有価証券報告書-第101期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/22 9:17
【資料】
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【項目】
186項目

有報資料

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものです。
(1) 経営方針
当社グループは、「企業は社会の公器」として短期的な利益ではなく、長期的な視点に立った経営を優先する社会の実現を目指す企業群の一翼を担うことを認識しています。従業員・顧客・仕入先・地域社会・地球といったすべての社中※に貢献することにより企業価値を上げるという考え方である「公益資本主義」の理念に賛同しています。
※社中とは、志を同じくして事業を成功に導く仲間のことを意味します。根本には協力、協調の精神が漂っているところがステークホルダーと異なります。
一般によく使われるステークホルダーは、英米の経営学書で使われる用語の直訳で、利害関係者を意味しますので、構成員はもともと利害が相反するものとする意味合いを持っています。
以上の観点から、当社グループは、次の経営理念のもと、企業経営に取り組んでいます。
[経営理念]
『お客さまに選ばれる会社になることを目指して』
・挑戦
私たちは、挑戦し続けます。
常識や慣習にとらわれることなく、新しい技術、商品、顧客の創造をする企業となり、社会に貢献いたします。
・信頼
私たちは、信頼を大切にします。
お客さまに対しても、社員同士でも、信頼関係が築けるように行動します。透明性の高い健全な経営を構築し、継続いたします。
・知恵
私たちは、知恵をふりしぼります。
一人ひとりが考えて創意工夫をすることで、お客さまの満足度の高い商品を作り、提供いたします。
環境も私たちのお客さまです。
加えて、当社が200年企業となるべく未来に向けて持続的に成長していくため、改めて当社の存在意義を見つめ直し、中長期的な方向性として2022年1月に以下の『ミッション・ビジョン・バリュー』を制定いたしました。
[ミッション・ビジョン・バリュー]
・ミッション(存在意義) 『未来を素敵にする』
・ビジョン(目指す姿) 『かけがえのないブランドになる』
・バリュー(価値観・行動指針) 『今を楽しみ、ニッコーファンをつくる』
また、当社グループの各事業においては、次のミッション・ビジョンを掲げ、経営理念に基づく行動を継続することにより、これらの実現に向けて事業展開しています。
[住設環境機器事業]
(水創り事業部)
・ミッション 「美しい水を創り、世界の水環境に貢献する」
・ビジョン 「水ビジネスでイノベーションを起こし、お客様に選ばれるリーディングブランドになる」
(環境プラント事業部)
・ミッション 「水処理技術の提供を通じて世界の水環境を守る」
・ビジョン 「水環境ソリューションのリーディングカンパニーとなる」
(バンクチュール事業部)
・ミッション 「お風呂に感性を吹き込む」
・ビジョン 「お風呂体験のリーディングブランドになる」
[機能性セラミック商品事業]
・ミッション 「セラミック関連技術により世の中を便利にし、みんなの生活を豊かにする集団であり続ける」
・ビジョン 「特長のある新商品を提供し、競争力のある、誇れる、価値創造型事業部になる」
[陶磁器事業]
・ミッション 「豊かな生活空間を創造し続ける」
・ビジョン 「世界で『Only Oneのブランド』となる
テクノロジーと職人技を融合し、次世代へ美しさを継承する200年企業へ」
(2) 経営環境および対処すべき課題
当連結会計年度における当社グループを取り巻く環境は、主たる事業である住宅業界において、中長期的な新築住宅着工棟数の減少傾向が継続しています。加えて、住宅ローン金利の先高感や、地価および建築コストの高止まりによる住宅取得・大規模改修へのマインド低下、さらには設計監理・施工管理職等の専門職技術者の深刻な人材不足など、依然として厳しい状況が続いています。
世界情勢においては、ロシア・ウクライナ情勢の長期化に加え、2026年3月に発生した中東情勢の急激な緊迫化により、エネルギー価格の再高騰やサプライチェーンの混乱に対する懸念が一段と強まっています。 また、米国大統領による相互関税政策の動向や為替相場の変動、国内における持続的な物価上昇と人手不足に伴う労務コストの増加など、外部環境はますます不透明さを増しており、当社グループは多岐にわたる課題への対応を迫られています。
このような環境下、当社グループは2025年3月期を初年度とする3ヶ年中期経営計画の着実な遂行と全社および各事業のミッション・ビジョンの実現に向け、グループの総力を挙げて取り組んでいます。
セグメントごとに取り組むべき課題と対策は、次のとおりです。
[住設環境機器事業]
浄化槽
日本国内の人口減少や都市部への人口集中により、浄化槽の設置基数は減少傾向にあり、業界動向は依然として厳しい状況にあります。このような環境下、当社グループは、2020年に上市した業界トップクラスの省エネ性能と施工優位性を併せ持つ小型浄化槽の拡販により、国内シェアの拡大に注力していきます。具体的な施策として、営業マネジメントの強化に加え、Webサイトの刷新や、2025年5月に開始した新サービス「みんなの浄化槽保守点検」の活用により、国内に約329万基残存する単独処理浄化槽から合併処理浄化槽への転換(リフォーム需要)の掘り起こしを強力に進めていきます。また、集合住宅や店舗向けの中型浄化槽においても、施工性の良い新製品の拡販により販売シェアの拡大を図ります。中長期的には、外部研究機関との共同研究を通じた新分野の製品開発、工場の自動化による生産効率の向上を推し進めるとともに、海外市場の開拓にも取り組み、新たな市場ニーズを取り込むことで持続的な事業拡大を目指していきます。
産業排水処理プラント、ディスポーザー
浄化槽で培った当社グループの水処理技術の応用と特殊排水処理の技術力を持った会社とのコラボレーションにより、様々なニーズに対応していきます。また、自社製ディスポーザー「CIALAC®」のデベロッパーに対する営業強化と買替需要の獲得および新たな機能を追加させた新製品の開発にも取り組みます。さらに、Webも活用しながら営業拡大を確実に進め、ディスポーザーシステムメーカーとしての地位の確立を目指します。
バンクチュール®
当社グループが展開するバンクチュール®(システムバスルーム)は、富裕層を中心に今後も需要拡大が見込まれます。付加価値向上のため、引き続き「BAINCOUTURE Magazine™」によるお風呂カルチャーの発信および「Maison de Baincouture」によるバスアイテムの販売に取り組んでいきます。また、お風呂の価値を入浴前後まで広げる新たな概念「bath side living」を普及させるため、「心の調和、脳の休息、身体のケア」を支える時間を提案し、新たなマーケットの創出やブランド力強化、受注率・満足度の向上に繋げます。さらに、住宅分野での知見を活かし、ホテルや介護施設等の非住宅分野にも展開していきます。加えて、製品コストの見直しおよび予実管理の強化により、収益性のさらなる改善を目指します。
[機能性セラミック商品事業]
当社グループが取り扱うセラミック製品は、主に車載用、OA機器用、産業機器用などであり、当該市場では将来において、引き続きさらなる高度な安全性、優れた環境性能、省エネルギー化に向けた大幅な制度変更や技術的革新の推進が確実となっています。これらの状況を踏まえ、新商品および製品の高性能化が強く求められる事業環境に対応していくため、各種セラミック関連製品の研究開発を積極的に進め、生産面においては市場におけるコスト競争力を上げる活動を行っていきます。特に、新規取引先を含めたアルミナ基板およびグレーズ基板の商談を推し進めるほか、先般より商談を進めてきた新規積層基板の製品開発と海外企業に向けた営業活動に注力していきます。また、長期的な視点での工場生産設備の自動化を推し進めるとともに、引き続き製品の技術的発展を機会とし社会への貢献度を高めていくことを目指します。
[陶磁器事業]
当社グループが取り扱う陶磁器製品は、国内一貫生産による「品質・デザイン・納品リードタイム」に強みがあります。これらを活かしてお客さまの生活を豊かにする付加価値の高い商品を創出するとともに、需要量に応じた供給体制の調整を柔軟に行うことで、収益構造のさらなる改善に注力していきます。生産活動においては、さらなる総合歩留率の向上を図るほか、従来は人手で行っていた検査や測定業務の自動化を推進します。IT投資による生産活動の革新と付加価値の高い業務へのシフトを目指していきます。また、営業戦略として、「LOST AND FOUND®」の実店舗とECサイトを軸に、メディア・SNSを駆使したプロモーションを一層強化します。さらに、高感度なインフルエンサーやインバウンド需要を確実に取り込み、ニッコーファンの裾野を広げることで、ブランド価値の向上と収益拡大の両立を図ります。加えて、サステナブルな取り組みを情報発信するオウンドメディア「table source®」や、捨てられるボーンチャイナを再利用した肥料「BONEARTH®」を核とした「食器から生まれ、再び食卓へ戻る」という独自の循環物語を具現化し、サーキュラーエコノミーの実践に一層取り組んでいきます。

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