有価証券報告書-第102期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/24 16:54
【資料】
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【項目】
206項目
② 人的資本
- 戦略 -
当社の成長をけん引しているのは、社員一人ひとりのチャレンジです。チャレンジできる環境を整え、機会を与え、成長を促進し、変革を実現する。これがHuman Driven Company、当社の人材戦略です。
当社の人材戦略の3本柱は、ⅰ.カネカ1on1を柱とした人材育成、ⅱ.Diversityの推進、ⅲ.Wellnessの推進です。

ⅰ.1on1を柱とした人材育成
<1on1での対話を深めるために>カネカ1on1は2018年度から導入した制度であり、メンバー(部下)の内省を促し、成長のためのアクションにつなげるものです。制度導入当初から、上司には継続してワークショップを行い、1on1での対話の質の向上と制度の浸透を図ってきました。2023年度からはメンバー向けのワークショップも開始し、メンバー自身が、成長の機会として主体的に1on1を活用できるよう、支援しています。これらの取り組みは、一人ひとりのキャリアを考え、実現し、企業としてともに成長・拡大するという思いにほかなりません。
<組織の能力開発を支える研修施策>人材育成への投資は、事業戦略の実行を支える人材基盤の強化を目的としており、2027年度に3億円(2022年度比1.5倍)とする計画です。選抜型・挙手型、階層別の各研修についても、育成すべき人材像と必要な能力を起点に、見直しと拡充を図っています。一人ひとりのキャリアに応じて、業務から離れ、成長する機会の提供を続けています。
幹部職には、階層別に研修の機会を設けています。「リーダーシップチャレンジ」は2008年に海外グループ会社から始まり、ワークショップ形式で、価値観のブラッシュアップとリーダーシップの発揮について学び、2023年度からは、新たにフォローアップコーチングの時間を設けました。2025年度までに1,641名が受講しています。
次代の経営層育成を目的とした「一粒の種モミ塾」は2015年度の開講以来2025年度までに133名が受講しており、部門長の半数近くが卒塾者となります。会長・社長・副社長が8カ月間を通して計12日間(約100時間)の全セッションに参加しています。
「Kaneka Creative Corner 2.0」は海外グループ会社の、ナショナルスタッフの責任者を中心にしたグローバルリーダー研修で、2025年度には日本人社員も含むメンバーが、計5日間(約40時間)のセッションに臨みました。経営層の助言や参加者との議論を踏まえ、グローバル戦略を推進しています。
経営ビジョンに基づく人材戦略の一環として、次代を担う人材の育成に取り組んでいます。DX戦略の推進に必要なDXコア人材について、IPA(独立行政法人 情報処理推進機構)のデジタルスキル標準に沿った人材像に基づく育成カリキュラムを整備しています。
ⅱ.Diversityの推進
年齢・性別・国籍など、属性を問わず、メンバーそれぞれの個性が生きることで、多様な個性とそこから生まれる多彩な視点が、新たな発想を生み出します。上司が責任を持って職場のダイバーシティを推進するとともに、全社の取り組みとの両輪で、グローバルに展開する事業を支えます。
<次のステージに挑む意志を育む女性活躍支援>社員一人ひとりが、自らの可能性と次の役割を具体的に描き、挑戦できることを目指し、段階に応じた支援を行っています。中でも女性担当職には社内の女性幹部との対話の場を設け、次の役割をイメージする機会を提供しています。主任昇格後は、社外プログラムを通じて視野を広げ、実践経験を積み、成果をもとに幹部職への登用を行っています。また、多様なメンバーを率いる立場になった新任幹部職については、社外取締役や役員層との対話を通じて、メンバーを率いる立場としての認識を高める支援を行っています。現在は、社内から登用した女性が部門長として活躍しており、2030年度末には、女性幹部職比率を12%にする計画です。引き続き、長期視点での主任・担当職の育成を行っていきます。
<多様な経験・専門性を持つ人材の採用>事業の変化や成長に対応するため、技術分野やキャリアの異なる人材を受け入れ、育成すると同時に、それぞれの経験や専門性を組織の力として生かす採用を進めています。新卒採用では、DX実装現場見学会や、情報系専門学生を対象としたワークショップ、高専生向けのキャリア教育などを実施しています。また、キャリア採用においては、薬剤師などの有資格者や海外駐在経験者、エンジニアなど、現在および将来の事業拡大を支える分野の人材獲得に注力しています。
<多様な背景を持つ人の活躍>当社グループの社員約11,500名のうち、約3,500名の外国籍社員が世界で業務に従事しています。海外拠点から日本への研修も実施しており、人的ネットワークの向上に取り組んでいます。
2025年度の障がい者雇用率は、3.0%(法定雇用率2.5%)です。継続して働きやすい環境整備と職域拡大に取り組み、雇用率を向上していきます。
ボーダーレスでグローバルな視点をもってビジネスを進める視座を、国内外全社員の行動基盤として根づかせ、国際環境で価値を生み出す人材を育む制度を整備しています。一方、ナショナルスタッフの責任者には、国内拠点を中心に培われてきたカネカの強い現場力を現地で発揮できるように、グローバルリーダー研修「Kaneka Creative Corner 2.0」を開催しています。また、各グローバル拠点でカネカ1on1を展開し、リーダーを中心にチームとなって高い目標を目指す組織文化を醸成しています。
ⅲ.Wellnessの推進
健康に働き続け、安心して挑戦できる環境整備を進めています。互いの挑戦を応援し合い、大きな目標にともに挑む「絆」を育み、人と組織がともに成長するWellnessの推進につなげています。
<育児・介護への理解>仕事と生活の両立支援への理解を深めるよう、全社員を対象とした、社内制度やガイドブックの周知を行っています。また、幹部職を対象に、メンバー個人のキャリアと人生を支援しながら、組織の業績を達成し、私生活も楽しむような姿勢について考える講義など、機会提供を行っています。組織管理者に働きかけることで、職場単位での好循環を促しています。
仕事と生活の両立の指標の一つとしている、出産から1年以内に、育児目的で連続2週間以上休んだ男性の割合は、目標の30%を大きく超え、年々増加しています。
<働きやすい環境の維持>心身の健康を維持し、リフレッシュして仕事にまい進できる環境を進化させることは、生産性を高める働き方、Work Cultureの変革につながります。
2025年度の超過労働時間は19.6時間/月(目標16.5時間)、有給休暇取得日数は14.6日/年(目標16.0日)となりました。社員一人ひとりの業務遂行力向上と、生産性高く業務遂行できる仕組みづくりの両面で、目標の達成を目指しています。
<一体感を育む機会>2014年度から続くスポーツイベントRun, Run, Run. Kanekaは、2025年度で10回目の開催となりました。国内外のグループ会社が一堂に会する大会として、2025年度は3,290名が参加し、メインの駅伝大会では、209チームがタスキをつなぎました。この駅伝をきっかけにマラソンを始める社員も多く、カネカグループの絆の形成になるだけでなく、運動習慣の定着、健康意識の醸成にもつながっています。
<健康を意識して自分と向き合う>特定保健指導とは、メタボリックシンドロームの予防・改善を目的に、保健師などの専門職が生活習慣の改善に向けてサポートする取り組みです。厚生労働省の定める基準に従い、社員だけでなく家族も含めた、健康保険組合加入者全員の実施率の開示が義務付けられています。全国的には30%弱で推移する中、当社は2024年度69.9%の実施率となりました。対象者へ継続的に働きかけるとともに、家族も参加するウォーキングイベントでも気軽に楽しく自身の体と向き合う機会をつくっています。

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