② グループ会社における施策
ア.注文住宅事業については、株式会社ササキハウス本来の強みである高気密・高断熱の二世帯住宅の受注強化を図るとともに、山形のエリア特性を活かした商品開発などにより収益力の向上を目指してまいります。
イ. 前述のとおり、会社型投資ファンドでありましたPJFは2019年5月に解散を決議し、同年12月には清算完了しております。
ウ. プロスペクト・アセット・マネージメント・インクは、日本株式投資を行う証券投資顧問業務をコアビジネスとしておりましたが、アセットマネジメント事業の撤退により、ハワイにおける不動産の調査・投資・管理に業態を変更しております。今後は当社の海外事業部門と連携を深め、新規プロジェクトを推進してまいります。
③ グループ全体における施策
当社グループは前連結会計年度において、過年度の有価証券報告書等の訂正報告書を提出いたしました。当社グループは本件を真摯に受け止め、再発防止として国内外の税務会計や海外事業案件に長けたアドバイザリを選任し適切な人材を配置するとともに、既存担当者のスキルアップを図り、諸問題の発生に対して迅速に対応できる組織づくりなど内部管理体制の強化を継続中であります。さらに、ガバナンス体制強化のため、機関設計を監査等委員会設置会社へ移行し、公認会計士資格を有する取締役2名を招聘し、会計及び税務に係る適正性の確保を特に強化した結果、その効果を十分に発揮しつつあります。
今後につきましては体制強化と並行して、実効性の高い内部統制システムを構築及び運用するとともに、新たに策定した中期経営計画に基づいて、経営の持続性を強化し、多様な人材を活用して事業の収益性を効果的に向上できるよう、グループ一丸となって計画達成並びに企業価値上昇に全力で取り組んでまいります。
※中期経営計画 「Strategy & Action」(戦略と実践)
1.連結業績等目標(3ヵ年目:2023年3月期)
売 上 高 108億円
当期純利益 13億円
R O E 7.5%
総還元性向 50%
2.中期経営計画の概要
・事業部門においては資本コストを重視した事業展開を徹底し、収益構造を見直す
・高収益事業に特化し、市況に左右されにくい安定成長に向けた事業モデルを確立
・目標数値に対するモニタリングを強化
・外部要因に左右されにくい健全な財務基盤の形成
・柔軟な資本政策をタイムリーに実施
・効果的な企業価値向上策
・株主還元を強化
なお、当中期経営計画は2020年3月24日に策定したものであり、今後の新型コロナウイルスの感染状況により計画の内容に変更が生じる可能性があります。従いまして、第119回定時株主総会以降の新たな経営体制において、ウイルスの感染状況、国内外の経済状況及び事業環境を精査したうえで当計画の見直しをする方針であり、新たな中期経営計画及び業績予想の開示につきましては、公表が可能となった時点で速やかに開示いたします。
(2)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
(経営・財務上の課題)
①財務基盤の強化
・持続的成長を実現する安定的なキャッシュ・フローの創出
・財務バランスの健全性向上
②資本効率の向上
・ROE7.5%を目標とし、資本コストを意識した事業計画を立案し、効率的な経営を行う
③コーポレートガバナンスの実効性を高める
・経営の透明性を確保し信頼性を向上
・グローバルガバナンス、グループガバナンスの強化
(事業上の課題)
①再生可能エネルギー事業
・太陽光発電所の新規案件の積極購入
・出口を見据えた発電所の入替
・バイオマス発電関連事業の推進
・その他クリーンエネルギーへの取組み
・その他再生可能エネルギー関連分野への新規参入
②不動産事業
・マンション分譲専業から脱却
・その他不動産商品の開発にシフト
・専門業者との協業
・新たな開発手法の確立
③新規事業
・戦略的提携の機会の創出
・その他積極的な海外プロジェクトへの参画
・事業拡大のための業務提携等の実施と、CVCによるベンチャーへの投資
当社は、前連結会計年度において多額の損失を計上したため、無配とせざるを得ませんでした。そのため、当社の喫緊の課題は速やかな業績回復により市場の評価を取り戻し、復配並びに株価回復を実現することが当連結会計年度の課題でした。当社の強みである人材の多様性を活かし、あらゆるビジネスチャンスにチャレンジしていく一方、健全堅実な経営を行いながら、市場環境の変化にも負けない財務体質を維持し、業績の回復を目指してまいりました。その結果、当連結会計年度の最終損益は黒字転換して、復配をさせて頂く運びとなりました。
当社グループは、「Challenge & Ambition」(挑戦と志し)の経営理念のもと、持続的な成長と持続可能な社会の実現に向け、新たな価値の創造に挑戦し続けるための具体的な中期経営計画として「Strategy & Action」(戦略と実践)を策定いたしました。目下のところ、変化の著しい経済情勢にあって、当社は長期的な視点で環境変化に対応できる事業ポートフォリオの構築を目指してきました。しかし、当社を取り巻く環境はわれわれの予測を超え、加速度を増して変化し続けております。このような環境のもと、当中期経営計画において今後の成長ドライバーとして、グローバルな「再生可能エネルギー事業」を中核事業に据え、従来からのマンション分譲事業は周辺業域を加えた「不動産事業」として一新することを目指すことを明示いたしました。
その一方で、新型コロナウイルス感染症の影響により国内経済が落込むなか、ウイルスの終息時期が不明なこともあり、当社事業に与える影響も大きくなるものと予想されます。
それらを踏まえて、中期経営計画を達成するための施策は次のとおりであります。
① 当社本体における施策
ア.従来の首都圏マンション分譲事業におきましては、用地取得競争は激化し建築コストも高止まりにて推移していることから、採算を確保することが容易でない状況は依然として続いております。また新型コロナウイルスの感染拡大により、今後も営業活動が事実上困難な環境が継続する場合、当該事業の業績に多大な影響を及ぼすことも想定されるため、当社では個別分譲ではなく一棟売却による販売手法の構築を推進してまいります。
また事業構造そのものを、より収益性の高い事業にするため、マンション分譲専業から脱却して、不動産デベロッパーとしての事業領域を拡げることとしました。今後も需要動向に注視して時代の要請に応じた商品分野への参入を開拓するとともに、新たな事業手法の確立や他社との協業を積極的に推進してまいります。
イ.海外不動産事業につきましては、海外子会社を通じて米国ハワイ州における不動産開発事業に係る資金供給及び戸建分譲プロジェクトなどを行っておりますが、後者につきましては事業環境を反映して評価の見直しを実施いたしました。今後も、適切に評価を行うと同時に、所管部所における管理を一層強化し、現地関係者と連携してリスク管理をしてまいります。
ウ.国内における再生可能エネルギー事業につきましては、全国で太陽光発電事業を進めております。当連結会計年度中には売電開始済プロジェクトが11箇所となり、売電収入も大幅に増加しました。2020年3月には、開発利益の獲得と将来キャッシュ・フローの最大化のために、最適なタイミングで5箇所のプロジェクトを売却しております。また、太陽光発電業界の先行きにつきましてはFIT価格の低下を要因として、新規案件に係るビジネスチャンスは縮小しつつあるとされておりますが、当社としましては採算の見込める案件や、セカンダリー・マーケットも含めて新規案件の取り組みにも注力しております。
エ.海外における再生可能エネルギー事業につきましては、ロシアのパートナーとともにバイオマス発電関連事業を進めております。2018年5月に着工した木質ペレット製造工場は2020年2月に主要設備が完成し、同年3月には長期供給契約を締結しており、2021年3月期中には供給開始を予定しております。また、現在進めている工場の製造能力を拡大するプランも具体化しつつあります。更に、海外における再生可能エネルギー関連事業には、依然大きなビジネスチャンスがあるものと考えているため、新規の案件についても積極的に検討する方針のもと、海外におけるバイオマス発電関連事業の推進を企図して、一部出資なども行っております。その一方で、新型コロナウイルスの感染拡大を要因とする市場環境の変化は全世界に拡がりつつあるため、国内同様、それらの影響を引続き注視してまいります。また、これらの事業は将来的な成長余地の大きい事業であると考えておりますが、新規事業であることに加え海外案件であるため、より高度なリスク管理が必要であります。そのため、事業採択の段階はもとより、法務・会計・税務・金融等各分野の専門家の知見をもとに、適切かつ積極的に事業展開を進めてまいります。
オ.PJFの解散に伴い、同社が保有していた有価証券はすべて当社に移管し、そのうち2銘柄についてはすでに売却しております。残存する国内銘柄については、適宜適切に処分を検討してまいります。
② グループ会社における施策
ア.注文住宅事業については、株式会社ササキハウス本来の強みである高気密・高断熱の二世帯住宅の受注強化を図るとともに、山形のエリア特性を活かした商品開発などにより収益力の向上を目指してまいります。
イ. 前述のとおり、会社型投資ファンドでありましたPJFは2019年5月に解散を決議し、同年12月には清算完了しております。
ウ. プロスペクト・アセット・マネージメント・インクは、日本株式投資を行う証券投資顧問業務をコアビジネスとしておりましたが、アセットマネジメント事業の撤退により、ハワイにおける不動産の調査・投資・管理に業態を変更しております。今後は当社の海外事業部門と連携を深め、新規プロジェクトを推進してまいります。
③ グループ全体における施策
当社グループは前連結会計年度において、過年度の有価証券報告書等の訂正報告書を提出いたしました。当社グループは本件を真摯に受け止め、再発防止として国内外の税務会計や海外事業案件に長けたアドバイザリを選任し適切な人材を配置するとともに、既存担当者のスキルアップを図り、諸問題の発生に対して迅速に対応できる組織づくりなど内部管理体制の強化を継続中であります。さらに、ガバナンス体制強化のため、機関設計を監査等委員会設置会社へ移行し、公認会計士資格を有する取締役2名を招聘し、会計及び税務に係る適正性の確保を特に強化した結果、その効果を十分に発揮しつつあります。
今後につきましては体制強化と並行して、実効性の高い内部統制システムを構築及び運用するとともに、新たに策定した中期経営計画に基づいて、経営の持続性を強化し、多様な人材を活用して事業の収益性を効果的に向上できるよう、グループ一丸となって計画達成並びに企業価値上昇に全力で取り組んでまいります。
※中期経営計画 「Strategy & Action」(戦略と実践)
1.連結業績等目標(3ヵ年目:2023年3月期)
売 上 高 108億円
当期純利益 13億円
R O E 7.5%
総還元性向 50%
2.中期経営計画の概要
・事業部門においては資本コストを重視した事業展開を徹底し、収益構造を見直す
・高収益事業に特化し、市況に左右されにくい安定成長に向けた事業モデルを確立
・目標数値に対するモニタリングを強化
・外部要因に左右されにくい健全な財務基盤の形成
・柔軟な資本政策をタイムリーに実施
・効果的な企業価値向上策
・株主還元を強化
なお、当中期経営計画は2020年3月24日に策定したものであり、今後の新型コロナウイルスの感染状況により計画の内容に変更が生じる可能性があります。従いまして、第119回定時株主総会以降の新たな経営体制において、ウイルスの感染状況、国内外の経済状況及び事業環境を精査したうえで当計画の見直しをする方針であり、新たな中期経営計画及び業績予想の開示につきましては、公表が可能となった時点で速やかに開示いたします。
(2)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
(経営・財務上の課題)
①財務基盤の強化
・持続的成長を実現する安定的なキャッシュ・フローの創出
・財務バランスの健全性向上
②資本効率の向上
・ROE7.5%を目標とし、資本コストを意識した事業計画を立案し、効率的な経営を行う
③コーポレートガバナンスの実効性を高める
・経営の透明性を確保し信頼性を向上
・グローバルガバナンス、グループガバナンスの強化
(事業上の課題)
①再生可能エネルギー事業
・太陽光発電所の新規案件の積極購入
・出口を見据えた発電所の入替
・バイオマス発電関連事業の推進
・その他クリーンエネルギーへの取組み
・その他再生可能エネルギー関連分野への新規参入
②不動産事業
・マンション分譲専業から脱却
・その他不動産商品の開発にシフト
・専門業者との協業
・新たな開発手法の確立
③新規事業
・戦略的提携の機会の創出
・その他積極的な海外プロジェクトへの参画
・事業拡大のための業務提携等の実施と、CVCによるベンチャーへの投資