有価証券報告書-第24期(平成26年4月1日-平成27年3月31日)

【提出】
2015/06/26 12:04
【資料】
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【項目】
119項目

業績等の概要

(1) 業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、円安による原材料価格の上昇や、消費税増税を背景とした個人消費の低迷が見られたものの、秋口以降の原油安の進行や、政府の経済政策、日銀の金融政策の効果もあり、景気は緩やかな回復基調で推移しました。
当社グループの業績に影響を与える建設需要は堅調に推移したものの、建設工事の着工遅れが引き続き発生しております。
この結果、当連結会計年度における売上高は35,494百万円(前連結会計年度比18.6%減)、営業利益は409百万円(前連結会計年度営業損失562百万円)、経常利益は348百万円(前連結会計年度経常損失641百万円)、当期純利益は549百万円(前連結会計年度当期純損失11,093百万円)となりました。なお、製鋼工場屋根座屈などの雪害関連の受取保険金462百万円を含め合計で545百万円の特別利益を計上しております。
セグメント別の業績は次のとおりです。
① 鉄鋼建設資材事業
製鋼工場休止により、鋼材生産数量に制約があったため、販売数量が減少し、第1四半期会計期間で大幅な損失を計上しました。しかし、工場の再稼働以降、業績回復を目指して取り組み、また、前連結会計年度末における減損損失の計上により減価償却費の負担が大幅に軽減されたことから、セグメント利益を確保しました。
販売面では、建設需要を確実に取り込むために、早い段階で物件情報を獲得するなど、積極的な営業活動を展開しましたが、製鋼工場休止の影響を受け、販売数量は前年同期と比べ減少しました。売上高については、販売価格は前年同期と比べ上昇したものの、販売数量の減少による影響が大きく、前年同期と比べ減収となりました。利益については、第1四半期会計期間での大幅な損失計上はありましたが、販売価格の維持に努めた結果、鉄スクラップ価格との値差(メタルスプレッド)が広がり、さらに、エネルギー使用量の削減や生産性向上など、製造コストダウン活動を強力に推進したことから、前年同期と比べ増益となりました。
この結果、売上高は19,860百万円(前連結会計年度比24.3%減)、セグメント利益は65百万円(前連結会計年度セグメント損失1,210百万円)となりました。
② 農業資材事業
主力事業であります肥料事業では、家畜糞等の堆肥を原料とした有機質肥料「エコレット」の販売が拡大しました。しかし、消費税増税前の前倒し出荷の影響が大きく、前年同期と比べ減収減益となりました。
園芸事業では、新規ホームセンターとの取引開始や、既に取引のあるホームセンターへの販売が拡大しました。また、販売エリアの拡大等により高騰する物流コストの低減対策については、販売ブロック毎に物流拠点を構築し、コストの抑制に取り組みました。
種苗事業では、大玉トマト「アニモ」の改良品種の開発に努めました。また、新商品カボチャ「プリメラ」の普及試作を実施し、2月より販売を開始しました。
乾牧草事業では、販売エリアの拡大に取り組みました。
この結果、売上高は13,018百万円(前連結会計年度比11.0%減)、セグメント利益は980百万円(前連結会計年度比36.0%減)となりました。
③ 環境ソリューション事業
放射能分析は堅調に推移しましたが、水質・土壌・大気の分析業務が減少したことから、前年同期と比べ減収となりました。しかし、外注費の削減などコストダウンに努めたことから、前年同期と比べ増益となりました。
この結果、売上高は642百万円(前連結会計年度比11.2%減)、セグメント利益は36百万円(前連結会計年度比90.8%増)となりました。
④ 砕石砕砂・マテリアルリサイクル事業
砕石砕砂事業では、営業努力により販売価格の値上げを実現した結果、販売数量の減少を吸収し、売上高・利益ともに前年同期並みを確保しました。
この結果、売上高は1,938百万円(前連結会計年度比2.8%減)、セグメント利益は151百万円(前連結会計年度比3.4%増)となりました。
⑤ その他
報告セグメント以外の事業業績は、売上高は151百万円(前連結会計年度比32.4%減)、セグメント損失は20百万円(前連結会計年度セグメント損失30百万円)となりました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は、上記各セグメント別売上高の合計からセグメント間の内部売上高116百万円を差引き、35,494百万円となり、営業利益は、上記各セグメント別利益または損失の合計からセグメント間の取引消去額、および管理部門経費など各事業に帰属しない全社費用の合計804百万円を差引き、409百万円となりました。
(2) キャッシュ・フロー
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ1,139百万円減少の1,501百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果支出した資金は、1,164百万円(前連結会計年度は2,116百万円の収入)となりました。これは主として、たな卸資産の増加額が2,076百万円、未払金の減少額が357百万円、仕入債務の減少額が321百万円となったこと、減価償却費が1,063百万円、税金等調整前当期純利益が630百万円となったこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出が996百万円、無形固定資産の取得による支出が145百万円となったこと等により、1,044百万円の資金支出(前連結会計年度に比べ50.6%減)となりました。有形固定資産の取得の主な内容は、製鋼工場屋根補修などの雪害関連の補修工事および鉄鋼建設資材事業の埼玉工場設備を中心とした生産設備の維持更新投資によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、1,065百万円の資金増加(前連結会計年度は73百万円の資金増加)となりました。主な内容は、短期借入金による収入1,330百万円、長期借入金による収入が2,200百万円となったこと、長期借入金の返済2,038百万円、セールアンド割賦バック取引による支出254百万円等の資金支出によるものであります。