世界経済の変調で我が国からの財輸出は低迷しています。半導体市場の底入れや中国向け持ち直しの兆しはありましたが、自動車を中心に米欧向けが大幅減となったほか、中間財・資本財の輸出が減少しました。かつては景気牽引の役割を期待されたインバウンド需要は、4月以降ほぼゼロが続いています。企業業績全般は、5G、テレワーク関連需要など一部に増収要因はあったものの、減収が、飲食・宿泊・サービス業から非製造業全般、輸出企業を中心とした製造業にも拡大、4月以降一段と下振れして、4~6月期経常利益は5四半期連続の減益となることが予想されています。
雇用環境は、3月以降新規求人数が急減、総雇用者数が減少に転じ、大きな雇用削減は顕在化していないものの休業者が増加しています。こうした雇用所得環境の悪化と外出自粛などで、3月以降小売売上高は前年割れが続きました。
輸出の大幅な減少と個人消費の下振れが、景気の大きな下押し要因として作用しました。緊急事態宣言の解除後、外出自粛は緩和されたものの、世界での新型コロナウィルス感染症流行は収まらず我が国でも再拡大の恐れもあり、このまま経済活動が正常化に向かうことができるのか、全く不透明です。
2020/08/13 9:04